人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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【人】 天原 珠月


 ふふー、寂しかった?

[身体が受け止められて、くるりと回転する浮遊感。
すごく身長が違うわけでもないし、小さい頃に比べてとても重くなっただろうに、幼馴染>>0はしっかり支えてくれる。
衝動と感動のままにぎゅうっと抱きついて。
たった三日ぶりともいえるのになかなか離せない。

顔を上げたら、予想以上近くに幼馴染の顔があった。
頬が赤いのは帰ってきたのを喜んでくれているからだろう。
照れて、実は気恥ずかしくなってきて、こちらも目元を染めながらも意地で視線は逸らさずに、目を細めて笑った。]

 ……そんなに寂しかったの?

[だってなかなか離してくれないから。
さすがに心臓の音が届きそうで、悪戯っぽくそう言うと、自然な仕草で抱擁を解こうとするだろう。]
(32) 2023/03/11(Sat) 18:03:08

【人】 天原 珠月

 
 いっぱい心配かけちゃったよね。
 雅空兄ぃに話したいことがたくさんあるんだ。

[まだキャンプの日が残っていて良かった。
青いワンピース姿で、群青色の瞳を見つめて、よかった本当に雅空兄ぃがいるんだ……と小さく呟いた。*]
(33) 2023/03/11(Sat) 18:03:15

【人】 天原 珠月

[珠月は?と聞かれてしまった。>>34
そう言われたら素直になれないくせに嘘もつけず、かといって隠そうとしたら眉が寄ってしまうのがいつもの癖。]

 ……寂しかったに決まってるでしょ。

[分かりきったことだけれど、少しぶっきらぼうに。]

 あと数日遅かったら噴火して沈没してたかも。
 夜寝る時も、もう会えないのかなって考えちゃったら全然寝付けないし、多分ご飯も美味しく感じなくて痩せちゃう。

[幼馴染なら自分にとって由々しき事態と伝わるだろう。
そんな風にぽそぽそ口を尖らせていたら。
離されなかったのはいい。
理由も分かる。だって、自分も本当は離れたくなかった。
服を掴もうか、手を繋ごうかと迷っていたのだ。

――でも、これはなに!? この抱っこはなに!?]
(39) 2023/03/11(Sat) 22:10:35

【人】 天原 珠月


 なっ、なな、な……っ なにこれ、ちょっ!

[重いって。そんな。
え、抱き上げられるものなの? こんな力持ちなの?

背中にしっかりした手と腕の感触に、太ももへと回された手にビックリして固まっている間に浮き上がった足元。
どんな抱え方をされているか理解した瞬間、噴火していた。
怒ったのでも嘆いてるのでもなく、恥ずかしさで。]

 あ、下ろして、誰かに見られるって……!
 私本当のお姫様とかじゃないんだから……!

[ジタバタして。
でも桟橋だと思い出すとピタッと止まる。
幼馴染ごと落ちるわけにはいかない。

コテージはすぐそこなのだからここは諦めて運ばれた方がいいのかもしれないと覚悟して――幼馴染の体温がじわりと伝わるのに、こっそり、ぐすんと鼻を啜ってしまっていた。*]
(40) 2023/03/11(Sat) 22:10:44

【人】 天原 珠月


 そ、そんなの昔の話だもん。
 あの頃は雅空兄ぃのことほんとに王子様とか思ってたし。

[その話を出されるとどうしても赤くなるからやめてほしい。
黒歴史なんてことは一度も口にしたことはないけれど。]

 ……。

[バランスとるためなら、仕方ない。>>45
心の中で言い訳して、首に腕を回すときはそろりそろり、でも覚悟を決めたかのように最後はしっかりと抱きついた。
想像以上にいろんな距離が近い。
互いの昔と変わった体型と、それぞれの違いがよく分かる。
意識しないように一生懸命に呼吸を整えていた。

そもそも足を怪我しているわけでもないのだから一緒に歩いて行けるという意見は――幼馴染の態度を見て言わなかった。
決めたことはやり通す強さを持ち合わせているのは知っている。
まぁ本気で嫌がったら下ろしてくれるとは思う、けれど。]
(51) 2023/03/11(Sat) 23:59:43

