人狼物語 三日月国


18 【完全身内村】Vampire Holiday

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視点:人


月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
グレイスが無残な姿で発見された。

伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。

もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。

楽観
人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなあ。
誰かが死んでしまったのも部外者の仕業だよ。人狼なんているわけない。

だから処刑だなんて、そんな物騒なことはやめようよ。

現在の生存者は、ぽきゃ、ジェイド、コトネ、キネイの4名

【人】 移り気 ジェイド

■キネイと


  ────吸血鬼なんて。

  "なりたい"と憧れを抱かれるような、そんなものじゃない。

  孤独で退屈。
  "あの人"に言わせれば憐れな生き物。

僕は、キネイに小さな布袋を渡し、中を見てと告げた。
袋の中、固く鈍く光るものは、何の変哲もないティースプーン。
────ただし、純銀製。

おかしなところはないか彼自身に確認させ、その後、それを寄越せと己の掌を差し出した。

僅か触れただけで、じゅ、と掌の肉が焼けるような音と、立ち上る腐敗臭。
毒薬を垂らしたように広がり皮膚も肉も腐らせていく醜く黒い染み。

「………………ぅ」

覚悟の上だったけれど痛い事には変わりなく、僕は小さく呻いてスプーンを床にぽとりと落とした。

「吸血鬼について調べたのなら、知ってるだろう?」

「吸血鬼の弱点の一つが、銀なんだ」

「触れると、こうなる。刃物で切られてもすぐ治るけど、この傷はなかなか治らない」

何をどう告げても信じなかったお前の事だ。
ここまで見せても、尚、疑ってくるのかもしれないけれど。
(0) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:42:05

【人】 移り気 ジェイド

手品の類じゃないちゃんと見て、と、スプーンが触れた部分だけが醜く爛れた掌をキネイに示しつつ、僕は必死に彼に告げた。

ああ。本当に、僕は"ヒキコモリ"だったから。
伝わるように伝える事は、本当に大変なんだ。

  自分は、お前がなりたいと望む吸血鬼なのだと。
  "設定"とかそんなんじゃなく、真実500年生きているのだと。

  確かに不老不死だけれど、
  長く生きて最後に残るのは空しさしか無いのだと。

「────お前は、お前が慕いお前を慕うコトネを置いていくつもりなの?」

周囲から誰も居なくなる。
家族も友人も、己を知る者全てが自分を置き去りにしていく。
自分だけが時の流れに取り残される。

「一人ぼっちになったら、お前が固執する美しさは何の意味も持たないのに」

今此処にある幸せを、何で捨て去ろうとするんだ。
それは手放したら二度とは手に入らないものなのに。

「────考え直せ、キネイ」

「お前が抱くのがその願いなのなら、僕はそれを叶えさせるわけにはいかない」*


感情書き換え:好敵手(+)→保護(+)
(1) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:43:58

【人】 移り気 ジェイド

■コトネと


「────ん?少し、ね」

キネイの元を離れ、醜く黒ずんだ左手に包帯を巻こうとしていたら、コトネに一体何があったのだと見咎められた。ちゃんと手当てしましょうと慌てる彼女に、薬で治るものじゃないから包帯だけで良いと制止して。

「コトネは、今でも彼の力になりたい?」

小さく問う。

彼を応援するという事は、彼との別離の後押しをするという事。
彼は一人、時の流れの中に留まり続け、人ですら無くなろうとしているのだから。

「吸血鬼だって、怪我をする」

「銀のスプーンに触れただけで、この有様だ」

僕のこの手を見たでしょう?と、白く細い布で覆われた左手に視線を落とす。

昨日まで、信じてくれずとも構わないと思っていた。

所詮、ゲームの参加者だ。
勝敗決着はどうあれ、きっともう会うことは無いだろう子供達なのだし。

──────でも、今はそうは思わなかった。
(2) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:55:31

【人】 移り気 ジェイド

「僕は、吸血鬼だ。キネイがなりたいと望む、吸血鬼」

「────他の誰でもなく、君にだけは、信じて欲しい」

訥々と言葉を紡ぐ。

「10年くらい前、雪の日に泣いていた子供は、君だったんでしょう」

  賑わう街で。母親とはぐれて。
  僕のコートの裾を握って、離さなくて。

  だから一緒に、母親を探してやった。
  子供を肩車した経験なんて、後にも先にもあれっきり。

今日よりもっとずっと寒い日だったねと、離れた窓の向こうに見える曇天をちらりと見やる。

「僕の願いは、キネイとは逆。────僕は、人間になりたい」

「もう僕は人の血を飲みたくはないし、不老不死なんて要らない」

「キネイに、人の生き血を啜って生きる道を歩んで欲しくない」
(3) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:58:40

