人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


エーリク兄 エーリク
ルーク兄 エーリク
シュゼット兄 エーリク
神置 穂村兄 エーリク
メルキオール兄 エーリク
楊 宇静兄 エーリク
ミア兄 エーリク
アーサー兄 エーリク
七嵐 春生兄 エーリク
花続木 弥兄 エーリク
アロイス兄 エーリク
渡辺 春嗣兄 エーリク
雨宮 千夏兄 エーリク
渡辺 入矢兄 エーリク
五十鈴 雨音兄 エーリク
相星 雪也兄 エーリク
カミラ兄 エーリク
少女兄 エーリク

処刑対象:エーリク、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
 ── 現在 ──



[軽快な掛け声に>>153
 ほんの少し緊張が緩む。

 こんな可憐な容姿をしているのに
 気取らないところが、また
 イリヤの良いところだ。

 先生への
恋心
を明かしたら
 ひとこと、ふたこと‥‥あったりするかもだけど
 結局のところ
 鷹揚に受け入れてくれて
 的確なアドバイスをしてくれそうな
 そんな頼もしさがある。]
 
(0) 2020/05/27(Wed) 10:32:32

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 


   あ、うん。……へへっ



[ダジャレだけど
 ただのダジャレではない島の名前。>>154

 思いついた時は
 自分のこと
天才!
だと思ったんだけど
 これは‥‥ちょっと恥ずい。

 先生の下の名前まで
 覚えていなければセーフ‥?
 いや、遅かれ早かれ、いつかはバレちゃうかも。]
 
(1) 2020/05/27(Wed) 10:33:44

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[掲示板がパタパタと回って
 航空会社の名前、
NYAL
が表示される。

 どっきん、どっきん
 心臓が煩くて仕方ない。]



   い、 い
っしゃいませー!…



[緊張を吹き飛ばすように
 声を張ってお出迎えしてみたら
 ちょっと、おかしな感じのイントネーションになった。

 何かを勘付いてしまったような
 親友の呟きに
 鼓動はさらに加速する一方で。]
 
(2) 2020/05/27(Wed) 10:36:12

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[きっとソレが
 確信に変わるのも、あと僅か。]



   家はこっちだよ



[先導しながら
 
渋い
って褒め言葉に
 んんん…って、なんとも言えない気持ちになる。

 イリヤのキャラクターが
 男の子だったことにも
 ちょこっと驚いてたんだけど

 なんというか……

 ふたりが並ぶと親子っぽいというか、
 パーツが足りてないだけで
 渡辺先生の作り始めに見えなくもないというか。]
 
(3) 2020/05/27(Wed) 10:37:00

【人】 女子高生 雨宮 千夏

  
[思い過ごしであって欲しいけど、
 まんま教室な内装を見た途端
 イリヤの雰囲気が硬くなったような気がして

 こく、

 一気にカラカラになった喉を
 潤すように、唾を飲む。


 アタシの方も覚悟を決めて
 訊ねられるであろうことに答えようと
 身構えていたのだけど………]
 


    ──────‥‥ ぁ、れ?



[彼女のキャラが動きを止め
 消えてしまった。>>159
 
(4) 2020/05/27(Wed) 10:38:07

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[不思議に思っていると
 リビングの扉がカチャリと鳴った。>>3:255


   (あ、お家のひと!!)


 ゲーム機を両手に持ったまま
 咄嗟に、すくっ!と立ち上がる。]



   
──────…!?????




[挨拶をしなきゃと思ったにも関わらず、
 そのまま
 ものの見事に固まった。] 
 
(5) 2020/05/27(Wed) 10:39:04

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 

(な、なななななん……ああな、ん、で


 せっ、せせせ、
いが


 こここ、ここここここに、居るのーーーー???)



 
(6) 2020/05/27(Wed) 10:40:37

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 

(ほ、ホンモノ…?

 ああ、けど、生きてる! 動いてる!

 その上、
 アタシの名字を
 呼んでくれちゃったりもして‥‥‥‥>>3:256

 目、まで、合ってしまった。



 し、 シ、 
死ーーーーーーッ!!!!



 
(7) 2020/05/27(Wed) 10:42:20

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[これが、ドッキリなら
 超ちょぉ超ちょぉ、大成功だっ。

 驚きすぎて硬直状態だから
 絵面的にはイマイチかもしれないけど

 一生分の
 盆暮れ正月と誕生日を合わせたって
 足りないくらいの特別に
 一気に襲いかかられたくらいの

 衝撃で。]
 
(8) 2020/05/27(Wed) 10:42:51

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[いつものように
 無意識で追ってしまっていた
 視界から、先生の姿が消えた途端>>3:256


 
へにょ、



 足と腰がまるで
 役に立たなくなって
 ソファにへたり込んだのだった。]*
 
(9) 2020/05/27(Wed) 10:43:55

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[たったいまゲームの中で見たアバターを>>3:143
 そのまま実写化したかのような
 無愛想な顔が覗いた。>>3:255

 眉間のシワまで、ほんとそっくりだ。

 彼女がはるおじのことを
 日頃よく観察しているのがわかってしまう。]
 
(10) 2020/05/27(Wed) 12:04:59

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[リビングの入り口に立つ彼はやけに荷物が多い。
 パーティでも開く気なの? って
 普段なら呆れながら言えたはずの揶揄は
 思い付く余裕がなければ
 渇いた喉から出てくることもなく。]



    ……お帰りはるおじ。早かったね



[いつもならもっと嬉しそうに言える言葉も
 今日は小さな棘を持ってしまって
 発声してからほんのり後悔した。

 はるおじには、ニュアンスの違いが
 わかってしまうだろう。

 感情を殺しきれない程度に、私は子供だった。]
 
(11) 2020/05/27(Wed) 12:05:12

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[石化したように硬直している親友の方は>>8
 私の異変に気づく余裕もないだろう。

     それがいまの私には何より幸いなことだ。]
 
(12) 2020/05/27(Wed) 12:05:34

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[親友に挨拶をした叔父が
 荷物を置いて、廊下に消える。>>3:256
 多分、洗面所に行ったのだろう。

 ハッピーバースデーの歌、二回分の猶予。

 私は、傷む胸に気づかないフリをして]
 
(13) 2020/05/27(Wed) 12:06:01

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 


    
好き、なのね……?



[声を潜めて、確認した。
 向けるのは真剣な眼差し。

 本人に聴こえないだろうが
 万が一があっても大丈夫なように
 省いた主語は、言わずとも伝わると信じてる。]
 
(14) 2020/05/27(Wed) 12:06:17

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[死刑の宣告を待つ人も
 いまの私と同じ気持ちなんだろう。**]
 
(15) 2020/05/27(Wed) 12:07:37

【人】 楊 宇静



  むずかしいよ!
  答えないけど答えがあったり間違ったり
  そういう話はとても頭爆発するでしょ?


[使用言語については、そのためにわざわざ金を掛けて留学。という道を選んでいるのだから当たり前。

しかし、多分。穂村とやり取りしている内容はそういう次元をとうに越えてしまっているだろうことくらい、容易に理解できる。]


  赤ちゃんだって顔とか体とか
  それで話すから良いんだよ


[それでも突き詰めれば、コミュニケーションの為のツールでしかない。
他にも代替手段はある。]

 
(16) 2020/05/27(Wed) 21:06:44

【人】 楊 宇静



[それでも。

こうして言葉を交わせば、更に解り合える機会に恵まれるのも事実で。

などと言っていれば。

スマホが震えて、新着のメッセージの存在を知らせる。

つい、つい。と、指を滑らせてその中身を確認していれば、また、長くなる。と言われて。

ならば全て打ち終えるまで待とう。と、カプチーノの量を減らす。

恐らく最後の文章が送られると同時に、穂村の声が聞こえて。]


  うーん


[少し悩むように唸ってから、指をついつい画面の上に滑らせた。]

 
(17) 2020/05/27(Wed) 21:07:33

【墓】 楊 宇静



  『穂村は頼りたい人がすき?
   きっと、守りたくなるのを
   可愛いって思ってるかな?

   穂村の学校を私全然解らないから
   変なことしたら怒られちゃうの
   とっても不安よ

   あそこで私の知ってる人穂村だけ

   だからと思うけど違うかな?』

 
(+0) 2020/05/27(Wed) 21:08:10

【人】 楊 宇静



[その真意は本人のみぞ知る。ではあるけれど、何となく、そんな気がした。と、送信ボタンを押したなら首を傾けて穂村の顔を見たが、さて。]

 
(18) 2020/05/27(Wed) 21:09:08

【人】 イタズラ娘 カミラ

─幕間・ジョバンニと私と童話─



  あー……どこいったのかしら、あの童話集。
  メダカanimalに照れた。act話とか
  animalを見て赤くなった。act話とか。

  83年前when河畔whereに別れを告げた。actな話も
  他にあった気がするんだけど。


  『俺は見かけてないですよ、お嬢様。
   というかその本、本当に童話集です?
   何か初耳の話ばっかりなんですけど?』


  
[書棚の大掃除中、ふと昔読んだ本を思い出し
思わず探しに掛かったけど目当ての本は見つからない。]
(19) 2020/05/27(Wed) 22:04:46

【人】 イタズラ娘 カミラ

  えー、でも私の記憶が正しければ
  良い子も悪い子も楽しめるこの街の短編童話集のはずよ?

  頑固persona勇者jobにキスをした。act話とか、
  龍騎士job拷問部屋roomを巻き込んで転んだ。act話だって。
  高貴persona苔桃flower
  チェーンソーarmsケモナーelem属性持って戦う話とか。


  『ねえお嬢様。
   それ本当に短編童話集なんです?
   実は暗号化した
   何かの魔術書とかいうオチじゃなくて??』
(20) 2020/05/27(Wed) 22:05:04

【人】 イタズラ娘 カミラ

[実は何かの魔術書……にしてもやっぱ変じゃない?
そう思いながら書棚に並ぶ一冊一冊に指を滑らせれば]


  あっ。


[背表紙の赤を思い出し、ピンときたこれを手に取った。]


  あった、これよ! 
(21) 2020/05/27(Wed) 22:05:24

【人】 イタズラ娘 カミラ

  ほら!どう見ても童話集じゃない!


[見つけた本を手に取り、ずいと開いたページを見せれば
タネも仕掛けもない童話集であることは
ジョバンニも気付いてくれたみたい。]



  『町長job繊細persona状態になる服だとか、
   スティールドラムtaktを演奏する6524
   animal用心棒jobだとか……。
   どこで手に入れるんです?こんな本……。』




[確か父様が買ってくれたと口にすれば
『旦那様、お嬢様に何て本を……』

呆れたように呟いていた。何故かしら?

ま、でも本が無事見つかって良かったわ!
後で兄様にも見せに行きましょっと。]**
(22) 2020/05/27(Wed) 22:07:05

【人】 部隊長 シュゼット

>>3:292天の穴から降りてきた機械の獣たちは
いずれも、今まで見たことのあるタイプばかりではあった。
しかし……今回は、いつもとは違う。

今までは、大型の機獣が1体……多くても2体。
こんなに多くの敵を相手した経験はない。

数に圧倒されそうになるが、負けるつもりはない。
さあ、思い出せ。
僕の記憶の中にあった、敵の構造を。弱点を。
隙のできる攻撃のタイミングを。
早めに潰すべき敵の武装の場所を。
そして―――敵の心臓たる、コアのある場所を!!]
(23) 2020/05/27(Wed) 22:33:49

【人】 部隊長 シュゼット

[戦闘がはじまり砂煙が舞う中、
一番近くに落ちてきた蜘蛛のような敵へと、地を蹴る。
金属でできた足の一本が地面に降りるたび、
突き刺さった大地は、僕の胴よりも大きな穴が開く。
僕の方へ振り下ろされた脚を、横に飛んで避け。
すれ違いざまに脚が降ろされる地点へと、
腰に下げていた手榴弾を一つ投げた。

  ―――ドォン!!

    ――――ドォン!!!!

僕の耳に、遠くの方から発砲音が聞こえてくる。
遠距離から狙撃された弾たちは、
僕の近くを掠め、蜘蛛型の細い足へ正確に着弾する。
一発一発は硬い金属を貫くまでの力はないが、
何発もが連続で当たったとなれば、話は別だ。

そうして、脚が弱ったところへ、
僕の手榴弾が奴の足元で破裂する。]
(24) 2020/05/27(Wed) 22:34:12

【人】 部隊長 シュゼット

   『 ―――、ギギ、ギギギギ…………!! 』

[蜘蛛型は金属の擦れるような音をあげながら、
欠けた足の箇所から、ぐらりと横へ傾いた。

……そこへ、僕の部隊の優秀な槍使いであり投擲手でもある
今まで蜘蛛型を多く倒してきたパトリックが
大地に刺さった脚の一つを駆け上がっていく。
彼は、脚の関節の部分まで登りきると、一気に飛び上がる。

馬の黒い尻尾が、ふわりと揺れて。

  「……ここ、だあ!!!」

パトリックは持っている槍を空中で大きく振りかぶり。
真っすぐに、蜘蛛の口の中へと投げ込んだ。]
(25) 2020/05/27(Wed) 22:34:47

【人】 部隊長 シュゼット

[口の奥の奥にある、コア。
幾重もの分厚い装甲に覆われて
外部からは傷ひとつ付けられなさそうなそこへ、
僅かに開いた蜘蛛の口からなら一直線にコアを狙えると。
過去、多くの負傷者を出しながら蜘蛛型を始めて倒した後の
研究班の解析結果を見て意見をしてくれたのは、彼だった。

今では、僕の隊があの型を倒すときは
必ずパトリックに任せることが暗黙の了解だ。]
(26) 2020/05/27(Wed) 22:35:22

【人】 部隊長 シュゼット

[―――ただ。
その間、彼は無防備になってしまうから。
それをサポートするのは、僕達の役目だった。]

  右!"百足"が突進して来る!!!
  推進力の脚を少しでも削ぎ落すか、
  それが無理でも、進行方向を逸らすぞ!!

  『はい!!隊長!!!』

[パトリックの方へ向かっている、巨大な百足型機獣。
こいつは遠距離攻撃をする手段は持たないが、
身体のそこかしこに巨大な回転鋸がついている。
百足とパトリックの間にあった、
過去の戦闘でも辛うじて壊れていなかった廃墟の壁が、
紙屑のようにばらばらと崩されていく。

装甲がとにかく硬い百足型を相手するためには、
何をするにもまず、相手の動きを止めてからだ。
相手の機動力を削らないまま下手に攻撃すると、
攻撃方向を自在に変えられる回転鋸の餌食になってしまう。]
(27) 2020/05/27(Wed) 22:35:55

【人】 部隊長 シュゼット

  脚を叩き斬るなら、僕の出番だ―――!!

[僕の大剣なら、この敵の細かい脚も、
一振りで何本も潰して動かなくすることができる。

百足型の脚を斬り落とそうとする時。
鋸の一つを支えるアームが、僕の方を向いた。
それが、僕の方へと薙ぎ払われるのが見えたけれど。

僕は避ける動作をすることなく、剣を振るう。
……そして。僕が剣を振るうのとほぼ同時に
城壁の方から放たれた砲弾が、僕の横を抜かしていって。
今しがた、僕を粉微塵にしようとしていた鋸の刃の向き先を、
ぐにゃりと。全く違う方向へと捻じ曲げた。

僕以外にも、僕の隊の皆や、第二攻撃部隊の兵達や、
遠距離攻撃部隊が、百足の脚を止めようと猛攻撃。
パトリックと動きを止めた蜘蛛型の所に到達する前に、
百足型はそのまま足を止められ、装甲を剥がれ、
機能停止まで追いやられたのだった。]
(28) 2020/05/27(Wed) 22:36:33

【人】 部隊長 シュゼット

[あちこちで起こる戦闘の音は段々と激しくなっていき、
あらゆる音が響く戦場にずっといると、
自分が今どのあたりで戦っているのかわからなくなってくる。

いつもは、穴の真下でしか戦わないのだけど。
あまりに多くの機獣が落ちてくるから、
僕も、状況に応じて、場所を変えながら戦っていた。
あるときは、仲間のサポートに回り。
またあるときは、率先して敵のコアを破壊しに動く。

持っていた武装の内、手榴弾は半数以上を使い切った。
仲間たちの目覚ましい連携のお陰もあって、
背中に背負っている対機獣弾はまだ使っていない。]
(29) 2020/05/27(Wed) 22:36:53

【人】 部隊長 シュゼット

[このままいけば大丈夫だ。
 ……そう、思っていた時だった。]
(30) 2020/05/27(Wed) 22:37:01

【人】 部隊長 シュゼット

  …………っ!!!!

[斬り落とした敵の機関銃が確り機能停止しているか
近くまで行って確かめていた僕は、顔を勢いよく上げた。

  >>3:295機械獣の着地による地響きが
   明らかに、外壁の方からする。

>>3:204戦いが始まる前に
僕は、ルークのいる場所をちゃんと確認していた。
外壁から穴の方へ向かう途中で振り返り。
外壁の上に居るルークを確認すれば、
手に持っていた大剣を大きく、彼女の方へと掲げた。

……その時見たルークの姿を思い出して。
ぷる、と。耳が恐怖に震える。
外壁は駄目だ。あそこには、ルークが居る。
僕が、この戦いを無事終えて帰るのを、待っている。]
(31) 2020/05/27(Wed) 22:38:51

【人】 部隊長 シュゼット

>>3:296外壁が、攻撃される音がする。]

  駄目、だ……!! 向こうは……!!

[胸の奥がざわめいて、正常な判断力が欠落していく。
僕に聞こえるのは、外壁の攻撃される音。
それに対応しようと、砲撃隊が放つ砲撃の音。
近くで起きている戦闘の音は遥か遠くのことの
ように聞こえなくなっていって。

僕の今の戦場はここだ。
まだ、敵を全部倒せたわけではない。
でも。……でも!!

外壁方面に新しく落ちてきた機獣は、
今まで見たことのない型をしている。
あんなのが三体。どうする、どうすれば―――!!]
(32) 2020/05/27(Wed) 22:39:48

【人】 部隊長 シュゼット

[一人、唇を噛みしめて。
どうすればわからず、俯きかけた時だった。]

  『…………隊長。』

[肩を叩かれ、我に返って振り向くと。
そこには、未だ強い戦意を瞳に宿したままの、
マリーベルの姿があった。
彼女は僕を真っすぐに見上げ、そして、言うのだ。]

  『ここは、大丈夫です。
   残りは。…いえ、また新しいのが来ても。
   私たちが、倒しきってみせますから!!
   だから隊長は、外壁の方へ。
   今隊長の力が必要なのは、誰が見てもあっちです!』

[……彼女は、決して強がりを言っているわけではない。
僕は、マリーベルのその強い瞳を見て、そう確信した。]

  ありがとう。マリーベル。
  向こうは僕が、なんとかして見せるから。
  こっちは、皆に任せたよ。
  わかってる。大丈夫だ。
  僕の部下たちは、これしきでやられる程弱くはない。
(33) 2020/05/27(Wed) 22:40:17

【人】 部隊長 シュゼット

[強く。頷くと。
マリーベルの背中を数度叩き、すれ違いざまに言った。]

   ――――後で。生きて、会おう。

[背中の後ろで、第一戦闘部隊の子たちが、
敵の咆哮に負けないぐらいの雄たけびを上げて、
攻撃をしかけにいく音がするのを、兎耳は拾う。
僕はそれを聞きながら、仲間たちに貰った勇気を力に変えて。
両手で持った大剣を握りしめ、外壁の方へと―――駆ける。]
(34) 2020/05/27(Wed) 22:40:29

【人】 部隊長 シュゼット


( ―――ルーク。ルーク、ルーク……!!
   あぁ、どうか、間に合ってくれ。 

   君に何か起きる前に。
   僕は、君のところまで行くんだ。
   >>3:51僕だって、ルークが居てくれるのが一番いい。

   今となっては、もう。
   側にいない未来なんて考えられないぐらい
   僕は、君のことが――――!!  )
(35) 2020/05/27(Wed) 22:40:39

【人】 部隊長 シュゼット

[新しく降りてきた機獣達は、外壁の方を向いている。

今まで、穴の付近に居る者を攻撃してくるばかりだったのに
こいつらは明らかに、基地を狙っている。
基地を攻撃すれば、この世界の戦力に大打撃を与えられると
そう計算されての行動なのだろうか。
わからない。わからないが―――
今は、そんなことを考えている暇などなかった。

大地を蹴る兎の脚は、さらに強く、早く。
三体のうちの一体に追いつければ、
脚を大きく大剣で切りつける。]

  ……くそっ……硬い……!!

[渾身の力で振り下ろしたはずなのに、
表面が少しひしゃげた程度で、舌打ちをする。

外壁の方から、砲撃の合図の声が聞こえて。
僕はひとまず彼らに任せようと、更に先へとかけていった。]
(36) 2020/05/27(Wed) 22:41:54

【人】 部隊長 シュゼット

[外壁に一番近い場所にいた機獣は、
昆虫のような見た目をしていた。
カマキリのような外見で、でも普通のそれと違うのは
身体も腕も細くなく分厚く太い金属でできていることだ。

そいつの首がぐるりとこちらを向いて、
複眼のような目が赤く光った。
脚の一部が盛り上がり、何本もの金属の矢が放たれる。
僕の方へと飛んでくる矢の多くは避け、大剣で払い。
数本は、体を掠めて。
腕や、腹部から、赤い血が流れる。

 (大丈夫。まだ、放っておいてもなんとかなる傷だ。
  痛みも、駄目じゃない、程度の痛みだ。)

……僕は、食らった傷の程度を痛みの度合いで判断し。
痛みはいつも通りやり過ごしながら、脚は止めない。]
(37) 2020/05/27(Wed) 22:42:15

【人】 部隊長 シュゼット

[駆ける。駆ける―――
 機獣が近くに現れて兵が引き、無人となった
  前方にある高台に向かって。 ]

[小さな高台の、屋根の上へと昇る。
前には昆虫型。後ろを振り返れば外壁だ。
振り返った頭は、上を向く。
ルークは、まだ上に居るだろうか。
ここからでは見えないけれど、でも。

昆虫型の方へと向き直り、僕は、覚悟を決めた。
……ルークが逃げ始めてたとしても、これが近道だ。
 すぐ彼女の所に行くには、これしかない。]
(38) 2020/05/27(Wed) 22:43:42

【人】 部隊長 シュゼット

  ……研究班達の新作、試すときがきたな。

[背中から、金属でできた大筒を降ろした。
弾は何発込められていただろうか、と確認して。
発射を押さえるトリガーのロックを解除する。
昆虫型は此方へ攻撃の狙いを定めている最中らしく
大剣を背中に背負う隙はなんとか残っていた。

僕は、大剣の代わりに大筒を構えて。
昆虫型に向かって、高台から高く、跳躍する。]

 『―――キキキ、キキキキキッ!!!』

[金属の擦れるような咆哮。
昆虫型の体の至るところから、
さっき僕を狙って来た、金属の槍が何十本も放たれる。

―――視界を、金属の槍が埋め尽くした瞬間だ。
僕は、大筒を下の方……"機獣の下腹部あたり"へと構え。
躊躇いなく、引き金を一気に引いた。]
(39) 2020/05/27(Wed) 22:44:03

【人】 部隊長 シュゼット

  ドォ……ン――――!!!!!!!

[対機獣砲が放たれる、とてつもない爆発音が。
外壁近くの、昆虫型付近で響き渡る。
音だけではない。爆発と。爆風とが周囲に広がった。

そして、赤い兎は背に大剣を背負い、大筒を持ったまま。
反動で、機獣とは真逆の咆哮へと吹き飛ばされる。]
(40) 2020/05/27(Wed) 22:45:47

【人】 部隊長 シュゼット

[飛ばされる方は、後ろ斜め上方。
つまり。そこは。ルークが戦場を見ていた外壁の上だ。]*
(41) 2020/05/27(Wed) 22:46:14

【人】 女子高生 雨宮 千夏

  
[鼓膜を通して、脳へ届いたイリヤの声。>>14



   (suki nanone…?

       ……スキナノネ?


    ──────好き、なの、ね? 
……!!




 ちゃんと意味を持つ言葉に変換されてから
 ぎぎぎ、って
 ぎこちなく首を回して
 親友の方へと向き直るまでに
 ハッピーバースデーの歌
 一曲分くらいは費やしてしまったと思う。>>13
 
(42) 2020/05/27(Wed) 22:47:58

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[彼女の瞳は
 綺麗なだけじゃなくって、力がある。
 見つめられると>>14
 どぎまぎしてしまうけど

 先生への気持ちは
 気圧されて萎れてしまうような
 軟なモノではないから]



   
う、…うん。 
すき
、……!



 
[逸らさずに見つめ返して頷いた。]
 
(43) 2020/05/27(Wed) 22:48:03

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[音にしたら
 急に、重みというか
 実感と言うか…が増してきて
 頬が、耳が、カラダが、ぼぼぼっと熱くなる。


  (初めてだ…
   初めて、先生が好きだってことを
   伝えてしまった!)


 今まで密やかに
 閉じ込めておいた想いが
 飛び出していって、
 リビング中を駆け回っている気がした。]*
 
(44) 2020/05/27(Wed) 22:48:11

【人】 神置 穂村


[問うかのようなユージンの眼差しと
更なる問いの言葉を見比べる

>>0:44>>0:45
あの頃の自分は確かに守られていたが
父が自分を可愛いがったり褒めたり
時には頭を撫でたりしてくれたのは
その関係だけが理由だっただろうか?

否、違うと自分は思っているし
それだけではないと信じている

父が他界してからより一層
確信が強くなったのだから、きっと違う]
 
(45) 2020/05/27(Wed) 23:24:22

【墓】 神置 穂村



>>+0
  俺がユージンを可愛いと思った理由は
  こどもみたいだったからじゃない
  
、、、、、、、、、、、

  
俺を待っててくれたから
、だと思う

  ユージンが俺を待ってた理由は
  初めて学校に連れて行かれて
  知らない場所が不安だったからだけか?

  ユージンは他に頼れなかったからって
  自分ではいってたけど…俺は、違うと思う

  待っててもらってたのは、俺の方だし
  俺もユージンを頼っていたと思う』

 
(+1) 2020/05/27(Wed) 23:26:05

【人】 神置 穂村


[しばらく、考え込んだ後
どうにか伝わりそうな言葉を絞り出し
急いで送信してから、ふわりと微笑んだ]


 …それ見たまま、じっとしてくれるか?

 
(46) 2020/05/27(Wed) 23:34:38

【墓】 神置 穂村



  
『谢谢』


 
(+2) 2020/05/27(Wed) 23:37:10

【人】 神置 穂村



 …嫌なら、嫌でいい

 けど、違うとかいったら…俺は怒る


[どうか、そのまま見ていて欲しい
そう願いながら、徐に立ち上がり]
 
(47) 2020/05/27(Wed) 23:40:26

【人】 軍医 ルーク

[ 外壁の階段を、ぺんぎんと共に降りてゆく。
 基地の内部、建物からばらばらと出てくる武装兵たちが
 遠目に見えた。
 総攻撃に対して、出来る限りの戦力が投入されている。
 けれど、基地を完全に手薄にしたわけではない。
 基地を守る防衛部隊も、此処には残っているのだ。
 
 一歩足を踏み出せば、
 外壁がぐらりと揺れて足を踏み外しかける。
 ずるりと足が滑り、そのまま転げ落ちそうになる。
 咄嗟に石壁にしがみ付くようにして身体を支え、
 一歩、一歩下へと降りてゆく。]
(48) 2020/05/27(Wed) 23:53:34

【人】 軍医 ルーク

[ きゅい! と切羽詰まった鳴き声。
 がらがらと落ちてくる何かの音に耳がぴくりと動き、
 咄嗟にぺんぎんを抱え込み、壁面に身を寄せれば、
 爆ぜ割れ、弾け飛んだ壁面の瓦礫が足元を掠め、
 人の頭など砕いてしまいそうな勢いで、
 下へと落ちていった。

 砲声の向こうから金属の咆哮が響き、大気を揺るがす。
 火薬の匂い、煙、破壊音、
 そのひとつひとつが、五感に突き刺さり、
 白い耳が、ふる、と本能的に震える。

 動けなくなる、脚が竦む。
 そのまま頭を抱えて屈みこみたくなるのを、
 ぶん、と強く首を振って振り払う。]


  ……、逃げよう、
  下に防衛部隊が、いる、


[ ぺんぎんに言い聞かせる声は、
 自分にも言い聞かせるように。
 以前、この脚が生身であったころは
 一息に駆け下りられたに違いない階段を、
 時折鳴り響く爆音に追い立てられるように、降りて行った。]
(49) 2020/05/27(Wed) 23:56:04

【人】 軍医 ルーク

[ 外壁を降り、基地の内部――東棟の中へ。
 まだこの建物の中にいたぺんぎんたちが、
 慌ただしく駆け回りながら、
 ぱたぱたと必死で羽をはばたかせ、
 窓から首を出して外の様子を見ている。
 きゅきゅいと鳴き交わし、跳ねまわる一羽に声をかけた。]


  外に三体いる!
  昆虫型――形状は蟷螂に似てる、
  詳細は確認できなかったけれど、新型だ、
  恐らく以前の型から類推するに、
  脚部に複数の火器――…!
  蟲型の特徴は規格外の脚力と、
  触覚による索敵能力、
  外壁を飛び越える恐れがある、
  奴らの目的は基地だ!
 

[ 早口でそう告げる。
 恐らく、あれを見た者は自分だけではない。
 司令部では戦況も確認されているはずだ。
 それでも、情報はあるに越したことはないだろう。
 以前研究所で見た蟲型の装備を頭の中に並べ、
 類似点を絞り出す。]
(50) 2020/05/27(Wed) 23:57:37

【人】 軍医 ルーク


  司令部――それか、然るべきところに伝えて、
  君たちも奥に避難をして!


