人狼物語 三日月国


65 【ペアRP】記憶の鍵はどこ?【R18】

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視点:


プロローグ

【人】 とある書物

 
 
   君たちは今、幸せ?
 
 
(0) 2021/03/30(Tue) 22:04:39

到着:??? 館の主

【人】 ??? 館の主



   幸せな記憶を持つ者は――…
 
 
(1) 2021/03/30(Tue) 22:09:58
2021/03/30(Tue) 22:19:21

??? 館の主は、メモを貼った。
(a0) 2021/03/30(Tue) 22:22:56

村の設定が変更されました。

到着:メガネ 忽那 潤

【人】 メガネ 忽那 潤



   はー……我が家は落ち着くわぁ……




  ぽつりと。
  彼はふたつのボストンバッグを持って、
  リビングに立ちすくんでいた。
  2日ぶりの家だからだろうか、と思いながら
  一緒に帰ってきた大好きな彼女に
  お疲れさん、と声をかけたことだろう。

                      ]*



(2) 2021/03/31(Wed) 0:04:06
到着:文月 美鶴

【人】 文月 美鶴

[
 やっぱり家は落ち着く。
 自分で持てるって言っても、潤さんは譲ってくれないので
 荷物は持ってもらっていたけれど。
 持ってもらってたけど……
 疲れました、というのが正直な気持ちだった私は
 お疲れさん、と声をかけてくれた潤さんに
                         ]

    つかれた……

[
 と、正直に言うのだった。
 ちなみに私は荷解きがすごく苦手だ。
                  ]*
(3) 2021/03/31(Wed) 0:21:26

【人】 メガネ 忽那 潤





  一緒に暮らす前から、
  ある時を境に彼らは毎週末遠出をしている。
  理由?想像にお任せ、かもしれないし、
  後で教えてもらえるかもしれないし。

  とりあえず、彼は彼女の疲れた、という
  一言を聞くと荷物を一旦置いて、
  ぎゅうっと抱きしめた。

                     ]



(4) 2021/03/31(Wed) 0:45:26

【人】 メガネ 忽那 潤



   お湯準備するから、お風呂入り?
   その間に色々片付けとくから。



  ぽんぽんと頭を撫でて、
  彼女のためにお風呂を用意するはず。
  片付けは、持って帰ってきた荷物たち。
  下着含めて洗濯するものと、
  今回は使わなかったものと。

  まぁ、彼女にはそこまでしなくても、と
  毎度毎度止められていたかもしれない。

                     ]*


(5) 2021/03/31(Wed) 0:46:04

【人】 文月 美鶴

[
 潤さん…私の恋人。
 今は一緒に暮らしているけれど、
 前はアパートのお隣さんだった。
 まあそのころからこうして出かけている。
 理由…?
 ……私からは黙秘。

 ぎゅっと抱きしめられれば
 くたりと体を預けて 
                     ]
(6) 2021/03/31(Wed) 1:02:19

【人】 文月 美鶴

    んー……
    もう寝たい……

[
 用意されたら無下にはできないから
 お風呂には入るけど。
 ただ疲れてるから
 髪乾かすのめんどくさいなーとか思ったりはする。
 正直一人ならベッドにダイブして寝ていると思う。

 撫でられれば心地よさに目を細めていた。
 荷造りだって私はたまに…時々忘れ物するのだけれど
 荷解きがそれ以上に苦手だって知られてるからか、
 別に知らなくてもするのか…いや知らなくてもするんだろう。
 とにかく、片付けに関しては
 頼ってはいるものの、
 全部やろうとする彼を毎度止めていたり。
                            ]*
(7) 2021/03/31(Wed) 1:03:32

【人】 メガネ 忽那 潤



   そんなかわええ声出しても、ええけど
   お風呂だけははいってきや?




  恋人の彼女にこうやって促すのはいつものこと。
  眠たげな彼女が体を預けてくると、
  話したくなるのが本音ではある。

  彼女がドライヤーを手に帰ってきたら
  嫌な顔ひとつせずに彼女の髪を乾かす。
  彼自身髪が長いので、乾かすことはお手の物。
  とりあえず目を細めた彼女が可愛かったので
  撫でながら唇を重ねた。

                       ]



(8) 2021/03/31(Wed) 1:29:20

【人】 メガネ 忽那 潤



   さ、早く行っておいで。



  お風呂の準備ができたようであれば、
  彼女のことを離して、背中をトントンと。
  
  彼女がお風呂に入れば、
  進んで荷解きを始めるのだ。
  その間にやれば、止められることもないことに
  最近気づいた彼のちょっと姑息な手。

                       ]

   最近、なんや…………



  彼は、彼女の下着を眺めながら、
  ぼんやりと色々考えていたけれど、
  彼女にいった方がいいのか、
  思ってとりあえず胸の内に秘めることに。

                     ]*


(9) 2021/03/31(Wed) 1:29:44

【人】 文月 美鶴

[
 促されれば入る、入るけど。
 抱きしめられて離れがたくなるのは仕方ないと思う。
 少しの間そうしてたら唇を重ねられて
                         ]

    んぅ…
    入る……あ、そうだ。
    私の分は自分で片付けるから!!

[
 一応念押しはしておく。けどお風呂に入ってる間に
 されてしまえば止める手立てがないので。
 むぅ…と頬を膨らませてお礼を言うことになるのだ。
                         ]
(10) 2021/03/31(Wed) 1:51:00

【人】 文月 美鶴

[
 シャワーを浴びて、湯船につかる。
 なんだかんだで入ればさっぱりするし
 気持ちいいもの。
 ただ、最近お風呂のたびに思うところがあって。
                        ]

    気のせい、かな……

[
 胸元に手を当ててぽつりと。
 あまり長湯してものぼせてしまうので、
 考え事はそう長くも続かず。

 お風呂から上がれば、ドライヤー片手に
 潤さん次どうぞ、と譲ることになる。
 長い髪からはほんのり桜の香り。
 あまり香りが強いシャンプーは好きじゃないから
 これくらいがいい。
 髪を乾かすのは、自分でするって言うけど、
 ドライヤーを取られたら乾かしてもらうことになる。
 彼がお風呂に入ろうと視界からいなくなったら、
 ベッドなりソファなりに横になろうとしてしまうかな。
                            ]*
(11) 2021/03/31(Wed) 1:54:13
到着: ハチヤ

【人】 ハチヤ

 

 エン君!エン君どこだーーー!!


[初級魔方陣学の講義終了の鐘の音とともに、おれは廊下に飛び出して。
「廊下を走るな」なんて先生の注意を背に受けて、すっかり走り慣れてしまった校内を駆け抜ける。


 ……そういやエン君、今なんの授業だったっけ?


なんて、駆けつけるべきゴールについて考えてみようと浮かんだりもしたけれど、
総当たりでいけばいつかは辿り着けるとも思うから、頭を使うなんて足を止めかねないことは後回し。

今は、何より先に、この思いを、伝えたいから]


 エン君発見!!


[目的地を見つけたなら、勢いを殺さず目的地に駆け込み、彼の腰に手を当てて、勢いのままにターンをきめよう]
(12) 2021/03/31(Wed) 2:25:50

【人】 ハチヤ

[勢い任せの一回転に、彼の様子はどんなもの?
ふらふらしてようが、しっかり地に足をつけてようが、おれのすることは変わらない。
彼の手をしっかり握って、感謝の思いを込めるに込めて、ぶんぶん上下に振り回そう]


 エン君すごい! ほんとエン君マジ天才!!
 エン君のおかげ! エン君さいっこーに愛してる!!
 初級!抜けた!!! 魔法陣学!やめなくていいって!!
 
 
[感情任せの言葉の破片、それでも彼に言いたいことはきっと伝わるはず。
伝わらなかったらどうしよう?まあ、その時はその時考えればいいか]
(13) 2021/03/31(Wed) 2:26:37

【人】 ハチヤ

[おれが目指す魔方陣学ってものはおれに微笑んではくれなくて、二年生半ばまでに初級を卒業出来なかったら諦めろって、錬金術か語学研究の時間を増やせって、入学の面倒を見てくれた人達に言われてたから。

相変わらず首の皮一枚繋がってる状態だけど、この勉強を続けられるのが嬉しくて、
人間の身で魔法陣学で名を馳せたステラ=セーゲンの背を追えるのが嬉しくて、
セーゲン製魔法陣によく似たおれの宝物についての手掛かりを、追い続けることができるのが嬉しくて。

積み上げられる嬉しいは両手一杯でも足りはしないから]


 エン君、ありがとう!!


[だから周りの目なんて気にせずに、同じくらいの身長の彼を抱き上げて、その場でくるくる回ってみたりしよう。

おれとエン君がこの学園に来て一年とどれくらいだっけ?
ともかくそれなりの期間が過ぎたから、おれがエン君を振り回すことも期間に比例していたから、向けられる視線のほとんどは「またやってるよ」と言いたげなものっぽい*]
(14) 2021/03/31(Wed) 2:27:49
到着: エン

【人】 エン


ふぅ。

[チャイムの音と同時、先生の授業終わりの宣言に大きく息をつく。

いつもならば授業が終わればさっさと教室を出るのだけれど、今日はなんとなくそわそわしてしまってそのまま教室に居残ろう。うん、大した意味はない。ないといったらない。

同室の犬が本人希望の授業を続けられるか否かの瀬戸際、そろそろ結果も出るころだろうかとか気になってはいない。どっちになってもきっと俺を探しに来るだろうから、移動したら見つけにくくなるだろうなんて心配はしていない。していないといったらしていない。



というか、そもそもあの犬は俺の授業を把握しているのだろうか?という根本的な問題に気がついて、どうせなら確実に合うであろう寮の部屋に帰ろうと立ち上がって教室を出たところで、遠くから自分を呼ぶ声が聞こえて、きた、な]
(15) 2021/03/31(Wed) 3:10:27

【人】 エン

 ………。


[だんだん近づいてくる大声に、とっさに聞こえなかったふりでもしようかと思うのだが。毎日思ってはいるが、実行されたことはない。逃げてもきっと追ってくるし、あとがうるさいだろうし。だから律儀に立ち止まって待ってやるけど、望んで待っている訳ではないのである、決して]


 …おー。


[ついでに遠くにハチヤの姿が見え、片手をあげて返事までしてやる。俺優しい。


 ハチヤの顔を見れば、結果は聞かなくても分かるというものだ。あいつは感情が全部顔に出るから。だから結果は予想していたのだけれど]


 っ、う、わ!ちょっ


[廊下は走ってはいけません。そんな学校規則を完全に無視した全力疾走、勢いそのまま人の腰を支えに停まりやがったな!一応ハチヤよりは腕力ある方だけど、勢いまでつけられたらさすがによろけるさ]


 こっ、の、馬鹿犬…っ
(16) 2021/03/31(Wed) 3:12:00

【人】 エン

[罵倒の言葉は口の中だけじゃなくて外にも漏れてた、けど俺の言葉なんてまったく聞こえてない様子で全力で手を握り、振り回される。ちょっと痛い。


結果なんて予想ついてた、聞くまでもない。けどやつに勉強を教えた身としては、うん。気になる、のは仕方がない。ないと思う。ないと思え。

ついでに、全力の笑顔と感情そのまま流れ出る言葉は。






               
──俺にとって、とても、耳に優しい。]
(17) 2021/03/31(Wed) 3:15:17

【人】 エン

……どうせ、ギリギリだろ?気ぃ抜いたらすぐ落ちんだから、引き続きちゃんとやれよ?


[だからほぼ反射のように嫌味のような言葉を投げてしまうけど。人嫌いの俺が一緒にいられるのなんて、ハチヤくらいしかいないのだ。

だから>>14ありがとう、の言葉に軽く頷いて、ついこっちまで緩みそうな唇をぎゅっと引き締め直……そうとしたのに、直すまでもなく逆に引きつった。どうやらそれだけでは収まらなかったらしい犬が、ぎゅっとこちらに抱き着いてきたからだ]


 おま…ちょ、待て!こら、馬鹿犬!離せ馬鹿こら!


[この体勢には覚えがありすぎる。細身ではあっても男の体、けして軽くはないと思うのに、軽々持ち上げられるのは屈辱ではないだろうか。腕の届く範囲、肩をバシバシ叩くけれどこんなことで犬はめげたりしないのだ、俺知ってる。だから今日も犬にぐるぐる全力で振り回された。目ぇ回んだよこれ!




目回る、が文句のメインになってる時点で、俺もたいがい毒されていると思う*]
(18) 2021/03/31(Wed) 3:17:22
到着:貴族令嬢 クラヴィーア

【人】 貴族令嬢 クラヴィーア

 
[ もう、取り戻せない失った物
  
    受け取った優しい
願い

    代償は 返すことの出来ない、大事な 大事な 
記憶



 
   今の自分が願うものは

       同じだけ優しくあれているだろうか  ]
 
(19) 2021/03/31(Wed) 7:52:56

【人】 貴族令嬢 クラヴィーア

[オルガンの音が教会に響く。
 ここ数年でさび付いていた腕もだいぶ感覚を思い出して、いい具合に音を奏でれるようなった。

 拍手に綺麗に、身についたままのカーテシー。
 いかにも上流階級の人間とわかるそれは、もうこの地で関わった人間なら見慣れて来たころだろう。


 バーバチカ島では、新月の日に現れるという
い月に願いをすると必ず叶う、という伝承がある。
   
 ──────代わりに、大事な物を失う、と私は聞いていた。


 眉唾物に近いそのお話に私はすがった。
 私の大事な人……アマミさんに出会ったのはその島の中。

 島では色々あった。優しい人たちに沢山出会った。
 その中で私は、あの人に願いを貰った。
 
一発で落ちた。


 家族から虐待を受けていた自分は、結果その状況を変えることが出来た。
 現状名だけの貴族だ。]
(20) 2021/03/31(Wed) 7:55:08

【人】 貴族令嬢 クラヴィーア

[私は心のまま願いの力で再会を果たし
 “傍にいたい”
 その願いを叶えて貰って近くにいることにしたんだ。

 家族の力を借りてやや力業で速攻で近所に住み始める事にした私に相手はどう反応していた事やら。
 現状突き放されてない事を良い事に、押しかけ女房まがいの事を繰り返している。


      
──────好きだから


 どうしようもない位、愛しくて。
 側にいるほど思いは募っている。
 多少強引でも、自分の力で叶えれる願いをやすやすと諦めたくはないさ。]
(21) 2021/03/31(Wed) 7:56:43

【人】 貴族令嬢 クラヴィーア

[身だしなみをチェック。
 もう二つ結いは卒業している。おろした腰を超える長い桃色の髪。後ろには黒いリボンで髪の半分を軽く結っている。
 清潔感のある白いブラウスに、ロングスカートの黒いワンピース。
 貴族令嬢にしては大人しめかもしれない。でもあの人と見た目を釣り合わせたいからあえて、こういう格好をするようしている。

 手には教会で作った林檎を使ったタルト・タタン。
 会いに行く前はいつも顔が緩む。いかんな、不審者になる。

 頬を軽く手で叩いて少し引き締めた。]
(22) 2021/03/31(Wed) 7:58:29

【人】 貴族令嬢 クラヴィーア


 あーまみさんっ。
 お邪魔致しますわ。

[慣れた様子で相手の家を訪ねれば、返答はあっただろうか。
 相手と顔を合わせれば、折角引き締めた顔もまた、緩んで笑顔が浮かぶ。]**

 おやつに林檎のタルトはいかがです?
 お茶、いれていいか?
 
(23) 2021/03/31(Wed) 7:59:57

【人】 メガネ 忽那 潤





  一度抱きしめると離れたがらないのは、
  彼も一緒だけれど、お風呂に入らせておかないと、
  朝もギリギリに起きることが多い彼女だから。

                        ]

   荷解き下手な自分のことを悔いような。



  くすくす笑いながら、彼は彼女を見送る。
  彼女もお風呂で彼が考えていたことと
  全く同じことを考えていたとは露知らず。
  彼女の体型は出会ったとき、
  そんなに女性としてフェロモンが、という
  体型ではなかったけれど、
  付き合って以降、変わってきたのだ。

                     ]



(24) 2021/03/31(Wed) 14:05:35

【人】 メガネ 忽那 潤



   おかえり。
   乾かしてあげる。



  ドライヤーを受け取って彼女の髪を乾かせば
  彼もお風呂に入りに行く。
  彼は長風呂なので彼女にたまに心配されたり。
  リビングの方に戻ったとき、
  彼女はソファにねころんでいたか、
  既にベッドのほうにいたか。

                      ]


   美鶴さん、次どこ行く?