【人】 天原 珠月


 ……。

[幼馴染>>46が大人みたいに諭すように言っていたなら、いつものように素直になれず反発して、今度こそ強引に降りたかもしれない。
でも困ったような声音で囁かれると。
どうしていいか分からなくなって。
じわじわ染みるなにかが止められず、鼻の奥がまたつんと痛んで、憎まれ口は勝手に翻訳されていった。]

 ……今は特別、だからね。
 ふたりしかいないし……。

[そんなこと言ったら、今でもそれなりにふたりだけの機会はあるのだが、普段の生活を離れたキャンプ場は特別で。
とてつもない状況を乗り越えたあとなのも、特別で。

幼馴染として甘えてもいいんだな、と思えた。
きっと幼馴染もそれを望んでくれているのだとも。]
(52) 2023/03/11(Sat) 23:59:53

【人】 天原 珠月


 しばらくは絶対離れないから……!

[一度素直になってしまえば正直者というか。
こちらこそ幼馴染が消えないか不安だと明かして。
下ろしてもらった後はここにきた時のように遠慮なく服の裾を摘んでは、子供のようにつんつんと引っ張った。*]
(53) 2023/03/11(Sat) 23:59:59

【人】 天原 珠月


 うん、夜更かし……しよう。
 素敵なテラスも、コタツも、屋根裏部屋もあるんだから。

 だって私、まだ雅空兄ぃと全部満喫してないもん。

[幼馴染のほうはどう過ごしていたのだろう。
警察などの騒ぎにはしないでくれていたようだけれど。
そのあたりも聞きたいことだらけだった。
でも何が気になるより、そばにいたいとばかり思う。
振り返ったメガネ越しの群青色と視線が合う。
こちらの紫には、安堵も嬉しさと高揚と、本当にもう終わったよね、もう離れ離れにならないよね、と縋る色が見え隠れしていた。
戻ってくる前の強気さはどこかにいってしまったみたい。]

 ……っ、

[ひどく優しい響きの声。>>58
なぜか幼馴染としてのいつもとは違うように聞こえた。
心臓が震えたけれど理由がわからないことにして、でも今度こそ我慢できない涙が一粒落ちて、唇を引き結んで。
ただいま、とみっともない震え声で返したのだ。*]
(59) 2023/03/12(Sun) 1:31:31

【人】 天原 珠月

[幼馴染>>60からピアスが帰ってくる。
ハンカチに包まれて大切にしてくれていたのが伝わり、水の膜でぼやけた視界がさらに曖昧になるのが分かった。]

 ありがと……。
 うん、……初めて買ったピアスだから。

[手のひらに受け取る。
身動きしたら雫が落ちそうだと俯いたままでいたら、頬に指先が触れた感覚、幼馴染に拭われたことにハッとする。
とても優しい仕草は幼馴染らしくもある、けれど。
さっきから前と違う感覚がするのは自分が原因だろうか。
浮遊感が残っているかのように落ち着かない。

思わずじっと幼馴染の顔を見上げたら、何かおかしいか?とでも言っていそうな表情を返されてしまったから。
3日の間に自分が寂しすぎて混乱してるのかな、とツンケンした態度は出てこなくてほんのり視線だけ逸らした。
幼馴染には照れているように見えたかもしれない。]
(109) 2023/03/12(Sun) 16:03:43

【人】 天原 珠月

[もちろんキッチンにもついていった。>>61
多分お風呂だってトイレさえもドアの前までついていきそうな勢いで、そこに遠慮は一切なく、ただ手を使う作業の時は上着の裾を掴むことにはしていた。
飲み物は甘いカフェオレがいいと伝えた。
幼馴染の作る飲み物の甘さはいつだって自分好みだ。

そうしてふたり、あたたかなコタツに入って。
無事ピアスを両方につけてマグカップにちびちび口をつけながら、まず幼馴染の話を聞いていった。]

 えっ、ペルラさんがこっちに来てたんだ?
 本当に入れ替わり状態だったんだね。

[驚きもあるが、納得感もあった。
帰ってきた時に幼馴染がある程度落ち着いても見えたのだ。
あれは状況を把握して待っていてくれたからだろう。

親には伝えていないこと、警察沙汰にもなっていないこと、どちらにもこくりと頷いて安堵の息をついた。]

 このことはさ、雅空兄ぃと私だけの秘密にしようか。

[悪戯猫よりは穏やかに、ふふ、と笑って。]
(110) 2023/03/12(Sun) 16:03:54

【人】 天原 珠月


 行った日に向こうも新月だったの。
 帰る日が三日月だったけど、こちらもでしょ?

