人狼物語 三日月国


37 【恋愛RP】夏の夕べ【R18】

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【人】 成瀬 瑛


[ 本当に教師という職業は大変だと思う。

  特に、真面目で面倒見のいい先生は。
  卒業すらしていない、ほんの数ヶ月だけの生徒にも
  こうして真剣に向き合って叱ってくれる。

  ……大人につれて、怒ってくれる人って
  減っちゃうからね。

  本当に、教師なんてブラックで、割りに合わなくて。
  ─── 涙が出るくらい、ありがたい。 ]
 
(19) 2020/08/01(Sat) 2:24:32

【人】 成瀬 瑛

   
生徒

[ あたしに合わせてくれる歩幅、
  目線の高さ。

  実際に教卓を挟んだ期間は短くとも、
  貴方はね、本当にいい先生だ。


           お前は独りじゃない。>>2:490


  ……言葉の全てを素直に受け入れることは、
  まだできないけれど。

  そうだね。
  両親とどうしても上手くいかなくて。
  世界に自分しかいないと思っていたあの頃も
  あたしを見てくれた人は、きっといた。

  それはクラスメイトかもしれないし、
  クールに見えて心に熱いものを持っている教師。
  はたまた駅ですれ違った、悪いお兄さん。

  あたしが気付いてないだけで、
  他にもいたかもしれないね。
  ううん。いたんだよ、きっと。>>0:223 ]
  
(20) 2020/08/01(Sat) 2:24:54

【人】 成瀬 瑛



  ジャン先生。
  ご指導ご鞭撻、ありがとうございました。


[ しばらく先生の言葉に耳を傾けた後。
  真面目な顔で、頭を下げる。 ]


  ……今まで心配と迷惑をかけて、
  ごめんね。


[ そして謝罪と共に、ゆっくり顔を上げてから
  照れたように舌を出す。

  あたしは高校を途中で辞めちゃってるから。
  卒業式には出席していない。

  だからあたしの卒業は、きっと今だった。 ]
 
(21) 2020/08/01(Sat) 2:25:09

【人】 成瀬 瑛



  女心ぉっっ!!!



[ 乱された髪の毛には、厳重に抗議して。>>2:503
  仕返しとばかりに、あたしも彼の髪をかき回す。
  それからおまけに、堅苦しいネクタイも解いて、
  ボタンも何個か外してしまおう。

  今から食べるの、ラーメンだよ?
  そんな格好してたら見てるこっちが暑いって。 ]
  
(22) 2020/08/01(Sat) 2:25:21

【人】 成瀬 瑛



  ……よしっ!それじゃ、行こっか!
  “ジャンくん”。


[ そうしているうちに、目的の店も見えてきた。>>2:490
  駆け出すと、少しだけ先行して。
  こっちだよって振り返りながら手招きする。

  あたしは卒業したし、ジャンくんの装いも崩した。

  ならあとは、新しい友人同士。
  気楽に食事を楽しもうか。 ]*
  
(23) 2020/08/01(Sat) 2:26:10

【人】 成瀬 瑛


[ 結局あたしはホテルをチェックアウトしそびれて
  仕事のない休日を再び迎える。 ]


  でも、今日こそ帰るから。


[ これ以上、仕事から離れるのは良くない。
  憮然とした表情で、備え付けの鏡に言い聞かせる。

  ……これ以上、たっぷり寝て、
  美味しいものを食べて。

  あたしを“瑛”として見てくれる人達と触れるのは
  あたしにとって、甘すぎる毒だ。 ]
 
(35) 2020/08/01(Sat) 4:09:42

【人】 成瀬 瑛


[ なのに、あたしは糊の効いた浴衣を着ている。
  浅葱色に椿の花を散らせ、耳上で上下に分けた髪を
  結い上げ、軽くほぐし、フラワーゴムでまとめて
  カラン、と小さく下駄の音を響かせた。

