【人】 愛される"天使" ナフ>>8 テンガン 穏やかな笑みが似合う顔立ちの少年は、子供のように泣き続けて。 希望に溢れていたはずの未来が今は全然見えなくて、背中に生えた羽が何よりも重くて、枷のようにも思える。 「……手伝い… 会いたいに決まってる、今すぐにだって…」 「…賭け……」 鼻を鳴らして、考えている。 その未来が保証されるのか、分からないから。 (15) 2021/07/10(Sat) 11:05:40 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル仮面をつけられても澄まし顔で日常生活に戻ってきた元ディーラー、現一般従業員。 「ここ、水面下で行われているものに目を瞑れば待遇はわりといいんだよね……複雑」 もにゃもにゃしながら昼食を適当に注文した。イングリッシュマフィンfoodが出てきた。 (16) 2021/07/10(Sat) 11:28:03 |
ナフは、落ち着いた頃にご飯を食べた。クロワッサンfoodだった。 (a18) 2021/07/10(Sat) 12:11:47 |
ニアは、水着や浮輪を選んでいる。 (a19) 2021/07/10(Sat) 12:19:19 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>20 ダビー 目の前に置かれた器を見たのも束の間、すぐにその先の人物を追いかけるように視線を流した。 「……。こんにちはダビー。私は元気だよ。そっちも"相変わらず元気そうで"何より」 平然と答える。ひとまず座りなよと促した。本当に元気そうで何よりじゃないか。ねえ。 (21) 2021/07/10(Sat) 16:32:54 |
サダルは、ボル族と初対面した。これが噂の……。 (a20) 2021/07/10(Sat) 16:33:48 |
サダルは、ボルシチはともかくボルジュウは初めてなので二人分小皿に取り分けた。 (a21) 2021/07/10(Sat) 16:36:45 |
サダルは、片方のボルジュウをダビーに押し付けた。君も食べたいなら食べなよ。 (a22) 2021/07/10(Sat) 16:38:10 |
ダビーは、サダルに押し付けられたボルジュウを受け取った。実はこの船では食べたことがないので。 (a23) 2021/07/10(Sat) 16:41:18 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>22 ダビー 「別に含みがあってもなくても君の様子など私の知った事ではないから好きにしなよ」 続くようにボルジュウを一口いただく。流石はボル族の最上位(※諸説あり)、とても美味しい。表情は崩さなかったが内心満足した。 投げかけられた問いには、今よりも更に声を小さく抑えて答える。 「……目的はいくつかあるけど。 一つ、単に私がこの船の上層部とかが気に食わなかったから。失踪に関する話を流出させ、私を見下ろす奴らを困らせて不快にさせてやろうと思って。……ここは記憶を改竄できる処置を施せるしいくらでも揉み消せるだろうから、意味は薄いけど。 二つ。君の言った通り、私の賭けの為に必要だったからああいう事をした。ここに堕ちてくる必要があったんだ。 あの宣戦布告は、初めから"エンヴィー"として生き残れるかどうかで勝負をしたんじゃない。勿論、勝っていたら今まで通りエンヴィーとしての活動に励んでいたけどね。 でも、本当の目的はその先あった」 (23) 2021/07/10(Sat) 17:05:33 |
アルレシャは、合いびき肉のハンバーグを食べている。 (a24) 2021/07/10(Sat) 18:40:11 |
アルレシャは、誰にともなく言う。「特別な品でございます」 (a25) 2021/07/10(Sat) 18:42:21 |
ラサルハグは、合挽き肉のハンバーグを口に運んだ。 (a26) 2021/07/10(Sat) 21:30:49 |
ラサルハグは、食事にあまり頓着しない。見た目も、味も、そして食材も……… (a27) 2021/07/10(Sat) 21:31:23 |