  いずれにせよ、彼女に抱きついて
  仲良く並んで寝転んだはず。

                  ]*



(25) 2021/03/31(Wed) 14:06:28
エン(匿名)は、メモを貼った。
2021/03/31(Wed) 14:17:55

文月 美鶴は、メモを貼った。
(a1) 2021/03/31(Wed) 14:52:16

【人】 文月 美鶴

[
 朝ぎりぎりまで寝てることが多くて、
 しっかりしてる彼に起こされることが多いというか、
 平日はほぼそう。
 休日は起こされない……起きれてるわけじゃない。
 起きるまで寝てるだけ。
 同棲してて良かったなって思うことの一つに
 私が寝てるときに来客が来ても平気だなー…
 なんてそんなこと思ったり…
 いやごめんなさい感謝してます。

 荷解きが下手なのはもうぐうの音も出ない。
 潤さんがいなければ
 私の荷解きが完了するのは
 たぶん一週間後とかになってるから。
                   ]

    もう…潤さんが何でもできるから…

[
 ささやかな反論をしつつ。
 体型の変化は、気のせいにしたい、けど。
 気のせいじゃないような所まで来ている気がする。
 変わって困るというよりは……
 
戸惑う
のほうが正しい、のかな。

            
だって私は――…

                     ]
(26) 2021/03/31(Wed) 15:15:17

【人】 文月 美鶴

[
 自分でするって言っても潤さんは
 髪を乾かしてくれる。
 私が眠い時は髪生乾きでも
 気にしない人種なのがばれてるから。
 というか、こんな自堕落なのになんで…
 なんで好きになってくれたんだろうって
 いまだにちょっと思ったりする。
                    ]

    うーん……
    潤さんが一緒ならどこでも楽しいし…
    なんなら外出しなくてもいいよ?

[
 質問にはちょっと困る。
 どこでもいいだと困らせてしまうのは確かなんだけど
 でも実際、潤さんが傍にいれば私はそれで幸せ。
 別に外出しなくたって構わない。
 眠ってしまっても大丈夫なようにと
 ベッドのほうに寝ころんでいた私は
 抱きつかれて潤さんのほうへすり寄った。
 そしてちょっと聞いてみたいことを。
                    ]
(27) 2021/03/31(Wed) 15:16:38

【人】 メガネ 忽那 潤





  朝と昼を作るのは彼の息抜き。
  仕事が忙しくて、イライラする時も
  彼女のために食事を作るということが
  息抜きになるのだ。

  だから、朝食の香りとともに
  彼女を起こすことは日々のルーティンと化している。
  でも、休日は起こすのが忍びないので
  彼女が起きるまで特に何も作らない。
  シンプルにひとりヨーグルトとパンで済ませる。

  彼女が起きてきたら勿論すぐにご飯を作るけど。

                         ]



(28) 2021/03/31(Wed) 16:08:48

【人】 メガネ 忽那 潤



   そんな可愛いこと言うて……
   まぁ、引っ越して少しは防音性もマシに
   なってはいるけどなぁ……




  前にいたアパートは住みやすかったけれど
  いろんな意味でもどかしかった。
  ので、付き合ってから数ヶ月して
  2人揃って広めのマンションへ引っ越した。
  でも、付き合いたてからの癖で毎週末は
  泊まりがけでデートをするようになった。
  彼女がそういったので、
  次の泊まり先を提案してみようかと
  携帯を開いたら、可愛い問いかけが聞こえて
  彼女をぎゅっと改めて抱きしめ直す。

                      ]*



(29) 2021/03/31(Wed) 16:09:20

【人】 文月 美鶴

[
 潤さんが作るご飯はいつもおいしい。
 食べると元気が出るし、
 朝ご飯を抜いたりしていた前に比べて
 健康的になった気がする。
 夜帰ってくるのは私のほうが早いから、
 夜ご飯は作ってるけど、
 潤さんが作ったほうが美味しいんだろうなとは思う。
 もちろん上手くなる努力は怠ってないけど。
                       ]
(30) 2021/03/31(Wed) 16:32:24

【人】 文月 美鶴

    
    可愛くは……。
    な、防音とかそういうことじゃなくて…!

[
 可愛いって言われるのは嬉しい。
 可愛いって一言で言いくるめられてしまうのも確か。
 でも、でもね……。
 
 
なんでだろう、が消せない私もどこかにいる。



 普通に家でのんびりする発想を持ってないのかな。
 とか思いつつ。
 確かに前のアパートだと
 ちょっと大きな声を出したりしたら
 隣の部屋には筒抜けだったと思う。

 潤さんの腕の中はあったかくて落ち着く。
 
ずっと、こうしていられたらいいのにって

 いつも思うんだ。
                       ]*
(31) 2021/03/31(Wed) 16:34:52
到着: アマミ

【人】 アマミ





   「記憶を無くせば、人は死んだ事と同義だ。」




       ─── O.アマミ『今宵、月の夜に願いを』より




(32) 2021/03/31(Wed) 17:03:48

【人】 アマミ


[中世と呼ばれた頃。
後に音楽の象徴と呼ばれる都、ウィーンに男は居た。


男の名はアマミ。

かつてバーバチカ島と呼ばれる孤島に足を踏み入れ、東洋の獣を模した面でその顔を覆う青年。

詩人や歌人が多く生まれるこの時代において、ただのエッセイ文学や小説を書き続ける、なんとも奇怪な男である。]

(33) 2021/03/31(Wed) 17:05:47

【人】 アマミ


[世界はまだ宗教思想が人を支配していた頃。
世に受け入れ難いエッセイなど、弾圧のいい標的になってしまうものだが。

世界から拒絶され続けるアマミの生活は
ある時を境に僅かながらの変遷を歩むこととなる。

大きな家に己一人。
週に何度か訪れる出版社の人間と打ち合わせをする以外
人との交流など無いに等しいものだったが。

そんな生活の中にV
彼女
Vが現れるようになったのは、あの島を訪れた日から、凡そ三年を跨いだ時のことだ。]

(34) 2021/03/31(Wed) 17:07:43

【人】 アマミ


[彼女...クラヴィーアは今となってはこの家には出版社の人間よりも頻繁にここを訪れていた。

その時間に居心地の良さを感じていたことを、アマミが口にすることは、今はまだない。


近くに住むことに心配の声をかけたのは老婆心のようなものだが、強く断りを入れなかったのは彼女を「未熟」と呼ぶのはやめたからだ。>>21

今日もまた彼女が来る頃だろう。
そうアマミが考えると同時に、声がした。>>23
扉を開けた先にいたのはあの頃出会った少女ではない。>>22
人の成長は服装にもあらわれるものだ。]


   いらっしゃい。
   ......そういえばもうこんな時間か。

   いや。茶ならば俺が入れよう。
   君はゆっくりしていってくれ。


[時計を見れば時刻は昼をすぎた頃。
自覚を持つと、だんだん脳が糖分を欲し始める。

アマミは彼女を招き入れると、いつものようにお茶を入れ始めようか。]

(35) 2021/03/31(Wed) 17:22:37

【人】 アマミ


[彼女が初めてこの家を訪れたあの時から
どれぐらいの月日が過ぎたか。

人を嫌う己にもだんだんと彼女の影響が現れたのかもしれないとアマミが自覚したのはつい最近のことだ。

談笑の中で己がクラヴィーアの過去の話をよく尋ねるようになったことを、彼女が気づくかは分からないが。

彼女の過去、即ち記憶を追いかけるように
アマミがそれを辿ろうとするのは────。]*


(36) 2021/03/31(Wed) 17:23:39
アマミは、メモを貼った。
(a2) 2021/03/31(Wed) 17:33:32

【人】 メガネ 忽那 潤




  夜は早く帰れたらたまに作るけど、
  定時上がりの彼女が作ってくれることが多い。
  だから、彼女の料理を食べられる
  その時間が彼にとっては凄く幸せ。
  彼女の努力の結晶のようなものだから。

                      ]

   俺が可愛いって言ってるんだし、
   もっと自信持っていいんだよ?
   美鶴さんは、凄く可愛い人。



  彼女と付き合ってから、彼はずっと
  彼女に対して可愛いやら綺麗やらと
  何かにつけて褒め言葉をかけている。

  そうでないと、彼女の何かを
  ダメにしてしまいそうな気がして。
  勿論、彼の本心だからそれをいうことが
  苦になっているということは全くなく。

                     ]*


(37) 2021/03/31(Wed) 17:44:51

【人】 ハチヤ

[投げ掛けられたおれを甘やかさない事実は、おれの為を思っての言葉だって知ってるから]
 

 うん! だから落ちないようにまた教えてね!


[エン君の苦言>>18におれは尻尾があったら千切れんはかりに振っていたんじゃないかな!

勢いづいた回転を嗜めるようにエン君がおれをべしべしと叩くけど>>18、それが本気の拒絶ではないことくらいはおれにだってわかるんだ。

エン君は
吸血鬼
で、おれは
人間
でしかないから、まともな抵抗を受けたなら手を引っ込めるしかなくなっちゃう。
つまりまあ、振り回せば振り回すほど許されてる事を実感できるから、おれは今日も心のままにエン君を巻き込んでしまうんだ。

おれの中には、嫌いなヤツと好きなヤツとわからないヤツと旦那さんしか人の評価がないみたいで。
エン君はおれの中で好きなヤツのてっぺんにいるものだから、そんなエン君のいろんな顔を見るのは楽しいものだから、今日も明日も明後日も、おれはエン君を振り回すつもりだったりするんだ!
バレたら拳骨ひとつじゃ済まないだろうから、伝えたりはしないけど!]
(38) 2021/03/31(Wed) 17:54:54

【人】 ハチヤ

 

 …………あ


[さっき言ったばかりの事をひとつだけ訂正しとこう]


 生えそう、鱗。
 寮まで間に合うかな?


[エン君は
吸血鬼
で、おれは
広義で言うなら人間
だ*]
(39) 2021/03/31(Wed) 17:58:34

【人】 文月 美鶴

[
 美味しいってほめてくれる潤さんを見てると
 もっと美味しいもの作りたいって素直に思う。
 もっと喜んでほしいって頑張りたくなるんだ。
 私が潤さんのためにできることって
 そう多くない、し。
 つい、甘えたくなってしまって
 頼りすぎてるような気がするから。
 それもあってできることはしたいって思う。
                      ]

    ……うん。ありがとう。

[
 どうしても言葉少なになってしまう。
 嬉しい。嬉しいし、そうしてかけられた
 沢山の可愛いは、確実に私の中に積み重なっている。


 
――――でも。



 
一番下にあるものを

 
取り払えた訳じゃないから。


 潤さんの言葉は、
 
本当の意味で私を変えられない。

                      ]*
(40) 2021/03/31(Wed) 18:03:30

【人】 メガネ 忽那 潤




  出会った頃から、変わらない。
  変えられない彼女の何か。
  それを変えたくて、
  色々と声をかけたりプレゼントをしたり
  愛したりするのだけれど。

                     ]


(41) 2021/03/31(Wed) 18:19:40

【人】 メガネ 忽那 潤





  彼女がねだるなら、彼は嫌な顔をせず
  彼女に話し始めるだろう。
  時間が5年近く前に戻る話を。

                    ]*



(42) 2021/03/31(Wed) 18:20:26

【人】 メガネ 忽那 潤

────はじめて出会ったときのこと

  初めまして、隣に引っ越してきた忽那です。
  これ、良ければもらってください。



  大学を卒業して、親の援助もなくなるというアレで
  彼は引っ越しをした。
  彼の初任給などを見ても、
  わざわざ片田舎に住み直す必要はなかったけれど、
  節約のために引っ越しを決意していた。

  彼の両親はいたく驚いていたけれど、
  理由を話したら納得をしたようで、応援してくれた。
  そして、実家からの引っ越しの時同様、
  ご近所への挨拶回りをしていて出会ったのが、
  お隣の彼女。
  現在は彼女として隣にいるその人。

  チャイムを鳴らして、
  出てきたのは茶髪で髪の長い女性。
  少し癖がついていたので
  もしかして起こしてしまったかと
  彼は苦笑いをしながら、
  持っていた菓子折を渡した。

                      ]*

(43) 2021/03/31(Wed) 18:24:58

【人】 文月 美鶴

[
 
変われなくて、ごめんなさい。

 あなたの
言葉
贈り物
も、
も。
 全部ちゃんと受け取っているのに。
 
受け取っているはずなのに。


 それでも根本が変わらないのは。
 可愛くない、から
 よくて可愛いのかな?って
 疑問形にしかならないのは。
 
 
可愛いって心の底から思えないのは――



 
私がクモの巣のような

 
過去に囚われているからかも、しれない。

                    ]
(44) 2021/03/31(Wed) 18:39:38

【人】 文月 美鶴

[
 話してほしい、とねだったら、
 潤さんは話し始めてくれた。
 それは、出会ったころまで、遡る。
                  ]*
(45) 2021/03/31(Wed) 18:39:59

【人】 文月 美鶴

    ―出会った時の話―

[
 私、文月美鶴は休日グダグダと過ごすタイプだ。
 昼まで寝たりとか普通にするし、
 ベッドから下りるのが夕方になる、なんてザラ。
 要はかなり自堕落な生活をしているわけで。
 今日だって昼過ぎまでベッドでうとうとしていた。
 そんな自堕落な人の天敵は……

    ピンポーン。

 急な来客だ。見事に起こされてしまった。
                         ]

    んー………
(46) 2021/03/31(Wed) 18:41:58

【人】 文月 美鶴

[
 大きく伸びをひとつ。せっかく寝ていたのに。
 不機嫌なまま、ちょっと待ってくださーいと、
 玄関に向かって言っておく。
 今の服装は思いっきりパジャマ。
 急いで人目についても耐えうる服に着替えて、
 髪を梳かす時間もメイクをする時間も与えられなかった私は、
 そのまま玄関先へ出て来客対応をすることにした。
 急な来客はほんと勘弁して欲しいものだ。
 いや、昼まで寝てた私が若干悪いのかもしれないけど。

 玄関先に行ってドアスコープ越しに確認。
 知らない男性だった。
 新聞とか宗教の勧誘ならスルーするつもりでいたけれど、
 たぶん違う…と思う。
 正直どんな人か分からない以上、
 あんまり出たくないけど待ってるようだし一応出る。
                           ]

    お待たせしてすみません。
    何のご用でしょうか?
(47) 2021/03/31(Wed) 18:43:08

【人】 文月 美鶴

[
 そう聞けば、訪ねてきた男性は、
 忽那と名乗って菓子折を差し出してきた。
 隣に引っ越してきたから挨拶を、ということだったみたい。

 …………私の睡眠返して欲しい

 とは流石に言えないけど若干不機嫌なのは隠せなかった。
                            ]*

    あ……わざわざありがとうございます。

  
(48) 2021/03/31(Wed) 18:43:41

【人】 メガネ 忽那 潤



   あの、差し支えなければ……
   お名前を聞いてもよろしいですか?




