【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ処刑室。 いつも通りの笑顔で使用人は静かに座している。 何ら変わらぬ様子ではあるが、この時だけ身に纏うものを変えていた。 前で紐を結び、留めるタイプの入院着。 それだけを着て、微笑みながら皆を待っている。 (+0) 2021/09/04(Sat) 22:07:35 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ「やあどうも!皆の俺だよ!それじゃあ処刑を始めようか!」 人が集まる頃。 処刑対象はいつも通りの声で進める。 「俺の死亡条件は 『緩やかな失血死』 。首に手首に足首に。 もしよかったら胴体も! 好きに切ってもらって失血死するまでを俺は観察したいんだ。 ほら、出血量の推移による人間の肉体の変化を理解しておけば他人の治療なり何なりに活かせそうだろう?」 (+1) 2021/09/04(Sat) 22:24:25 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ「ああ、よかった。来てくれた」 微笑みながら安堵する。 処刑対象は基本的に両足を伸ばし、上半身だけを起こして楽な姿勢を取っている。 また、意識が残り動けている間は希望するなら相手の希望に合わせて立ったり座ったりと体勢を変えるだろう。 処刑対象は笑みを浮かべたまま、静かに受け入れる。 (+5) 2021/09/04(Sat) 22:53:13 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ「シトゥラど……」 いつも通りに口を開こうとして、やめた。 「シトゥラ」 二人きりの時にだけ捨てていた敬称をここでも捨てる。 決して本物の親子ではないけれど、母親のように穏やかな水面のような声音で話を続ける。 「大丈夫、俺は帰ってくるよ。ハマル殿もテレベルム殿もシェルタン殿もラサルハグ殿も、皆そうだっただろう? ほら、果物包丁とかあるよ。それ持って、テンガン殿とこちらにいらっしゃい。 テンガン殿もぱっと済ませちゃおうよ!俺もサクッと起きるからさ、そうしたら3人でスイーツ食べちゃおう!ねっ?」 (+6) 2021/09/04(Sat) 23:06:40 |
ヌンキは、抱きしめて、頭を撫でて、微笑んだ。 (c2) 2021/09/04(Sat) 23:18:03 |
ヌンキは、皆を受け入れる。道具だからではなく、自分の意思で。 (c3) 2021/09/04(Sat) 23:18:38 |
ヌンキは、微笑んで見送った。「またあとでね」 (c4) 2021/09/04(Sat) 23:30:19 |
ヌンキは、ザクッ☆とされた。 (c5) 2021/09/05(Sun) 0:20:54 |
ヌンキは、笑おうとした。うまく笑えているかな。 (c6) 2021/09/05(Sun) 0:51:09 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ真白の入院着が赤いいのちの色に染まっていくのに反比例して、処刑対象の肌は青白く変化していく。海のような鮮やかな輝きを持つ色などではない。眠りにつく死者の色。 「……ぁ、う……たしか、全血液量の……20%が失われると……ね、ショック症状、が…………」 一人、また一人と『処刑』を行っていく間。 処刑対象はずっと唇を震わせ続けていた。 気を失わないように、誰に語りかけるわけでもなく話し続けている。 いつも通りの声……にしたかった。 いつも通りの笑顔……を浮かべたかった。 上手くできているだろうか。命はどんどん流れていく。何人目からだろう、判断が出来なくなっていた。 (+7) 2021/09/05(Sun) 1:38:12 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキとめどなく血が流れる。 止血しないと。 痺れが霧散して、感じずにいた痛みが体を這い回る。 体が悲鳴を上げている。 頭痛がする。 「え、えと……は、ぁ……あせ、かいて、る?と、思……呼吸、ぁ、はやくな、て……は、くる、うまく、出来、」 頭痛がする。 「こど、が、……よく、聞こえ、どく、どく……て、あと、ずつ……」 頭痛がする。 「ずつ、な、て……症じょ……に、あった、か、な…………?ぁ、目の……ま、が、くら、……耳も、ぅ…………」 寒くなってきた。震えが止まらないような気がする。分からない。 自分ではもう何も分からない。 (+8) 2021/09/05(Sun) 1:39:17 |
