情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【人】 星集め サダル「一緒の家? でも、…お店とか、日銭、とか…。」 手を取られる。それを振り解くことはしない。 けれど、一緒に暮らすと金銭面ではどうなるのだろう。 完全に彼女を頼る形にはならないか。 それに。一緒に暮らせば、彼女の暮らしに影響させてしまう。なにより、目の前の彼を目にする機会が増えるだろう。 私が、私を見失いそうになる同じ顔を。 (116) 2021/12/15(Wed) 21:43:32 |
【人】 星集め サダル「…なら、頼って良い? でも、一緒に暮らすのは、ちょっと、怖い。」 怖いの理由。同じ顔をあまり見たく無い。 でもそれを言葉にするとこの子を否定することになるから。 (118) 2021/12/15(Wed) 21:44:21 |
【人】 星集め サダル「イクリールさんの家の隣に、家を建てるか、借りるか、します。 …そうしても、良いですか。 私も不安なの。怖いの。一人は、もういや。 何よりこの子のために平和な場所で暮らしたい…。」 うう、ぐすっ、と泣き声が響く。 両手でイクリールさんの手を握り締めながら泣くその姿は。 どこか祈りを捧げるような。* (119) 2021/12/15(Wed) 21:44:35 |
【人】 星集め サダル―後日談― 「私が…お母さん…。」 そうだ。私はお母さんになる。 イクリールさんの過去を知らないけれど。 だからそのことには何言えないけれど。 私は私のために。この子のために。 「…ありがとう、本当に、ありがとう…。」 (130) 2021/12/15(Wed) 22:36:48 |
【人】 星集め サダル私は彼女と額を合わせるようにして。 泣いて、泣いて、ひとしきり泣いてから彼女と共に帰路につく。 家の手配はすぐにはできなかったから、その晩は一緒に寝かせて、と甘えて。 次の日から手配して。彼女の店の隣、青い屋根の小さな家を作る。 仕事も探した。幸い、街の人はサダルを知ってるから。文書屋のお手伝いやイクリールさんのお手伝いをしてお金を得て。 少しずつ時は過ぎていく。 私のお腹は少しずつ満ちていく。 (131) 2021/12/15(Wed) 22:37:09 |
【人】 星集め サダルお腹の父親について。 聞かれなければ伝えなかったけれど。 聞かれたら隠すつもりもなくて。 十月十日経った頃のある日。 痛みに耐えながら、私はその人の名前を呼ぶ。 (132) 2021/12/15(Wed) 22:37:22 |
【人】 星集め サダル私の名前を思い出させてくれて人。 私に唯一の命を授けてくれた人。 その人の名前を呼んで。 涙をほろほろ流して。 そうして産声が響く。 生まれたのは男の子の双子。 我が子をこの手に抱いた時。 (133) 2021/12/15(Wed) 22:38:28 |
【人】 星集め サダル「そう思ってくださるのはとても嬉しいです。マスター。 でも、マスターの喜びが私の喜び。 マスターの望みが私の望み。 ですから、そういうことはあまり…なのです。」 そうやって気遣ってくれる優しさで満たされてしまう。 彼は成長し、ホムンクルスは見た目は衰えなかったけれど。 ちゅ、と彼に口つけて。 彼を優しく寝台へと押し倒す。 「ただ。長生きしてくださいね、マスター。 願いがあるとするならばそのくらいです。」 (157) 2021/12/16(Thu) 5:52:27 |
【人】 星集め サダルそれと、貴方の子を産んでみたかったと。 そう思い小さく口にしたのは、サーシャのことを感覚的に知っていたからか。それともどこかで聞き及んだからか。 ホムンクルスの身体ではできないこと、と、理解してはいるけれど。 貴方には貴方らしく生きていてほしいと、ベリルは教もまた彼を愛する。 さて、今日は抱こうか、抱かれようか。 彼の体をさすりつつ、微笑んだ。** (158) 2021/12/16(Thu) 5:52:42 |