[経過した日数は同じらしいと確認する。]

 よかった、竜宮城みたいなことにならなくて。
 
[玉手箱持って帰ってきてないよね、私、と。
半ば本気できょろきょろしてから吹き出した。]

 ……なるほど?
 雅空兄ぃがとても活躍してそう。

[この幼馴染、お世話係としての技能が高すぎるのである。
料理はうまいし、料理もうまいし、料理がうまいし。
ペルラさんは自分より髪が長いくらいだったから恐らく初めてのドライヤーは手伝ってあげるべきだったろう。
想像した光景は微笑ましく、……いや、それだけだ。
それにしてもスキンケアまでとは、幼馴染にずっと口煩く教え込んだことが発揮されたのか。]
(111) 2023/03/12(Sun) 16:03:59

【人】 天原 珠月


 私の方はね、向こうに落ちたらすぐアスルさんっていう……ペルラさんの恋人の、飛行機乗りさんと合流したの。
 雅空兄ぃみたいなメガネかけてない代わりにめんどくさがりな髭を生やしてて、30歳くらいかなぁ。
 最初生き別れのお兄さんかと思っちゃった。

[とてもよく似ていたから。
そう言って、見慣れた幼馴染をじっと見つめた。]

 すぐにペルラさんがどうにかしようとしてるならって考えてくれてね、力が伝わりやすいところに向かうことになったの。
 そこまでは飛行機で旅して、途中水上都市に寄ったり。

[幼馴染はペルラから向こうの世界の概要は聞いているようだから、生き生きと自分の体験した感想のほうを語っていく。
飛行機から眺めた景色、空の青さ、雲の中を突っ切ったこと、風の柔らかさ、あと本当は最初結構怖かったことも。]

 野営っていうの……まぁキャンプみたいな感じかな。
 景色も良いし寝にくくはなかったけど……、

 うーん、保存食だからなー。

[なんて食い意地の張った感想も溢れだすのだった。*]
(112) 2023/03/12(Sun) 16:04:03

【人】 天原 珠月

[ふたりだけの秘密。>>121
自分から言い出したくせに心臓が跳ねて変な心地がした。
コタツの中でもぞもぞと足先が動いてしまう感じ。
表情が分からないようにマグカップに口をつける。]

 雅空兄ぃが行きたくなっても、ひとりではダメだからね。
 
[たしかに破格の旅行体験ではあった。
語りながらも瞳にはきらきらした輝きが浮かんでいただろう。
ただビシッと指さした台詞には必死さも少しあった。]

 うんっ、和食が良いな。
 向こうじゃお米は見なかったから。

 炊きたてのふっくら白ご飯の美味しさを布教し損ねた……!
 雅空兄ぃの浸けた梅干しも最強だからなぁ。

[洋食だけじゃない料理の腕に唸るばかりだ。>>122
ミニカステラと聞くと途端にもう放り込みたい口になってしまうのだけれど、話途中なので良い子の我慢。]
(128) 2023/03/12(Sun) 20:21:34

【人】 天原 珠月


 ……へ?

[髭と眼鏡。>>123
美容の話はするけれど、こういう質問は珍しい気がする。
だって散々もさいと言い続けていても、幼馴染が完全にコンタクトにすることはなかったからだ。
まぁ自分も実は――オシャレな眼鏡を探したことはあれど、贈ったことはないのだけれど。

似ていると言ったアスルのことを想像したのだろうか。
珍しく数秒間、長考という程じゃない長考をする。]

 雅空兄ぃは、うーん。
 
[最近でこそないが、昔はなんども寝起きドッキリ並の突然さで朝の襲撃を仕掛けたこともある。
その時は当然眼鏡オフだ。髭はどうだったっけ。]

 その……眼鏡のことは散々言ってるけどさ、……似合わないわけじゃないし、……その姿嫌いでもないし。

[ああやっぱり素直にはなりきれない。]
(129) 2023/03/12(Sun) 20:21:45

【人】 天原 珠月


 まぁ、髭はない方が好き!
 そもそも雅空兄ぃはその辺ちゃんとするじゃん?

