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【人】 部隊長 シュゼット ……待ってた、って。 そうか……もしかして。 [>>1:406勿論、僕も忘れたわけじゃなかった。 今日も、そのつもりで夜にここに来るつもりだった。 すぐ気が付けなかったのは、 ルークの手当とか彼女の服を脱がせてしまったりだとか その、色々あったのがいけないのだ。 戸棚の前までくる頃には、予想がついていて。 なにがあるのだろう、と。 隠せないわくわくで、丸い尻尾が揺れ。] わぁ……これ、ルークが? しかも、僕の好きな、苺だ…………! [鍵を開けた瞬間に。ぱち、ぱち、と瞬きをして。 眠さと疲れでいつも以上に垂れていた兎の赤い目は、 驚きで大きく見開かれた。 中に入っている瓶二つと、お茶の袋を取り出して。 それらを診察の机の上に持ってくれば、 瓶を持ち上げて下から見たりしてよく観察する。 やっぱり、思った通り。 ジャムの底には苺の実が沢山沈んでいて、 赤色の液体は宝石のようにきらきらと輝いて見える。 もう一つの方は何だろうか、と。 蓋を開けて匂いを嗅いでみた―――瞬間。 苺の甘酸っぱい香りが鼻を抜けていって。 僕は一気に、顔を綻ばせた。] (287) 2020/05/24(Sun) 1:49:17 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 窓の向こう、犬だけじゃあない姿に 何故だか先ず、吐息混じりの感嘆ばかりが漏れ “いつも”の言葉を紡ぐまで、すこしの間。 執務机を離れ、窓まで蹌踉るよな足取りで そんなに遠くじゃないというのに、 窓ひとつ隔てた彼方は、随分と“向こう”に思えた。] (289) 2020/05/24(Sun) 1:49:53 |
【人】 部隊長 シュゼット 凄いや。お茶も、あまり苦くないやつだ。 ……そうだ。ちょっと待ってて。 お茶を入れて、スープを温めるよ。 手当が終わったら、あげようと思ってたから。 [僕が持ってきたのはパンとスープ。 本当は、僕の夕飯用だったのだけど。 僕は今の体調でこれを全て食べる自信は無かったし 早く怪我を治してもらうため、 ルークに栄養をつけてもらうのが大事だ。 流石に、医務室に本格的な調理器具はないけれど お湯を沸かしたりスープを温めるぐらいはできそう。 料理はてんで駄目な僕だが、温めるぐらいならできる。 ペンギン君には、「ルークを見ててね」と頼んで。 僕はスープを小鍋に移して弱火でじっくり。 焦げないように、必要以上にかき混ぜて。] (291) 2020/05/24(Sun) 2:11:25 |
【人】 部隊長 シュゼット[少しして。ルークの寝ているベッドの方へ パンとスープ、お茶の乗ったトレーを運んでいく。 パンの側にはジャムの小瓶とスプーンを置いた。 全部ルークに食べてもらうつもりで置いた後、 ジャムとパンが目に入って、ごくりと喉が鳴る。 僕の反応は、お腹が減った、というより。 味がとても気になる……というのが正しい。] 全部食べていい、つもりだった、けど。 僕も、ルークのジャムでパンを食べたい。 ルークが僕に、って思ったら。 すぐ、食べてみたくなっちゃって。 パンを少し、貰っていいかな。 [僕は、ベッド横の椅子に座った後はそう言って、 すっかり緊張が解けた様子で緩く笑うと。 食べていいかなあ、とルークをちらちらと見ていた。 ……けど。視線が合ってしまったとき 服を脱がしてしまった時のことを思い出して。 ああいう状況に慣れていない兎の頬に、赤が差した。] (292) 2020/05/24(Sun) 2:12:37 |
【人】 部隊長 シュゼット[無事、お相子にしてもらえてパンもくれたなら ジャムをたっぷりつけて食べるだろう。 ほっぺたがとろけるような味わいに 幸せ満点の顔で、パンをほおばる。 ―――この後はまた見張りにいくけど 返事が来てても、新しい夢はないから 書くことが無いなあとか。 今まで日記に書いてない夢もいくつかあるから それを書くことにしようかなあとか。 食べながらそんなことを、呑気に考える。 返事をくれる相手はルークだろうと思っているから 今、僕は日記のことを考えていたのだが。] (294) 2020/05/24(Sun) 2:19:05 |