【人】 星集め サダル―後日談― 無事に双子の男の子を出産して。 それからの毎日は怒涛の如く。 赤ん坊を育てるのは大変で、それが同時に二人なら尚更大変で。 イクリールさんの手助けもたくさん借りて。 ルベドを始めとしたホムンクルスたちの助けも借りた。 同じ顔を見るのが苦痛だ、なんて言っていられなかった。 子供たちは混乱するかもしれないから、多用はなるべく避けたけれど。 子供を育てながら冒険者ギルドの受付で働く事ができた。 子供が小さなうちはギルドにも連れてきたり、近場で預かってもらったりなどして。 そんなふうな毎日が、濃密で大変で。 自分が自分であるために。 私だけをみて欲しくて。 そんな事を言う暇がないくらい忙しかった。 親になるとは、そう言うことかもしれない。 (159) 2021/12/16(Thu) 6:01:39 |
【人】 星集め サダルそして、私はやはりホムンクルスでもあり、人間でもあるようだった。 今までがそうであったように、この体は成長はしない。一部分を除いて。 その一部分は、子育てをする際に必要だったからか、胸は少し膨らんだ、その程度のことだけれど。 そんなふうに過ごして、いつの頃だっただろう。 彼は、毎年エオスに来て、イクリールさんの所には来ていたのかもしれないけれど。 (160) 2021/12/16(Thu) 6:02:02 |
星集め サダルは、メモを貼った。 (a3) 2021/12/16(Thu) 20:14:05 |
【人】 星集め サダル―狂った錬金術師― ミロンが後を尾けられていたのだろうか。 >>186美しい魔族に馬乗りになられ刀の切先を突きつけられている。 その、狂った錬金術師は、その幼さを隠せない姿でぱちりと目を瞬かせた。 「断る。私に何の利もない。 殺したいなら殺せば良い。」 この肉体に未練は無いから。 この家の地下に、錬金術師の肉体のスペアが保存されている。 それを喪って本当に死んだとしても。 錬金術師はもう、構わないのだろう。 今は惰性でホムンクルスを生み出していた。 だって。サーシャはあまりにもサダルとは違った。 サーシャはサダルにはなれなかったのだから。 (195) 2021/12/16(Thu) 21:51:41 |
【人】 星集め サダル「でも。死ぬのなら、口付けで死にたい。」 そんなリクエストを許される身ではないけれど。 「…ホムンクルスが君に害を与えたのなら謝罪しよう。 それとも、正義感に駆られたのかな? あるいは贖罪。 それとも…まあ。 終わらせてくれ。」 侵入者の頬に手を伸ばし。 微笑みを浮かべる錬金術師。 「狂った恋心を。」* (196) 2021/12/16(Thu) 21:52:13 |
【人】 星集め サダルつまり。理解はしても納得が出来ず。 ゼロの可能性から一でも引き出そうと。 方向性を変え。アプローチを変え。目的すら見失いかけて。それでもやはり手を止める事ができなかった。 それでも、やっぱり。 手を止めることなど。できずに。 言葉を紡ぎ終えて、一拍。 体の内側で爆ぜるものがある。 心臓を貫き抱きしめる彼女も貫き。 体が震える。痙攣して。口から、体から、血を流し。 震える指先で彼女の頭を撫でた。 名前も知らない、でもサーシャを知る女性を。 (218) 2021/12/16(Thu) 22:55:58 |
【人】 星集め サダル「…一緒に死んで、くれ、るの…?」 それか、この程度では死なないのか。 こんな狂った錬金術師と死ぬなんて、そんな事はあり得ないだろう。 だから、離して良いのにと笑って。 指先をパタリと体の横に落とした。* (219) 2021/12/16(Thu) 22:56:12 |
【人】 星集め サダル―マスターと: sideベリル ―マスターと出会ってから、何年も、何年も過ぎて。 エオスから二日もあればたどり着くことのできる北の森で、ベリルはマスターと二人で暮らしていた。 今までの華々しいマスターの活躍とは違う、穏やかな日々。 木漏れ日のような、ひだまりのような、温かな時間が流れていく。 晴れの日も。雨の日も。春も、夏も、秋も、冬も。 魔剣を封印してからは静かに。穏やかに。 出会った日と比べて、ほぼ変化のない自分。 それに比べてマスターは歳を重ねて、人らしく老いていく。 髪が白くなっていたかもしれない。 皺も刻まれてきたかもしれない。 でも彼は、ベリルにとって変わらず大切なマスターだ。 (232) 2021/12/16(Thu) 23:48:45 |