  お祭り行くって、約束したから。
  浴衣着て来いって言われたから。


  そうやって、優しい人がくれた理由に、甘えて。

  …… 浴衣は流石に借りたけど。
  着付けも、ヘアアレンジも、自分でできる。
  どれも初めてのことでは、ないから。 ]
 
  
(36) 2020/08/01(Sat) 4:10:52

【人】 成瀬 瑛


[ 祭り会場の河川敷は、やはり人で賑わっていて。
  あたしは少し、気後れする。
  人混みではなく、道行く人達の楽しげな顔に。

  屋台が提供する娯楽や食事は、お馴染みのものから
  少し奇をてらったものまで様々で。

  あたしもかつてはその風景の一部だった。
  そういう依頼を受けたなら。
  甘えるように男性の手に腕を絡めて、
  好きでも嫌いでもないりんご飴をねだった。

  そうやってあたしは、生きてきた。 ]
    
(37) 2020/08/01(Sat) 4:11:06

【人】 成瀬 瑛

 

  ───っ、


[ 何となく、息をするのが苦しくなって。

  人混みから逃げるように、
  あたしは川辺に沿って河川敷を降る。

  人の気配が薄くなるにつれ、祭囃子も遠のいて。
  気付けばあたしは一人しゃがんで、
  揺らめく水面をぼんやりと眺めてた。
  ああ、これでは祭り会場とは言えないかもしれないな。

  …… でもほら、河川敷っていうのは嘘ではないし。

  なんて、やっぱり言い訳ばかりだね、あたしは。 ]**
 
(38) 2020/08/01(Sat) 4:13:15

【人】 成瀬 瑛


[ それは浴衣に着替える前に、汗を流そうと思った時。 ]

  あっ。


[ 湯船で手足を伸ばしてくつろいでいたのは、
  今となっては唯一顔と名前が一致する
  高校時代のクラスメイト。>>58
  そのまま声をかけようとして、思い出す。

  ─── 結果報告、を。>>1*16
  あたしは結局できていない。


  彼女がまだあたしに気付いていないのなら、
  身体だけ洗って、素知らぬ顔で出て行こうか。
  そんなずるいこと、考えなかったと言えば嘘だけど。 ]
 
(74) 2020/08/01(Sat) 18:57:05

【人】 成瀬 瑛


[ それはできない。
  あたしは彼女に、大切なことを言わないと。

  身体についた泡をシャワーで洗い流すと、
  意を決して、立ち上がり。
  ずんずんと、湯船へ向かう。

  とぷん、爪先からそっとお湯に浸かり
  そうして日頃の疲れを癒す彼女の耳元に、
  そっと囁こう。 ]
  
(75) 2020/08/01(Sat) 18:58:29

【人】 成瀬 瑛

  
      ─── happy birthday

                 貴女の存在への祝福を
(76) 2020/08/01(Sat) 18:58:33

【人】 成瀬 瑛


[ 知ってる。
  あたしがもたもたしていたせいで。
  彼女の誕生日は、二日も前に終わってしまった。

  それはあたしの自業自得なんだけど。
  綺麗なお姉さん、市村さんを始め
  きっと多くの人が彼女をお祝いしたんだろうなって

  ……なんて想像するのは、
  詩桜ちゃんの交友関係を知らないあたしでも
  難しくなかったので。 ]
 
(77) 2020/08/01(Sat) 18:58:41

【人】 成瀬 瑛



  お祝いが一番最後になっちゃったの
  少し悔しいからね。
  プレゼントは来年の分ということにして。

  363日早い、21歳のお誕生日おめでとう。


[ これなら、一番乗りだよねって。
  子供みたいな理屈で笑いながら。

  今年の誕生日は出遅れたし、
  これから先の未来だって、
  特別な人と共に、特別な日をお祝いするんだろうけど。

  プレゼントに指輪を検討した身として、
  来年の分だけお願いしますって、我儘を。 ]
 