[伸ばしっぱなしの姿は見たことない気がする。
それからまたもごもごしてから。]

 眼鏡はね、うん、レンズ越しに瞳を見るの慣れてるし。
 そうしてくれてたほうが、いつも雅空兄ぃなんだなって感じが刷り込まれちゃってるというか?
 ……安心、するかも。

[反対に安心できないというのはどういうことなのか。
そこは説明しようがないので答えないぞ、のつもりで、ああもう恥ずかしいこと言わせないでよ、とジト目になった。
なんだか少し熱いのはコタツのせいだ。]
(130) 2023/03/12(Sun) 20:21:50

【人】 天原 珠月

[それからは順調に寝る準備を進めていった。
順調と思っているのはこちらだけかもしれないが。]

 雅空兄ぃ、今何してんの?

[さっき頼っても良いなんて言ったから、とは自分談。
思う存分に甘える感覚は幼い頃からしっかり覚えているので、こうなったら遠慮なんてするはずもない。
今は何をしているかというと、風呂場のドアの脱衣所側に背をくっつけて座り込み、皿に盛ったカステラを頬張っている。
――風呂に入っているのは誰かって? ひとりしかいない。]

 湖で消えたんだもん、お風呂でも消えそうじゃん。

[水音を聞きながら結局明日まで我慢できるはずもなかったカステラに舌鼓をうち、そのわりにちゃんと100数えるまで浸かりなさいよ!と指示するのだった。
なお自分がお風呂に入るときも居てもらうように頼んだが、幼馴染の反応はいかに、である。]
(131) 2023/03/12(Sun) 20:21:57

【人】 天原 珠月

[お風呂を上がり、甘えて髪を乾かしてもらって、ちゃんと寝る時用に持ってきていた服に着替えた。
なんてことない白の三本線の入ったジャージの上下だ。
そのまま夜の散歩にだって行ける服。
まだ火照って熱いため、上のファスナーは閉めずに、中のTシャツに書かれたゆるキャラのイラストを覗かせていた。

幼馴染より先に急な階段を上っていく。
手を差し伸べて、掴んでもらって、離して。]

 うん、やっぱり夜の天窓はいいね。

[ランプをつける前にベッドから上を見上げる。
あわい月明かりが差し込み、遠くに夜の森の音がしていた。
お互いの声だけがはっきりと優しく届く空間だった。]

 雅空兄ぃはもうここで寝た?

[深く考えた問いではなかったはずで。
でも言葉にした後に、幼馴染とペルラという女性がコテージにふたりきりで数日過ごした事実が心に浮かんできた。*]
(132) 2023/03/12(Sun) 20:22:04

【人】 天原 珠月

[そうなんだ、ってただ頷く。>>140
ペルラと幼馴染がここで寝ていなかったことに安堵する。
コタツだと寝にくいだろうし美容にもきっと良くない!なんて台詞が出てこない自分は、自分へ嘘をつくのも下手だ。

良いムードと口するのを避けた幼馴染。>>141
敢えてコンタクトでなく眼鏡で居続けた幼馴染。>>142

異性を感じさせず。
いつも守り、穏やかな優しさで包んでくれた、幼馴染。]

 ……ぁ、

[紡がれる台詞の先を聞くのが怖い気がした。
でも身体は冷えるのではなく、熱くなってばかりで。
横たわりながら握っている手が汗ばんできていた。]
(151) 2023/03/12(Sun) 22:49:21

【人】 天原 珠月

[自分は仰向けの幼馴染を見つめてしまっていた。
こういうところは正直で、消えてしまわないか心配だからと理由をつけながら、結局夜空より幼馴染を見ていた。

向こうがこちらを見る。

――視線が交わる。

続けられた台詞に、問いに、ひゅっと息を吸った。
これまで積み重ねた幼馴染との記憶が頭に浮かんでは消えた。
しかし頭の中が混乱する一方で、何故だろう、幼馴染の言いたいことはまっすぐに伝わってくる。
一緒に育ったからだけじゃない、幼馴染がいつも何を言いたいのか、何を考えているのか、知りたがってきたからだ。]

 どういう、いみ……ううん、それはいいや。

[分かっているのに聞いた。
だからすぐに自分で首を振る。]
(152) 2023/03/12(Sun) 22:49:53

【人】 天原 珠月


 それはさ……私を安心させるよりも……そういう意味で、ドキドキさせたいってこと?
 
