人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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視点:人

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【人】 裁判官 リーベルト

[僕は携帯電話とリモコンを間違えたりはしない。
色も形も、重さも全く異なっている。
あれがデザインの敗北などという不名誉な代名詞>>20を付けられてしまうのなら、そのうち彼は台本と間違えて六法全書を持ち出しかねない。

いっそ獣耳付きの立体カバーを携帯に取り付けたらどうだろう。
嫌でも間違えそうにないやつ。
食品サンプル製のカバーも目立つけれど、今度は朝食のトーストを携帯電話と間違えるかもしれない。

そもそもあんなに精巧な描写が出来る観察眼を持っていて、何故取り違えてしまうのか。
余程疲れてたんじゃなければ、彼なりの整理整頓術の敗北ではないですかね。]


  まぁ……正論ですね。
  君がそういうスタンスを貫くなら、
  止めはしません。


[我が強いからこそ、役者が務まるのかもしれない。

興行主、劇団にとっては売り上げが全て。
故により多くチケットを捌ける役者に、大役が付きやすいのだと聞いた。
あくまでも舞台上の演技で勝負したい彼自身は不服かもしれないが、残念ながらルックスでファンになる人も居るだろう。
そして大半のファンは、おそらく女性と思われる。

割り切っている客は気にはならないものなのだろうか。
文字通り余計なお世話なのかもしれない。
実際、上手くはいっているようだし。

一人息子の心配をする母親とは、もしかするとこういう気持ちなのかもしれない。]
(107) 2019/04/13(Sat) 23:58:56

【人】 裁判官 リーベルト

[昔は立場が逆だった。
小言を繰り広げていたのもむしろ、ヴィクの方だったように思う。

ヴィク、知ってるか。

家庭用お掃除ロボット様は繊細なんだ。
自分で障壁を乗り越えることは出来ない。

床まで物が散らばり放題な君の家では、可哀想に彼はホームベースである充電基地にも帰れない。
どんなに優秀なバッターでも、球場整備の園芸師さん達なしではぬかるみに足を取られてしまうだろう。

それこそ飛んだブラック環境だ。
製造元に帰らせて頂きますしたくもなるだろう。


君の家から家出したお掃除ロボットは今頃きっと、降りしきる雨の中そっと傘を差し出してくれるような心優しい飼い主に拾われているよ。

仮に家出してなかったとしても、君は三日坊主だったろう。
サイコロステーキ500gを賭けてもいい。]
(108) 2019/04/14(Sun) 0:00:07

【人】 裁判官 リーベルト

[涼やかな外見とは裏腹に、熱い想いを秘めた男。
他人の為に感情を動かし、心から笑い、怒り、心から泣ける人間。
思えば、彼は元々そういう奴だった。

ヴィクが引き篭ってしまう前。
あれは司法試験の合格祝いだったか、それとも修習を終えて判事補としての第一歩を歩み始めた頃か。
一緒に行った居酒屋での出来事>>21が印象深い。

絡んできた酔っ払いは非常にタチが悪かった。
とはいえ、売られた喧嘩をストレートに買ってしまっては解決するものも解決しない。
トラブルは回避するに越したことはないのだ。

酒の力もあったのだろうか、激情した彼を宥めた。
学生時代はどちらかと言うと肝が座っている印象だったから、血気盛んな対応に驚いた。]


 『 落ち着いてください。
  ……君らしくもない。

  貴方も。良い大人が公の場で大人げない。
  威力業務妨害及び侮辱罪で逮捕されたくなければ、
  酒に吞まれるのはお止めなさい。
  3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金ですよ。 』



[通報する振りをしながら、一触即発のトラブルを仲裁した。
悪質な酔っ払いが最初にターゲットとしたのは僕の方だったのに、僕よりも君の方が怒っていたのが不思議だった。