[ ぺんぎんたちにそう告げる。
 耳がぴくぴくと動き、
 基地内に鳴り響く新たなサイレンを捕える。
 襲撃が迫っていること自体は、やはり把握され、
 情報が行き届いているらしい。
 先程外壁から逃げるときに見えた防衛部隊の動きも、
 統率が取れたものだった。

 パニックになっていたぺんぎんたちは、
 “おてつだい”のお仕事にはっと我に返ったようで、
 四方八方に散ってゆく。
 中の一羽が、自分と一緒にいる一羽に、
 がんばれ! とでもいうようにぱたぱたと羽を動かし、
 飛んでいった。
 
 どうすればいい、どこに行けば?
 思考は一瞬だった。
 いまは基地の奥、非戦闘員の避難区画まで行くべきだ。]
(51) 2020/05/27(Wed) 23:59:40

【人】 軍医 ルーク

[ 此処に奴らが押し寄せてきたなら、
 どこにいたって逃げ場なんてない。
 どれほど基地の奥、堅牢な一画に身を寄せようと同じこと。
 けれど――…

 敵は近づけさせないと、そう彼は言ってくれた。
 外壁から見えた敵の数がどれ程多く、
 その一体一体が、どれだけの力を有していたとしても、
 その言葉を、何よりも、強く信じている。
 歩き出そうとした、そのとき。


   
ぴしり
、と、
 
 乾いた音を立て、
 足元の床を、
銃弾
が穿った。]
(52) 2020/05/28(Thu) 0:01:31

【人】 軍医 ルーク

 

  『何処に行くつもりだ?』


[ その声に、振り向く。
 開いた扉の前、銃口を真っすぐに此方に突き付け、
 戸口を塞ぐように佇んでいる人影がある。

 ――覚えのある犬耳が、逆光の中、揺れた。]
(53) 2020/05/28(Thu) 0:01:53

【人】 軍医 ルーク

[ ぺんぎんを後ろに庇い、男を睨みつける。]


  そんなことをしている場合か?
  外に何がいるか、分かっているだろう、
  確か防衛部隊の所属だったな、
  何故いま、こんなところにいる?


 『その言葉、そっくりそのまま返そうか?
  お前が外壁から降りてくるのが見えたんでね。
  ああ、やっぱりそうか。
  そういうことなら、
  もう答えを聞く必要も、ないよなあ』
 
    
[ こつり、軍靴が鳴る。
 一歩の距離が近づく。
 自然と後ずさろうとする足を、
 “動くな!”と吼えるような恫喝と、
 かちゃりと鳴らされた銃が遮る。]
(54) 2020/05/28(Thu) 0:02:49

【人】 軍医 ルーク

 
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・
  『またお前があれを呼び込んだんだろう?
   第二研究所がああなったのは、
   機獣の武装が暴走したから――
   そんなことは大嘘だ。
   お前が、スパイを呼び込んだ。
   あの研究所には“何か”がいた、そうだろう?』
 
 
[ なにを、と聞き返そうとして――…
 思考が奔る。
 いま漸く、この男の耳まで届いた『噂』が
 どのように捻じれていたかを、察する。
 何処から嗅ぎ付けたか、この男は上が想定しているよりも、
 真実に近づいているのだろう。
 けれど、それは違う。

 また、一歩。
 逆光の帳から踏み出した男の顔が、露になる。
 其処に深く、昏くぎらついているものは――
 焦燥と、“恨み”]
(55) 2020/05/28(Thu) 0:03:58

【人】 軍医 ルーク


   違う。
 

[ これまで何を言われても、否定することはしなかった。
 “天の向こうには、機獣を送り込んでくる者たちがいる”
 その真実を、人に知らせてはならないと、
 そう言われていたからだ。
 上は恐らく、彼らの目的をいくらかは察しているのだろう。
 ――“彼女”から、血肉と命ごと毟り取った情報で。

 探ろうとする相手に何をされたところでどうでもよいと、 
 踏みつけられる人形を他人事の目で見るように、
 そう思っていたからだ。
 けれど、いまはもう、駄目だ。
 明確に否定の声を上げ、男に向き直り、睨みつける。]
(56) 2020/05/28(Thu) 0:06:00

【人】 軍医 ルーク


  『警告は終わりだと言ったはずだ』


[ 男はそう言って、引き金に指をかける。
 怒りに煮えながら、それゆえにどこか平坦な口調で。
 
 そうして、引き金をひとつ、引いた。]*
(57) 2020/05/28(Thu) 0:06:17

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 霧がかかっていたとは言え、
  私の部屋や学校の図書室は見慣れた風景だった。
 
  そして今 きょろきょろ、と視線だけ動かして。
  視界の片隅には、点滴を吊るすスタンドが見える。
  ああ、ここは病院の一室なんだなって思った。


          見慣れた風景と知らない部屋
          ───── どっちが 現実 ?
            それとも、まだ夢の続き ?
 
 
             
その答えは とても簡単で
 ]
 
(58) 2020/05/28(Thu) 0:13:45

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
             
………… 濃厚接触だよ ?

 
 
    [ 届け、と伸ばしていた筈の私の片手は
        しっかりと繋がれていて >>3:-68
 
           その手の持ち主に ぽつり ]
 
(59) 2020/05/28(Thu) 0:13:48

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 

 
                 
……………

 
 
(60) 2020/05/28(Thu) 0:13:50

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
             
………
… うん、ただいま
 
 
[ 指から伝わる、確かなぬくもり
  
  本当は、別に夢の続きでも なんでもいいの
  いつものように顔を見て、声を聞いて

  傍にキミがいてくれる
  それだけでもう ────
  この世界は 私にとっての" 現実 "なんだから ]
 
(61) 2020/05/28(Thu) 0:13:52

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
   なんだかね ………
   霧のかかった世界にいたの
 
   誰もいなくて
   ……… 雪也くんがいなくて さびしかったの
 
 
[ ホッ、と安心したらチカラが抜けちゃって。
  弱々しく彼に向けた言葉は 幼稚園児のような口調で。
 
  そんな私でも、彼は抱きしめてくれたのかな >>3:-69
  ベッドに寝たままの私を
  そっと抱きしめてくれたのなら
 
  涙声で彼の名前を何度も呼んだでしょう ]
 
(62) 2020/05/28(Thu) 0:13:55

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ それからは、
  私が目覚めた事で病室が慌ただしくなった。
  精密検査だなんだ、って。
 
          ちょっと幸せだったから
          このままひと眠りしたかったのに

 
  数日後に出た検査結果は " 異状なし "
  医師が言うには、頭からアスファルトに落下した為
  脳の障害から意識が戻らなかったとの事で?
  身体の方はとっくに完治しているらしく。
 
  リハビリで筋肉を取り戻しながら
  約一ヶ月ぐらいで退院できるでしょう、だって。

  自粛してたり入院してたり ───
  私って卒業できるのかな。登校日数少なすぎな気が。
 ]
 
(63) 2020/05/28(Thu) 0:13:57

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
    …… 私ね、交換日記してたの
 
 
[ そんな話題を振ってみたのは、
  退院も間近に迫り 彼がお見舞いに来た或る日の事。
 
  日記を書きながら
  あれほど強く願った" 伝えたい事 "も
  結局はタイミングを逃したまま、未だ伝えられてなくて

  そもそも、どこまでが夢だったのか ───
 
  だから何気なく、何気なーく話を振ってみた。
  ベッドのパイプ部分に取り付けた
  パンジーのキーホルダーを指で揺らしながら。 ]
 
(64) 2020/05/28(Thu) 0:14:00

【人】 軍医 ルーク

[ 脚部に走る強い衝撃に、痛みはない。
 けれども、武装でもなければ機能にも劣る義足の何処かが、
 ばきりと嫌な音を立て、何かが砕ける感触が伝わる。
 片足からかくりと力が抜け、揺らぎかけた身体を、
 咄嗟に手近なドアの枠に手をついて支えた。]


  少し考えれば分かるだろう、
  もしわたしが天の向こうとの内通者で、
  そのせいで研究所の事故が起こったとするなら、
  上が放っておくはずがない。
  前線送りで済むどころか
  即処刑がいいところだ。


[ そう、男が疑っているのはそういうことだろう。
 “自分が機獣から回収された部品の扱いを誤り、
 事故を起こしたという噂”
 ――真相を隠すため、意図的に広められたそれではなく。
 どこからか、カイキリアの存在を嗅ぎ付けて。
 自分が彼女とかかわりがあったことを知り、
 爆破事故に結びつけたに違いない。]
(65) 2020/05/28(Thu) 1:37:57

【人】 軍医 ルーク


  『だったら説明をしてもらおうか?
  研究班の奴らが言っていたな、
  お前は、誰も知らない、知りようがない
  機獣の通信機を、一度の捜索で見つけてきたと。
  それにな、見張り台で不審な動きをしていたお前を
  見かけた見張りがいるんだよ。
  大穴の調査?
  確認したが、お前にそんな任務はないはずだ。
  そのとき、一体何をしていた?』


[ その問いに―― 一瞬のこと、口を噤む。
 通信機を見つけることが出来たのは、
 嘗て研究所で同じ部品を見たことがあったと、
 そう話すことも出来ただろう。
 けれどもその一瞬のうちに、どうしても、
 それを本当に見つけたのが“誰”であるかを
 このような男に知られてはならないと、そう過ったから。
 見張り台でのことを問われたなら、
 懐に大事に抱えたままの赤い袋に、指が伸びる。

 その一瞬の沈黙をどう捕らえたか、
 男が再び引き金に指をかけようとした、そのとき。]
(66) 2020/05/28(Thu) 1:38:35

【人】 軍医 ルーク

[ ―― その幾つかの出来事は、同時に起こった。

 外壁の外、最早間近へと迫っていた蟲型の機獣が、
 高台の上に現れた敵へと無数の矢を放ち、>>37
 炸裂した対機獣砲が、
 砲声すら巻き込み、爆発音を上げる。

 爆炎が噴き上げ、煙が外壁の外を覆い、
 蟲型が断末魔の叫びをあげる。
 衝撃に煽られ、
 機獣と比べるべくもないほどに小さな赤い身体が、
 外壁の方向へと吹き飛ばされてゆく。>>40]
(67) 2020/05/28(Thu) 1:39:08

【人】 軍医 ルーク

[ そして、外壁の“もう一か所”
 三体の前方からの進撃に紛れるように、
 周りこんで後方へと迫っていた
“もう一体”

 遂に行動を開始する。>>3:298
 
 迷彩を施した鱗に覆われたその体躯は、
 例えるなら蛇に似ているだろう。
 それは基地の側面に迫り、鎌首を擡げ、
 蟲型が破壊されると同時に、その巨大な口を開く。
 放たれた砲弾が、外壁の一画へと直撃した。

 外壁の上部、見張り台が傾ぐ。
 がらがらと崩れ落ちてゆく石壁、
 ひとなど容易く押しつぶしてしまう程に巨大な瓦礫が、
 中庭に雨のように降り注ぐ。
 最後に、ずん、と音を立て、
 見張り台の残骸が、地に突き立った。

 そして、間を置かずに次の攻撃が放たれる。
 基地内部の建物へと砲撃が撃ちだされるその寸前、
 防衛部隊の反撃が蛇の横腹に突き立ち、
 その軌道が逸らされた。]
(68) 2020/05/28(Thu) 1:41:35

【人】 軍医 ルーク

          [ 砲弾が、炸裂する ]


[ 音も、視界も、すべてが真っ白に染まる。
 すべての瞬間が、ひどく引き伸ばされるようだった。
 目の前にいた男が振りむこうとしている、
 その動きがひどくゆっくりと見える。

 ぱきり、と、
 砕け散る窓ガラスの最初の罅すら、
 見えるほどの一瞬だった。
 
 咄嗟に、身体が動いた。
 まだ動く片足、両腕、その全部を使って、
 ぺんぎんを掻っ攫うように抱きしめ、
 手をついていたドアの枠の内側へと滑り込む。
 
 全てが飲み込まれて行くような、真っ白い一瞬の中で、
 全身で抗いながら、手を伸ばしてくる死から逃れようと。]
(69) 2020/05/28(Thu) 1:42:40

【人】 軍医 ルーク


[ 考えていたことは、ひとつだけ。
 絶対に死なない、死ぬものか、
 ここで待ってるって約束したんだ、
 これから何が起こるとしても、何処に行くとしても、
 決して離れない、君の手を離さないって。


    そうだ、わたしは――…  ]
(70) 2020/05/28(Thu) 1:43:20

【人】 軍医 ルーク

[ ――… ]

  ―― 
回想:第二研究所
 ――

>>2:183
[ 目の前が真っ白になる。
 格納庫に明かりが灯り、
 暗闇にいた目が明るさに慣れずにいるうちに、
 格納庫の扉が開き、なだれ込んできた兵士たちが、
 見る間に自分たちを取り囲んだ。

 銃口が突きつけられる。
 彼女に、そして自分に。]


  『泳がせておいて正解だった。
   案内ご苦労、
   “良い警官と悪い警官”というのは、
   古臭い手だが悪くない、
   君はいい仕事をしてくれた』


[ 上司はそう言って、青い光を放つ通信機に指を伸ばした。]
(71) 2020/05/28(Thu) 1:44:04

【人】 軍医 ルーク

[ 銃を突き付けられ、兵士たちに拘束され、その少女は]


  『――、
   あーあ、ばれちゃったか。
   折角上手く行くと思ってたのに』


[ くすり、あざ笑うように笑った。]


 『本当にね、“案内ご苦労”――
  わたしも、もう少し警戒するべきだったかなあ。
  こんな甘い子を一人で担当にして、
  泳がされてるに違いない、って』


[ 彼女は、別人のような眼差しを向ける。
 その視線に、ぞくりと背筋が泡立つ。
 まるで機械のように、虫のように、
 感情のないまなざし。
 上司の男は彼女を見下ろす。]
(72) 2020/05/28(Thu) 1:44:45

【人】 軍医 ルーク


 『機獣とともに此奴が回収されたのは僥倖だったな、
  戦闘要員というよりは、情報を集めるために
  人に取り入る術を叩きこまれた諜報員だろう。
  病原菌のようなものだよ、
  放っておいては酷い被害が出ていたに違いない。
  さて、君らの処分はまた考えねばならないとして――
  これが通信機か?
  記録が残っているなら、これは役に立つな、
  十分な成果だ』


[ 次の瞬間だった。
 彼女――カイキリアが、息を呑む。
 顔色を失い、目を見開き、
 自分に銃を突きつける兵士たちの“向こう側”にある
 ひとつの部品を凝視して。
 彼女の視線を追い、気づく。
 その部品に、赤いランプが灯っている。
 ちか、ちか、と規則正しく点滅しながら。]
(73) 2020/05/28(Thu) 1:46:03

【人】 軍医 ルーク


  『……嘘、どうして?』


[ 彼女の口から零れたその声は、
 先ほどまでとは打って変わって、
 凍り付いたような恐怖を露にしている。
 彼女はもがき、兵士たちから逃れようとする。
 がつりと殴りつけられ、顔を上げ、叫んだ。]


  『爆発する…!!
   いやだ、やだ、
   此処から逃がして、逃げないと…!!』


[ 僅かな間のこと――奇妙な静寂が、その場を支配する。
 そのような馬鹿な、と、口にしかけた上司の口が、
 言葉を発せず噤まれる。
 ひい、と引きつるような息をしたのは、
 自分たちを抑えていた兵士だ。
 彼らは顔を見合わせ、銃を放り投げ、
 ばらばらと勝手な方向に駆けだしてゆく。
 そして、最後まで残った上司の男もまた、
 彼らの後を追って走り出す。]
(74) 2020/05/28(Thu) 1:46:48

【人】 軍医 ルーク


   ――、 
   逃げるよ!


[ 茫然と立ちすくむ彼女の手を取り、駆け出す。
 どれだけの時間があるかは分からない、
 一分? 数十秒? それとも――

 格納庫を駆けだし、あたりを見回す。
 どこまで余裕があるだろう、
 視線で問うた彼女の目を見て、
 もう本当に猶予がないのだと知る。
 背後から迫って来るそれは、確実な死だ。

 限界まで足を動かして駆け抜け、
 手近な部屋へと駆けこんだ。
 倉庫のようだった。
 少しでも奥へと、彼女の手を引いて、
 物陰へと身を潜め、身体を丸める。

 がたがたと指が震える。
 耳も、尾も、何一つ現実味のない圧倒的な恐怖の中で、
 破裂しそうに早鐘を打つ鼓動の音を聞きながら、どくどくと。]
(75) 2020/05/28(Thu) 1:47:36

【人】 軍医 ルーク


 『……きらいだった、
  あんたたちなんか、大っ嫌いだった、
  笑ったり、怒ったりしてもいい、
  悲しんだり、楽しんだり、なんでも持ってる、
  当たり前みたいに、“感情”があって、
  わたしに酷いことをする、あんたたちが』


[ そう言いながら、彼女は、
 ――… この手を離そうとは、しなかった。

 強く、固く、互いの手を握りしめる。
 この手もまた、震えていた。
 彼女の言葉のすべてを受け止めるように、頷く。
 その憎しみは、きっと、わたしの中にもあるものだ。
 天の穴の向こうに居る者たちと会ったなら、
 どうして父を殺したのかと、
 一片も思わずにいることが、できるだろうか。
 彼女にその影を重ねようとは、思わなかったけれど。

 それでもどうしても、自分たちは、
 世界の外と内で殺し合う場所に立ってしまっていたのだ。]
(76) 2020/05/28(Thu) 1:49:30

【人】 軍医 ルーク

[  音が、視界が、白く覆われる。
  闇に落ちてゆく。
  さいごに、聞こえる声があった。]


  『 ごめんね、おとうさん、おかあさん、
    きっとわたしは帰れない。 』


>>1:318 
 
(77) 2020/05/28(Thu) 1:50:16

【人】 軍医 ルーク

[ 視界のすべてが赤かった。
 炎は消し止められたようだ。
 耳音で滴る水の音に、
 ああ、流れている血だなと――そう思った。

 辺り一面の瓦礫の山、
 吹き飛んだ天井の向こうは、一面の闇だ。
 誰かの声が聞こえる、誰かの動き回る音、
 瓦礫をかき分ける音。

 彼らの声が、ひとつも意味を為さない。
 頭の中はぐらぐらと揺さぶられて、
 目に飛び込んでくる景色も一秒後には捻じれ、
 水にぬれて絞られる布のような心地がした。

 身をよじり、身体を動かそうとする。
 けれど、からり、と手元の破片が音を立てた、それだけで。

 そうだ、繋いでいた手が、あったはずだった。]
(78) 2020/05/28(Thu) 1:50:36

【人】 軍医 ルーク

[ 首を傾ける。
 小さな傷だらけの手は、確かにそこにあった。
 自分の右手と、つないだままだった。


 ――その手“だけ”が、あった。

 動いた視界の先に、大きな瓦礫がある。
 その下にあるものは――ああ、位置的にはわたしの脚か、と、
 他人事のように、思う。

 音のすべてが遠ざかる。
 けれど、鼓膜は大丈夫。
 視界に問題はない、赤いのは、血が入っているから。
 そんな風に淡々と分析しながら、
 駆け寄ってくる誰かの足音を聞きながら、

 まるで、ピアノを弾いている指の上に
 蓋を思い切り閉められたように、
 自分の中に『何か』が致命的に断ち切れたということに、
 気づいては、いた。

 そのときは、それは両脚のことだと思った。
 切れてしまった糸はそれだけではなかったということを、
 病室で自分を診察した医師のカルテを盗み見て、知る。

 ―― そのときも、もう、何も感じなかった。]
(79) 2020/05/28(Thu) 1:51:11

【人】 軍医 ルーク


            [ ――… ]

[ 身を起こす。
 起こそうとする。
 意識なんて、あるかないかすらもう分からないけれど。
 自分が確かに『生きている』ということだけは、
 はっきりと、分かっている。]

 
  ……死ぬもんか、


[ そうだ、絶対にだ。
 わたしは、待ってる。
 君が帰って来るのを、君にまた会うのを、
 そして――…
 これからもずっと、一緒に、いるんだ。]
(80) 2020/05/28(Thu) 1:52:15

【人】 軍医 ルーク

[ きゅいきゅいと、腕の中で声を上げる温もりがある。
 額が割れ、血が流れ込んだ右目の視界が、
 赤く覆われていく。
 ぽたり、血が頬を伝い、床へと滴り落ちる。
 
 少し離れた場所に、あの男がいる。
 銃を落とし、意識はないが――
 見たところ、生きている、大丈夫だ。
 どうやら砲撃の直撃は避けられたらしい、
 だとしたら、逃げないと。少しでも遠くへ。

 足に力を込めたそのとき、
 がくり、引っ張られるように身体が床へと落ちる。
 義足の片方――先ほど撃ちぬかれた足を、
 倒れた棚が押しつぶしているのに気づいたのは、その時だ。
 ぺんぎんが腕を抜け出し、必死で持ち上げようとするが、
 到底動く重さではない。]
(81) 2020/05/28(Thu) 1:53:21

【人】 軍医 ルーク


   ――、っ。
  

[ 切り離してでも抜け出そう、
 此処から逃げないと。
 何か使えるものはないかと、
 身を起こし、辺りを見渡す。]



[          建物の壁面が崩れ、中庭が見える。
                    
るり、と、
        ひどく重い何かが、土を這う音がした。


 蛇型の機獣の巨大な目が、
 真っ直ぐに此方を見ていた。]
(82) 2020/05/28(Thu) 1:54:59

【人】 軍医 ルーク



   あ……、


     [ 機獣が、口を開ける。
      外壁を砕いた砲撃だ、
      放たれたなら、建物はひとたまりもない、
      自分たちもまた、骨一つ残さず消し飛ぶだろう。]


[ 脚にどれほど力を入れて瓦礫から引き抜こうとしても、
 瓦礫も、脚も、動かない、動けない。
 機獣の口の中に、あかい光が灯るのが見える。

 ――指先が、懐に触れる。
 こつり、触れた感触は、
 そうだ、此処に来る前に彼から渡された――]
(83) 2020/05/28(Thu) 1:55:47

【人】 軍医 ルーク



 “でも……ルークの居る場所には、敵は近づけさせないけれど
  もし、何かあったら。僕の名前を呼んで。
  僕は耳がいいんだ。戦闘中だって、いつだって。”


>>3:$10
(84) 2020/05/28(Thu) 1:57:02

【人】 軍医 ルーク


   ――… ット、


  “ ルークの声は、絶対に聞き逃さないから。”
 

   シュゼット!!!


[ 残されたすべての力を振り絞り、叫ぶように、
 ―― その名を、呼んだ。]**
(85) 2020/05/28(Thu) 1:57:37

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[雨宮さんが立ち上がって、硬直する。>>5
 どうやら、姪は自分が家族だと
 まだ伝えてなかったようだ。

 校外で担任に遭遇するのは
 疾しいことがなくても煩わしいだろう。

 こちらとしては
 二人の共通の趣味を思えば
 姪の仲良しが彼女なのも納得であるし

 家に遊びに来たのが彼女で
 ほっとしていたりするのだが。]
 
(86) 2020/05/28(Thu) 7:49:37

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[タイミングが良くなかったのか何なのか。
 姪に帰宅を歓迎されていない気がする。>>11

 気になりはするが、今尋ねるべきじゃないだろう。]



    ああ、思っていたほど遅くはならなかった

      ……私のことは気にせず寛いで下さい



[それだけ声をかけて、
 荷物を置いて、リビングを出た。**]
 
(87) 2020/05/28(Thu) 7:49:40

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[ゲームのアバターと内装と今の反応で
 99%確信しながら
 1%の望みに賭けてしまう。


 好きじゃないって否定して聴かせて欲しい。


 訊ねれば、親友は油の切れたロボットみたいに
 ぎこちなくこちらに顔を向けた。>>42
 その可愛らしい反応が1%を0.5%に薄めるから
 胸の痛みは無視できなくなっていく。]
 
(88) 2020/05/28(Thu) 8:51:25

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[そして言葉と頷きによって肯定が返される。>>43
 赤らむチカの可愛らしいこと。>>44

 完敗だ。
 私はチカをこんな風に出来ないよ。]
 
(89) 2020/05/28(Thu) 8:51:43

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[はあ、って大袈裟に溜め息。
 それから、ばぁん! ってチカの背中を強く叩いた。]



    
全くもー早く言いなさいよね!

    
けどま、教えてくれてありがとね!




[チカのことだから昨日担任になってすぐ惚れた、
 とかではないんだろう。

 感じた寂しさを小言として漏らすのは許されたい。]
 
(90) 2020/05/28(Thu) 8:52:42

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[私は貴女の親友なんだから。**]
 
(91) 2020/05/28(Thu) 8:52:49

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[部屋中を駆け回って
 転んだり、悶えたりしていた心が
 親友の大っきな溜息で、慌てて戻ってくる。>>90

 だって、
 先生はめちゃくちゃ好きだけど
 イリヤのことも、すっ‥‥ごく大切だから。


   
(もしも、もしも、もしもしも、)



 考えかけた万が一は
 背中への衝撃で中断された。]
 
(92) 2020/05/28(Thu) 17:19:37

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 


   ん、ぁっ!?



[驚いてまた変な声が出ちゃったけど
 痛くはなくて
 じん、と温かい感じがした。

 物理的にも心情的にも
 背中を押してくれてる‥みたいな。]
 
(93) 2020/05/28(Thu) 17:19:46

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[イリヤの優しさは表面的なものじゃない。
 心根の部分から、温かい。

 雑用を任せようとする
 皆だけじゃなく
 アタシにも苦言を呈してくれた時から>>2:95
 ずっと感じて来たこと。

 耳に届く、ちっちゃな小言も
 気を使わせない思いやりが潜んでる。>>90
 
(94) 2020/05/28(Thu) 17:21:12

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[もしも、思い過ごしじゃなくて
 彼女がせんせ…おじさんのことを想っていたのだとしても
 今の一瞬で、気持ちを決めて
 応援に回ってくれたんじゃないか、って
 感じるから。

 掘り返したり、訊ねたりするのは
 きっと違うんだろうなって。]



   うん、‥‥‥えっと、あの‥、
ありがと




[恋心とはまた別の
 胸に染み渡るようなこの気持ちを
 表せるような言葉は、瞬時には見つけられなくて。

 今までの分もいっしょくたになった感謝を
 短い4文字に託した。]*
 
(95) 2020/05/28(Thu) 17:22:58

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[一体、何への感謝なんだか
 私にはよくわからなかったけど>>95

 表情に表れにくいぶん
 深いところで考えている親友を見ていると
 温かい想いが泉のように次から次から溢れてくる。]



    ん。

    ……ご飯炊けたっ カレー食べよ!



[丁度炊飯器が炊き上がりを知らせてくれて
 はるおじが戻ってくる足音もしたから
 話は終わりだとばかりに立ち上がった。

 ご飯はすぐに蒸らしたほうが美味しい?
 即効食べても美味しいよっ!*]
 
(96) 2020/05/28(Thu) 19:04:02

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[貴女には教えてあげないことだけど
 きっと私ね、この先もずっと貴女のことがすきだ。

 貴女が誰のものになってしまったとしても
 私の好きな貴女じゃなくなることって
 きっとないんだもの。

 想うだけなら誰にも許可を取る必要ないよね。
 私個人の権利で、自由だから。

   私は私の意思で、貴女を想い続けるよ。]
 
(97) 2020/05/28(Thu) 19:04:20

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[そんなことを考えたのは
 一緒に作ったご飯を食べた後かな?
 夕食後に三人でもえぴったんをしてる時?
 お風呂の順番まちの最中?
 二人でベッドに入ったとき、かなぁ。]
 
(98) 2020/05/28(Thu) 19:04:42

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[目下で気になることといえば
 残念ながら私の初恋はこれだから
 恋愛の相談には
 上手く乗ってあげられなさそうだということ。>>0:333



    (そうだなぁ……)



[今度試しに男子の告白を受けてみるのも
 いいかも知れないな。**]
 
(99) 2020/05/28(Thu) 19:05:31

【人】 部隊長 シュゼット

[―――外壁の上には、防衛部隊が展開していた。
遠距離攻撃のための銃や手榴弾を構え、
近づく怪物へ、次々に攻撃を行っていた。

……おかしい、と思った。
最初は、この場所に兵はいなかったはずだ。
砲台があるのはこの場所より少し下か、離れたところか。
よく見れば、まだ配置について時間が経っていないらしく、
部隊長が、作戦の変更について指示をしているのが見える。]

  ……そうか。ルークが…!!

>>50ルークが、皆に伝達してくれたのだろう。
彼女はずっとここで戦況を見てくれていたはずだから。

この状況だ。
ルークが何処に行ったか、戦っている兵達に聞くのは難しい。
それに、ただでさえ、僕が戦線から離れているのだ。
今頑張ってくれている彼らの攻撃の手を
緩めさせるようなことはしたくなくて。
この場にルークが居ないのを確認すると、
僕はすぐに、下へ続く階段へと向かう。
速く、速くと駆け降りる足は、2・3段飛ばし。]
(100) 2020/05/28(Thu) 21:29:52

【人】 部隊長 シュゼット

>>68降りていく途中で、外壁が大きく揺れた。
何が起こったのか、恐ろしい考えばかりが過った。

でも。今―――僕は、覚悟を決めてここに居る。
前線は僕の部下に任せると。
ルークを見つけるまでは、新しい機獣も防衛部隊に任せると。
今引き返しては、きっと、この先ずっと後悔してしまう。
ルークは、僕に何があってもずっと傍に居てくれると言った。
それは……僕も。同じ気持ちだから。]
(101) 2020/05/28(Thu) 21:30:37

【人】 部隊長 シュゼット

[基地内部は、大変な事態だった。
各地から伝えられる戦況を整理して伝達する者が居たり、
急に負傷者が乗せられた担架が通っていったり、
追加の武装や弾薬を各部隊に運ぶ者が居たり。
ここまで目まぐるしく人や物や情報が行き来するのは
幾度とない襲撃の中でも、今までにないことだった。

あちこちでわたわたと忙しなくしているペンギン達が見え。
僕は咄嗟に、近くに居たペンギンを捕まえ、聞いた。]

  きみ!!
  ルークを見なかったか!?
  医務室の軍医で、黒いフードを被っていて。
  ペンギンと一緒に居る、女性だ!

[仕事に追われるペンギンは処理能力がパンク寸前。
つい、慌てるあまり早口でまくし立てた僕を見て、
頭を抱えて、首を捻る、捻る。
僕が色んな特徴を上げていくと、
最後に、"ペンギンと一緒に居る"というところで
頭の上で豆電球が輝いたような顔をして、
きゅいきゅい!!と、指さす。]
(102) 2020/05/28(Thu) 21:31:11

【人】 部隊長 シュゼット

[どうやら、あっち!と言いたいらしい。
ぶんぶんと首を縦に振って、必死に方向を指し示してくれる
その子の頭をもふりともふってやれば。]

  東棟の方だな。……ありがとう!!