[じいっと見つめる。
喧嘩の時のように視線は逸らさない。
強気な自分はそうしたら負けだって思うから。]

 雅空兄ぃは、そうできるって思ってるの?
 
[やな言い方しちゃった、と瞬間的に思う。
雅空兄ぃにできるはずないなんて言いたいわけでは全くなくて、そうじゃなくて、ここにきて本気で慌てだし。]

 ち、違うの、ええとね。

 …………私に、そう想われても、いいのかなって……。

[急に弱気さが表に出てしまって。
みるみるうちに顔が真っ赤になり、瞳に涙がたまる。
まってまって、幼馴染は決定的なことを言ったわけではなくて、まだ冗談かもしれない――そんなことはないと自分が1番分かっていながら逸る心に言い聞かせる。]
(153) 2023/03/12(Sun) 22:50:32

【人】 天原 珠月


 もう……っ

[いきなり何言い出すの、雅空兄ぃのばか。
うわーんと泣き出したい、本当に。
でもその時にしがみ付くのは目の前の幼馴染しか――彼しか想像できないのだから、どうしようもないのだけれど。]

 こんなこと話してると、さ。
 これまでみたいな幼馴染でいるの、難しくなっちゃうよ。

 ……いつもの顔、できなくなるもん。

[両手で顔を覆うと、ここで初めて視線も表情も全部隠し、関係が変わりそうな恐れまでも一緒に隠そうとする。

ただひとつ。]


 ……………………嫌じゃない、と、思う。

[時間差の答えは、分かりやすく素直でない一言だけ。*]
(154) 2023/03/12(Sun) 22:51:21

【人】 天原 珠月

[幼馴染の彼>>155>>156はゆっくりと話してくれる。
慌てて何言ってるか分からない自分を待ってくれる。
そういうところに、私の優しいお兄ちゃん、とだけ思えなくなったのはいつからだったろう。

先に逸らしてしまった視線。
負けちゃったなぁ。
最初から勝ち目なんてなかったと思うけれど。

自分の幼馴染は穏やかでなんでも許してくれるように見えるかもしれないが、実はこういう時に折れたりはしないのだ。
こちらのことを分かっているからこそ。
強がりも、弱気さも、ちゃんと受け取るからこそ。]

 ……信じるに決まってる。
 雅空兄ぃは絶対私のこと待ってくれてるって。

[だって、自分が何より幼馴染の元へ帰りたかった。
そして幼馴染と自分ははなんの躊躇いもなくそう信じさせるように、ずっとずっと向き合って時間を過ごしてきた。
今伝え合っているこの気持ちは隠していたとしても。]
(163) 2023/03/13(Mon) 1:50:53

【人】 天原 珠月

[変わって悪いことにはならない。>>156
そろりと手の指の間から幼馴染の方を見たら、向かいのベッドに腰掛ける姿が思ったより近くて肩が跳ねた。]

 ……うん。

[くぐもった声が返事をする。
そしてぐずぐずとみっともなく鼻が音を鳴らした。
とことん幼馴染の前では格好がつかない。]

 もしも、もしも……そういうのじゃないなって、違うなってなっても、幼馴染だったのは、なくならないもんね。
 雅空兄ぃのこと大事なのは……変わらない、から。

[そうして少し落ち着いて話せたかと思えば。
呼び方を聞かれていた>>157のが突如判明して。]

 なっ、あ、あれは、つい!
 兄ぃってつける余裕なかったの。

[顔を隠しているからと気遣われたとまで思い至ることはなく、でもちょうど良かったと真っ赤になった顔を隠す。]
(164) 2023/03/13(Mon) 1:51:06

【人】 天原 珠月


 ……。

 …………じゃあ、これからは。

[声がかすかに震える。
怖いからではない、心が、震えているから。]


 幼馴染で、幼馴染じゃなくなるかもしれない、関係?


[なんてふわふわと、不安定で。
安心だけじゃない、ドキドキと隣り合わせの関係だろう。]
(165) 2023/03/13(Mon) 1:52:02

【人】 天原 珠月

[そろりと手を外していく。
寝転がったまま、赤い目元に、まだ惑いと気恥ずかしさが揺れながらも逸らさない瞳が、

幼馴染を――雅空を映す。]

 あの、私、結構どうしようもないやつだけど……って。

[いや、全部知られてた。
むしろ自分自身より知っていそうだ。

もうこれどうすればいいのか分からない。
そもそも同じ部屋でこのまま寝られる? あれ?

