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【人】 彷徨民 ウミ>>16 ミズガネ 『もくもくじゃなくて、たばこのひと』 最初の音はどうしたのか、次に床を踏んだ時は重さを感じさせる音はせず、軽やかな足取り。 ぐいぐいと近づくのは、やはりホラーじみていたでしょうけれど。 『ウミがおおきいのはあたりまえ』 『……あたりまえは、おかしい?』 あれ?と首を傾げます。 他人よりずっと大きい自覚はあるようですが、それがおかしい事とは思っていない様子。 『やべーのかー』 『たばこのひとは、おとな』 覚えたと、髪とリボンを揺らして頷いて。 『……あ、ごはんだったね』 『おさかな、おいしいよ。すき?』 指差したのは魚料理が並ぶテーブル。 (22) 2022/01/19(Wed) 2:17:45 |
【人】 彷徨民 ウミ>>24 ミズガネ 『ミズガネ。おぼえた』 『ウミこわくないよー……ミズガネ、おほしさまのひとたちをしってるの?』 『ウミのほしもしってる?しってた?』 わぁ、と目を輝かせます。 ウミが降り立った場所では、異星人という概念はまだ人々の中に存在しなかったのです。 『ウミたちは、とおいとこからきたの』 『ウミたちは、やまのようにおおきいんだよ』 『やまになるぐらい、おっきい』 とんとん。 軽やかに床を踏んで、料理の並んだテーブルに。 『そう!ぜーんぶおさかな!』 『しんせんなイロしてるから、きっとおいしい』 『しんぱいならフライもあるよ』 あれがこれ。これがあれ。それはしらない。 ウミも全部は知りませんでしたが、知っている料理はあなたに教えたでしょう。 おいしいんだよと、ウミはにこにこ。 (35) 2022/01/19(Wed) 20:49:25 |
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