人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 子供たちが化物に対してどれほどの知識を得ていたか>>642

 男にとってさしたる興味も無く、知らぬことだった。
 ただ、その後の行方>>656に対しては眉を僅かに寄せた ]

  野犬の餌になったか。
  他の人ならざる者の贄となったか。
  それとも口封じの為に殺されたか。

  俺や俺の眷属の手ではない。
  君が信じてくれるなら……ね?

[ 子供らしさの覗く口調には良いと許し、
 それとは別の思考で村の人間の思惑に不快さが滲む。

 目の前の子供には見せぬよう努めるも、
 彼が選んだ一つの問い>>657に答えよう ]
(676) 2019/04/11(Thu) 22:36:15

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  どうしたいのだと思う?
  その答えを真に知る事が出来れば、
  ……君の願いを叶えてあげよう。

  ここで生かす事だって、ね。

[ 質問を質問で返す狡猾さ。
 彼に掲示したカードは何枚にも及ぶが
 まだ手の内は明かさぬと手を振った。

 狼は少年の言葉が通じるとばかりに
 小さく吠えては彼に血の通った温もりを与える。
 彼を守るように、または監視するように
 少年が拒まぬ限りはきっと離れず傍に。

 その様子を見守りながら姿が消えれば、
 男は室内の片隅にあるピアノへと向かった ]
(677) 2019/04/11(Thu) 22:36:30

【人】 古城の吸血鬼 ニクス



  ねぇ、   

  今度の子供は私を、■■してくれると思うかい?

[ 問いかけに答える声はない。
 絵画に飾られた太陽の如きブロンドと
 空色の瞳を輝かせる少女は梔子のまま

 今日も祈りを捧げるとばかりに鍵盤を叩く。

 またそんな寂しい曲ばかり弾くのね

 ベッドの上に腰掛け行儀悪く両脚を
 揺すっていた少女を思い出す ]
(678) 2019/04/11(Thu) 22:36:51

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  だって、あなたが好きな曲だから。*
  
(679) 2019/04/11(Thu) 22:37:15

【人】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―男の部屋―

[ 彼の衣装棚の中には彼のサイズに合った洋服が
 何着も用意されていることだろう。
 普段着から寝着まで揃えられている。

 また、葡萄や林檎の果実も籠の中に備わっていた。

 男は部屋の支度を終えると自室に戻り
 柱時計を開け、短針を引き抜いた。
 そうして迷うことなく男の自室右側にある
 扉の鍵口へと短針を差し入れ、回す。
 カチリと乾いた音が響くと同時にノブを回せば、
 むせ返る薔薇の香りが溢れ返った。

 少しでも漏れないようにと扉を閉める。
 踵の響く音を立てながら跪くのは、
 天蓋付きのベットの傍。

 陽の光が差し込まない室内は薄暗く、
 しかし男はそっと大切なものを扱うかのように
 革手袋越しにその手を取った ]
(680) 2019/04/11(Thu) 22:37:42

【人】 古城の吸血鬼 ニクス



  ――――君と同じ■■の子供が、来たよ。


[ ふわりと笑うまま、瞼を伏せる ]


  今度こそ、私は……  きっと。


[ 腐り落ちた眼孔に青い硝子
 破れかけた腕に絹の肌
 侵された内臓に綿のガーゼ
 宝石で飾った純白いドレス

 朽ちてくたびに取り繕った彼女に傅いたまま
 弧を描いた唇は落とされた ]*
(683) 2019/04/11(Thu) 22:38:30

【人】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―傍白―

[ お腹が空いたわ

 憤慨する男は首を傾げた。
 その様子に少女はまた地団駄を踏んだ。
 
 人の子は食べないと死んじゃうの

 そうなのか。
 初めて知ったとの様子に少女は頷く。
 
 だから早く用意してちょうだい

 これではどちらが主人なのやら。
 男は言われるままに用意した ]
(697) 2019/04/11(Thu) 23:28:58

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ しかし初めてでうまくいくはずもなく、
 結局二人で分かち合ったのは林檎一つ。

 これはこれで美味しからいいわ

 お気に召した彼女に男は笑う。

 でもあなたは普段血を吸うのよね

 男は曖昧に表情を崩した。

 いいの。最近吸っていないじゃない

 男はたった一度だけ頷く。

 薔薇の精気だけで生きていける?本当に?