(78) 2020/08/01(Sat) 18:58:55

【人】 成瀬 瑛


[ それから、いつぞやの通り魔のように、
  言うだけ言って、お風呂から出ると
  あたしを除いて一つだけ使われていたロッカーに
  常に忍ばせておいた紙袋をそっとかける。>>1:593

            
アンバー

  どうか貴女という名の宝石が>>1:590
  いつまでも輝き続けますように。 ]**
 
(79) 2020/08/01(Sat) 18:59:11

【人】 成瀬 瑛


[ ─── 数分後。

  川の側で座り込みながら、時間を潰す。
  手持ち無沙汰になったので、葉っぱで船を作ったり、
  平べったい石を、何回跳ねるかチャレンジしたり。
  来るわけが、ないのにね。
       
祭会場

  あたしはあそこにいないんだから。


  ───── 十数分後。

  …… なんであたしは、待っているんだろう。
  再びしゃがみ込みながら、不思議に思った。
  祭りはすごい人混みだったから。
  スマホ無しに人ひとりを見つけるは、大変だ。
  諦めても、おかしくないよね。

  …… モテそうだしなぁ。
  綺麗なお姉さんに声をかけられて、なんてことも。
  あるかもしれないし。 ]
  
(136) 2020/08/02(Sun) 1:00:04

【人】 成瀬 瑛


[ ────── 数十分後。

  ね。そろそろ、諦めたかな?
  なら、あたしも帰っていいかなって。
  頭ではそう思っているのに。
  足は、座り込んだままで。

  手持ち無沙汰な両手で、
  川の水をすくったり、落としたり
  またすくったり……していたら、

  そんなあたしの背後で、からんって。>>128
  下駄が土を蹴る音が響いた。 ]


  ………… すごいなぁ。


[ 誰かなんて、確認するまでもなかったから。
  振り返らないまま、呟く。 ]
 
(137) 2020/08/02(Sun) 1:00:24

【人】 成瀬 瑛



  見つかっちゃった。


[ 得意げに笑う顔には、>>124
  汗が玉になって張り付いていて。
  それを見て、あたしは泣きそうな顔で笑った。 ]
 
(138) 2020/08/02(Sun) 1:00:40

【人】 成瀬 瑛



  …… あのね。

  あたしが分かりにくい場所を指定したのは、
  羽凪くんに見つけてほしかったのと。
  
見つけてほしくなかったから。



[ こちらを覗き込んでくる瞳を見つめて
  観念したように呟けば、
  一陣の風が、川面を渡った。

         …… そう、それは
         あたしが君を知りたくなかったのと、
                 同じ理由。>>2:48 ]

(139) 2020/08/02(Sun) 1:01:33

【人】 成瀬 瑛

  

  あたしは、羽凪くんとご飯を食べるのが好きだし。
  話をしたり、一緒にいることも好き。

  それでもね。

  君を、好きにはなりたくなかったから。


[ そう言って、ぱっと両手を離せば、
  手の上に溜めていた水の塊が弾け、
  はらはらと水面に飛び散った。 ]**
  
(140) 2020/08/02(Sun) 1:01:56

【人】 成瀬 瑛



  羽凪くん、女の子の趣味悪いって言われない?


[ へらへらしてて、
  何しでかすかわかんなくて
  一言も言わずにいなくなろうとするような
  薄情なやつに対して。

  いつだって、やさしかったね、君は。 ]
 
(241) 2020/08/02(Sun) 14:27:15

【人】 成瀬 瑛


[ 濡れた指先の辿る先に、君がいて。
  捕まっちゃった、って
  楽しげに笑おうとしたのに。 ]


  だって、あたし忙しいから。


[ 代わりに出てきた言葉はきっと、
  聞かせるものでもなんともない。>>1:148
  特に面白くもない話。

  揺れる水面はどこにもなく
  川を撫でる風の音だけが、静かに響いていた。 ]
 