サダルは、どこかの時間帯で合挽き肉のハンバーグを食べた。 (a28) 2021/07/10(Sat) 21:45:49 |
サダルは、もう境界線が薄れてしまった。どんな物も、食べることができるようになってしまった。 (a29) 2021/07/10(Sat) 21:47:17 |
テンガンは、ハンバーグの出所をこの眼で見た。 (a30) 2021/07/10(Sat) 21:50:31 |
テンガンは、当たり前のように食べなかった。 (a31) 2021/07/10(Sat) 21:50:39 |
【人】 愛される"天使" ナフ>>24 テンガン 「………」 破滅させて、自分の未来が変わるかどうか 分からないけれど。 その目に宿るかつて自分を焼いた決意を見て。何もしないよりは、マシなのだろうかと思って。 涙にぬれた顔で、こくりと頷く。 「裏切ったり、しないよな……信じて、いいんだな…」 (25) 2021/07/10(Sat) 22:49:19 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>ラサルハグ ホワイトな労働をしつつ、その合間の休憩時間。 女はかつて共犯者だった相手の前にふらりと姿を現す。 「……ス、……ラサルハグ。今時間いいかな。少し話したいことがあって」 本性をあちこちに晒して開き直ったのか、涼やかな笑みを被らずけろりとした様子で声をかける。 (26) 2021/07/10(Sat) 23:29:29 |
【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ (27) 2021/07/10(Sat) 23:52:52 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>27 ラサルハグ 口調に気付き、少し思案する。 「……どうだろう。私は"共犯者"の時の話をしにきた。些細な質問だから、このまま話しても構わないけど……君に不都合があるのなら場所を変えようと思う」 全てを投げ捨てる勢いで駆け抜け、その結果一般従業員へと落ちた女にとって最早怖いものなど殆ど無い。開き直ってすらいた。 (28) 2021/07/11(Sun) 0:13:13 |
バーナードは、どうにも今の“感情”がしっくりこない。 (a32) 2021/07/11(Sun) 1:24:27 |
バーナードは、こないが、やるべきことをやるしかない。あやとりの本を持った。 (a33) 2021/07/11(Sun) 1:24:50 |
【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ>>28 サダル 「……いや…私はもう、…隠す理由が無い、から…」 ふ、と息を吐いて一度言葉を切る。 「であれば、こちらの方が話しやすいですね」 一転、淡々とした語り。 『スロウス』としてのそれは、ひたすらに抑揚に欠けていて 何処か言葉を選ぶような、『ラサルハグ』のものとは違う。 『ラサルハグ』とて、既に自らの行いの殆ど全てを 白日の下に晒している。 そして、その報いを受ける覚悟だって、していた。 だから、誰に聞かれようと、不都合など無い。 (29) 2021/07/11(Sun) 2:05:26 |
ナフは、昼に客からハンバーグを食べさせてもらった。 (a34) 2021/07/11(Sun) 2:46:36 |
ナフは、変わった肉を使っていたのだろうかと感じた。客は「特別なものだ」と言っていた。 (a35) 2021/07/11(Sun) 2:47:47 |
ナフは、あまり好きな味ではなかった。 (a36) 2021/07/11(Sun) 2:48:36 |
【人】 翠眼の ダビー>>23 サダル 少なくともお気に召さなかったわけではないのだろう、あなたがボルジュウを食した反応からそういう感覚を無時掴むとふっと鼻を一つ鳴らした。あなたの一言一句を聞き逃さないようにと耳をそばだてながら食事をしていた青年が口元をハンカチで拭う。 「一つ目に関してはよくやったと勝手に感謝しておこうか。少なくとも『手間をかけさせる』ことでその処理に追われる動きが生じたということだ、こちらも若干溜飲が下がる。 二つ目は。…あなたの賭けの概要はともかくとして、勝算はあるのか?」 あるのならば別にいい、と言わんばかりの問いかけだ。実際その通りではあるのだが。 (31) 2021/07/11(Sun) 2:48:38 |