  ありがとうございます、といいつつ
  少し不機嫌のようにもとれた彼女に、
  名前を聞くのは少し憚られたけれど、
  どうしても聞いておきたかった。

  教えてもらった名前は、文月美鶴。
  それもなかなか厄介者を見る目だったのは、
  彼が気に入らなかったのか、
  名前を教えたくなかったのか。
  はたまた両方ともだったのではないか。

                     ]*


(49) 2021/03/31(Wed) 18:51:44

【人】 文月 美鶴

[
 受け取ったしこれで用も済んだかなと思っていたら
 名前を聞かれた。
 ……差し支えあります、
 なんて言ったらどうなるのかなとか
 そんな意地悪な考えは残念ながら浮かばなかったので
                          ]

    …………文月、美鶴です。

[
 不本意ながら名乗った。しかも、
 相手は名字しか言っていないのにフルネームで。
                        ]*
(50) 2021/03/31(Wed) 18:55:15

【人】 メガネ 忽那 潤


   素敵な名前ですね。
   改めまして、忽那潤です。
   新卒で商社に入る予定なんです。
   どうぞよろしく。



  どうして彼女に名前を聞いたのか。
  ただの一目惚れだったから。
  それ以外なら別に名前まで聞くことはなかった。

  そこからの道のりはひどく長かった。
  なんの道のりかと聞かれれば、
  彼が彼女に興味を持ってもらうまでの道のり。
  そして、恋人になるまでの道のり。

  まず、興味を持たれたかどうかに関して。
  答えは、微妙。
  でも友達にはまずなることができたはず。
  そうでなければおでんを食べようとは
  誘ってくれないだろうから。

                   ]*


(51) 2021/03/31(Wed) 19:14:37

【人】 文月 美鶴

[
 相手の名前を聞いて、自分の職場は教えず。
 素敵な名前、っていうのもお世辞にしか聞こえない。
 もういいですか、と半ば失礼な形にはなったけど
 会話を切り上げて扉を閉めた。それが、最初の出会い。
                          ]

    ……美形だったな。

[
 扉を閉めて菓子折を開けずに机に置きつつ、
 ぽつりとつぶやく。

 あれは間違いなく学内とか社内で
 ファンクラブが出来るタイプのイケメンだ。
 女性にモテるタイプで……取り合いとか発生する。
 そんな男性って自分みたいな地味な女が関わると
 ことごとくめんどくさいことになる…。
 そう、私は思っているから、第一印象は…
                        ]

    関わらないようにしよう

[
 という至極失礼なものだった。
 一目惚れなんて、そんなの二次元でしか
 有り得ないと思っていたし何より。

 
その対象が私になるなんてあり得ない。

                   ]
(52) 2021/03/31(Wed) 19:27:47

【人】 文月 美鶴

[
 相手が好意を持ってくれているなどと知る由もなく、
 挨拶をされれば返す程度で
 あまり関わらないようにしていた。
 そんな感じで警戒していたはずなのだけれど、
 ずっと良き隣人を貫いている彼と接しているうちに
 段々とこちらも態度は柔らかくなっていって。
 最終的には友達かな、
 と思える程度にはなったけど。

 それでも恋愛的な好意に気づいていなかったのは、
 
……気づけたかもしれないのに

 
気づかなかったのは。

                        ]
(53) 2021/03/31(Wed) 19:29:16

【人】 文月 美鶴

[
 私にはそんな好意が向くことなどないと。
 そんな根拠のない確信を持っていたから。
 だって私は……。
                    ]

    
可愛くない、から。


[
 ……どうしても自分が可愛いと思えない理由も
 可愛くなろうという努力をしなかった理由も
 確かに、あって。
 だからたまにちらりと見える気がする好意には
 無意識のうちに蓋をしていた。
                       ]*


    
私なんかが好かれるわけない

 
 
(54) 2021/03/31(Wed) 19:30:25

【人】 クラヴィーア


この人は、本当に人嫌いなんだな。


 それを実感したのは通い詰めるようなって暫くした頃。身なりがよくて、大きな家を持っていて見目も(変わったお面を付けてるが)そう悪くない。
 それなのに人との交流が少ないのに気づくのは難しくなかったとも。>>34
 つまるところ、女性関係とかそういったのを心配する必要がない、ということか。とやたら前向きに受け止めているが。

 そんな人が、自分の事は受け入れてくれている。
 その特別が、嬉しくて仕方ない。]
 
(55) 2021/03/31(Wed) 20:25:53

【人】 クラヴィーア

[恋というのは人を強くさせるものだ。
 恋敵がいるのなら全力をもって戦うつもりだったが、それが必要ないとわかってからは後は自分がいかに戦うかという問題になった。

 
息の根とめてやろう。


 と言った相変わらず私は恋する乙女としてアウトな発想をしている人間である……。]
 
(56) 2021/03/31(Wed) 20:28:22

【人】 クラヴィーア

[とは言え相手の気持ちをせかすつもりもなければ、邪魔になりたいわけでもない。
 頻繁に通っても、一定の距離感を忘れないようには気をつけているとも。

 近くに住むにあたって心配はされた。>>35
 だけど強く反対はされなかった。流石に一人暮らしはしない、と伝えてはいる。メイドと警備の人間を一緒に住まわせる事が、私に優しい親戚が出した条件だったしな。

 訪問をすれば、扉が開かれる。姿勢を正して軽くスカートをつまんで頭を下げる。いつものやり方。]

 そんな時間ですわよ。時間忘れてました?

 ではお言葉に甘えて。
 お願い致しますわ。

[手荷物のタルトをどうぞ、と手渡すよう差し出す。

 なお、物理的な距離感は適度に取るよう気を付けている。
 夜遅くまでいないとか、帰れなくなりそうな天気の日にはいかないとか。
 相手を好きだからこそ、その辺はきっちり相手を男性として扱っている。
 
家に行くこと自体は……そうしないと会えないから自分の中で許容した。
悪いか。


 曲がりなりにも身分はまだれっきとした貴族令嬢。
 間違いがあったら責任コースまっしぐらだからな。

 
好き
だからこそ
 
いてほしいという願いはあるけれど

 それ以上にアマミさんには幸せになってほしい。

─────自分の願いより、相手の幸せの方が大事なんだ。]

 
(57) 2021/03/31(Wed) 20:34:25

【人】 クラヴィーア

[お茶が出されればゆっくり喉を潤す。
 目を閉じてほぅ、と息を吐く。]

 美味しいですわ。

[にこり、と。
 まったりと肩の力を抜く。
 ……こういう何気ない時間がいつも幸せで。
 大事に大事にしている。]

 今日のはシナモンを控え目に、口当たりを重視して癖のないよう作ってみましたの。

[島で出会ったリンゴ園にいる優しい人から教わった料理の腕はわりといい感じになったんじゃないかって思う。
 機会があれば食事の用意もしてご馳走することもあったんじゃないのかな。

 それでも相手の味覚と合うかは別問題。だからいつも作ったのを出す時はひっそり緊張しつつ相手の反応をうかがっている。飲食時もお面が仮についたままだったとしても、雰囲気や声色でなんとなく判別くらいはつけれるようなってる……と思いたい。]
 
(58) 2021/03/31(Wed) 20:38:58

【人】 クラヴィーア

>>36長いとも、短いとも言えない位の時間が私達の間には流れている。

 会話の中で過去の話を聞かれるようなったのには少しして気づいた。
 私に関心を持ってくれているのかな? と嬉しくなったのを覚えている。
 だから親戚と暮らすようなってからの穏やかな時間の事、リンゴ園の彼女と再会出来た事、そう言った楽しい思い出は惜しみなく楽し気に教えた。

 ────……楽しくない、
家族の虐待の話

 ……三年の間に家族とあった事。
 そういった話は聞く方も楽しくないだろう。口が重くなっている。
 ただ、良い扱いは受けてなかった、少し痕があるかな、とか。
 隠しても仕方ない事は言ってある。

 私の方は……
あまり強くは踏み込めていない。


 ──────どれだけの記憶を代償にして
       私への願いを叶えたのか

それを知るのが、まだ怖かった
 ]**
(59) 2021/03/31(Wed) 20:43:33

【人】 アマミ

──回想:招かれざる客──

[クラヴィーアがここを訪ねるようになってからしばらく経った時のこと。
その時彼女が既に家に来ていたか、それとも見てはいなかったか。

それはともかくとして、アマミにとってこの来訪が忌むべき事象であることは誰が見ても明らかであった。]


   
「Albert...」



[家へと訪れてきた女を前にアマミは珍しく動揺を隠せない。
その名前がかつて己を象っていた存在であることぐらいなら、アマミにだって分かってしまうのだ。

その過去は、かつてあの島で捨てた。記憶。


どれだけ過去を葬ろうとも人は消えない。
部分的に葬ろうともその過去が己を象る因子ならば、この広い因果のうねりの果てにいつか自分の前に突きつけられる。

地域特有の奇妙な訛りを孕んだ英語で「Albert」と呼ぶ女を前にして、アマミは己の奥底で蘇る不快感に下唇を噛み締めていた。]

(60) 2021/03/31(Wed) 20:46:00

【人】 アマミ




      今更どの面下げて来た。

   
How dare you come?



      お前と同窓会を開く予定なんてないはずだが?

   
I've no invite you for the reunion,isn't it?

   


[アマミは露骨に機嫌を損ねた様子で苦情を吐き散らす。
この女は、思い出したくもない記憶。
それはかつてバーバチカ島でヤブ医者が残していった記憶の残片と言うのが正しかろう。

忌々しいあの家にいた従者の1人。
歳が近く美貌に恵まれていたという理由で、体裁を保つ為に用済みの長男の世話役を宛てがわれた哀れな駒。
それをやつらはかつて「許嫁」と呼んだ。


アマミはただ嫌悪感を滲ませ、女を睨む。
もう二度と関わらないと決めたその女は、己にとっては亡霊。過去の遺恨には違いない。]

(61) 2021/03/31(Wed) 20:47:17

【人】 アマミ


[しかし女はアマミの変わりように驚くことはなく、意にも介さぬように淡々と要件を告げる。

女が真剣な趣となればアマミもまた仕方なしと話だけは聞こうとせざるを得ない。

それからアマミの耳に入ったのは、まず領主の男が亡くなったこと。
次期領主の次男を支えるため、長男としてまた戻ってきて欲しいのだと。

それを聞いた時、少しでも話に耳を傾けたことをひどく後悔したものだ。
アマミは後に自伝を書き残そうとした際、この時のことをこう書き記すことになるだろう。

「人生における無駄な時間の内3本の指に入る出来事だ」と。]

(62) 2021/03/31(Wed) 20:48:11

【人】 アマミ


      はっ、ふざけたことを。

   
Huh,That's stupid.



        消えろ、ロゼリア。

   
Get out of my face,Roselia.



      お前の戯言に付き合ってやるほど暇じゃない。

   
I can't stand your image in wonderland.



[アマミは女にそう吐き捨てると背を向ける。

今の己は昔とは違うのだ。今の己は独りではない。
クラヴィーアとの平穏を今更過去に邪魔されるなど、アマミには到底耐え難い事だった。]


        もう、ロゼとは、呼んでくれないのね......

   
「You won't call by Rose again.」



[家の中へと消えていくアマミを寂しげに見つめる女の淡恋は男には届かない。
女の声を遮り無視するように、アマミはその扉を閉めた。

今更決別した過去に足を引っ張られるなど。
絶対に、絶対に。ごめんこうむるのだ。]**

(63) 2021/03/31(Wed) 20:53:46

【人】 クラヴィーア

 ― 回想:お客さん ―

[人生というのはいつの時も、タイミングというのが良い時と悪い時がある。
 その日はきっと後者だ。

 まさに、好いた相手の家にいて、お手洗いから戻る時に女性を見てしまったのだから。>>60
 とっさに隠れて聞こえない場所に移動するべきか迷った。だけどその女性の雰囲気が仕事の関連の人じゃないよな、とわかって。気になった私は悪い子だったんだと思う。

 
「Albert...」


 その言葉を私が今まで聞くことはあっただろうか。
 知らないままだったのなら、疑問符が頭に浮かんだだろう。

 訛り言葉が少し聞き取りにくい。

 アマミさんは明らかに拒絶の雰囲気だ。>>61
 それに少し安堵してしまった。

 彼女の話が耳に入る。入れてしまう。>>62
 彼が貴族だったのは知っている。それ以上の家族の事は聞けていただろうか。]
(64) 2021/03/31(Wed) 21:30:50

【人】 クラヴィーア

 
[   
……ふざけるな。



 
 ふと、前に島でアマミさんから貴族が、人間が嫌いだという話を聞いたのを思い出す。

 貴族というのは、こういうものだと私だって知っている。知ってはいても、憤りを感じるだろう。こんなの。]
 
(65) 2021/03/31(Wed) 21:34:06

【人】 クラヴィーア

[アマミさんが拒絶するよう背を向け、彼女の呟きの意味が……恋する女としてなんとなく、わかってしまった。>>63

 ────……彼女に声はかけなかった。

 例えば、アマミさんが望むのなら。
 例えば、彼女が相手を幸せにしてやる、という理由で来ていたのなら
 私は背を押すし、彼女を恋敵と認めた。


 彼女の事はだから認めれない。
 受け入れることは出来ない。

 好きなら、好きだってぶつかる位すればいいんだ。

 その後に、ちゃんと聞いてしまったことは素直に言って謝った。
 過去に踏み込むのを少し怖れている私は>>59、それ以上の事を聞こうとはしなかったがどんな反応が来たのやら。

 とりあえず私は、腹がたったと
 怒った顔で感想を伝える事になったんじゃないかって思う。

 ただ……弟さんの事は大丈夫なのか? というのだけは、心配顔で尋ねる事だけはすることになるんだ。]**
(66) 2021/03/31(Wed) 21:37:58
クラヴィーアは、メモを貼った。
(a3) 2021/03/31(Wed) 21:50:29

【人】 アマミ


[結局クラヴィーアには全部聞かれていたようだ。>>64>>66
憤る彼女>>65には一言、「見苦しいところを見せたな」と言って咎めることはなかった。

それから、「弟ももう子供じゃないから大丈夫だ」、と心配するクラヴィーアの頭を撫でようとするだろう。

万が一あの女、ロゼリアとクラヴィーアが2人きりで対面するなんてことがあればどうやら自分が止めなければならないらしいが。>>56


とはいえ、あの忌々しい再会からしばらくは文書だけが送られるようになった。
どうやらロゼリアをけしかければこちらが絆されると思っていたようだ、自らの策が通用しないと知るや否や臀に火をつけて必死な様が筆圧から伝わってくる。

実に愚かしいと、その度にアマミは書面を破り捨てていただろう。]

(67) 2021/03/31(Wed) 22:13:46

【人】 アマミ



   ────。


[思い出すと気分が悪くなる。
せっかくクラヴィーアが来た時に限って記憶が嫌な仕事をするものだ。

すぐさま頭の中から消し去り、礼儀正しく一礼をする彼女>>57に応じて一礼を返すと。]


   もしかしたら......。
   歳でボケてしまったかもしれないな。

   
[そんな冗談を言いながら、ありがとうと手荷物を受け取るのだ。
どこか他人行儀な礼式は、貴族の娘と没落した惨めな男が一線を超えない為の防波堤。アマミはそう思っていた。


それを知ってか知らずか、クラヴィーアもまた気を遣ってくれていたようだが。>>57
その気遣いに助けられたことが実際に何度もあるというのは今は黙っておくとしよう。]

   
(68) 2021/03/31(Wed) 22:15:08

【人】 アマミ


[ティータイムというのは元々英国の文化ではあるが、アマミは意外にもこの時間が好きなのだ。

仕事の合間に一息を入れる。
それは若い頃から欠かしたことのない習慣に近い。

もっとも、その一息を誰かと過ごすというのはクラヴィーアが相手でようやく抵抗が無くなるという有り様ではあったが。
彼女の微笑み>>58に絆されるように妖狐の面を外して柔らかな笑みで応えただろう。]


   いつも君の作るものは美味しいよ。

   それにしても君は本当に努力家というか...。

   君にこうして来てもらえる俺は
   きっと幸せ者なんだろうな。


[クラヴィーアに感謝するのは当然のこと、りんご園の人々にもいつか礼を言いたいとアマミは思っていたが。

彼女と出会ってからというものの、人に恵まれているような気がする。

こちらの反応を伺うクラヴィーアにありがとうと礼を言うのにも、だんだんと慣れてきたものだ。]

(69) 2021/03/31(Wed) 22:16:08

【人】 アマミ


[貴族というのは何か勘違いした輩が多い。


   「我々は労働を必要としない上級の地位。
    だから働かぬ我々に間食など要らない。
    間食などみっともない庶民の嗜みだ。」



などと宣い、間食をしないだけに飽き足らず、それ自体を差別的に扱う者すらいる。
己に酔った愚か者の末路と言うべきか。

そんな人間達を嫌という程目の当たりにしてきたアマミにとっては、彼女の作ってくれる食事や間食が目に見えるそれよりもはるかに暖かいもてなしであった。

そんな貴族らしからぬ彼女だ。
以前彼女に「家では良い扱いを受けていない」と聞いた時には分かりやすいほどに眉間に皺を寄せることになっただろう。


あの島で彼女が治した傷に深さがあるのだとアマミが思いつくのはちょうどこの時。
いつかのタイミングで彼女が今も遺っているという過去の痕を話してくれた時には、アマミはその言葉を口にしていたのだった。]

(70) 2021/03/31(Wed) 22:20:27

【人】 アマミ




   言いたくないことは言わなくていい。
   思い出せない事も思い出すことは無い。


   ただ、もしも行く宛てがない時には
   ここにいて構わないと言っておこう。


   その時は、君の帰る場所を、俺が作ってやる。



(71) 2021/03/31(Wed) 22:22:08

【人】 アマミ



[家を訪れることの公認を彼女がどう受け止め、ここを何度も訪れてくれるようになったのか。

その経緯は、いずれ彼女の口から直接聞かせてもらうことにしよう。]**


(72) 2021/03/31(Wed) 22:22:59

【人】 メガネ 忽那 潤



  運命の出会いをしたと彼は思った。
  素っ気ない態度こそが、
  彼が一目惚れをしてしまった1番の理由。
  休みだからと化粧をして
  気合を入れている人を
  彼はあまりすきになれない。

                     ]

   いい人、だったな…
   でも、……んー……



  前にこうやって挨拶をした時は
  お隣さんに恵まれなかった。
  出てきて挨拶してもらえただけでも上々。
  でもどこか、彼女のことを知ったら
  何かを背負うことになるような気がした。
  勿論、それは嫌とかいうものではなくて。

