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【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>[ ザッ、ザッ、 人の腰丈ほどまで伸びた草花を掻き分けながら進み、はや3時間。既に5里は歩いただろうか、胸の芯は熱いが手足や耳は凍えて感覚がなくなっていた。] ハァ、ハァ…、、 …ここでくたばるか、それとも。 [ 京の都はまだ遠く山々のように遥か彼方に聳え立っている。 まるで自分たちがこの国の頂点であると、この世の支配者であると、そう主張せんばかりに。] なんとしても、都に辿り着いてやる …待ってろよ [ ま、こんなところで蛇や熊でも出てきたら呆気なくリタイアだな、などと自嘲しながらも今は歩を進めるしかなかった。 そんな軽口を笑い飛ばす声は、もう隣から聞こえてこない。]* (9) 2021/12/18(Sat) 9:19:11 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>[ 生まれは名もない家。…と呼べるほどのものであったかどうかも怪しいくらいには最下層の生まれだった。 そういった生まれはその地域では例外ではなく、貧困にあえぐ故郷の町では荒くれ者さえ居らず、誰もが悲痛な鳴き声が不協和音となり響き渡っていた。 そんな境遇を、 理不尽な格差を、 そして無力な己を、憎んだ。 いつしか、力を手に入れることが生きる糧となっていき、 ついぞ自らの足で上京することを決めたのである。 都に到着した暁にはどんな手を使ってでも権力を、いや、何をも支配できる「力」を手に入れてやる。そう心に誓っていた。その信念がいくら歪んでいると自覚していようとも、蓄積された劣等感は今更振り払いようが無かった。] (73) 2021/12/18(Sat) 23:59:09 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>ん…ここは? [ 険しい山道を歩いているうちに意識が飛んでいたらしい。 目を開ける感覚と目の前の光景を見ればここは黄泉の国ではないことは分かった。まだ天に見放されてはいないようだ。 ゆっくりとあたりの状況を確認する。ここで初めて、野生動物に介抱されていたらしいことが分かった>>25。 もはや一度捨てた命、何に動ずることがあろうか。] お前は、私を救ってくれたのか。 恩に着る。 ただ、ここからは私1人で大丈夫だ。 都も近いようだしな。 [ 命の恩人に対して多少不躾な態度を取ったとは思いながらも、人情の旅をしに来たのではない。目の前の霊長類に情が湧く前に速やかにその場を立ち去った。] この礼は、必ず… [ 去り際の一言は、果たして聞こえたかどうか ]* (74) 2021/12/18(Sat) 23:59:50 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>む、人だ [ 都まであと少しというところで>>55何やら忙しなく走り回っている男が居る。 未開の地に赴く際には積極的にコンタクトを取っていったほうが良いだろう。] なあ、ちょっといいか? ん…なんだそのメガネは。いや、″メガネ″とはなんだ?なぜ私は自分の知らない単語を…まあそんなことはどうでもいい。 この都で1番偉いのは誰だ? [ 初対面の遠慮なしに機械的に尋ねた。 左の腰に据えてある懐刀のひんやりとした感触が右手に伝わる。この刀は貧しい家の唯一の家宝 …と言って良いか分からないが… だった。当然素材上質なものではなく、刃先は錆び付いており斬れ味が良いとは言えないが、自分にとってはこの上ない矛だった。 都に入ってこんなものを所持していたら騒ぎになるかつまみ出されるかもしれないが、この刀はどうしても手放せなかった。]* (77) 2021/12/19(Sun) 1:18:08 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>よォ、あんた 血色の良い馬といい、小綺麗な身なりといい、 随分と優雅な散歩じゃねぇか おまけにその育ちの良さそうなお顔… [ >>82馬に跨り都を走る男の進路を塞ぐ形で語りかける。 見たところ頭から足の先までかなりの名家の出と見えるが、どれほどの位なのかはイマイチ掴めない。