――今なら、
あの時の君の気持ちが判る気がする。]
(109) 2019/04/14(Sun) 0:02:30

【人】 裁判官 リーベルト

[正式に劇団への入団が決まった時。
君はとても嬉しそうにしていた。

在学中からバイトと並行して劇団でも活動して、学業も人並みにこなしていた。
対する己は、週2、3回のバイトが限界だった。

彼の頭脳と高いコミュニケーション力があれば、一般企業への就職も容易かったろう。
平坦な人生を敢えて捨てて夢を選んだ彼は、格好が良かった。

初舞台>>22は末席から観させてもらった。
初めてとはいえこれまでの地道な積み重ねが活かされた、心の伝わる丁寧な芝居だった。

主役の座を射止めた時の子どもみたいなはしゃぎようも、昨日のことのように憶えている。]
(110) 2019/04/14(Sun) 0:04:00

【人】 裁判官 リーベルト

[陽が照れば照るほど、影は色濃く地を覆う。

光ある限り、
 生きている限り、

    影が離れることは無い。

たとえ世界の果てまで逃げたとしても。

光の道を志すならば、どうしたって影と向き合う必要がある。


──けれど、
影在ればこそ、光はより強く輝いて見える。

それは、人によっては「深み」と呼ばれるモノなのかもしれない。]
(111) 2019/04/14(Sun) 0:06:37

【人】 裁判官 リーベルト

─ 回想・友が挫折していた頃 ─

[逃げるように郊外へと隠居した彼>>25を探し出すのは、案外容易かった。
僕に連絡してくる人間が後を絶たなかったからだ。
彼の消息を知らないか、と。

直接本人に訊けば良いのに、何故僕に訊くのだろう。

僕自身はというと、連絡が無いのは多忙からだと思っていた。
当時はまだまだ駆け出しの青二才で忙殺されており、他に目を向ける余裕が無かったとはいえ、呑気なものだった。

新居は面識のあった劇団員から聞かされて知った。
自ら連絡を寄越さなかった彼に憤りすら感じた。

知られたくなかったか。
それとも話す価値さえない程、己に信用がなかったか。


まさか、自分に限らず人との面会に恐怖を覚えているとは、思いもしなかった。


仕事の合間を縫って、何故足繁く彼の家に通ったのか。
唯一とも言える友人が万が一にも変な気を起こしたらどうしようと、そういった恐怖もなくはなかった。

想像していた以上に、裁判所を訪れる被告の大半は、人生に追い詰められた人々だった。]
(112) 2019/04/14(Sun) 0:08:18

【人】 裁判官 リーベルト

[僕は愚かだった。
ああなって初めて君のプライドの高さと、臆病な脆さに気付いた。

閉ざされた玄関扉は、彼の心そのもののように思えた。
仮に扉が開かれたとして、どう声をかければ良いのだろう。
出来ることは何も無いのかもしれなかった。

彼の望むような慰め方>>26を知らない。
優しい言葉なんて、尚更わからない。
孤独も苦悩も、推し量ることは出来ても完全理解には程遠い。

国語は模範解答が全てで、登場人物へいちいち感情移入するのは時間の無駄だとさえ思っていた学生時代を心から悔やんだ。


ただ、これだけははっきり言えた。
君は決して一人ではない。


それを態度で示すことしか、僕には思い付かなかった。

差し当たり彼には美味い飯と十分な睡眠が必要だと思った。
まさか電話越しに子守唄を歌う訳にもいかないし、そもそも受話器を取ってくれなかっただろう。]
(113) 2019/04/14(Sun) 0:10:10

【人】 裁判官 リーベルト

[君の家からの、帰路の車内。
差し入れ分とは別に包んでもらったコロッケは、時間の経過と共にしっとりべちょべちょになってしまっていた。

お察し>>27の通りついでの購入ではなかった。
が、南瓜味を選んだのは無意識。

「あらぁこんにちは。元気にしてたかい。
よく一緒に来ていたあの子はどうしてる?」


店主のおばちゃんに声を掛けられて、初めて思い出した。

学生時代よく世話になった、懐かしい馴染みの店。
確かに、彼は南瓜味をよく買っていた。
好物を口にすれば少しは元気が出るだろうかと、安易な発想に至ったのだった。


立ち去った家から嗚咽>>28を漏れ聞いて、
そうかそうか、泣くほど美味かったか……

などと一人得心する程度には、僕は人の気持ちが読めなかった。

それから暫くは南瓜コロッケを積極的に差し入れたように思う。

表に出てきてくれたなら、もっと温かい食事もご馳走出来るのに。その点は、天の岩戸が開かれるのを待つしか無かった。]
(114) 2019/04/14(Sun) 0:12:44

【人】 裁判官 リーベルト

[そんなだったから、
ヴィクの意識が、感情が、変化し始めたことにも気付かなかった。

己自身の変化にさえも。

それまでの自分なら、彼と疎遠になっていたと思う。
面倒事からは一目散に距離を置いていた。

何度目かの訪問時、ドアの内から聞こえた声>>29に耳を疑った。]


  ……え?