  だから、実家から野菜が届いたりしたら
  渡すようにして、少しでも彼女との
  距離を縮められたら、と努力をしたはず。

                      ]
(73) 2021/03/31(Wed) 22:30:11

【人】 メガネ 忽那 潤






  その結果は、それでも良くなかったけれど。
  


                       ]*


(74) 2021/03/31(Wed) 22:30:56

【人】 文月 美鶴

[
 運命の出会いだなんてちっとも思ってなかった。
 むしろ、面倒だなって思った。
 私みたいな地味で可愛くもない女が、
 あんな美形といたらきっと疎まれて…

   
――――……。

                       ]


   
 関わらないで、欲しかった。



[
 野菜のおすそ分けを受け取ったりしたこともあった。
 でもそれは、相手が落ち込むようなそぶりを見せたから
 渋々受け取っただけだった。
 まあ、受け取ったら食べたんだけど。
 あの時の菓子折りも実は貰ってすぐ開けなかったし
 結果として賞味期限間近に食べてたりした。
 食べたくなかったけど、食べ物に罪はないから。

 好かれる理由も思いつかないし、何故私に関わるのかと
 出会ってから一年くらいはそう思ってた。
 友達にさえ、なりたいとは思ってなかった。
                           ]*
(75) 2021/03/31(Wed) 22:42:25

【人】 エン

[そりゃ手加減はしてる、けど止めようとしてるのはわりと本気なんだが>>38

ただこのピンとたった耳(見えない)と振り回される尻尾(見えない)に俺は弱いと思う。演技じゃないってわかってしまうから尚更だ。


俺は元々捨て子だけど、拾われた家が特別だった。俺自身は変わっていないのに、俺への扱いは180度変わったといっていい。俺にとってあの家の人たちは特別だから、俺を利用してあの人たちに取り入ろうとする周りの態度は許せるものではない。

だから適度に周りと距離を取ろうと思った       のだが。こいつは俺のそんな態度をまったくもって気にしない。ひょっとすると気付いていないのかもしれない。



 まぁ、だからこそ俺にとって居心地がいいのだけど]
(76) 2021/03/31(Wed) 22:43:12

【人】 エン

[ハチヤは俺のことを吸血鬼というけど、正確には吸血鬼と俺の種族、クリムゾンは別物だ。まぁ大して変わりはしない、血を吸わないといけないし運動神経は人間よりも優れてる。あと基本長生き。けど血とは別に食事だって取るしクリムゾン同士で結婚すればクリムゾンが生まれる。

そもそも俺たちが通う学校はクリムゾンのための学校だ。血がないとやっていけない俺たちの都合上、半分くらいは人間で。俺はその中でも特別燃費が悪い。他のクリムゾン達よりも多くの血を必要とする。その俺にとって俺が必要とするだけの血をひとりで賄ってくれるハチヤは特別でもあり…………]


 まぁ。お前に留年とされても、俺が困るし。勉強くらいはみてやる。


[こいつの素直さとは真逆で、俺は本心を喋るのが苦手である。こいつがいなくなったら困るのは実際困るけど。けどそれだけかって言われたらけしてそうでもないだけど『違う理由』を言葉にするには俺の口は重すぎるのである]
(77) 2021/03/31(Wed) 22:46:40

【人】 エン

[べしべしやって、やっと地面に降ろされた。

と思った途端の言葉>>39に]


 は?…あ゛あ゛?!
 おま…とっとと部屋帰るぞ!


[慌ててハチヤの手を引っ張って、部屋に帰ろう。間に合わなければ俺の上着をやつの頭の上に被せる。こいつ鱗見られるの嫌なくせに、申告が遅いんだよ!*]
(78) 2021/03/31(Wed) 22:48:16

【人】 メガネ 忽那 潤




  仕事に行く時間が偶に被って
  ゴミ出しの時は代わりに持ったり、
  少々お節介をやくやつと思われていたはず。

  彼女の警戒心は強すぎて
  正直に言えば何も言わずに、というより
  引越し当日に引っ越しますと伝えても、
  いいかなと思うくらいに悩んだ。

                      ]

   連絡先……また交換できなかった。

   いつになったら、いけるかな。



  新卒時代が終わって、
  2人とも社会人2年目になってからも、
  その関係性自体は大きな進展を見せず。
  アパートの他の人たちとは連絡先を
  交換できたのに、彼女に関しては
  なかなかできなかったことを彼は今でも
  鮮明に覚えている。もどかしくて、
  もっと話をしたかったのに。

                     ]*
(79) 2021/03/31(Wed) 22:48:30

【人】 文月 美鶴

[
 なんで関わるんだろうって思いは消えない。
 好意なんて感じ取れるはずもなかったし。
 私は関わらないようにしようとしてたから。

 
 結構、失礼な態度を取ってたはずなのに。
 それなのに彼はお節介を焼いてくるし、
 挨拶を欠かさなかった。
 
 たぶん悪い人じゃないんだろうな。
 うすうすはそう思っていても、
 私は関わりたくないって思い続けてた。
 話したくないって思ってた。
 
もう、面倒は嫌だったから。

 
 貴方の価値観を知る機会が出来るまでは
 私はずっと避け続けてた
                    ]*
(80) 2021/03/31(Wed) 22:58:02

【人】 アマミ

──回想:因果応報──


[初めて出会った彼女は、アマミにとっては子供のような子という印象でしか無かった。

例えば、人間一人も殺せなさそうな、ちっぽけで、繊細な心を持つ少女。
そんなクラヴィーアであったからこそ、アマミは彼女の未来を願ったのだ。

人を傷つけるのが怖いことがちっぽけだと言うのならば、それもいいだろう。
人を傷つける事でこびりつく血の臭いも、痛みも、知らない方がいい。

痛みを恐れない者に、未来などない。


      
「あと3年したら君はいい女になる。」



かつて己が彼女に告げた言葉だ。

人を慈しむ心を持つ彼女は、人を操り功利を貪る愚者などとは違う。

人を想える彼女ならばきっとそうなるに違いないと、アマミは確信を持っていた。
だからこそ、囁かに背中を押したつもりだったのだが.....。]

(81) 2021/03/31(Wed) 23:06:20

【人】 アマミ


[結局、彼女に伝えたアマミの確信は物の見事に的中したというわけだが。
しかしながら最近もっぱらの悩みは決まって彼女の事だ。]


   ..................。


[執筆用の机の前でパイプを味わいながらアマミは物思いに耽る。
彼女は確かにV
いい女
Vとなっていた。

そう、アマミの想像をゆうに超える程に。]

(82) 2021/03/31(Wed) 23:08:01

【人】 アマミ


[地位を捨てた者にとって言葉の使い方など些細な問題でしかない。

彼女の人の為に何かを想えるその人格は元より、成熟した果実はその美しさを際立たせる。
かつて未熟と突き放した己がこうなるとはなんとも情けない。


そんな彼女を、己が美しいと感じた女を自宅にあげている。

歳が30を過ぎるとはいえ、何も思わないというのがおかしな話なのだ。]

(83) 2021/03/31(Wed) 23:09:16

【人】 アマミ


[アマミ自身も分かっている。

一言。たった一言。
「嫁に来てくれ」と言えばいい話だ。

自惚れる訳では無いがクラヴィーアもまた、どう答えるかはともかく真剣に受け止めてくれると、アマミはそう思っていた。

しかし。]


   (クラヴィーアももう子供じゃない。
    彼女が自分の意志でここに来ているのだから
    俺が遠慮などする必要はないはず......。

    しかし...彼女は俺と一緒にいて幸福になど
    なれるのだろうか............。)



[長いとも短いとも言えぬ時間。>>59
彼女のことは少しずつわかってきたはずだ。

しかしこの世界の、ましてや貴族の婚姻など政略の成れの果て。
自由な愛情の交差など妄想の産物(image in wonderland)にすぎない。

貴族としての立場を捨てたこの男は彼女になにをしてやれるだろうか。
その答えが、今なお見つからないのだ。]**

(84) 2021/03/31(Wed) 23:10:36
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2021/03/31(Wed) 23:11:30

アマミは、メモを貼った。
(a4) 2021/03/31(Wed) 23:13:52

アマミは、メモを貼った。
(a5) 2021/03/31(Wed) 23:14:06

【人】 メガネ 忽那 潤





  時は少しすぎてもう少しで3年目というあたり。
  彼は壁に直面していた。
  彼女関連のことではなく、仕事。

  別に、元々順風満帆すぎるわけではなかったけれど
  比較的いい感じだった。
  天狗になることだけはなかったけれど、
  どうにもうまくいかなくなってしまった。

                      ]


    ………………




  コンコン、と隣の彼女がいる時間に
  玄関先をノックした。
  とは言っても、話をしたかったわけではなく
  手紙を受け取って欲しくて。

                     ]


(85) 2021/03/31(Wed) 23:29:00

【人】 メガネ 忽那 潤



『直接だと、貴方に迷惑をかけそうなので
 良かったらやりとりをしたいです。
 …………話を聞いてくれるだけでいいんです。

 よろしくお願いします。
 ID: ******

               忽那   』



  そんな内容の手紙を、彼女に手渡して
  彼はすぐにその場から立ち去った。
  いつもの明るい彼とは違ったことだろう。
  この時、初めて連絡先を聞きたいと
  彼女に直接?間接?的に伝えた気がした。
  間接的なら、聞いてる聞いてないにかかわらず
  とても落ち着くところがあるから。

                       ]*


(86) 2021/03/31(Wed) 23:30:13

【人】 文月 美鶴

[
 仕事関連で私は特に悩みはなかった。
 異性絡みの面倒ごとも、職場ではなかったし。
 だから、隣人との距離をはかりかねていたことが
 悩みと言えば悩みだった。 
 だって、明らかに失礼な態度を取ってるのは
 私のほうだったから。
                       ]

    
手紙……?


[
 いつも明るく振る舞っていた隣人が
 訪ねてきたかと思えば、
 手紙を黙って差し出してきた。
 何事だろう、
 
ついに私の非礼に対して物申しに来たのかと

 一瞬思ってしまったけど。
 当たり前だけどそんなことではなかった。
                     ]
(87) 2021/03/31(Wed) 23:47:59

【人】 文月 美鶴

   
   ……。

[
 なんで私なんだろう。
 そう思った。だって聞いてもらうだけなら
 親だったり別の人だって……。
 私なんかじゃなくてもって、思ったけど。

 あんな顔見せられて、薄情にはなれなかった。
 ……でも、仲良くなるのを警戒していた私が
 返した答えはこう。
                     ]
                     

『話を聞いたら、貴方は元気になるんですか?
 私なんかよりもいい人、いると思いますけど。
 
何故私なのか教えてもらえるなら
、いいですよ。』

[
 書かれたIDにそんなメッセージを送った。
 ああ、これでもしまずいなと思ったら
 携帯ごと変えよう。

 そう思ってた。あとから思い返せば
 なんてひどい女なんだ、と思われても
 仕方のない文面だった。
                    ]*
(88) 2021/03/31(Wed) 23:49:31

【人】 メガネ 忽那 潤





  彼がもし、彼女が手紙を受け取って
  苦情というかつんけんした態度に関しての
  訴状のようなものだと考えていたと聞いたなら、
  絶対にその場で笑って、涙を流しながら
  否定をしたはず。そんなことないのに、って。

                       ]

   ん……。
   まぁ、当たり前か。…………



(89) 2021/04/01(Thu) 0:39:07

【人】 メガネ 忽那 潤


  『貴方なら、俺がなんだろうと構わないから
   お世辞みたいなことも言わないだろうし、
   頷きも何もいらないから、
   一言「お疲れ様です」って話聞いてくれた後に
   書いてくれればいいんです。
   他でもない、貴方だから話を聞いてほしい。
   思ったことが顔に出やすい人だから、
   それが結構聞いてもらってる側からすると、
   落ち着くものがあるんですよ。

   だから、良ければお願いします。  』



  彼女がこの文面を
  どう受け取ったかはわからないけれど、
  少しでも話を聞いてくれれば、
  彼はありがとう、と返事をして終わるのだ。

                      ]*


(90) 2021/04/01(Thu) 0:39:52

【人】 文月 美鶴


    ………。
    変な人。ていうか。

    お世辞は言えないし表情に全部出るし?
    もしかして私に対して失礼では???

[
 ………なんて思ったりはしたけど残念なことに
 全部事実だ。
…あの人、私の事よく見てる。


 ……私がいい、なんて言われることなかった。
 それに、あの文面からは下心とかは見えなくて
 本当に話を聞いてほしがってるだけって感じがして。
 聞くだけならいいかな、って思った。
                        ]

  『……教えてくれたら聞くって約束だったので。
   好きなだけどうぞ。』

[
 やりとりの最後は、ご所望通りに「お疲れ様です」だった。
                            ]*
(91) 2021/04/01(Thu) 0:56:38

【人】 ハチヤ

[ 

残念ながら寮まで間に合わなかったけど、エン君の上着のおかげで大丈夫だった。
持つべきものはエン君だ!
昔は包帯でぐるぐる巻きにして生えやすいところを隠してたけれど、今はエン君がいるからエン君に言うようにしてるんだ。


放っておくとおれは全身に鱗が生えて死んじゃうって話だけど、おれ自身は旦那さんみたいな鱗のことは嫌いじゃない。
でも周りのヤツは、おれの鱗を見るとおれがかわいそうだって言うから、おれは鱗を見られるのは好きじゃない。

おれの鱗は血が魔石化したものらしくって、
そうなるほどの魔力濃度を誇る何かに進化し損ねたおれの血は、どうやらエン君の燃費の悪さをカバーするのにちょうどいいって話で……つまり、おれは、鱗があったからエン君と組むことになったんだ。


昔は旦那さんがくれた鱗をかわいそうって言われるのが嫌だった。
今は鱗がなかったらエン君に会えてなかったから、かわいそうって言われるのが嫌なんだ。
 
]
(92) 2021/04/01(Thu) 1:29:23

【人】 ハチヤ

[ 
旦那さんにハチヤって名前をもらっておれは88番目の名無しじゃなくなったし、吐き出したくなるごはんもきもちわるくなる薬も口にしなくてよくなった。
注射からは逃げらんなかったけど、エン君が撫でてくれるのでそれはいいってことにした!

と も か く !

ごはんになった87番目までのかわいそうな人たちや死んじゃった89番目より後のかわいそうな人たちに比べれば、おれはかわいそうじゃないはずなんだ。


旦那さんがおれを置いて死んじゃったことだけは、おれはかわいそうなのかなって思うけど、
死んじゃった旦那さんの方がきっとかわいそうだから、やっぱりおれはかわいそうじゃないんだと思う*
]
(93) 2021/04/01(Thu) 1:32:33
ハチヤは、メモを貼った。
(a6) 2021/04/01(Thu) 2:10:15

【人】 ハチヤ

[鱗剥がしでちょっとばたばたしてたけど、やることやってひと息ついたら、
今度はほったらかしにされてきた胃袋が、全力でおなかがすいたとか言い出した。

おれはなにが入ってるかわからない料理は吐いちゃうみたいで、購買や食堂で間食なんてできないんだ。
取り寄せるならできるけど、購買では果物そのままってなかなか売ってない。
普段はちゃんとお弁当を作るけど、今日は大事な一日だったからそんな余裕はなかったんだ。


だから、おなかがすくのは……、ちょっと主張っぷりが激しいけどしょうがないよね!


おれのおなかはわかりやすい主張をしてくれたけど、エン君のおなかはおれほどわかりやすくはないから]


 エン君、おなかすかない?


[それについてはきちんと言葉にして聞こう]
(94) 2021/04/01(Thu) 2:48:10

【人】 ハチヤ

[勉強見てもらったお礼もしなきゃなんないや]


 なに食べたい? 今日はエン君が食べたいもの作るよ!
 言うまでもなく作ったことあるのしか作れないけど!