急にバタバタと、布団に丸まろうとし出したのは雅空にはとても分かりやすかっただろう。*]
(166) 2023/03/13(Mon) 1:52:33

【人】 天原 珠月

[言い切る声の強さ>>205が胸を打つ。
言い聞かせるあやすような響きじゃない。
こちらの背を押しながらもしゃんと真っ直ぐさせる響き。
そんなことあるわけないじゃないかって思うことが出来る。
弱気な心が彼への信頼と自分を信じる心に変わる。

よし、って。ちゃんと立ったところで。
足を踏み出そうとしたら、恋人関係>>206と今度は来て。]

 こっ、こここ、こい……こい、びと……!

[口がぱくぱくしそう。
良かった、顔を隠していて良かった。]

 言われてみればそう、じゃないしっ
 ピーマンは苦いのが悪いし、雅空兄ぃが作れば良いし!
 火は起こすの上手いって言うから焼くのもって、そうしたら勝手に焦げるんだし……生でお腹壊しても困るし……!
 寝起きはビックリさせてやろうってのはあるけど、……いや、それだけだからっ

[反論しようと思えば全部に言い連ねられるけれど、結局全部の終着点や理由が恥ずかしいことになる予感がする。]
(210) 2023/03/13(Mon) 21:05:27

【人】 天原 珠月


 ……雅空兄ぃは、……もう実績過多だよ。
 そういうのはちゃんと分かってるもん。

[どれだけ大事にしてもらってきたかなんて。
反抗期を過ぎて以来、自覚しすぎるほど自覚している。]

 私だって、その……。

[さすがに実績があるという言葉には出来ない。
自信がないのではなく、羞恥心の問題だ。
こういうところ、この幼馴染はきっぱりはっきり言葉に出来るのが心臓には悪く、心はぽかぽかになる。]

 ……うう。

[布団の中が熱い。自分が熱くなっているだけか。
ちょいちょいと叩かれる感覚>>207は昔から慣れ親しんだもののはずなのに、知っている強さとどこか違う気がした。
これも受け取る自分の想いのせいなのかもしれない。]
(211) 2023/03/13(Mon) 21:05:34

【人】 天原 珠月


 ……。……。

[この会話を経て、一緒に寝る。>>208
寝付けると思ってるのだろうか、この幼馴染は。
恋人関係がいいという幼馴染かつ恋人予定の雅空は。

でも理由はもっともだった。
むしろ自分こそさっきまでそれでお風呂までくっついて回っていたのだから、彼の恐怖は何より分かる。

色々を天秤にかけた結果。
そーっと掛け布団から頭だけ出して、彼を見上げた。]

 その前に、私から言っておくことが、あるの。

[急にとても改まった口調で。口調だけだが。]
(212) 2023/03/13(Mon) 21:05:38

【人】 天原 珠月


 ……。

[見慣れた、いつもの、レンズ越しの群青色。
天窓からの月明かりに柔らかく光る、優しい銀白色。

すうっと深呼吸。よし、いける。]


 私だって、雅空に……の、恋人になりたいんだからね!


[言ってしまった。
真っ赤な顔で言い切ると、睨むように見つめて。]
(213) 2023/03/13(Mon) 21:05:52

【人】 天原 珠月


 わかった?

 今夜は怖いのが理由だけど、つまりそういうつもりで、そのことをよーく念頭に置いて、一緒に寝なさいよ。
 あと私は絶対落ち着けないと思う。

 ……でも一緒がいい。

[これまでと状況が違うのだから仕方ない。
でもどんなに安眠できなかろうが同じ布団に寝ると腹をくくったなら行動は早く、急に飛び起きた。
そして雅空の隣をたたっとすり抜けるように駆けて、彼が今まで寝ていた布団に自分が先に潜り込むのだ。]

 ほら、早く来ないと半分分けてあげませんー。

[明らかに赤い頬で、鼻先まで赤い顔で、にやにやと悪戯っぽく笑うと隣をポンポン叩いてみせた。

仕方ないなぁ、幼馴染で雅空は心配性なんだから。*]
(214) 2023/03/13(Mon) 21:05:58
 




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