[いつもの様に「帰れ」と言われるのだと思っていたから。
身を翻そうとして、ぴたりと止まった。
ドアノブに手を掛ければ、鍵が開いていた。]


  ……っ、


[声を失った。
扉の向こう側の彼は、役者どころか人生まで投げ出そうとしているような姿だった。

法廷でよく目にするような、覇気のない表情。
諦め。落胆。そして絶望。

ゆっくりと歩み寄って、話を聴こうと耳を傾けたのだったか。]*
(115) 2019/04/14(Sun) 0:14:32
Another Stigmata アレクシスは、メモを貼った。
(a24) 2019/04/14(Sun) 0:40:00

【人】 裁判官 リーベルト



  体型維持も健康管理も、どちらも大事です。

  加えて道行く人々を観察したり、
  役作りの為に読書や発声練習をしたり、
  体力作りをしたりもするのかなと。


[主役ともなれば、舞台上に居る時間も長いだろう。
体調の悪そうな役者には、鑑賞より心配が勝ってしまう。
楽しむことに集中出来る気がしない。]


  そうですね。
  折角お金を出すんですから、
  客としては万全の状態のショーが観たい。

  ……ありがとうございます。
  留意しておきますね。


[失言を重ねがちな己にもヴィクは優しい。
>>30赦すように撫でられたなら、素直に甘えた。

見なし労働時間制の為、うちでは残業代は出ない。
人によって裁量が違う為で、旅行までに済ませられなかったのは自分の落ち度なのである。
そぞろ神の物につきて心をくるはせとはよく言ったものだ。]
(116) 2019/04/14(Sun) 0:46:27

【人】 裁判官 リーベルト

[第三者から見ればきっと、どちらも等しく激務。
不毛な争いを起こしてしまうこと自体、疲れている印だ。

飯の用意は、別に毎日でなくていい。
余裕のある時に出来る範囲の手料理が頂けたなら嬉しい。

家に帰れば君が待っている。
それだけで、僕は幸せなのだから。


旅行だって、
本当は行き先など何処だって構わない。

誰と一緒に行くか、だ。]
(117) 2019/04/14(Sun) 0:48:58

【人】 裁判官 リーベルト



  利用時間決まってるんですよ。
  24時間いつでも使えるって訳じゃないんです。

  深夜のプールって背徳感はありますけどね。
  不法侵入は良くないです。


[飛び込む余裕のあるプールは、十中八九お子様向けではない。
遊具など持ち込もうものなら白い目で見られてしまう。
だからこそ、宿泊先の自由度の高そうなプールが楽しみなのだ。

「僕とプールとどっちが大事なんですか」なんて、あまりにも子どもっぽいから口にはしない。
けれど、この会話>>31をした時、僕は心に決めた。

長い旅の終わりに君が訪れるのは、
温水プールではなく我が家のバスルームだ。

両足を思い切り伸ばせる広々とした浴槽を御提供しよう。]
(118) 2019/04/14(Sun) 0:51:09

【人】 裁判官 リーベルト



  なら、良かったです。
  まぁお肉料理も多少はあるでしょう。

  朝からステーキという方もいらっしゃるそうで……
  野菜もちゃんと食べるんですよ。


[栄養の偏りに不安が過ぎった。
大食漢にも関わらず食に飢えていた頃を知っているだけに、旅行中はたんとお食べ……なんて思わず慈愛のまなざしを向けてしまった。
母親を通り越しておばあちゃんかもしれない。
]
(119) 2019/04/14(Sun) 0:51:48

【人】 裁判官 リーベルト

─ そして現在・車中 ─


  ……ん。
  どうかされました?


[不意に覗き込まれて>>37首を傾げた。
熱は無い。あったとしても旅行は押し通す。
触れられた箇所がまた熱くなってしまうのを感じながら、「大丈夫ですよ」と手を握ってみせた。

愛車の必要最低限の操作マニュアルを伝えておこうと思ったのだけれど、いまいち伝わっていないのを感じた。
その時々で改めて伝えた方が良いかなと悟った。

車は好きだ。
言わば、移動の出来る秘密基地。

乗り心地が良いに越したことはない。
アクセルを軽く踏んだだけで気持ちよく進んで欲しいし、外装とインテリアの隙のない美しさには痺れる。

セーフティ機能は勿論、パーキングアシストも付いている。
ドライバーの注意力が落ちれば警告音とディスプレイで休憩を促してくれる機能まで搭載されているのだ。

新車の購入を検討していると知ったなら、喜んであれこれ推薦しただろう。]
(120) 2019/04/14(Sun) 0:53:50

【人】 裁判官 リーベルト



  ……あ、良いですね。
  次は遊園地に行ってみましょうか。


[家族の話を振った時、
不自然な沈黙が流れたのには気付いた。

今までの僕であれば信じてしまいそうな、ごく自然な演技。

此方から無闇に踏み入ることはしない。
いずれ挨拶をすることになるのなら、事前にリサーチしておきたいと思った迄。

職業柄、「普通の家庭」が如何に恵まれたものであるかは知っている。うちだって世間一般から見ればきっと、相当変わった家庭なのだから。]
(121) 2019/04/14(Sun) 0:58:05

【人】 裁判官 リーベルト

[そうして、どれくらい眠っていただろうか。
ほんの少しの間だったかもしれないし、小一時間経過してしまっていたかもしれない。]


  身を賭して、は……大袈裟……
  ふ……、はは…………、

  
精々頑張ってくれたまえ!!