【墓】 使用人(遺伝子組み換え) ヌンキ「……………………ぁ」 痛い。痛い。痛い。 苦しい。苦しい。苦しい。 止められない。止められない。止められない。 体が、頭が、押さえつける心を振り払って叫んでいる。 何かが心臓ごと自分の内側に纏わりついて、引きずり下ろそうとするような感覚。 急に叫びたくなってきた。 急に泣きたくなってきた。 どこにも行けないのに、逃げ出したくて仕方がない。 頭痛がする。 この感覚、知っている。 「あ、あ。あ」 頭痛が止まった。 何かが砕けた音がした。何かが押し寄せる。 ああ、こういうことか。 (+9) 2021/09/05(Sun) 1:43:05 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ怖い。 笑え。 痛い。笑え。 苦しい。笑えってば! いつも通りに振る舞わなくちゃ! ……。 「……。 しに、たくな、い…………… …………………………」 …… ………… ……………… (+10) 2021/09/05(Sun) 1:46:17 |
ヌンキは、動かない。 (c7) 2021/09/05(Sun) 1:47:38 |
ヌンキは、処刑された。 (c8) 2021/09/05(Sun) 1:47:48 |
【墓】 ひとのこ ヌンキぱちり、目が覚める。 体を起こしてまず初めに首に手を当てた。 首を裂かれた傷がない。シトゥラが、テンガンが与えた傷がない。 胴に手を這わせる。キューが与えた傷がない。 両手首を観察する。バーナードが、カストルが与えた傷がない。 足を持ち上げる。レグルスが与えた傷がない。 肩の周りを調べる。キファが与えた傷がない。 肩から胸を撫でる。サルガスが与えた傷がない。 脇下を探る。ムルイジが与えた傷がない。 綺麗な体。何一つ傷はない。 スペアボディへ正常に切り替わったことを知覚する。 ──頭には今もなお、底なしの沼に引き摺り込まれそうな死の恐怖がこびりついているのに。 (+14) 2021/09/05(Sun) 19:15:21 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ体を起こし、顔を上げた。 スペアボディは死ぬ前と同じような入院着を纏っていたが、愛用していたバンダナまでは用意してくれなかったようだ。 顔をあげた際、かすかに音を立てて金色の髪が地に向かって流れていく。 「……これが、俺たち人間が忘れ去っていたもの」 「…………実に不可解だ」 (+17) 2021/09/05(Sun) 19:21:24 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ「古今東西、人間の中には不老不死を求めて研究を重ねた者がいた。倫理道徳を人の命と共に焼べて禁忌を犯してでもその領域に辿り着きたいと躍起になるものがいた」 淡々と、かつて己がアーカイブから得た情報をまとめていく。 「そうして人類はたどり着いた。 大気の檻を抜け出して絶対的な終わりに満ちた宇宙さえも遊泳できるようになった。 人の限界を超え、死という生物にとって覆しようのない運命からも逃れられるようになった。 俺はこれをある種人間の進化の形、終着点の一つだと思っている。 ──例えその結果人類が生きる肉塊になったのだとしても。きっとそれは進化した結果、新世代の人間の姿なのだろう」 「故に、我らがいる。……いや、いた。 尽くして尽くして尽くして尽くして、寄り添い使われ人を支える為の道具を生み出そうとする者がいた。 ……俺は、もう関係のない話だけどね。 もう俺は元の家とは疎遠になったのだと、ようやく思い出せたのだから」 (+18) 2021/09/05(Sun) 19:22:28 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ「人よ、傲慢な進化を遂げた生き物よ。 あらゆる苦痛から逃れる術を手にし多くの不可能を轢き潰してきた生命よ。 どうしてようやく忘れた苦を呼び起こそうとするのか。 どうして人以上の力を手に入れたのは君たちなのに、今更人のような感情を欲しがるのか。 眠りについた本能を呼び起こし! 君たちは何を手にしたいのか! ……俺は、君たちにそう問いたい」 (+19) 2021/09/05(Sun) 19:24:38 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ使用人は、人の子は、そっと静かに体を起こした。 こんなところで眠っていられない。 こんなところで壊れていられない。 見届けると決めたのだから。 そして、自分もまた人なのだから。 星の数ほどある答えから、自分の答えを探しに行かないと。 (+20) 2021/09/05(Sun) 19:26:07 |