  男は口角を上げたまま微笑んだ ]
(698) 2019/04/11(Thu) 23:29:54

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 真実の愛を知った吸血鬼は、
 人の血を吸うことはなく、
 薔薇の精気だけで生きる事が出来る ]

(699) 2019/04/11(Thu) 23:30:28

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ そんな莫迦げた伝承を信じた愚か者はだれ

 喉の渇きと飢え。
 それらから目を背けた代償。
 だが、あの日々は男にとって―― ]

(700) 2019/04/11(Thu) 23:30:57

【人】 古城の吸血鬼 ニクス



[ あの赤い薔薇も燃やしてしまおう。

 手にかけようとした時、遡る記憶。

 私、この花が好きだわ

 たった一言で伸びた手を下ろした。

 人の言葉は、よくも悪くも他人に影響を及ぼす。
 それはまるで呪いのように染み渡る。
 名前ひとつですら簡単に縛ってしまう。

 毎日呼び合っている度にきっと、まともではなくなっていた  ]

(701) 2019/04/11(Thu) 23:31:21

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ あなたの優しさが、あなたの寛容さが、
 あなたの偉大さが、罪であり、罰なのだ。

ねぇ、
 神様が、世界が、時間が、
 私達の大切なものを奪っていくのだとするなら
 私はきっと奪われる前に殺すわ。
 だから安心しないで。怖がらないで。
 私はきっとあなたの事が好きだから。

 だから、ね――……?

 男を殺したのは彼女達で
 あなたを殺したのは他でもない私達で
 私は今日も誰かを殺す。
 あなたは今日も誰かを殺す。

 あなたが望んでいてもいなくとも、
 私が望んでも、望まなくとも、だ。

 言葉というのは、まるで呪いだ ]*
(703) 2019/04/11(Thu) 23:32:03

【人】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―現在:男の部屋―

[ 結局庭園の花は今も咲き誇っている>>684
 観るだけに留めているから棘の処理は甘く
 白い指に血を浮かせているとは知らぬまま>>685
 血を吸っても尚赤い薔薇は熟れており、

 その度に苦々しい記憶を思い出す。

 男はベッドに飾られた赤薔薇を見つめる。
 そろそろ新しい物を用意する必要がありそうだ。
 ついた膝を床から離せば立ち上がった。

 隠し部屋を抜ける際、もう一度振り返る。
 一瞥に留めて、自室へと戻った。

 寝台に眠るのは白いドレスを見に纏った白骨死体だけ ]*
(706) 2019/04/11(Thu) 23:32:50

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 獣は触れられる度尻尾をぱたりと振る>>684

 彼に呼応するよう反応を示していた。
 首筋を撫でる人>>686に呼び寄せらるまま>>687
 彼の独白めいた一言>>693に耳を欹てる。

 眷属の耳には主のピアノの音色は届いていた。
 だがそれに対して何かを伝える事はなく、
 ただ、一度だけ彼>>704を慰めるように
 その頬を舐めようと舌を伸ばした。

 覗き込まれる眸>>707と見つめ合う。
 狼は人の言葉を持たないけれど理解は出来る故、

 身支度を整える彼>>708の邪魔をせぬよう
 しかし小さく主に伝えるよう遠吠えをし、
 紅茶を運ぶその傍にひっつきながら
 主の場所に向かうのだった ]*
(709) 2019/04/12(Fri) 0:07:26

【人】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―自室―

[ さて。
 室内にある机に向かって本を読んでいた頃、
 眷属の声>>709がこの耳に届いた ]

  おや……案外早かったな。
  
[ 進めていた読者を止めれば本を閉じる。
 寓話などに興味などなかったが
 こうしてまた読み進めてしまっていた。

 ノックの音が数度>>708
 どうぞと返答を返した。

 彼が進むのならば狼もその傍についていく ]
(713) 2019/04/12(Fri) 0:17:29

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  茶葉の良い香りだね。
  でも、君の部屋に着替えを用意したけれど
  着替えてこなくてよかったのかい?