  …………んむ。


[ドライバーに休憩を促すアラート音で目が醒めた。
一番近いサービスエリアで、少し休まないかと提案してみる。

悪態>>36はまったく聴こえていなかった。
寝顔をじっと眺められていたことにも、勿論気付かない。
自覚はなかったが、疲れは溜まっていたらしい。

これでも泣く子も黙る鬼判事補様だ。
だから先の年末年始も、所長直々に特命を下されてしまった。]
(122) 2019/04/14(Sun) 1:00:45

【人】 裁判官 リーベルト



  ……ふぁ……すみません。
  つい、心地良くて。

  ……夢を、見てました。

  懐かしい、
  君と出会った頃の夢です。


[彼の印象がまだ、
 "
クソ生意気な目立ちたがり屋
" だった頃の。

おそらくは、向こうも己に対して良い印象は持っていなかっただろう。今でこそ刎頸の交わりだけれど。


( あの頃は、

  旅行どころか食事さえ、
  共に出来る気がしなかったな。 )


小さく笑みが零れた。
車を降りて外の空気を吸えたなら鼻歌交じりに手を引いて、ご当地ソフトクリームでも買い求めにゆこうか。]**
(123) 2019/04/14(Sun) 1:13:23
裁判官 リーベルトは、メモを貼った。
(a25) 2019/04/14(Sun) 1:19:24

【人】 青星 ロキ

[これ以上は、―――そのしぐさを出せば
どうやら相手は悟ったらしく>>86
それ以上こちらに手を出すことはなかった。

魔王を斃す前にも見受けられたそれ。
変なところで妙な具合に察しがいいというか、なんというか。

それに助けられてしまっているのも、確かにある]


 けちじゃありませーん

 人のもんかっぱらうなってーの


[まあ、それを言うならそもそもとして
人の財布をすっている時点で注意をするべきなんだろうが。

自分に関してのことならば言うかもしれないが、
一応、"悪魔"であるからして。

この悪魔にそんな倫理観を
求めてしまうほうが―――、意味のないことである]
(124) 2019/04/14(Sun) 1:34:06

【人】 青星 ロキ

[少女の奥にあるもの>>87には気づけない。気づかない。

少女の触れられぬ場所に"少年"がいるように、
悪魔が触れられぬ場所に少女は何かを持っているのかもしれない。

だけども、――――…、、、]
(125) 2019/04/14(Sun) 1:34:34

【人】 青星 ロキ

[自分がゆっくりスープをすすっている最中、
相手はどうも食べ終わったらしいことに気づいた>>88

無言で手を合わせる様子を目にとどめ、
…けれども、焦って食べ終わることもせず。

相も変わらずゆっくりとしたスピードで食べ進める]

[自分が食べる間、彼女はどうしていただろうか。
またもや行儀悪く足をばたつかせていたかどうか、
…それとも、まったく別のことをしていたか。

くだらない話をしながら、
彼女の様子を目にいれて、―――スープを食べていく]


 ………、


[最後の一口まで掬い取って、紙ナプキンで口を拭う。
くしゃりとまるめたそれを皿の近くに置いて、
小さな言葉で「ごちそうさま」、それだけをつぶやいた]
(126) 2019/04/14(Sun) 1:34:59

【人】 青星 ロキ


実のところ、俺もお前もあまり違いはないのかもしれない。

ああ、そうだ。

確かに俺はおまえに対して"似ている"と思ったし

似ているからこそ、
きっと、俺の元になったあいつは同情をした


それはきっと、"悪魔"にとっては異端な感情だった 、
 

 
(127) 2019/04/14(Sun) 1:36:26

【人】 青星 ロキ







 
(128) 2019/04/14(Sun) 1:37:55

【人】 青星 ロキ



 
( ………うるさいな、 )



 
(129) 2019/04/14(Sun) 1:38:25

【人】 青星 ロキ

[聞こえてしまった、心の言葉>>89に。

吐き出した思いは、言葉は、あまりにも稚拙な拒絶で]