[礼を一言。僕はすぐに踵を返して。
ペンギンが教えてくれた東棟の方へと駆けだす。

僕は、腕やら腹やら頬やら脚やら、
色んなところから血を滲ませていたから。
ペンギンは、何か言いたげに、僕を見たけれど。
駆けだした僕を見て、すぐに、びしっと敬礼をしてくれる。

 (―――ルークに見られたら、怒られるんだろうなあ。
  怪我の手当もしないで駆けまわって、って。)

昆虫型の攻撃でぱっくりと切れた頬から
流れ出ているままの傷口に走りながら袖口を押し当て。
走っている最中も、考えるのは彼女のことばかりだった。]
(103) 2020/05/28(Thu) 21:32:12

【人】 部隊長 シュゼット

[今はただ……はやく、ルークに会いたくて。
 赤い兎は東棟へ駆ける。跳ねる。
 
 東棟の方から>>69壁が崩れるような音がする。
 ぎり、と奥歯を噛みしめて。更に、脚に力を入れた。
 僕は基地で過ごした今までで一番ってぐらい速く
 音のする方へ一直線に向かって、風を切ってゆく。]
(104) 2020/05/28(Thu) 21:32:25

【人】 部隊長 シュゼット

[ ]

[  ]

>>82何かが外を這う音を、耳が拾った。]
[それは、少し先にある部屋の方からだった。]

[突き当りにある部屋のドアは薄く開いていて、
倒れているルークと、その向こうの崩れた壁の向こうから
大口を開けて何かを放とうとしている"蛇の頭"が見えた。]
(105) 2020/05/28(Thu) 21:32:51

【人】 部隊長 シュゼット

[兎耳を大きくなびかせながら、真っすぐ全力で走る。
>>85ルークが、僕を呼ぶ声がする。
一番、聞きたかった声だ。
僕が彼女を探し始めてからずっと、
聞きたくてたまらなかった、彼女の、]

  ―――、ルクレース!!!!!!!!!!

[ルーク、と言いかけた口はそのまま、
彼女の本名の形をなぞって、叫ぶ。

蛇の口の方を見た時、ぞくりと全身を悪寒が駆け抜けた。
ルークの元まで近づいていたんじゃ、間に合わない。
それに、>>83あの攻撃は……"まずい"。
もしかしたら彼女はただの砲撃と思っているかもしれないが、
次に放たれるものは、違う。僕には、わかる。

口の中で、徐々に光が集まって行っている。
集まる光は赤から、白に変わっていく。
僕は、それをみてわかってしまったんだ。

あの蛇型には、普通の砲撃を撃つのとは別に、
 『僕の義手砲に匹敵する武装』が積まれていることを!!]
(106) 2020/05/28(Thu) 21:35:09

【人】 部隊長 シュゼット

[生命エネルギーを代償に撃つ義手砲を機獣が撃とうとすれば
機械の体を動かすためのエネルギーは消費しつくされ、
コアごと自壊してしまうだろう。

貴重な兵力を壊していいのか?
……いや。これがここに居るならば。
おそらく、全ては敵の承知の上だ。

地上の奴らの目的が、基地にあるなら。
基地を破壊することが目的だと言うなら、
何もおかしくはない。寧ろ、極めて合理的だ。

全力で放つ光の一撃は……基地の機能を一瞬で停止させる程の
壊滅的な損害を産むだろうから。]
(107) 2020/05/28(Thu) 21:40:08

【人】 部隊長 シュゼット

[躊躇う暇なんて、なかった。
もし、こうなったときはと覚悟をしていた。
こうなったら、躊躇なく。全力で。一撃を放つと。

持っていた対機獣砲を投げ捨てる。

そしてそのまま。
右腕を前へと突き出して―――]
(108) 2020/05/28(Thu) 21:40:16

【人】 部隊長 シュゼット

  …………

[もしその時、目が合うことがあったなら。
彼女へ見せたのは、悲しそうな笑い顔。]
(109) 2020/05/28(Thu) 21:40:35

【人】 部隊長 シュゼット

[ ごめん。と、唇だけが動いて。]
(110) 2020/05/28(Thu) 21:40:53

【人】 部隊長 シュゼット

  ルーク!!!伏せろ!!!!!

[そう叫んだ直後に。
光が、僕の右腕に集まっていく。
絶対にルークだけは傷つけないように。
でも、相手は絶対に、壊して、動けなくするように。

今まで撃ってきた中でも一番の"殺意"を込められた一撃は
膨れ上がり、破裂して。
蛇型の口から、その奥にある砲撃の機械から、コアまでを。
相手の一撃よりも早く、光の線で貫くだろう。]
(111) 2020/05/28(Thu) 21:43:15

【人】 部隊長 シュゼット

[―――後ろに吹き飛び、倒れる途中で思い出すのは、
  今日ルークへ渡すタブレットに書こうとして
  思いとどまって全て消してしまった、

  彼女に話していない夢の話だった。 ]
(112) 2020/05/28(Thu) 21:45:07

【人】 世界の中心 アーサー


[ 気がつくと、宙を見上げていた様な気がした。
  いつのまにか近くにいた彼女に、

    ( “いのちの危険”がないと、
         白昼夢にも見ないから… )


  いつのまにか手を取られていて、 
  そうして視界が回ったのだった。
  宙を見て、絨毯を見て、 彼女の顔を見下ろしている。]
 
(113) 2020/05/28(Thu) 21:53:19

【人】 部隊長 シュゼット

[大きく後ろに吹き飛び、べしゃりと床に叩きつけられる。
数度。床に激突しながらも。兎は後ろに吹っ飛んで。

そして。……義手の一撃の反動が収まったころ。
ルークが居た場所から遠く離れた場所に、僕は倒れていただろう。
傍目ではぴくりとも動く様子はない。]*
(114) 2020/05/28(Thu) 21:54:02

【人】 楊 宇静



[投げ掛けた視線への答えは、その口から告げられることはなくて。

代わりに、スマホが震えた。

その間、考え込む素振りの彼が何を考えているのかなんて、こちらからは解らなくて。

ただ送られた文章に。
やっぱり滲んだ、どこか負けず嫌いというか、自分の日本の足で立ちたいと願う強さと、それでも人が故に完全にそれを叶えられないことも知っている強さが見えて。

ふ、と目許を緩めてしまう。]

 
(115) 2020/05/28(Thu) 22:10:07

【人】 楊 宇静



[視線をあげようとすれば、そのまま。という要求を出されてしまって。]


  ……?


[脈絡のないそれに、思わず顔まで上げそうになったところで、再び掌に振動が伝わって。]


  ……谢谢……?


[増えた文字を音読してしまうが、疑問に顔の代わりとばかりに言葉尻が上がってしまう。]

 
(116) 2020/05/28(Thu) 22:11:03

【人】 楊 宇静



[それと同時に、頭に適度な負荷と、髪の毛の分、ちょっと遠い温度が乗って。

学校の中でしていたのと同じように、言い付け通りにしていたから、穂村が何をしているのか、確実に解るわけではない。けれど。

目前の気配が高くなるのと、明らか視界に影が乗って暗くなったから。]


  ……ホムラ?


[やはり、問い掛け口調になってしまう。]

 
(117) 2020/05/28(Thu) 22:12:07

【人】 楊 宇静



[多分答えられたとしても、違うと否定することはなかっただろうし、嫌だと拒否をすることもなかっただろうけれど。

唐突なふれあいに、いよいよ顔を上げて、穂村の顔を見ようとすれば。

さて、彼はどんな顔をしていた。だろうか。]

 
(118) 2020/05/28(Thu) 22:12:37

【人】 世界の中心 アーサー


 
[ そりゃあ間の抜けた顔をしていたんじゃないかと思う。]

 
(119) 2020/05/28(Thu) 22:14:53

【人】 世界の中心 アーサー


[ 良くもまあ腕だけでも付いたものだった。
  彼女の薄い身体の上に、ぺしゃんと潰れようものなら
  格好もつかないし直ぐにでも飛び退いている。

  腕をついたから、止まった視界に思考も止まっていた。]
 
(120) 2020/05/28(Thu) 22:15:30

【人】 世界の中心 アーサー



  ……ふ、君は時々すごいことをするね。
  そうだよ、僕は体幹がゆるふわなのさ…

  僕の代わりに、君に踊ってもらおうかな。


[ 暫く驚きに瞳を見開いていたけれど、
  言葉を聞き始めてから硬いかんばせが不意、解け 
  吹き出すわけじゃあなかったけれど、
  ため息のよに息が漏れた。]
 
(121) 2020/05/28(Thu) 22:16:15

【人】 世界の中心 アーサー



     [  わらっていた のだと、おもう。 ]

 
(122) 2020/05/28(Thu) 22:16:46

【人】 世界の中心 アーサー



  …君の記憶にだって、この“アーサー”としてね。
  君のことは、僕だけが覚えているっていうのも、
  それはそれで良いかもしれないな。


       [ 薔薇が香るかのようだ。
         隠れていたものが、存在を示すよな
         暴かれるよな、解けた声。]
 
(123) 2020/05/28(Thu) 22:20:41

【人】 神置 穂村


[恐る恐る伸ばした手は、
見事ユージンの頭に触れることが叶った

そっと撫でると口元が緩んでいくも
全てが思い通りに行くはずもなく

彼は顔を上げてこちらを見て ──

 
(124) 2020/05/28(Thu) 23:01:02

【人】 神置 穂村



 
バッチリ目と目が合ってしまった


 
(125) 2020/05/28(Thu) 23:01:48

【人】 神置 穂村



当たり前とはいえ、
不思議そうに名前を呼ばれて
頭の中が真っ白になった

パッと手を離せばいいものを
それも出来ないくらいになっていて
憎まれ口でも叩こうと、口を開いてはみたが]
 
(126) 2020/05/28(Thu) 23:02:48

【人】 神置 穂村


[思わぬ本音が出てしまい、狼狽てしまう
必死に、いい繕わなくてはと]


 ち、ちげぇよ…こっち見んなよ、だ…


[言葉を続けてみても、後の祭りであった

カーッと頬が熱くなっていき
慌てて口元を手で覆ってはみても

真っ赤な顔をしていたのが
ユージンには、分かっただろう**]
 
(127) 2020/05/28(Thu) 23:08:42

【人】 軍医 ルーク

[ 蛇型が開いた口の中に、赤い光がぎらりと輝く。
 それは煮え立つように煌々と光を集め、放ち、
 その光は徐々に、赤色から白色に変わってゆく。
 ひどく異様な色をした光だ。
 その威力は分からずとも、本能的な恐怖が全身を貫き、
 瞬間が凍り付く。

 瓦礫に挟まれた足が動かない。
 もし今この足が抜け出せたとしても、
 あの砲撃から逃げ出すことは敵わないだろう。

 そのとき――…、
 聞こえてきた“
”に、目を見開いた。
 それは、一瞬のこと。
 触れれば直ぐに飛び去ってしまうほどの、ほんの刹那。

 ずっとずっと聞きたかったその声が呼んでくれた、
 自分のほんとうの名前。
 その音が心臓を強く揺さぶり、
 鼓動がひとつ、全身を貫くように強く脈打つ。
 身を起こし、その声の聞こえた方角を、真っ直ぐに見た。]
(128) 2020/05/28(Thu) 23:10:01

【人】 軍医 ルーク

[ 離れているはずの距離が、ひどく間近に感じられて、
 遠くにある赤い目が、直ぐ目の前にあるようで。
 
 いつかの医務室で、互いの鼓動が聞こえる距離で、
 その目を見つめていたときのことを、思い出した。]



[ 彼の義手の右腕が、
 機獣へと真っ直ぐに、突き出される。]
 その唇が、“ごめん”と紡ぐ。]



     [ その瞬間、理解した。
      だめ、と、青ざめた唇が震える ]
(129) 2020/05/28(Thu) 23:11:13

【人】 軍医 ルーク

[ 幾つもの記憶が過る。

 それは、この戦いが始まるとき、
 外壁にいる自分に向けて、ここに居ると教えてくれるように、
 大剣を掲げてくれた、姿だとか。>>31

 医務室で、通信機を探しに行く道行きで、
 幾度となく感じているようだった、
 記憶の予兆の頭痛。
 
 義手を使えば、どうなってしまうか分からない。
 それなのに、彼は最後まで、
 『使わない』と言おうとはしなかったんだ。]

   
     駄目…!!!!!


[ 喉を引き裂くほどに強く、強く叫ぶ。
 その叫びすらかき消すように、飲み込むように、
 義手へと収束した光が膨れ上がり、
 視界を白く染め上げてゆく。
 そして、開かれた機獣の顎から光が放たれる、その寸前、

 義手から放たれた一撃は、
 過たずそのコアを一閃に穿った。]
(130) 2020/05/28(Thu) 23:11:56

【人】 軍医 ルーク

[ ぺんぎんを抱え込み、身を伏せた背の上を、
 爆風が吹き抜けてゆく。
 目は白い光に眩み、何も見えない。

 爆風に吹き飛ばされた瓦礫が、
 先程の攻撃で崩れかけていた建物の外壁を打ち、
 がらがらと破片が崩れ落ちる音がする。
 けれど、それは耐えられない衝撃ではなくて、
 なにひとつ、自分の周囲に、落ちてくることはなかった。
 

 顔を上げる。
 眩んだ視界の中、影絵のように蠢く大蛇の姿がある。
 それはゆらり、と大きく左右に揺れて、
 コアを貫かれた機獣はのたうつことすらせずに、
 その鎌首を建物の一つに預けるようにして、傾いてゆく。

    
ン…、と、

 ひどく重いものが斃れる音が、聞こえた
 最早動くことのない残骸となったそれの行方を
 目で追うことすらせず、
 辺りを見回し、必死で赤い姿を探す。]
(131) 2020/05/28(Thu) 23:13:19

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也


 [ ひとはそれを奇跡って言うんやろけど
  そんなことすら いまはどうでもいい

  雨音のいない世界なんて
  そんなん いらんねん ]



  
『 せやな 』



 [ でもな
  うでのなかに捕まえてしもたら
  もうなんぼ濃厚接触やいうたかて
  今更遅い ]
(132) 2020/05/28(Thu) 23:14:23

【人】 軍医 ルーク

 
   ――…!


[ 此処からは遠く離れた場所に、倒れ伏す赤い姿を見つける。
 ぴくりとも動く様子はない。
 どきり、と、また一つ鼓動が跳ねる。]


  嘘……、


[ 茫然と、音を吐き出して。
 這うように、両腕に思い切り力を籠める。
 一つだけ幸いしたのは、
 今の衝撃で足を挟んでいた瓦礫が再び動いたことだ。
 挟まれていた義足を引き抜けば、
 折れて捻じれたそれは足としての体を為さず、
 動かそうとしても、棒切れのように動かない。
 残った片足で歩こうとしても、
 直ぐに足を取られてぐしゃりと土に転んだ。

 この調子で歩いていくよりは――、と、
 両腕と片足で、這うように前に進む。
 基地の喧騒が遠くに聞こえる、
 まだ遠くに響く戦闘の破壊音も、何もかも。]
(133) 2020/05/28(Thu) 23:15:05

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也





  『 もう 大丈夫や
     もうさびしない 
     

   雨音はちゃんと帰ってこれた
   ……っ、   』

  
(134) 2020/05/28(Thu) 23:15:45

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也




  『 ……っ、ぅ 、……く』

 
 
(135) 2020/05/28(Thu) 23:16:58

【人】 軍医 ルーク

[ 飛び散った硝子の破片が、砕けた瓦礫が、
 ずるずると這う両腕を裂いていくつもの傷をつけてゆく。
 痛みも、何一つ気にならなかった。
 この手足の歩みの遅さが、
 これほどまでに歯痒かったことはない。
 心臓を鷲掴みにされたような恐怖の底で、
 懸命に這って近づく。]



  シュゼット!!
 

[ 漸く近くに辿り着き、肩に手をかける。

 消された日記の内容を知ることはない。
 けれど、ひどく不吉な予感が黒雲のように心に広がる。]
(136) 2020/05/28(Thu) 23:17:21

【人】 軍医 ルーク


[ 彼は最初の襲撃で、義手を使って機獣を葬った。
 そのことは、話してくれた通りだ。
 そうだ、そして、
 “そのあと記憶を失った状態で発見された”。

 その後も義手を使った反動は、
 その都度大きなダメージとなっていたはずだ。
 過去の記憶を運んでくる頭痛は、今もその身を蝕んでいる。
 そのような状態で、あれほどの威力の一撃を放ったなら? 

 かたり、震える手。
 白く色を失った唇が、声を失う。
 言うことを聞かない全身が、崩れ落ちそうになる。]
(137) 2020/05/28(Thu) 23:17:34

【人】 軍医 ルーク


   嫌…、やだ、


[ いなくならないで。
 置いていかないで、お願いだから、
 泣き出して、縋りつきたくなる。

 恐怖は別離の姿をしている、
 それは、ひと一人の亡骸にしてはあまりにも小さく軽い
 遺体袋の傍にあった、一枚だけの家族写真のかたち。
 赤く染まった小さな手のかたち。
 赤く、赤く、広がってゆく血の沼の底に手足を絡めとられ、
 叫び出しそうになる。


 ――それでも、]
(138) 2020/05/28(Thu) 23:19:23

【人】 軍医 ルーク


  ――、
  君は、医務室から救急キットを持ってきて!
  前線に従軍する連中が持ってる奴だ、
  三番の棚にある!


[ ぺんぎんにそう頼み、全身の力で彼の身体を仰向けにして、
 口元に耳を寄せ、呼吸を確かめる。
 此処まで手当一つすらせず駆け抜けてきたのだろうか、
 全身が傷だらけで、血まみれで、>>103
 今は吹き飛ばされた衝撃で打ち付けた傷もあるだろう。

 呼吸は問題なし、
 続いて直ぐに止血が必要な傷の有無を見てゆく。
 ぺんぎんが戻ってくるまでは当座の応急処置で問題ないだろう
 ――体のほうは。
 フードを、ローブを脱ぎ捨て、引き裂き、
 手早く止血をしてゆく。]
(139) 2020/05/28(Thu) 23:19:32

【人】 軍医 ルーク

  ……、
  約束した、そのときは、手を握ってるって。
  起きて。


[ 震える手を励まして、動かない左手を取る。
 この両手で、包むように。
 ――… どうしようもない恐怖に、飲み込まれそうで。
 出来るなら、自分のすべてで、
 繋ぎ止めることが出来たならと、そう思うほどだ。

 ごめん、と、悲しそうに笑った笑顔が瞼に蘇る。
 これまでにくれた、幾つもの笑顔だとか、
 医務室で過去を告げてくれた日の泣き顔、
 手を握ってくれた、穏やかな笑顔、
 いつもの医務室で自分が脅かしたときの、
 何をされるのかと震える耳だとか――…
 通信機を探しに行ったあのとき、
 飴をくれたときのこと。

 そのような、ひとつひとつの瞬間まで。
 この身体を、伽藍洞だった心の中を、
 いつの間にかこんなにも、君が満たしていた。]
(140) 2020/05/28(Thu) 23:21:08

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也


 [  大人の階段登る最中の男子は
  こっそり浮かべたはすの涙


  ……結局堪えきれんくて
  二人で何回も名前を呼び合った  ]
(141) 2020/05/28(Thu) 23:21:51

【人】 軍医 ルーク

[ その一つ一つの瞬間が、かけがえがなく、
 失うことなんてもうとっくに考えられなくなっていて――
 心にも命があるのなら、
 途切れて失いかけた心に灯されたそれはきっと、
 わたしの命だったことだろう。
 
 一緒にいたいと望んだ心に名前なんて付けられないと、
 いつかのわたしは日記に書いた。
 自分のすべてのように心を満たし、溢れ、
 あたたかく、時に失う恐怖に慄き血を流す感情に、
 名前なんて付けられずにいた。
 
 けれど。

 ――… その“名前”が何だったか、
 “気付いた”いま、
 もう遅かったなんて、絶対に絶対に、認めない。

 途切れた心が、糸を結ぶ。]
(142) 2020/05/28(Thu) 23:22:06

【人】 軍医 ルーク


  起きないと、苦いもの、飲ませるって言った。
  ぺんぎんの持ってきてくれる
  救急キットに入ってるかな。
  それか、甘いシロップの方がいいのだっけ?
  残念、いま、ここにはなくて。

  ……この感情に名前なんて付けられないって、
  わたしは言った。
  でも――… いまは、そうじゃない。


[ かみさま、という存在は知らない。
 祈りをささげるものはいない。
 けれど、いま、願うことはひとつだけ。
 眠る頬に、片手を当て、そっと屈みこむ。

 ――さあ、ほら、早く起きないと、
 酷いことをしてやる。]
(143) 2020/05/28(Thu) 23:22:53

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也




 [  何度も、何度も ]



 
 
(144) 2020/05/28(Thu) 23:23:16

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ それから
  無事目を覚ました雨音には
  色んなことが待ってるけど

  もう、大丈夫。






 パンジーとペンギンと
 マンボウはひとつにくっついた。

 歩幅にあわせて 過ぎてった季節を
 もう一度辿っていこう ]
(145) 2020/05/28(Thu) 23:26:25

【人】 ミア



 [ 誰かが、上に居る、という光景なんて。
  夢 で 無くたって、別に初めてじゃあ無かった。

  埃ひとつ無い絨毯とは比べものにならない、
  汚れのすべてを混ぜたよな地面と、
  顔の横なんて そんな場所じゃあ無くって、
  首を縫い付けるよに掴む 垢に塗れたゆびさきと、 ]


 
(146) 2020/05/28(Thu) 23:32:09

【人】 ミア



  [ そんなこと、まるで知らなかったから、
   ひとのかたちを失ってきた爪が傷を残し、
   涎を垂らして、牙を剥く よな、

   そんな光景 ほんとうに、知らなかったから、 ]


 
(147) 2020/05/28(Thu) 23:33:46

【人】 ミア



 [ ─── 割れた窓の欠片を 喰わせてやった。

  いきるため に、浴びた赤は、生臭くて、
  真上に潰れたかいぶつはもう何も告げず、
  この赤があのこの一部でもあるのかと、
  ただ、ただ、恐ろしくて、

         顔はどうあれ、
         "忘れもしない" いつかの、過去。 ]


 
(148) 2020/05/28(Thu) 23:34:58

【人】 ミア



  ─── いつ死ぬか知らない奴に残してもなあ……。

 [ すこぅし 碧が 逸れ、

  ……嗚呼 でも、
  死ぬ前にステップを覚えてやろう、そう決めた。
  こどもなんだかおとななんだか、
  自分の歳すら曖昧だから適当で、

  だから、こどもに寄った精神で、
  "あいつは踊れないからきてやったの!"とでも、
  言いふらしてやろうか、なんて思っていた! ]

 
(149) 2020/05/28(Thu) 23:36:10

【人】 ミア



  [ 未来のことだ。叶うかも知らない想像。
   ひとつ碧を閉じてしまえば、また 現実に戻る。

   現実の 、あった、昔の話。 ]


 
(150) 2020/05/28(Thu) 23:36:46

【人】 ミア



   ……それに "残された"ところ、沢山あるよ。
   別に、誰に限った話じゃ無い。
   それでも、どうせ、誰だって中途半端。

 
(151) 2020/05/28(Thu) 23:37:30

【人】 ミア



 [ 裂けた、薄い傷痕の残る手を、
  自身の細首に添える。
  襟を暴けば、ひとつ、ふたつ。似たようなもの。

  たくさんありすぎて、なにがどれだか、わからない。

  腕もやられたことあるんだよねえ、なんて、
  ゆるく腰を持ち上げ、
  ─── こういう時だって持っていた、
      ほんとの銀を、抜き取った。

  見上げたまま、置かれた手に、添える。
  何時か、握らせた其れにも、似て。 ]

 
(152) 2020/05/28(Thu) 23:37:47

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也


 [ それは退院を間近に控えたある日
  いつものように見舞いにやってきた時のひとこと。]



   『 へ 』



 [ へんなこえでた。

  相手知ってるやろ?俺名前書いたで?
  いやそういえば雨音は名乗ってなかった気がする

  ……なんて ]
(153) 2020/05/28(Thu) 23:55:34

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ そういやそんなもの、あった気がする。
  時が経過して、瞬くたび
  記憶は薄れ、きえてゆく。


  内容なにかいてたっけ

  記憶はどんどん曖昧になってった ]

 

   『  交換日記がどないしたん 』


 
 
(154) 2020/05/29(Fri) 0:01:33

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也





 [ でも。


  
  いっこ 確かなものもあった な ]


(155) 2020/05/29(Fri) 0:06:48

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



  『 雨音。


   退院したら 今度こそ
   海いこ


   およがんでもいいから 』
(156) 2020/05/29(Fri) 0:08:37

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ ……海で、言おうとおもったけど
  やめた。 ]


 
 
(157) 2020/05/29(Fri) 0:11:17

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ とうとう告げることのできたこの想いに


      あかんわ、また泣きそうなんて  



   すっかりへにょくれた俺のこころは
     カッコ悪い告白を うみだした ** ]
   
(158) 2020/05/29(Fri) 0:19:16

【人】 部隊長 シュゼット

[―――とぷん、と。
  深くて暗い、水の底へと沈む。

身体は鉛のように動かなくて
頭から真っ逆さまに、落ちてゆく。
ここはどこだろう。
地底湖のどこかだろうか。
  (……地底湖?それは……何だろう )


あたりできらきらと、泡立つ輝きがあって
その泡たちは、僕とは真逆。上の方へと上がってゆく。
泡はどこから発生してるのかと思ったとき。
ぽこ、と。僕の腕のあたりからまた一つ、泡が出る。

泡の出どころ……右腕を見やって、首を傾げ。
登っていくそれに手を伸ばし―――指先が。触れた。

その瞬間、僕の右腕全体から、吹きあがるように。
幾つもの泡が、現れては上へ、僕の体から離れてゆく。

そんな中―――
泡が立ち上る僕の水中に揺らめき、映ったのは
黒いフードを被った誰かの、顔だった。 ]
(159) 2020/05/29(Fri) 2:34:12

【人】 部隊長 シュゼット

["他の人"とは違って、
この人だけは、僕を僕として見てくれた。
僕の体調をいつも気遣ってくれて、心配してくれて。
誰よりも、僕のことをみていてくれた。
 ( 他の人って…………誰だっけ )


ローブを脱いだところに現れた白い耳と、尻尾。
感情が薄そうな表情とは真逆に、
耳を撫でると尻尾が嬉しそうに揺れるのを見るのが
"僕"は、とても心地よく、満たされる気持ちになった。
( 僕は……誰だろう )


>>130この人はとても悲しそうな顔で、
僕を止めようとしてくれた。
 ( なんで、そんなに必死になってくれたのだろう )


その時僕は―――辺りが光に埋め尽くされる中で。
何か、思った気がする。
 ( 間に合ったことが嬉しかったのか、
   こんな悲しい顔をさせてしまったのが悲しかったのか
   僕には何も……わからない )
 ]
(160) 2020/05/29(Fri) 2:35:20

【人】 部隊長 シュゼット

>>136どこか遠くで、声が聞こえる。
 誰かの名を必死に叫んでいるように聞こえるけれど。
 
 シュゼット……誰かの、名前だろうか。]
(161) 2020/05/29(Fri) 2:35:37

【人】 部隊長 シュゼット

[泡が、はじけて、消えてゆく]
(162) 2020/05/29(Fri) 2:35:48

【人】 部隊長 シュゼット

[浮かんでは消える泡の一つ一つは、
他にも色んな人の顔が浮かんでたりしたのだけれど。
どうしても、黒衣の人の姿を目で追ってしまう。]

[あぁ。僕の記憶にこれほど強く残る、
 この人は一体―――誰なのだろう。 ]
(163) 2020/05/29(Fri) 2:35:59

【人】 部隊長 シュゼット

[そのまま僕は、暗い水の底まで落ちていった。
柔らかな砂でできた水底は、僕を優しく受け入れる。

あの人の正体が知りたいと思っても、
この何もない真っ暗闇には、僕一人。
身体は冷たく、重く、動けない僕に
何ができるというのだろうか。

瞼が重くなってきて、抗えずにゆっくりと閉じてゆく。

大事なものが、あるはずだった。
手放してはいけないかけがえのない記憶が
両腕で抱えきれないほど多く、僕の中には積もっていた。

けれど。今、ここには何もない。
抱えるも何も……もう、なにも……]
(164) 2020/05/29(Fri) 2:36:23

【人】 部隊長 シュゼット

[そのまま、僕は深い眠りに着こうとしていた。
このまま寝てしまったら、"僕"は、
二度と冷めない眠りの中へと沈んでいくだろうと
そう思いながらも抗えず、眠りの底へ落ちるところだった。

…………意識を完全に手放す、その時に。
寒く冷たい、温度などないはずのこの世界に。
>>140一つの温度が、確かに灯った。]

  ……、……?

[目だけを動かして、左手の方を見た。
さっきまでここは本当に真っ暗で、
僕の体の輪郭すらはっきり見えなかったのが。
今は、僕の左手の周りだけ、ぼんやりと明るく輝いていた。

左手を包むのは、とても暖かいとは言えないけれど。
懐かしい温度だった。
 ―――もう、何も覚えていないはずだったのに
 >>3:69"約束を守ってくれた"と……強く、思った。]
(165) 2020/05/29(Fri) 2:36:46

【人】 部隊長 シュゼット

[その時だった。]

  『忘れちゃ、駄目だ。』

[水面の方へ上がっていったはずの泡が、戻ってくる。
僕の目の前に集まり、泡立つと。
その泡は、誰かの姿を形どった。

僕を上から見下ろすのは、
赤くて長い耳を垂らした、
耳より長い髪を持つ、男の人だ。]
(166) 2020/05/29(Fri) 2:37:37

【人】 部隊長 シュゼット

 『大丈夫。僕は、覚えていられる。
  僕が前に義手砲を使って記憶喪失になった原因は、
  ただ単に、代償が大きすぎた―――だけじゃ、ない。
  
  単純な話だ。
  ひとつだけ、覚えていられたものがあっただろう。
  僕の大事な、憧れの名前。目指す姿。
  
  あの時は、大事なものはそれしかなかった。
  逆に、他の記憶は全て、忘れてしまいたかったんだ。
  もっと早く、命令に疑問を持つことが出来たなら。
  指示された場所以外も、人が居そうだと思った場所を
  自由に、旅することができたなら。
  ……そう。名前以外の記憶は思い出したくもなかった。
  だから。忘れてしまったんだ。
  
  今は、あの時よりももっと、ずっと。
  僕には大事な記憶が増えた。
  
  ほら、ルークも言ってたでしょ。
  「最初の記憶が戻ったからといって、
  今の記憶が泡のように消えてなくなってしまうなんて
  絶対に、思うものか。」>>3:68 』
(167) 2020/05/29(Fri) 2:39:50

【人】 部隊長 シュゼット

[その人は静かに、僕に言い聞かせるように語る。
……目の前の僕は、かつての僕だ。
僕が思い出した、僕の、義手砲を撃った直後の
記憶を無くす、本当にその瞬間に思ったこと。

それを思い出して。ぐ、と、熱い物が込み上げる。
僕は水の中に居る筈なのに、
じわりと涙が目の端に滲んで、流れていく気がした。

動かなかったはずの左手が、
与えられた温度を纏って、上へと延びる。
左手が、目の前の姿に触れたなら。
"僕の姿をした彼"は、一瞬で大量の泡へと姿を変えて。
その泡は全て、僕の体に纏わりつく。]
(168) 2020/05/29(Fri) 2:41:20

【人】 部隊長 シュゼット

  『忘れたくないって、強く思えば。
  きっと、全部、覚えていられる。
  
  ほら。あと少し、頑張るんだ。
   彼女が信じてくれた僕を、僕は信じるんだろう?』
  
[泡は、僕を水底から浮かせて、
上へ、上へ、と押し上げた。
押し上げる途中、それらは少しずつ、
僕の中へと入って、全てが戻っていくのを感じていた。

辺りに響くのは、僕がかつて言った言葉。>>3:238
誰に向けて言った言葉かなんて、きまってる……!!]
(169) 2020/05/29(Fri) 2:43:57

【人】 部隊長 シュゼット

  ルークが約束を守ってくれたのに。
  僕が守らないで、どうするんだ……!!
  