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。 (a26) 2020/05/24(Sun) 2:20:53 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏── 2年6組の教室 ── [謙遜じゃなさそうなのが 逆にスゴい。>>141 適当に作成されたらしいタッパーの中身は 味がしっかり染み込んで めちゃくちゃ美味しそうだから。>>9 そんな彼女の舌に アタシの腕で応えられるとは 到底、思えなかったんだけれども。] ……カレー! がんばる…っ、 [家庭科や、野外炊飯なんかで わりとよく作らされる 敷居の低いメニューの名前が聞こえて ちょっと希望が見えた。 味付けで失敗することが無いのが 何より、うれしい。] (296) 2020/05/24(Sun) 2:26:35 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[彼女の家では どのルーを使ってるんだろう。 りんごとはちみつの、ナーモンド? 黄金の香りの、ガールデン? さわやかな辛さと深いコクの、ジュワカレー? 甘口かな、中辛かな。 辛口は食べれないけど平気だろうか。] (297) 2020/05/24(Sun) 2:26:53 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏んっと… オッケーが出たら いっしょに、買い物に行こ。 シャンプーは借りてみたいな。 イリヤの髪、みんなも言ってるけど>>93 すごい綺麗だよね。 [スーパーで色々と 訊きながら選ぼうかなって。 そしたら、買い忘れとかも減りそうだし。 そんなことを考えて喋りながら 長い髪の先を手に取った。 枝毛がぴょんぴょんしている アタシの髪とは違って ついつい触りたくなってしまう艷やかさ。 その秘密が 今晩 明かされるかもしれない。 へへ。楽しみだな…!]** (298) 2020/05/24(Sun) 2:27:26 |
【人】 軍医 ルークふうん、そうか、 見た目では分からない… 君は目は良さそうなのに、 見た目では分からない。 [ わざとらしく念押ししてやって、 耳に触れたいという要求に、項垂れるのを見る。 結ばれるのを想像しているのか、 手でふにふにしている長い兎耳は、 やはりふわふわで表情豊かだった。 そして当人も、思い出せば、やはり表情豊かだった。 苦い薬を飲まされそうになってぷるぷるしていた様子だとか、 怪我をした自分をひどく心配してくれた顔とか、 先ほどの動揺して赤くなっていた様子だとか―― (余程びっくりしたのだろうか) ――… 最初は、感情がない機械のようだったと、 『命令を聞くだけの機械のようだと 夢を見ている僕が感じた、夢の中の僕が。』 そう、日記には確かに書いてあったのだ。 また、言い表すことが出来ない感覚が、 胸の内にぎり、と広がる。 自分が、そんな表情たちを、 こんなにも覚えていることに気付いた。] (299) 2020/05/24(Sun) 4:05:08 |
【人】 軍医 ルーク[ ぺんぎんに案内されて戸棚を開くころには、 その中にあるのがなんであるのかを、 彼も凡そ察していたようだ。 表情は後ろ向きでよく分からなかったけれど、 嬉しそうな声は聞こえていたし、 何より、尻尾が実に機嫌良さそうに揺れていたりする。 シロップの瓶と、ジャムとお茶。 眺めたり香りを確かめたりしている様子を、 寝そべったままに見ている。 その顔がぱっと明るく綻ぶのを見て、 自然と、口元がゆるやかに動く感覚があった。 ――やっぱり捨てたりしなくて、良かった。] 味見はしてないから、 味の保証は出来ないよ。 なんてね、 実は味見についてはいい助手がいた。 [ そう言って、うさぎの足元のぺんぎんを見遣れば、 まかせて! と胸を張っていた。] (300) 2020/05/24(Sun) 4:07:08 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也『 シーラカンスは深海魚やし あっちかもしれんで 』 [ 即決となった海遊館行き。 悩む素振りもないのはいいんだか悪いんだか さ 服装に悩もうものならデートやなんやら言われるから いつも通りにマスクは今日は向日葵をつけて。 ずっと混雑してたらしい海遊館も そーしゃるでぃすたんす のおかげで 多少は見やすいし ちょっと離れてたって雨音を見失うこともない ] (301) 2020/05/24(Sun) 4:08:38 |