[おれが料理を担当してるなんて、一年前のおれが見たら信じられないだろうな!
料理なんて知らなかったし、きちんと飲み込めるならなにを食べても同じって思ってたから、
あの日、見かねたエン君がおれに料理を教えるって話にならなかったら、
おれは今もきっとむせながら生のウリとか齧ってたんじゃないかな。


ああ、そうだ。
エン君のリクエストに応えるついでに、親睦パーティーに持ってくものの下ごしらえもしておかなきゃだ。

パーティーでふるまわれる食事こそ主役だから、残念だけど今回は作るのはおれの分だけにして。
*一緒にお弁当をつつくのはまた次の機会にとっておこう*]
(95) 2021/04/01(Thu) 3:07:38

【人】 エン

[剥がした鱗を丁寧に後処理してたら、後ろで盛大に腹の虫が主張してた。

俺に腹がすいてないかって聞いたけど、つまりはこいつの腹がすいたってことだ]


あー…そうだな。作ってくれるなら喰う。


[すごくすいたって訳じゃないけど、あったら喰う。それくらいの空き方。最初は俺がハチヤに料理を教えたんだけど、今ではハチヤの方が料理上手だから料理はハチヤに任せることにしている。俺が作るとなんか…微妙なものばかり出来上がるのだ。手順を守って変なアレンジもせず、分量もきちんとしているはずなのになんか不味いものができあがる。不思議だ。

作ってくれるっていうからお任せすることにして、リクエストだけすることにしよう。パーティのための料理も作るっていうから、簡単なもので]


……。たまごやき。あまいやつ。


[まぁ、俺がリクエストする定番なのだけど*]
(96) 2021/04/01(Thu) 7:16:08

【人】 エン

[俺を引き取ってくれたのはライリーさんっていって、見た目だけなら若い綺麗な人だ。けどクリムゾンだから軽く300は超えるらしい。ライリーさんの弟であるノアさんだって見た目は若いのに既に50は超えてるらしいし、あの人たちの年齢を考えても仕方がないと思っている。


あの人たちを一言で説明するなら、天才一家というのが一番合ってると思う。家長であるアルフィーさん、その奥さんのフレヤさん。一番上が俺の義理母になるライリーさん、真ん中の兄弟がノアさん、最近生まれた末っ子のアンジュ。ノアさんの旦那さんの清次郎さんは元は人間だったけどあの家にあって違和感ないくらい優秀。天才っていうよりは秀才って感じの努力家だ。


優秀すぎる血筋の人たちがそれぞれの分野で大活躍しまくれば、当然クリムゾンの中でも有名になるし桁外れの金持ちにもなる。俺の入っている学園はこのクルスの人たちも卒業した由緒ある学園で、寮のこの部屋は元はノアさんが入っていた部屋らしいけど……ここでその父親であるアルフィーさんがやらかしまくった結果、寮の中でこの部屋だけとんでもないことになってた。

隣の部屋が空いてるからって壁をぶち抜いて二部屋分を占領して、この部屋だけ簡易じゃないキッチンになってたり錬金部屋があったり書斎はあるわ風呂は広いわ。俺は呆然としたね。その境遇を「住みやすいでしょ」ってニコニコできるノアさんほんとノアさん。クルスの中で常識人枠だと思ってた清次郎さんも卒業生で、当時からいた先生に聞いたら当時人間だったのに魔法戦闘で必要と思ったら積極的に魔法にぶち当たりにいく化け物って扱いだった。


ここで俺は理解したね。あの人たちは特別なんだと]
(97) 2021/04/01(Thu) 7:21:36

【人】 エン

[この特別なクルス一家に引き取られた俺だけど、俺自身は特に優秀ではない。むしろクリムゾンの中では劣るくらいだ。ハチヤは俺を優秀って思ってるようだけど、俺の成績は極々平凡である。俺が優秀なんじゃなくてあいつの苦手分野の壊滅っぷりがひどすぎるだけだ。

それにクリムゾンは基本長命だけど、たぶん、俺はそこまで長命じゃない。人間ほど短命じゃないけど、年齢を好きなところで止めてそのまま長く生きる他のクリムゾン達のようなことはなくゆっくり年を取っていって、きっとそのうち死ぬだろう。



俺は一度ライリーさんになんで俺を引き取ったのかと聞いたことがある。

答えをはっきり言葉にして聞いた訳じゃないけど。たぶん、ライリーさんが俺を引き取ったのは、俺が定命のクリムゾンだからだ。

ライリーさんの旦那さんは人間で、クリムゾンになるのを望まなかった人。だから寿命が尽きて亡くなって、それから何百年と経つけどライリーさんは未だに再婚することもなく俺やノアさん、アンジュを可愛がってくれる。

だからライリーさんは、本当は旦那さんと一緒に年を取って、一緒にお墓に入りたかったのかもしれない。


そう思ったから、俺はなんでライリーさんが俺を引き取ったのかを気にしないことにした**]
(98) 2021/04/01(Thu) 7:23:58
エンは、メモを貼った。
(a7) 2021/04/01(Thu) 7:40:40

【人】 クラヴィーア

[見苦しいところを、と言われれば、緩く頭を振った。>>67
 咎められなかったのに少し安堵しつつ。

 頭を撫でられるのなら、目を閉じてそのままに。

  以前は怖かったそれも、アマミさんなら
  この人の手ならただ心地いいだけ。


 その後どうなっているかは言われない限り聞いていない。心配しない訳じゃないが……踏み込んでいいのか迷っているのが正直なところだ。

─────だって私は、この人の……
なんでもないのだから。

 傍にいさせて貰っている。だからといって自惚れはしない。
 私たちの関係性はまだ、
恋人未満。


   その一言を貰っていない以上>>84
      私はそう、思っている。


 まぁそれでも、こっちからは関わらないが万が一あの女性がこっちに絡んでくることがあるのなら。
 
全力でお相手するつもりではあるがな。

 それはそれ。
これはこれだ。
(99) 2021/04/01(Thu) 9:00:00

【人】 クラヴィーア

[アマミさんの冗談に思わず目を丸くした。>>68
 そしてくすくす笑う。]

 あら、なら介護しないとですわね。

[冗談には冗談で。軽口を叩ける距離感がくすぐったい。
 気遣いが相手を何度も助けていたとは、未だ知らず。

 狐さんのお面がずれた下から覗いた素顔。>>69
 ……心臓に悪い。
 柔らかい表情に顔が自然と真っ赤になった。]

 え、あ、そ、そうか?
 美味しいならよかった、
よ……


だから心臓に悪い!!!

 ろくな返答が出来てないぞ自分!!

 わかりやすく真っ赤になって少し俯く。
 あー……なんかダメだ。本当、鼓動が速くて。
 何度だってこの恋を実感してしまう。

 幸せ者なんて言葉が、期待を膨らませる。]
(100) 2021/04/01(Thu) 9:01:07

【人】 クラヴィーア


 
……好きだよ。

 私も傍にいれて、幸せ者だ。

[一度伝えてからは惜しみなく、何度も言っている。
 またか、と呆れられることもあるかもしれない。
 それでも好きだから、好き。
 理屈も何もない。傍にいるだけで幸せなのに、そう伝えて貰えたのがどうしようもなく嬉しくて。

 伝えたいままに言葉に出して伝えるんだ。]
 
(101) 2021/04/01(Thu) 9:03:29

【人】 クラヴィーア

[家での扱いについて教えた時の表情を見た時>>70思ったのは、
ああ、やっぱり嫌な話だったよな。
だった。
 楽しくない話をしたわずかな後悔。

 体の痕も、その話の類だとわかっていたけれど
 伝えないままの方が不誠実だと思ったから口を開いたんだ。

 >>71 貰った言葉は正直、驚いた……。
 そして……
腰を抜かしてへたりこんだ。


 こ、こ、この人は
だから!!!

 何度私の心を落とせば気が済むんだ!!!

 ちょっと待ってくれ、と必死に懇願しつつ
 へたりこんだまま、真っ赤な顔のまま、涙を拭って心を強く、強く捕まれていた。

 そうして、今の保護者の親戚には何の問題はないから。とちゃんと言っておきつつ感謝をなんとか述べた。最終的にやっぱり私はアマミさんが好きだよって負け惜しみのように呟いたんだ。]
 
(102) 2021/04/01(Thu) 9:07:54

【人】 クラヴィーア

[うちのシーモア家は昔からお人よし、という異色の貴族だった。
 その異色の貴族は人々を大事にして、交流もたくさんして。
 そしてお人よしが何故か遺伝する家系。

 そんな中で育った私は元から貴族としては異色の考え方や発想をしていると思う。
 自覚しているが己を曲げることはなかった。

 うちの家の弱点は騙されやすい。それに尽きる。
 父は狡猾で残忍だった。愛する人の為ならなんでもする。
……少しだけ、私もそこは似てる気がしてそれに気づくと嫌な気分で一杯になった。


 その家族の話をするとなると、どうしても許せないとか、ドロドロした気持ちを思い出して気分が悪くなる。
 だから私は父や継母、妹の事については当時の新聞を渡すことにした。

 主観より人の視点で書かれた記事の方が伝わると思ったから。
 継母はもう少しで刑期が終わる。妹は修道院。

 そして、父はもう……
いない。


 その新聞に目を通したかどうかはこっちからはわざわざ聞いたりしなかった。

 体だけじゃない。私は身内が犯罪を犯していた。
 経歴にも傷を持っているということ。

 それに対して思うところが出来ても、私は責めたりは出来ない……。

 
(103) 2021/04/01(Thu) 9:10:44

【人】 クラヴィーア

 ― 王子様のいない灰かぶり ―

[父の事はよくある話なんじゃないかって思う。
 身分と地位を手に入れる為に母に取り入って、結婚して
 胸糞悪いがな……。

 踏みつけられ、生かさず、殺さずをされ
 何度心が折れかけたことだか。
 政略結婚の道具の価値の為に、女としては綺麗なままなのはせめてもの救いなのか。


 物語の王子様なんて存在しない。

 それを痛感した私は残りの力を振り絞って島に飛び出した。

 そこで貰った物全てに私は救いあげられた。

 記憶を代償に叶う願い。
 自分で願わないといけなかったのに、何を思ったのか会ったばかりの人間に願ったアマミさん。

 あの時貰った願いに家族との別離まで相当に救って貰ったのも事実だ。
 それ以上に……ちっぽけでつまらないと思っていた自分が……『それだけで十分な理由だ』と

 その言葉がずっとずっと
 私を支える大事なものになっていた───── ]**
 
(104) 2021/04/01(Thu) 9:15:17

【人】 メガネ 忽那 潤




  彼女にメッセージを送った後、
  ソワソワしていた彼。
  絶対嫌われたと感じたから。
  でも、ブロックされることもなく
  話を聞いてくれるようだったので、
  マイルドにぼかしながら
  あれやこれやと仕事の話をして
  吐き出させてもらった。

                  ]

   …………すっきりするわぁ。

  『ありがとうございました。
   また何かあったら話聞いてくれませんか?』



  そう書いて、彼はクスッと笑った。
  初めて、距離を詰められたと思ったから。
  もちろん、錯覚なのかもしれないけれど。

                      ]*
(105) 2021/04/01(Thu) 10:11:45

【人】 文月 美鶴

[
 話を聞くといっても、続きを促すような言葉以外
 何にも、肯定も否定の言葉もかけなかった。
 内容は半分も頭に入ってない。
 要は、真面目に聞いてなかった。
 でも、頷きも何もいらないって言ったのは向こう。
 吐き出してすっきりするなら私の言葉なんて要らないだろうし。
 それに……。
 思ってもいない言葉を連ねるより、
 何も言わないほうが誠実な気がした。
 あの文面は>90が誠実だったらからこその、対応。
 
 結果、相手がすっきりしたのかどうかは知らない。
 私は、本当に嫌だったことは吐き出せないから。
 
吐き出せずに、ずっといたから――――。

 メッセージには、
                       ]

    『私なんかでいいなら』

[
 と返した。変な人だなって思ったけど、
 でも、あまり真面目には聞いてなかった話の端々から
 感じ取れる貴方の価値観は…
 悪い印象を持てなかったから。
 そして、弱いところを、隙を見せられてしまったから。
 
 それが意図的であったなら、ずるい人だと思う。 
 私はほっとけるほど冷たくなれないから。
                      ]
(106) 2021/04/01(Thu) 10:47:45

【人】 文月 美鶴

[
 こちらの本意ではなかったけど
 確かに距離は詰まってた。
 そのことがあってからは、
 少なくとも冷たい態度は取ってなかったつもり。
 普通に挨拶して、世間話をしたがるようなら
 適度に付き合おうと思うくらいには、なってた。
                       ]*
(107) 2021/04/01(Thu) 10:48:16

【人】 メガネ 忽那 潤




  彼女へ相談をもちかけたのは、
  ある種の賭けだった。
  連絡先をもらうためでもあったけれど
  相談という名目を持ってしても
  彼女の警戒心がとれなければ
  彼は根本から彼女と仲良くなることは
  不可能であると結論付けが出来た。

                     ]

   かんにんな……美鶴さん。



  ずっと覚えていたけれど、
  なかなか呼ぶことができなかった彼女の名前。
  多分、この出来事から偶に、
  彼女のことを名前で呼んだはず。
  もっと距離が縮まったと思えば
  美鶴さん、とずっと彼女の名前を呼んだ。

                      ]


(108) 2021/04/01(Thu) 16:35:37

【人】 メガネ 忽那 潤

──────今の話


   せやから、義理チョコもらえた時は
   家宝にするか悩んだわぁ…………

   美鶴さん、息してるか?




  腕の中で出会ってからの話をした彼。
  彼女の反応はどんなものだっただろう。

  恥ずかしがり屋な彼女のことだから、
  顔が赤くなって、息をしているかどうか。
  そっと髪を撫でて、宥めただろうが。

                      ]*


(109) 2021/04/01(Thu) 16:35:58

【人】 アマミ


[今でこそこうして彼女の頭を撫でるアマミだが、あの島で出会った頃は彼女の傍に寄ることすら並々ならぬ抵抗感があった。
それは純粋な警戒心であり、アマミの大人気ない精神を象徴していたと言えるだろう。

「俺で悪かったな。」と。
あのころ思っていた言葉をいま口にしてしまえば流石に彼女に怒られてしまうだろうか?

自身への皮肉や謙遜は己のみならず、己に好意を向けるクラヴィーアの品格をも落とす愚行であると、アマミは学んでいた。


己の手を受け入れる彼女がこちらの為に迷いってくれている
ついでに戦闘態勢に入っている
と分かれば、もう少し気の利いた事が言えたのかもしれない。>>99]**

(110) 2021/04/01(Thu) 16:42:39

【人】 アマミ

──回想:過去を辿る──

[居場所を失う恐ろしさはよく知っている、とアマミは思う。
嫌な話をわざわざ尋ねるのだから、彼女が後悔する必要などないのだと。聞いたからには応えると。


それ故にあの言葉であるのだが。>>71
まるで腰を抜かすようにへたりこむ彼女を目の当たりにした時には少し驚いた様子で心配するように彼女を覗ってしまった。

待ってくれ、なんて言われてしまったらそれは心配にだって、なるだろう?>>102

結局その心配があまり意味をなさない杞憂であったと、近いうちに気づくことになるのだが。]

(111) 2021/04/01(Thu) 16:44:12

【人】 アマミ


[彼女の過去を辿ろうとした時、彼女の身内の話は避けることは出来ない。

だが...クラヴィーアはその話をしたくなかったのか、それとも別の気遣いがあったのか。

その日の夜、アマミは彼女から受け取った新聞>>103をじっくりと読んでいた。
この新聞の内容が正しいのならば、己の最も嫌いなタイプの人間が彼女の身内にいたということになる。

もしかしたら、彼女は...それを気にしているのだろうか?

アマミはそんなことを考えてしまうのだ。]


(112) 2021/04/01(Thu) 16:47:31

【人】 アマミ


[もしも彼女の父親が狡猾であると話してもらったことがあったとしたら、アマミは考えるだろう。

悪意というものは他者に並々ならぬ影響を与えるものだ。
痎瘧が蚊の指先を渡り、黒死が鼠の歯牙を渡るが如く。
悪意は人の心を渡り、欲望がその首縄を締め上げる。

人間とはそういう生き物なのだから。

だがしかしクラヴィーアはどうだろうか。
人の悪意に敏感な自分が彼女からは悪意的なものが感じられない。
狡猾であったとして、彼女は誰かを利用するなんてことがあるのだろうか?


考えれば考えるほど、己の思う人間とクラヴィーアはかけ離れている。
耽た思想の終着は、彼女への敬意となるのだ。]

(113) 2021/04/01(Thu) 16:48:59

【人】 アマミ


[だからアマミは新聞を受け取った後、日を跨いだ茶会の時には新聞を彼女に返そうと差し出して。]


   君がすごいやつだ、って事はよく分かった。


[そう彼女に敬意を表するのだった。]**

(114) 2021/04/01(Thu) 16:49:47

【人】 アマミ

──現在──


   介護までしてくれるなんて
   君はどこまでも親切だな。


[島で初めて会った時にもこんな風にひねくれた言い方をしてしまった気がするが、冗談で済ませられる間柄となった今ではその言葉が持つ空気も変わるのだろう。

しかし、タルトタタンの感想を告げた時の彼女は相変わらず素直で分かりやすいものだ。>>100


   ともあれ、自信を持つといい。
   君の腕は確かなものだ。


[素直な者には素直な言葉を。
そこに他意はなく、確信のような感想を告げるのだが。

彼女が好きだと言葉にした時>>101は、まだいつもの
ように「ありがとう」と微笑むことしかできずにいた。



       応じれば、後戻りは出来なくなるからだ。
]*
(115) 2021/04/01(Thu) 16:52:25

【人】 文月 美鶴

[
 彼の思惑通りに警戒を解いてしまったわけで
 そういう意味では私はすごく単純だった。
 美鶴さん、と呼ばれたときも最初こそ驚いたけど
 他の部屋の人のこともそう呼んでいると知れば
 
 ああ、そういう人なんだな
 
 としか思わなくて。
 ただ、私は一貫して「忽那さん」と呼んでた。
 別に他の人のことも名字で呼んでたから
 合わせただけ。それにただの隣人としての
 距離感なら、その呼び名でいいはず。
 もう少し、踏み込んだ関係…
 友達になっても、潤さんとは呼ばなかったけど。
                       ]
(116) 2021/04/01(Thu) 17:10:08

【人】 文月 美鶴

    ―今に戻って―


    なっ、家宝って…!
    あれは色々貰ったもののお返しとか
    非礼のお詫びとかそういうやつで…

    
そもそもあの時の私は………。

    
リアルイケメン信じてなかったって言うか…

    
てか、あの相談意図的…?

