人狼物語 三日月国


88 灰色うさぎと紫うさぎの新生活

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
ヴェレーノが無残な姿で発見された。

伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。

もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。

現在の生存者は、イウダ、オルテイシア、ツクモの3名

【人】 イウダ


 もう1回風呂行ってくるか?
 その間に飯作っとくわ。

 炒め物でも重くなりそうだし、生姜スープにご飯入れて卵落として雑炊風と、コールスローにする。

[無茶して悪かったな、と頭を撫でた。**]
(0) 2021/08/19(Thu) 0:07:22
イウダは、メモを貼った。
(a0) 2021/08/19(Thu) 0:08:48

【人】 オルテイシア


 うん、そうします。
 ごめんなさい、任せちゃって。


[撫でる手を目を眇めて受け入れて、淡く笑む。
仕事帰りの空腹の彼に申し訳なさを感じながらも、気遣う声に甘えることにした。
離れる間際に背伸びして、ちゅ、と触れるだけのキスを送って。]

 
 すぐ、戻りますね。


[はにかんで汚れを拾い上げて、ぱたぱたとキッチンを後にした。**]
(1) 2021/08/19(Thu) 0:57:35
オルテイシアは、メモを貼った。
(a1) 2021/08/19(Thu) 1:03:58

オルテイシアは、メモを貼った。
(a2) 2021/08/19(Thu) 1:16:58

【人】 イウダ


 紫亜を先に食べたかったからな〜仕方がない。


[シンクに置いたままの俎板と包丁を洗う。
紫亜に切って貰った野菜は明日そのまま使えるように手を付けず、野菜室からキャベツとにんじん、芽ニラを取り出した。

まずキャベツを高速で千切りする。
卯田はSASANKAで最も千切りが速い料理人だ。
途切れないリズムで素早く刻みながら、キッチンを後にする彼女に声をかける。]


 あ、今度は下着も忘れんなよ?


[また食われたいなら別だけど、と付け加えて、刻み終えたキャベツを耐熱コンテナにどさっと入れた。*]
(2) 2021/08/19(Thu) 19:54:23

【人】 イウダ

[レンチンコールスローは加熱する分、弁当にも入れられる。
もし今夜食べきれなければ明日の昼食の一品に回しても良いだろう。

当初の予定ではキャベツは浅漬けにするつもりだった。
真空調理器を使うと、漬ける時間が30分くらいで良いと聞いたので試したかったのだが、それはまたの機会になるだろう。

キャベツの千切りの上に人参の千切りも乗せ、オリーブオイル、酢、クレイジーソルトを入れてレンジで加熱する。
加熱が終わったら後は混ぜるだけだ。]
(3) 2021/08/19(Thu) 20:53:04

【人】 イウダ

[芽ニラは柔らかいのでスープにも向いている。
雑炊には青ネギ派ではあるのだが、今日は折角手に入った食材を使いたい。
細かく刻んで置いておく。

[炊きあがったご飯を一度ザルに移してぬめりを取る。
雑炊の味付けは鶏ガラスープと摩り下ろした生姜、最後に回しかけるごま油。
芽ネギに火が通ったら、最後に溶き卵を入れてからごま油をかける。
二人分があっという間に出来上がり、夜遅くの夕食でも胃もたれの恐れはあまりない食卓になったと思う。

作り置きのきんぴらごぼうを冷蔵庫から取り出して、今晩も一緒に「いただきます」。**]
(4) 2021/08/19(Thu) 20:53:29
イウダは、メモを貼った。
(a3) 2021/08/19(Thu) 20:54:42

【人】 オルテイシア

[美味しく食べられた基依さん専用の食事は、赤面して聞こえないフリをする。
去り際に忠告された事柄には、狼狽えながらも。]


 〜〜〜
次は忘れませんっ!



[そう宣言して。]
(5) 2021/08/19(Thu) 20:58:01

【人】 オルテイシア

[二度目のお風呂はシャワーだけで済ませる。
存分に愛された箇所を洗って、泡を肌に滑らせた。
そういえば、今日はキスマークが少ないな、なんて少し寂しく思ったのは内緒。

お風呂上がりには足し湯をして、彼も入れるように準備を忘れずに。
今度は忘れずに持ってきた下着を身に着けて、引越し前から活躍中のもこもこのルームウェアに身を通した。

タオルドライで髪を乾かして、アップにして髪をまとめる。
待たせるのはしのびないからドライヤーは食事の後だ。

ホームセンターで買った、埃が取れるスリッパを履いてキッチンへと顔を出せば、まだ彼は調理中だっただろうか。]


 お皿、出しますね。
 どれ使います?


[先に水分を摂るために冷蔵庫に寄って、水出し緑茶を取り出す。
夏場は水分を多めに摂るから、手軽に作れる水出しをよく利用している。
自身の分と、一緒に彼の分もグラスを用意したら。

彼の元へと向かって、ひょいと手元を覗き込んだ。*]
(6) 2021/08/19(Thu) 20:58:46

【人】 オルテイシア

[キッチンからは香る匂いに、鼻を澄まして。]


 ……いい匂い。
 ごま油ですか?


[邪魔にならないように。
それでもちょっとだけ傍に寄りたくて。
タイミングを見計らって、ぴとっと背中にくっついた。

後ろから覗き込めば、雑炊がくつくつと煮えている。
卵の黄色と、ニラの緑が色鮮やかで。]


 美味しそう。


[と呟くと同時にお腹が刺激される。*]
(7) 2021/08/19(Thu) 21:06:58
オルテイシアは、メモを貼った。
(a4) 2021/08/19(Thu) 21:10:55

【人】 イウダ

[ドアが開き、湯上りの清潔な気配が混ざる。
髪は纏められ、さっぱりと服装も変わっている。
何を着ても似合うのに、下に履いているのがホームセンターで思い付きで買ってしまったモップスリッパなところに愛を感じた。]

 サラダはガラスの器で……
 雑炊は汁椀?俺は結構食えるからラーメン鉢出して貰えるか?

[こちらはちょうど卵をふわっとさせたところだ。
レードルを持って振り返ろうとしたら、背中に触れる彼女の身体。]

 こらこら、折角入り直したのに、
 臭いおにーさんにくっつくんじゃないの。

[少しだけ兄貴分だった頃のようにくすくすと笑いながら身を捩って離れようとした。]

 食ったら俺も風呂に行くから、後でな?
(8) 2021/08/19(Thu) 21:57:19

【人】 イウダ

[出して貰ったグラスに、綺麗に水出しされた緑茶が揺れる。
夏場と言えば麦茶の家庭も多いが、卯田は緑茶の風味も好きだった。

いただきます、と手を合わせて雑炊をレンゲで掬う。
生姜のぴりっとした刺激の後に花ニラのやわらかな風味が鼻に届いて、主張しすぎない鶏ガラスープの滋味が身体に行き渡る。

店だと鶏ガラから出汁を取るが、家では効率と保存性から市販のものも併用している。]

 そういや明日の休みだけど、

[もぐもぐと食べながら切り出した。
少しだけ気が重い話だ。]

 うちの実家に行くの、大丈夫か?
 正直織戸家に比べて家族っぽくはないし、俺自身親とはあまり仲良くないっつかドライな関係なんでびっくりするかも。

[けれど、結婚を見据えてつきあうなら、先に紹介だけはしておきたくて。
本当はもう少し早くに紹介する予定だったが、何だかんだで親の都合に振り回されて延び延びになっていた。
そんな態度だから特に会わなくても良いんじゃないかとも思う訳だが。*]
(9) 2021/08/19(Thu) 21:57:36

【人】 オルテイシア


 えー、……だめ?