【人】 翠眼の ダビー>>33 キエ 「なるほど、じゃあ黙っておきましょう。後で感想を聞かせていただきたいので。」 しれっと自分はもう見たことがあるみたいなことをのたまった。サメ映画見たことあるのかも。あるの?この顔で? 外の世界に対する未練はないとは言い難い。進めていた事業、ささやかながら存在した交流、あなたを始めとした友人や義妹のこと。けれど自分の身に訪れた変化は不可逆のものだから。 「私も悲しいし寂しいですよ。交わした会話は少なくとも居心地がよかった、…もっと話をしたかった。 ……そんな友人に後始末を頼むようで恐縮なんですが、 金と武器に興味はありませんか? 」思いっきり突然である。少なくともサメ映画を見ながらする話ではないかもしれない。 (34) 2021/07/11(Sun) 3:24:56 |
ニアは、バーナードが何をしているのか気になった。 (a37) 2021/07/11(Sun) 3:56:16 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>29 ラサルハグ 「……それじゃあこのまま話そうか」 切り替わった口調にほんの少し肩の力が抜けた。サダル、ひいては『エンヴィー』にとってなんだかんだ『スロウス』の方が馴染み深いものとなっていたらしい。 「……君が共犯者を降りる直前。私たち三人で『報酬』の話をしたことを覚えているかな。 グラトニーは物理的な報酬、私は気に食わない奴の転落を見ること、そして君は……無いけど、強いて言うなら私たち共犯者の勝利って答えていたね。 その勝利という報酬は、君の仕事の期日が過ぎてからも有効だったのかな。期日が過ぎてしまえば、私たちが勝とうが負けようがもうどうでもいいと切り捨ててしまうことも出来そうだと思うけど……」 (35) 2021/07/11(Sun) 4:10:45 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>31 ダビー ほんの一瞬、眉がぴくりと動いた。 「別に君のためにやった訳ではないけれど……どういたしまして。 でもこれはあまりにも悪手だ。後でどんな目に遭わされるか分かったものじゃない。明日いきなり私が船から姿を消しているなんてこともあり得るだろうね。 二つ目は……二つ目、は…………」 スプーンを動かしていた手が止まる。 濁り切った瞳が静かに伏せられた。 「…………分からない。勝算は0じゃない……、……と……思う……」 分かりやすく言葉尻が萎む。よく浮かべていたポーカーフェイスでも本性がバレてから見せ始めた開き直った態度でもなく、素直に不安を顔に滲ませている。 (36) 2021/07/11(Sun) 4:32:44 |
【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ>>35 サダル 「はい、どうぞそのように」 返答は何処までも淡々と、そして淀みなく。 そのどちらが本性なのかなど、考えるだけ無駄なのだろう。 「……報酬、ああ、そのような話もありましたね」 三人で交わした会話も、今となっては随分と昔の事のようだ。 実際は、たった数日の事なのだけど。 「この仕事は、何も完璧な結果を求めるものではありませんでした 仮に僕がどのように失敗しようとも、あなた達が条件を…… つまり、 最終的に一定数の乗客をこの船へと引き渡せば 取引は、それで為される手筈だったのですよ」 「──けれど、その条件には足りなかった。 然して、全く結果が伴わなかったというわけでもない。 故に、協議の結果、僕の身柄をこの船へと売り渡す事で 此度の取引は円満締結となった、との事です。」 滔々と、自分の事でないように無感動に語る。 勝利を得る事は叶わなかったが、他の手段で補填は為された。 "怠惰"にとっては、何の不満も無い結果だ。 