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人狼物語 三日月国


215 灰色うさぎと紫うさぎの雨宿り

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視点:人


イウダは、メモを貼った。
(a0) 2023/06/20(Tue) 17:05:42

イウダは、メモを貼った。
(a2) 2023/06/20(Tue) 21:57:57

【人】 イウダ

――閉店後――


 悪い、待たせた。


[普段なら紫亜がバックで待っている日は
担当の業務を終わらせたら先に上がらせてもらうのだが、
電車が止まってタクシーも捕まるかどうか、という豪雨では、
遠方のスタッフから先に返し、
必然的に卯田がラストまで残ることになる。

明日も計画運休になりそうだし、
仕入先の幾つかから仕入れが不可能との連絡があったことも踏まえ、
店長と協議して明日は店も臨時休業だ。

予約を入れてくれていた客に夜分の電話の非礼を詫びながら
電話する業務も分担したら思いの外遅くなってしまった。

いくら自宅が近いとはいえ、外は外。
紫亜の寛ぎ時間をかなり削ってしまって申し訳ない。]
(4) 2023/06/21(Wed) 21:47:21

【人】 イウダ

[冬場は上着を羽織るだけだが
夏場はやはり長時間キッチンにいると汗をかくので
着替えが必要になる。

傍に寄って来た彼女に「汗臭いだろ」と苦笑した。
家に帰ったらすぐ風呂に入るつもりではいるが。]


 ん?あー、さっきのお客さんな。
 よく来てくれるし普段はあんまりあからさまなこと
 言わないからのらりくらり躱してたけど、
 紫亜への態度の悪さは嫌だったし、
 そろそろ考えないとなぁ。
(5) 2023/06/21(Wed) 21:47:44

【人】 イウダ

[新しいシャツを羽織り、両手を合わせようとしてふと止める。
紫亜を振り返り、頭を下ろして額を合わせた。

甘えている。

先程「汗臭い」と近寄った紫亜に苦笑したというのに。
より近くで今度はボタンを嵌めて欲しい、だなんて。*]
(6) 2023/06/21(Wed) 21:47:55

【人】 イウダ


[紫亜の目に映っていた学生時代の卯田から
きっと根本は変わっていないだろうと思う。
基本的に人が好きで、人の為になることが好きで、
ついついお節介を焼いてしまうこともしばしばある。

紫亜の前につきあっていた女性は、
自分は不倫だった癖に卯田に対しての束縛が強く
他の女性客どころか女性スタッフに対しても
卯田の態度が「ありえない」と癇癪を起すような人だった。
だから彼女とつきあっていた期間は少し女性客にも
よそよそしかったかもしれない。

だからもし紫亜が望むなら
またその距離感を作ることは出来るだろうと思う。
ただ、「SASANKAの卯田」も愛してくれている紫亜が
そう望むとは思えないけれど。]
(11) 2023/06/21(Wed) 23:03:48

【人】 イウダ


 へへ、サンキュ。


[おねだりは成功。
良妻の顔の恋人がボタンをひとつひとつ嵌めてくれる。
他のスタッフが帰っているからこそできることだ。

綺麗な指が徐々に上に上がって、
ボタン位置を見ていた視線が卯田を見上げる。]


 紫亜にしかこんな顔しない。


[その我儘の出し方は何でも聞いてやりたくなるやつだ。
尖らせた唇がそっと触れるのに合わせ、口角を上げた。]
(12) 2023/06/21(Wed) 23:04:07

【人】 イウダ


 コラ、店だぞまだ。
 続きは帰ってからな。

 どうせ雨でずぶぬれになるだろうし、
 一緒に風呂入ろう。


[半裸で迫った口が窘める。
くすくすと笑いながら荷物を持って退出を促した。

明日は店休日になったから、
傷みやすい食材は手分けしてスタッフで持ち帰ることにしている。
雨が長引いたとしても、灰色うさぎと紫うさぎが雨宿りをしている間の
食料は十分確保できるだろう。*]
(13) 2023/06/21(Wed) 23:04:26

【人】 イウダ

[あの失恋がなければもっと早くに
紫亜とこうなっていただろうかと思うこともある。

だがあの恋をきちんと終わらせる為に
紫亜がくれた言葉や想いがあったからこそ

「友人の妹」を一人の女性として愛するようになったのだ、
とも思う。

ずっと自分を特別だと思ってくれていたその積年の想いが
色褪せてしまわないように必死なのは自分の方だ。
独占欲や我儘の兆しを見せられて、まだ自分に強い気持ちがあると
ホッとするなんて言えば、呆れられてしまうだろうか。]
(17) 2023/06/22(Thu) 19:31:13

【人】 イウダ


 沸かしたままってことは、
 やっぱり入った後で来てくれたんだよな。
 風呂上りの気配がするって思ってた。


[キスを咎めた癖に、近寄る鼻先が髪の毛を嗅ぐ。
風呂好きの彼女はバスタイムもその後のケアも
いつも入念だから、いつもする「いい匂い」が
より強く濃く香るのだ。]


 2回目になるけど、入るだろ?一緒に。


[その為にバスルームの広さに拘ったのだから。]
(18) 2023/06/22(Thu) 19:31:25

【人】 イウダ

[両手で荷物を持つと傘が持てない。
身長差を考えれば紫亜に傘を持たせられない。
必然的に袋をひとつ紫亜に持ってもらわないといけない。
パンなど嵩張るが軽いものを紫亜に渡す。]


 来てもらって助かったよ。


[傘は2本あるが当然相合傘で帰る気である。
雨足は強いが、帰ってすぐ風呂も沸いていることだし。*]
(19) 2023/06/22(Thu) 19:31:40

【人】 イウダ

――帰宅後――

[流石電車が止まるだけのことはある。
店内にいたらそう意識することもなかったが、
バックルームから出る為の扉がまず重かった。
ここまでの強風は長く勤めている卯田にも経験がない。

まだ残る店長(と一緒にいたくて残っているのだろう)麦に
「店泊まった方が安全かも」と声をかけ、傘を差した。
家に着くまでに壊れずにいてくれたのが奇跡だ。]


 いや〜やーばかったな、雨。
 傘意味あったか?ってくらいびっしょびしょ。

 紫亜は先に脱いで風呂入ってな。
 俺は冷蔵モノだけとりあえず冷蔵庫入れてくる。


[期限の問題があるものだけを持ち帰ったので
冷凍庫に入れるものはない。
冷蔵庫はまだ空いているから入れ替えるのにそう時間はかからないだろう。]
(20) 2023/06/22(Thu) 19:47:07

【人】 イウダ

[自分から仕掛けておいて紫亜の反応にムラッときてしまうのだから始末に負えない。
大雨で頭が冷えていなければ、家も近いというのにどこかで「雨宿り」を提案する羽目になっていただろう。
恐らくこの雨では多くの恋人たちがそういう口実に使っているので空室は存在しなかっただろうが。

店長と麦の関係性については一緒に働いていたら
察するに余りあるが、紫亜が気づいていないのなら
態々言及することもない。

今は自分達が無事に帰ることが重要だ。]
(27) 2023/06/22(Thu) 22:24:59