[ 未だバスローブのままである彼にひとつ。
 用意した衣服のことを示しつつ>>680 ]

  足だって寒そうだし、
  上着だって君の肩に合っていない。

  風邪を引いてしまわない?

[ 彼が叶わないというのであれば
 強く付け加える事はなかったけれど
 首を傾げたまま問うた ]*
(714) 2019/04/12(Fri) 0:17:40

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 狼は何も語らない。
 主をいつまでも見守り続け、
 こうした子守を主から任される事も慣れていた。

 緊張した面持ちだった少年は>>748
 少しずつ氷山の角を溶かすように思えた。

 決して暖かくなどないのだ>>749
 しかし夜風に当たった少年がこれ以上冷やさぬよう
 給仕の真似事をする傍らを離れる事はなかった。

 ただ、一つ返事をするよう吠えるだけ ]

  ( 全く、いつも通り、趣味が悪い! )*
 
(767) 2019/04/12(Fri) 11:48:40

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 緊張を孕む雰囲気は隠されていても
 扉越しにも伝わってくるよう思えた>>749
 
 意外に躊躇なく侵入を果たす小柄な少年>>750
 面白そうなものを見るよう目を細める。
 大人しく従事する狼にはご苦労と目配せし、
 彼が少々不満そうに唸るのを聞いて鼻を鳴らした ]

  ……薔薇の香りがするね。

[ 男にとっては苦い記憶を彷彿させるものだ。
 しかし無知故の気遣いだ>>751 ]

  血の通わない化物に茶を出すなんて、
  やっぱり君も変わっているね。

[ ありがとうと一言彼に告げる。
 無意識に彼以外を含んだ事は気づかなかった ]
(768) 2019/04/12(Fri) 11:48:53

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 彼の魂胆は何となく朧気に理解している。
 だから彼の言葉>>752を拒んだりしなかった。
 彼の言動を責める事もなかった。

 届きそうで届かない位置で従順な彼は、
 彼の意志>>753を紡ぎ出す。
 男にとってその言葉は望んで他ならないもの。

 ただ、その後に紡ぐ想像を履き違えていた。

 薔薇の花弁が香る紅茶を飲む。
 男にとって意味のない茶番を演じた。
 ふと、同じ花を纏う少年に瞬きをして ]
(769) 2019/04/12(Fri) 11:49:04

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ ひとつ落とすのは確信めいた答え。
 男の眸をもってして与えられた好意とは異なり、
 無邪気で無知で残酷な彼の望みに双眸を眇める。

 ならば返す答えは三つある。
 その中の一つを切り取るだけだった ]

  君の言葉通りならば、
  城を追い出された子供に未来はない。

  そして願いを叶えてくれるならば
  君がこの城に住み続ける事すら許そう。

  そういった話だったと覚えているね?

[ ひとりを拒む子供の姿は覚えている>>525
 つまびらかにするように言葉を続けた ]
(770) 2019/04/12(Fri) 11:49:58

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  セレン。
  ……独りを拒む理由はよく分かるよ。
  堪え難いものだろう。

[ 一口。茶で唇を湿らせながら唇を開く ]

  だがね、君はいずれ死ねるだろう。
  君が望まなくとも、誰かが望まなくとも。
  それは人にしかない素晴らしい特権だ。

  また、君達は忘れる事が出来る。
  どれ程堪え難い苦痛も
  やがて薔薇の棘より丸いものになる。

[ 人と化物の違い。
 説教など垂れるつもりもないからこそ
 男は身勝手に語り続けるだけだ ]
(771) 2019/04/12(Fri) 11:50:10

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  セレン。
  君は自分が何故生きているのか、考えた事はあるかい?