既に取引は為された。 つまり、その報酬に残された価値は──── (37) 2021/07/11(Sun) 4:40:27 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>37 ラサルハグ 相槌を繰り返しながら耳を傾け、思考を巡らせて── 「つまり、私たちが勝っても負けても関係なかった。……そういうことかな」 ──その報酬の価値が無いものだと、"嫉妬"はそう判断した。 はは、と自然と笑みが溢れる。自分の思っていた以上に乾いたものだった。 「……売り渡されたって言う事はさ、君は……処分とやらもされなくて済むって事かな」 (38) 2021/07/11(Sun) 11:12:04 |
【人】 翠眼の ダビー>>36 サダル 「使い勝手の良さとショウの手腕である程度の評価はあるんだろう?なら記憶処理程度で済むんじゃないか。…もちろん姿を消す可能性についても一切否定できないが、互いの関与の及ぶことでもないし考えても無駄か。」 その程度の諦めというか割り切りはできている。完全にとは言い難いが少なくともこの同類については。 それから言い淀んだ挙句どうにもらしくないあなたを見て深くため息をつく。 「………そんな細い道に賭けたのか…ということはあなたにとってよっぽど大事なことなんだろうな。今からでも外的要因で詰めていけないのか、それは。」 勝算を上げる試みができないのかと遠回しに聞いている。私やその周囲を利用して勝利を掴んでくれ、と伝えたのは嘘ではないし今でもそこに変わりはない。 (40) 2021/07/11(Sun) 12:03:06 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>40 ダビー 「確かにそう。地に落ちた敗者に権利はないから、互いを助けられるわけでもない。互いが出来るだけ長く無事であることをそれこそ天に祈るしかないだろうね」 あっけらかんと答える。全てを諦めたつもりではないが、それでも駄目な時は駄目なのだと理解していた。 「外的要因。…………それは……」 提案に口籠もる。普段であれば一も二もなく頷いて行っていただろう。女は平気で人を裏切り、利用し、踏み躙るような人間だ。実際、目の前の男に対してもそうした。しかし── 「この賭けに関しては……イカサマ……したくない、から………… あの人が自分の意思で選ばなければ、意味無いよ……」 (41) 2021/07/11(Sun) 12:42:30 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>43 ダビー 緑色を見つめる緑色が鋭くなった。 「……煩い。余裕そうに揶揄うとか腹立つな。つい最近私に騙されてたって言うのに」 隠しもせず舌打ちし、苛立たしげにボルジュウを啜る。ああくそ、気に食わないけどスープは美味い。 こくんと一口飲み込んだところで、女は少し考えるように沈黙を置いた後おずおずと口を開く。 「……ダビー。君はさ、大事なこと……掴めそう?」 抑揚のない静かな声で問いかける。真摯な色を滲ませて。 (44) 2021/07/11(Sun) 13:59:04 |
【人】 世界の中心 ニア(たぬき、ふわふわ) 「つかまえた」 「あたいore、どこからきたの? ニアのお家?」 ぽんぽこ…… 「ここで暮らしてるの?」 (45) 2021/07/11(Sun) 14:00:58 |
【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ>>38 サダル 「結果的には。」 無慈悲にも肯定が返る。 その報酬に残された価値は、今となっては感情的なものだけだ。 「けれど同時に、僕は あなた達の望みが叶えばいい とその勝利を望んでいた事は、決して嘘ではありません」 それがあなた達にとって、もはや価値のない勝利なら それはきっと、"怠惰"にとっても無価値な勝利だろう。 「…結局のところは、これが処罰のようなものですよ 僕は只今を以てこの船の『所有物』となり、工作員ではなくなった 捨て子であった僕は工作員である事でしか居場所を得られず、 けれど、もはや元の鞘に収まる事は叶わない。」 居場所を追われ、その身を以て埋め合わせをさせられる。 それが最も理に適う処罰だったのだと。 "怠惰"の言葉には、やはり嘆くような響きは無い。 結局は、そうなるべくしてそうなった事だ。 (46) 2021/07/11(Sun) 15:26:28 |
