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【人】 遊蕩 ディルクここ数日の繰り返す出来事。 光らない人間の方が少数になればそんな声も出てくるのだろう。 「………光らない人間が不幸みたいにさ」 それにしても教会には何人居たのだろうか。 記された名前達を思い返して記憶を辿る。 「……やっぱ、デートに誘ってて正解だったな〜」 今日は彼女も忙しい一日になるだろう。 あの元気な彼も、さっさと教会から抜け出した彼も。 祝福の中で、あるいは一人。 考えることも、思うことも、多々存在するだろうからこそ。 一層喧騒も増していく街から離れるように、 男は裏通りへと姿を消した。 (0) 2024/02/08(Thu) 21:11:36 |
ディルクは、いつの間にか割れた欠片の味が、分からない。 (a0) 2024/02/08(Thu) 21:20:52 |
ディルクは、空が上手く見えない。 (a4) 2024/02/08(Thu) 22:47:21 |
ディルクは、──出来なかった。 (a6) 2024/02/08(Thu) 23:00:59 |
【人】 遊蕩 ディルク>>5 エミール 小動物の威嚇する声。 耳に届けばふと笑い、胸元の笛を引き寄せる。 人の耳には凡そ届かない音が響き、蟲達はざわめきを止めた。 かさかさと、どこからともなくやってきて。 どこへともなく消えていく。 「…路地裏に用があるっていうよりは、そうだな。 まるで光らないことを憐れむ視線が面倒でね」 視線跳ね除けいつも通りに振る舞えばいいとして、 それでも面倒なものは面倒だ。 棒付きのキャンディを新たに取り出し口に含んで、転がす。 「男2人の遊びってのは華やかさが足りないけど。 僕としては大歓迎、……どうせ暇だからね」 光っていない人間も残り少ない。 いっそ残された人間で広場でパーティも悪くないかも。 祝福されない人間も、決して不幸ではないのだと。 (6) 2024/02/09(Fri) 8:55:41 |
【人】 遊蕩 ディルク>>7 エミール 「あ、今僕に対して偏見持ってたでしょ」 表情で分かると言いながら気にはしていなさそう。 からかいでもするような軽い口調だ。慣れているのだろう。 「僕も人間だからね、面倒なものは面倒。 そりゃ賑やかなのは嫌いじゃないけどさ。 別に人の中心に立って注目を浴びたい訳じゃないって」 楽しく気ままにやりたいように、なりたいように。 許される範囲でふらふらと生きていきたいだけ。 「…高台か、いいね。足りない華やかさが追加されるかも。 見せつけるのも悪くないけど今はその気分じゃないかな」 そうと決まれば向かおうかと、影から出て貴方の近くに。 …今なら、向かう途中空に舞う花びらは見られるだろうか。 あの魔女は今、何を思うのだろう。 (8) 2024/02/09(Fri) 22:28:46 |
【人】 遊蕩 ディルク>>10 エミール 正直すぎるのは玉に瑕だが、正直者は好ましい。 寧ろそう見えているなら結構結構。 評価もイメージも何ら間違いではない。 今回はたまたま、こうであっただけだ。 「……おー、指摘しちゃう?いいけどね」 「笑顔って心からじゃなくても出来るもんだよ。 そりゃ楽しい時はちゃんと笑ってるけど」 よく見てるんだなという印象。 しかしここで長話もなんだから、それじゃあ向かおう高台へ。 向かう途中は適当な話を続けただろう。 例えば、今日は何を食べたか。例えば、昨日は何を食べたか。 そもそも食欲あった?よく寝れた?行き道で何か買ってく? その程度の、適当な話。 高台周囲は街とは異なり静かで、 逃避成功だねと男は笑って街を見下ろしていた。 (11) 2024/02/10(Sat) 6:04:56 |
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