【人】 移り気 ジェイド

もっと、冷静を務めて話すつもりだったのに。
ぽつ、と膝上に1粒水滴が落ちてしまえば、止まらなかった。

ぼろぼろと頬に冷たいものが伝っていくのを半ば呆然と受け止めながら、呟くように言葉を投げる。

「……吸血鬼、は。好きな人に好きと伝える事も、出来やしないんだ」

ああ、情けない。
こんな子供の前で、初めての涙を流すことになるなんて。*

感情書き換え:執着(-)→恋情(+)
(4) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:59:13

【人】 少女 コトネ

>>2>>3>>4ジェイドへお返事


「駄目よ、包帯だけでいい訳無いわ!」

歯を磨かないと思ったら、今度は怪我の放置だなんて!
ぷりぷり怒りながら、手当てに必要な諸々を持ってこようとしたけれど、ジェイドは飄々と別の事に話を振ってくる。

この人、大丈夫かしら。色んな意味で。
とりあえず雑に巻かれている包帯は巻き直してあげながら、私は俯いた。

「………わからないわ」

素直な気持ちを、ぽつりと零す。

わかってるわ。
このままキネイが権利を手にしてしまったら、私はきっと寂しい。
当たり前に繋いできた手が離れる様で、すごく、寂しいわ。

「…………そう」

吸血鬼だ、という告白には、そんなに驚かなかった。
内容自体はかなり受け止めにくいけれど…でも、ジェイドの目は嘘を言っている人の目では無いと思うの。

きっと、彼は吸血鬼なんだわ。
ずっと前、私が会った人と同じ人。

………キネイには、また心配されてしまうかしら。
すぐ人の事を信じちゃ駄目だって。

でもね────キネイ。人を信じるって、素敵な事よ?
(5) rein-joir 2019/12/30(Mon) 10:39:39

【人】 少女 コトネ

「!?」

急に泣き出したのを、驚いて見つめてしまう。
子供みたい。500年を生きたという吸血鬼なのに、不思議ね。

「────泣かないで」

うんと背伸びして、ジェイドの頭を抱えるように抱きしめる。

「寂しかったのね。………寂しいのは、嫌ね」

たぶん、好きな人に好きとも言えないまま。
終わらせる事も出来ないまま、終わり無い夜に一人で居たんだろう。
それが吸血鬼の性だとしたら────なんて寂しい事だろうか。


スズネさんは、今のジェイドを見たら何と言うのかしら。



宥めるように頭を撫でてやりながら、私はそんな詮無い事を考えた。*
(6) rein-joir 2019/12/30(Mon) 10:40:05

【人】 少女 コトネ

■キネイとの感情書き換え(未定)


キネイは“人間辞めたい”と軽やかに言った。

ずっと美しいままでいたいんですって。
さもなくば死んだ方が良いと、思っていたんですって。

────私…キネイがそこまで悩んでるなんて、知らなかったわ。

「キネイ」

躊躇いがちに、呼び馴染んだ名前を呼ぶ。

何を言えば良いかなんて、纏まってない。
だって私は、その願いが何であれキネイが望むのなら…応援してあげられたら良いなって思っているの。一番に、味方でありたいの。

でもね…同じくらい、キネイの願いが寂しくて仕方ないんだわ。

「私、キネイが好きよ」

どう言えば伝わるのかしら。
言葉が見つからないのがもどかしくて、俯いてしまう。

「美しいからとかじゃ、なくて。キネイがキネイだから、好き」

「吸血鬼になると、夜しか出歩けなくなるんですって。
ご飯も、生き血以外は意味が無くなってしまうんですって。
今までみたいに2人でお出かけしたり遊びに行ったりご飯食べたり、できなくは無いけど…きっとすごく、難しくなるわ。
キネイは……」
(7) rein-joir 2019/12/30(Mon) 11:44:27

【人】 少女 コトネ

声が震えて、一度口を噤んだ。


「キネイは、私がしわくちゃのおばあちゃんになっても…好きで居てくれる…?」
(8) rein-joir 2019/12/30(Mon) 11:45:59

【人】 少年 キネイ

>>ジェイド

ぅ、ぅわ……大丈夫?!消毒……消毒で何とかなるのかなこれ?!

[黒く蕩けた肉をを前にして動揺するのは当たり前だ、ヤバい。これはヤバいやつ。人の手って溶けるわけないし!]