    
ずるい……騙された……


[ 
 潤さんが私の気を引くためにあれこれしてた話を聞いて
 私は耳まで真っ赤になっていたと思う。 
 息はしてるけど…!そのせいでつい余計なことを……。
 ぶつぶつ言ってしまったけど潤さんどこまで聞いたかな…。

 ああ、リアルイケメンが基本信用できないのはほんと。
 イケメンが裏切らないのは二次元だけ…
 だと思ってた時期が私にもありました、はい。
 今…?
私の恋人世界一かっこいいと思ってますが何か?

                           ]*
(117) 2021/04/01(Thu) 17:13:47

【人】 クラヴィーア

>>110 あの島にいた時は私は一番精神が追い詰められていた時だったもあって、人との距離をとっていたのはお互い様だったのだろう。大人げない態度に同じだけ大人げない返答を返すくらいには子どもだった。余裕もなかった。
 でも大人げないな、と感じた時言い返せた事は、私の中でのこの人への遠慮が少し外れる切欠に無意識になっていたのかもしれない────

 今、アマミさんが思っていた言葉を聞いたのなら。
 「アマミさんがいい」と今の私なら即答する。
 あの時助けて貰ったから今がある。一番弱って困っている時、傍にいて貰うならこの人がいいからな。
(118) 2021/04/01(Thu) 19:30:06

【人】 クラヴィーア

 ― 回想:過去を伝え ―

[腰を抜かしたのには流石に驚かれた。>>111
 まぁ当然だろう。だがどうしようもなかったんだ。

 父親の性格を多少は伝えた事はある。じゃないと話が通じないだろうからな。

 私は父に似てない。それもまた、私の救いになっている。桃色の髪も、赤い瞳も、外見は全て母譲りだ。
 性格は……どっちにも似てない気がする。
 昔からこうだった。そうとしか言えない。

 人を利用しようとするのは、考えたこともない。
 頼る事すら苦手なのに。
 私は島にいた時、リンゴ園の彼女に差し伸べてもらった優しい手を受け入れることすらなかったのだから。



 日をまたいで新聞を返して貰った。>>114
 そして、言われた言葉に目をまんまるにした。]

 
どこをどうしたらその結論にいきついたんだ?


[私の経歴に他に思う事はないのか?
 全く理解が出来なかった。]
(119) 2021/04/01(Thu) 19:33:43

【人】 クラヴィーア

 ― 現在 ―

 ふふ、任せてくれて構わない。
 やり方はこれから勉強になるがな。

[冗談のまま続けたが、勉強はいつか本当にしていいな。なんて考える位には私は真面目だった。]

 ……そうか。
 うん、アマミさんにそう言って貰えると自信出るな。
 お世辞は嫌いだもんな。

[前に私が突っかかる切欠になった言葉を冗談交じりで笑って言った。
 自分の分のそれを食べてみる。うん、なんか……美味しく感じる。
 食べるものというのは、一緒に食べる人次第で味が違って感じると私は思う。この人との食事はいつだって美味しい味がする。

 それが、嬉しい。
 感謝の言葉も、素直に嬉しく受け取っている。]
 
(120) 2021/04/01(Thu) 19:35:36

【人】 クラヴィーア

[お茶を飲み干して少し休む。
 
……もう少し一緒にいたいな。

 そんな感情がわいてきた。]

 今日夕飯なにか仕込みとか準備あったりします?
 なければ私作っていっていいです?

[許可が出るのなら、相手の仕事の邪魔にならないよう食材を買いにいったりとかしようか。
 いや、一緒に買い物に行くのも悪くないんじゃないか? デートみたいじゃないか。うん、したいぞ。なんて算段を頭の中で考え出すんだ。
 無論帰った方がいいと言われるのなら、それを受け入れるつもりだが。邪魔にはなりたくないしな。]
 
(121) 2021/04/01(Thu) 19:36:49

【人】 クラヴィーア

 
[あの島に行った時後悔したのは、自分に力がないことだった。
 貴族が通う学校で身につけた物は、貴族社会に生きるなら必要不可欠だけれどあの時の自分を守ってくれるものじゃなかった。

 だから家族の事が片付いた後に始めたのは、自分の出来ることを増やす事だった。

 名ばかりの貴族になった私はどうするか考えた。
 貴族としての生活を続ける方法だってあった。
 でもその選択肢を私は蹴っ飛ばした。

 私の幸せを願い、我慢しないよう願ってくれた人がいた。
 私はそれを叶えたい。

 自分が望んだ幸せに足を進めるために、無力でいない為に。身近な事から一つずつ始めた。
 紅い髪を持つ人がほめてくれた字を活用して代筆業をしてみたり。
 長い髪をした
少々変わった人だった
学者さんが教えてくれたお片付けの仕方を使用人にも教えて貰ったり。

 料理もそうだけど、そういった事を覚えるのは楽しかった。
 私自身貴族社会に合わない性格をしているという事なんだろうな。

 その努力を認めて貰えるたのは正直結構嬉しかった。>>69
 貴族らしくない自分のまま、受け入れてもらえれるここはとても、心地がいい。]**

 
(122) 2021/04/01(Thu) 19:38:58

【人】 メガネ 忽那 潤

 

   非礼やと思ってたんや……
   まぁ、別に今となっては洗礼だったと
   思って何とも思ってないんやけど。



  彼女の発言に、くすりと笑いが溢れる。
  彼女と会話をするのは楽しくて仕方がない。
  だって、いちいち可愛い反応するから。
  1番好きな人の、可愛い反応を見たくない人は
  その人のことを好きだと思ってない。
  とまでは言えないけれど、なかなかに
  歪んだ愛情のひとつだな、と彼は思う。

                       ]


(123) 2021/04/01(Thu) 21:27:43

【人】 メガネ 忽那 潤



   ………なぁなぁ、美鶴さん?
   美鶴さんは、なんで俺にOKくれたん?




  勿論、彼の好意の押しが強かったかもしれないけれど
  断ることだってできたはず。
  でも彼女は、先にアクションをとって
  好き、と言ってくれた。

  そこには、何かしらの理由があるわけで。
  彼は、ふと気になってしまった。
  それは、彼女の壁を越えるための一歩に
  なるかもしれないものだから。

                       ]*



(124) 2021/04/01(Thu) 21:28:10

【人】 文月 美鶴

    ……私そんなに非常識じゃないですー!
    あの時はすみませんでした……。

[
 イケメンに関わりたくないのも、
 イケメンを信用できないのも私の都合だし、
 潤さんを見ての行動じゃなかったから、失礼だったと思う。
 それでも私を好きでいてくれたのは……
 今でもちょっと変だと思うけど。

 笑われてるのは私が変なことばっかり言ってるからだろう。
 自覚はあるんだけど……
 潤さんの冗談にも素で反応してしまうし、
 私はこの人にかなわないって思う。
                        ]
(125) 2021/04/01(Thu) 21:44:53

【人】 文月 美鶴

 
    …それ、は……。

[
 わかりやすく動揺した。
 顔が見える状態だったならぎゅうっと抱きついて隠す。
 ……なんで、がどこまで指すのかわからないけれど。
 
 
ぜんぶ、なら言えない。

                          ]
(126) 2021/04/01(Thu) 21:45:19

【人】 文月 美鶴

[
 
私なんかが好かれるわけない


      ・・・・・
 そう、私は思っていた。
 だから私は……貴方の気持ちを聞くのが
 ほんとは怖かったんだと思う。
 だって、私はただ一緒にいたかったから。
 貴方と友達でいられるなら、それでもいいのかなって
 私はそう思ってたんだ。
 友達としての貴方は――…。


 でも、それでも聞きたいって思うくらい
 私はいつの間にか貴方に惹かれてた。

 なんでかって?

 ――――――――……。
                         ]
(127) 2021/04/01(Thu) 21:47:08

【人】 文月 美鶴


    
    貴方の気持ちを確信することは出来なかったけれど
    自分の気持ちは確信することが出来たから。

    貴方の一緒にいたいって言葉がなければ
    私はきっと貴方と友達でいることを選んだと思う。


[
 これで応えたことにはならないだろうけど。
 貴方だってずるいことしたんだから。
 これくらいのずるい答えは許してほしい。
                     ]*
(128) 2021/04/01(Thu) 21:47:49

【人】 メガネ 忽那 潤





  彼に抱きしめられ、彼の方を向いていた彼女の顔。
  それは彼の質問により埋まってしまった。
  それだけ、彼の質問は彼女にとっては良くないもの。
  彼はそう考えた。

  目を見てくれないのは、後ろめたさや、
  彼への何かが彼女の中で蠢いている証拠。
  でも彼にはその何かを聞く権利はない。
  それを聞いたら、彼女の矜持のような、
  大切な何かを壊して、関係が崩れ落ちる。

  そんな気がして、彼は彼女の答えに頷いた。

                       ]

 


(129) 2021/04/01(Thu) 22:15:32

【人】 メガネ 忽那 潤




   おおきに、美鶴さん。……嬉しい。
   素直に嬉しくて、また好きになった。




  彼女が顔を埋めたままなら、そっと髪を撫で、
  顔を上げてくれたなら、額にでもそっと口付けを。
  彼にだって、踏み込まれたくないものの
  ひとつやふたつ、……
  あったかどうか定かではないけれど
  女性にはそういうものが多いと、
  彼は母親を見て知っている。

                     ]*
  



(130) 2021/04/01(Thu) 22:16:15

【人】 文月 美鶴


[
 罪悪感に胸がちくりと痛んだ。
 これでは答えになってないことも、
 頭のいい潤さんが何か察してるのに、
 優しさからなのか聞いてこないことも。
 胸が苦しくなる。
 
 大したことじゃないって笑われるかもしれない
 そんなことを思うとますます言えない。
 些細なことの積み重ねがいつしか
 私の認識を変えてしまっただけ、なんて。
 
 言えるわけ、ないから。
                       ]
(131) 2021/04/01(Thu) 22:40:21

【人】 文月 美鶴

 
 
    私も、
潤さんが好き。


[
 罪悪感でしばらく顔を上げられずにいたけれど
 髪をなでられておそるおそる顔を上げれば
 額に口づけが落とされて。
 幸せで、しあわせで、…申し訳なくて。
        
 その罪悪感をぬぐいたくて
 好きって伝えたくて
 自分から唇を重ねた。
 潤さんが許してくれるのなら、
 触れるだけではない、深い口づけを。]*
(132) 2021/04/01(Thu) 22:41:08

【人】 メガネ 忽那 潤





  何かのタイミングで、彼女が聞かせてくれれば
  それでいいと彼は思っている。
  話したくないときに話すと、辛い。
  心が痩せ細っていく行為なんて、
  彼女にさせられるはずがない。

  だから、彼はただただ、その時を待つ。
  それが彼が思う彼にできる最大限のこと。

                       ]



(133) 2021/04/01(Thu) 22:49:27

【人】 メガネ 忽那 潤



   ん……っ、…




  彼女の可愛い顔が見えたと思えば、
  彼女から唇を重ねられた。
  恥ずかしがり屋だから、滅多にしないのに。
  深い口づけは、彼女を求めてしまう。
  でも、そのどこかで、冷静になる。
  この口付けの意味はなんなのか。

  そんなもの、あるはずがないのに、
  ふと考えてしまうのはどうしてだろう。

                     ]*



(134) 2021/04/01(Thu) 22:49:59

【人】 文月 美鶴

[
 潤さんにいつもされてばかりで、
 私からはめったにしない。
 だから困惑させているかもしれない。
 
 罪悪感を消すためのキスなんて、
 なんて自分勝手なんだろう。
 もちろん好きって気持ちが大半。
 でもその中に混じって、別の何かがあることに
 彼は気づいてしまうんだろうか。
                      ]

    ……っ、じゅん、さん……

[
 もし冷静に考えられてしまうのなら、
 
それは、嫌だから。

 
 明確に、意図を持って告げる。
                  ]
(135) 2021/04/01(Thu) 23:02:41

【人】 メガネ 忽那 潤



    ……ふ、っ…………



  彼女の囁いたその言葉は、
  彼の思考を止めるに十分だった。
  昨日も一日中したけれど、
  彼女を求める気持ちは収まることを知らない。

  彼女と視線が交われば、彼女をベッドに
  押し倒して、また唇を軽く重ねた。

                      ]


(136) 2021/04/02(Fri) 1:05:15

【人】 文月 美鶴

[
 ふ、と口角を少し上げる。
 なんとなく潤さんの目の色が変わったような
 そんな気がして。
 ……案の定押し倒されたし。
 思考を奪えるのなら、それでいい。
 ちょっと悪いことしてる気分だけど。
                    ]*
(137) 2021/04/02(Fri) 1:29:29

【人】 ハチヤ

[甘く焼いたたまご焼き>>96
エン君からのリクエストはいつもとおんなじものだった。

おれは料理をするようになってから、レシピ本なんてものも買ってみたりしたけれど、エン君のたまごやきはエン君が教えてくれたレシピのものだけが当てはまるらしい。
一回、皿の上いっぱいふわっふわに膨らませたたまごやきを出したとき、エン君は文句を口にしなかったけどがっかりしていたのはわかってしまったから。

エン君のたまごやきはエン君のたまごやき。アレンジはしないことにしてる。


おれはすっかり作れり慣れたたまごやきを作るべく、冷蔵庫を開いて目当てのティーボトルを取り出した。

たまごやきだけ出すわけがないよね、たまごやきにお似合いのごはんを作っちゃおう]
(138) 2021/04/02(Fri) 2:37:23

【人】 ハチヤ

[
この部屋には錬金部屋なんてものもあるから、そこからも材料を集めよう。
たしか下処理済みのアノマリールの根と〆たレッサーマンドラゴラが余っていたはずだ。
根っこは甘辛く煮て、マンドラゴラは刻んでマンドラ味噌にしてしまおう。
甘辛いとしょっぱ辛いでごはんは進むし甘いたまごやきにもきっとあう!


薬が嫌いだから自衛の為に始めた錬金術だけど、
口にしてみたら食えるものが結構あったし料理の幅が広がったから、今では錬金術の授業自体は嫌いじゃないんだ。
先生がおれの弁当覗き込んで頭抱えてたりするけど、いつものことだから別にいいかなって思ってる。


作りたての熱傷軟膏たいらげて、おなか壊してエン君に呆れられたのが記憶に新しいとこだけど、
あれは材料が全部食べれるものだったし、食べれそうな匂いだったから仕方ないって思うんだ。*
]
(139) 2021/04/02(Fri) 2:39:26

【人】 エン

[目の前に出されたたまごやきは焼きたてで、ほわほわと湯気がたっててたまごやき特有の美味しそうな匂いもしていて。リクエストしたのはたまごやきだけだけどごはんと他にもついてきた。料理するなら本来は関係ないはずの錬金部屋を覗きにいってたけど、まぁいつものこと。最初は抵抗があったけれど作ってもらっている身だし、食べてみると案外いける。だから腹壊すものは入れるなよ、とだけ注意して原料は見ないことにしてる]


 ……いただきます。


[小さく手を合わせて、ちいさい声。作ってくれた人に対する感謝の言葉だってクルスで教わったから、未だに続けている習慣。

最初に手を伸ばすのはやっぱりたまごやき。俺は好きなものは最後に残すタイプだけど、最初の一口は好きなものから入りたい。よく混ぜて作ったたまごやきは綺麗な黄色。くるくると器用に巻かれて、ちょっとだけ焦げ目のついたそれをお箸で小さく切り分けて口に運ぶと、程よく甘くて俺好みの柔らかさだ。


よく味わおうとゆっくりしっかり噛んでいたら、無意識に笑みを浮かべていたらしい。正面に座るハチヤがにこにここっち見てたから、慌てて顔を引き締めて味噌マンドラゴラを口にしよう]
(140) 2021/04/02(Fri) 3:35:46

【人】 エン

[一度たまごやきを頼んだら、違うのが出てきたことがあった。ふわふわしていてこれはこれで美味しかった。文句はない。美味かったし。


ただ俺にとってたまごやきはだしまき卵って決まってる。一度ノアさんが作ってくれたのがだし巻き卵で、清次郎さんの好物なんだって教えてくれた。ノアさんと清次郎さんは結婚して50年はたってる筈だけど、清次郎さんの話をこっそり教えてくれるノアさんはとても幸せそうで。幸せのおすそ分けというか。俺にとって甘いたまごやきはしあわせ味、なのである]


 ……あー。


[マンドラ味噌をごくりと飲み込んで、俺は言葉を探す。美味い、とかはできるだけ口に出すようにしてるけど俺は本来口下手だし自覚もある。だからどう言っていいのか分からない。そのままなんか甘く煮られた根っこっぽいのとマンドラゴラを一口ずつ。

この沈黙をいつものことと取られたか、なんか言いたいことがあると取られたか。どちらにしてもどう言っていいのか分からなかったから、今日も何も言えなかったのである*]
(141) 2021/04/02(Fri) 3:39:19

【人】 アマミ

──回想:クラヴィーアの過去を辿って──

[どうして人間という生き物は自分が大切だと思う相手を
傍に置き、あるいは自身が傍に居ようとするのか。

その答えに近く在るのは、どちらかと言えば彼女の方なのかもしれない。>>118

己はまだ答えにたどり着くには時間がかかりそうだと、それはアマミ自身が1番理解していたことだが。
彼女はこちらの言葉の真意を掴みかねているようだったので。>>119


   君の身内は罪を犯したかもしれないが
   君自身は何もしていないだろう?