[さっきも情交を交わしたばかりだというのに、少し離れただけでくっつきたくなるから不思議なものだ。
窘められる声に、甘えたような声を出して小首を傾げた。

名残惜しくはあるけれど、はぁい、と良い子のお返事できゅっと抱きついてから身体を離す。]


 お椀とラーメン鉢……と、サラダ用のお皿。
 ……これでいいかな……?


[食器棚を覗いて目当てのものを見つけたら、手にとって彼に手渡していく。
サラダはほんのりと温かい。
千切りだから見た目は嵩張るかと思いきや、程よい感じにしなっとしていて、二人で食べるなら十分だろう。]
(10) 2021/08/19(Thu) 22:26:40

【人】 オルテイシア

[料理の盛られたお皿を並べて、二人、席についたら両手を合わせる。「いただきます」は、彼のタイミングに合わせて。

雑炊を食べるとほっこりするのは何故だろう。
温かな湯気にほっと息をついて、レンゲを口に運ぶ。
微かなしょうがの刺激、ふんわりとした卵、スープを存分に吸ったお米を噛めば甘みが増す。]

 
 ……ん、おいし。


[ふわり、表情が綻ぶ。
コールスローも温かい内にと箸で摘んで小皿に取り入れ、一口。
レンジで温められても、キャベツとにんじんのシャキシャキ、サクサクとした食感が残っていて歯ごたえが良かった。]
(11) 2021/08/19(Thu) 22:27:25

【人】 オルテイシア

[食事中に切り出された話は、前々から耳にしていたもので。
その時ばかりは食事の手を止めて、微笑んだ。]


 はい、大丈夫です。
 ……ちょっと緊張しますけど。
 
 基依さんがどんなおうちで育ったのか、
 ご両親はどんな方なのか、
 お会いするのが楽しみです。

 ……失礼のないようにしなくちゃ。


[彼は会わなくてもいいとは言ったけれど、さすがにそういう訳にはいかないと、会いたい旨を伝えたのは自分の方で。
将来、家族になる人のご両親ということは、自身にとっても義理の両親になる。
少しだけ不安を見せるように、苦笑して。
それでもきゅっと箸を持った手を握り込んで意気込みを見せた。*]
(12) 2021/08/19(Thu) 22:28:32

【人】 イウダ

[コールスローは加熱したとはいえ、食感が残るように短めで切っている。
だから熱くなりすぎず、それでいて身体が冷えない温度に保たれている。
器はガラスを選んだが、このくらいの温度なら問題ない。
見た目が可愛らしい方が食事のモチベーションが上がるというものだ。]

 いや〜俺実際、実家で「育った」感覚ねーからな……。
 むしろ織戸家で育ってるようなモンだろ。

 たっかい専門の授業料出してくれたし、そもそも高校も行かずに料理の道に進みたいってのに反対もしなかったってのはありがたいと思ってるよ。
 嫌いな訳じゃない。
 でも好きになるほどのエピソードがこれといってないんだよな……

 だから結婚してもそんな姑ヅラとかしてこないと思うし、その点は気楽に考えてて。

[実の親子でもここ数年は1年に1度顔を合わせるかどうかだ。
元旦こそ休みの職場だが、盆休みはピークを過ぎて順番に取るし、親と休みが合うこともそもそも少ない。
会わない日々が続くと共通の話題も特にないので、帰省しても居心地の悪いままそそくさと帰っていた。]
(13) 2021/08/19(Thu) 22:49:42

【人】 イウダ


 俺としちゃ、「彼ママとの初対面」ってテーマで紫亜がどんな格好すんのか、そっちのが楽しみだな。

[単なる顔合わせ、それも実家ということもあり、卯田の方はスーツではなく普通のシャツとスラックスで行くつもりだ。
靴だけ二人で選んだオーダーのものだが。
意気込みを見せる彼女は果たしてどんな服装だろう。
何度でも言うが、何を着ても可愛いので、恐らく一目見た時の感想は「可愛い」で決まりだろう。

食事は宅配の寿司を取ったと言っていた。
しょうゆが服に散る恐れがあるから出来れば避けて欲しかったが、そういうことも気軽に言えないのがこの親子だ。
気をつけて食べてもらうしかない。]
(14) 2021/08/19(Thu) 22:51:26

【人】 イウダ


 土産は駅前でシュークリームでも買っていこう。
 日持ちするもの買ったところでどうせほぼ家にいないんだし、その場で食えるモンの方が食ってもらえる。

[そうやって打ち合わせる。
実家に顔を出すのは昼前だ。
そんなに早起きはしなくても良いが、寝坊し過ぎても良くない。
今夜は「2回戦」は控えた方がよさそうで、その点でも卯田は両親を面倒に思ってしまった。*]
(15) 2021/08/19(Thu) 22:51:40

【人】 オルテイシア

[実家の話題が出れば目を細める。
自身の家族のことをよく思ってくれていることは既に周知の事実で。
彼の言うように第二の家族といっても過言ではないだろう。
実際、将来的にはそれが実質本当のものになる。

家族の話をする基依さんは、少し寂しそうで。
箸を置いて、手を伸ばして彼の手に手を添えた。]

 
 基依さんが早くに巣立ったんだと思いますよ?
 親は私達がいくつになっても親ですから。
 見てないようで、きっと見てくれています。
 
 基依さんのこともきっと、大事に思ってらっしゃいますよ。

 大事な一人息子さんと一緒になるんですから、
 きちんとご挨拶します。


[ね?と手の温度を伝えるように。笑って。]
(16) 2021/08/19(Thu) 23:23:34

【人】 オルテイシア

 んー……、服装は一応決まってるんですけど、
 お出かけする前にチェックしてくださいねっ?

 ……ううん、やっぱり少し早く起きたほうがいいかな。
 不安になってきちゃった……!


[念を押すように基依さんを見上げた。
準備はしていても、初対面の、しかも彼の両親とあっては気を使うもので、普段よりも慎重になってしまう。
無駄に洋服があるものだから、迷うのも一入で、こういうときばかりはミニマリストに憧れてしまう。

ないものねだりは良くない。現実を見ようとため息を付いた。]
(17) 2021/08/19(Thu) 23:23:53

【人】 オルテイシア

[彼からの提案には賛同した。]


 はい。
 甘いもの、お好きなんですか?