アレルギー……じゃないのか?なんだこれ?スプーンレンチンしちゃったか?
あれ、でも熱くは、ないな?

[スプーンを電子レンジでチンするとヤバい。それかな、って思って触ってみても熱くなくて。僕の手は溶けもしないし、スプーンはむしろひんやり冷たかった。]

ええ……マジ?
(9) sacura 2019/12/30(Mon) 18:14:11

【人】 少年 キネイ

[ジェイドは日光アレルギーの引きこもりだけど、その原因って。]

マジで吸血鬼なの?ジェイド。あんまり、信じられないんだけど……吸血鬼ってほら、美女の生き血を啜ってファファファ!って笑ってる貴族みたいなイメージだし……ジェイドはほら、偏食家の引きこもりで……えぇ……。

[戸惑いが隠せないけど、次の問いかけには答えられる。]

わかんないけど、なってみないとわかんない。
でも、僕が男になっておじさんになって、髭が生えたり顔が変わったりするの、僕は耐えられな。
そんなの僕じゃない。僕は僕のままでいたいんだ。

わかんない。吸血鬼になれば大丈夫!って思ったのにそんな難しいこと言わないでよ。
わかんないよ……。

[ジェイドの腕を掴む]

ねぇ、どうしたらいいの?わかんない、わかんなくなっちゃったよ!
(10) sacura 2019/12/30(Mon) 18:24:28

【人】 少年 キネイ

>>コトネ

[男らしくなっていくからだが嫌。そんなのは僕じゃない。このまま美を失って生きていくくらないなら、死にたい。打ち明ければ、コトネは少し悲しそうな顔をして、それでも黙って聞いてくれた。]

コトネ、うちの父さん知ってるよね?

[父はとても背が高い。とても男らしく、それはそれでかっこいいが、胸毛も指毛も大変毛深い。]

父さんの若い頃の写真、僕そっくりなんだよね……いや、僕が父さんにそっくりなのか……それでさ、なんか、無理だなー!ってなったんだよね。
父さんのことはスキだけどさ!好きなんだけど……僕は姉さんや母さんみたいになりたいんだ。

どんなに努力しても、難しいみたいなんだ……オヘソの周りに毛、生えてきててさ。もじゃもじゃの僕は、本当に僕なの?

でもさ、吸血鬼になったらコトネと仲良くできないわけじゃないし、コトネの事ずっと好きだよ。
昼間のお店は行けなくなるけど、大人になったらコトネのこと迎えに行って遊べるよ。
コトネがシワシワのおばあちゃんになっても、コトネのこと好きだよ。

[抱きしめる。身長はまだ、同じくらい。これからどんどん伸びていく。]

でも、でもさ、ジェイドの願いも、叶えてあげたいって思うんだよ。
生き血なんて飲みたくないし。本当は、ニンニクとトマトのパスタとかも好きだし、昼間だって出歩きたい。
両方叶ったらいいのにって思うんだよ。全部今のままでいられるならジェイドの願いを叶えてって黄色いのに言えるのにっても、思うんだ。

ねぇコトネ、僕の願いってだめかな。間違ってるかな。
ジェイドの願いを叶えていいよって、言ってあげないといけないかな……?
(11) sacura 2019/12/30(Mon) 18:49:31

【人】 少年 キネイ

僕が読んだ本には。

吸血鬼は不老不死でかっこいい夜の男、オススメです!って書いてあった。
銀がダメとか生き血しか意味無いとかは書いてなかった!


……あれ、でも……そんな本、どこで読んだんだっけ?
(12) sacura 2019/12/30(Mon) 19:17:45

【人】 少女 コトネ

>>11キネイ


「あのね、駄目じゃない。……駄目じゃないと思うわ」

ずっと、言葉が喉につっかえるの。
不思議ね、キネイと話しているのにこんな風になるなんて。

────キネイは、変わろうとしているんだわ。

それ自体は応援してあげたい。すごくいいと思う。
でも、方法は…他でも良いんじゃないかしらとも、思う。
なんでそう思うかと言ったら、きっと。

「私………」

気付いてしまって、愕然とする。

これは幼い独占欲だ。
私は私の為に、キネイに傍に居て欲しいだけ。
私は本当に、彼の為を思って動けているのかしら?

