【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール[地上でも、煉獄でも、俺に纏わりつくものは後を絶たない。 俺に縋るもの。 俺を出し抜こうとするもの。 俺を救おうというもの。 ……今、俺の後ろに張り憑く天使や、その上にいるだろう神とやらもまた、俺を救おうとでもいうのだろうか。 俺の地上での生涯も当然、この天使たちにはお見通しなのだろう。 俺が、俺の周囲にあるものすべてに、なんの興味もないということも。 ―――では、それは についても、だということには、気づいているのだろうか? 重ねられる"愛"の言葉。 それは、この俺のすべてを知っていて、なお――― ――いや。 このようなことで気を煩わす必要はない。 この世の何よりも、価値のないもの……。 だが、この天使は、自らの任を果たすことに迷いなく、心の底から自らの努めと信じているようだ。 神の僕というものは、そういうものなのかもしれない。 しかし、その執着とも呼べる念の深さ、粘りつくような情念は、自分にはついぞ存在しないものでもある。 その存在に、関心のなさとは真逆の苛立たしさを感じずにはいられない……。 (61) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 16:56:13 |
【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール当然、天使に返す言葉などない。 だが、その者の口から出た『輪廻転生の輪に加わりましょう』……その言だけが、ちらりと俺の脳裏をかすめた。 このシャフリヤールという生の軛から解かれることになるのなら……。 地上の生に未練などなく、どだい、己の罪など見当もつかないのだから……。 どれだけ無関心を決め込もうとしてもサーリフの言を無視できない自分自身に苛立ち、 そんな俺に何一つ躊躇うことなく好意を向けてくる天使に、得も言われぬ情を、知らぬうちに抱いている……] [感情:嫉妬(-)] (62) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 16:56:28 |
倦怠に戯ぶ シャフリヤールは、メモを貼った。 (a43) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 17:32:36 |
【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール思えば、湯浴みをこうして他人と共にする、というのは初めてだ。 [一人笑うファルーサにそう返す。 言葉のまま、事実を述べただけであり、他意はない。 だが、それでも俺の言に意図を汲み取り、何かをせねばと動こうとするのが俺の取り巻きだ。 が、] 「いや、いるじゃん、召使」 [以外にも相手もまた、ありのままの反応をするのみだった] あれらは他人には含まん。 「え、そういうもんなの? まあアンタみてえな高貴なお方ってぇの? そういうやつの感覚は俺、わかんねえけどな!」 [そう言ってまた、笑う] (82) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 20:22:28 |
【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール[この男から感じるのは野生。血の匂い。 人というより獣に近い、蛮人であろう、そう捉えていた。 取るに足らぬ、と。 しかし男に邪気はない。 拳闘を生き甲斐とした、血の匂いに餓えた獣。 暴力で他の命を打ち負かすのが性分とあっては、さぞ穢れた気の持ち主かと思えば、こうして見ている限りは清々しささえある。 こういう魂があるのか……俺は、俺の生の中で、このような魂たる可能性は、あったのだろうか……否] ……少なくとも、貴様は俺の召使になる男ではないな。 [俺の罪を問い、裁くのに、なぜ他人と鎖で繋ぐ必要があるのか。 解せずにいたが、これほど異なる魂と向き合わせることに何か意味があるとすれば、そうなのかもしれん、と少しだけ天使の思惑に近づいたような気がした] [感情:憧憬(+)] (83) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 20:22:43 |
(a63) てば(tevasaki) 2021/09/18(Sat) 20:26:48 |
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