[……と思ったけど、理由はそれだけでは無さそうで。
そういうところをしっかりと考えている辺りが、やっぱり彼らしい。
それだけ両親のことを把握しているということなのだ、と微笑ましくなったけど口にはしなかった。
言ってもきっと、彼は認めそうにないから。
母と親友のように仲良く話す自身とは、また違う距離感。
きっとそれは、男女の差も少しはあって、両親にだけはぶっきらぼうになる兄を思い出して笑った。

「ごちそうさま」は、二人で合わせて済ませた。
滅多に家族の話をしない彼から聞き出せることは珍しい。]

 
 聞かせてください。
 基依さんと、ご家族の話。 


[片付けをしながら、合間に彼の子供の頃のエピソードのおねだりもしただろう。*] 
(18) 2021/08/19(Thu) 23:24:53

【人】 イウダ

[卯田にとって織戸家の方が家族という感覚がある。
それはこれまでに何度も言ってきた。
その位、両親とは没交渉なのだ。
反抗期になるタイミングすらないまま大人になった。

そんな自分にとって「薄い」つながりの人々のことも、紫亜は大切に考えてくれる。
卯田を放っておいたと怒ることもなく、ただ「放っておかれた」という感覚が奥底に眠ったままの卯田の心を包むように、温かい手が重ねられる。]


 ……紫亜のそういうところ、好きだよ。


[実家への挨拶を強く希望したのは紫亜の方だ。
その希望の元には、そういう考えがあったのだと知る。]
(19) 2021/08/19(Thu) 23:59:12

【人】 イウダ

[そしてその包容力にホッとしたのも束の間、服装に迷いだす彼女を見て、今度は「ふはっ」と声に出して笑った。]


 そーいうところも好きだよ。


[洋服が好きで、たくさん持っているからこその不安というか悩みというか。
卯田は紫亜が何を着ても可愛いと思っているので、意見を求められてもまったく戦力にはならない。]


 いや、特に好んでる記憶はないけど、
 シュークリーム食えないなんて特殊な好み持ってたら逆に記憶に残ってる気がして。
 そんな記憶はないから多分食える、程度だよ。

 お中元やお歳暮は、礼状書く為に一度開封はされるけど、あの人たちが調理したり食ったりしてんの見たことないなあ。
 

[「ごちそうさま」も二人合わせて。
食洗機は買ったが、今日は話をするがてら、二人で並んで洗い物をしようか。]
(20) 2021/08/19(Thu) 23:59:31

【人】 イウダ


 いや本当そんな話せるような思い出も特にないんだけど。
 特に父親の方は顔も声もうろ覚えで……
 母親は飯が不味かったって記憶しかない……


[それでも話すうち、幾つかの記憶が呼び起こされた。

誕生日とクリスマスは必ず「予め予約した」ケーキが用意されていたこと、
外食で色んなレストランに行ったから、幼年期に舌が肥えたかもしれないこと、
卒業式はいなかったが入学式は両親がそろっていたこと、

などなど。
つらつら。

片づけが終わって風呂に行くまでの間、紫亜に出会う前の「自分」を説明した。
彼女は聞き上手だから、きっと他の人では引き出せなかった話もあったことだろう。**]
(21) 2021/08/19(Thu) 23:59:50

【人】 オルテイシア

[好きだと告げる声が優しくて、はにかんで照れながら。
彼が噴き出したら、つられて笑いながらも、もう。と拗ねてみせる。]

 
 好かれようと必死なんですよ?
 第一印象良くないと、後々響いちゃう。


[例え印象が悪くなったとしてご機嫌を損ねたとしても、彼のことについて折れるつもりはないのだけど。
彼を育てたご両親とは、出来ることなら仲良くしたい。]


 ……確かに。
 シュークリーム嫌いな人って見たこと無いかも?
 私も食べたくなってきちゃいました。


[恒例の別腹が甘味を訴えるけれど、今日はもう夜も遅い。
明日は明日で、緊張する事案が残っている。
全てが終わってからなら、許されるかもしれないが。]
(22) 2021/08/20(Fri) 1:43:24

【人】 オルテイシア

[並んで洗い物を片しながら、彼の声に耳を傾ける。
最初は話せるようなことがないと言っていた彼にせっついて、話の続きを待てば、ぽろぽろと記憶の端に眠っていた思い出話を聞くことが出来た。

自身と出会う前の、小さな頃の彼の話。
織戸家とはまた違った家族のカタチ。

不器用ながらも愛されていたことを知って、微笑みが浮かぶ。
もし、ご両親と仲良くなれたなら、彼の子供の頃の写真を見せてもらうことにしよう。

そして、これからは私が彼にたくさんの愛情を注いで、記録を残せればいい。]
(23) 2021/08/20(Fri) 1:43:47

【人】 オルテイシア

―― 翌日 ――

[結局、アラームをかけていた時間よりも早く目が覚めた。
前々から用意していたこの日の洋服は、紺地の七分丈のブラウスに、薄いグレーの膝が隠れる丈のギャザースカートを選ぶ。スカートは光の差し具合で白にも見えるものを選んだ。

メイクはいつもより自然に見えるように薄付きで、オーソドックスにピンクでまとめて、柔らかな印象を与えるようにアイブロウはブラウンを入れる。
髪はお辞儀しても邪魔にならないようハーフアップにまとめた。

鏡の前で何度も自己チェックをしたけれど。
彼が起きてきたら前に立って、くるりと回って姿を確かめてもらう。]


 変なところないですか?
 ちゃんと清潔感あるように見えます?


[なんて、何度も確かめて。大丈夫と言われても拭えない不安に、胸を抑えて深呼吸をした。]
(24) 2021/08/20(Fri) 1:44:12

【人】 オルテイシア

[シュークリームを手土産に買って、彼とともにご実家へ向かう。
門戸を潜る前にもう一度深く深呼吸をして、ご挨拶に伺った。
玄関には彼のオーダーメイドの靴と、下ろしたての私のパンプスが並ぶ。

初めて見る彼が過ごしてきたご自宅を、思わず見渡したくなったけれどそこはぐっと堪えて、彼の隣で深々とお辞儀をして。

ご両親を正面に据えながら、唇を開く。]


 織戸 紫亜と申します。
 
 基依さんには、小さい頃からお世話になっていて。
 細かいところによく気がつく方で、
 ずっと良くしていただいていて……。

 お付き合いするようになってからも、
 彼の優しさに、いつも支えられています。

 
(25) 2021/08/20(Fri) 1:47:28

【人】 オルテイシア

[隣を見れば、彼と視線が交わる。
見守る温度の暖かさに安心しながら、また前を向いて。]


 ご挨拶が遅れたのは申し訳ありません。

 ……彼と一緒に暮らすようになって、
 彼の存在を、とても大きく感じています。   

 これからもずっと、
 彼の傍で、彼を、支えていければと思っています。 


[挨拶は少し、緊張に声が震えていただろう。
スカートの上に乗せた手が微かに震えを見せれば、彼の手が重なって。
その掌の大きさにほっ、と息をついて隣を見上げた。**]
(26) 2021/08/20(Fri) 1:50:45

【人】 イウダ

[挨拶に行く前から顔も人となりも知られていた卯田ですら、改めて紫亜の両親に挨拶に行くのは緊張した。
会ったことのない紫亜の緊張はそれ以上だろう。
事前に好みなどリサーチ出来れば幾分和らいだかもしれないが、残念ながら息子の卯田ですら自分の両親の好みはわからない。]


 自然体の紫亜で大丈夫だよ。
 食事作法も普段の立ち居振る舞いも立派なお嬢さんだ。

 もし何かしら合わないって思ったら、そのまま俺みたいに疎遠になれば良いよ。
 会いに行かないからって嫌味を言うような人たちじゃないってことだけは言えるから。


[果たしてその言葉は彼女の気持ちを少しでも軽くすることが出来ただろうか。]
(27) 2021/08/20(Fri) 19:37:16

【人】 イウダ

[朝のアラームで目が覚めて、傍らの肢体を抱き締めようと思って伸ばした手は空を切り、彼女が早くに起きたことを知る。
支度でギリギリまで悩みたいだろう彼女の邪魔にならないように朝食を用意する。