【人】 軍医 ルーク あげようと…? [ スープなんてどこにあるのだろうと思っていたら、 机の上にパンとスープがあった。 僅かな違和感に、目を細める。 気付けば、思考は早かった。 医務室を訪れるだけなら、夕食を持ってくる理由はない。 今にして思えば、医務室に助けに来てくれたのは、 ぺんぎんが呼びに行ったからではないだろうか。 だとしたら、持っているのは自分の夕食。 それ、君のだろう。 わたしはいいから。 そう言いかけて、その量が彼の物としては あまりに少ないことに気付く。 食堂で部下たちと一緒に食事をとっている姿を、 幾度となく見てきた。>>0:69>>0:179 トレイで運んでいたということは、一人で自室で? まるで何日も眠っていないような、ひどく消耗した顔色。 医者の自分と、“わたし”としての自分が 同時に口を開きかけ――… 噤んだ、いまは。] (302) 2020/05/24(Sun) 4:10:44 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也『 結局見つからんかったなあ シーラカンス 』 [ 少し調べたらわかることなのだが わしんとんなんたらこんたらで、生きてるものは 国内で見れることはないらしい。 シーラカンスが見つけられないことにかんしても もっかいくればいいじゃないかって 俺の口は気軽にそんなことを言うんだ ] (304) 2020/05/24(Sun) 4:11:47 |
【人】 軍医 ルーク[ トレーの上のスープとお茶が湯気を立て、 パンとジャムの小瓶とスプーンが添えられて。 少しでも自分で食べてもらいたかったものだから、 ジャムとパンを食べてみたい、という言葉には ほっと息を吐いた。] 全部半分ずつじゃ駄目かな? せめてパンと一緒に、 そこの茶も飲んでやるといいよ。 ぺんぎんが君のために見つけてきたやつだから。 [ 足元で、期待に満ちた眼差しで見上げている一羽を指さす。 いつものような、緊張のない緩い笑顔は、 以前よりは近く感じられもする。 そんな表情の一つ一つに、 呼吸が楽になるのを感じている自分がいる。 視線が合う。 何かまた赤くなっておかしな表情をしているけれど、 わたし、何かしただろうか、 そう思って首を傾げるけれど、 そんな此方の表情は、常になく穏やかなものだっただろう。] (306) 2020/05/24(Sun) 4:12:20 |
【人】 軍医 ルーク[ 耳を差し出されれば、くすりと笑う。] ん、じゃあ遠慮なく? [ わあ、これ本当に結ばれると思ってる。 本人にしてみれば、笑いごとではないに違いない、 耳を乱暴にされる痛みは、自分にも分かる。 痛みに強いと言っても、こればかりは別だろう。 言葉通りに遠慮なく手を伸ばし、赤く長い耳に触れる。 予想通り――というか、 予想よりもずっと柔らかくてふわふわなその耳に、 そっと触れて、撫でた。 壊れやすい大切なものに、そうするように。 きっと、自分の指は以前のように冷たいだろうけれど、 以前よりはほんの少し、温かみが灯っているような、 そんな気もしている。 暫くの間、黙ってそうして手で触れて、離した。] (307) 2020/05/24(Sun) 4:14:16 |