ヌンキは、カウンセリング室でカウンセリングを受け始めた。 (c19) 2021/09/05(Sun) 19:26:26 |
ヌンキは、俺元気だったらモノマネ大会混ざりたいんだよなと思ってた。<<テンガン>>allwhoとかやりたいね。 (c21) 2021/09/05(Sun) 19:27:26 |
ヌンキは、俺もテンガンこの野郎わよって言うべきか……?となった。これメタ時空なので出来ないんですけども…… (c23) 2021/09/05(Sun) 19:28:26 |
【墓】 ひとのこ ヌンキカウンセリングを受けた後。誰かの元にいの一番に会いに行った後。 がらごろ。がらごろ。ワゴンを押して。 靴音響かせロビーへ登場。 その身に纏うは海の色。血の色なんてどこにもない。 「皆お疲れ様!元気にやってる〜?」 いつも通りの笑顔で、いつも通りの声で、いつも通りの賑やかさで皆を労う使用人がやってきた。 ワゴンに乗っているのはチョコ味のマカロンだ。お好きな人はたっぷりの牛乳で煮出したロイヤルミルクティーと一緒にどうぞ。 (+28) 2021/09/06(Mon) 15:25:53 |
ヌンキは、バーナードに飛びついた。どかーーーーーーーーーーーん!!!!!! (c36) 2021/09/06(Mon) 15:31:27 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ「おかしいなぁバーナード氏は泣き虫って聞いたんだけどな! カ●トル殿とかカス●ル殿とか●ストル殿とかカスト●殿が教えてくれたんだよね!嘘だけど! まあまあ吹っ飛んだっていいじゃない?議論で疲れたら体動かすのもいいことだよ!」 ×体を動かす ○激突により体が動いた (+31) 2021/09/06(Mon) 15:41:13 |
ヌンキは、ムルイジにもどかーーーーーーん!!!!しようとしている!はた迷惑ミサイルだ! (c37) 2021/09/06(Mon) 15:45:05 |
ヌンキは、あちこちにどかーんした後シトゥラの元にやってきた。頭をそっと撫でている。 (c38) 2021/09/06(Mon) 15:58:55 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ「うわぁ〜カストル殿だ〜〜〜バーニィちゃんと一緒に泣いてくれるの嬉しい〜〜〜♡」 俺も泣いちゃお〜って泣き真似をした。よよよ〜。0点な出来の泣き真似だ。 (+35) 2021/09/06(Mon) 16:05:55 |
ヌンキは、ちょっと考えてからくっつくシトゥラを抱き抱えながらテンガンの元へと突撃した。いくぞーっどーん! (c39) 2021/09/06(Mon) 16:09:25 |
【墓】 ひとのこ ヌンキ「ウェアアアンヴ ヤェャァァァ↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ」 ちゃんと泣いてって言われたので心をこめて迫真の演技で泣き真似をした。御近所迷惑! (+36) 2021/09/06(Mon) 16:31:13 |
ヌンキは、皆ちゃんと甘いものなどしっかり取るんだよ〜と思った。休憩は大事だからね! (c42) 2021/09/06(Mon) 16:43:53 |
ヌンキは、なんかどこかで大変そうな気配を察したような察していないような。シェルタン殿大丈夫??? (c48) 2021/09/06(Mon) 18:15:11 |
ヌンキは、医務室にいる。シトゥラの仕事をどこまでカバーできるかの確認中だ。 (c49) 2021/09/06(Mon) 19:30:42 |
ヌンキは、シトゥラにそっと毛布をかけた。静かに時間が過ぎるのを待っている。 (c50) 2021/09/06(Mon) 21:58:24 |
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