にんじんの千切りに酢とオリーブ油、塩コショウをしてキャロットラペを作る。
食パン2枚にマーマレードを塗り、片方に薄く切ったクリームチーズとキャロットラペを乗せたらもう一枚で挟んでホットサンドメーカーで焼き上げる。
半分に切ってそれぞれの皿に置いた。
小さなプレーンオムレツは、プロの料理人の技。
千切ったレタスも合わせて一皿に展開したら、紅茶を淹れて紫亜を呼んだ。]

 ん、今日も綺麗だよ。
 落ち着いた色合いだし、膝丈ギャザースカートは男のロマン。
 あと、その髪型、俺はすごい好き。

[結局主観丸出しの感想となる。
選ぶスカートの色がグレーなんだなと、自分のトレードカラーを見つけて嬉しくなった。]
(28) 2021/08/20(Fri) 19:37:37

【人】 イウダ

[卯田家は織戸家よりはこじんまりしている。
両親ともにあまり家にいないので、広いと管理がしにくいというのが理由らしい。
両親の仕事や給料を詳しく聞いたことはないが、二人ともスーツはいつもオーダーしているらしいから、それなりに稼いでいるのだろう。
服に関しては紫亜の方が詳しいので、母親との話題に出来るかもしれない。]


 ただいま。久しぶり。
 えーと此方、電話で話してた……


[リビングには数える程しか座った覚えのないソファが向かい合う形で置いてある。
まるで応接室のようだと思ったが、どうやら母の仕事の関係で来客がよくあるので、応接室という印象もあながち間違ってはいないらしい。

上座に並んで座り、紹介しようとしたら、その先は紫亜自身が言葉を継いだ。]
(29) 2021/08/20(Fri) 19:37:55

【人】 イウダ

[両親は黙って彼女が話すのを聞いている。
いつものことだが、明るい家庭で育った彼女には少し冷たい印象を与えてしまうかもしれない。
安心させるように、膝上で震える手に手を重ねた。

『織戸さんには昔からよくお世話になっています。
その上お嬢さんも頂くなんて、基依は幸せ者ですね。』

父親が織戸家のことを知っていたのは意外だった。
母親以上に自分に興味がないと思っていたから。
どうやら入り浸っていた当時、織戸家に卯田がいるというのは母親に連絡が毎度あったらしく、母親から父親にも話が行っていたらしい。
(当時はクラス連絡網というのが存在していた。)

あまりに頻繁なのでお金を包んだこともあったそうだが、受け取っては貰えなかったという。
それでは申し訳ないと裏で何度か菓子折りを持っていたことを卯田自身も初めて聞いた。

「放っておかれた」訳ではなかったのだと、大人になってから知る。

『基依のことをよろしくお願いします』

二人揃って両親は頭を下げた。
夫婦仲は良くも悪くもないと思っていたが、長年連れ添っただけあって、その角度や時間まで揃っていた。]
(30) 2021/08/20(Fri) 19:38:58

【人】 イウダ

[元々口数の少ない両親だ。

『上手く話せなくて申し訳ない』と言った後も、静かに土産のシュークリームを食べていた。
ソファの間にあるテーブルに置かれた飲み物が缶コーヒーなあたり、相変わらずだなと思いながら、双方が気まずい時間を長引かせないように早目に切り上げた。]


 ……紫亜、ありがとな、今日。


[帰り路、繋ぐ手が自然に振れる。]


 嬉しかった。
 ――支えあっていこう、これからも。


[駅へと戻る足取りは軽い。**]
(31) 2021/08/20(Fri) 19:39:25

【人】 オルテイシア

[彼の家は、控えめに言って生活感が少なく感じた。
手入れは行き届いているが、うちの実家と違って人の気配がしないような、そんな感覚。
あまり家に居ないというのは、事実だったのだろう。

家でくつろぐ、というより来賓用と言ってもいいソファ。
そのままお仕事に向かっても可笑しくないような、パリっとした服装を身に纏ったご両親。
実の両親とは、全く違う雰囲気。
二人が並ぶ姿を見ると、緊張の糸が張り詰めた。

彼からの紹介を最後まで聞くこと無く、口火を切ったのは、緊張からくる切迫感だったからかもしれない。]
(32) 2021/08/20(Fri) 20:54:15

【人】 オルテイシア

[出来るだけ口早にならないように話したつもりだった。
口火を切ればつらつらと言葉が並ぶ、緊張している時、より口がなめらかになってしまうようなアレだ。

彼も、ご両親も、静かに耳を傾けていて。
話を一区切りしたところで、息をつけばお義父さんが応えてくれた。
口数は少ないけれど、交わす視線に温かなものが混じっていることを知って、やはり、彼と血が繋がっていることを実感する。
目元が和らげば、笑った彼とよく似ていると思った。

隣でお義父さんの話を聞くお義母さんも、きっと。

母と彼のご両親との間にあった密やかな親交は、子どもたちの知らないのところで実を結ぶ。
今は心内でひそやかに母に感謝しながら。

支えるように手を重ねてくれる彼を見れば、親を背を見る子供の顔が垣間見えただろう。]


 はい。
 改めて、こちらこそ、よろしくお願いいたします。


[もう一度、深くお辞儀をした。]
(33) 2021/08/20(Fri) 20:55:15

【人】 オルテイシア

[あまりうまく話せないというご両親に代わって、普段の彼のことを伝えた。
仕事をとても大切にしていることや、今朝も作ってくれた朝ごはんの美味しかったこと。
あまり食材が詳しくない私に、丁寧に教えてくれること。
仕事場での彼の人となりのこと。などなど。

あまり話しすぎては、照れ屋な彼が恥ずかしがるので、窘められたならそこは程々に。

昨日は合わないなら疎遠になればいいと彼は言っていたけれど、話している内に、不安は徐々に消え失せていった。]
(34) 2021/08/20(Fri) 20:55:31

【人】 オルテイシア

[帰り道に、手先に彼の手が触れて。
応えるように、指を絡める。

見下ろす瞳は柔らかい。]


 ――はい。
 二人で、幸せになりましょうね。


[今も十分に満たされているけれど。
これからはもっと、それ以上に、楽しい日々が待っている。*]
(35) 2021/08/20(Fri) 20:56:13

【人】 オルテイシア

[その日はまた食材を買い足して、家路を辿る。

帰りに寄ったコンビニで何気なしに地域雑誌を手に取れば、時期柄か地域の花火情報が網羅されていた。
彼の仕事柄、花火シーズンは忙しいことは知っているが、思いを馳せるくらいならば許されたい。]


 ……あ、そういえば。
 今度、近くでもお祭りがあるみたいですよ?
 最終日にはちょっとだけど花火も上がるとか。


[載ってるかなぁ、とぱらぱらと情報誌を捲れば、申し訳程度に後ろの方に小さく掲載されていた。
とんと、指先で日程を指し示す。]


 基依さんのお盆休み、同じ頃じゃなかったです?
 上手く、お休みが合えばいいんですけど。

 やっぱり、無理かなぁ……。


[呟きには少し諦めの色が混じって、嘆息に変わる。*]
(36) 2021/08/20(Fri) 21:19:09

【人】 イウダ

[普段は紫亜をお喋りだと思うことはない。
比較対象がずっと一緒に働いてきた宇張や御園、常連客の野葡萄なので、彼女らと比べてお喋りだとどれだけだよ、という話だが。
卯田といる時は比較的口数も多いが、それでも会話が途切れることがあり、その途切れている間の沈黙も心地よいのが紫亜の魅力のひとつだと思っている。

今日の紫亜は饒舌だった。
内容はすべて普段の自分の様子――それも「恋人フィルター」を通してのものだったから、どうにも照れくさい。
視線を泳がせると、父親の耳が赤いのが見えた。
息子についての惚気は父親も照れくさいのか。
共通の話題で照れていることが何だかおかしくて、下を向いて笑いを堪えていた。

人見知りの彼女が初対面でこれほど喋ること、精神負荷が掛からない筈もない。
帰って早くのんびりさせてやりたい。]
(37) 2021/08/20(Fri) 22:30:37

【人】 イウダ


 本当に喋んない人たちだったろ。
 菓子折り持ってった話なんて、俺だって初めて聞いたからな。

 気ぃ遣わせてずっと喋らせて悪かった。
 疲れたな?


