人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:人


【人】 門を潜り ダヴィード

>>2 イレネオ

「美味しいでしょう!
 ああよかった、一番好きな物を勧めるって緊張しました」

片手に食べかけのパニーニを持ちながらほっと胸をなでおろす。
先ほどまで喜色満面の笑みを浮かべていた表情は、ほのかな安堵が滲んだものに変わった。

食事中にあまり言葉を交わすことはないから、傍から見ている人物がいたとしたらあっさりすぐ食べ終わったように見えるだろう。
口元を紙ナプキンで拭いて、貴方の方にも一枚差し出す。

「お腹いっぱいになりましたか?
 すこし甘いものも追加しようかな、と思うんですが」

イレネオさんもどうでしょう。自らの懐から財布を取り出して、今度はこちらがお返しをする番だと暗に示す。

#商店街
(19) 2023/09/11(Mon) 22:59:01

【人】 門を潜り ダヴィード

>>26 イレネオ

「少し迷いましたけれど。
 自分の中での一番を避けるのも違うなと思いまして……」

もし仮に貴方の口に合わなければ、他の店が一番のお気に入りに変わり、次回はそこに行きましょうと言ったことだろう。その程度に取り繕うことは出来たが、そうはならなかったので問題にもならなかった。

「しっかりチェックしていらっしゃる。
 甘いものも美味しいですよ、保証します」

味覚が合うというのはなんだか形容し難い嬉しさがある。
少なくともこの食事を提供したのは自分ではないのに、なんだか誇らしくもなるから不思議なものだ。

「ええ。少しだけ待っていてもらえますか?
 すぐ戻ってきますから」

#商店街
(32) 2023/09/12(Tue) 7:43:01

【人】 門を潜り ダヴィード

>>43 イレネオ

男もまた、それを言葉にできるほどの語彙を持たなかった。当たり前にそこにあるものをどうにか大切にするのが精一杯で、それらはいつも失われてから名前を与えられた。

「まあ……それなりに」

それなりに。
一人で済ませる時ならば、食事用とデザート用にそれぞれ買って帰る程度には。
美味しいものを食べるのは、好きだ。隣に誰かがいるならなお良くて、いなくとも誰かの笑い声が聞こえる場所がいい。

「おつかいくらい任せてください。
 泣いて名前を呼んだりしませんよ」

フレーバーの選定も任せてもらおう。
さっぱりとしたもの、甘いものの2種を買ってきて選んでもらうのがいいか。
そんなことを考えながら小走りで商店街に走っていった男は、5分と経たないうちにレモンのジェラートとチョコレートのジェラートのカップを貴方の目の前に差し出すだろう。

#商店街
(51) 2023/09/12(Tue) 13:38:57

【人】 門を潜り ダヴィード

>>54 イレネオ

食べ物は分かりやすく人間を幸せにしてくれて、それは時折愛情の代用品となる。
目に見えないものの代わりに煌びやかな宝飾品を贈ることもあれば、温かなスープの一杯を差し出すこともある。
そのあたたかさに男は貪欲だった。

小走りで駆けて行く間に考えは巡る。
貴方の好きなものはなんだろう。次は教えてくれるだろうか。
こんな話をするのは初めてだから、変に思われていやしないだろうか。
定番のフレーバーを用意してもらって、両手に感じる冷たさにまた急かされる。
誰に叱られるでもなく、人のために急ぐのはやっぱり好きだ。

「只今戻りました。
 えーと、その通りです。レモンと、チョコレート。
 どちらがお好きですか?それとも、両方?」

両方、と問う男の顔はいたずらっ子の顔だ。
勿論ジェラートのカップは小さいものだから、両方と言ってもあっさり食べられてしまう量だが。


#商店街
(66) 2023/09/12(Tue) 19:27:55

【人】 門を潜り ダヴィード

>>80 イレネオ

さて、本当のところはどうだったのだろう。
走って行って、デートかとジェラート屋の主に揶揄われて、いいから早く用意してくださいなんて宣って、そこからまた走って戻ってきたのかもしれない。
そう離れた距離ではないが、こればかりは貴方の知らない話。

「いいえ?困りはしませんとも。
 こいつが少し行き場を失うだけですよ」

ひらりと取り出したのはジェラート用の木匙。
よく見れば、差し出されているカップには木匙が添えられていない。
どちらも!と言えばジェラートだけが手に入ってしまいますよ、という意地悪……悪戯である。