【人】 星集め サダル―ギルドの職員― 一度、向日葵にギルド職員を案内して別れたが、私は少しだけ心残りがあった。 ルイージさんが死んだ。 それはどこでだったんだろう。 一度家に戻ったものの、子供たちが落ち着いたのをみて、向日葵の扉が開くかどうか気にしながら過ごして。 向日葵の扉が開いたらすぐにかけつける。 「あ、の、すいません。 ルイージさんはいったいどこで。 …お墓とかは、あるんですか?」 そんなふうに問いかけて。 その先、聞くことはできただろうか。** (254) 2021/12/17(Fri) 9:37:31 |
【人】 星集め サダル―『人形屋』その後― マスターを喪った後の人形屋は、もちろん売り物が無くなり店としての機能を失いつつあった。 今のサダル・ミロンは。そして元のサダル・ミロンであるサーシャは。それを寂しいと思いながらも受け入れる道を選んでいた。 契約済みのものはそれぞれ契約した相手の元へ。 まだ、未契約だった個体は眠らせてあげよう。 そして、店に残されたさまざまな素材は商業ギルドや冒険者ギルドに引き取ってもらった。 そうして裏街から一つの店が消えたのである。 (255) 2021/12/17(Fri) 12:28:19 |
【人】 星集め サダルそして、それらの取引で得た資金を使い、私は表通りに店を構えることにした。 『星集め サダル』という屋号の、アミュレットの店だ。 星のように淡く光る欠片。 それを連ねたり、並べたり、下げたりして。 このアミュレットは祝祭の時に特によく売れる。 このアミュレットは願い事を叶える手助けをしてくれるらしいと、若い少女たちに人気だ。 また、本当に叶えたい願いを知ることができる。 そんなふうにも言い伝えられているし、実際に軽い守護と導きの魔法がかけられている。 (256) 2021/12/17(Fri) 12:28:38 |
【人】 星集め サダル「ミロン、今日の店番をお願いね。」 今の店主は、二人。 姉のサーシャ・サダルと妹のミロン・サダル。 二人が若いままなのはこのお守りのおかげでは? と、密かに噂する子達はホムンクルスのことをきっとあまり知らない世代。 サーシャと、その二人の子供と、ミロン。 四人の姿を表通りに見ることができるようになるだろう。** (257) 2021/12/17(Fri) 12:28:53 |
【人】 星集め サダル―後日談― 「そうなんですか。冒険者とは…。」 確かに。冒険者ギルドで手伝いをした時にそんな話を聞いたこともある。 運が良ければ。仲間がいれば。遺髪や装備品を持ち帰ることはできたかもしれないし、墓も簡易ながらできたかもしれないけれど。 どうやら彼はそういう人はいなかったようだ。 私は彼のことを何も知らない。 あの一晩。その肌の熱さは忘れないけれど。 >>265名前を問われると一瞬戸惑った。 どうしたって、この名前を伝えるときは少し緊張する。 だって私だけの名前だから。 それを皆にも言えるような気持ちにしてくれたのはイクリールさんで。その名前を思い出させて刻んでくれた人こそ、ルイージさんだった。 胸元でキュッと拳を握りしめる。 (266) 2021/12/17(Fri) 18:51:37 |
【人】 星集め サダル「サーシャと言います。 ルイージさんとは、一度きりでしたが…。 ルイージさんは私の恩人なんです。 そして、…また、会いたかった。」 それに。言葉にしかけて、一度唇を引き結んだ。 自分の家の扉をちら、と振り返る。 一度大きく息を吸って。 (267) 2021/12/17(Fri) 18:51:54 |
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新