[絡んだ指の間を擽るようにわきわきと曲げた指で水かきを擦る。
「おふざけ」が戻ってきたことで、嗚呼自分も緊張していたのかと自覚する。]
(38) 2021/08/20(Fri) 22:30:50

【人】 イウダ

[スーパーで食材を買い足しても、アイスはコンビニが上手いという理由で寄り道した。
勿論アイスだけではなく、「同棲」の内は必需品のアレも買うのだが。
最近のコンビニにはセルフレジも導入されているのでますます買いやすくなった。]


 なに?タウン誌?


[買い物を終え、雑誌の陳列棚の前にいる紫亜を迎えに行くと、彼女の手にある雑誌には花火の写真が載っていた。
毎年店にも浴衣姿の客が多く訪れる時期だなと苦笑する。
シーズン中はとにかく忙しいし、汁が飛び散らないメニューなど気を遣うことも多い。]


 花火大会、は無理だけど……
 あー、この最終日は昼シフトで上がってそのまま盆じゃない盆休みだから、花火だけは間に合うかも。


[屋台は店じまいのところもあるかもしれないし、ゆっくり見回れないかもしれないが。]
(39) 2021/08/20(Fri) 22:31:05

【人】 イウダ

[嘆息する彼女を見て眉を下げる。
こういう時はどうしても寂しがらせてしまうなと、イベント事でプライベートを優先できない職種特有の悩みが胸を刺す。]


 この位置なら、マンションからも見れるかも。
 もし仕事が長引いたらベランダから花火を見ようか。
 酒とつまみ用意して……

 ……浴衣見たい。なー?


[温泉旅行の時の彼女の浴衣は本当に似合っていて美しかった。
はだけた時の艶めかしさも――これ以上思い出したら下半身が危ないので止めておこう。*]
(40) 2021/08/20(Fri) 22:31:52

【人】 オルテイシア


 いえ、そんなことないです。
 私、あんまりお喋り上手じゃないから、説明が下手で。
 楽しんでもらえたかどうか。

 でも、やっぱり基依さんのご両親だなって。
 ……基依さんの笑った顔、お義父さんにそっくりです。


[指先の悪戯にはくすくすと笑って、くすぐったい。と、指先を丸めて抵抗する。
普段のペースに、ふっと肩の力が抜けていくのが分かる。

お喋りの間、緊張する私の隣で笑いを堪える彼の理由が分からなくて、小首を傾げたものだけど。
お義父さんまで彼と同じ癖を持っていたことまでは、さすがに今日は気づく余裕もなかった。]
(41) 2021/08/20(Fri) 23:04:10

【人】 オルテイシア

[小袋を手に隣に並ぶ彼に、はい。と頷いてページを見せる。
無理だと言われて、仕方のないことだと分かってはいても肩が落ちかけたけれど。
続いた言葉に、ぱぁっと顔を輝かせた。]


 ……本当ですか?
 一緒に見れる?

 あ、でもおつかれじゃないですか?
 大丈夫です?


[喜びに声を上げたのも束の間のこと。
仕事上がりと聞いて気遣ってしまう。
花火は楽しみにしているけれど、疲れた彼を無理に誘いたくはなくて、嬉しい気持ちと心配する気持ちが綯い交ぜになって、矢継ぎ早に質問攻めしてしまう。]
(42) 2021/08/20(Fri) 23:04:36

【人】 オルテイシア

[それでも、マンションからだったら、そう歩くこともないし二人でゆっくり見られるだろうかと期待してしまう。
こくこくと頷いて、嬉しさを堪えきれずに表情が綻んだ。]

 
 マンションからで十分ですっ。
 ……雰囲気だけでも味わえたら。
 この前のかき氷機も出しましょう?


 ……浴衣は……、
 基依さんも、着てくれる、なら……?


[雑誌を閉じて、上目遣いにおねだりを一つ。

彼から買い物袋を一つ受け取って、また手を繋ぐ。
夏の思い出が新たに一つ出来て、気分が上向いた。*]
(43) 2021/08/20(Fri) 23:06:08

【人】 イウダ


 俺の事を説明するのに、紫亜以上に上手く言ってくれる子はいないよ。
 だろ?

 親父と顔が似てるってのにも今日気づくくらいには向き合ってこなかったからな。
 あの人たちが「楽しい」って思ってたかどうかまで、自信持って言えないんだけど。
 自分たちが知らない俺のことを知るのを嫌がってる感じは無かったから、まあ、
 「顔合わせ」は成功って言えんじゃないかな。

[指先を丸めた抵抗に、此方もくすくす笑う。
こんな何気ない戯れが幸せで堪らない。

誓わずとも毎日幸せだと確信している。]
(44) 2021/08/20(Fri) 23:26:19

【人】 イウダ

[彼女の表情が一瞬で輝いて、胸がきゅうと鳴る。
この表情を見られるのなら、疲れなんてどうだって良い。]


 遠くまで歩いてとか人混みに行くのは仕事終わりはキツいかもだけど、家で二人きりならな。


[交代で盆休みを取る関係で、その前は10連勤だ。
流石に疲労は溜まっているだろうが、近所の祭りでまだ開いている屋台のちょっとしたものを買って、花火はマンションから見るスケジュールなら、無理なく行ける気がする。

自宅でかき氷も花火を見ながらだとより風情が出るだろうし、野外フェス用に買ったけど不要になったと友人から譲り受けた折りたたみの椅子をベランダに出して隣り合って見る花火はきっと忘れられない思い出になる。

楽しみだ、と頷いて。]
(45) 2021/08/20(Fri) 23:27:03

【人】 イウダ


 えっ俺も……?