[足に。腕に。力が宿る。
脚をばたつかせて、腕を上にかいていく。

>>143
( 苦い物は、嫌だなあ。
  できれば甘いのがいいのだけど。
  
  ……でも両方、ここにはないのか。
  ごめんね、ルーク。
  もうすぐ起きるから、もう少し…… )


遠くに聞こえてたルークの声との距離が縮まっていく。
水面に近づくにつれて、段々と視界が明るみを増し。
そうして―――義手の一撃を放った時みたいに
視界が真っ白に染まった時。]
(170) 2020/05/29(Fri) 2:44:56

【人】 部隊長 シュゼット

>>-125確かに。聞こえた。]
(171) 2020/05/29(Fri) 2:45:07

【人】 部隊長 シュゼット

[瞼が、震える。]

  …………

[ルークが唇を離した直後に。
目と鼻の先の距離で、僕の瞼は開くだろう。
瞳と瞳が合ったなら。
左手は、彼女の手を弱く握り返し。
耳は震え、顔は頬に添えられた手の温度に擦り寄った。

そうして。おはようでもなく。
心配かけてごめんでもない。
僕は僕の言葉で、ルークに言うんだ。]
(172) 2020/05/29(Fri) 2:45:44
シュゼットは、/*(。・x・)見られてた!
(a0) 2020/05/29(Fri) 3:06:19

【人】 女子高生 雨宮 千夏

  
[その後は>>96、とにかく
 ふわふわと現実味の薄い時間を過ごした。

 今まで、どうやって食べてたんだっけ?…って
 思うくらいに
 いつもの自分が行方不明。


   (せ、先生がアタシ
たち
の作った料理を
    もぐもぐ咀嚼してる。
    あ、飲み込んだ。
    お腹に入って、栄養になっちゃうぅぅーーっ!)
 

 てな具合に
 ぽーっと動きを止めてたり。


   (このスプーンだって
    いつぞやに先生がお使いになられたモノかも、
    お皿も、椅子も、だ。……あああああ)


 なんて考えながら
 カレーを口へ運ぶのと
 上の空で受け答えしてしまうのとを同時にして、
 入ってはいけない場所に入ってしまって
 ケホケホ噎せ込んだり。]
 
(173) 2020/05/29(Fri) 8:57:41

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[お風呂に至っては>>98
 想像なんてしたら畏れ多すぎるお姿を
 脳内から必死に追い出しつつ、]



  1+1=2
  2+2=4
  4+4=8
  …
  ……
  ………八千百九十、二 たす 八千、
  …………
  ……………十三万、んーあー、七十???



[なんてことをやっていたら
 湯船に浸かってもいないのに
 湯気だけで逆上せて

 イリヤに心配かけちゃったり…した、かもしれない。]
 
(174) 2020/05/29(Fri) 8:59:19

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[この家の全てが
 先生につながってしまうから
 萌えの宝庫で、嵐で
 悶え死んでしまうんじゃないかって思ったけど

 でも、

 それを分かってくれてる親友が
 傍に居てくれたから。]



   
どうしよう、先生が…… ぴったん、ぴったん、考えてる…っ




[内に閉じ込めたら爆発しそうな感動を
 席を外されてる合間とか
 耳打ちとかで
 こっそり吐き出せて
 適度にガス抜き出来たおかげか

 卒倒してしまったり
 天国へ旅立ってしまうようなことは避けられて、
 怒涛の、夢のような時間を
 翻弄されながらも堪能することができた。]
 
(175) 2020/05/29(Fri) 9:05:19

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[寝床に入る頃に
 どうにか約束を思い出して
 母に電話をしたら
 イリヤちゃんに変わって欲しいと言うので]



   ごめんね、ちょっとだけ‥‥、いい?



[携帯を手渡した。

 信用ないのかな?って
 少し不満に思いつつ聞いていたけど
 今度は、うちにもぜひ泊まりに来て下さいっていう
 お誘いだったみたい。]
 
(176) 2020/05/29(Fri) 9:07:14

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[それなら、大大大歓迎だっ。]



   妹と一緒の部屋で狭いけど
   泊まりに来てくれると、すごく嬉しいな…っ!



[妹は、アタシと一緒のゲームオタクで
 賑やかを通り越して
 やかましい子だって話から始まって

 家族のこととか
 いーーーっぱい話してしまった。]
 
(177) 2020/05/29(Fri) 9:09:28

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[こんなに自分のことを
 聞いてもらったのも初めてだ。


   (……退屈じゃなかったかな?)


 ひとしきり話してしまってから
 心配になったりもした。

 アタシの親友は、すごく優しいからね。]
 
(178) 2020/05/29(Fri) 9:32:50

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[そんな気持ちの温かい彼女を
 育んできた環境のことは、ずっと気になってて。

 けど、今まで
 立ち入ってしまって良いのかどうか
 迷って踏み込めてなかった部分でもある。]
 


   イリヤのことも、知りたいなー?


 
[って、話の流れで
 それとなーく訊ねてしまったけども
 教えてもらえたんだったかな。

 それとも、
 唐突にやってきた眠気に
 邪魔されちゃったりしたんだっけな?]*
 
(179) 2020/05/29(Fri) 9:33:51

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[あー、はるおじのこと意識してるな、って
 わかっちゃうのが悔しい。>>173



    大丈夫? 落ち着いて食べなさいよね
    食いしん坊なんだから



[噎せてたら素知らぬ顔で背中を撫でた。
 自分から見たらあからさまだけど
 はるおじは気づいてないんだろうな。

 想いの矛先が私に向いていないのが
 堪らなく悲しいけれど
 こんなに可愛いチカの挙動に気付かないなんて
 ものすごーく勿体ないことだと思う。

 私にしとけば良いのにな。]
 
(180) 2020/05/29(Fri) 13:21:05

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[お客さんは一番風呂!
 と、チカを風呂場に押しやったら
 なかなか出てこなかった。

 浴室の扉越しに「大丈夫ー?」って声かけたら
 逆上せてた! それも湯気だけで?>>174
 器用なことをする。]



    ばっか、なにやってんのよ……!



[なに考えたんだか知らないけど
 これもはるおじの影響なのかな。
 仕方のない子だと呆れつつ
 あんま見ないようにバスタオル被せて引き上げて
 服着せるの手伝って水飲ませてって
 ちょっと大変だった。

 貴女の世話を焼けたのは嬉しかったけどね。]
 
(181) 2020/05/29(Fri) 13:21:08

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[もえぴったんは私の圧勝である。
 だと言うのに、この親友は
 勝ってる私よりはるおじに夢中なのだ。>>175

 はるおじそこ変われよ!]



    (マジf○ck……)

    あいあい、悔しそうにしつつ頑張ってるよねー



[少々不貞腐れてしまいつつ
 はるおじが帰ってくれば
 完膚無きまでに倒して気を晴らすのだった。

 大人気ない? 子供だからいいんですー。]
 
(182) 2020/05/29(Fri) 13:21:24

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[ベッドは広いけど枕は一つしかない。
 二つ揃いの猫のクッションを
 枕がわりに並べてたら
 チカがスマホを渡してきた。>>176



    お電話かわりました
    こんばんは、渡辺入矢です
    いえ、こちらこそ
    千夏さんにはいつもお世話になってます



[チカはとても大切にされているみたいで
 そのチカと仲良くしてる私は
 お母さんから深く感謝されてしまった。
 仲良くして貰って有り難いのはこちらの方なのに。]
 
(183) 2020/05/29(Fri) 13:22:10

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 


    はい。はい。……えっ
    千夏さんのお家にお泊まり……
    良いんですか?



[電話越しにお泊まりのお誘いを受けて、
 チカに目配せすると、後押しされた。>>177
 断る理由? ないでしょ。]



    はい、是非お邪魔させて下さい
    はい。はい。嬉しいです
    ……では千夏さんに変わりますね



[そんな風に通話を終えて
 「次」の楽しみににやにやと笑って。
 チカのお家の話を聞かせて貰ったのだった。**]
 
(184) 2020/05/29(Fri) 13:22:56

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[半生を聴かせて貰い相槌を打ちながら
 納得していった。

 こうして家族思いで友達思いの
 雨宮千夏が形成されたのだと。]



    それで今の貴女があるのね



[退屈なんて程遠いから>>178
 話が終わった時には
 感心しながら微笑いかけた。]
 
(185) 2020/05/29(Fri) 20:10:33

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[チカの凝り固まった表情筋は>>0:216
 妹ちゃんと二人きりで遊んだ時期が
 影響してるのかしらね。

 慣れ親しんだ家族間だと
 些細な息遣いだけでも感情が伝わるから
 わざわざ表情を変える必要ないし。

 予想が当たっているかわからないけど
 はるおじと暮らし始めた頃は
 感情が読み取れなくて苦労したものだと
 過去を振り返ってみたり。
 いまは顔見なくても何となくわかるのよ。]
 
(186) 2020/05/29(Fri) 20:10:36

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[チカは私のことも知りたいと言う。>>179
 家に呼んだのは
 そんな目的もあったなと思い出した。

 二人きりになったことだしと口を開く。]



    私の母はね、旅が大好きで
    一ヶ所に留まって居られないのよ

    私を産む前後だけは安静にしろって
    留まらせたらしいんだけどさ

    一週間家に居たのが奇跡、みたいな?



[そんな出生時の笑い話を始動に
 順を追って話していった。]
 
(187) 2020/05/29(Fri) 20:10:39

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[長く続けてるブログの広告収入と
 観光客相手の通訳のバイトで
 食べ繋いでいる母に連れ回されたことや

 義務教育を受ける年齢を迎えたから
 叔父に預けられたという経緯を
 生まれて初めて家族以外に明かした。

 日本語が余り得意じゃなかったし
 がさつだった(これは今もか)から
 リアルの友達は余りできなくて

 代わりにオンラインのゲームでは
 元気にファンメールを送りあったりして
 気軽に遊ぶことが出来たってことも。

 リア友が居ない時期があった同士だから
 チカとは仲良くなれたのかも知れないと
 言いながら気づいたりした。]
 
(188) 2020/05/29(Fri) 20:10:51

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[さて彼女はどこまで意識があったのかな。

 もえぴったんをやったり
 はるおじが買ってきたアホみたいな量の
 おやつを食べたりしてた時点で
 もう結構な時間だった。

 幾らでも聴かせて欲しいお互いの話も
 決して短いものじゃない。]



    続きは起きたらね



[きっと眠たいくせに、それでも話を聞くのだと
 気合入れてる可愛らしい彼女がいた気がするけど。

 リモコンでライトを落とし
 リボンが解かれシーツに緩く広がる髪を撫でて
 無理矢理寝かしつけたのだった。**]
 
(189) 2020/05/29(Fri) 20:11:23

【人】 世界の中心 アーサー



  ふふ、君が守ってくれるだろ。
  ──僕は誰の顔も覚えているけれど、
      先代の顔だけは覚えていないんだ。

  あの人は、残したくない人だったのだろうね。

 
(190) 2020/05/29(Fri) 20:52:59

【人】 世界の中心 アーサー


[ それでも、血脈だけは残したのだから、
  今、“先代と同じ年”の男としては、
  彼の方が進んでいる。女嫌いも拗らせたものだ。

  母は、顔だけの存在だから、
  …もしかしたら似たもの同士だったのかもしれない。]
 
(191) 2020/05/29(Fri) 20:53:43

【人】 世界の中心 アーサー


[ 先代の亡き後、
   ──彼は残さない人だったから、
     残るものへの言葉も無く、
  屋敷や、財産なんかもそりゃあ実子である己に
  大半残されたとは言え、…色々あった。

  何故か文章を偽証するものもいたし、
  能力ももたないくせに後継ぎと言い出す者もいた。
  結局、幾つかを虫食いされている。]
 
(192) 2020/05/29(Fri) 20:54:21

【人】 世界の中心 アーサー


[ そりゃあ そうだ。
  そのときの“実子”は齢8つの子どもである。
  すべてを理解し、すべてを手に残すなんて
  抑考えていなかったのだ。

   欲しい人がいるなら、あげればいい。

  …どこまでも貴族の子であった。
  それまでは唯純粋で純朴な、一貴族でしかなかった。]
 
(193) 2020/05/29(Fri) 20:55:03

【人】 世界の中心 アーサー


[ 指先が、銀を攫った。
  使い方になんか慣れていない、知らないものだ。
  ──これからだって、使うことなど無いだろう。

  それだから振り下ろされた銀色は、
  広がる茶を1束切るようなもの。
  絨毯に突き刺さっている。 …目測だけは正確だ。]
 
(194) 2020/05/29(Fri) 20:57:19

【人】 世界の中心 アーサー



  もうすこし大人になったらね。


      [ 君が、なのだが 僕が、なのだか。]
 
(195) 2020/05/29(Fri) 20:57:53

【人】 世界の中心 アーサー


[ 切り落とした茶を片手で掬うと、
  片手になったことが災いしたか、彼女の横に転がった。
  どてん、と格好悪く。体幹がゆるふわなので仕方がない。
 
  絨毯に2人並ぶ景色も珍しい。
  久しぶりに天井を眺めている。]
 
(196) 2020/05/29(Fri) 20:58:25

【人】 世界の中心 アーサー



  ──君の“いのち”を少し貰ったら満足さ。


       [ かみは、おんなのいのち だと、
         何時語ったのだったか。]
 
(197) 2020/05/29(Fri) 20:59:04

【人】 軍医 ルーク

[ 義手を使ったのだ、今までのことを思うなら、
 身体もろくに動かないに違いない。
 頬に当てていた片手を今度は背に添えて、
 身体を支え、地面にそっと寝かせる。
 そうして、自分もすっと体を落とし、
 胸の上――心臓の辺りに、白い耳を寄せた。]


  ……よかった、本当に。


[ その鼓動の音ひとつ一つを、大切に、確かめるように。
 白い尻尾が嬉しそうにゆらり、と大きく揺れる。
 そうしているうちに――こう、

 
自分が何をやらかしたのか、不意に、実感が。
]
(198) 2020/05/29(Fri) 21:26:01

【人】 軍医 ルーク

[ あまりにも必死だったし、
 あまりにも、こう、
 好きでどうしようもないというのが溢れたというか。]


  ――… !
  顔、絶対、今見ちゃだめだ


[ 心臓が早鐘を打つようにどきどきと走り始めて、
 頬に血が上り、かっと赤くなる。
 顔を隠すように、その胸に顔をさっと埋めたけれど、
 尻尾は大きく忙しなく振れて、
 ぴたんぴたんと左右の地面を打っている。
 自身の鼓動の音も、
 これ外に聞こえてしまっているのでは――? 
 というありさまだから、
 自分がどんな状態であるかなんて、
 きっと、筒抜けだったことだろう。]
(199) 2020/05/29(Fri) 21:27:34

【人】 軍医 ルーク

[ 暫くぴたんぴたん言っていた尻尾がようやく落ち着いたころ、
 顔を上げ、辺りを見渡した。

 中庭まで侵入を果たした蛇型が撃退された今、
 防衛部隊は外壁の防衛に総員で当たっているようだった。
 前線の戦いもまだ、終わってはいないだろう。
 
 崩れかけた建物からわらわらと出てきたぺんぎんたちが、
 互いの無事を確認するように、
 駆けまわっては鳴き交わし、
 中の何羽かが、崩れた外壁の隙間から、
 鈴なりになってひょこっと外を覗く。
 やがて中に振り返り、ぐっ、と片方の羽根を上に突き出した。
 中にいたぺんぎんたちが、歓声を上げて跳ねる。]


  状況は、悪くないみたいだな。
  良かった。


[ 外にいた虫型がここまで入って来ることがあったなら、
 足が動かなかろうと、例え千切れようと、
 彼を引っ張って、
 一緒に安全な場所まで動こうと思っていたけれど。
 あの様子なら、その心配はなさそうだ。]
(200) 2020/05/29(Fri) 21:29:19

【人】 軍医 ルーク


  医務室まで運べればいいんだけど、
  わたしも足が動かないんだ。
  いま、ぺんぎんに
  救急キットを持ってきてもらってるから、
  それが届いたら、ちゃんと手当てする。


[ そうして、ぺんぎんの一羽を呼び寄せる。]


  頼まれてほしいことがあるんだ。
  倉庫の方に詳しいぺんぎんがいたら、
  直ぐに使えそうな義足を調達してもらえないかな?
  いまだけ使えればいい、どれだけ旧式でも、
  兎に角歩ければ。
 

[ 医務室でちゃんと彼の手当てをしたい。
 それに、戦闘が終わったなら、そこからが自分の仕事だ。
 これだけの規模の戦闘だ、
 被害を楽観するわけにはいかない。
 基地内の損害も相当なもののはず。]
(201) 2020/05/29(Fri) 21:31:24

【人】 軍医 ルーク

 
  前線の方もあの様子なら大丈夫そうだ。
  もし君の部下にケガなんかあったとしても、
  そのときは、治すから。
  まあ、葬儀屋に担当されたら
  悲鳴上げる奴も多いかもしれないけれど、
  この格好なら、誰かも分からないだろうな。


[ いつものローブは脱ぎ捨てて、耳と尻尾を露にして、
 長い豊かな、赤みがかった金の髪が
 背中にゆったり流れている。
 医務室の“葬儀屋”とは簡単には結びつかないだろう。]
(202) 2020/05/29(Fri) 21:33:00

【人】 軍医 ルーク


  ……覚えていてくれて、
  ほんとうに、良かった。
  信じてた。
 

[ 帰ってきてくれるのだと、そう信じていた。
 けれど、それでも、義手砲を使った彼の、
 ごめんと告げた表情は、動かなかったその姿は、
 凍り付くような、耐えられないほどの恐怖だった。]


  一緒にいられることが、
  わたしの幸せだから。
  
 
[ もし万一、彼の記憶が失われていたとしても、
 自分はきっと、変わらずにずっと傍にいて
 支えたいと願っただろう。
 それが、自分の心まで一緒に、
 砕けてしまうほどの悲しみだったとしても。
 
静かな水の底で、呼吸が出来ずとも、寄り添うように。

 いま失われずに傍にいてくれる幸福を、
 かみしめるようにつぶやく。]
(203) 2020/05/29(Fri) 21:35:00

【人】 軍医 ルーク


  でも、それだけじゃなくて。
  君がここで手に入れた大切な記憶を、
  無くさずに、持っていられたことが。
  良かった……
  もう、二度と寂しい思いなんて、
  してほしくなかったから。


[ ひとりきりで、人が死に絶えた世界を歩き、
 大切なひとたちを守っていた兎の写真を宝物にして、
 何処かに、生きているひとたちが暮らしている、
 そんな場所を夢見ながら、
 辿り着いたこの場所で、皆を守り続けた、そんな君が。
 その大切な思い出を、今もその両手に持っていることが。

 またひとりきりになってしまうことなく、
 なにひとつ手放すことなく帰ってきてくれたことが、
 泣きたくなるほどに、嬉しくてたまらない。]
(204) 2020/05/29(Fri) 21:35:53

【人】 軍医 ルーク

[ 医務室の、いつも一緒にいるぺんぎんが、
 救急キットを持って駆けてくる。
 飛べないぺんぎんは、いつも基地を走り回るうちに、
 いつの間にか足が随分強くなっていたらしい。
 瓦礫や尖った破片を器用に避けながら、
 ぴょんぴょん跳ねてこちらにやって来る。
 救急キットを受け取り、わしゃりと頭を撫でた。
 
 自分の傷は、不衛生にならないように
 血や埃をぬぐって止血を施して。
 手早く彼の手当てに取り掛かる。
 先程は当座の止血を施した傷を、ひとつひとつ、
 消毒してガーゼで覆って包帯を巻いて。
 そうして治療を終えたなら、ようやくほっと息をついた。]


  あとは、戦闘が終わるまで…


[ ここで待つしかない。
 外壁の向こうから聞こえてくる音は、
 徐々に戦況の変化を告げている。
 機獣の攻撃と思しき破壊音が、減っていた。]
(205) 2020/05/29(Fri) 21:37:14

【人】 軍医 ルーク

[ 基地に人が戻ってくるまで、
 自分の力で医務室まで運ぶのは無理だから、
 少しでも楽な態勢を――と、辺りに視線を落とす。
 普通の脚なら、枕にということも出来たのだろうけれど。
 生憎金属だし、片方は壊れているし。
 ローブもずたぼろに裂けて血と埃に塗れている。
 タブレットはローブの懐にあって、
 壊れてはいないはずだった。
  
 そこで、ふと。]


   ……


[ ゆらりと揺れる、自分の尻尾が視界に入る。
 互いの身体を動かし、彼の首から上を支えるように、
 よいしょ、と自分の白い尻尾の上に乗せた。
 抑々狐はよく尻尾枕をする生き物である。
 重くても、大丈夫。

 尻尾に触れられることに慣れていない頬は、
 微かに赤くなりはしたけれど。
 ふかふかでふわふわの尻尾は、
 地面でそのまま休むよりは、身体が楽になることだろう。
 兎に角それが一番の理由ではあったけれど、

   ――… 自分もそうしたかった、というのは、
        内緒だ。]*
(206) 2020/05/29(Fri) 21:39:10

【人】 ミア



  [ 驚く、ような、
   そういう奴であれば面白かったのだろうか。 ]

 
(207) 2020/05/29(Fri) 22:03:38

【人】 ミア



 [ 薔薇色を、見詰めたままだった。
  銀の軌跡が迫っても、
  いのち が、離れた音がしても、

     もし、たとえ、
     喉元へ向かったとしても、
     そのままひとつも動かなかったに違いない。 ]

 
(208) 2020/05/29(Fri) 22:03:53

【人】 ミア



   ……それ 何時まで生きろって言ってるの?

   [ だったら要らない、まで、言いかけて、 ]

 
(209) 2020/05/29(Fri) 22:04:21

【人】 ミア



   髪とか 呪いとかに使うの止めてよ……。
  
 [ それから、
  うみのむこうの、そういう話を、想像した。
  生き返らせるにも使うんだっけ?とか、
  どうも知識は無いようなものだけれど。

  ……死んで髪に縋られるのも、
  果たして良いことなのだろうか。
  鈍い音が床を通して伝わるから、かっこわる、と、
  正直に言ってやった。 ]

 
(210) 2020/05/29(Fri) 22:05:38

【人】 ミア



          *


     「 ひどいひとね! 」
 

 [ 膝上に乗せた、ちぃさなお姫様が、
  "思い出話"に、頬を膨らませている。

  だれかがたべてしまったよな、欠けた、三日月。
  何時かの、或る日。

  舞踏会に飽きたお姫様が、
  おんなじように飽きたおんなへせがむものだから、
  月が、いっとう美しく見える樹の上に、座っている。
  ヒールは根元に置いてきてしまって、
  素足を夜風に揺らし。 ]

 
(211) 2020/05/29(Fri) 22:06:45

【人】 ミア



 [ 出自も知らない女が、
  "代わり"にやってきたのは少し未来の話だった。

  肌のひとつも見せようとせず、
  "遠く"から来たとかで、会話も殆ど成り立たない。
  声をあげたと思いきや、訛りに気付く、そういう女。
  出された食事に興味はあるくせに、
  手に取ることもしないよう。

  舞踏だけは技量があったものだから、
  相手に招かれるまで時間はかからなくて、
  
  ……不機嫌そうに "うっかり"
    男の足を踏む事実も言われているが。 ]

 
(212) 2020/05/29(Fri) 22:07:35

【人】 ミア



 [ 青薔薇さん、と、ちぃさなお姫様は言う。
  ドレスの色を指して、誰かが呼んだ 代わりの名前。 ]

 
(213) 2020/05/29(Fri) 22:07:49

【人】 ミア


 
   「 ねえ、わたし、今日はじめてきたの。
      でもおとなばかりでとってもつまらないわ。 」

 [ "こども"の気配でも感じたのか、或いは。
  ほんとうのこどもは聡いのかもしれない。
  
  柔く巻かれた茶髪を靡かせ、
  そう 音も無く攫っていくのも、直ぐのこと! ]

 
(214) 2020/05/29(Fri) 22:08:15

【人】 ミア



  [ 月がよく見えるよ。

   舞踏会に飽きた"青薔薇"の声に、
   ─── ほんとうに遠くからきたのね、なんて、
   そう ひとこと。

        ( 場所は何処? )
        ( ─── さあ。 ) ]

 
(215) 2020/05/29(Fri) 22:09:48

【人】 ミア



    ─── 髪、どうせすぐ伸びるし。

 [ その時よりそこそこ伸びたよ、と、
  メイドに弄られた其れを示して。

  それでも怒っているのだから、
  懐にしまい込んだお姫様は"おんなのこ"だ。

  お姫様は連れ去ってくれる王子様でも探していたのか、
  この光景を 夢見ていたのか、
  膝の上、という場所には、満足していたようだけれど。 ]

 
(216) 2020/05/29(Fri) 22:10:35

【人】 ミア



 [ お姫様は耳年増でもあるようで、
  一度話すと際限が無い。

  ( ─── あの方、御父様が性格悪いって言ってたの。
       青薔薇さんが先程踊っていた方よ!
       足踏まれて痛そうなの、とっても面白かったわ。

       私に優しくないし 私もきらい。 )


  ……本当に際限が無い。
  かくいう"青薔薇"も興味の外だったから、
  踏んだのだってつい腹が立ったのだろう。覚えていない。 ]

 
(217) 2020/05/29(Fri) 22:11:16

【人】 ミア



 [ 片手は樹の幹について バランスを取り、
  もう片方はお姫様の細い腰を抱いている。

  ひとこと、ふたこと。会話は続く。
  親が迎えに来ないあたり貴族様だなあと思うも、
  特に何も言わないでおいた。 ]

 
(218) 2020/05/29(Fri) 22:11:36

【人】 ミア



  [ 変わらず まだ、命を取るよな生き方をしていたし、
   三日月の夜で、安堵している自分が居る。

   まあるい月、だったなら、
   お姫様は外へ出せなかっただろうから。 ]


 
(219) 2020/05/29(Fri) 22:13:03

【人】 ミア



 [ 綺麗なお月様 という 声に、
  ただ、思い出として残る過去を、想起し。

     すこし、腕の力を強くして、
         そうだね と、 ]

 
(220) 2020/05/29(Fri) 22:13:27

【人】 ミア




             ───  え?


 
(221) 2020/05/29(Fri) 22:14:40

【人】 ミア



   「 まあ!ねえ、青薔薇さん、
      リドルの馬車じゃないかしら? 」


 [ ─── 現実に戻るまで、
      館の向こうの、其れを、捉えるまで、
      すこぅし、時間がかかった。


    認めた時に薔薇の香がした気がするのは、
    気のせい、では 無かったのかもしれない。 ]

 
(222) 2020/05/29(Fri) 22:15:46

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 幼い頃の私は、大人しくて
  みんなが わいわい遊んでいても ───
  すみっこでひとり
  砂場でお団子を作っているような子だった
 
  意地悪な子がいて、砂の城を踏みつぶされたり
  ドッヂボールを投げつけられたり
  毎日のように泣いていたっけ

                    だけど ]
 
(223) 2020/05/29(Fri) 22:32:25

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ " 雨音ちゃんは俺がまもったる " >>-121
  いつも庇ってくれたのが、雪也くんだった
 
  彼と過ごす時間が増えていって
  少しづつ 彼と打ち解けていって
  少しづつ 他の子とも話せるようになっていって
 
  今じゃ『 雨音は いつも明るいよね 』
  なんて言われるけど
 

           それは、キミのおかげなんだよ ]
 
(224) 2020/05/29(Fri) 22:32:27

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 泣いていた私を いつも慰めてくれた
  時には一緒になって 泣いてくれたりもした

  互いの部屋を行き来してゲームしたり
  ちょっとだけ遠くまで探検しに行ったり 
  楽しい時だって いつも一緒だった



     共に過ごした時間が 今の私をつくったんだ
     そんな風に思える" 幼馴染 "は キミひとり ]
 
(225) 2020/05/29(Fri) 22:32:29

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 



            [ ほうら 今だって ]>>141
 
(226) 2020/05/29(Fri) 22:32:31

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 中学生にもなって ─────
  もうすぐ高校生にもなろうとしてるのにね

  ふたりで泣き出しちゃって まるで子供の頃みたい
 
 
      それを幸せな事だと思うのはダメですか ?
 
      高校になんか ─────
      離ればなれになんか なりたくないよ 

  
(227) 2020/05/29(Fri) 22:32:34

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ " think of me " ─────── >>2:-41
 
  想いを乗せたダリアは
  キミの島でまだ咲き誇っているかな
 
  キミに誰か好きな人が出来たら
  きっと 私達は離れてしまうから
 
 
  夢で見たJさんとの交換日記
  ここが現実なら あれは私の妄想なんだろうけど
 
              
本当だったらいいのに
 ]
 
(228) 2020/05/29(Fri) 22:32:36

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 彼がお見舞いに来た或る日、
  交換日記してると告げてみた。反応は >>153>>154
  変な声をあげて、思い当たる節も無い様子。 ]
 
 
   あ、ううん ………
   長いことお返事してへんから
   お相手の人 待ちくたびれてるやろうな、って
 
 
[ Jさんが彼だった、なんて
  やっぱりただの妄想か ────
  私は、ため息混じりに 薄く笑う。 ]
 
(229) 2020/05/29(Fri) 22:32:38

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ せめて ────
  誰と交換日記してるかぐらい 気にして欲しいのに
 
  返ってきた言葉は、海へのお誘いで。>>156
  それはそれで嬉しいんだけどね
 ]
 
 
   …… え ? なになに ?
 