#商店街
(84) 2023/09/12(Tue) 23:53:09

【人】 門を潜り ダヴィード

>>88 イレネオ

うんと幼い子どものようにジェラート屋の前で足踏みをしていたかもしれない。
気がはやり過ぎておつりを忘れかけるなんてこともあったかもしれない。
そこにあるのは絵本のような、なんともやさしい想像だろう。

「ふふ、溶けちゃう前にどうぞ。
 こちらも進呈いたしましょう」

上目遣いにくすくすと笑い、恭しく腰を折って貴方にレモンのジェラートと木匙を手渡す。
悪戯が終われば隣に座り、二人でデザートの時間だ。

#商店街
(97) 2023/09/13(Wed) 8:51:48

【人】 門を潜り ダヴィード

>>116 おふたり

「アレさーん、お邪魔しますー!
 あっ、ビスコッティがいいです……」

そわそわと落ち着かない様子で連れられてきた男が後ろに一人。
引っ張り出した新しいシャツと急いで磨いてきた靴を確かめたり、片付けを手伝った方がいいのかと視線がせわしなくうろうろしている。
(120) 2023/09/13(Wed) 21:11:38

【人】 門を潜り ダヴィード

>>121 >>122

気を使わせてばかりではだめだ。促されるままに大人しく座る。
ビスコッティをかじり、時折提供された珈琲に浸しながら貴方達の話を聞く。

「ええと、こちらもいつも通りです。
 最近は皆大人しくなってきてるので、誰も怪我してません」

「アマラントってバーですよね。
 ご飯だけでも行っていいものですか?」

煩いことを言いはしないだろうかが、店に迷惑がかかるのはよくないため。

「噂があるみたいですね。
 ……おふたりとも、何かあれば絶対呼んでくださいね。
 何をしてても飛んできますから」

#Mazzetto
(123) 2023/09/13(Wed) 22:03:04

【人】 門を潜り ダヴィード

>>138 >>139 カフェ

「ガソリンでも何でも。
 やれと言われればやりますよ?」

軽口に少し緊張をほぐし、力こぶを作ってみせる。
筋骨隆々とはいかないにせよ鍛えてはいるのだろう。

「大人しくお家に篭ってます。
 言いつけを破っていいことなんか今までひとつもなかった」

犬はしっかり飼い主たちの言うことを聞く。
そういう風に育ってきたし、それが幸せになる術だと知っているから。

「車……は、いただいても乗れないですね。
 ああでも、いつか3人でお出かけとか……いいなあ」

何やら別に思いを馳せている。
時が来れば免許を取る気が少し出たのかもしれない。

#Mazzetto
(140) 2023/09/14(Thu) 7:11:03

【人】 門を潜り ダヴィード

>>132 イレネオ

「はは〜」

一度は取り繕った格好つけた動作もすぐ剥がれた。
持ち上げられたカップには『gattino』の文字とデフォルメされた小さな猫のイラストがある。

「子猫ちゃんからの贈り物ですよ」

なんてくすくす笑った。
穏やかで長閑な時間が流れていく。

#商店街
(143) 2023/09/14(Thu) 8:46:20

【人】 門を潜り ダヴィード

>>145 >>146 カフェ

「操作説明書……教本とか?読んでおきます。
 いつかお二人を乗せられるように!」

私有地ならば練習もできるだろうが、万が一借りた車に傷でも付けたらその日は精神がズタボロで使い物にならないだろう。申し訳なさすぎる。

「……ないです。大丈夫です。
 ちゃんとご飯も食べてますし、元気です。
 アレさんもしっかり食べて、寝てくださいよ」

喉から「今度のファミリーの食事会に着て行く服が」なんて言葉が出かかったが、やめた。
貴方たちから与えられているものと、自分が稼いだ金で日々の生活は賄えている。

「ご馳走様です、ありがとうございます」

珈琲のにおいが好きになったのはこの空間のお陰だろう。
好きな匂いが充満する空間に、大好きな2人がいる。
改めて言うには機会もへったくれもないこんな状況だから、口にこそ出さねど。
男は心底幸せそうにふにゃりと笑った。

#Mazzetto
(148) 2023/09/14(Thu) 17:19:08