[上目遣いにどぎまぎしてしまう。
浴衣は温泉で着て以来だ。もう着方など忘れてしまったし、そのものも持っていない。
ネットで買えるだろうか。]


 う〜〜〜〜〜〜〜ん……
 紫亜の浴衣見る為だ、俺も着るよ。


[帰ったら早速検索してみよう。

荷物は分け合って、空いた手で手を繋ぐ。
男に全部持たせるではなく、自然とそれを選択する紫亜が好きだ。

本当に――毎分彼女に恋をしている。*]
(46) 2021/08/20(Fri) 23:27:24

【人】 オルテイシア

[基依さんのことなら、知っていることは多い。
彼と過ごしていない空白の時間はあるが、その分一緒にいるようになって知らない彼をどんどん知っていった。]


 ……はい。


[太鼓判を押されて、微笑む。
戯ける手を、きゅ、と強く握って喜びを伝える。]

 
 ……良かった。
 また、お会いしたいです。

 今度はお二人が好きなもの、聞いておかなくちゃ。


[大好きな彼を育てた二人。
義理の家族になる人のことをもっと好きになりたくて。
その時は、乗り気じゃない彼にも少し手伝ってもらうことにしよう。]
(47) 2021/08/20(Fri) 23:54:37

【人】 オルテイシア

[こくこくと何度も頷いて同意を示す。
諦めかけていたことが実現の形を見せて、嬉しくないわけがない。]


 はいっ、それで十分です。

 わぁ……、嬉しい。
 楽しみが増えました。嬉しい。


[喜びに何度も嬉しさを伝えて。
浴衣にはいまいちの反応を見せる彼が頷いたら、やった。と小さく喜色の声を漏らした。

帰路を辿りながら、隣に並ぶ彼を何度も見つめて。]

 
 浴衣は一緒に選びましょうね?
 着付けは任せてくださいっ。


[男性ものの着付けは慣れてはいないけど、兄の着付けを手伝ったことならある。
ネットで着付けの動画を見れば感覚はすぐに思い出せるだろう。
普段なかなか見れない彼の姿に、胸が踊った。*]
(48) 2021/08/20(Fri) 23:57:32

【人】 イウダ


[息子の自分から見ても、両親は口下手だと思う。
それなのに、自分の親だからともっと仲良くなることを考えている彼女の懐の深さに感心した。

新たな恋に臆病になっていた卯田の心を溶かしたように、紫亜ならば柔らかな早春のような温かさで両親が話しやすいと思える空気を作れるだろう。]

[彼女の中での「理想」は連れ立って会場で花火を見ることだったかもしれないが、代替案でもかなり喜んでいる様子だ。
言ってみて良かったなと思う。]
(49) 2021/08/21(Sat) 0:21:48

【人】 イウダ



 おう、採寸もな。
 着物って確か頸から手首までを計るんだよな?
 俺は背もあるけど、腕も結構長いし、ネットで見つかるかな〜。


[ネットでよくわからなければ実店舗にデートだ。
出来れば彼女の選ぶものと調和がとれているものが良いなとリクエストをする。

そこからは、屋台で買いたいものやおつまみで食べたいものなどの話をした。
行きよりも早く自宅に着いた気がする。**]
(50) 2021/08/21(Sat) 0:22:00
イウダは、メモを貼った。
(a5) 2021/08/21(Sat) 0:24:28

【人】 オルテイシア


 んー……、そうなんですよね。
 基依さん、大きいから。
 最近はフリーサイズもあるから、大丈夫だとは思うんですけど。
 

[サイズが見つからずとも、ネットで見ていれば実店舗でのデザインの参考にはなるだろうし、二人で顔を突き合わせてみるのはきっと楽しい。

自身は標準サイズだし、こういう時に困ることはない。
着てみたい浴衣の柄は既に検討もついている。
ネットで探すことも出来るだろうし、店舗で相談するのもいいだろう。

おつまみにはアボカドとピクルスを使った料理をリクエストした。
出店で屋台と言えば鉄板ものだけど、おつまみもあるので食べ切れる量のものを選びたい。

自宅に着いた後も、話に花を咲かせた。]
(51) 2021/08/21(Sat) 1:34:26

【人】 オルテイシア

[それから、花火の日まではあっという間に過ぎていく。

結局、基依さんの浴衣は、ネットではフリーサイズでも実際に見ないと不安ということもあって、休日を利用して実店舗に向かった。

ちゃんとした着物店もあるけれど、最近はカジュアルな店でも浴衣を取り揃えている。サイズもLLサイズまであるならと安心だ。
試着を頼めば、快く受け入れてもらえた。

基依さんの柄は、片見合わせのデザインのものを選んだ。
背中の切り返しで色が変わる。
半身は黒地で、半身はグレー。どちらも無地でシンプルに。
定番の紺地も気になったけれど、やっぱり彼にはグレーを選んでしまう。
帯も同系色のものを選べば、大人っぽくなった。

お似合いです。と店員さんに言われて。
ですよね。と自分のことでもないのに誇らしい気持ちになった。]
(52) 2021/08/21(Sat) 1:34:55

【人】 オルテイシア

―― 花火大会、当日 ――

[その日は週末。
その日も出勤の彼の代わりに休みの日を有効利用する。
こういう時は、一般企業で働いていてよかったと思う。

二人で朝食を済ませた後は、仕事に向かう彼を送り出して、部屋の掃除と洗濯とを片付けた。
夏の日差しは強く、夕刻までには十分に乾くだろう。
夜にはベランダから花火が眺められるように、洗濯は済ませておきたい。

夕刻には買い出しに出掛けて、今夜のおつまみに使う食材と明日の朝の食事分を買い足す。
外で歩きながらお祭りを楽しむなら飲めないが、自宅でなら楽しめるだろうとお酒も買った。

自宅までの帰り道に、浴衣姿のカップルとすれ違う。
今から祭りを楽しむのであろう彼らを目を細めて見送った。]
(53) 2021/08/21(Sat) 1:35:31

【人】 オルテイシア

[結局私の分の浴衣は店舗では気に入ったものが見つからず、ネットサーフィンをして目当てのものを見つけた。

白地に淡い黄色のラインが入っていて、そのラインの上を重なり合うように紫と赤紫の蝶々が羽ばたく。
浴衣が明るめな色の分、帯は落ち着いた濃紫で引き締めた。
蝶も紫も彼が選んでくれたものだから取り入れたくて、なかなかいいデザインのものを見つけられたと思う。

柄に合わせて彼からプレゼントしてもらった簪も付ける予定で。
彼が帰ってくる時間に合わせて、準備を始める。

先にシャワーを済ませて、浴衣に袖を通す。
着付けはなんとか覚えていたようで、鏡の前で自分の姿を確かめて、よし、と小さく頷いた。
まとめてアップにした髪を彩るように、耳元で紫の蝶が揺れた。**]
(54) 2021/08/21(Sat) 1:36:16
オルテイシアは、メモを貼った。
(a6) 2021/08/21(Sat) 1:41:05

【人】 イウダ

[盆休みまでの10日間はあっという間だった。
連勤中は通し勤務が多く、また休暇を取る店員の分も働くということでかなり消耗し、紫亜とは一緒に夕食を取れないばかりか夜シフトの日は朝も起きられなかったりして、一緒に住んでいるのにすれ違いの日々が続いた。

連勤が始まる前に浴衣を買いに行っていて良かったと言わざるを得ない。
店に赴いた時には今ほど顔に疲労が色濃く出ていなかったから、黒とグレーのシックな浴衣が顔に良く映えた。
自分ならつい全面同じ色を選んでしまっていただろうから、彼女の見立ての絶妙さには感謝している。
併せて買った帯は自分でも結べそうなもの。
着付けは彼女がしてくれると言っていたが、自分で出来るに越したことはないと思うから。

彼女の方は店では気に入ったものが見つからず、ネットで探したと言っていた。
残念ながら選んだ時には見られなかったので、帰ってからのお楽しみだ。]
(55) 2021/08/21(Sat) 11:05:42

【人】 イウダ


 たっだいまっと。
 悪い結局夕方っつかもう夜だな。
 急いでシャワる――……


[走って汗だくでバスルームに直行しようとして、出迎えてくれた彼女の浴衣姿を見る。
パッと目を引く白い浴衣に泳ぐ、彼女を象徴する紫の蝶。
幸せを招いてくれるモチーフは、まとめ髪にもある。
温泉旅行で買ったものを身に着けてくれているのを見て、目を細めた。]


 すごく似合ってる。
 綺麗だよ。
 後で俺も着たら二人で写真撮ろう。


[かつては食事の写真しかなかったカメラフォルダには、今はツーショットも多く並んでいる。]
(56) 2021/08/21(Sat) 11:06:05

【人】 イウダ

[シャワーを浴びて着つけて貰ったら、窓の外はもう夜の帳が落ちていた。
慣れない下駄に素足を突っ込んで、彼女と手を繋いで祭り会場へと。
定番の焼きそばとベビーカステラを買っての帰路、折角だからスーパーボール掬いにチャレンジしてみたくなった。
どれだけ取れても上限は10個らしいが――]


 よーし、いざ!