【人】 翠眼の ダビー>>44 サダル 「騙してくれた分のお返しだ。とはいえそれくらいしてでも生き残れと思ったのは事実だからやはりからかいなのかもな?どう思う?」 くつくつと満足げに笑う。澄ました顔も嫌いではないがこちらのほうが話しやすさはあるし今更何かを隠すような間柄でもない。少なくとも自分には隠すようなこともないはずだ。 それから、沈黙の末の真摯な問いかけにはあなたの様子を静かに伺い、……ほんの少し悩んでからスプーンを置いて。ほんの少しだけ痛みを堪えるように笑う。 「……俺も"研修"を利用してアイツを所有できた、そういった意味では掴めたと思う。ただ、…俺の心が、精神に付いてきていない。いずれ掴めたと言い切れるようになるさ。」 "研修"を通して生まれた嗜虐的な怪物を飼いならせ…はしなくとも暴れ狂うそれに慣れていない。だから少し痛むだけだと。『嫉妬』という同じ怪物を宿すあなたになら多くを言わずとも分かるであろう言葉で伝える。 (49) 2021/07/11(Sun) 16:05:46 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>46 ラサルハグ 「…………え?」 淀みなく返ってきた答えにもはや悲しみさえも浮かばずに。 ただ黙って聞いていたが、続けられた言葉に目を瞬かせる。 「望みが叶えばいいって……思ってた?え、あの、えっ!?」 ずい。ずいずい。ずずずい。 にじり寄る。 「……す、スロウス。それっていったい、あの、どうして……?」 最早それは仕事、役割には関係のない範疇の話だ。 生きる為に仕事をするのではなく、仕事をする為に生きていると答えた貴方からその言葉が出てくるなんて思ってもみなかった。 くるりと瞳を丸くさせ、共犯者のガラス玉にも見た目を覗き込む。 仮面を投げ捨て素直に驚きの表情を浮かべた女の顔が、きっと貴方の水色の瞳に映り込んでいることだろう。 (51) 2021/07/11(Sun) 16:13:21 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>49 ダビー 「知らない。君の事なんか分かる筈ないでしょう……ばかなひと」 あれだけ騙したのに、それでも生き残れと言ってくる。その優しさは一体どこから出てきていると言うのか。 ああ、眩しい。ああ、妬ましい。 「……ふうん、そう」 ただそれだけ答えた後、スプーンを置いた貴方とは裏腹に食べ進めていく。まるで興味がないと言わんばかりに。 「もう取り返しのつかないことはしてしまったんでしょう。 それなら無理に心を制御する必要なんてないんじゃないかな。 一度受け止めてもらって、それで関係が壊れていないなら……きっとまた受け入れてくれるよ」 ▼ (52) 2021/07/11(Sun) 16:32:10 |
【人】 凶つ"嫉妬"の悪狼 サダル>>49 ダビー 「だから、さ」 貴方を見つめる緑色がゆるやかに歪む。 獣のような獰猛な、相手に噛み付くような光を宿して。 「早く君も呑まれるといい。楽になれる」 自分は掴めるかも分からないのに、君はもう欲しいものを手にしている。 全くもって羨ましい。ずるいったらありゃしない。 「ねえ、ダビー。 仮面を捨てて曝け出すのって……"サイコー"だよ?」 だから、女は囁いた。 地の底から緑色の怪物が、共に狂えと手招きをしている。 (53) 2021/07/11(Sun) 16:33:13 |
サダルは、ギャンブラーだ。 (a38) 2021/07/11(Sun) 17:00:28 |
サダルは、君の全てが、心から欲しい。 (a39) 2021/07/11(Sun) 17:00:44 |
ムルイジは、ギャンブラーだ。 (a40) 2021/07/11(Sun) 17:58:50 |