  私はね、考えて、考えて、考え尽くした。
  その結果、行き着いたんだよ。

  セレン、私はね、――――

  赦されたいだけなんだよ。
(772) 2019/04/12(Fri) 11:50:27

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ コトリ、と。
 音を響かせながら男は微笑む ]

  君が寂しがるならその眷属をやろう。
  この城で独りは嫌なんだろう?
  それはなんだかんだ子供が好きで
  俺のことは嫌いだからね。

[ 狼は相変わらず子供から視線を逸らさない。
 見張っているというわけではない事を
 男はゆうに知っていたから笑っていた ]

  セレン。
  君はまだ俺の全てを知らない。
  だからそんな事を願えるんだろう。

  ……俺のことを知りたいと言ったね?
  ならもっと、知ってくれ。

[ この屋敷の中を探る以外に
 彼が他の手段を選ぶというのならば
 男は大した抵抗もせずに許すだろう ]**
(773) 2019/04/12(Fri) 11:51:19

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 揚げ足を取られるよりも一本取られる。
 そんな評価に相応しい傲慢な答えだった ]

  よかった。
  君は馬鹿じゃないんだね。

[ 無知な子供は嫌いではない。
 だが、愚かな人間では相応しくない。

 彼の言葉>>788に答えは返さない。
 否定もしなかった。

 無関心から少し芽生えたものがある。
 彼ならば伝えずとも理解出来るだろうと ]
(805) 2019/04/12(Fri) 16:17:42

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  死なないんじゃない。
  死ねないんだ。

[ 不死だから?
 それにしては試してこなかった事が沢山ある。

 男が数多の子供に尋ね得た知識>>614
 断言した子供の扱い>>613は断言した癖に
 死に関しては言い訳めいた台詞となった。

 死なない為に生きる>>790
 漠然とした死が取り憑く人の姿はいつも遠い。
 やはりどうしようもなく羨ましく、恨めしい。
 何故、そんな事を思い描いてならないのか ]
(806) 2019/04/12(Fri) 16:17:58

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  …………罪を償わなば死ねないからだよ。

  死が救いだというならば、生きる事とは即ち罪だ。
  一生を付き纏う罰なんだろう。

[ 誰に、とは言わなかった。

 付き纏いこびり付き離れないのは、白い首>>56
 透き通るような肌。赤い唇。
 全てを見透かすような空色の眸。

 ちょうど、彼によく似ていて、
 ちょうど、その声だってよく似ていて、
 それから、彼は、彼女と同じ――名前 ]
  
(807) 2019/04/12(Fri) 16:18:20

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  意志のない我楽多に裁かれても意味などない。

[ 彼の問い>>792に対して答えない。
 だが、その解釈を正す事はなかった。

 ふわりと漂うのは血の甘美な香り。
 思わず口許を手で塞いだ。

 他人に殺され続けてきた?
  ――そんなもの生きていたら誰だって、

 言い訳めいた言葉が溢れるのは余裕が剥がれつつあるから。
 追い出した少女の血を吸っていればよかったのだ。

 彼の存在がひどく曖昧に溶けていく>>793 ]
(808) 2019/04/12(Fri) 16:18:35

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


  どうして、……俺なんだ。

[ 知れと望んだ癖に見透かす事を拒む我儘な男は、
 少年が選んだ知りたい存在に疑問を抱いた。
 変わった子は、今までにいた。今までに。
 たった、二人だけ ]

  ――――同じ名前で同じ言葉を言うな!

[ 吐き捨てるような怒声が寝室に響いた ]
(809) 2019/04/12(Fri) 16:19:00

【人】 古城の吸血鬼 ニクス



  二度と同じ事は繰り返したくない。

[ 化物はどうしようもなく化物だ。

 それを、よぉく知っているのだ ]
 
(810) 2019/04/12(Fri) 16:20:10

【人】 古城の吸血鬼 ニクス


[ Noir

 黒く黒く黒く塗り潰す。
 インクをぶちまけても剥がれない記憶。

 飢えと渇き、自我を失う程の衝動。

 赤赤赤赤赤赤赤と求める鮮血。
 眠る少女を包む揺り籠を長い爪で切り裂き
 未だ心臓から流れる血潮を求め光らせた歯牙を
 柔らかく甘い肉を食い破った牙を
 破れた皮膚から滲むあまりにも甘美な味を

 悲鳴。絶叫。慟哭。
 耳を塞ぎたくなる。
 眸を抉りたくなる。
 唇を引き裂きたくなる。
 あの悪夢は未だに醒めず ]

(811) 2019/04/12(Fri) 16:20:40