[ポイを片手に意気込んだ卯田が取れたのは66個だった。]
(57) 2021/08/21(Sat) 11:06:21

【人】 イウダ


 ……結構イケたんじゃね?

[満足顔で10個をビニル袋に入れて貰う。]
(58) 2021/08/21(Sat) 11:06:59

【人】 イウダ

[戦利品を片手に、紫亜の手を片手にマンションに戻る。
少し急いで調理しないと花火に間に合わなければ意味がない。
メインは今買ってきた焼きそばがあるから、それと酒を先にベランダの脇に寄せたローテーブルに出して貰い、つまみを作り始めた。

まずは紫亜のリクエスト。
アボカドを二つ割にして中身をくり抜き、種を取ってボウルへ。
刻んだピクルスとスモークサーモン、レモン汁を入れて和える。
それを皮に戻した。

次に推し味噌蔵の商品「クリームチーズの味噌漬け」からクリームチーズを角切りにしてピンを刺す。
残った味噌にはマヨネーズを加えてディップソースにした。

サバの味噌煮缶を汁ごとボウルにあけて細かく潰し、すりおろしたショウガとにんにく、酢、ケチャップ、カレー粉で調味したサバカレーディップと合わせて3種のディップを楽しむ為に、スティック状に切ったきゅうりと大根、にんじん、コリンキー、軽く茹でたアスパラをグラスに入れる。
バゲットも置けば組み合わせだけで様々な味が楽しめる。]
(59) 2021/08/21(Sat) 11:07:11

【人】 イウダ

[ピクルスはディップだけと見せかけて、実は作り置きで根菜ピクルスも用意している。
茹でたレンコンゴボウ人参長芋を、煮沸消毒した瓶に入れたピクルス液に漬けて置いたものだ。
取り出してピンで留めればつまみやすい。

デザートのかき氷は一度食事を終えてからになるだろうか。
単なる氷ではなく牛乳と砂糖を混ぜたミルク氷を凍らせているから、今日はそれを削って上からマスカルポーネと生クリームを混ぜたチーズクリームをかけてココアパウダーを振るティラミス氷にするつもりだ。]


 お待たせ。
 間に合った?
 あーっ ビール飲みてー!


[出来上がった皿と共に、彼女がセッティングしてくれているベランダへと向かった。**]
(60) 2021/08/21(Sat) 11:07:30

【人】 オルテイシア

[鍵の開く音に、いつものように玄関先まで向かう。]


 おかえりなさいっ。
 お着替え、洗面所に置いてますからすぐ入れますよ。

 10連勤おつかれさまでした。


[お出迎えして、ショルダーバックを受け取って。
浴衣姿にはすぐ気づいてくれたようで、照れ笑いしながら袖を持って緩く膝を曲げて、お辞儀の代わりに首を傾けた。]


 ありがとうございます。
 写真、楽しみにしてますね。


[試着振りに見れる、彼の浴衣姿も楽しみだ。]
(61) 2021/08/21(Sat) 13:47:58

【人】 オルテイシア

[自身の着付けをするよりも、人の着付けをするのは気を使う。
膝を折って、腰元に帯を当てて。腰に両腕を回してズレがないことを確認しながら、最後に後ろに回って帯を結ぶ。

着付けの採点は及第点と行ったところか、普段見慣れぬ姿にやっぱりときめきを隠せなくて、にこにこと顔が緩んだ。

下駄を履く時には、温泉旅行の時に足元に唇を落とされたのを思い出す。気恥ずかしさに少しばかり照れてしまった。

先を行く彼の手を取れば、隣に並ぶ。
祭りに向かう人々の群れに混ざって、束の間のお祭り気分を味わった。]
(62) 2021/08/21(Sat) 13:48:11

【人】 オルテイシア

[戦利品を手にした帰り道。
スーパーボール掬いを目の前にして無邪気にはしゃぐ基依さんの姿にくすくすと笑う。
彼の様子を眺めるように屈んで、がんばって。と声を投げる。
ポイを器用に使う姿に感嘆の声を上げた。]


 すごいっ、いっぱい取れましたね!


[水に纏った色とりどりのスーパーボールは、ビー玉のように光を反射して、まるで宝石のようだった。]
(63) 2021/08/21(Sat) 13:48:27

【人】 オルテイシア

[からころと下駄の音を鳴らして自宅に着いた後は、花火までの時間を図りながら準備を始める。
おつまみの用意は彼に任せて、ベランダに小さな花火会場を設営した。

ローテーブルには買ってきたばかりの焼きそば。
大きなボウルを用意して氷水を入れたら、其処に缶ビールやチューハイを埋める。
缶のまま飲むのは味気ないからグラスも用意した。
虫除けのスプレーを振りまいて、冷房が外にも流れるようにサーキュレーターを窓際に備える。

時刻を確認すれば、まもなく花火も上がる頃。
おつまみを手にベランダに訪れた彼を手招いてはしゃぐ。]


 はいっ、ちょうど良い時間ですよ。
 ビールも買ってありますから、用意しますね。


[氷水でキンキンに冷えたビールは、ちょうど飲み頃だろう。]
(64) 2021/08/21(Sat) 13:49:09

【人】 オルテイシア

[テーブルにおつまみが並べば、眼を輝かせた。]


 わぁ……、おいしそうですねっ。
 ピクルスいっぱいで嬉しい。

 アボカドも美味しそう。  


[ディップソースも野菜スティックも種類が豊富で色合いも鮮やかで楽しめる。
早く食べたい気持ちを抑えて、冷えた缶ビールを氷水から掬い上げてタオルで拭き取り、グラスに注ぐ。
小麦色の液体がグラスになみなみと継がれて、泡が浮かぶ。

彼にはビールを手渡して、自身はライチ味のチューハイカクテルを選んだ。
ビールは苦味がどうも苦手で、子供舌の私には敷居が高い。

炭酸がしゅわしゅわと音を立てる。
グラスを掲げて、彼の手にしたグラスと重ね合わせた。*]
(65) 2021/08/21(Sat) 13:59:42

【人】 イウダ

[腕をいっぱいに伸ばしてツーショットを撮ることにも慣れた。
いつもと違う格好に鼓動が速いのは此方も同じ。
温泉旅行の時には別の土地だったから気分も最初から開放的だったが、今は自分の生活圏内仕事上がりに着物でいることにどこかそわそわした気持ちになっていた。

スーパーボール10個は一度家に持ち帰ったが、羽出のところの弟妹がもしいるならあげようと思っている。
連絡だけ1本入れておいて、「花火大会おうち席」の準備に取り掛かった。]


 お〜サンキュー。
 じゃあ乾杯!


[グラスに注がれたビールは泡とビールの比率も理想的だ。
彼女自身ビールを飲まないのにこんなに綺麗に入れられるということは、これまで多くの酌をする機会があったのだろう。
社会人なんだなと、彼女の「大人」の部分を見つけて感慨深い気持ちになった。

ゴクゴクと喉を鳴らして1杯目を飲み干す。
唇の上に泡が残って、舌で舐めとるのもまた醍醐味だ。]
(66) 2021/08/21(Sat) 16:29:12

【人】 イウダ


 思ったよりよく見えるな〜。
 この部屋にして良かったかも。


[会場で見ていたら、これ程優雅に楽しめていたかどうか。
大根スティックにつけたサバミソカレーを食べて、我ながら上手くいったと口角を上げた。

花火の光に照らされた彼女の横顔や後れ毛が綺麗で、思わず花火より横を見てしまいそうになる。
食材を取る時にこっそりと盗み見るだなんて、童貞でもあるまいし、バレたら呆れられるかもしれない。**]
(67) 2021/08/21(Sat) 16:31:59

【人】 オルテイシア

[屋外で撮る写真は、例えベランダだとしても開放的な気分になる。
スマホでは自撮りでは画角が小さいから、寄り添うように彼の傍らに寄って、笑顔を浮かべる。
二人で撮った写真は少しずつ増えてきていて、一緒に出来たお料理写真フォルダと並ぶ。
浴衣姿の彼がフォルダに収められるのは、これで二度目だ。

ビールは会社の飲み会でも飲む人が多い。
自然とお酌をするようになったから、慣れはある。
その手腕が思わぬ所で役に立つとは思わなかった。]


 ふふっ、泡ついてますよ。


[泡で出来た髭に笑って、自身もチューハイをくぴりと傾ける。
お店で出るお酒は多少度数が高くても味の美味しさで気にならないが、市販のチューハイは度数が低くても使っているお酒が違うのか、酔いが回りやすい。
家の中だし、彼も居るので、多少は許されるだろうか。]
(68) 2021/08/21(Sat) 17:46:38

【人】 オルテイシア

[クリームチーズと一緒にバゲットを食む。ほんのりと香る味噌の匂いが好ましい。
アボカドとサーモンはどうしてこうも相性が良いのか、脂が乗っている身を合わせたレモンが引き締めてくれる。
彼の作る料理は今日も美味しい。]


 美味しいで――……、
 あ、花火! 上がりましたね。
 
 ……綺麗。


[花火を見つめる間は思わず手が止まる。
夜空に浮かぶ大輪の花。夏の風物詩。

同じように感想を漏らす彼を見上げて、微笑む。]


 はい。
 来年も、その先も、見れるといいですね。

 
(69) 2021/08/21(Sat) 17:47:24

【人】 イウダ


 男前度が上がった?


[泡の白髭を指摘されたなら、舐めとる前に顎に指を当ててポーズ。
正直髭は似合わないから実際の髭は伸ばしたことはないのだけれど、お約束というやつだ。

「清涼飲料水」と変わらない缶ビールを数本開けても卯田は酔わないが、紫亜の方はチューハイが程よく回るようだ。
露わになっている白い頸筋がほんのりと赤みを帯びて、着物の白によく映る。

酒のグラスを傾けた後は、二人でそれぞれのおつまみを好き好きに摘まむ。
美味しいと相槌を打つ間もその声を消すように大きな音が腹に響いた。]
(70) 2021/08/21(Sat) 20:23:25

【人】 イウダ


 じゃあ来年からも同じ時期の休みを希望しなきゃな。
 大きな大会に一緒に見に行けないのは残念だけど、この祭りで特等席があるのはありがたい。


[家族が増えて引っ越す時も条件の一つにしてしまいそうな程、ベランダからの景色は最高だ。
人混みもなし、蒸し暑さも扇風機のおかげで和らいで、ゆっくり酒とつまみを食べながら遮るものなく花火を鑑賞できる。

今年は二人だけど――]


 この部屋からの花火が綺麗ってハネムーン中のあいつに送ったら、
 来年は夫婦でこっちに来るって言いだしたりしてな。


[その時には花火ではしゃぐ少年時代に戻ったような二人が見られるかもしれない。]
(71) 2021/08/21(Sat) 20:23:40

【人】 オルテイシア

[戯けるポーズにくすくすと笑って頷く。]


 はい、夏場のサンタさんみたい。
 

[お似合いです、なんて言う声も笑いに紛れる。
缶ビールを開ける彼のペースは速い。
彼のペースにつられて飲んでいたら、頬に赤みが差すのも早くなって身体が熱くなってくる。
少しペースを落として、グラスを置いたが既に吐き出す息には酒気が混じっていた。

ほろ酔い気分に、機嫌も良くなりゆらゆらと身体が揺れる。]
(72) 2021/08/21(Sat) 21:04:17

【人】 オルテイシア


 大きな大会じゃなくても、十分です。
 おうちから花火が見れるなんてなかなかないし。


[仕事が好きな彼の邪魔はしたくない。
限られる範囲で、一緒に過ごせるならそれだけで満たされる。
人の波に紛れて花火を楽しむのは夏の醍醐味の一つではあるけれど、それが必ずしも正解と言うわけではない。
ベランダから眺める遠目の花火も十分に夏を思わせる。

この景色が、きっと暫くの間は二人の夏の記号になるだろう。]

 
 あはは、そうかも。
 お祭り事、大好きですから。

 きっと見に来たいって言うと思います。


[二人で静かに楽しむのもいいけれど、大人数でわいわいと騒ぐのも面白いだろう。
兄は騒がしいから、一人でも二人分ぐらい騒ぎそうなものだけど。]
(73) 2021/08/21(Sat) 21:05:04

【人】 イウダ

[「おうち席」の良いところは、こんな風に花火を見ながらも気兼ねなく会話できるところにあるだろう。
義兄夫婦だけではなく同僚カップルも呼びたいところではあるが、自分が休みを取るという事は彼らは出勤という事なのできっと実現しなくて、それは少々寂しいなと思ってしまった。
人の気配のない家庭で育ったからなのか、自分はどうにも随分寂しがりらしい。

空は花火の影響で煙の雲が漂っている。
最初は間隔が開いていた花火も連続で上がるようになっている。

こうしてゆっくり花火を見ることがあまりないから知らなかったが、最近の花火はハート型もあるらしい。
その後にメッセージ花火も打ちあがって、夜空でプロポーズか……とどこかの男の想いが実ることを祈った。**]
(74) 2021/08/21(Sat) 21:29:40

【人】 オルテイシア

[立て続けに上がる花火の中に、可愛らしい形の花火が打ち上がる。
メッセージ性の強いものは、個人宛のものだろうか。
人々に見守られながら伝えられる愛のメッセージに眼が細まる。]


 ……あ、ハート型。かわいい。


[フラッシュモブだとか、プロポーズの花火だとか。
自身の立場に置き換えたとして、大胆なものはとても想像できない。
彼の店で密やかに交わされたプロポーズは、今も胸に残っている。**]
(75) 2021/08/21(Sat) 21:56:38
 




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