ムルイジは、その引き金に、指を掛けている。 (a41) 2021/07/11(Sun) 18:00:47 |
【人】 陶酔トリッパー バーナード>>G5 >>45 ニアとたぬバーナード ※外見はたぬきです 「ヴーーー」 (うわっ何だコイツ!?) 「ウユーーン」 (持つな掴むな!お前の家からどうやって来んだよ!) 元々毛色が似たようなものもあり、違和感のないたぬきは捕まえられ、じたばた暴れています。何とも声にしがたい鳴き声で暴れています。 たぬきは普段は無口な割に、威嚇でこんな何とも言えない声を発するのです。最も、たぬナードは煩すぎる狸なので、大体は鳴いてるのですが。 (56) 2021/07/11(Sun) 18:40:49 |
サダルは、一発の弾丸に貫かれる。 (a42) 2021/07/11(Sun) 19:10:19 |
サダルは、"賭け師"の唇に自分の唇を重ねた。 (a43) 2021/07/11(Sun) 19:12:03 |
サダルは、今度は手で隔たりなど作らなかった。 (a44) 2021/07/11(Sun) 19:12:18 |
【人】 "ギャンブラー" ムルイジそっと、その体を寝かせ。 「……………クク。 ハハハ。 ハァーッハッハッハッ!!! 」仰け反って、大声で叫び笑う。 部屋に据え付けられたカメラに向けて、 熱病に冒された子供のように狂い笑う。 「……見たかよッ。 見てんだろ、サイコーのショウをよォ! ムルイジ様をこんな地獄に落とした、 生意気なクソ女にギャンブルで勝ったぜオイ!! 見てるヤツらの中にゃ、 こいつにイライラ来てたやつもいるだろうよ!! 見たかよこいつの銃弾食らった時の顔、 絶望に塗れて、こんな掃きだめで、 自分の落としたやつに復讐されて、 サイコーにキマるだろ、チョーシに乗ってるやつが、 思いっきり地べた這いつくばる様はよォ!!」 カメラのマイクではサダルの小さな囁きは拾えず。 その細かい表情までは見えないはずだ。 だからオレはあえて、煽るように嘲るように 両手を真上に上げて挑発するようにカメラに向かって叫んだ。 ▼ (57) 2021/07/11(Sun) 19:47:13 |
【人】 "ギャンブラー" ムルイジ「見たかったんだろォ!? 自分より偉い人間、強い人間、安全圏に居る人間。 そういうやつらが、皆等しく地に落ちるこの瞬間をなァ!! 」両手を広げることができないので、限界まで鎖を引き延ばす。 「堪んねェだろ、オレのこと見てるやつは 皆そういうイイ趣味してるって、オレは信じてるぜ? 自信満々で、鼻もちならねーやつが、 後悔のなか無様に敗北する様が見たくて、 モニタに齧りついてるのが、 オレにとってのお得意様ってやつだからなァ!」 きっとモニタを見ているやつの中には、 オレのこの演説にも反発し、 さらに責め苦を与えようとする者もいるだろう。 関係ない、オレたちが本当に賭けていたものは――。 オレたちがその"賭け台"に乗せていたものは――。 「サイコーのショウにしてやったぜ、 従業員だって、この船の上では例外でも治外法権でもねェ。 すべてが供され、何もかもが賭け台に乗る、 安全圏なんてどこにもねェ、支配もギャンブルには及ばねえ! 最初から結果が決まってねェからこそ、 賭けってのはサイコーにアガるんだろうが! 喝采を以って慟哭しろ、賞賛を以って怒声を放て、 負け犬の遠吠えと笑いながら、この海上の楽園で愉しもうぜ!」 ▼ (58) 2021/07/11(Sun) 19:48:27 |
【人】 "ギャンブラー" ムルイジ――それは文字通り、 負け犬の、敗北者の、意味のないパフォーマンスだ。 だが、こうやって従業員だったサダルが 地に堕ちたオレによって撃ち殺されることで。 思ったはずだ。感じたはずだ。例え僅かだけでも。 ――何かが間違えば、 自分が、こいつらの賭け台の前に立つかもしれないと。 実際その可能性は低い。 この船では、地位に、金に、立場に、物理的に、 何かに守られているやつが大半だ。 疑念が具体的に芽吹く可能性は杞憂とするにしても あまりにも確率は少ない。 でもその萌芽は。 百日のうちの一日の不安を煽る。千日のうちの一秒を惑わす。 この画面を見ていた全ての人間に極小の種を撒き散らした。 それは否定すれば否定するほど根付き、いつかそれが花咲くとき。 人を一律に舞台の上でギャンブラーに堕とすだろう。 そのきっかけは、どこにだって、誰にだって平等にある。 何もかもを賭け台に乗せるオレ達の生き方を、 嗤いたきゃ嗤えばいい。それが――画面越しである限り。 ▼ (59) 2021/07/11(Sun) 19:50:46 |