(242) 2020/08/02(Sun) 14:27:25

【人】 成瀬 瑛



  あたしの仕事、休みが殆どないんだよ。
  ご飯を食べるのも仕事中だし。
  家は帰って寝るだけの場所。

  その家も、事務所住み込みだから。
  寝てても新しい仕事が入れば、
  叩き起こされることだってある。


[ …… 本当に、どこに出しても恥ずかしくない
  立派なブラックだ。>>0:4
  そのうち所長捕まったりしないかなって
  ちょっぴり心配になるくらい。 

  仕事自体はやりがいもあるし、
  「ありがとう」って向けられる笑顔に
  喜びを見出すこともある。

  それもやっぱり、一面だから。
  勿論その中には、
  口にしたくないことだってある。>>2:420 ]

(243) 2020/08/02(Sun) 14:27:44

【人】 成瀬 瑛



  仕事の中にはね。
  レンタル彼女的なやつもあるんだ。


[ 口にしたくない話を、
  なんて事のないように口にしたけど、
  やっぱりあたしの唇は、少し震えてた。

  聞く権利、なんて言ってくれたけど。>>209
  権利というのは利益を享受するためのものだ。
  なら君にとってのこれは?

  少なくともあたしは、聞かせてしまったことを
  申し訳なく思いながら。 ]
 
(244) 2020/08/02(Sun) 14:28:04

【人】 成瀬 瑛



  仕事忙しいから、会う時間とか全然取れないのに。

  …… その仕事で、着飾って、お化粧して。
  別の誰かの彼女になるんだよ。
  
  それは ───


      [ あたしだったら、嫌だって思うよ。 ]

 
(245) 2020/08/02(Sun) 14:28:13

【人】 成瀬 瑛



  だから久しぶりの休暇で。

  口が悪くて、ちょっぴり意地悪で、
  レディの部屋を遠慮なく叩いたりする失礼な人。
  なのに優しくて、こんなあたしを見つけてくれて。
  …… 好きだって言ってくれる

  一緒にいたいなって、思う人に出会っても。
 
 
(246) 2020/08/02(Sun) 14:28:22

【人】 成瀬 瑛



  ああ、凄く素敵な人だったなって。

  …… そう思って、終わりにしたいんだ。


[ いつの間にか風は止んでいて。

  暮れなずむ空の下、
  時が止まったかのような静寂だけが
  辺りを包んでいた。 ]**
  
(247) 2020/08/02(Sun) 14:28:26

【人】 成瀬 瑛


[ 仕事に集中して、
  そのうち、おいしかったご飯も
  綺麗な景色も、楽しい時間も───

  それは、誰の話だったのだろう?>>275

      君の顔を覗くあたしの瞳と、
      あたしの顔を覗く君の瞳には
      きっとそれぞれ、別の人間の顔が映ってる。 ]
 
(307) 2020/08/02(Sun) 22:05:34

【人】 成瀬 瑛



   「 ご馳走様でした!>>0:538
     誰かとご飯を食べるの久しぶりだったから
                 美味しかったよ。 」  


  ……… 忘れちゃうのは、嫌だなぁ。


[ 呟きと同時に、はらり、零れ落ちた一筋の雫が
  凪いだ水面を再び揺らした。 ]
 
(308) 2020/08/02(Sun) 22:05:43

【人】 成瀬 瑛


[ …… 抜け出したいって思うのに。
  その方法がわからないんだよ。

  羽凪くんがあたしの瞳を通して見た誰か。
  そこに差し伸べられた手があったとしたのなら>>276
  それはその人が、きちんと周囲の人と関係を築いたから。

  素直に誰かと頼れ。>>2:490
  そう先生に言われた時。
  誰も思いつかなかった、あたしと違って。  

  時間は動き出したはずなのに、
         あたしの世界は止まったまま。 ]
 
(309) 2020/08/02(Sun) 22:06:06
 




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