 
[ Jさんと彼を切り離したところだったから
  " 伝えたいことがある "という彼に >>-132
  どうしたの?と不思議そうな顔して、私は見つめる。
 
  同じく視線を合わせてくる彼を見ても >>-133
  ちょっと真面目な話かなって感じた程度で。


      彼の言葉が>>-134耳に届いたあと──── ]
 
(230) 2020/05/29(Fri) 22:32:41

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
             …………… ?


         ……………



        ………  
あひゃひ !?!?

 
      
[ 理解できず首を傾げること、数秒
  口をポカンと開けること、数秒
 
  その後 ボッと顔が
茹でトマト
になった。
  わたし!?って言いたかったのよ、念の為。 ]
 
(231) 2020/05/29(Fri) 22:32:43

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

      
[ 私は、思わずガバッと布団を被って顔を隠した。
  あれ?この世界も夢の続きだった!?
  彼が私のことを好きだなんて!

  変な緊張と、ドキドキの鼓動が止まらなくて
  被った布団は小刻みに震えていたでしょう。
 
  隠れたまま深呼吸してみたけど効果なし。
 

               ────── でも ]
 
(232) 2020/05/29(Fri) 22:32:57

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 現実であれ、夢の続きであれ

  私にだって 伝えたい言葉がある ───────

 
        ゆっくりと呼吸を整え
        布団は、その 被ったままで ]
 
(233) 2020/05/29(Fri) 22:33:00

【人】 楊 宇静



[――ああ、やっぱり。
やっぱり、彼は。]


  かわいいなぁ


[と、思ったまんまの言葉を口にしてしまえば。

視線の合って、少し止まったはずの時間が動き出す。]


  嬉しいのにばかなの?
  嬉しいのにホムラ見るのはダメなの?

  ねぇ、ホムラ?どっち?
  わたしには難しいよ?どっち?

 
(234) 2020/05/29(Fri) 22:54:25

【人】 楊 宇静



[なんて、茹で上がったようなその顔を見れば、答えなんて丸解りのようなものなのだけれど。

頬杖をついて、笑いながら問い掛ければ、ほんの拙い戯れの範囲であるのは知れるだろうが、さて。]


  わたしはホムラが
  見てて欲しいと言ってくれれば
  いつだって見てても良いよ

  それはわたしも嬉しいだからね


[谢谢。なんて言われるようなこと、自分では何もしてないと思うのに、それでも穂村が嬉しいと思ったのなら悪くない。と、思う。]

 
(235) 2020/05/29(Fri) 22:54:55

【人】 楊 宇静



  わたしも穂村に谢谢したいよ

  わたしのしらない世界《ガッコ》を  
  見せてくれたのだけじゃなくてね

  何も知らないわたしといてくれて
  何も知らないわたしと話してくれて
  わたしのこと、可愛いと言ってくれた

  それってすっごく谢谢じゃない?


[挑発するように、赤面を隠そうとする穂村の顔を下から見上げる形。
どこか得意気な表情で聞いてみたが、さて。]

 
(236) 2020/05/29(Fri) 22:55:26

【人】 世界の中心 アーサー



 ( 結局、ダンスは下手なままだ。 )

 
(237) 2020/05/29(Fri) 23:46:28

【人】 世界の中心 アーサー


[ 青薔薇のドレスが独り歩きをはじめたのは、
  どれくらい未来の話だったか。

  食事のマナーに、振る舞い方。
  話し方は──少々難しかったとは言え、
  すこぅし文章は読めるようになっていたかもしれない。
  少なくとも文字については、
  何処ぞの貴族が教師であった。

  ダンスに関してはすっかり抜かれ、
  この舞踏会だって本来、予定はなかったのである。]
 
(238) 2020/05/29(Fri) 23:47:11

【人】 世界の中心 アーサー

 

   [ それもこれも、ゆめのせいだ。 ]

 
(239) 2020/05/29(Fri) 23:47:35

【人】 世界の中心 アーサー



  [ 変わらず、まだ ゆめを見ているし、
    手を汚さずに首を落とすよな生き方をしていた。
 
    まあるい月夜のゆめでなくて良かったと思う。
    ──きっと不機嫌なんかでは済まないから。]

 
(240) 2020/05/29(Fri) 23:48:24

【人】 世界の中心 アーサー


[ ──それだから男は、赤薔薇の意匠を身に纏っていた。
  振り撒く香りも、薔薇の其れ。
  百合をすっかり塗り替えた“リドル”の姿。

  馬車はリドルの紋章を背負い、向かっている。]
 
(241) 2020/05/29(Fri) 23:50:33

【人】 世界の中心 アーサー



     ───オールドリッチ庭園、小宮。

 
(242) 2020/05/29(Fri) 23:51:08

【人】 世界の中心 アーサー


[ 踏み込んだ赤薔薇は、一目小宮内を見廻した後、
  何の躊躇いもなくど真ん中を横断した。
  探している“色”など、たったひとつ。
  黄でも白でもなく、青だ。

  ──唯の青じゃあない。
  男が唯一を選んだ、奇跡の“ロイヤルブルー”である。]
 
(243) 2020/05/29(Fri) 23:51:36

【人】 世界の中心 アーサー


[ 物珍しげな若い貴族の視線も、
  色付いたおんなの視線もすり抜け、
  薔薇色の瞳は何にも興味を示していない。

  唯一、気にしたものといえば、
  大きなガラス窓の向こうの、薔薇園の彩のみだ。
  嗚呼…何故夜に騒ぎ出すのだろう。
  全てが黒薔薇に見えるのでは、勿体無いじゃないか。

  若い奴らの頭の中は知れない。
  もう先代の年を越えた男は、苦く表情を歪めていた。]
 
(244) 2020/05/29(Fri) 23:52:07

【人】 世界の中心 アーサー



  ──嗚呼、そんなところにいたのか。


[ 赤薔薇が気が付いたのは、下のヒールのためである。
  木の上に揺れる、細い脚。
  もう1人の姿は、今のところ気がついていないらしい。]
 
(245) 2020/05/29(Fri) 23:52:50

【人】 世界の中心 アーサー



  “ミア”、 僕にダンスを教えてくれ。
  もう植物のダンスを夢に見たくない。

 
(246) 2020/05/29(Fri) 23:53:21

【人】 世界の中心 アーサー


[ …気がついていなかったから、
  赤薔薇はきっと暴くよに香るし、
  人前では見せないような、笑みではないかんばせがある。


        ──改めて言ったところで、
          意味のわからない一文だ。
          全く説明が足りない!]
 
(247) 2020/05/29(Fri) 23:53:59

【人】 軍医 ルーク


  ―― 
司令室
 ――


[ ――それから、いくらかあとのこと。
 最後の機獣を遂に破壊したとの一報を受け、
 司令室は沸き立った。

 蛇型が外壁を破壊し中庭に至ったときには、
 窓から見える建物の向こうに首を擡げる巨大な影に、
 これまでかと悲壮感を漂わせていた兵士たちも、
 互いに肩をたたき合いながら、歓声を上げている。

 彼らが存分に喜び合うのを暫くの間眺め、
 やがて、総司令はゆるりと口を開く。]

  
   諸君、我々の勝利だ。


[ その声に、再び大きな歓声が上がる。
 それを片手で制し、部屋に居る者たちを見渡す。]
(248) 2020/05/29(Fri) 23:59:27

【人】 軍医 ルーク


  さあて、もう一仕事頼むよ。
  これから前線の兵士たちが戻って来る。
  命令は一つだ、
  いま生きている者たちを一人も死なせるな。
  念のため、大穴の観測も継続して行い、
  破壊した機獣に爆発や再起動の兆候がないかは
  念入りに確認するように。


[ 沸き立っていた空気が、その言葉に再び引き締まる。
 三々五々に散ってゆく部下たちの後姿を眺めながら、
 彼は、机の中から一冊の書類を取り出す。
 ぼろぼろの紙束を、指の先でぺらりと捲った。
 その場にいた技術班長に、振り返らずに話しかける。]
(249) 2020/05/30(Sat) 0:00:12

【人】 軍医 ルーク

  これでようやく
  次の段階への“前提条件”が整った、
  ――と言っていいかな?
  これだけの攻撃を行った後だ、
  同規模の戦力の投入は暫くは可能性が薄い、
  合っているかい?


[ 口を開いて勢いよく喋り出すジルベールの表情に、
 その予測があっていることを確認し、
 紙束に視線を落とす。
 (つまり、長話は聞き流した)]
(250) 2020/05/30(Sat) 0:00:49

【人】 軍医 ルーク

『 我々はこの地下世界を開拓するために作られた。
  そして今、彼らは我々を滅ぼそうとしている。
  目的は、まあ、想像がつくところだ。
  しかし機獣の逐次投入とは随分と効率が悪い。
  より効率を求めるなら――

  “作った段階で殺す手段を組み込んでおくのが正しい”

  実際、そういった計画はあったようだと、
  この文書は類推している。 
  ナノマシン、というのだっけ?
  組み込んだ因子に反応するそれを散布すれば、
  労せずして彼らは、我々を皆殺しに出来た。

  散布自体はあったらしいと、
  第二研究所に収容された“訪問者”は語ったそうだ。
  けれど、それは効力を発揮しなかった。
  地下の住民が設計段階で時限爆弾が組み込まれることは
  なかった、ということだね。 』
(251) 2020/05/30(Sat) 0:02:37

【人】 軍医 ルーク

[ 爆風に罅割れた窓越しに、天の大穴を見上げる。
 そこには闇があり、その向こうは計り知れない。]


 『さて、岩盤の上の世界も一枚岩ではならしい。
  そうとなれば――
  総攻撃を凌いだ今、動きようによっては、
  “交渉”の余地がある者を探すことも、
  出来るのではないかな?
  そうなれば問題は、
  誰を送り込むか、ということだが』
 
 
[ 心当たりはあるかな? と揶揄えば、
 ジルベールは目を輝かせて両手をぶんぶんと上げる。
 余程天の向こうに興味があるようだ。
 君には此処で働いてもらわなければ困るよと苦笑して、
 書類に再び視線を戻し、背もたれに背を預ける。
 最初の襲撃の後、この拠点から発見された文書だ。
 まだ論文の体すら成していない装甲、走り書き。
 けれど、此処にいた調査員であり、
 研究者である男が残したものだった。

 候補や手段、あるいはこれからの道筋も、
 考えている方策は一つ二つではない。
 その中のどれを取るかは状況次第だ。

 先程蛇型が攻撃態勢に入った際、
 窓の外を染め上げた白い光。
 それを思い出すように、黒眼鏡の奥の目を細めた。>>-314]*
(252) 2020/05/30(Sat) 0:04:34

【人】 ミア




     [ 小宮内が騒がしい、と 思えば! ]


 
(253) 2020/05/30(Sat) 0:55:32

【人】 ミア



   ……それだけ言いに来たの?

 [ てっきり急ぎの用事でもあるのかと思っていたのに!
  "ひどいひと"だわ。懐のお姫様が言う。

  ひどいひと、の、声色は。
  どう聞いたって不機嫌そのものだった。
  そのまま無視したら面倒そうだと勘が告げ、
  片腕で持ち上げた後、───根元へ、降り立った。 ]

 
(254) 2020/05/30(Sat) 0:56:22

【人】 ミア



  [ 器用なもので、
   ドレスはちっとも汚れちゃいない。

   青薔薇の"花弁"が 夜に、落ち、
   お姫様の 感嘆の息が静かに響く。 ]

 
(255) 2020/05/30(Sat) 0:56:37

【人】 ミア



     私のお姫様。
     折角デートしてたのに。

 [ 綺麗に収まったお姫様の、まあるい瞳が、

  ─── 王子様みたいに連れて行ってもらったのよ!
  ─── 夢ってなあに?
  ─── リドルってとっても怒りっぽいのね!
  ─── Mia って 青薔薇さんの名前?

  等、と。
  ふたりを見遣っているのだから、好奇心の塊のよう。
  答えは 返ってきたか、どうか。
  青薔薇と言われてしまったおんなは、
  どうでしょう なんて はぐらかすだけ。 ]

 
(256) 2020/05/30(Sat) 0:56:57

【人】 ミア



  [ おひめさまのドレスが、するりと落ちた。
   御転婆な姿は、もしかしたら、
   根底の何もかもが違えど 何時かの子供に、似て。 ]

 
(257) 2020/05/30(Sat) 0:57:16

【人】 ミア




     「 青薔薇さん、また攫って頂戴! 」


 
(258) 2020/05/30(Sat) 0:57:41

【人】 ミア



            *


   ─── "大人"になっても
   樹にも登れないし ダンスも上手くないなんて。

   知ってた?私 貴族様にたくさん誘われてるの。
   "まだ間に合うから"って 皆言う。

 [ 自慢げな顔をして語るのは、
  ……惨めでは無いとでも言いたいのか。
  おとな になったとでも言いたいのか、分からない。
  拒絶が先に立って、踏んだ、までは 内緒。 ]
  

 
(259) 2020/05/30(Sat) 0:58:51

【人】 ミア



   "こう"じゃなかったら誰も拾ってくれないのにね。
   きぞくさまって ひどいひと。

 [ 教えるって言っても
  教えても難しかったのでは……?とは
  ここ暫くの、感想では、あったのだけれど。

  不機嫌を放置する方が面倒くさかった。
  前は再び乗り込んできたご令嬢のために、
  僅かに肉のついた枕が暫く使われていた、
  ……なんてこともある!

  一家が断絶しないかが目下の勝手な不安だ。 ]

 
(260) 2020/05/30(Sat) 0:59:53

【人】 ミア



   [ ためいきを ひとつ。
    ヒールは夜空の元に放ったまま、
    多少の靴擦れで 朱の見える素足を伸ばし、 ]

 
(261) 2020/05/30(Sat) 1:00:12

【人】 ミア



   ……それで 植物のダンスって何……?


 [ 寧ろそれを教えて欲しいと、
  苦笑のかたちはそのままに 腕を広げた。 ]**

 
(262) 2020/05/30(Sat) 1:00:25

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[もえぴったんは、イリヤの圧勝だった。>>182
 普段のアタシならいい勝負に
 持ち込めたかもだけど


   (【
すーつ
】‥‥あ、ダメ 今着てらっしゃる

    【
めがね
】は、もっとダメだ、
    毎日、萌えてますって言ってるようなものでは?

    せ、せ、せ…
    【
せんせい
】って打ち込んだら
    好きですって
    告白してるようなものじゃないかー!???)


 ネクタイ、Yシャツ、ブロンドに、年の差…
 先生にまつわるものが思い浮かぶ度
 ことごとく、却下、却下、却下!していたら
 時間切れになってしまう。

 自分の手番には
 そんな感じで錯乱しまくり、
 悩んでる先生をそっと見つめては
 萌えるのを繰り返す。

 大変に忙しく、ドキドキする時間だった。]
 
(263) 2020/05/30(Sat) 14:42:58

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[その後は、さらに至福の刻。

 天使の羽の生えた仔豚が
 かわいく印刷された箱を開くと>>3:255
 バラエティ豊かなスイーツたちが
 顔を覗かせる。>>3:39>>3:40



   ふぁぁ‥‥すごい、6つもある…



[フォルムの美しさだけじゃなく
 数にも目を丸くした。
 これを3人でだなんて贅沢すぎるっ。

 好きなものばっかりだったから、悩みに悩んで
 いちごショート、チョコケーキ、ショコラ、ゼリーの4つまで
 絞り込んだけど
 後がどうにも決められなくて
 親友に「はんぶんこしない?」って掛け合ってみた。

 また、食いしん坊って
 誂われちゃったりしたかな?>>180
 イリヤにいじられるのは嬉しいからいいんだけどね。]
 
(264) 2020/05/30(Sat) 14:45:40

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[お店で選んでくださっているお姿と
 崩さないよう、丁寧に持ち帰ってくださった気遣いを
 想像しながら頬張るのは

 口の中に広がる、とろける甘さと相まって
 幸せの極地で。]



   ほぁぁぁぁぁぁ‥‥‥



[この時は、流石に天国が垣間見えた。
 ちらっとだったけど。]*
 
(265) 2020/05/30(Sat) 14:48:09

【人】 部隊長 シュゼット

>>-179彼女のぬくもりが、柔らかく振ってくる。
気を失っている間に、僕も涙を流していたらしい。
彼女の頬を伝った水滴は僕へと振ってきて、
僕の流したそれと混ざり合って一つになった。

>>-180見上げた位置にある彼女の顔は、ぼろぼろだ。
止まらない様子の涙を拭ってあげたくても、
傷だらけの体を手当てし、労わってあげたくても、
僕の体は、さっき少し頭を浮かせたのが限界で、
これ以上動かせそうになかった。]

  ……僕は、酷い奴かもしれない。
  ルークがこんなに、痛そうで、
  また、僕が君を、泣かせてしまっているのに。
  
[いつもなら、手当しないとって、
心配でたまらなくなるところだっていうのに。]

  今、僕はこんなに嬉しくて……いいんだろうか。

[自然と零れたのは、そんな言葉だった。
今、僕の胸を満たすのは。
二人とも無事で良かったという喜び。
こうして、僕は僕のまま、全てを失わずに、
ルークと共に居られることへの、幸せだ。]
(266) 2020/05/30(Sat) 16:01:11

【人】 部隊長 シュゼット

[義手を含めて持ち上げるのは厳しいと思うけど
身体の向きを変えるぐらいなら、彼女にも可能だろう。
あちこちに負荷がかかっているのを感じていたので
>>198楽な体制にして貰えて、ほっと一息。
胸に耳を押し当てて、僕の無事を実感しているような
そんな仕草が可愛くてしょうがないのに、
>>200揺れる尻尾が感情をよく伝えてくれてるのに、
全く動けないのがもどかしいったらない。]

  折角無事で会えたのに、酷いや。

[顔を隠してしまったルークに、くすくすと笑う。
そんな、尻尾がとてもよく見えてたし、
顔を僕の胸に埋めてるということはつまり、
僕の耳が鼓動の音を拾うのも容易な距離であって。

僕の心臓の音だってそりゃあ早くなってただろうけど
満身創痍で、体力も使い果たしているからか、
目が覚めた直後のことはそれほど気にならなかった。

 (―――これ、僕も後で、穴に入りたくなるほど
  恥ずかしく思うのかもしれないなぁ。)

そうは思いつつも、見ないという選択肢はなく。
視界の下の方で揺れ続ける真っ白い尻尾を
僕はじっと眺めていた。]
(267) 2020/05/30(Sat) 16:02:48

【人】 部隊長 シュゼット

[……まあ、でも。ずっと黙ってるのもと思ったし
指摘された彼女の反応も見たくって。
動けないまま、笑いながら言ってあげる。]

  あのね。ルーク。
  顔を隠してるところ、悪いんだけど。
  ……尻尾。凄い、嬉しそう。

[僕に意地悪したくなるルークの気持ちが
なんだかようやく、わかった気がする。]
(268) 2020/05/30(Sat) 16:03:12

【人】 部隊長 シュゼット

[戦場となっている外からは、
まだ戦いの音が聞こえていたけれど。
戦況は悪くはなっていないようだった。
一応、襟元に無線はついているが、僕のは近距離用だ。
第一攻撃部隊達の通信はここでは拾うことが出来ず、
心配ではあったから……
外の機獣の攻撃音が少なくなってきてるのを兎耳が拾えば
窓の方を見上げて、安堵した。]

  ほんとは、僕が。
  ルークを医務室まで運んで、って
  できればよかったんだけど

  動けそうになくて……こればかりは、ごめん。

>>201的確に、ペンギンに指示を出すルーク。
救急キットも、義足も到着したとして
ここから医務室へ、僕はどうやって運ばれるのだろう。

そのときは、ルークは運ぶ役にはならないで
白い尻尾を揺らしながら医務室へと先導して歩き。
その後ろを大勢のペンギン達が担架替わりになり、
ペンギンの上に担がれて運ばれる
……なんていうのを想像してしまって。

もしそうなったらこれから暫くは、僕もルークも
部隊の子達からネタにされそうだなあなんて思い。
少し、笑う。]
(269) 2020/05/30(Sat) 16:06:15

【人】 部隊長 シュゼット

  足も動かないのに。
  僕みたいに痛いの、我慢できるわけじゃないのに。
  こんな状態でも、僕や、皆を治すことばかり。
  
  やっぱり、ルークは、すごいや。
  きっとさ。頑張ってるルークを見たら、
  皆、もう、ルークを葬儀屋なんて呼ばなくなる。
  
[一生懸命に職務を全うする彼女を眩しく見上げ
>>202うん、うん、と頷きながら。僕は微笑んだ。]
(270) 2020/05/30(Sat) 16:06:24

【人】 部隊長 シュゼット

[……段々と、瞼が重くなってくる。
さっきまでいた、水底での深い眠りではなく。
また起きたら僕は僕のまま目覚めることが出来る、
普通で、それが僕にとっては大切な、眠りだ。

―――さっき目覚めてからは、もう。
ここ最近ずっと僕に付きまとっていた、
起床後の頭痛はさっぱり無くなっていた。

だから、今度も大丈夫。
もう、妙な夢も見ないし頭痛もしないだろう。
そんな確信からくる安心でうとうととしていれば。
頭が持ち上げられ、柔らかくて温かなものが差し込まれる。]

  綿菓子みたいにふわふわで、あったかい。
  ……すぐ、寝ちゃいそうだ。

[頭を包み込む柔らかさは酷く心地よい。
ほんとは、もう少しルークと話していたかった。
でも、もう体力は限界のようだったし、
久々の、記憶の夢を見ない眠りへの誘いが
ルークの尻尾枕だというのは、とても嬉しかったから。
このまま寝てしまえたらさぞ気持ちいいだろうと。

そう思いながらも……寝落ちる際に、最後。
尻尾枕をしてくれる前に話してくれたこと。
その時は、僕は頷いて聞くだけだったけれど。
少し、僕からも話しておきたくて。>>203
(271) 2020/05/30(Sat) 16:12:00

【人】 部隊長 シュゼット

  僕は……正直、駄目だと思った。
  でも。深い水の中……夢のような場所で
  僕が全てを忘れそうになった時に
  ルークの手の温度が、伝わって来たんだ。
  
  君が、僕に話しかけてくれた全てが、
  ……ううん。今だけじゃない。
  これまでに、言ってくれた、してくれた全てが
  僕を、今この場所に引き戻してくれた。
  
  今。一緒にいられるのが。
  僕も、幸せなんだ。
  だから、これからも―――僕と、一緒に。

[一緒に居て欲しいと。
口はそう言いかけた形のまま、
ふわふわの枕に抗えず、僕は眠りへと落ちた。
寝顔は夢やこれからへの不安などなく、安らかに。]
(272) 2020/05/30(Sat) 16:12:45

【人】 部隊長 シュゼット

― 医務室 ―

[僕が次に目を覚ましたのは医務室だった。
……とはいえ、ここはいつもの医務室ではない。
今回の一斉攻撃を乗り切れたのは喜ばしいが、
この戦いはいつも以上の負傷者を産んだ。

基地の医務室一つでは賄えず、
空き部屋に簡易ベッドを追加でこしらえて、
臨時の医務室を何部屋も作ったようで。
今、僕は、そのうちの一つに入れられている。

……と。いう説明を、そこにいた軍医に聞いた。が。
目覚めてから僕はもうそれどころではない。
話される内容なんて、全然頭に入らなくて。

ある程度体が動くようになっているのをいいことに
軍医が僕のベッドから離れた瞬間、
ばふんっ!と、布団を頭から被って丸まった。]
(273) 2020/05/30(Sat) 16:13:24

【人】 部隊長 シュゼット

  (――――ッ!!!
    ぼ、ぼ、僕は、なんてことを…!!
    えっ、夢じゃない?夢じゃないよな??
    
    だって、ルークと、その、あんな、
    いやいや、嫌なんてこと全くなくて、
    嬉しいんだけど!!!!!
    そうなれたらいいなって!
    思ってたりも、したけど!!!
    
    で、でも!!心の準備が!!!!  )
(274) 2020/05/30(Sat) 16:13:48

【人】 部隊長 シュゼット

[起きた瞬間から、ルークを助けてから、
彼女の尻尾を枕にして寝てしまうまでのことを
何回も何回も思い出してしまって。
触れあった唇の感触とか!
想いが通じ合ったのはいいけど、
あんなストレートな言葉で言ってしまったとか!

髪や尻尾だけじゃなく、顔を真っ赤っかにした兎は
顔を隠すので必死だったらしく。

……布団で隠せているのは、
まるまった兎の、おなかから上の部分だけ。
ベッドの下の方から見ればズボンも靴下も丸見えで。
丸くて赤い尻尾がふわふわと見えて、揺れていた。]*
(275) 2020/05/30(Sat) 16:15:03

【人】 軍医 ルーク


  ――… 君がひどいやつなら、
  わたしだって、そうだ。>>266


[ 義手を使ってまともに動くことも出来ない様子を、
 いつもなら心配でたまらなくて、
 居てもたってもいられなくなるところ。
 今だって、直ぐにでも出来るだけの手当てをしたいとは
 思っているけど、
 それでも、いまこの胸を満たすのは、
 無事に戻ってきてくれたという喜び。
 彼が彼のまま、大切なものを失うことなく、
 傍にいてくれるということへの、どうしようもない幸せだ。

 それに、泣かせてしまっているというのなら。]


  泣いてるのは――嬉しいから。
  だから、いいんだ。
  それに、嬉しい、とか、悲しいとか、
  分からなくなっていたことだから。
  …わたし、こんな風に泣けたんだなって。  
(276) 2020/05/30(Sat) 19:29:17

【人】 軍医 ルーク

[ 断ち切れたまま戻ることはない、取り戻す必要もないと、
 置き去りにしていたことだった。
 それなのに、いつの間にか。
 結びあわされた糸が、手を伸ばして再び色彩を編むように、
 取り戻されていくのを感じていた。]


  笑ったり、泣いたり――
  幸せだと思ったり。
  君がくれたもの、
  君を大切だと思うわたしが、取り戻したもの。
  だから、嬉しいって思ってくれる方が、
  わたしは嬉しい。


[ 泣きながら、息を詰まらせながら、
 子供みたいな拙い精一杯の言葉で、そんな風に伝える。]
(277) 2020/05/30(Sat) 19:29:37

【人】 軍医 ルーク

[ 腕力はないが、患者の身体を動かすコツは心得ている。
 さすがに義手の重さはどうにもならないから、
 それ以外の部位を動かすことにはなったけれど。
 先ほどまでより落ち着いた呼吸を聞き、
 此方もほっと安堵の息をつき、胸に耳を当てて蹲る。

 ――で、今になって照れが来て、
 尻尾をぴたぴた言わせていたわけだが。]


  ひどい、とか、尻尾とか……!
  そういうことを、君は…!!


[ 聞こえてきたくすくす笑いに、益々顔が赤くなり、
 尻尾がぶわりと膨らんだ。
 絶対に顔を上げるものかと、服にしがみ付きながら
 聞こえてくる鼓動の音は早足で、
 それを意識すると、また頬にかっと血が上る。
 尻尾の揺れる動きはまた少し早くなったけれど、
 嬉しそうな尻尾、と言われたなら、
 その動きも止まって、ぴーんと張りつめ、
 ぎこちなく、そろり、地面へと降りてゆき。]
(278) 2020/05/30(Sat) 19:31:31

【人】 軍医 ルーク


  …… 莫迦、
  あとで、覚えてろ。


[ 恨めし気に顔を上げ、じーっと睨んだ。
 顔は真っ赤だし、
 口元は綻びたいのかぎゅっと結びたいのか
 ひどく難しい表情になっているし、
 まったく迫力なんてなかっただろうけれど。]
(279) 2020/05/30(Sat) 19:31:53

【人】 軍医 ルーク

[ それでもどうにかこうにか立ち直り、
 状況を確認する頃には、大分落ち着いてきて、
 ぺんぎんに義足の調達を頼む余裕も出てくる。
 動けなくてごめんと謝る声に、首を横に振った。]


  大丈夫。
  君は、あの機獣から守ってくれた。
  わたしだけじゃなく、皆のことも。


[ あのまま蛇型がここで暴れていたなら、
 どれだけの被害が出ていたか想像もつかないほどだ。]


  だから、此処から先は任せて。

  ……さっきも、今までも。
  戦えなくて、君が危険な目に遭っているときに、
  近くにいられないのが、怖かった。
  だから、出来ることがあるのは嬉しい。
  それに、彼らは君にとっても大事な連中だろう?


[ 医者として、戻って来る者たちを治すという使命感は、
 元よりあるけれど。
 それだけではなくて、力になりたい、
 出来ることがあるなら何でもしたいという望みでもある。
 だから、此処からは自分の仕事。]
(280) 2020/05/30(Sat) 19:32:47

【人】 軍医 ルーク

[ いまはゆっくり休んでいてほしいと、
 尻尾をそっと頭の下に差し入れて。
 だいじょうぶだよ、おやすみ――と、そっと耳を撫でる。
 その穏やかな表情に、あの頭痛は感じていないのだろうと、
 安堵を深くした。
 ずっと、不安だった。
 手を繋いでいると、忘れさせたりなどしないと誓っていても、
 いなくなってしまうかもしれないと、そう思うだけで、
 心臓が握りつぶされるような恐怖を感じていた。

 だから、水の中の夢の話を聞けば、
 いまでもどきりと鼓動が悲鳴を上げる。
 ――本当に、ほんとうに、
 帰ってきてくれて、よかった。]

  
  ……どこまでだって、行くよ。
  世界中のどこだって、水の中だって、
  ううん、世界の外だって。
 
(281) 2020/05/30(Sat) 19:33:54

【人】 軍医 ルーク

[ 温もりというには冷たいけれど、
 この手の温度を、感じていてくれたこと。
 彼の言葉のひとつひとつが、嬉しくて幸せで、
 あたたかくて、どうしようもなくて。

 “僕と、一緒に”
 その言葉の続きに耳をすましたのだけれど――
 続きの代わりに聞こえたのは、
 すー、と穏やかな寝息だったものだから。]


  ……、
   

[
そこは! 最後まで言ってほしかった!!!


 莫迦ー! 
 と思わず声を出しそうになるのを、何とか噤み、
 そっとその耳を撫で、おやすみ、と言った声は、
 自分自身でも聞いたことがないほどに、
 愛おしさを隠せずにいる、やわらかな声だった。]
(282) 2020/05/30(Sat) 19:35:32

【人】 軍医 ルーク

[ 最後の機獣が倒されたという一報が基地を駆け巡り、
 前線の兵士たちが帰還し、
 怪我人の搬送や戦闘後の機獣の処理が始まる。
 第二研究所の爆発を受け、爆発物等の確認は
 極めて入念に行われることになっている。
 ぺんぎんが運んできてくれた旧式の義足を取りつけながら、
 誰か手が空いたものに担架を持ってきてもらい、
 彼を医務室に運ぼうとしたのだが。]


  ん?