【人】 軍医 ルーク じゃあ、これでさっきのはもういいよ。 [ そう言って、パンを半分にして差し出した。 自分の分から少し分けて、ぺんぎんにもご相伴だ。 基本的に燃料補給で動いているが、 飴を食べるくらいだから、驚くほど此奴らは雑食である。 スープの方も、半分にさせてくれるなら良いのだけれど、 そうでなかったとしても、 水よりも味がしないそれをひと匙ずつ大事に貰う。 幸せそうにジャムを付けたパンを頬張る表情が 見えていたものだから、 それを見ていた自分も、 きっと美味しそうに食べているように、 出来ていたに違いない。] (308) 2020/05/24(Sun) 4:16:24 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也[ お土産コーナーで雨音が手にとるものを横目に 自分が探すのは三色すみれの柄のもの ここは海の展示物であって 頑張ったってそう簡単には見つからない。 ―――ただ、雨音が好きなんかなって だから 見つけたかった 結果は ] (309) 2020/05/24(Sun) 4:16:27 |
【人】 軍医 ルーク[ 食事が終わり、寝台の上に身体を起こしたまま、 ごちそうさまでした、と挨拶一つ。 そうして、先ほどスープを温めてもらっているときに、 こっそりぺんぎんに持ってきてもらっていたものを、 毛布の下から取り出した。 赤い袋に入った、タブレット。] 今日は最後まで書けなかった。 いつもと違う時間だったから、 書いてる途中で見張りに見つかって、 怪しまれそうだったから、 一度そのまま持って来たんだ。 だから、途中なのだけれど――… ここで、読んでほしい。 [ 顔を上げ、真っ直ぐに彼を見る。 “感情”のままに書き散らした、ひどく乱雑な記述は、 もしかしたら、見るに堪えないものかもしれないけれど、 紛れもない自分の本心だった。 途切れて最後まで書けなかった続きを、伝えに来た。 袋からタブレットを取り出し、手渡す。] (310) 2020/05/24(Sun) 4:17:29 |
【人】 軍医 ルーク[ 自分が気付いているのだということを、 知ったことを、 言葉にして話しはしなかった。 先が見えないほどの困難が、 行く先にはきっと待ち構えている。 けれど、それをどうしようもないものだとは、 もう、思いたくない。 そうして、手渡したそれを、 彼が読んでくれたとするなら、 わたしは、書くことが出来なかった“続き”を、 彼の目の前で、この指先で綴るのだ。 ひとに比べれば書くのは早い方だけれど、 もしかしたら、まどろっこしい形かもしれなくて。 足取りのように、遅いものだけれど。 急ぐ性格じゃあないと、言っていたから、>>1:233 最後まで見ていてくれるに違いないと、そう信じて。] (311) 2020/05/24(Sun) 4:18:40 |
【人】 軍医 ルーク[ そう綴ったなら、再び顔を上げ、向き直る。 この全身を突き動かすような、 押し流し、溢れるような、何か。 いつしかそれは、硝子のようだった紫の目から溢れて、 ぼろぼろと頬を伝う。 床に足をつき、タブレットを枕元に置いて立ち上がる。 少しだけ、時間はかかったけれど。 自分の足で立っている。歩み寄る。 涙を拭うこともせず、その赤い目を見上げた。 真っ直ぐに伸べた両の手は、 もう、届かないことを確かめるように 空へ翳すためのものじゃない。 ] (312) 2020/05/24(Sun) 4:22:21 |
【人】 軍医 ルーク[ その両手で、 強く、抱きしめた。 離さないと、繋ぎ止めようと。 ことばだけでは伝えられない心を、 伝えるように。]* (313) 2020/05/24(Sun) 4:23:44 |
【人】 軍医 ルーク[ 夜の静寂を、ばたばたと破る足音があった。 追って来たらしい警備兵との廊下の問答を、 自分から扉を開けて遮る。] 『やあ、今日も夜更かしだねえ、ジルベール。 ああ、彼女はいいんだ、 技術班長でね、何か変わったことがあったら、 いつでも此処に来てくれるように頼んでいる』 [ 警備兵にそう告げながら、 駆け込んできた彼女の顔を見て、 その表情からすっと笑みが消える。 彼女は、回収された通信機を手に、 勢い込んで口を開いた。] (315) 2020/05/24(Sun) 4:26:07 |
(a27) 2020/05/24(Sun) 4:32:18 |
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