ここで判断を間違えたら────きっと、私は彼を失うわ。


ずきりと頭が痛む。焦燥感に押し潰されそうになる。

ダメ。そんなのは、ダメよ。
絶対、ダメ。
(13) rein-joir 2019/12/30(Mon) 19:32:08

【人】 少女 コトネ

表情を隠すようにぎゅっと抱きついて、囁く。


「何かになりたいと願うのは悪い事じゃないわ。
私はいつだって、キネイの味方よ」*

感情 尊敬(+)→執着(-)
(14) rein-joir 2019/12/30(Mon) 19:32:50

【人】 少女 コトネ

■ジェイドとの感情書き換え(なし)


ジェイドはグリーンフラッシュ、っていうものを見てみたいんですって。

すごく不思議。
言っては悪いけれど所詮朝日じゃないの?って思ってしまうわ。
でも、その言い方がなんだかジェイドらしいなとも思ったの。

彼は吸血鬼だから、朝日を見るのは自殺行為。
そう思えば…焦がれる象徴なんだろうなぁって、分かるから。

「ジェイドは……スズネさんが好きだったのね」

実際の経緯は知らないけれど、想像で話す。

けれど彼は、好きと言えなかったんだわ。
きっとスズネさんも…言わせてあげなかったんだわ。
彼女は、ジェイドを選んであげる事が出来ない人だったから。

「………臆病に、なるのね。年を重ねる毎に。きっと」

好き嫌いで割り切れない世界が増えて、自分で自分を雁字搦めにして。
────だけど。

「ねぇ、ジェイド」

「好きな人に好きと伝えて良いって事は、きっと。
人も吸血鬼も………変わらないわ」
(15) rein-joir 2019/12/30(Mon) 19:41:38

【人】 少女 コトネ

吸血鬼だから“好き”すら言えないなんて。
そんなのはあんまりに、寂しいもの。

ぶに、とジェイドの頬を両手で挟んで、真正面から見つめる。
ちょっと潰れてしまって変顔になってるわ。案外似合ってるわね。

「ジェイド。私、あなたの事も結構好きよ」

会ってまだ、ほんのわずかな仲だけど。
赤の他人と言うには随分仲良くなったわね。私達。


「でも────明日は負けないわ」

だって、私がキネイの力になる為には、勝利しないといけないもの。
*
(16) rein-joir 2019/12/30(Mon) 19:42:27

【人】 移り気 ジェイド

>>10 キネイ

「お前も吸血鬼になれば、その態のままで吸血鬼になるんだろうに」

"ファファファ"でも無ければ貴族でも無いだろと嘆息する。

聡いけれど狭い世界に生きる幼い子供。
そんな彼を、"なってみないとわからない"という程度の認識のまま僕の同族にさせられる訳が無い。

「────変化を望まない気持ちは、理解できる」

なんでだろう。
腕を掴まれても、数日前に頭に触れられた時のように驚きもしなければ拒否感も沸いてこない。

「でも、吸血鬼になることは、賛同できない」

「────ねえ。ひとりぼっちになって生き続けたいわけでは、無いんでしょう?」

どこか雰囲気が似ているコトネとキネイ。
そう感じるのは、多分、背の高さや身体の細さが近しいから。

この年頃の子供は、どこか妖精じみている。

ぽすんと彼の頭に怪我のない方の手を乗せれば、猫の毛のようなさらさらした髪が指を滑っていった。
(17) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:21

【人】 移り気 ジェイド

「他の願いを探すんだ、キネイ」

  "吸血鬼になりたい"じゃなく。

  お前が幸福になれて、
  コトネを不幸にはしない願い。

────それなら僕は応援してやらない事もない。

最後の言葉は口にはしないまま。*
(18) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:40

【人】 少年 キネイ

ジェイドへの感情書き換え(保護+→嫉妬-)

[変な匂いがするジェイドの手に、持っていた絆創膏をあわせてみて、全然足りないとこを確認してしまい直す。
ふと思い出して、問いかける。]

この前さ、ジェイドのこと見た事あるって言った時、ジェイドは人違いって言ったよね。
あれ、じゃあ、嘘だったってことだよね。
あの時あったのもジェイドってことだよね。

[朧気な記憶の中のジェイドは、今のジェイドと同じ。シワもシミもない。]

[大人に見えるジェイドは、でも色白ですらっとしてて、全然もじゃもじゃしてない。手だって、こんなに綺麗。指毛もはえてないし。]