[ くいくい、と服の裾を引っ張られる。
 そこには、ずらりと並んだぺんぎんたちが、
 決意に満ちたきらきらした眼差しで此方を見上げていた。
 じい、と医務室のぺんぎんに視線を送れば、
 羽でしゅたっと彼を指す。
 先ほどの蛇型から自分たちも守られたと理解しているのか、
 それとも普段から仲の良いうさぎを運ぶお手伝いをしたい! 
 というところか。>>0:39]
(283) 2020/05/30(Sat) 19:36:21

【人】 軍医 ルーク


  多分、君たちには重いぞ? 
  この義手とか。
  人間が運ぶにしても何人かは要ると…

  ――
うわあ…?



[ 思わず変な声が出たのは、そう言っている間に、
 さらにわらわらっとぺんぎんが増えたからだ。
 近くの建物で息を潜めていた連中だろう。
 医務室の方角から担架を担いできた数羽が見えるに至り、
 まあいいか……と諦めた。
 この規模の戦闘なら、怪我人の搬送には鳥の手も借りたい。
 
 そのようなわけで、帰還した第一攻撃部隊隊員は、
 中庭で破壊され、停止した蛇型機獣の残骸を見て、
 彼らの隊長が基地を守ったということを知るだろうし。

 ―― タイミングによってはそれに加えて、
 見慣れない白狐に先導されたぺんぎん達に運ばれて行く、
 赤いうさぎを目撃してしまうことも、
 もしかしたら、あったかもしれない。>>269]
(284) 2020/05/30(Sat) 19:37:14

【人】 軍医 ルーク

  ―― 
医務室
 ――

[ それから暫くの間、
 医療班は負傷者の治療に総出で取り組むこととなる。
 出来るならずっと付き添っていたかったのだけれど、
 彼が目を覚ますまで、自分は自分のするべきことを――と、
 職務に打ち込んだ。
 それでも空き時間を見つけるたびに、
 臨時の医務室に顔を出し、様子を見ることは忘れない。
 人見知りのぺんぎんも、今回ばかりはと人前に出て、
 “おてつだい”業務に大忙しだった。

 自分が担当になった兵士は、
 相変わらず顔を青くする者もいれば、
 非常時にえり好みをしていられないと腹を括る者もあり。
 あるいは、フードを取った姿を見て、
 えっ…と固まっているようなのもいたが、
 あれは何に驚いていたのかよく分からない。

 逃げようとするやつには、
 逃げたらその腕の捻挫治すついでに四本位に増やすぞ? と、
 念入りに脅してやったものだ。]
(285) 2020/05/30(Sat) 19:38:40

【人】 軍医 ルーク

[ それで、だ。
 目を覚ましたと聞いて駆けつければ、そこに見えたのは、
 穴に潜り込んでも、どう見ても隠れ切れていない感じの、
 ふわふわぷるぷると揺れている、赤い尻尾。>>275]


  ……


[ ひとつ、ふたつ、瞬き。
 どういう状況だこれ――?
 ぺんぎんと顔を見合わせて数秒後、なんとなく察する。

 ( 自分もここしばらくの間仮眠をとるときなんかに、
  あのときのことを、何度も思い出しては赤くなり、
  尻尾がぱたぱたと動いてしまうことなんかが、
  あったものだから。 )

 それでも、あれから時間をおいている分、
 自分の方は彼に比べて“心の準備”が出来ているのだろう。
 ああ、そういえば、
 “後で覚えてろ”と言ったっけかなあ――と思い出し、
 寝台を指さし、うずうずしているぺんぎんに
 ゴーサインを出した。]
(286) 2020/05/30(Sat) 19:40:45

【人】 軍医 ルーク

 [ ぺんぎんはきらきらした眼差しで嬉しそうに、
 ててて、と寝台に飛び乗り、
 足元からもぞり、布団に潜り込む、
 以前義手を使った彼が運び込まれてきた時と同じように、
 顔の近くまでもぞもぞと這ってゆき、ひしっとくっつく。]

  
  起きたって、聞いたから。
  身体の具合は?
  薬を持って来たんだ。
  残念ながら薬は苦いから、
  また苦いものと苦いものの選択になるね。
  抵抗したら、また全部混ぜて口に突っ込むよ?


[ そう言いながら、布団に手をかけ、
 それはもう情け容赦なく、一秒も待つことはせず、
 べりべりと引っぺがそうとする。
 自分の力では剥がせないかもしれないし、
 案外剥がせてしまうかもしれないし、どうなるだろう。

 いずれにしても、もしうさぎが穴から顔を出したなら、
 微笑みを浮かべた紫の双眸が、
 すぐ近く、目と鼻の先にあるだろう。
 そうして、言ってやるのだ。]
(287) 2020/05/30(Sat) 19:42:14

【人】 軍医 ルーク


   おはよう、シュゼット。
   “これからも、僕と一緒に”の、
   続きを聞かせて?


[ そう、つまり。
 感情が戻ろうと、自覚しようと、
 やっぱり意地悪はするのである。

 ( ―― ほんとうに聞きたかったからだ。
   とても )

 でも、そう言いながら、やっぱり自分の頬も、
 心の準備なんてどこに行ったとばかりに赤くなっているのは、
 これはもう、仕方がない。

 運んできた薬瓶が苦いのも、どうしようもないことだけれど、
 それに加えてもう一つ、
 後に飲めば苦みを消し去ってくれるような、
 甘い苺味のジュースを作って持ってきていたのも、
 まだ、言ってやらない。

 手に持っているのは、あのタブレット。
 自分が書いた返事を、まだ読んでもらっていない。
 そちらはそっと枕元に置き、まずは返事を待つ。]*
(288) 2020/05/30(Sat) 19:44:34

【人】 神置 穂村


[ユージンが漏らした呟きに>>234
反論が全く出来なかった

自らの手で口を塞いでいたことは
正に後悔先に立たずであったとはいえ
塞いでなくても、出来なかったに違いない]


 (…コイツ、絶対…いい性格してる)


[どっち? どっち? との問いになど
もちろん、答えられる筈もなく

キッと睨みつけては、みたものの ── ]
 
(289) 2020/05/30(Sat) 21:11:37

【人】 神置 穂村


[頬杖ついて見上げる顔を見れば>>236
効果がないのは、一目瞭然であった]


 …っ、だから…こっち見るなって


[反撃にならない反撃をしながら
ゆっくりと手を離して、着席をして
はーっと大きくため息を吐いた]
 
(290) 2020/05/30(Sat) 21:12:54

【人】 神置 穂村



 もう、ユージンの気の済むまで
 好きなだけ、いってくれて…いいわ


[諦めとも呆れともいえないこの気持ちを
何といえばいいのか分からないまま

降参の意を表明してから、ぼそりと呟いた]
 
(291) 2020/05/30(Sat) 21:14:11

【人】 神置 穂村


[すっかり冷めてしまったカップの中身を
飲み干して、後のことを問えば
何と返って来ただろうか

いずれにせよ、適当な頃合いに店を後にする]
 
(292) 2020/05/30(Sat) 21:17:11

【人】 神置 穂村


[店の外に出た時には、
まだ日はそこまで傾いてはなく
高く晴れた空が広がっていたのだが]


 …あ、


[ぽつぽつと頬に、微かな雨粒を感じる
一瞬、楽器が心配になってしまうも
空を見る限り、天気雨なのは明らかで

近くにユージンがいたのなら
大丈夫と満面の笑みで告げただろう]
 
(293) 2020/05/30(Sat) 21:18:22

【人】 神置 穂村


[別名、狐の嫁入り、天泣、涙雨
            
てぃだあみ

それから、故郷では ── 太陽雨ともいう

そんな話も出来たらいいなと思いながら**]
 
(294) 2020/05/30(Sat) 21:20:09

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也


 [ なんやねんそのへんなこえ ]


   『 なんやねんその変な声 』


 [ こころの声だだ漏れキャンペーンしてしもたわ
   一世一代の告白やいうのに ]
(295) 2020/05/31(Sun) 2:17:19

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ 震える布団があることを良いことに
  よいしょ、とベッドにのりあげた。

  様子見てちら見しようもんなら
  布団を押さえて

  ちゃんと目と目みて お話しようのお誘い ]
(296) 2020/05/31(Sun) 2:33:23

【人】 部隊長 シュゼット

[―――僕が、布団の中で丸まってる間。
僕と同じように負傷して手当を受けている兵士たちの
話し声が、ベッド同士をカーテンで仕切った、
僕の隣のベッドの方から聞こえてくる。

第一攻撃隊の隊長が、基地内部に侵入した蛇型を
義手の光線の一撃で仕留めたことを
人伝いの噂で聞いて、興奮気味に語る声がする。

>>284僕が医務室に運ばれて来た状況は噂になっていて
ペンギン達を手懐けることがピンチを打開する秘訣だとか
あのペンギン型端末達と仲良くなるためには、
彼らが喜ぶ甘いお菓子を献上しなければならないだとか。
ペンギンと仲良くなる方法を一番よく知っているのは
軍医の、あの"葬儀屋"なのだとか。 ]

 (やっぱりペンギンに僕は運ばれたのか……)

[基地内のペンギンの扱いが良くなりそうなのは
喜ばしい事態ではあるのだけども。
これは後で、僕の部隊の子達に捕まった暁には、
相当な質問攻めにあうことになるかもしれない。
色々覚悟しておかないと、と。内心ため息。

葬儀屋とまだ呼び続ける声には文句も返したくなったが
葬儀屋の治療は思っていたより悪くなかった、
と、話が続いて。今は許すことにした。]
(297) 2020/05/31(Sun) 2:52:31

【人】 部隊長 シュゼット

[やってきた機獣の全てを倒せたのは本当らしく、
死傷者ゼロ……とはいかなかったが、
僕の部隊の兵士含め、被害は最小限に抑えられたらしい。
そのことに安心したのもつかの間。

>>252もうひとつ、噂が聞こえてきて
布団の中に埋もれた耳がぴくりと動く。]

 (……"交渉"か。
  総司令も流石に、防戦一方のままでいいとは
  考えることはない……か。)

>>251機密として扱われている話もまだあるようで
地下世界の住民たちが元々地上世界の人によって
作られた存在であることまでは、
この医務室では聞こえてこなかった。

……でも。
この世界に来る前のいくつかの記憶は
本当に忘れてしまったまま思い出せてないけれど。
地上の人達の目的と。
地下世界の、耳と尻尾を持つ種族については
少しだけ、話を聞いたことがあった。]
(298) 2020/05/31(Sun) 2:53:55

【人】 部隊長 シュゼット

[もう住めなくなってしまった地上世界の代わりに、
地上の人達は、地下へと進出することを決めたらしい。

広大な地下空洞は、人が移り住める程には広く、
地下でしか育たない植物や動物なども既に生息していた。
しかし、大気の状態や、日光がない環境から。
地上の人達が適応できる環境ではなかった。

……そこで。
環境の変化に強く生きられるような種族を、
かつて、地上に多く生息していた動物達をモデルに、
自分たちの遺伝子を掛け合わせて、作ったのだという。

大地の開拓は彼らが作った生物たちに任せて。
地下の空気の浄化と状況の観測は、
僕たちが『太陽』と呼ぶ、地下天井に浮かんでいる
太陽光の役目を持つ機器が行った。

それは、地上程の空間の浄化は行えないが、
地上よりも空気の量が少ない地下なら時間をかければ
地上の人間が住めるぐらいまで大気の状態を変えられるような
機能が備わっていた。]
(299) 2020/05/31(Sun) 3:02:13

【人】 部隊長 シュゼット

[自分たちが住むのに良い環境になったから
最初に地下に放った生物達は用済みになった。

だが、組み込んでおいた、ナノマシンは不発に終わる。
……そこで、作られたのが僕だった。
地下への攻撃の際まで使える状況だったなら
攻撃にも参加できるよう戦闘力を高く持たせた、最新型。
でも、戦闘能力以外の、環境適応力などは、
地下世界の生物達と同じに作ったらしい。

……まず、僕には。
そのナノマシンの投与と、作用実験が行われた。
―――結果は、今の状況を見てわかる通りだ。
地上の人類によって作られた僕達新人類は、
製作者たちが思っていたよりも、丈夫だった。

僕には、ナノマシンを含めた、
毒のようなものは一切効かなかった。
これは地上人のだれも予測できなかった事態だったようで

地下世界を攻撃するのに反対の人達も居たらしく、
もう少し世界を調査するべきだという意見に押され。
とりあえず、今後の方針が固まるまでの短い間。
どんなに汚染された環境でも生きられる僕が
世界の各地点を調査することになったんだ。

あらゆる場所を見ることが出来たわけじゃなかったから
もう少し調べられたならという後悔が……今はある。]
(300) 2020/05/31(Sun) 3:05:33

【人】 部隊長 シュゼット

[後悔と言えば、僕が作った人達が言っていた、
地下の人達は言葉も通じない"敵"だと、
そっちにもっと疑問を持てたなら……
もっと、地下と地上の状況は変わったのだろうか。]
(301) 2020/05/31(Sun) 3:05:49

【人】 部隊長 シュゼット

[『岩盤の上の世界も一枚岩ではない』のは確かだ。>>252
それならば。交渉に向いているのは、
上の世界も下の世界も知っている、僕が良いんじゃないか?
僕は交渉事なんて向いてないと思っているし、
緊張と不安でまた穴に潜りたくなっちゃうと思うけど。
でも…………]

  ……ひゃあっ!

[僕は考え事に集中していて、
近づいてくる気配に全く気付いていなかった。
>>287もぞもぞと足元から這い上がってくる感触が
足から背中までをぞわりとかけ上がってきて、
裏返ったような声が出る。

なんだなんだと顔のあたりにひっついてきた
もふもふの何かの方を見てみれば。
それはもう嬉しそうな眼差しで、
僕の方を見るペンギンと目が合って。
ぱち、と。瞬き。

―――その瞬間。
ルークの声がして、一気に布団が剥がされた。]
(302) 2020/05/31(Sun) 3:06:48

【人】 部隊長 シュゼット

[折角落ち着いてきたって言うのに、
ルークの顔がこんなに近くにあるんだ。
また一気に顔が赤くなるのも当然というもの。]

  わぁっ!!!
  る、る、ルーク…!!!
  
  あー、ええっと、体は、
  例によって、右腕がまた動かないけど、
  この感じ、いつもと同じだから大丈夫……!
  
  抵抗は、し、しないけど、
  その、苦いのは……

[何を聞きたがってるのかはすぐわかってしまい、
ううう、と小さく唸って。しどろもどろ。
ちらちらとルークを見ても、見逃して貰える筈も無い。

よく見ると、ルークも少し顔が赤い気がする。
言わないのも彼女に悪い気もしたし。
……言っておかないとな、と。
 僕も思ってはいた。から。 ]
(303) 2020/05/31(Sun) 3:09:51

【人】 部隊長 シュゼット

  あー、えっと、
  ……もう少し、屈んでくれれば……言う、よ。

[ごにょごにょと、そうお願いすれば。
ルークは少し頭の位置を下げてくれるだろうか。

彼女の耳がよく見えるようになったなら。
(もしフードを被っていたら、優しく外して)
ふわふわのそれを、左手で撫で。
まだ赤みを残した顔のまま、
真っ白な耳毛に唇が触れるほど近づいて、言うんだ。]
(304) 2020/05/31(Sun) 3:10:32

【人】 部隊長 シュゼット

[ルークとの会話が落ち着いた頃に。
さっき聞いた噂が気になって、彼女に聞くだろう。]

  そういえば……総司令が、
  地上との"交渉"役を、基地の人員から選ぶ、って
  そんな噂を聞いたけど……本当?

[隣のベッドの方を見て、兎耳を揺らして首を傾げ。
言ってしまおうかどうか、どうしようと。
悩みながら、お腹のあたりに居るままのペンギンを
もふもふと撫でる。]

  もし本当なら…………そうだ。
  ……ルーク。タブレット、見てくれた?

[そういえば、戦いの前に、
地上に行くことを考えているという相談を書いて、
タブレットを渡していたことを思い出す。

>>288さっきまで近くにいるルークのことばかりで、
心臓はどきどきしっぱなしで他のことには気が回らず。
枕元にタブレットが置いてあることも、
僕はまだ気づいていない。

まさか、もう、とっくに読み終えられていて。
返事まで書かれている物がここにあるなんて。
あの戦闘から数日経っていることもまだ知らない僕は、
予想もしちゃいなかった。]**
(305) 2020/05/31(Sun) 3:14:01

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[今度はうちでお泊りするって
 約束を取り付けて>>184
 喜びのあまり白猫のクッションにダイブして>>183
 ぎゅっと抱えながら話し始める。

 グレイの子より
 こっちの方がイリヤっぽいからね。
 色白のかわいこにゃん。


 しっかり耳を傾けてくれるから
 調子にのって、いっぱい語ってしまった。
 落ちも何もなくて
 面白い話じゃないハズなのに
 親友は温かい笑みを浮かべてくれる。>>185
 
(306) 2020/05/31(Sun) 7:40:27

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 


   ん、 そうなのかも


 
[それが、とても嬉しくて
 私も微笑う。

 硬い表情筋が邪魔をするから
 イリヤみたいに可愛く…は笑えてない気がする、けど。]
 
(307) 2020/05/31(Sun) 7:42:03

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[過去の自分が積み重なって
 今があるなら
 全部が愛おしいっていうのも変かもだけど、
 受け入れられる気がするから不思議。

 公立高校に落ちてしまって
 単願推薦で通ってた
 今の私学に入ることに決まった時は
 ショックを受けて、この世の終わりみたいに
 暗くなってたんだけどね。

 お金も掛かるし
 実力よりも学力も高い学校だったから
 ついていけるか不安もあった。

 
今も、数学以外は低迷中だけど‥‥ うん。




 だけど、でも……

 そのおかげで
 イリヤと先生に出会えて
 幸せすぎるくらいに
幸せ
だから。]
 
(308) 2020/05/31(Sun) 7:45:37

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[彼女は、どんな過去を重ねて
 今があるんだろうって訊ねてみたら……

 アタシの想像を遥かに超えて
 ぶっ飛んでるっていうか
 ワールドワイドっていうか

 とにかく驚いた。>>187
 
(309) 2020/05/31(Sun) 7:47:27

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[昨日、髪が綺麗って褒めた時に
 クォーターだって言っていたから>>3:0
 おじいちゃん? おばあちゃん?からして
 国籍とか人種とか気にしない
 先進的で自由な考え方の
 持ち主なんだろうなって思ってたけど。

 イリヤのお母さんは
 その気質を濃く煮詰めたみたいな
 生き方をしてる。


 叔父さんである先生は
 土地にしっかり根を張って
 生活してるように見えるけど

 ちっちゃなイリヤを預かったから?
 それとも、その前から?
 …なんて気になったりもした。>>188
 
 我儘かもしれないけど
 イリヤも、先生も
 どこにも行って欲しくないから
 留まってくれる方のひとだと良いなって。]
 
(310) 2020/05/31(Sun) 7:49:57

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 


   でも、そっか
   そんな頃から一緒に居るから分かるんだね

   もえぴったんの時
   イリヤに悔しそうって言われて
   ああ、ほんとだ!…って気づいたんだー>>182



[負けて悔しいフリをしてくれる
 大人もいるけど
 先生は真剣に戦いつつ
 一喜一憂してくれていた。

 ものすごく畏れ多いんだけど
 かわいい、って
 感じてしまって…また萌えたのだ。

 アタシも渡辺先生以外の萌え属性を
 全力で探そうとしてみたけど、完敗だった。

 だって、目の前に居らっしゃる
 萌えの宝庫に、思考が行かないなんて
 
ムリ、ムリ、ぜーーーーったいに無理っ!
 ]
 
(311) 2020/05/31(Sun) 7:52:24

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[その後の、ゲームの話とかは>>188
 ものすごく共感した。

 日本に帰ってきてからの放課後や
 長期のお休みなんかは
 オンラインゲームにも勤しんでいたから。]



   アタシも、アタシもね
   メール送ったり、してたよー

   もうサービス終了しちゃったけど
   おしゃべりな猫がペットのヤツとか、すきだったなぁ
   NYANDRAだったっけー?

   ファイニャルファンタジーとかも、はまってたぁ
   トル猫の大冒険とかも

 
(312) 2020/05/31(Sun) 7:56:46

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 

   あめちゃん、とか
   きゃんでぃ、とか
   ぺろきゃん、ろか…ね

   ふぁぁ…ぁぁ……
   あめの、なまえれ……あそ、んえたんら、ろ


   いりやあ……? なんろ……?



[共感しすぎて
 話の腰を折ってしまった挙げ句に
 また饒舌に自分語りを始めてしまい

 さらに最後は、
 急に襲ってきた睡魔のせいで
 呂律が回らなくなるという大失態。]
 
(313) 2020/05/31(Sun) 7:58:25

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[今日はそうじゃなくとも
 いつもより、たくさんたくさん
 イリヤにお世話を掛けちゃったというのに。>>180>>181

 大あくびで目の端に涙を留めたまま
 撫でてくれる手と>>189
 枕がわりの白い猫のクッションに
 すりり、と
 頭を擦り寄せる。]



   あしら、 れったい……ろ…?



[皆より体も大きくて
 頼られる方に慣れきっていて
 お姉ちゃんって立場にも縛られてきたから
 自分から甘えるのは
 得意じゃなかったハズなのに。

 彼女の手は、心とおんなじに
      ─────とっても
温か
かった。]*
 
(314) 2020/05/31(Sun) 8:00:17

【人】 世界の中心 アーサー


[ 嗚呼、そうだ、“ひどい”のだとも。

  ひとのことなんか考えないし、
  情緒不安定でおこりっぽい。
  まともにダンスも踊らなければ、
  人と会う体力さえもう尽きていて
  小宮を突っ切るだけで肩で息するよな状態。

  ──段々、体力の上限が下がって行く。
  年齢にしてはおかしい程に。]
 
(315) 2020/05/31(Sun) 12:59:19

【人】 世界の中心 アーサー


[ こどもは、嫌いだ。
  …きらいなものなら両の指に収まらないほどあるけれど、
  その中でも左手の小指ぐらいに入る“きらいなもの”だ。

  去りゆくこどもに嫉妬するなんて事はなくとも、
  デートなどと聞くなら
  ──僕ともしたことがないのに?
  なんて態々聞き返した。 
  中庭などの屋敷の中でのふたりきりは、
  デートには含まれないらしい。]
 
(316) 2020/05/31(Sun) 13:02:04

【人】 世界の中心 アーサー



  “大人”だから木には登らないのさ。

       …ダンスはちょっと、まあ、 ……

 
(317) 2020/05/31(Sun) 13:02:30

【人】 世界の中心 アーサー


[ 気取って受け止めては見たものの、
  結局ダンスの話になれば言葉を濁してしまう。
  体幹がゆるふわなので子どもだろうと木にも登れない。

  青薔薇を見下ろす。
  選び抜かれたロイヤルブルー、奇跡の青。
  …見慣れないような気もする。
  とくに、結われた髪と、薄い化粧が。

  おんなは化けるなあ、などと。]
 
(318) 2020/05/31(Sun) 13:03:19

【人】 世界の中心 アーサー



  …君が“青薔薇の君”でいたいのなら止めやしないさ。
  馬に蹴られたいわけでもないし。

  でも僕は、
  君をリドル家として送り出しはしないからね?

 
(319) 2020/05/31(Sun) 13:03:45

【人】 世界の中心 アーサー


[ ──わらう。
  いのちのいちぶは何処へ消えたか。

  あれから一つ、
  ロケットペンダントが増えているのは内緒の話だ。

  青薔薇の君が“赤薔薇のリドル”と連れ立つのを、
  貴族の若君は遠巻きに眺めていることだろう。
  ──名字を背負わせない、と語るのは
    彼等の親の顔もまた、其処にある為だ。]
 
(320) 2020/05/31(Sun) 13:04:28

【人】 世界の中心 アーサー



  …此処の所、赤い薔薇と青い薔薇が
  “葉を取り合って”踊る夢ばかり見る。
 
  こんなところでしか青薔薇の君とは逢えないだろ。

 
(321) 2020/05/31(Sun) 13:04:52

【人】 世界の中心 アーサー


[ 小宮の真ん中まで、進んでいた。
  穏やかな音楽ばかりが耳に届く。
  此処で漸く赤薔薇は身を装って、“紳士の礼”。

  下から華奢な手を差し出し、]
 
(322) 2020/05/31(Sun) 13:05:29

【人】 世界の中心 アーサー



  ──簡単なステップで頼むよ。


        [ 薔薇が踊るくらいのね!
          今更格好のつかない御誘い。**]
 
(323) 2020/05/31(Sun) 13:06:12

【人】 楊 宇静



  言って良い?やったね


[なんて、許可を出されれば頬杖をついたまんまで、こちらを睨む穂村を笑いつつ見てはしゃぐ。だって、]


  最初は髪の毛かわいいだったでしょ
  次が大熊猫一生懸命だったでしょ

  あとちょっと自分強いのかわいいでしょ

  学校もいっぱい教えてくれたでしょ
  わたしの聞くこと一生懸命だったでしょ

  わたしの世話すると思うのかわいいでしょ

  わたしの話いっぱい考えてくれたでしょ
  とても嬉しかったよ

 
(324) 2020/05/31(Sun) 13:09:56

【人】 楊 宇静



  でもわたし一番かわいいと思うホムラは
  大熊猫のときとか
  お金ホムラが払うとか

  今みたいにちょっと素直じゃないね

  そのときとかかな
  自分強いで真面目で一生懸命よ

  素直なのに素直じゃないしても
  すくバレちゃうのかわいいでしょ?


[掌で隠した下の顔色が、どこまで赤く染まるか試してみたくなるからで。

あいにく、此方としては話題に事欠かない程度にこの短時間で穂村のかわいいリストが出来上がっているのだし。と、思っていたのだけれど。

墓にまで話が至ってしまえば。]


  墓は友達が建てる違うよ?
  家族にならないとダメだね?