[食べるためにあげていた仮面の奥。
隠されていたはずの口元が、―――少しばかりゆがむ]
(130) 2019/04/14(Sun) 1:40:00

【人】 青星 ロキ

[それでも、…それでも。
ゆがんだ唇は、すぐさま元通りになり。

今度はデザートでも頼もうか、と。

下げられていないはずの
― もし下げられていたならば、再度頼もうか ―
メニューに触れて。彼女も食べるのであれば「見るか?」なんて声かけ一つ**]
(131) 2019/04/14(Sun) 1:42:27

【人】 舞台役者 ヴィクトル

 
── 回想・数年前の自宅にて ──


[ 何度目かの来訪で、漸く天の岩戸の扉を開けた。
 長く続けば続くほど、扉を開けることが怖くなり、
 気まずさも増していく一方。

 足を運んでくれるのも、これが最後かもしれない。
 ──これは、常日頃考えていた。
 いかに友とはいえ、この態度が長らく続けば
 愛想を尽かされても仕方がないのは理解している。]


  …………久しぶりだな。


[ 己の姿と様子を見て>>112、声を詰まらせた様子が目に見えた。
 感情を理解することが苦手な男に、このような反応をさせるとは。
 感情が見えて喜ばしいことなのか、否か。どちらにせよ
 当時の己には、それを判断する余裕も気力も無かったが。

 そのまま招き入れ、その辺りに座れよ、と青紫の絨毯を指差す。
 まだ団長から藍色のカウチを貰う前のこと。
 既に屋内は綺麗とは言い難いが、スペース的な意味では、
 引越し前である現在よりは広い。
 それでも、リーからすれば相当な荒れ具合に見えただろう。]


  良くここが分かったな。
  団長か、他の奴から場所を聞いたのか?
  ……まあ、そんなことはどうでも良い。
(132) 2019/04/14(Sun) 3:49:09

【人】 舞台役者 ヴィクトル

 
[ 何も言わず失踪したのは、悪かったと思っている。
 怒るのも当然だろう>>112
 

 信用が無い訳では無かった。
 
否──勝手に反応を想像し
 会えば己の惨めさが一層強くなるだろう、と決め付け
 打ち明けることが出来なかった意味では
 ……実際、信用出来ていなかったのだろう。



 声のトーンは先程と変わらぬまま。
 夢と希望に満ちていた頃の輝きは、既に影に飲み込まれて。
 座ったことを確認すると、近くの板間に腰を下ろし、
 数秒間が経過したのち、再び口を開く。]
 
(133) 2019/04/14(Sun) 3:49:24

【人】 舞台役者 ヴィクトル

  
 

 
 
俺……やっぱ駄目だわ。




[ 消え入りそうな、か細い声で呟かれた一言は、
 奴が危惧していた状態を連想、
 それに近いものを感じさせたかもしれない>>112。]
 
(134) 2019/04/14(Sun) 3:49:30

【人】 舞台役者 ヴィクトル

 
[ その後、あの時何が起こったか。
 何故此処にいるのか、と告げようとした。

 ……が。

 出たのは言葉ではなく、嗚咽。
 あの時耳にしたものと、同じ>>114

 かつて視界に映った輝き>>0:820は既に飲み込まれ>>0:821
 子供のように、ただ只管に泣き崩れていた。
 
 
 暫くすれば落ち着きを取り戻す、までにはいかないが
 話せるまでに回復すれば、今度こそ、淡々と過去を告げ始める。]


 ……所詮俺は、この程度の奴だったってことさ……。
 俺みたいな奴と一緒にいれば、リーが腐っちまう。
 

     
だから、会いたくなかったんだ……。
   こんな姿を見せたくなかった……。


 
(135) 2019/04/14(Sun) 4:09:31

【人】 舞台役者 ヴィクトル

 
[ 愛想を尽かされるだろうか。悲しいが仕方が無い。
 自分が所詮それまでの男だっただけのこと。
 実際、黙って一人で姿を晦ましたのだから、当然である。
 
 
 それでも。
 友だからこそこんな姿を見せたくなかった。
 会いたくなかった、と思い続けていたはずだったのに。

 顔が見えて、声が聞けて。実際に会うことが出来て。

 無駄なプライドと意地がいかに邪魔をしていたのか。
 愚かだったのかを痛感する。
 

 ──涙は暫く止まることは無く。
 拒まれぬなら、友の胸元に縋りつき、泣き続けていた。]**

 
(136) 2019/04/14(Sun) 4:09:40