ジェイドは、大人でも綺麗だから、人間になっても大丈夫なんだろうなぁ。

……いいなぁ。
僕がジェイドだったら、僕も、人間でいたいって思えたのかなぁ。
(19) sacura 2019/12/30(Mon) 19:59:24

【人】 移り気 ジェイド

■コトネへの返事 >>15 >>16


「────そうかな。もう、判らないんだ」

何かにつけ思い出すのはあの人の声。あの人の言葉。
でも、そろそろ記憶の中の顔は朧気なんだ。

彼女をかつて好きだったとして。
その顔を忘れてしまうなんて、僕は薄情すぎやしないだろうか。

「…………僕、は」

もう誰も好きにはならないよ、と言いかけたところで、両頬をぶにょりと押された。
何をと瞬く僕に、"結構好きよ"と、喜んで良いのか何なのか判らない事を告げられて。

  そんな"好き"は欲しくない。
  君が本当に好きなのは、明らか、あの少年だろ。

  八百屋に並ぶトマトに対するみたいな
  そんな"好き"なんて、僕は要らないんだ。

「うん。──────それで良いよ」

君は君の信ずるもののために戦えば良い。

思い悩んでいるよりも余程に君らしいよと、僕は僅かに目を細めた。*
(20) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:20:16

【人】 少年 キネイ

コトネへの感情書き換え

[久しぶりに一緒に料理したい、と誘えばコトネは二つ返事で了承してくれて、ジェイドと一緒に食べられるものを作りたくて、卵は食べられるのかわからなかったから卵抜きのチーズサブレ。]

コトネにはさ、反対されると思ってたから。
ちょっとびっくりしてる、今も。

嬉しいから、ありがと。

[僕の無理、って気持ちに寄り添ってくれるコトネの隣はとても居心地が良くて、ずっと一緒にいたいと思う。]

[吸血鬼になったら、夜か、部屋の中でしか会えなくなってしまうみたいで、引きこもりみたいだけど、それでもコトネは僕と一緒にいてくれるって。]

でもさ。僕、吸血鬼になりたい!って思ってたけど、本で読んだはずなんだけど、どこで呼んだのか全然分からないんだよね。
そもそも、本とか読まないし……本には吸血鬼かっこいい!最強!永遠の美におすすめNo.1!っては、書いてあったと思うんだけど、日光とか銀とか、書いてなかったし。

なんなんだろうなって思うんだけど、でも、やっぱり、吸血鬼になるしかないんだと思うんだ。黄色いのもそう言ってたし……だからさ、僕頑張るね。

[手がバターと粉とチーズで汚れてるから、手が使えなくて、でもなにかしたい気持ちが勝ったから、ほっぺにキス。]

吸血鬼になったら、ジェイドと仲間だなー!
ジェイドは1人って言うけどさ、僕と一緒になったら2人になるから、2人になったら、ジェイドも寂しくなくなるかな?
(21) sacura 2019/12/30(Mon) 20:32:49

【人】 少年 キネイ

コトネへの感情(好敵手+→友情+)
(22) sacura 2019/12/30(Mon) 20:33:38

【人】 移り気 ジェイド

■キネイへの返事 >>19


「…………多分ね。お前の記憶にあるのなら、きっと僕らは会っている」

見た目が変わらぬゆえ、一つところに長く留まれない自分。
それでもこの国には折に触れ訪ねてきていた。

あの人が生まれ育ち、そして骨が埋まっているこの国。
あの人の面影を、血縁を求めて街を彷徨い歩いたのは数え切れない程。

「"もじゃもじゃ"になっても、僕は、人で在れる方を選ぶよ」

いつかしわしわになっても。腰が曲がっても。

だから僕は本当には、彼が恐怖するものを理解できては居ない。
彼と話していると心底それを思い知らされる。

「────僕もね、お前が羨ましいんだよ」

  ────だって、お前は。
  僕の持てぬ全てを持っているじゃない。

僕のその感情もまた、キネイが理解できるものでは無いのだろうし。*
(23) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:45:31

【人】 少女 コトネ

>>21キネイ

「嬉しいなら、良かったわ」

なんでかしら。
キネイにそう言われるとすごくほっとするの。
でも…チーズサブレの生地を混ぜながら、私は首を傾げた。

「?そうなの?
本…図書館とかで読んだのかしら」

吸血鬼の本なんて、家に置いてあるとも思えないし。
たまたま学校とかどこかで読んだ…という線が濃厚じゃないかしら。
でも確かに、本を読まないキネイが読んだなんて、不思議ね。

頑張る、と気合を入れているキネイに微笑む。
頬へのキスは、ほんの少し切ない思いで受け入れた。

キネイを応援出来て幸せなはずなのに、息苦しいわ。
なんでかしら。


「そうね。きっと、寂しくなくなるわ。
だって、キネイは私の一番自慢のお友達だもの!」

それでも寂しいなんて言うようなら、私がジェイドを叱るわ!なんて冗談めかしながら、チーズクッキーを天板へ並べ出した。*
(24) rein-joir 2019/12/30(Mon) 21:29:11