【人】 "ギャンブラー" ムルイジその時にオレの銃口の先に、 己の運や決断しかない状態で立っていて正気で居られるかを、 オレはこの船の上で高らかに問うた。 一人の、ギャンブラーという生き物として。 ああ、愉しいな、世界はこんなにも自由で不自由だ。 従業員たちが部屋になだれ込んでくる。 安否を確認される、備品であるサダルの姿を横目で見ながら、 四方を従業員に掴まれながらも大声で叫ぶ。 これは"オレたちの戦いの始まりの合図"だ。 お前の愛したギャンブラーは、 どこに居たって"ギャンブラー"だ。 さっさと来てみろ、追いかけてみろ、 いつだってどこでだって、相手してやっからよ。 「――さあ。 ご来場の皆さま、引き続きクルーズを楽しもうじゃねェか。 遊びたきゃいつでも相手してやるよ。 煉獄と天国の狭間を泳ぐ、 ――オレ達、賭け師の楽園、 イースター・カッサンドラの上でなァ!!」 (60) 2021/07/11(Sun) 19:53:19 |
ラサルハグは、今も、テンガンの望みが叶えばいいと思っている。 (a45) 2021/07/11(Sun) 20:20:39 |
【人】 世界の中心 ニア>>56 ばなたぬさん 「だれかのおうちの子ッスか? ボク、おうちわかる?」 家の林からついてきたならもっと早くに気が付くだろうし。 「ニアの持ち物に化けてた?」 後ろで大人たちが目の前にいる狸と同じようにわたわたしていようがニアは気にしない。 「元気そうっすねー、暴れると危ないっすよ?」 ふかふか! かわ〜いい! 狸が本気で逃げ出そうとすればペンより重いものをもったことなんてなさそうな。ちいさくてやわらかな腕から 強く暴れれば逃げ出すことだって可能だろう。 「んふー、いいこいいこ。げんこつ山からお越しに?」 ニアは人にも動物にも自分にも話しかける癖がある。 「 密輸っすか? そして家庭の事情で、ちょっぴりだけ詳しい分野もあった。 (62) 2021/07/12(Mon) 7:31:49 |
【人】 翠眼の ダビー>>52 >>53 サダル 「――…先達であるお前が言うと説得力が違うな、」 更に言うのならば『同類』のお前が言うとなおのこと。 互いの緑色がかち合っているだけなのにその奥、明確に感じる怪物の手招きに思わずくつくつと笑いが漏れる。己の中の怪物があなたの言葉に共鳴し己の持つ黒々とした淀みを嗤っているのだろう。 「そう焦るな、私もじきにそちらに行く。 完全に目覚めきればもう戻れないし、そもそもここから引き返せるだけの正気はもう持ち合わせていないのだから。」 本来の青年の性質であればどんな手を使ってでもこの船を降り、その先で好き合う者とともに暮らす道だって選べたことだろう。それを選択できないのは彼がこの船の"従業員"だったからというのが大きいが、己の中に強大な嗜虐性が芽生えたことが判断の一助となったのもまた疑いようがない。…あの"研修"で壊れたのは彼だけではない、ということだ。 「怪物の巣窟で互いがどれだけ生き残れるか見物だな。精々頑張って私よりも満たされるといい、…ごちそうさまでした。」 食事を終え席を立つ。あなたが何かしらで引き留めないのであればそのまままた別のどこかへ歩き出すことだろう。 (63) 2021/07/12(Mon) 15:28:02 |
【人】 陶酔トリッパー バーナード>>62 ニア密輸王子姫 ※外見はたぬきです 「クゥーーン」 (危なくさせてるのはお前だろうが!俺俺俺!) 「キュゥーン」 (密輸しそうなのもお前だろ!?) この姿のまま家に持ち帰られたら溜まったもんじゃない。 ……いや、豪勢な生活が送れるのか? 一瞬考えたが、『タヌキが何を食べるか』など色々実験されそうで怖い所があるのでその発想はすぐに捨てた。なにより子供の口から「密輸」なんて出てくる時点でヤバい家だ。そんな訳でジタバタとこのタイミングで人間に戻った。 (66) 2021/07/13(Tue) 23:39:03 |