都に来てからというもの行き交う人々全てが名家の出に見える自分の感覚がズレているのかもしれない。 男の懐の鞘に収まっている刀を横目で確認する。] まさかあんたみたいなお坊ちゃんが戦に行く訳でもあるまい? [ 不遜な態度が相手を不快にしようとも、今はなりふり構っている時ではない。嫌味の一つくらい言わせてもらっても良いだろう。]* (86) 2021/12/19(Sun) 12:02:29 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>爆進桜? [ 妙な名前に顔を上げるが、男の目は真っ直ぐにこちらを睨みつけており、真剣そのものだった。どうやら銭が有り余っている人間は馬に名前をつけるらしい。] 中納言だと…? [ 都の騒動や鬼の暴走よりも彼の官職のほうが聞き捨てならなかった。中納言というとこの国では相当のお偉い様方である。きっとこの男は貧困に喘ぐ一介の村のことなど一生かけても知ることはないのだろう、そんな恨みの念が胸中に渦巻くのを感じた。] ふん、私の名を聞いてどうする。まあいいだろう。 私は志摩の国から来たハリアートと申す者。 大和国の名では梁亜人と云う 父がどうやら異国人のようでね、だからこの通り。他の者より肌の色が濃く、瞳は焦げ茶色に近い。さぞ物珍しいだろう。 (95) 2021/12/19(Sun) 17:53:54 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>…まあいい 中納言 石上麿呂足よ 近いうちにお前を超える力を持ってやるから覚えておけ。 [ そこまで一気にまくし立てると、彼の行く道を開けて背を向ける。此処で斬るなら斬れ、と暗に伝えるように。 もし彼がそのまま去るならばその背中が見えなくなるまで見つめているだろう。] だが聖都で鬼退治とは面白い。 私も向かうとしようか。* (96) 2021/12/19(Sun) 17:59:20 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>迷ってしまったな ここが東十条であちらが西三条? やはり都というのは分からぬ と、 [ 迷った折、ふとした拍子に屋敷の中に迷い込んでしまった。どうやら大きすぎて屋敷内に入ったことすら今まで気付かなかったらしい。 「誰かいるか?」と声を投げ掛けても返事はない。 当てずっぽうで敷地内を歩いていると、妙齢の女子 <おなご> >>112と邂逅した…否、一方的に見かけた。]そ、其方は……!! (127) 2021/12/19(Sun) 21:40:19 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>[ 人生に於いて一度は頭を突き抜けるような衝撃的な瞬間が訪れると云うが、正にそれだった。 五臓六腑は撃ち抜かれ、心臓の鼓動がやけに煩い。 そばにいた翁や嫗などは視界に入らず、五感は全て彼女に集中していた。] 名を、なんと? [ 思わず、尋ねていた>>112 ] (128) 2021/12/19(Sun) 21:41:05 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>[ かくも美しき娘に見惚れているうちに状況は一変しており、ようやくそこで我に返った。] おっと 怖がらせてしまったみたいだ [ 翁や嫗から罵詈雑言のようなものを浴びながら(気のせいだったかもしれない)、その場は潔く立ち去った。] 姫…何処ぞのお姫様か分からないが、 貴女ほど美しい人は初めて見た。 突然お邪魔して申し訳ない。またどこかで必ずお会いしましょう。 [ 名前を聞けずじまいだったのが心残りだが、そうして屋敷を後にした。]* (141) 2021/12/19(Sun) 23:56:46 |
【人】 【賎】賎民 ハリアート<梁亜人>あ、あれは! [ 騒ぎのするほうへ向かうと、そこには禍々しい姿の鬼のような者と先程の男… 石上麿呂足が一戦を交えている最中だった。 まさに鬼の首筋へと刃を振り下ろさんとしている。] しまった…先を越され… [ 持っている錆びた刀を鬼>>140へと 投擲した ]* (142) 2021/12/19(Sun) 23:59:24 |
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