   それなら君に対する蔑如は不要じゃないかと
   俺は思うんだけどね。


[そう付け加えることになっただろう。
元々こちらは家族や地位を全て捨てた政略の外側の住民なのだから、経歴などその人物を知るための図鑑の役割しか果たさない。

類は友を呼ぶとはこういうことなのか。
異色の貴族と交友を深める男もまた、異色なのだ。]**

(142) 2021/04/02(Fri) 5:31:16

【人】 アマミ

──現在──

[紙に字を連ねながらアマミは幾度となく問い掛け続けたが、彼女の方が答えに近いというのは往々にしてあるものだ。

彼女の好意を受け入れるきっかけは、募り始めた敬愛もまた在るのだろう。
己が持たないものを持っているクラヴィーアだからこそ敬愛も生まれてくるのだ。]


   そうさ。俺は嘘をつくのが苦手でね。

   もしかしたら君の気分を害することが
   あったりしたのかな?


[アマミに自覚があるとすれば彼女にあの島で突っかかられた時だが。>>120
それ以外にも、もしかしたらクラヴィーアの地雷を踏んでやしないかと心配するようになったのはここだけの話。

なんにしても人の顔色を伺うというのは慣れていないが、彼女の顔色を気にしたいと思う自分がいることがアマミにとっては最大の衝撃だ。

食事に栄養を得る以外の役割を求めたのは彼女と居る時が初めてだったのだから。]

(143) 2021/04/02(Fri) 5:34:57

【人】 アマミ


[幸福を感じる時間はあっという間に過ぎたという錯覚を与え感じさせられるものだ。
ティータイムだけでは物足りなかったのか、彼女の提案はまるで時間の延長を求めているようだった。>>121


   いや、何も用意していない。
   せっかくだからお願いしよう。


[彼女の申し出を受け入れると一度視線を窓の外にやった。
見てみると段々と雲行きが怪しくなっていたし、恐らくは夕方を過ぎた頃には雨が降るだろう。
その前に買い出しは済ませておく必要がある事は、彼女にも伝わっているだろうか?

アマミは立ち上がると一度カップと食器を片付け始めて。]


   君が良ければだが、一緒に買い出しに行こう。

   天気が悪くなる前の方が都合がいい。


[そう彼女に提案するのだが彼女は受け入れてくれたか。
とはいえ結局アマミは買い出しに行くことになるのだから、2人かアマミ1人かの違いでしかないのだが。]

(144) 2021/04/02(Fri) 5:38:09

【人】 アマミ


[雨風は身体を冷やし病気を呼び込むきっかけにもなってしまうだろう。

天候が悪くなる前に彼女を家に返す。それが本来の正しい選択のはずだった。

彼女がどんな雨具を持っていたかは分からないが、この時代の主な雨具はシュールコーだったせいでたとえ羽織ろうとも少なからず彼女を寒さに晒してしまう。

そして何よりシュールコーはある宗教においては著しくその者の価値を引き下げる
娼婦や奴隷の正装
だった。
己が認めたこの高貴な女性に、そんな代物を羽織らせたくはない。

それでも彼女を家に返す選択肢を取らなかったのは、彼女の願い>>121とアマミの願いが重なったからなのだ。]


(145) 2021/04/02(Fri) 5:39:14

【人】 アマミ


[だからこそ、共に買い物にいく途中か、あるいは家で見送られた時か。
アマミはそっと彼女の手に自分の手を重ねた。

彼女を見失わないように。
彼女が見失わないように。

お面に隠した素顔は隣に立つクラヴィーアにだけ見えるようになっている為、アマミが小さく微笑んでみせたことは彼女にだけは伝わっていても不思議じゃないだろう。]


   君が帰る前に雨が降って
   君に風邪を引かせてしまうかもしれない。

   流石にそれは俺もごめんだ。


[空を仰ぎながらアマミはクラヴィーアを前に苦笑する。
彼女がどんな反応をしてくれたか。
我ながら、らしくないことばかりしていると思っているのは内緒だ。]*

(146) 2021/04/02(Fri) 5:46:56

【人】 クラヴィーア

 ― 回想:記憶を伝えて ―

[血縁というのは切っても切れない縁だ。
 家族という枠は本気になれば切ることも出来るのだろう。ただ血の繋がりだけはどうにも出来ない。

 家族というのは似たりするもの。一番傍にいて影響を与え合い、血のつながりがそうさせるものもある。
 貴族だけでなく、庶民だって誰だって
 罪を犯した人間の血縁を疎む感情があったって仕方ない。どれだけ別の人間でも他人でない存在と同じ枠で見られたとしてそれを責める事は出来ない。

 それなのに、意味がわからなかった言葉の返答は……>>142

 ……うん。

 そっか。アマミさんはそう思ってくれるんだな。

[変わってるなぁ。そう思っても心の奥の不安が一気に溶かされたのも事実で。
 涙がこぼれるのを止めることは出来なかった。
 それでも笑いかける。この涙は悲しい涙じゃないと伝わってくれるといい。]
(147) 2021/04/02(Fri) 8:42:36

【人】 クラヴィーア

 
 ありがとう。
 
好きだよ。


[変わり者同士、私たちは相性は悪くないんじゃないかって思うんだ。]
 
(148) 2021/04/02(Fri) 8:43:16

【人】 クラヴィーア

 ― 現在 ―

 そっか。私もだから同じですわね。

>>143 貴族出身同士がそれでいいのか。
 なんて思わなくもないけど、そんな変な部分が同じなのがただ嬉しくてくすくす笑う。
 続いた言葉にきょとん、となった。]

 いいや、別に?
 ただ島の時の言葉をふっと思い出しただけだよ。

[ほんの冗談交じりの言葉が心配に繋がるなんて思いもよらなかった。
 確かに私は嘘は苦手だけど誤魔化すのは慣れている。
 別の人間同士が一緒に居続ければ隠しているだけで不満が出るのでは、と思う発想は自然なものかもしれない。]

 本当に大丈夫だよ。
 そっちも、何か私にあったら言って大丈夫だからな。

[……もしかして、図々しく押しかけ続けて何を今更だったりするのか? そこはほら、うん。
相手も許可を出しているし……。
うん。

 
(149) 2021/04/02(Fri) 8:45:46

【人】 クラヴィーア

[提案が受け入れられてぱぁっ、とわかりやすく嬉しい、という感情が顔に出る。>>144
 離れがたい。もっと傍に、近くにいたい。

 その感情は日々募って、段々抑えがきかなくなり始めている。わかっていてもどうにも出来ない。]

 うん、任せてくれ。

[窓の外へ向いた目線を追いかければ、空模様はご機嫌が悪くなっていきそうな色をしていた。
 
─────……これだと作ったら帰らないといけなくなるのかな。


 そう思うと少し、
寂しい。

 ほんの少しでも時間が削れる可能性だけでこの始末。

 食器を片付けるのを手伝おうか迷ったが、あくまで自分は客人。ここはお任せするのが筋だろうとやめておく。

 続いた言葉は、まさに自分が望んだことで。
 なんだ? これ以心伝心でもしたのか? なんて顔が熱くなった。]

 行く!
 そうですわね。天気がもってる内に済まさないと

[ぬれないよう気遣うのはお互い様。
 雨衣はあっても家だ。でも濡れて帰ったところであまり私の方は気にしないんだがな。]
 
(150) 2021/04/02(Fri) 8:48:32

【人】 クラヴィーア

[買い物に外に出て隣を歩く。
 お面をつけ続ける奇人の隣を幸せそうに歩く私もさぞ変わった人間に見える事だろう。
 それでも、そんな事は一切気にせず音楽の溢れる都市を幸せな気分で歩く。

 私たちは今、どんな関係に見えるだろうか。

 恋人か、それとも年齢的に夫婦なのか。
 そんな事を考えていたら手が重ねられた。>>146

 私には見える素顔。その顔は笑っていた。
 ……なんか、この人は
ずるい。

 好いてほしいと頑張っている私より、相手の方がずっとずっと簡単に人の心を掴んでしまうのだから。]

 ちょっと濡れたくらいで風邪ひくほど弱くはないよ。

[うーん、可愛げが足りないな。
 だが実際唐突にサバイバル生活してもなんとかなってたくらいだしなぁ。]
 
(151) 2021/04/02(Fri) 8:50:38

【人】 クラヴィーア

 何が食べたいです?
 雨が降るなら……温まる物がいいですわよね。

[聞いておいてレポートリーはまだまだ豊富とはいえないのだがな。色々相談しながら食材を選んで購入する。
 自分の財布からも金銭は出させて貰う。その辺は私も頑固なもので。ただ頼って甘えるのは関係性を思えば違うと思うんだ。

 戻る途中、一回私の家の人に遅くなる伝言がしたいと言って家に寄らせてもらった。
 因みに私の側にいる使用人は、
 私の恋に対して理解が高すぎる。

 むしろ泊まって来て大丈夫ですよ、なんて背を無駄に押された。
 真っ赤な顔してとりあえずショールの一枚だけ持って家を出た。帰る事になった時にはこれを頭にかけるだけでも違うだろう。

 そこからまた再び歩き出す時、今度は私の方から手を繋ぐ。

 ……こうやって、ずっと一緒に歩いていけたらいいのに。
 最近は期待する言動が多く感じる。
 そろそろ、返答を貰えるのだろうか。
 それが良いものであったらいい。そう願った。]
 
(152) 2021/04/02(Fri) 8:57:24

【人】 クラヴィーア

 
 お邪魔致しますわ。

[家に入る時私が言うのはこの言葉。
 そうだ、と相手に向かって笑顔で。]

 
おかえり



[なんて、な。と笑う。

 何かリクエストされていたのならその料理を、なかったのなら煮込み料理になるだろう。それを仕込むべく私は調理場に足を向ける事になるんだ。]**
 
(153) 2021/04/02(Fri) 8:59:30
村の設定が変更されました。

【人】 ハチヤ

[
エン君のいただきます>>140にあわせるように、おれは顔の前で手を組んできゅっと目を閉じるんだ。

ごはんの前にこうしなきゃいけないって教えてくれたヤツは、その時に口にする言葉も根気よくおれに教えてくれたけど、
そいつがごはんになってからは、おれはそいつのかみさまに感謝する気がなくなったから。
だからこれはポーズだけ。
]
(154) 2021/04/02(Fri) 13:55:13

【人】 ハチヤ

[
エン君のたまごやきを食べるとエン君が笑うから、おれも嬉しくなっちゃって、
エン君がおれに気付いて笑顔をやめるまで、ぽかぽかした気持ちでいっぱいになるんだ。


そういえば、この話をした錬金術クラスの先輩に「いつでもお嫁に行けるんじゃない?」って言われたことがあったっけ。
おれはもうお嫁さんだからって答えたら、あらあらって言われて話が終わっちゃったけど……
旦那さんがおれの作ったもの食べて笑ってくれたら、やっぱりおれはぽかぽかした気持ちになってたのかな?

「味・改・良! よりエグみを減らした抗魔力薬ゼリーの完成だ!待ってろ嫁!今俺が──…」って、授業中に教室から飛び出そうとして先生に頭を握られてた先輩もいたから、
おれはお嫁さんにはなれないけど、エン君がお嫁さんになればいいのかなって思ったこともあったんだ。
]
(155) 2021/04/02(Fri) 13:57:16

【人】 ハチヤ

[だけど。

おれがお嫁さんになったときは大変だったし、
お嫁さんになって鱗が生えたら今度はエン君がかわいそうって言われるのかなって思うとそれはなんだかいやだった。

旦那さんが旦那さんになったとき、おれにいっぱい謝ってたのはこういうことだったんだなあって、ちゃんと考えるようになったおれにはわかっちゃったから。

ぽかぽか気分はぽかぽか気分のままで、この話には蓋をすることにしたんだ。
*]
(156) 2021/04/02(Fri) 13:58:46

【人】 ハチヤ

[
二年目のパーティーは会場の隅っこへ。


出されたものが食べられないおれは、錬金術上級クラスのやつらが集まっているところに向かうんだ。
パーティーなんてそっちのけ、出された料理もそっちのけ、欲望最優先の思い思いの成果物を見せびらかすところなら、作った弁当広げてても問題にならなさそうだ。

質感に拘るに拘った胸部を模したゼラチン菓子を囲んでわいわいやってる数名や、
より副作用のない造血剤ができたから早く彼にあげたいのなんて、顔が緩んじゃってる女の子とそれを囲んできゃあきゃあ言ってる数名を筆頭に、
なんだかここだけまわりの雰囲気から浮いてる気がするけど、このクラスはこれがいつものことだから仕方ない気がしてる。
]
(157) 2021/04/02(Fri) 16:44:46

【人】 ハチヤ

[
場所が違うだけの見慣れた様子を眺めながら弁当を突いてたら、新作はあるのかなんて、先生がおれに声をかけてきた。

先生はおれの作ったものを覗き込んでは頭を抱えているけれど、いつも覗き込むくらいにはおれの弁当は興味深いみたい。

なんで、おれは先生に新作があればそれの紹介をするし、そうすると先生はやっぱり頭を抱えるし、
さらにレポートを追加で提出する羽目になったり、いろんな書類を書く羽目になったりする。

まあ、書類の確認を手伝ってくれたエン君いわく、おれの得になってるって話だったから、おれは今回も先生の興味に付き合うんだけどね。
]
(158) 2021/04/02(Fri) 16:45:29

【人】 ハチヤ

[今回はレポート提出しなくていいって話になったから、おれは先生と別れてそろそろエン君を探しにいこうと会場をぐるっと見回して。
ここから少し離れた場所にいるってことがわかったから、そっちに行こうと弁当をしまっていたとこに──…


 
ふと、嗅ぎ覚えのある匂いがした。



その匂いに覚えがあったから、おれは思わず先生のほうを見たんだけど、どうやら先生はまだその匂いに気づいていないみたいだ]
(159) 2021/04/02(Fri) 16:46:12

【人】 ハチヤ

[
食えそうなら口に入れることが多いおれは、その果実を口に入れようとして先生に怒られた記憶がきちんとある。


落とされた拳骨とともに聞いたのは

『この話を聞いて尚口に入れるつもりなら、まあ死なない程度の処置はできるから止めんがな。

それの正しい使い方は茹で溢しの後、水を変えて一晩放置、薬効をある程度抜いたら乾燥させて粉末にする。

その上で容量はひとつまみまでだ。


薬効と過剰摂取に必要な処置は──…』


と、とんでもない話だったから。


処理してないその果実の匂いがしちゃってたから、おれはエン君より先にその匂いのもとを探すことにしたんだ。
どこにあるかわからないから、先生にもヤバいものの持ち込みがあるって伝えて、探すのを手伝ってもらうのも忘れない。

*誰かの口に入ったら、パーティーどころじゃなくなっちゃうからね!*

]
(160) 2021/04/02(Fri) 16:50:01
ハチヤは、メモを貼った。
(a8) 2021/04/02(Fri) 16:53:09

アマミは、メモを貼った。
(a9) 2021/04/02(Fri) 17:16:35

【人】 クラヴィーア

  ― 閑話:願い ―

[  
い月への願いは 必ず 叶う
 
              
記憶
を対価に 


 私は当時願いの対価を知らなかった。>>20
 気づいたのは、島から帰った後だった。
 親戚が昔よく母とピアノを弾いていたのを覚えてない? と聞いてくれた。その記憶が全くなかった。
 それだけじゃない。まだ幸せだった頃の父の記憶も不自然な位思い出せなかった。