【人】 陶酔トリッパー バーナード>>62 ニア密輸王子姫 「どわああああああ!?」 突然アラサー間近29歳!普通にガタイのいい成人男性に戻った! 抱えられていたなら下手するとニアを踏み潰しかねない。一応気付いた瞬間すぐに退こうとするので怪我とかは無いだろうが、周囲含めてこの光景は色々と大惨事ではないだろうか。あなた達に「動物になるパイ」の心当たりがなければもうしっちゃかめっちゃかだ。 最も、たぬきだったせいで単に たぬきが成人男性に化けたように見られかねない とも言えないのが複雑である。 (67) 2021/07/13(Tue) 23:42:47 |
ラサルハグは、観賞室を後にした。 (a46) 2021/07/14(Wed) 5:44:43 |
【人】 "賭け師" サダル>>55 ラサルハグ 興味がある。 先日二人で話をした時に聞いた言葉だ。聞き間違いではなかったし、夢の中の出来事でもなかった。 「……そ、っか。そっか……」 共犯者の声を何度も脳裏で反芻する。三人いる共犯者の中で一番己の感情に振り回されている人間だ、今もずっと"怠惰"に対する嫉妬や憐憫、その果てに歪に芽生えた仲間意識などが整理されないままでいる。 故に、今女の中に生まれたものはひと匙のむず痒さと落ち着かない嬉しさ。 「……スロウス。私はね、きっとこれからも飢えたままだよ。 例え一度満たされたとしても、それだけじゃ足りなくて人から何かを奪おうとしたくなる。長年人を羨み妬んできた私が、一度満たされただけで納得できるとは思えない」 だから、と一つ言葉を置く。そうして軽い深呼吸。 ▼ (68) 2021/07/14(Wed) 17:07:19 |
【人】 "賭け師" サダル>>55 ラサルハグ 「興味が潰えるその時まで、走り続ける私を見ていてね。 走り切った私の物語が喜劇になるか悲劇になるかは分からないけれど……暇つぶしくらいには、きっとなると思うからさ」 唇を獣じみた笑みに歪め、そう囁いた。 これはただのエゴだ。傲慢な一方的な想い。 相手は何かを欲する事など無い"怠惰"。誰かから何かを与えられたいと思っていないだろう。 そうやって生きられる貴方が羨ましく、妬ましかった。自分には無い強さがそこにあった。 そんな相手に興味を持ってもらえるなら。 私はこれからも抱えた業のままに踊ってやろう。これからも人を騙し、傷つけ、地に引き摺り込んででも自分の飢えを満たそう。 決して交わることのない、平行線上にいる貴方。 そんな貴方に──私は私という傷を、贈り物を、与えてやりたいと思っているのだから。 羨んで、憐んで、嫉妬して、そうしておかしな形に生まれてしまった好意と庇護欲と仲間意識を抱えた身勝手な共犯者は微笑んだ。 大一番の賭けに挑み、長い眠りにつく前の事だった。 (69) 2021/07/14(Wed) 17:10:49 |
【人】 世界の中心 ニア『船内に悪い狸が混ざっており、夜な夜な人を騙し殺してしまう。もはや投票で疑わしきものを罰するしかない!』 そんな噂で済んだのか、それともパニックを起こした集団が…… それが嘘か誠か知るものは誰もいない。 (72) 2021/07/14(Wed) 19:29:01 |
ニアは、当分船には乗りたくない。 (a47) 2021/07/14(Wed) 19:44:00 |
【人】 連理の枝 ラサルハグ束の間の休憩時間。 「……あなたはそれで満たされた?」 買ったばかりの缶コーヒーを手の中で弄びながら、一人呟いた。 「いいえ、あなたは──そして僕も未だ、満たされてはいない。」 脳裏に去来するのは、二人の共犯者と、それから。 「その意思の果てを見届けよう。 あなた達がその餓えを失わない限り──」 (73) 2021/07/14(Wed) 19:54:28 |
ラサルハグは、その日(2)1d5杯目のコーヒーを開けた。 (a48) 2021/07/14(Wed) 19:58:25 |
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