[新たな燃料投下に、伝わるかどうかは解らないものの、言外の意味を多分に含ませて。]

 
(325) 2020/05/31(Sun) 13:10:43

【人】 楊 宇静



[ドヤ顔、の意味は解らなかったけれど、子供っぽい。と言われたのは解ったので。

やはり指摘された通りのドヤ顔をして、そんな風に返したのは、帰り道。]


  ……太阳雨


[軒下を出れば、外は明るいのに額の辺りに水滴の感触。

見上げれば、青い空に白い雲。
夕立のように灰がかった低い雲は遠くに少し見えるだけなのに。

掌を差し出せば、やはりぽつ。ぽつ。と弱い雨が疎らに当たるので、思わず言葉に出てしまった。

楽器が気になって、横に並んだ穂村のを見遣れば、どうやら大丈夫なようで。

――彼の故郷の言葉で、これを何と言うか知れば。
私の国の言葉と同じだね。なんて、きっと笑って言うのだろう。

ただしそれは、二人だけが知る。また、別の話――。**]

 
(326) 2020/05/31(Sun) 13:12:07

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[なぜか自分も混ぜて貰い、
 リビングでゲームをした。

 もえぴったんは苦手だ……。

 姪に何度も説明されたが「萌え」がわからないのだ。
 何が有効で何が無効か、判断がつかない。
 無効な単語を入力しては時間切れになってしまう。]



    「オイラー」も駄目か……
    「オイラ」が良くて、なぜ……



[大学の入試より難しい。
 受けたのは彼女らの影も形もなかった頃だが。

 良い鴨になると予想していたが――、
 雨宮さんと下位争いをした。>>263

 姪と同じで得意そうだと思っていたから
 少々、意外だった。]
 
(327) 2020/05/31(Sun) 13:18:28

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[夕食の際は二人で仲良くつくったのだと姪から
 自慢げに話されながら頂いていた。
 普段とそう変わらない工程で作られただろうに
 普段より美味しい気がしたのが不思議だった。
 その時に出し忘れていたデザートを
 タイミングを見計らってよければ、と見せた。]



    中にひとつでも好きなものが
       あるといいんだが……



[買い過ぎたのは今更ながら恥ずかしいが
 雨宮さんのすきなものも含まれていたらしく
 よかったと胸を撫で下ろした。>>264
 
(328) 2020/05/31(Sun) 13:18:30

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[選ばれなかった抹茶のケーキに
 手をつけていると

 長いため息が聞こえて>>265
 そっと、彼女を盗み見た。

 血色の良い頬と、蕩けるような眼差し。
 幸せを噛み締めている彼女がいて
 胸の中にあたたかいものが生まれる。]
 
(329) 2020/05/31(Sun) 13:18:34

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[――…ああ。もしかしたらこれが
 
萌え
という感情なのかも知れないな。]
 
(330) 2020/05/31(Sun) 13:18:37

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[ここの洋菓子店は、焼き菓子も美味いのだ。
 次はそれも買ってこようと考えた。**]
 
(331) 2020/05/31(Sun) 13:18:43

【人】 軍医 ルーク

[ 右腕がまた動かない、のところで
 ぐっと表情を曇らせはするけれど、
 義手を使って全く反動がないということはないだろうと
 予測はしていた。
 “いつもと同じ感じ”ならば近々動くはず――と
 自分を納得させる。

 赤くなってしどろもどろになっているところを見ると、
 いつもの自分なら、さらに追撃――なんて、
 考えてしまうかもしれないのだけれど。
 間近に目を見れば此方の頬もかっと赤くなってしまうのは、
 どうしても数日前のあのときのこと――、
 触れあった感触を、克明に思い出してしまうので。
 心の準備どこに行った。

 それでも、“聞きたいこと”は聞きたいのだ。
 続きを聞かせて、と問うときも、
 仕切りの向こうの他の患者には聞こえないように
 そっと声を潜めていたりもする。]
(332) 2020/05/31(Sun) 14:20:32

【人】 軍医 ルーク


  約束してくれて、ありがとう。
  

[ “あんな威力の義手砲は”撃たない――
 彼自身が失われる恐怖に怯え続けていた自分にとって、
 それは何よりも嬉しい約束だ。

 撃つこと自体はやめないと言ったのは、
 これから何が起こるか分からない以上、
 言えないことだったのだろう。
 本当は、身体に負担がかかることはやめてほしいと、
 そう思ってしまうのだけれど。 
 出来ないことを言わないのは、その言葉が“本当”だからだと、
 分かってる。

 それなら、自分も出来ることを探したい。
 あのとき彼は、蛇型に襲われていた自分を、基地の者たちを
 助けるためにその力を使った。
 あのようなことが、二度と起こらないように。
 義手砲を使わなければいけないことが、なくなるように。

 ――そして、そうだ。]
(333) 2020/05/31(Sun) 14:26:04

【人】 軍医 ルーク


  撃たなくても良くなることが、
  何より一番だけれど。
  どうしても使わなければいけないことがあったとしても、
  体に影響が出ないように改良していく方法を、
  見つけたいと思ってる。
  わたしは技術者じゃないけれど、
  専門外だなんて言ってられない。
  これから探すし、考えるし、
  絶対に見つけるんだ。


[ いま布団の中でもぞもぞ言っているぺんぎんの、
 飛べない羽のこともある。
 自分の持つ技術の幅を広げてゆくことは、遅くないはずだ。
 もしかしたら、天の向こう、
 この義手が作られたであろう場所なら、
 そのヒントもあるのかもしれないと――
 そのようなことも、薄っすらと考えながら。]
(334) 2020/05/31(Sun) 14:27:20

【人】 軍医 ルーク

[ やがて、名残惜しそうに身体を離し、
 ベッドの横に椅子を持ってきて腰掛ける。
 基地に流れる噂は、彼の耳にも入っていたようだ。
 
 なお、ぺんぎんに纏わる噂の方は、
 尾ひれがついて不思議なことになっているようだったが、
 面白いからそのままにしておいた。>>297

 医務室のぺんぎんは、患者に甘いものを差し入れされて、
 頭の上にハテナを浮かべて不思議そうにしていたけれど。
 食べきれない分を机の上に並べて困っていたから、
 仕事の合間にポシェットを縫って肩から下げてやった。
 というわけで、
 いま布団の中に潜り込んでいるぺんぎんのポシェットには、
 飴やキャラメルといった菓子が入っていて、
 “おすそわけのおみまい”を渡すタイミングを、
 いまかいまかと待っている。

 そして、“地上との交渉”という噂。]


  ああ、本当らしい。
  今は中央との折衝中だと聞いたけれど、
  近いうちに決定が出るはずだ。 
  次の襲撃までは間があるだろうけれど、
  それもいつまでかは分からないし、
  早いに越したことがないから。
 
(335) 2020/05/31(Sun) 14:28:45

【人】 軍医 ルーク

[ 彼が話そうとしている話の内容については、
 タブレットの話を聞くなら、過るものはある。
 こちらから口に出そうとはせずに、
 タブレットを見てくれたかという問いには頷きを返した。]


  総攻撃の前に、読んでた。
  その場で返事も書いたよ。
  いつ渡せるか分からないけれど、
  なんだか、黙っていられなかったから。
  どうしてもその場で書いてしまいたかったんだ。
 
  壊れてないし、動作も確かめたから大丈夫。
  東の外壁に置いておくいつもの方法だったら、 
  巻き込まれて壊れていたかもしれない。
  ぺんぎんに渡してもらって良かった。

 
[ もしかしたら、あのときは。
 “いつかはちゃんと届けられる”と信じたいがために、
 願掛けをするように、返事を書いていたのかもしれない。
 枕元に置いていたタブレットを取って、彼に手渡す。
 書かれていた返事の後半は、地上に行く話。>>3:$14
 自分は当たり前のように、
 “一緒に行く”場面を想定して書いていた。
 それは、口調の端々から伝わることだろうけれど、
 そういえば『一緒に行く』と書いてはいなかったことに、
 いま気付く。
 一人で行かせるなんて想像もしていなかったことだから、
 すっかりそこに自分もいる想定で描いていた。]
(336) 2020/05/31(Sun) 14:30:59

【人】 軍医 ルーク

 
  さて、と。
  話をしながらでも、まずはこっちだ。
  “パスワードをあけて”もらおうかな?
  もう何日も眠ってたんだから、体力を戻すのが先。


[ 当たり前のような顔をして、すーっと押し付けるのは、
 件の苦い、苦い薬。
 タブレットのパスワードだったAME015。
 何はともあれ、薬瓶を空けながらだ。
 自分も昼夜を問わず走り回っていたものだから、
 以前の飲食睡眠を忘れていたような状態よりましとはいえ、
 疲れはある。
 以前飲んで効いたなこれ、と覚えていたから、
 ポケットから自分の分も取り出して、
 至極平気な顔でくいっと飲んでみたり。

 話が先か、薬が先になるかは本人に任せるところだが、
 布団の中のぺんぎんは、
 がんばれ…! とエールを送っている。]*
(337) 2020/05/31(Sun) 14:32:37

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 
[同じオタクだけど、チカは純粋で綺麗だと思う。

 私はファンメールというのは
 対戦後の煽りや負け惜しみの意味で使ってた。

 「Jerk.(まぬけ)」とか
 「do something(何かしろよ)」とか
 「you goin on routube Imfao(ルーチューブで晒してやるww)」とかそんなやつね。

 言葉通りの意味で受け取ったらしいチカが
 いまや懐かしのゲームの話をする。>>312



    あれね、なっつ……
    私はやらなかったけどあったねー
    モンニャンのオトモにそっくりな子が出てくるやつ



[出逢う以前にやってたゲームは
 好みの差であんまり被ってないけど
 彼女の口から聞くとやってみたくなる。
 サ終してるのがとっても残念!]
 
(338) 2020/05/31(Sun) 15:03:48

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 


    名前もじってたの
    私は本名でやってた頃があるから
    ちょっと黒歴史……って酔っ払いか?



[話してる最中に
 チカの呂律が大変なことになった。>>313
 そんなになってまで
 まだ話したくて堪らなさそうなのが可愛い。

 絶対だよ、なんて約束させようとしてきたけど>>314
 私が貴女から離れるわけないでしょ。
 だから、果たせない明日が来ないはずない。]
 
(339) 2020/05/31(Sun) 15:04:33

【人】 女子高生 渡辺 入矢

 


    ん。まだケーキだって残ってる
    明日も遊び尽くすわよ

    ……おやすみ、チカ



[寝かしつけて、閉じられた目蓋を
 暫く穏やかな顔で眺めてた。
 寝ちゃうの勿体ないんだもん。*]
 
(340) 2020/05/31(Sun) 15:04:43

【人】 ミア




             そう。


 
(341) 2020/05/31(Sun) 17:24:38

【人】 ミア



 [ 借りる、と一言告げただけで、
  一度も姿を見せたことは無かった。

  綺麗だとか、そういうことを言われたかったのでは、
  多分、無かったのだと思うけれど。
  期待でもしていたのだろうか、さあ。
  立ち位置を求めてしまったのか、知らない。

  知らない。
  可能性を真実みたいに思ってしまうあたり、
  大概自分もひどいやつだけれど! ]

 
(342) 2020/05/31(Sun) 17:30:25

【人】 ミア




     ……夢も見なかったらここに来てないの。


 
(343) 2020/05/31(Sun) 17:30:41

【人】 ミア




      [ 手を取ることは、無い。 ]


 
(344) 2020/05/31(Sun) 17:30:57

【人】 ミア



 [ 伸びた手は、こんな時だって、
  "もしかしたら"来るかもしれない、と。
  忘れも消えもしない過去に従って、銀を 抜いていた。

  薔薇の髪飾りを解いてしまえば、
  ─── 嗚呼 ほんとうに、"なんのために"伸ばしたのか、
  馬鹿らしくなるぐらい伸びた髪が広がるから、 ]

 
(345) 2020/05/31(Sun) 17:31:32

【人】 ミア






           [ 躊躇い無く 切り落とした。 ]


 
(346) 2020/05/31(Sun) 17:31:49

【人】 ミア



  [ 切り落とした瞬間、
   ─── 青薔薇の気が可笑しくなったのかと、
   音楽すら止っていて、

   あの女の子のちぃさな悲鳴だけが届いている。

   磨かれた床に 欠片が散り、
   明らかに不機嫌な"青薔薇"は、
   髪飾りと銀を 手の代わりにつきだして。 ]

 
(347) 2020/05/31(Sun) 17:32:17

【人】 ミア



    ─── それじゃあね。
        今度は大人しい子でも雇いなよ。


  [ 満月で無くて良かった。
   細い影ひとつ、闇に溶かしてくれないだろうから。 ]

 
(348) 2020/05/31(Sun) 17:32:45

【人】 ミア



            *


   ─── ってことが あっただけだよ。

 [ 馬鹿なの?って言われた。
  ロイヤルブルーのドレスを指して、自分で無い女が。

  何処、と言われると、何処か、であった。
  生まれ故郷 とも違うような、
  "似たようなやつ"が集まる場所であるような、

  掃きだめに近いところ。
  ずぅっと昔の記憶よりは、まだ、人の住めるところ。 ]

 
(349) 2020/05/31(Sun) 17:33:35

【人】 ミア



 [ 確かにその時の女は馬鹿だった。
  理由もよくわからない怒りに任せたまま、
  同時、明らかに"高そうな"ドレスのまま、
  此処に行き着いて、

  貴族と勘違いした"似たようなやつ"を蹴り飛ばしていた!

  ……どうにも酒場の迷惑な客だったらしいので、
  礼と言うことで一室を借りているのは、その時の話。 ]

 
(350) 2020/05/31(Sun) 17:34:10

【人】 ミア



 [ 売れば幾らになるか。
  この部屋に招いた客皆が口を揃えて言う。

  値打ちが此処の奴らに分かると思う?
  ─── こじつけのよな、売らない理由。 ]

 
(351) 2020/05/31(Sun) 17:34:32

【人】 ミア



 [ 具の入らないスープ、パンは数日にひとつ。
  酒なんて其れこそ気を紛らわせる為の飲み物だし、
  果物は一年に何度か見られれば良い方。
  水ともなれば貴重品も良いところで、
  ましてや飲める状態にするところから始まる始末。

  薄いね、と、或る料理を出された時に、
  舌が肥えてるんだと言われたのは、来たばかりの頃。 ]

 
(352) 2020/05/31(Sun) 17:34:44

【人】 ミア



  [ 懐かしい、と 思うと同時、
   変わってしまった感覚に慣れない自分も居る。

   夢を見なさすぎて不安になるなんて、
   まったく ひどい話もあったものだ。 ]

 
(353) 2020/05/31(Sun) 17:35:10

【人】 部隊長 シュゼット

[―――さて。話が"地上との交渉"に及べば、
ベッドに上体を起こした体制のまま、
少し背筋を伸ばして、真剣に聞く。

……しかし、その間も。
僕の布団とお腹に挟まった位置に居座ったペンギンは
いつの間にやら装備させてもらったのやら、
身に着けたポシェットからとりだしたお菓子を
僕に、おやつを渡そうと、きらきらした目で渡してくる。

結局この子のつぶらな瞳に耐え切れず、根負けして。
おやつを食べながら話を聞くことになっただろう。
(おやつには誰が入れたのか苺味の飴も入っていて
それを見つけた僕は久しぶりの好物に、
ペンギンに負けないぐらい、目を輝かせてしまった)]
(354) 2020/05/31(Sun) 20:27:48

【人】 部隊長 シュゼット

>>335ルークからの答えは予想通りだったけど
こうして言葉にされると現実味を帯びてくる。
でも、と。眉を下げる。]

  地上に誰かを送り込む、と聞いているけど、
  ……どうやって?

[大きな問題は、地上へ行く方法だった。
指令室ではもうその話にもなっているのだろうか。
ルークもそこまで知っているかはわからないけれど
どうしてもそれが疑問で、口に出してしまった。

>>336そうしていると、ルークから手渡されるものがある。]

  これは……あぁ。壊れなかったんだ。
  なんだか、そんなに時間は経ってないのに
  懐かしいな。

[開けてもいいか、と。そんな意を込めて
>>337ルークを見れば、開けるよう促される。
しかし当の僕はというと、
うげぇ、と顔を歪ませて枕の方へ後ずさり。

……そのまま、すぐに開ける運びとならなかったのは、
あまりに嫌いすぎてタブレットのパスワードにしてしまった
僕がいつも戦闘後に飲まされている、最高に良く効く栄養剤
AME015が……目の前にあったからだ。]
(355) 2020/05/31(Sun) 20:29:21

【人】 部隊長 シュゼット

  う。……そんな、なんでもないように……。
  し、しかも、水なしで……!?
  わかっ、た。飲みながら、読む……!

[本当はなるべく飲みたくない苦い薬だけど
早く体力を戻さないとという意見ももっともだ。
それに、ルークも飲んだんだ、僕も覚悟を決めないと。

耳はぷるぷると震えながら顔の方向に巻きあがる。
薬と水を受け取ると、それを一気に飲み込んだ。
飲んだ瞬間、久しぶりの薬の苦みが僕を襲ってきて、
きゅっと瞑った目尻に、じわりと涙が浮かぶ。
今僕の顔は大体、(>x<)こんな感じだろう。]
(356) 2020/05/31(Sun) 20:29:51

【人】 部隊長 シュゼット

[ペンギンが、薬を飲んだ僕の袖をぐいぐい引っ張る。
今僕は苦さに耐えていてそれどころじゃないんだ。
それを伝えるため、目を薄く開けると、
漂ってくるのは甘い香り。
その子が僕へと差し出しているのは、
赤い色をした飲み物が入ったコップ。

受け取って……一口。]

  わぁ……!

[すぐに苦いのが無くなるとまではいかないけど
爽やかな甘さは、疲弊した体を癒すようでもあって。
何よりも、僕の大好きな苺味だ。
苦い味はまだあるはずなのに、
もうどこかにいってしまったような気になってくる。
あまりの美味しさに、目を見開いて、瞬き一つ。
こくこくと、もう少し。……美味しい。]
(357) 2020/05/31(Sun) 20:30:13

【人】 部隊長 シュゼット

[薬を持ってきたのは、ルークだ。
コップを一度置いて。]

  これ、作ってくれたのはルーク?
  味見は、またこの子かな。
  
  これなら僕、苦い薬でも頑張って飲めそうだ。
  どうしてもこの味ばかりは、
  何度飲んでも慣れなくて、嫌だったから。

[苦笑しながら、お礼を言った。
僕も何か作れないかなあ、と思ったけど。
料理も細かい作業も苦手な僕が作るよりは、
また、美味しいものが手に入ったら、
彼女に、プレゼントしようと思った。

感情と、同じように。
人よりも味覚が欠けてしまったルークが
また、美味しいと思ってくれる日が来ますように。
その手助けになりたいと、心から思うから。]
(358) 2020/05/31(Sun) 20:30:29

【人】 部隊長 シュゼット

[そうして僕は、渡されたタブレットの
パスワードを慣れた手つきで開けて
僕は、書き足されていた文面を読んでゆく。

戦いの音も聞こえない、平和な基地の中。
ベッドに起き上がった体制で、
>>$0追加された最後までを静かに読んだ。

一度、ルークの方を見上げて、微笑めば。
僕も、ルークの前で、その後に打ち込んでゆく。
打ち込み終われば、彼女に見えるように画面を見せて。]
(359) 2020/05/31(Sun) 20:31:27

【人】 世界の中心 アーサー


 
    [ 青い夜。 ]

 
(360) 2020/05/31(Sun) 20:38:28

【人】 部隊長 シュゼット

[そうして、笑って。言うだろう。]

  ―――ルーク。司令室に行こう。
  上に行く方法があって、行く人を探しているなら。
  僕はそれに志願したい。
  ……勿論、ルークも一緒に。

[駄目かな、と。言って笑う。
危険があるかもしれないからと、
ルークを置いていくなんて考えは初めからなかった。

タブレットの返事には、
>>336一緒に行く、とは明記されていなかった。
でも、僕は読んでいて、思ったんだ。
それは疑いようのない程、はっきりと。
ルークは"僕と一緒に行くのが当たり前"として
地上行きの方法を、考えてくれているって!]
(361) 2020/05/31(Sun) 20:39:07

【人】 世界の中心 アーサー



     *



   ……って、ことがあってね。


[ 幾度目かの満月。
  あれからずぅっと赤薔薇を纏う、“唯の”リドルは
  空にまぁるく穴でも開けたかのよな、
  其れを見上げている。

  珍しくも、夜道だ。
  とある店から馬車まで、ほんの数メートル。
  唯、途中で足を止めて仕舞えば夜風に吹かれるまま。]
 
(362) 2020/05/31(Sun) 20:50:01

【人】 世界の中心 アーサー


[ ──ひどいひとね。
  リドルの腕に縋る女は、
      何方とも示すことなくわらっていた。

  女の目の前で“別の女”の話をしているのだから、
  そりゃあ“ひどい”のだろう。

      …よく、わからないけれど。

  結局、“どうして”なんてひとつも考えなかったのだ。
  追うことだって無かったし、調べさせることもなかった。
  まるで興味もないかのよに。]
 
(363) 2020/05/31(Sun) 20:50:32

【人】 世界の中心 アーサー

 

 ( ──客室は片付けていないし、
       胸のロケットペンダントがそのままなのも、
       誰かの“残した”ものであっても。 )

 
(364) 2020/05/31(Sun) 20:51:04

【人】 世界の中心 アーサー


[ 無意識にペンダントトップに触れている。
  開いても写真なんか入っちゃいない。
  “何か”を編んだものが平べったく収まっている。

  …一度も開けたことはないが…。]
 
(365) 2020/05/31(Sun) 20:51:36

【人】 世界の中心 アーサー


[ おんなを解き、馬車に飛び乗った。
  名残を抱くおんなに手のひらだけで礼をするから、
  何処から見たって“きぞくさま”だ。

   多すぎる嫌いなものの、ひとつめ。

  だぁれもいない個室の中で、
   うすいくちびるを 歪めている。]
 
(366) 2020/05/31(Sun) 20:54:11

【人】 世界の中心 アーサー



   [ 此処の所、日記はさぼり気味。
     もうそろそろ文字の書き方だって忘れるだろう。]

 
(367) 2020/05/31(Sun) 20:54:48

【人】 世界の中心 アーサー

 


      [ ────何処かの路地で、
            “馬車が撃たれた” と
            警邏を呼ぶ声が 響いている。

       薔薇の音沙汰は、此処で途切れ 、 ]
 
(368) 2020/05/31(Sun) 20:58:25

【人】 部隊長 シュゼット

― ????? ―

[―――これは、地下に住む住民が、
 地上から送り出された機獣達の総攻撃に遭ってから、
 幾らかの時が経った後の話。]
(369) 2020/05/31(Sun) 21:03:20

【人】 部隊長 シュゼット

[地下にあった地上への転送装置の再稼働に成功し、
地下から地上へ、兎の青年と、狐の女性と。
あとはなぜか……飛べないペンギン端末なんかも含めて。
他何名かの交渉隊が、送られた。

そうして、僕達の交渉の結果、
地下と地上は休戦の条約を結ぶこととなる。
休戦からそのまま戦が終わる条件は、一つ。
『地上の人々が生活できそうな場所を探す』ことだった。]
(370) 2020/05/31(Sun) 21:03:58

【人】 部隊長 シュゼット

― 地上のどこかで ―

[各地点の写真やら研究メモやら
地上に来てから色んなものが増えたタブレット。
僕は木陰に腰かけ、今日の分を綴っていく。

近くにルークが居れば、何を書いているか見えるようにして
尻尾が揺れれば、口元を緩ませ。
左手を伸ばして、そっと撫でた。]
(371) 2020/05/31(Sun) 21:04:43

【人】 部隊長 シュゼット

[僕は、信じているんだ。
記憶を一度無くして取り戻した僕のように。
感情を無くして、取り戻したルークのように。
地上の人々が住めなくなってしまった世界も
住める場所があって、また住めるようになるかもしれない。
飛ぶことができなくなってしまったペンギンだって
きっと、飛べる日がくることだってあるだろう。

そうして。
取り戻したいものといえば、もう一つ。]

  ルーク。これはね、
  苺みたいに甘いんだけど、苺ほど酸っぱくなくて。
  水分が多いだろう。それにも甘味があるんだ。

[ルークがリンゴを食べたのを見たなら、
僕は、自分の分をひと齧りして。味を教える。
僕の近くでペンギンも一緒になってリンゴを齧り、
身振り手振りで、「おいしいよ〜!」と言いたげだ。

もし、"美味しい"という言葉がいつかルークから聞けたなら
僕はそれはもう、尻尾を揺らして喜ぶに違いない。
きっといつかその時がくると楽しみに。
何か美味しいものをルークに食べさせたときは
どんな味か、なるべく詳しく教えてあげるんだ。
せめて、味がわからなくても。想像ぐらいはできるように。]
(372) 2020/05/31(Sun) 21:15:45

【人】 部隊長 シュゼット

[僕は立ち上がり、手を伸ばして。
ルークが立つ手助けをする。

一休みが終わったら、また二人と一匹で、
この一度滅んだ世界を旅するのだ。
何があっても、最後まで一緒に。
絶対に離れることはなく。]
(373) 2020/05/31(Sun) 21:19:37

【人】 部隊長 シュゼット

[失ったものを取り戻す、僕たちの旅は続く。]*
(374) 2020/05/31(Sun) 21:19:44

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
 [ パンジーは 三色スミレとも言うんだってね ]

 
 
(375) 2020/05/31(Sun) 21:41:33

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 
         ……… だ、だって そんなん
 
 
[ 彼の告白に、
  思わず変な声をあげた事を指摘されて。 >>295
  私は布団の中にくるまりながら、ボソボソと。


         だってそんなの ─────
         夢の中で見た 日記の続きみたいで ]
 
(376) 2020/05/31(Sun) 21:41:35

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
 [ ねぇ、嬉しい。

   泣いちゃうぐらい嬉しいから ────

           ちょっと 深呼吸させてよ。 ]
 
(377) 2020/05/31(Sun) 21:41:39

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 呼吸を整えた後の 私の告白は ────
  布団越しでもちゃんと届いたかな。
 
  布団に隠れていてもベッドが軋んで
  彼が乗り上げた感覚は伝わるけど。 >>296

  返事が無いから様子を見ようと
  少しだけ布団を捲り上げたら そのまま押さえられた。

  そこで耳に届いた言葉 ───── >>-230
  「 するで? 」 !?
 
  する、って その、、、アレ ??? ]
 
(378) 2020/05/31(Sun) 21:41:41

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 ── …… And then after that ──
 
[ それから ───

  退院して、久々に学校の図書室へ向かえば
  棚にノートは置かれていたけれど 中は白紙だった。
  それを何故だか" 不思議 "だとは思わなかった。
  むしろ、何かを確信したような


  出席日数は気にしなくていいらしいけど
  入院していた分、勉強は出来ておらず
  志望校は ワンランク下げる事にした。
 
  彼よりすこーしだけ成績が良かった私だから
  これでもしかしたら、同じ志望校になってたりして。 ]
 
(379) 2020/05/31(Sun) 21:41:53

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ あと、変わった事と言えば ────
  一緒に" 受験勉強 "するという口実で
  再び、互いの部屋を行き来するようになった。
 
  親には幼馴染以上の感情はバレてないつもりだけど
  実際のところは、わかんない。
 
  勉強の息抜きで ふたりゲーム機を並べて
  遊ぶこともあったでしょう。
  彼の島に行っても、二人乗りのブランコとか
  前までは恥ずかしくて乗らなかったけど
  今は「 はやくはやく 」なんて 隣で急かすほど。
 
  ゲームでちゅーしたような画像が撮れれば
  リアルだって─── とはいかず
  まだ変にギクシャクしたかも。
 
  あ、そうそう ────
  フレンドに手紙を送れる機能を使ってみたりして。
  文字にするって なんかいいよねって思いながら。


                 送った先は、当然 ]
 
(380) 2020/05/31(Sun) 21:41:55

【人】 ミア



 [ 別に、酒が入っていなくても、
  満腹になれば人間眠れるものである。

  実際満腹かはさておいて、
  だらだらと会話して、すこぅしずつ食べて、
  ……過去、に浸れば、そうなる。 ]

 
(381) 2020/05/31(Sun) 21:45:18

【人】 ミア




         [ 飛び起きた。同時。 ]



 
(382) 2020/05/31(Sun) 21:46:02

【人】 ミア



 [ ─── 貴族の馬車が横転してる。
  飛び込んできた話なんて、それだけだった。

  人の波が向かう理由なんて、
  物を漁るためが大半、あとは野次馬と、
  底辺から馬鹿にする程度のものだ。 ]

 
(383) 2020/05/31(Sun) 21:46:17

【人】 ミア



 [ 良い男だったらいやね、と言う、
  自分の手を引く女のような理由も、あれど。

  その自分が出てしまったのは、きっと、
  今日が満月の夜であったからだろう。


         それから、何より、 ]

 
(384) 2020/05/31(Sun) 21:46:33

【人】 ミア




            [ 喧噪。 ]


 
(385) 2020/05/31(Sun) 21:47:48

【人】 ミア



 [ 波を縫った細い女が、膝をつき、
  馬車に埋もれていた男の頭を、其処にのせている。

  辿り着くまで、寄りすぎた野次馬と、物取りと、
  姿が見えた端から急所を蹴り飛ばしてやった。

  ……夢見が悪いから、全部八つ当たりだ。
  その、結果の。

  懲りずに寄るやつは石を飛ばしたから、
  どれだけ矯正されようと、
  手を、付けられなかった何時かなんて、
  そうそう消えない。 ] 

 
(386) 2020/05/31(Sun) 21:48:40

【人】 ミア




  [ 御者を拾い上げた誰かが、無事を確かめている。
    まだまともな奴が居て 多少は安堵すれど、 ]


 
(387) 2020/05/31(Sun) 21:48:53

【人】 ミア



     死ぬの。

 [ 顔にかかった金糸を、ゆびさきで除け、
  挨拶もせず 久方ぶりの会話に何も告げず、
  淡々 と、 ]

 
(388) 2020/05/31(Sun) 21:49:08

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[その夜、久しぶりに
 幼稚園のころの夢を見た。

 すごく、いっしょうけんめい
 がんばってるのに
 どうしても制服のボタンが
 上手く止められなくって。]



   おかあさん…… 



[呼びかけてみるのだけれど

 『お姉ちゃんなんだから
  自分でなんとかして頂戴…!』

 返ってくるのは
 ヒステリックな声ばかり。]
 
(389) 2020/05/31(Sun) 23:01:20

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[部屋には
 教育テレビの陽気な歌が
 流れているけど
 アタシの両目は雨もよう。

 おかあさんは
 弟と妹といっしょだけど
 アタシのそばには居てくれない。]



   ひっく… ひっく…



[しゃくり上げていたら

 『辛気臭いわねぇッ
  泣いたって
  なんの解決にもならないんだから…!』

 余計に叱られてしまった。]
 
(390) 2020/05/31(Sun) 23:01:23

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[できない自分が
 悪いから
 ダメだから

 だから
 ブラウスの小さなボタンは
 止められないまま
 ブレザーをはおって

 なんにも気にしてないような
 顔もつくって]



   いってきます、



[通園バスに乗りこむ。]
 
(391) 2020/05/31(Sun) 23:01:29

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[そんな日を
 繰り返していたら
 気持ちを隠すのが得意になって

 逆に

 わがままを言ったり
 泣いたり
 甘えたりするのは下手くそになった。


 記憶の深いところに
 しまい込んでいたはずの記憶。]
 
(392) 2020/05/31(Sun) 23:01:34

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[あの頃は
 きっと余裕がなくて
 泣きたいのを、ガマンしていたのは
 母もだったんだろうって
 思うけど。 


 本当は…
 さみしかったんだ。


 けど、ね。
 それでもアタシの母は
 ずっと、近くに居てくれたんだって

 浮上する意識の中で
 イリヤから聞いた生い立ちを思い出して
 気づく。]
 
(393) 2020/05/31(Sun) 23:01:41

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[きっと…

 もっともっと
 さみしかったんじゃないかなぁ、

 過去だけじゃなくて
 今もかも…って思ったら、
 居ても立ってもいられなくなって。



   (………イリヤぁ、)



 起こさないように
 そーっと腕を伸ばして
 掛け布団の上から
 片腕だけで、抱きしめる。


 ただの自己満足に過ぎないかもしれないけど
 さみしいを埋めようとしたら
 自分のさみしいも
 なぜか埋まったような気がして

 
かい気持ちになって、再び眠りに落ちた。]*
 
(394) 2020/05/31(Sun) 23:02:34

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也

 [ 中学生は小生意気にも
  これが幸せの形なんだろうと理解する。



  俺が見た夢の話は、
  ―――いつか。





  思い出話のひとつが語られるときに
  一緒に話、しよかな ]
(395) 2020/05/31(Sun) 23:17:12

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也

 [ 雨音が布団を下ろしたら
  目の前にばあ、で

 

  そんな、つもりやってんけどな
  
  一瞬にも、とても長い時にも似た
      ―――そう、雨音と俺だけの、秘密。 ]

(396) 2020/05/31(Sun) 23:17:53

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也

―――✳✳✳

 [ 季節は少しずつ過ぎゆく。
  雨音が退院して、学校へ登校してきて

  ……とはいえ
  二人の関係は見た目はさほど変化は





  どうなんやろうな ]
  
(397) 2020/05/31(Sun) 23:19:20

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 『 図書室いくん?
   せやったら俺先ノート買いにいってるわ 

   後でな 』



 [ そーしゃるでぃすたんすとやらは
  確実に 縮まってたらしい ]
(398) 2020/05/31(Sun) 23:19:41

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也

 [ 遠くの寮のある男子校に進学予定やったのが
  今はちがうとこになったけど
  先生も親も応援してくれたから 頑張れる

  雨音はどうやろ?

  一緒に勉強するようなって、
  縮まったそーしゃるでぃすたんすも
  口と口が重なるせっぷんとかいう行為には




  ……その話は、またいつか。 ]
(399) 2020/05/31(Sun) 23:20:57

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ 今日も擦りもしないなまえで、

    俺の島のポストには手紙がとどいてる ]
(400) 2020/05/31(Sun) 23:21:58

【置】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 [ そのうち俺の視線が高くなって
   声も低くなって、

   知識も、力も伴って
  


   誰もに誇れる 大人になった頃 ]
(L0) 2020/05/31(Sun) 23:24:56
公開: 2020/06/01(Mon) 0:00:00

【置】 ☆中学生☆ 相星 雪也




 『 雨音 』
(L1) 2020/05/31(Sun) 23:25:34
公開: 2020/06/01(Mon) 0:00:00

【置】 ☆中学生☆ 相星 雪也




  [ 差し出してくれたであろう手に、誓う言葉 ]
(L2) 2020/05/31(Sun) 23:26:49
公開: 2020/06/01(Mon) 0:00:00

【置】 ☆中学生☆ 相星 雪也




  『 永遠に 貴女を愛する事を 誓います 』
(L3) 2020/05/31(Sun) 23:27:48
公開: 2020/06/01(Mon) 0:00:00

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也



 『   ……  』




 [ いつぞやの図書室。
  そっと一冊のノートを棚へと隠す。

  内容?何にも書いてなかった。



  …………けど。  ]
(401) 2020/05/31(Sun) 23:35:25

【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也


  『 ……行かないと。 』




 [ そう、俺には
   だいじな時間が迫ってるんや

  予行演習は散々済ませたから、な。
  
A子にまた、ほんの少しの勇気を貰いに
  こんなとこまで、来てしもたけど


  書こうとした文字は、結局綴ることはなかったけれど


  きっとそれは また違う絆を
  待ち望んでる** ]
    
(402) 2020/05/31(Sun) 23:45:29

【人】 世界の中心 アーサー



  きっと、さいごまでわらっている。


       ──さいご、が いつ であれ、

 
(403) 2020/05/31(Sun) 23:48:21

【人】 世界の中心 アーサー


[ …なんて、ピンポイントだったのだろう。
  正確性なんてどの程度かという質の悪い銃の音だった。
  きっと馬車そのものを狙ったのだろう其れは、
  見事に馬とを繋ぐ金具を貫いた。

  馬だけが、走り抜けていった。どこか 遠くへ。


   ──そう、 出来たらよかったのに。]
 
(404) 2020/05/31(Sun) 23:49:11

【人】 世界の中心 アーサー


[ 暴れる馬に引き摺られ、勢いに負けて横転した馬車の中、
  “白昼夢”のとおり、紅濡れた景色を茫然と見ている。
  生ぬるいものが薔薇色に被るのも気にせず、
  夢のつづきを 見ている気分だ。

  ──そういえば、断った事は有れ、
      受け入れた事などあったろうか。

  きっと何処かに打ち付けた額が割れていて、
  見た目では酷いことになっているんだろうに
  痛みも、 なにも吹っ飛んでしまって。]
 
(405) 2020/05/31(Sun) 23:50:11

【人】 世界の中心 アーサー



     [ ──きっと、一時、“ゆめ”に飛んでいる。]

 
(406) 2020/05/31(Sun) 23:50:44

【人】 世界の中心 アーサー



  ────………


[ 喧騒の中に おちていた。
  薄く開いた薔薇色は、未だ何処にも合っていない。
  音だって“騒がしい”とは思えど、意味は拾えず。

   きっと、幸運でもあったろう。
   “きぞくさま”の事故なんて良いネタだ。]
 
(407) 2020/05/31(Sun) 23:52:01

【人】 世界の中心 アーサー



   
(  “──────” )



[ “上”から…近いようで 遠い空から、
  問が降るから、]
(408) 2020/05/31(Sun) 23:53:28

【人】 世界の中心 アーサー



    ……ころされるまで、死ぬ気はないんだ。

 
(409) 2020/05/31(Sun) 23:53:48

【人】 世界の中心 アーサー


[ 嗚呼、掠れている。
  血を吐くなんて事はなくとも、鉄の味がしている。
  口の中を切っているのかもしれない。

  自分のことだけでいっぱいいっぱいで、
  譫言のよに、何処に目掛けて語るのでもなく、
  意識を保つために言葉を返している。]
 
(410) 2020/05/31(Sun) 23:54:15

【人】 世界の中心 アーサー



    なあ、これじゃあ未だ、事故死だろ。
    心臓に銀を撃ち込まれないと、

    “ばけもの” は 死なないらしいじゃないか。

 
(411) 2020/05/31(Sun) 23:54:39

【人】 世界の中心 アーサー


[ 不意、薔薇は碧とかち合った。
  誰かを確り認識していたか、もう覚えていない。
  差し上げた手がその頬に触れ、
  柔く目尻を撫でたか、も。

        指先で引く、紅化粧。
        きっと、“一生残る傷”だ。 ]
 
(412) 2020/05/31(Sun) 23:56:18

【人】 世界の中心 アーサー



    ──不味いワインはもう 要らないな…


          [ 差し上げた手が
             重力に添い、 落ちた。*]
 
(413) 2020/05/31(Sun) 23:57:01

【人】 軍医 ルーク

[ ぺんぎんがポシェットから取り出した苺飴に
 目を輝かせている様子を見ていれば、
 こんなささやかなことも、取り戻された平穏を感じさせて、
 思わず口元が緩んだ。
 地上に行く話のことは、自分でも色々と情報を仕入れていた。]


  前に何度も襲撃があって、
  残骸が回収されただろう?
  第二研究所に運び込まれた残骸は
  もう残っていないけれど、
  他の残骸は今も解析が進められていて、
  その中には、記録媒体も残されていたみたいだ。

  これまではそのほとんどが
  ブラックボックスだったのだけれど、
  通信機を解析する際に技術班が解いた暗号と
  同じ方式で解読できるデータがあって、
  地下に諜報員を送り込む際の『帰り道』についても、
  記載があったらしい。
  それを、遺失技術が発掘された地域の
  地殻調査のデータと照合して、
  二、三か所、それらしい箇所に当たりがついた。
  使用可能か調査も進んでる。

  詳しい話はジルベールに聞けば、
  多分、必要な情報の三倍くらいの分量を
  話してくれると思うから、
  おすすめ――はしない…
(414) 2020/06/01(Mon) 0:31:27

【人】 軍医 ルーク

[ 迂闊に詳細を尋ねてしまったところ、
 患者の治療があるからと去ろうとしても医務室に着いてきて
 最後まで喋り倒していたジルベールの早口を思い出し、
 遠い目にもなる。

 つまりは、この地下世界から地上に通じる抜け道が、
 今も残されているということだ。
 地上も把握している道であるから危険もあるが、
 いま直ぐに見つかるルートは他にないだろう。

 上下に物資を搬送する装置が備え付けられているのか、
 はたまた長い長い階段や梯子が嫌がらせのように
 据え付けられているかは、
 蓋を開けてみなければ分からない。

 後者の場合は、自分の脚について何か対策を――なんて、
 あの日記を読んでいる自分は、もうすっかり
 “地上に行く”という思考で考えているのだ。]
(415) 2020/06/01(Mon) 0:32:48

【人】 軍医 ルーク

[ タブレットの場所を示し、いつもの栄養剤を差し出せば、
 いつものように後ずさりするうさぎ。
 自分も飲んでは見せたけれど、
 苦みも味も感じないものだから、実は公平じゃない。

 あの日記に、いつか自分は書いた。
 情緒面と“感覚”に異常がある、と。
 きっともう、彼も自分の味覚のことは気付いているのだろう。
 
 ――失われたものが感情と味覚であったことの理由は、
 いまは、自分でも分かってる。>>2:178 >>76
 
 きっと最初から自分は、美味しい物や苦いもの、
 いろいろなことに感情を見せる彼を見ていたのだろう。
 それが最初は持っていなかったものとは知らずとも、
 惹きつけられるように――ずっと見ていた。

 なお、薬を飲みながら日記を読み進める彼が、
 また涙目になってぷるぷるするのを見ている自分の顔は、
 多分こんな感じだ(=x=)]
(416) 2020/06/01(Mon) 0:34:27

【人】 軍医 ルーク

[ けれど、ぺんぎんが取り出したジュースに
 ぱっと表情を明るくする彼の表情を見ていると、
 自分もまた自然と口元が綻んで、
 スツールの後ろに零れて床にまで届く長い尻尾が、
 ゆらゆらと楽しそうに揺れる。]


  この間とは砂糖を変えてみたんだ。
  ぺんぎんも、喜んで味見してた。
  苦い薬――は、
  飲む機会も、もうなくなればいいと思う。


[ 義手や強い栄養剤を使う機会がなくなるよう、
 あったとしても極力少なくなるように。]


  ああ、でも、もし
  風邪をひいたり何か体調不良があったら、
  薬って言うのは大体不味いものだから、
  そのときはまた、苦い目に遭うよ?
 

[ 脅すように、わるいえがおをしてみせる。
 そんな風に口うるさく言ってしまうのは、性分のようなもの。
 ――けれど、]
(417) 2020/06/01(Mon) 0:36:24

【人】 軍医 ルーク


  けど――
  君が美味しそうに食べているのを見ていると、
  食べるのは悪くない、って思えるから。
  美味しそうにしている顔を見たいから。
  だから、君が好きだと思うものを沢山覚えたい。
  手先は割と器用だよ?
  ああ、ただ、塩と砂糖間違えても気付かないから、
  そこは味見係の勤務状況に賭けてくれ。


[ 分量や手順通りに物を作るのも、得意とするところ。

 以前は口に物を入れるたびに吐き出したくなって、
 栄養剤ばかり口にしていたようなものだった。
 けれど、通信機を取りに行った道すがら、
 飴を貰ったときのこと。
 自分は味一つ感じられなくとも、
 彼やぺんぎんが嬉しそうにしているのを見て、
 それが何より“嬉しかった”。
 自分にとって、“食べる”は――いまは、そういうこと。]
(418) 2020/06/01(Mon) 0:38:31

【人】 軍医 ルーク

[ ベッドに起き上がった体勢で、
 彼はタブレットを読んでゆく。
 無理な体勢にならないように、
 クッションを調達してきて背凭れにして、
 そのあとはじっと、椅子に腰掛けて待っていた。

 微笑みが返されたなら、笑い返す。
 自分が書いたものは日記というよりはむしろ――
 という自覚はあったものだから、
 照れが隠せない、はにかむような笑顔になる。

 タブレットに文字を綴ってゆく指先を、目を細めて眺め、
 やがて打ち終え、画面を示されたなら、
 横合いから覗き込んだ。
 この日記を読むときは、いつもそうしていたように、
 一語一句読み落とさないように、丁寧に、だいじに。

 “断られた後のことなんて考えてない”――
 信じてくれると思ってる、と、
 そう書いてくれたことが、とても嬉しくて。
 大好きな人と記してくれたことが、何より嬉しくて。

 じいっと目を見て、笑顔で頷く。
 そっと耳元に唇を寄せて、囁いた。]
(419) 2020/06/01(Mon) 0:39:46

【人】 軍医 ルーク



  君が傍にいない今も、未来も、考えてない。
  ずっと傍にいる、傍にいて。
  何があっても、わたしは君を守る。
  わたしが君を信じていると、
  分かってくれていて嬉しい。

  ――… 幸せすぎて、怖いくらいだ。
  これ以上嬉しいことなんてないって思っても、
  こうして隣にいて、言葉を交わして、
  笑ってくれるたびに、
  幸せだと思うことが増えてく。


[ 同じものを見る、同じ場所に立つ、
 一緒に時を過ごし、新しいことを知る。
 何があっても、乗り越えられる。
 それはきっと、“互いの中に色んなものを増やしていく”
 ――そういうこと。]
(420) 2020/06/01(Mon) 0:40:49

【人】 軍医 ルーク


  ……わたしにも、一つだけ、
  君に言っていなかったことがある。
  長い話になるから、そうだな、
  君がもう少しちゃんと回復したときに。

  …天の向こう、君と同じ場所から来た子がいた。
  第二研究所にあった残骸が爆発した時に、
  助けられなかった、
  何もできずに死なせてしまった子のこと。
  後悔が、ずっとずっと、消えない。
  
 
[ 互いに、失くしたことがある。
 悔いもある。
 この過去もまた、今の自分を形作る記憶だ。
 過去は過去として受け止めて、前に進むには、
 やはり自分はどうしても時間はかかるのだろうけれど――
 止まっていた時間は、もう動き出している。]
(421) 2020/06/01(Mon) 0:41:49

【人】 軍医 ルーク

  でも、止まっているのはやめにする。
  君はこれからも歩いて、
  わたしはその隣にいるんだから。
  いまも、これからも、ずっと。
  
  一緒に、行こう。
  君が書いた日記を読んでから、
  わたしも、上に行くことについて考えてたんだ。
  たとえば――


[ そう言って指さしたのは、彼の懐に収まっているぺんぎん。
 よばれた! と両手を上げて、自分の存在をアピールする。
 そのお腹の所には、いま菓子が入っていたポシェット。
 荷物袋はそれでいいかと思ったら、
 もう少し大きいのがいい、とでもいうように、
 医務室の緊急持ち出し袋の所で強請られたから、
 いま、新しいリュックを縫っているところ。]


  一緒にいる。
  この戦争を止めようと思う、君の力になる。
  わたし自身も――そう望んでる。
  
  それに、ね。


[ 窓の向こう、“天”に輝く灯りに、目を細めた。]
(422) 2020/06/01(Mon) 0:43:26

【人】 軍医 ルーク



 

   君と一緒に、“星” が見たい。


  
(423) 2020/06/01(Mon) 0:43:54

【人】 軍医 ルーク

 ―― 
地上のどこかで
 ――

[ 土色のブーツが、地面に落ちた小枝をぱきりと踏む。
 周辺の調査を一通り終えて、木陰に戻ろうと。

 互いの目の届く範囲にいるから、
 此方がどこにいるかなんて承知の上だろうけれど、
 タブレットで作業をしているようだから、
 しーっとぺんぎんに合図をして、
 こっそり後ろに回り込んでみたり。
 けれど、邪魔になることもしたくはなかったから、
 樹の後ろからひょいと顔を出し、
 “ただいま”と耳元でささやくにとどめた。
 うん、本当に、耳が良い彼のことだから、
 こんな悪戯にもならない悪戯は気付いていただろうけど。
 

 地上の沢山の土地を回る。
 新しい景色を見る。
 子供の頃に本で読んだ、天の上の世界。
 “星”、あめ”――…、
 そして、あの日記で想いを馳せた、
 白く凍った世界、硝子の絵が描かれたの瓦礫の建物。
 生きているひとの、どこにもない世界。]
(424) 2020/06/01(Mon) 0:46:27

【人】 軍医 ルーク

[ 足を踏み出した当初は、そのあまりの広さと、
 耳鳴りがするような静けさに圧倒されて、
 何処までも広がる空に、雲に、
 世界そのものに押しつぶされそうで、
 このような場所をひとり、調査して歩いていたのかと、
 そのことをどうしても、思い出した。

 音を、空気を、世界を懸命に受け止めて
 感じ取ろうとするかのように、
 耳と尻尾がぴんと張りつめ、ふるりと震え、
 なんとか呼吸を整えて、
 手をつないでいて、と頼んだものだ。
 そうして踏み出した最初の一歩を、
 いまでも、よく覚えている。

 あちこち旅をするうちに、
 地上の人間が生きているシェルターを訪れる機会もあった。
 耳も尻尾もない人間たちには、自分の形は珍しいようで、
 子どもにぐるぐる囲まれて、目を回すこともあった。

 (敵対的な人間については――そもそも地下でも
  基本的に否定されていたので、
  個人的にはさっぱり気にはならなかったのだが、
  彼にそういう目が向けられたときは、むう、と睨んだり)]
(425) 2020/06/01(Mon) 0:48:45

【人】 軍医 ルーク

[ 何より安心したのは、義手を改良してくれる者たちが
 いたということ。
 最初に彼らと接触した際に、義手の構造を知りたい、
 出来るなら装着者の身体に影響が出ないように
 改良の手段はないか――と頼み込み、
 その時点でのデータを貰ってはいたのだが、
 改良に成功したとの知らせを受けたときには、
 飛び跳ねて喜んだものだ。


  “わたしを調べる? 
   それくらいなら全然かまわないけれど――”


 ぐるぐる回されようと細胞を取られようと
 まあいいか――と、頷こうとしたのだけれど、
 彼が義手砲なんて向けようとしたものだから、
 ばかー!! とぎゅうぎゅう抑え込んだ。

(そう言いながら、尻尾の方は、
 心配してくれて嬉しいという気持も隠せずに、
 慌てるやら嬉しそうにするやら、
 忙しいことになっていたのだけれど)]
(426) 2020/06/01(Mon) 0:50:30

【人】 軍医 ルーク

[ とはいえ、そういう自分も、彼らが


 『いやいや悪かった、
  ……でも良かったら、ほんの少し、
  地上と地下を行き来していた
  シュゼット君のことを調べて
  過去のデータとの比較をさせてもらっても
  いいかなあ、とか――』


 など言い出したときには、
 地上人は耳の代わりにどこを結べばよいのかな? 
 と、身を乗り出して、
 ぺんぎんが止めなければいけない相手は
 二人に増えた。]
(427) 2020/06/01(Mon) 0:51:30

【人】 軍医 ルーク

[ 自分の義足も、地下を出発する際に、
 新しいものに付け替えられている。
 これまでは基地内を歩き回れば十分ということで、
 旧式の性能の低いものを支給されていたのだが、
 地上に向かう使節への餞別だとばかり、
 技術班が張り切った。

 何か面白いものを見つけたら報告するようにと、
 相変わらずの早口で頼んできたジルベールは、
 最後にこう言って手を振った。]


 『シュゼット、ルーク!
  君たちの旅路に幸運を!!』 

(428) 2020/06/01(Mon) 0:52:34

【人】 軍医 ルーク


  “山”か……
  地上は、ほんとうに広くて仕組みが不思議だ。
  火山活動、というものによって
  地形の変化があったのだっけ。
  植物の分布なんかも、過去のデータを調べて
  あとで照合してみるね。
  

[ 木陰に腰を下ろし、何を書いているか覗き込む。
 尻尾に触れてくれた手の感覚に、
 嬉しそうにふるりと尾が揺れて、
 そっと身を寄せる。

 タブレットに増えているものは、調査記録だけではない。
 写真をたくさん取るようになった。
 地上の様々な場所、様々な景色。
 写っているのは、自分が写すときは彼とぺんぎんであったり、
 操作を覚えたぺんぎんが頑張って、
 自分たちふたりで映っている写真を写すこともあり、
 タイマー、というものの存在も発見したものだから、
 皆で写っていることもある。]
(429) 2020/06/01(Mon) 0:54:51

【人】 ミア



  [ 遠ざかった香がしていた。
   赤も 紅も どちらとも。

   日常と呼んでいいのか、分からない、
   何時かの過去を想起させるよな、 ]

 
(430) 2020/06/01(Mon) 0:56:13

【人】 軍医 ルーク

[ 一緒にいる景色を、記憶を、
 積み重ねて形にしていくそれは、
 ひとつひとつが自分にとっての宝物だ。

 その写真に残る表情は、次第に増えていって、
 嬉しそうな顔、幸せそうな顔、
 新しく訪れた土地の状況によっては
 不安げにも悲し気にもなり、
 時には驚いたり怒ることもあり、
 先程のように悪戯っぽい笑顔だとか、
 以前と変わらず時折意地悪をするときの表情だとか、
 様々な顔で、画面に映っている。

 (後で纏めて見返せば、我ながらこう、
  一緒に写っているときの写真の自分は、
  我ながらだれ…? と思うほどに幸せそうで、
  思わず蹲ってしまったりもする)
 

 そんな“一緒”の写真たちは、
 もう決して、どこに消えてしまうこともなく、
 鮮やかに、タブレットの中に収められていく。]
(431) 2020/06/01(Mon) 0:56:23

【人】 ミア



 [ ─── 碧は、未だ、冷静な色を宿そうと、
  そう あろうとしていたから、
  赤の混じった、斑の薔薇色を捉えていたし。
  
  かち合った瞬間だって、
  彷徨っていた視線が漸く合ったよな、
  ずぅっと待っていたよな、時で。 ]

 
(432) 2020/06/01(Mon) 0:56:25

【人】 ミア


 
   ─── …… だったら
   こんなところで倒れないでよ。
   あれから 自衛もしてなかったの。


     そういうところが 嫌い だって、私、
     そんな顔して 、

 
(433) 2020/06/01(Mon) 0:56:39

【人】 ミア



 [ ……こどもの癇癪に、近かったように思う。

  怒っていたのは違いなく、
  叱ろうとしていた、のも、正しかった。
  掠れていた声の理由に 赤はないのに、喉が熱い。

  滲んだよな視界の端。
  染まってしまった指先が通ってしまえば、
  なに って ちぃさく、こぼれ落ちてゆく。 ]

 
(434) 2020/06/01(Mon) 0:57:14

【人】 ミア



  [ 嗚呼 それはもう、
   一生残ってしまう傷だろう。

   ─── こんな、夢に見たよな夜に、
       赤色の化粧なんかされてしまったならば! ]

 
(435) 2020/06/01(Mon) 0:57:43

【人】 ミア



 [ 見開いた碧 は。
  明らかに困惑が色づいていた。

  落ちた手を追おうとしても、宙を切る始末で、
  迷った矢先に、こみ上げる"何か"を隠すよに。

  ……艶さえあった赤色が、唇まで辿るから、
  音を作るときに舌先が鉄の味を報せる。
  飲み込んでしまって、覆った両手の奥で、 ]

 
(436) 2020/06/01(Mon) 0:58:21

【人】 軍医 ルーク

 
  リンゴ――…、
  果実の一種かな、木は落葉高木樹。
  甘味があるなら、
  これもジャムにしてみようか?
  そうすれば暫く持って歩ける。


[ シェルターに立ち寄ったときなどには、
 いつもいちごを調達するけれど、常備するのは難しい。
 加工して持ち歩くのが主になる。
 最近は作れる料理も大分増えた。

 ひとつひとつ、味を教えてくれる言葉に、
 うなずきながら一口齧り、
 口の中に広がる水気と歯触りを確認する。
 少しでも感じられるものがないか、真剣に考え込み、]


  ん――…、硬くて少し驚いた、
  でも、水分があって、歯触りがいいね。
  赤い色――ああ、この色が好きだな。


[ そう言って笑う視線の先にあるのは、
 自分の言葉を聞いてくれているだろう、赤い耳であったり。
 取り戻すことは出来ないだろうと思っていた感覚を、
 いつかは取り戻したいと思えるようになったのは、
 それを望んでくれていると、知ったからだ。]
(437) 2020/06/01(Mon) 0:58:47

【人】 ミア



   [ ばけものだって 哭くのだと。
        きっと、うまれてはじめて、知った。 ]*

 
(438) 2020/06/01(Mon) 0:59:32

【人】 軍医 ルーク

[ 自分たちも、この世界も、たくさんのものを失って、
 つぎはぎだらけの今を生きている。
 けれど、手を伸ばすことを、
 歩き続けることを辞めずにいるなら、
 いつかは取り戻される日も来るのだと、
 いまなら、そう思う。

 父の言っていたことは、半分正しくて、半分間違い。
 天の向こうには世界がある、
 どれだけ手を伸ばしたって、
 決して触れることが出来ないものがある――
 それはきっと、“空”のこと。

 そう、手を伸ばしたって、あの青色は遥か遠いけれど、
 それはこの地上まで繋がって、
 いま、自分はその下にいる。
 この手で、空に触れることだって出来るのだ。]
(439) 2020/06/01(Mon) 0:59:37

【人】 軍医 ルーク

[ 傍らにいる彼が立ち上がり、
 伸ばしてくれる手を、ぱしりと取って、立ち上がる。
 晴れた空のような笑顔で、笑いかけながら。

 そうして、再び歩き出す。
 この先がどのような道でも、道など無い場所でも、
 これからもずっと一緒に、
 決して離れることはなく。


   ――… 
    遠ざかってゆく足音を見送るように、
    木陰に揺れる、赤と白の二輪の花が、
    空を見上げ、風に揺れていた。
    芽吹き始めた小さな吐息を、
    空へとうたいながら。 ]**
(440) 2020/06/01(Mon) 1:01:48

【人】 世界の中心 アーサー


[ 青薔薇の挿絵を最後に、物語は幕を閉じる。
  蝶々は 薔薇に“なりたかった”のでしょうか。
  …なんて、問うたところで答えは無い。 
  誰も知らない、物語の裏側だ。]
 
(441) 2020/06/01(Mon) 1:03:46

【人】 世界の中心 アーサー



    [ ずうっと、物語の裏側をなぞっていた。]

 
(442) 2020/06/01(Mon) 1:04:16

【人】 世界の中心 アーサー


[ ぱたん、 と 手帖を閉じた。
  窓から差し込む日の光が傾きかけている。
  真白のベッドに身体を起こした金髪の男は、
  紺青の装丁を撫で、窓の向こうを眺めていた。

     ゆめを 見なくなった、 唯の男だ。

  手紙ひとつ来ることも無くなり、
  書くものも随分と減ってしまった。
  きっと、“リドル”は忘れ去られていく。
  便利に使われていたものではあっても、
  占い染みた能力は歴史には残らない。]
 
(443) 2020/06/01(Mon) 1:05:25

【人】 世界の中心 アーサー



[ …世界の常だ。

  そんなことは分かっていた、ずっと!
  残し続けてきた様々なものが、
  決して歴史にはなり得ないことぐらいは!]

(444) 2020/06/01(Mon) 1:06:48

【人】 世界の中心 アーサー


[ 今、男に残るのは、形ばかりの貴族の証と、
  薔薇に囲まれた、茨の屋敷と、
   ひとりの執事と、
     従順な2匹の犬と、 ────…… ]
 
(445) 2020/06/01(Mon) 1:07:29

【人】 世界の中心 アーサー


[ 犬が踊っている。
  懐いた誰かにまとわりつくように、
  導くように、 甘く鼻さえ鳴らして。

  仰々しく頭に包帯を巻いた男は、
  言うことを聞かない片足をベッドから引き摺り下ろし、
  真白の上に漸く座った。

  ──御迎えくらい体裁を整えたいと思う、
    ちょっとした意地みたいなもの。]
 
(446) 2020/06/01(Mon) 1:08:40

【人】 世界の中心 アーサー


[ 夕焼けを背負う人影。 犬の離れていく足音。

  下げたペンダントを握りしめ、
  ────不器用に笑んでいる。


  もう“かんばせ”の貼り付け方など、
  とうの昔に忘れてしまった! ]
 
(447) 2020/06/01(Mon) 1:13:39

【人】 ミア



 [ たとえば、あの蝶々は 不自然だったとしたら?
  羽の模様も、形も、いっそ飛ぶさますら
  他と異なっていたとしたら?

  認めてくれたのが彼の妻だけだったとしたら? ]

 
(448) 2020/06/01(Mon) 1:46:43

【人】 ミア



            *


 [ 見舞いにしては荷物が多いと、誰かが言った。
  鞄の中に何もかもを押し込んで、

  ( ─── ドレスは あの後
        やってきた執事に突き返した。 )

  正面の門を潜ることなく、庭への道を歩んでいる。
  約束すらしていないのに、
  頼まれごとすら、していないのに。
  多少の懐かしさすらあれど、慣れた歩みは、
  尻尾を大きく揺らす犬たちに導かれた故のもの。 ]


 
(449) 2020/06/01(Mon) 1:47:48

【人】 ミア



 [ 何時かくり抜いた果物のよな 夕焼けを背に、
  身軽に"向こう側"へと移り、

  怪我人だなんて気にせずに
  真白の海へと 飛び込んでやった!

  ─── だって自業自得じゃない とは、
      まったく他人を思いやらない言である。 ]

 
(450) 2020/06/01(Mon) 1:48:42

【人】 ミア




     [ わらうのぶきようだなあ と
        なんともまあ上品でない笑い方をして、 ]


 
(451) 2020/06/01(Mon) 1:49:05

【人】 ミア



           [ みみもと。 ]


 [ ……飛び込んだ理由のひとつに、
  顔を隠すというのはあったかも知れず。

  何せ、はじめて告げた、あの日は何も残っていない。
  秘密の声で、きっと、酔ったときに言えれば、
  或いは、へびのよな文字で書き連ねれば良い方だ。 ]

 
(452) 2020/06/01(Mon) 1:50:32

【人】 ミア



 [ 誰でもない 何でもない誰かの幕引きは、
  童話にも記されていない。

  何処かのインクに、微かに痕跡があったと、
  何時かの誰かが、見えない未来で語るのだろう。
  淘汰されたにんげんのおわりだなんて、
  それでいいとすら思っている。

  だから、これが、誰も知らない誰かの幕引き。
  たったひとりに名を呼ばれた ……蝶々の話。 ]

 
(453) 2020/06/01(Mon) 1:50:48

【置】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 ── 未来のいつか ──

 
  …… 雪也
 
  私も、誓います
  これからも 誕生日には
  チョコじゃなくて クッキーを贈り続けることを
 
      ………… なんてね  ちゃんと言うわよ
 

  相星 雨音は 相星 雪也を永遠に愛してます
  もっと、幸せに なろうね**
 
 
(L4) 2020/06/01(Mon) 6:38:35
公開: 2020/06/01(Mon) 6:55:00

【人】 賢者 メルキオール

─ after xxx years ─

[あれから。

私たちは数々の依頼をこなして、名声を高めていったの。
そんなことをしていたらドラゴンスレイヤーになんかなっちゃったりしたり、王国へと見染められてしまったり……]


 可愛いお嫁さんを見つけてしまったり、ねぇ?


[私たちの間には絆がある。
切っても切れぬ強い強い絆。

ただ、その絆の名前は恋愛などではなく、友情、そして信頼なだけ。
貴方が結婚するんだ、なんて言い始めた時は私の事のように喜んだのだっけ]
(454) 2020/06/01(Mon) 6:51:46

【人】 賢者 メルキオール

[私のこと?
そうね、今でも時折依頼をアロイスと受けることはあるわ。でも、ドラゴン討伐の報酬でたんまりとお金を稼いでしまっては、お嫁さんに危ないことはしないでなんて泣かれてしまってるものね。
そんなだから緊急性の高い依頼は受けるけれど、普段はそもそも依頼を受けないのよね。

だいたい、貴方の今の所属は騎士なのだから。
みんなから"赤の騎士"様なんて言われているの、私は知ってるわ?
経歴がちょっと特殊だからギルドへと所属もしていて、依頼も受けられる身ではあるのだけれど]
(455) 2020/06/01(Mon) 6:51:59

【人】 賢者 メルキオール

[閑話休題。
話が逸れてしまってるわね。
私は今はギルドの内部へと所属を変えてみんなへの依頼を出したり、受付業を行ったり、後継者の育成を行ったり、それなりに楽しい人生を送っているわ。

今日も今日とて、受付に立って、外から来た貴方を見て微笑むの]


 アロイス!今日は何の依頼を受けるのかしら?


[そうしていつもの日常が今、ここに]
(456) 2020/06/01(Mon) 6:52:13

【置】 神置 穂村



 >>293>>326
 
[見上げた空には、大きな虹があっただろう

 
それに気づくのは、きっとほんの少し未来の話**]


 
(L5) 2020/06/01(Mon) 6:55:51
公開: 2020/06/01(Mon) 9:55:00
 




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メルキオール
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楊 宇静
13回 残----pt

 

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七嵐 春生
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いえやすもふもふ

花続木 弥
0回 残----pt

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渡辺 入矢
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五十鈴 雨音
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