 自分の力では気づくことも出来なかった。
 失うというのはそういう事だ。何もかもを、手放すという事。



 私が願ったのは二つ。
 怪我を治す事。
 もう一度、アマミさんに会いたい。

 そのどちらも願った事を後悔してない。
 ただで叶う願いなんて怖いだけだ。対価として納得している。

 自分で選んだ自分の為の願いだから。
 そう思えれる────── ]
 
(161) 2021/04/02(Fri) 19:53:17

【人】 クラヴィーア

 

[ じゃあ、私に願ったアマミさんは? ]


 
(162) 2021/04/02(Fri) 19:55:17

【人】 クラヴィーア

[それを考えた時、受け取ったものが……いかに大きなものなのか理解が追い付いた。

 『彼女の未来が平穏で明るいものになるように』

 それもは期限すらない。月は必ず願いを叶える。
 平穏になるよう私の知らない、気づかないところでどれだけ守って貰っているのだろう。

 ──────私は、失った物に対して十分だと言えるだけの存在でいれているだろうか。……その自信がない。だから踏み込むのを躊躇している。>>59

 私はそれだけのものを受け取って何をするべきなのか考えた。
 後悔させないよう恥じない人生を生きる事。
 願いに甘えず生きる事。
 今の私は願いに相応しい人間であれているか。それを繰り返し考えている。


 
 私は願う。

 アマミさんに幸せになってほしい。>>57

 それは私にとって一番大事な願い。
 そして、出来るのならその幸せを私が与えたい。

 その願いは、相手にとっての優しいものであれているだろうか。>>19 ……そうだったらいいな。]
 
(163) 2021/04/02(Fri) 19:56:58

【人】 クラヴィーア

 
[ポケットの中にしまい込んだままの一つの白い封筒。
 誕生日祝いの夜会の招待状。誰のだって? 
……私のだ。

 まだ少し先だけどな。

 アマミさんは貴族、人が嫌いだと知っている。
 それにこんなパーティーに連れていくというのは外堀を埋める行為だ。

 だから渡せない。

 それはわずかな未練と共にポケットの奥深くに隠しておく。]

 
(164) 2021/04/02(Fri) 19:59:14

【人】 クラヴィーア

 ― 現在 ― 

[雨が降り出すまでに料理が終わる気はしない。
 というか自分の食べる分も食材を調達した時点で
今更だ。

 濡れて帰るか、ずっといるか。
……いたい、と願う願いを上手く抑えれない。


 牛のもも肉を香味野菜と煮込む。
 これはアクをとる作業が大事なんだよな。
 食べやすいよう野菜の切り方も、肉の下ごしらえから丁寧にやるようしている。
 隠し味とかは入れない。料理の失敗というのは余計なことをせずレシピ通りにやるに限るからな。

 パンは少し水を吹きかけ温めるとしっとり美味しくなる。
 レタスをお湯にくぐらせパンにサーモンと挟む。食感は大事だからな。

 前菜の野菜もジャガイモはちゃんと油を通しておいたり見目を美しく盛り付けるのも忘れない。

 うん、こんなものだろうか。
 リクエストがあったのならその食材を使ったものも追加されている。

 おやつを食べたからデザートは流石にやめておくかな。
 甘いのは食べ過ぎもよくないからな。アマミさんは動く職種じゃないからな。太らせたら責任問題だ。

 雨の音が耳に届く。
 結局その前に帰る、という選択肢は自ら断った。]
 
(165) 2021/04/02(Fri) 20:05:12

【人】 クラヴィーア

 
[なるべく静かに食事を持っていけばアマミさんは何をしていただろうか。お仕事だったのならきりがよくなるのをきちんと待つ。

 共に食卓を囲めばまた様子を見てしまう。
 手間暇と味は本当に比例するとは限らないからな……。

 そうだ、と買い物行った時に偶々教会での知り合いに会って、いつもお世話になっているからって貰ったワインを出す。
 私は酒類全般をあまり好んでない。
 でも貰い物を開けないのも失礼だろう。

 アマミさんにどうぞ、と勧めてみる。遠慮されれば無理に勧めないがな。
 ……この状況で酔うのは流石に失礼だ。だが一口くらいなら流石にどうこうならないだろう。

 
なんて思った時もあった。

 
(166) 2021/04/02(Fri) 20:07:30

【人】 クラヴィーア

 
 
……あふ……。


[泥酔はしてない。
決してしてない。

 だが頬はわずかに染まっている。今日はそういえば掃除とか体力使う事していたな……。なんて思い返す。
 
……そっか。わりと疲れていたのか。
料理も気合いを大分いれてしまっていたし。
 椅子に深く座り直す。この場で寝るのは失礼だとわかっている。ああわかっているさ。好きな人を目の前に寝かかってるとかどんなだ自分……。
 何を話しかけられても生返事しか出来ない。耳にろくにはいってこない。
 うつらうつらして閉じていく瞼を止める事は出来なかった……。

 起きたら謝ろう。全力で。
 お酒はとりあえず、次からはやめよう。
絶対に。
]**
 
(167) 2021/04/02(Fri) 20:09:32
クラヴィーアは、メモを貼った。
(a10) 2021/04/02(Fri) 20:15:44

天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2021/04/02(Fri) 20:50:25

クラヴィーアは、メモを貼った。
(a11) 2021/04/02(Fri) 21:20:16

【人】 エン

[
 いつだったか、結構前だった気がする。ハチヤが料理に使いたいからコカトリスの卵が手に入らないかな、と言い出した。俺は普通の卵でいいと思うのだけど、料理をするのはハチヤである。けどそんなルートは知らない、だから知ってる人に聞いたのだ。簡単な事情と一緒に手紙に書いて。


 けどたぶん、聞いた相手を間違えた。すぐさまどういうことかという手紙が届き、また返事を書き。結果その相手、アルフィーさんからコカトリスの卵、バジリスクの卵、ダチョウの卵の食べ比べセットが届いて俺は頭を抱えた。毒や石化するといけないからってアルフィーさん特性万能薬までついてた。そこまでしてこの卵を食べる意味が分からない、けどアルフィーさんからハチヤへってことだから、俺はそのままハチヤに渡した。


 この後度々アルフィーさんからハチヤに食材???が届く。大量の蛇かと思ったらゴルゴンだったり。殴ったのか。殴り殺したのか、アルフィーさん。あなた魔法治療師ですよね?毎回丁寧に万能薬までついてくる。この人はこれで教科書に名前が載るほど優秀なので、授業で名前が出てくるたびにどんな人?と聞かれてどういっていいのか悩む。

 心配になって清次郎さんに手紙で聞いてみたら、アンジュにいいとこ見せちゃうぞー!って連れ出してはフレヤさんに大目玉くらっているらしい。何をやってるんだ…まぁ、楽しそうで何よりである。


 そんなわけでクルスの家でハチヤの名前は知れているし、家長であるアルフィーさんはハチヤに興味を持っている。だからアルフィーさんに、今度の長期休みに帰る時にはハチヤを連れて帰ってもいいかと聞いてみたところ……思った以上の熱意で、いいよ!!という返事がきた。寮の部屋にハチヤ一人置いていくのも気になることだし。なので最近ハチヤにどう切り出そうかとそんなことばかりを考えているのだが、未だに誘えていない。幸い長期休暇はまだ先だ、それまでに誘えるといいな、とは思っている**]
(168) 2021/04/02(Fri) 21:56:00

【人】 エン

[パーティ会場。


ハチヤはまっすぐドアから会場の隅っこに向かったから、しばらくはそこに混じることにした。そもそもパーティは苦手だ、人が多いのも嫌いだしうるさいし話しかけてくるやつはいるし。なんとか会話をしてみると、たいていすぐにクルスの話になり、クルスの誰かに会いたいとかいう話になる。そうでなければ孤児から大富豪に養子に入ったという妬みと嫌味だったり、ろくな目にはあわない。


ハチヤの所属する錬金術上級クラスはなんというか。趣味人の集まり?とでもいうのか、知らない俺が混じっていてもあまり気にしない。そしてワイワイ楽しそうによく分からないものを作っては見せ合っている──一言で言ってしまうと変人の集まりだと思う。

ハチヤの後ろからこっそりその様子を眺め、ひそかに気になってた治療薬の味を改良すると言ってハンバーグ味やドリア味をつけている先輩の成果をこっそり見せてもらったり。いや近づいていると思うけどその味をつける意味が分からない。


ハチヤの後ろに隠れつつ、興味のあるものをひと通り見せてもらったら適当に距離を取る。居心地は悪くないが、俺は部外者なので邪魔をしすぎるのも気が引けた……のだが]
(169) 2021/04/02(Fri) 21:57:31

【人】 エン

 
 ……いらないって言ってるだろ。


[やっぱり離れなければよかった。ほとんど顔も知らない女生徒が皿を押し付けてくる、やけに甘ったるいにおいのするプチケーキなんて食べる訳がない。断っても断ってもちっとも諦める気配もなくぐいぐいくる、このタイプは特に苦手だ。

この親睦会は学園からの料理も並ぶけれど、生徒が持ち寄りの料理も並んでいる。料理だけではなく一芸だったり研究レポートだったりと皆思い思いに提出するのだけれど、彼女が手にしているケーキは彼女のお手製というからますます食べる気がなくなる。エン君のために作ったから一つだけでも、というけどちっとも嬉しくない。ガチで迷惑そうな顔をしてる自覚があるけどちっとも気付かないのはわざとなのだろうか?一口サイズのケーキをフォークにさして、はいあーんとか。いい加減にしてほしい。


俺はそのクッソ迷惑な態度にうんざりしていたから、そのにおいが『何』のにおいであるか、を考えてなんていなかったのだ*]
(170) 2021/04/02(Fri) 22:00:30

【人】 ハチヤ

[
先生と手分けして会場を巡ってみたけれど、香水料理に他にもいろいろ会場にはいろんな匂いがありすぎて、すんなりと目的のものは見つけられなかったんだ。

ぱたぱた動き回ってるおれ達に、先輩たちもなにかおかしいって思ったんじゃないかな?
先生に声をかけてから、一人がどこかに走る姿が横目に見えた。
たぶん、保健室のW先生を引っ張り出しに行ったんだと思う。


錬金術クラスも上級になると、魔法薬トラブルの解決や対処に駆り出されてるんだ。
だから、きっと、今回も、阻止さえできればパーティーは続行できるんじゃないかな。


去年経験したおれ達はともかく、一年生には初めてのパーティーだから、中止になるのはちょっと嫌だ。

]
(171) 2021/04/02(Fri) 22:51:32

【人】 ハチヤ

[
そんなことを考えていたはずなのに、
エン君に差し出されたプチケーキを見たら、そこに目的のものがあったってわかったら>>170

そんな予定は吹っ飛んじゃって。
]


 あーん


[
エン君に向けられてたフォークを彼女の手ごと掴んで、プチケーキを口の中に収めたんだ。


どうやって作ったのか、なにがはいってるかわからない。
けど、そのまま食べちゃダメなものが入ってることは確かなそれを口の中に放り込んで。

今のおれはよっぽどひどい顔をしてるだろうけど、そんなことより、これをエン君が食べないようにしなきゃって思ったから。
口の中のものを、ごくりと、飲み込んだ。
頑張った、一個は飲み込めたから、皿の上のも口の中に詰め込まなきゃ──…
]
(172) 2021/04/02(Fri) 22:53:06

【人】 ハチヤ

[
そう、皿を奪ったところで。


『あー!! ハチヤが女子からあーんされてる!! おま!お前だけは裏切らないって思ってたのに!!ずるい!!!』


なんて声がかかって、おれとエン君と知らない彼女は、錬金術クラスのみんなに囲まれた。

昨年に拘りのプリンを正式に提供した前科持ちでもある、声を上げた先輩を筆頭とした集団におれとエン君は囲まれて。
知らない彼女は、また別の先輩達に囲まれて。

聞こえる声、発される声とは裏腹に、誰一人笑っていない状態だったけど、
傍目から見れば甘いやりとりをしてた男女を冷やかすみたいに見せかけて、おれとエン君、それから知らない彼女は会場から出ることができたんだ。
]
(173) 2021/04/02(Fri) 22:54:22

【人】 ハチヤ

[
会場から出たおれは先生から拳骨を受けた。
仕方ないけどやっぱ痛い。


『今のとこは弁当に救われてるみたいだが、これからが酷くなる』


って言われたから、もう今日は寮で大人しくよう。
先生がエン君にメモを渡してたみたいだけど、胃の中が熱くって気持ち悪くなってきたおれには、それがなんなのか確認する元気なんてなかったんだ。

*部屋に戻ったらすぐベッドに倒れこんだんじゃないかな*
]
(174) 2021/04/02(Fri) 22:55:57

【人】 文月 美鶴

   
 ―  ―


[

 
何度も愛されているのに


    
その愛を確信できてないなんて言ったら


        
貴方はどう思うんだろう。



 
確かに受け取っているはずなのに。

 
それなのに――――。

                      
 ]
(175) 2021/04/02(Fri) 22:58:03

【人】 文月 美鶴

[
 罪悪感を拭いたかった。
 貴方に深く考えてほしくなかった。
 結局のところそれはその場しのぎに過ぎない。
 悪いことに悪いことを重ねて、
 疚しさが拭えるわけ、ない。
 
 だから――。
                       ]

    
……て、ごめんなさい……


[
 こんなに愛してもらってるのに、
 
私、だめだな、貴方にふさわしくないかも

 なんて思ったら苦しくなってきて
 ずるい言動へ謝罪を無意識に口にして、
 私は意識を手放した。
                     ]*
(176) 2021/04/02(Fri) 22:59:41

【人】 エン

[何か問題でも起きたのか、周りが騒がしい気がする。そりゃパーティだから賑やかではあるのだが、こう、落ち着きがないような。妙に真剣な顔で周りを見回しながら走ってる、あれは錬金術クラスの連中じゃないだろうか、たしか見かけた顔な気がする]


 ……。


[ということは、ハチヤも駆り出されているのだろうか。なら手伝うかな、などと最早目の前の女生徒をいないものと見なして立ち去ろうとしていたのだ。もちろん空中のプチケーキはそのままで。ちっともケーキを口にしようとしない俺に彼女は作り笑いを引きつらせ、手を俺の口の方へと動かそうと──した、その軌道が無理やりに変えられた]
(177) 2021/04/02(Fri) 23:33:02

【人】 エン

 えっ。え、ハチヤ


[ハチヤが目の前の女の手を掴んで、フォークの先のプチケーキを自分の口に押し込むのが見えた。

こいつは誰が作ったのか分からない、どんな過程で作られたのかが分からない料理を食べられない。だから寮の食堂も使えなくて、自炊を余儀なくされている。そんなやつが。驚いて動けないでいると、ハチヤが女生徒の手に持った皿を奪うのが見えた。その顔色がどんどん悪くなっていくのに気付いて、とっさに体を支える]


 お前、

[その言葉はハチヤと女生徒、どちらに向けたものだったのか自分でもよく分からない。ハチヤがなんで気付いたのかは知らないが、コイツが俺に何かを盛ろうとした、のだろう。そしてその場合、混ぜられたのはろくでもないもの]
(178) 2021/04/02(Fri) 23:34:37

【人】 エン

[

『あー!! ハチヤが女子からあーんされてる!! おま!お前だけは裏切らないって思ってたのに!!ずるい!!!』


そんな能天気な声が響いてイラっとした。おまけに取り囲まれて、さっさとハチヤを休ませてやりたい俺は最高に怒鳴りつけてやりたい気分だったのだけど、声が能天気なくせに早くあっちいけとハンドサインしてくるやつらの顔は真剣だった。だからハチヤの体を支えて、こっそりと会場を後にする。俺たちが出てきた後も引き続き会場のなかは賑やかで、取り囲んだあいつらが気を利かせてくれたんだと分かる。錬金術上級クラス、連携取れすぎじゃね?


会場を出てすぐのところにいた先生からメモを受け取り、盛られたろくでもないものの実情を知る。ほんとうにろくでもなかった。


とりあえずハチヤを部屋に運んでやらないといけない。こいつ意識あるのだろうか。どっちにしても立ち上がれそうにもないし、俺は落ちこぼれとはいえクリムゾン。人一人運ぶくらい、簡単なことだ**
]
(179) 2021/04/02(Fri) 23:36:18
 




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生存者 (6)

忽那 潤
0回 残----pt

メガネです

美鶴
1回 残----pt

あなたのそばに

ハチヤ
0回 残----pt

 

エン
0回 残----pt

 

クラヴィーア
19回 残----pt

 

アマミ
14回 残----pt

 

犠牲者 (1)

とある書物(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

館の主(3d)
0回 残----pt

2ID村建て狼

突然死者 (0)

舞台 (0)

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















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運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
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Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
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IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
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ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
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宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
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人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
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御常紀学園 by HS_29
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花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
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おりふし学園 by めんるい
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Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
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エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
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煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
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トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa