人狼物語 三日月国


237 【身内R18】冬来たりなば春遠からじ

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【人】 北神 翡翠

 

「海瑠……、誕生日おめでとう、
 ……あと、」

 
(22) 2024/01/05(Fri) 0:30:49

【人】 瀬戸 海瑠

― 今日の始まりの時のこと ―

[楽しくて嬉しくて幸せな、あのクリスマスから数日。
今回も帰省しない組と戯れれる時間は少しあったか……
いずれにせよ年末も年末という日に我が家に帰り、
のんびりとお正月を過ごして、そして、
自分の誕生日になる数分前。
学生寮の机にきれいな翠色のスマホを置いて、
その前に姿勢を正して座っている。

約束した訳じゃないけど、
何かしらアクションがあると嬉しい、と
浅ましい期待を胸にそうしていた]


  ―――もしもしっ!?


[スマホの画面が0時を示した時、
それが震えて、弾かれた様に手に取る。
耳に当てたスマホから聴こえてくるのは、
思い描いていた声で。>>L0]
(23) 2024/01/05(Fri) 23:19:43

【人】 瀬戸 海瑠



  ありがとう、ございます。


[自分も過去彼に同じ様にしていた事は頭になくて、
0時ぴったりにかけてくれるなんて、と嬉しくて声が震える。

彼の声に、はい、はいと頷く。
ルームメイトは気を利かせたのか、数分前から少し外に出ていたから、自分は存分に締まりのない顔をしていた。
だからビデオモードにされなくて、よかったと思うだろう]
(24) 2024/01/05(Fri) 23:19:52

【人】 瀬戸 海瑠

[少しだけ話に花を咲かせた後に、
彼からひとつスタンプが送られてくる。>>L1
かわいい……ってしばし眺める。

戻って来たルームメイトに
「まわりにお花が飛んでるね」って揶揄われるくらい、
浮かれた気分はなかなか鎮まってくれなかった。

ベッドに寝転んでもさっきの通話が耳と頭に焼き付いて……すぐに寝付けなくて。ふう、とため息をつく。
それを聞きつけたルームメイトが、とっておきの「面白くない話」を聞かせてあげようと布団から顔を出す。
なにそれ、って最初は笑っていたけれど、
聞いていたらいつの間にか眠りに落ちていた。

彼も同じ様に眠れない夜を過ごしている>>L2とは、
きっと知る由もなかっただろうけれど、]


  翡翠さん、 ぁ……


[朝、彼の姿>>4を見付けて、
去年プレゼントしたネクタイがそこにある事に気付けば、嬉しそうに目を細めた。それだけで本当に嬉しかったのに。
これ以上の事があるなんて、
この時は想像すらしていなかった。**]
(25) 2024/01/05(Fri) 23:20:27

【人】 瀬戸 海瑠

[彼の乗って来た車も見慣れないもので、
今日は何か事情があって違う車なのかと思ったら、
買い換えたとの事。
前の車もかっこいいなと思っていたけれど、
この車に乗って仕事に行く彼や、一緒に乗り込む自分の姿を想像して、車内を見回したりした。

カラオケ、と聞くと尻込みしたが、
この面子>>4の中に名前を連ねてもらったのは嬉しかった。

冬の海を見ては夏の思い出を語り>>5
寒空の下で並んで待って、神様の前で目を閉じる。>>6
この地は初めて訪れただろうけれど、水の神様へ、彼を護って下さっている事へのお礼を心の中で捧げて。

一緒におみくじを引いて>>7
温かい気持ちで笑い合って、
お揃いのお土産も買う。>>8
こういうお土産物やお揃いが好きなので、
嬉しそうに鞄につける。
彼からもらったあのキーホルダーの隣に。

屋台の誘惑を振り切って、水族館へ向かう。

特別ラッコに詳しかった訳ではないが、
ラッコに関する記事を目にしてここに来る事を決めたし、事前情報もばっちりなので、「楽しみですね」ってパンフレット片手に笑った]
(26) 2024/01/06(Sat) 21:52:59

【人】 瀬戸 海瑠

[予想以上に大賑わいな水槽の前で、感嘆の声を漏らした。
ラッコ……なんてかわいいんだろう……
彼も同じ様に感心して>>9
知っている知識でちょっと解説したりして。

こちらはスマホを構えるのも忘れて見入ってしまったので、
後で彼が撮った写真や動画を見せてもらっただろう。
彼はラッコの事を「あざと可愛い」と言ったが、
それは何だか翡翠さんにも当てはまる気がして……
帰り際に立ち寄ったショップで等身大のぬいぐるみを
じっと見つめてしまって、買ってもらったりした。>>12

その前にレストランに入って
「海沿いって海の幸多いイメージです」なんて経験を語りながら同じメニューを頼んだり>>10
イルカショーで手を掴まれてぎょっとしたり、
でもイルカや沢山の人にお祝いをしてもらって>>11
最後は笑顔で戻って来たり。

ショップで買ってもらったリボンつきのラッコを抱えて車まで戻る際、色んな人からちらちら見られたけど、そんなの気にならないくらい嬉しくてずっと口元を緩ませていた]
(27) 2024/01/06(Sat) 21:53:38

【人】 瀬戸 海瑠

[楽しい時間はあっという間で、
水族館を出る頃には日が暮れていて、
車は次の目的地へ向かう。>>13

やがておしゃれな建物が見えて来て、
わぁ、と口が勝手に開いた。
低めのヒールを履いて来たので履き替えるという事はなかったけれど、上着を着替えた彼>>14に、ぱちりと目を瞬いた]


  ……嬉しい、です。
  お似合いです、翡翠さん。


[今自分が片耳に着けているイヤリングの
花びらの一枚を分けたタイピン。
彼の胸の傍にいてくれる事を嬉しく思って、顔を綻ばせた]
(28) 2024/01/06(Sat) 21:53:41

【人】 瀬戸 海瑠

[胸元や袖に白いフリルがあしらわれた黒のワンピースの裾を翻しながら、店内に足を踏み入れる。
おしゃれだけど、威圧的な雰囲気はない。
流石翡翠さんの選んだお店だな、と
感心しながら席に着いて、
シャンパンで乾杯した。
勿論自分もアルコールの入っていないもので]


  ありがとうございます……


[一日かけてこんなにたくさんお祝いされて、
少し恐縮してしまう様な気持ち。
嬉しくて幸せだけど、いいのかなって思うのは最早気質で、
なかなか変えられないと思うけれど、
それに見合うくらいの人間になりたい、と
仄かに芽生える今年の抱負。

素敵なのはコース料理だけじゃなくて
デザートもかわいくて美しくて、
細かい文字も書かれたプレートまであって、
頼んでくれたのであろう彼にもお礼を言う。

コーヒーを飲みながら、
もうおなかいっぱい、って緩んだ顔になってしまう]
(29) 2024/01/06(Sat) 21:53:47

【人】 瀬戸 海瑠



  勿論です……
  こんなにして頂いて……


[彼の問い>>15
「ありがとうございます」と続けようとして、
彼の次の問いに、え、って声が漏れる]


  ……そんな事言いましたっけ。


[そこまでは覚えてなくて、
口元に手をやりながら記憶を探る。
でも次に言った言葉は覚えがある。>>16
否、今も思っている事。

頷いた後に、彼も同じだと。
そう聞いた瞬間に、なぜだろう。
心臓が一際大きく脈打ったのは]
(30) 2024/01/06(Sat) 21:54:04

【人】 瀬戸 海瑠



  (―――……)


[不思議に騒ぎ出した胸。
瞬きの間に、彼の手に箱があらわれていた。

この空気で、彼が持つ物が何か、
わからないではなかったけれど、
何も考えられなかった。
彼の一挙一動に五感が集中して、
瞬きも忘れて彼の顔を見つめる。

その恋しい唇が、愛おしい声が紡ぐのは、
自分も願っていた契り]
(31) 2024/01/06(Sat) 21:54:06

【人】 瀬戸 海瑠



  もちろんです。

  不束者ですが、
  よろしくお願いしますね……
ずっと。


 
(32) 2024/01/06(Sat) 21:54:09

【人】 瀬戸 海瑠

[泣きそうなくらい嬉しいのに、自分はこの時、
涙の気配もないくらいきれいに笑っていただろう。
そんな笑顔で答えたら、
彼が緊張していた事にようやく気付いて、
それに、指輪のかたちもようやく認識する。
それくらいに、
彼の真摯な気持ちにしか意識が向いていなかった。

朝、幸せで堪らないと思っていたけれど、
今日はこんなに、幸せな事で溢れている。

彼に差し出した左手に指輪を嵌めてもらって、
それを引き寄せて改めて指輪を見ようとしたら、
店内の曲の雰囲気がガラッと、そして大きなものに変わる。

お祝いされている、と気付いたのは、
「ご結婚おめでとうございます!」と言われてから。
えっえっと戸惑いながらまわりを見渡して、
拍手に包まれる中で彼と目線が合って、
一緒に皆さんにお礼を述べる。>>17

自分はそれだけで精一杯だったけれど、
そんな事を言える彼>>18は、やっぱり大人だな、と
尊敬のまなざしで見つめた]
(33) 2024/01/06(Sat) 21:54:14

【人】 瀬戸 海瑠

[冷めやらぬ熱を身体に宿したまま花束まで貰って、
「え、これは翡翠さんが頼んだんですか?」って尋ねて
そうだと返ればありがとうございます……と照れながら花たちでちょっと顔を隠す。
すごいな、ドラマみたいだ……って
これまでの事を思い返す。
すごかったねって笑う彼>>19に、ふふっと笑う]


  幸せです、本当に……


[お店のサプライズもすごかったですけど、
翡翠さんが結婚しようって言ってくれたのが
本当に幸せだ、と。

彼の頭をそっと撫でて、
またここに来る約束もしてから、
最後の目的地へ向かう。

車が止まれば、
今日本当に沢山運転をしてくれる事に
お礼と労いの言葉をかけて]
(34) 2024/01/06(Sat) 21:54:18

【人】 瀬戸 海瑠

[星空を見上げて、
故郷や露天風呂の事を思い出し、
彼と一緒に夜景を見て、
クリスマス前のデートを思い出す。
色んな思い出を抱えて、
彼と身を寄せ合い……>>20
「人がいなくても恥ずかしいです……」と
ちょっと遠慮気味にしたりして。
館内で発情していた人間が何を言うのかと言う感じだが。


でも「寒い」と言う彼>>21には頷いて、
そっと身体を抱きしめ返す。
彼の背で薬指の指輪が擦れて、ちょっと擽ったい]
(35) 2024/01/06(Sat) 21:54:22

【人】 瀬戸 海瑠



  ―――……、


[またおめでとうって言ってくれる彼>>22に、
目を細める。ああ今更、目頭が熱い]
(36) 2024/01/06(Sat) 21:54:25

【人】 北神 翡翠

──3月14日──


この日、俺の母校の学園では卒業式が行われた。
前年と同じように式典が行われたのだとすれば、
その後は友人たちと一緒に謝恩会に向かうのだろう。

事前に謝恩会の後で迎えに行くよと君に伝え、
会場の場所を君から教えてもらう……うん?


『ここって去年、俺の誕生日に泊まったホテル?』


君から送られてきた位置情報に見覚えがあったので訊いたら、Yesはいと返って来たかな。
なるほど、すごい偶然。それとも運命のイタズラ?

 ……。


『楽しんできてね。それじゃ、また』


送ったメッセージをそのまま受け止めるか、あるいは言外に込めた思いまで伝わるか。何にせよ、俺は君から指定された時間と場所に従うまで。
(37) 2024/01/07(Sun) 1:26:35

【人】 北神 翡翠

かくして俺は、約束した時刻の指定された場所に現れた。
ホテルのロビーに入って、エスカレーターから見えやすい場所にでも立ってようか。


「……なんか懐かしいな」


一度しか訪れた事のないホテルだけど、周囲の光景は見覚えがある。昨年のちょうど今頃、君とここでロマンチックな一夜を過ごした事はいい思い出だ。

あの日あの時この場所で、
君としたあれそれを頭の中で呼び起していたら、エスカレーターの方からたくさんの賑やかな声が聞こえてきた。


「あ〜…あれだな」


賑やかな若者の集団、おそらく彼らが学園の卒業生だろう。
酒が入っているのか、楽し気に盛り上がりながらエスカレーターに乗って下りてくる。
(38) 2024/01/07(Sun) 1:26:59

【人】 北神 翡翠

彼らは俺より一年後輩だから、中には在校中に多少交流のあった顔もあった。向こうもこちらに気付いたのか『北神せんぱ〜い』と呼ばれて手を振られる。
おいおい、声がでけーよ、と周りからの視線の痛さに身が竦む思いをしながら、手を小さく振り返した。
まあでも、一年ぶりの再会に嬉しそうな顔を向けられれば、俺も悪い気はしなくて、


「ひさしぶり〜、元気そうじゃん。
 卒業おめでとう。

 ん?
 ああ、俺も元気だよ。

 えっ、写真?いいけど。撮ろっか?って、
 俺も一緒に?あ、ハイハイ」


卒業したては記念写真を撮りたがるものかな。
その気持ちはなんとなく分かる

ほろ酔い気分の後輩に腕を引かれて、適当なその辺を背景に写真を撮った。その後で何故ここに居るのかと、今更ながらに訊かれて、


「いやぁ、
 君たちに卒業おめでとうが言いたくて待ってたんだってウソ。
 あ、おめでとうがウソって事じゃなくて、
 待ち合わせだよ。ここでね」


何もここに居る全員が、俺と海瑠の関係を知っているわけではないだろうから、少しだけ言葉を選んで慎重になる。
でも、誰かが「瀬戸ですか?」って訊いてきたので、そうだよ、と頷いた。すると別の誰かが、会場にまだ居るのを見かけたと教えてくれる。
(39) 2024/01/07(Sun) 1:28:41

【人】 北神 翡翠



「わかった。
 じゃあ、もう少しここで待ってようかな。
 うん、じゃあね、…───元気で」


ロビーから出ていく彼らに手を振って見送り、
再びこの場に一人取り残された。


(さて、俺のお姫様はいつ登場するかな)


などと思いながら、再びエスカレーターの方を見上げる。
すると、程なくして君の姿が見えた。


「おっ」


今日はパンツスーツか。そういえば、君から服装については聞いてなかったな。
俺の前ではスカート姿が多くなったけど、君のそうした姿を見るのは、去年の暮れに写真を送ってきてくれた以来か。
そして、君を取り囲むキャピキャピ集団よ……。
(40) 2024/01/07(Sun) 1:30:11

【人】 北神 翡翠

 

「……訂正。王子様、かな?」


思わずふ、っと軽く吹き出す。
滅茶苦茶モテてんじゃん、王子サマ。
とはいえ、その光景を見て湧いた感情は、羨ましいとか妬けるとかではなくて、純粋に愛しい、な訳で。

 どんなにハンサムな恰好をしてても、
 俺にとっては最高の彼女なんだよなぁ……。


君の姿を視線で追いながら、目の前に来るのを、待った。**
(41) 2024/01/07(Sun) 1:30:32

【人】 北神 翡翠

君と合流してから、クロークで荷物を引き取る。
コートとボストンバッグが一つ、あとは卒業式で貰った花や贈り物が入った紙袋かな。


「たくさんもらったね、…なんか、女の子からのが多い?
 ん、……そっち持つよ」


そもそも男が卒業式でプレゼントを贈るとか無いから、
送り主は必然と女性なわけだが。
一番重そうなバッグを代わりに持って、ホテルの駐車場へ移動する。


「君が寮から送った荷物は今朝届いたよ。寮にはもう、
 忘れ物はないかな?このままうちへ向かって大丈夫?」


君が寮で普段使いしていたものは、既にわが家に届いている。
段取り通りであれば、卒業式の後で部屋を引き払って、
最小限の荷物はこのバッグの中身だけ。
乗ってきた車の側まで来ると、後部座席を開けて
運んできた荷物をそこに置く。
(42) 2024/01/07(Sun) 10:48:13

【人】 北神 翡翠



「それと、俺からも。卒業おめでとう、海瑠」


すぐに元の位置に戻すかもしれないけど、まずは君に
直接手渡したい。
両手が空いた君に差し出したのは、青い薔薇の花束。
数えれば花は21本あるはずだ。
一年前に青い薔薇を4本、俺にくれた君なら意味は伝わりそうだね。
そもそも、薔薇の本数にも意味があるとは、この花束を買うまで知らなかったけど。



「あと、これも。バレンタインのお返し」


続けて渡したのは、小さい紙袋。
中身はマカロンだ。今日はホワイトデーだしね。
マカロンもオススメだけど、パッケージに描かれた白い猫が可愛いので、気に入ってくれると嬉しい。
俺からの贈り物に、君が満面の笑みを浮かべてくれたかな。
カッコいいスーツを着てるけど、今の君は本当に女性らしいと思うよ。
好きだ。



「ふふ、喜んでくれたかな。
 良かった。……それじゃあ、いこっか」


君を促して一緒に車に乗り込む。
目指す先は俺の…───今日からは、二人で住む家だ。*
(43) 2024/01/07(Sun) 10:55:57

【人】 北神 翡翠

渋滞に遭う事もなくスムーズに移動したが、
家に到着したのは結構遅い時間だ。
車を停めて、君を家まで案内する。
敷地内にある離れの一軒家。去年の正月にも一度来たよね。
一階、二階あわせて3LDKだけど、二人で住むには十分だろう。
今後家族が増えたら、増改築等やり様はある。

俺の両親は既に母屋の方に越していて、空いた部屋には君の荷物が運び込まれていた。
君の実家から届いてる分もあって、
君の手で荷解きされるのを待っている。


「今日はもう遅いから、荷物の整理は明日からにしよう。
 あと、うちの両親に会うのも明日でいいから」


両親や祖父母は同じ敷地内にいるけど、別居という体だ。
初めは何かと顔を合わせる機会が多いかもしれないけど、基本あちらから干渉してくることはない。母も祖母もそうして良好な関係を築いてきたから、君もそうだといいな。


「君は今夜、このベッド使ってね」


夫婦の寝室になる部屋に、ツインのベッドがある。
両親が使用していたものだが、マットレスや寝具は新しいものに交換済だ。
君のバッグを同じ部屋に置いてから、居間へと案内する。
(44) 2024/01/07(Sun) 12:20:29

【人】 北神 翡翠

 

「後で風呂にも案内するね。
 とりあえず、お茶でも入れようか。
 緑茶?それとも、ミルクティーがいいかな。
 カフェインを気にするなら、ハーブティーもあるけど」


リクエストを聞きながら、君にお茶を振舞うのは
久しぶりだなと感じ入る。
俺が寮にいる間はよく入れたものだけど、
離れ離れになってからは、その機会も失われていた。

君の分のお茶は、青薔薇が描かれた白いカップに入れた。
やっぱり君って、青薔薇のイメージなんだよね。

それに、さっき手渡した花束に足すと22本になる。
意味は「ふたりで歩いていこう」だったかな。



「……お待たせ」


二人分のお茶を運んで、ソファーにいる君の隣に腰を下ろす。
君の手元にカップが移るのを見ながら、こっそりと、そのような意味を込めて。*
(45) 2024/01/07(Sun) 12:22:17

【人】 北神 翡翠

リビングでお茶を飲みながら、今日起きた事について
君から色々な話を聞いた。
俺も知ってる先生の話は懐かしいな。あと後輩たちもね。

会話とお茶を楽しんだ後は、家の中を一通り案内した。
寝室は一階、俺の部屋は二階。
いずれ俺も一階で寝る事になるけど、今夜は君も疲れて
いるだろうし、俺は二階の自室で休むつもりで、


「何かあったら呼んで。
 呼びに来るの面倒だったらLINEでもいいよ。
 じゃあ、また明日。……おやすみ」


って、君を寝室に残して部屋を出ようとしたけど、
後ろから腕を引かれて、立ち止まった。
引き留めてくれる事を期待しなかったといえば嘘になるか。


君の方へと振り返って、肩にそっと、手を置く。


「……今日は朝早かったでしょ?
 疲れていると思ったから、今夜は大人しく一人で寝ようと思ってたのに」


これから二人で過ごす夜は、いくらでも来る。
そう思ったからこその別々だったはずだけど、…───
(46) 2024/01/07(Sun) 13:43:47

【人】 北神 翡翠

結局、一つのベッドの上で共に朝を迎えてしまった。
まだ眠たい体を起こし、二人でベッドから這い出ると、
浴室に一緒に入ってシャワーを浴びる。

俺の部屋も早く移動しないとな、と決意して
新しい一日がスタートした。
(47) 2024/01/07(Sun) 15:15:55

【人】 北神 翡翠

──三日後──


今日は俺の誕生日。
そして、役所へ婚姻届けを出そうと決めている日だった。

22歳で結婚って今では相当早いかもしれないけど。
君なんて、21歳だしね。
でも結婚出来る年齢だし成人もしているし、本人たちや周りに不都合がなければ、何ら問題はないはず。

今日は日曜日だけど、婚姻届けの受付は24時間365日
いつでも可能だ。
俺たちは普段着だけどちょっとだけいい恰好をして、
一緒に区役所まで出かける。


「よろしくお願いします」


夜間休日受付に回って、守衛さんに婚姻届けを
渡して預かってもらう。
二人で同時に頭を下げて、一緒に区役所の門を出た処で


「イエーイ」


君を促して、勢いでハイタッチをした。
君の左手薬指には、誕生日に贈ったダイヤモンドが輝いている。
(48) 2024/01/07(Sun) 15:16:20

【人】 北神 翡翠

婚姻届けを出した後は、二人で式場に赴いて打ち合わせ。
三か月後に控えた結婚式の段取りは着々と進んでいた。

いつもの担当の人に、届けを出してきましたと報告したら、
早速「おめでとうございます」と祝福される。
へっへっへ、なんか照れくさいな。
君と目を見合わせて、はにかみつつ頷いてみたり。

そして、今日は君の衣装合わせ。
前回選んだウェディングドレスを、今日はお試しで
着る事になっている。


「……うっわぁ……すごい……、綺麗だ……」


頭に乗せたヴェールから裾の長いドレスの先まで、
純白のレースをまとった君があんまり綺麗で、
俺の語彙は完全に喪失した。
(49) 2024/01/07(Sun) 15:19:01

【人】 北神 翡翠


似合う、似合いすぎるっ
君は世界一綺麗な花嫁さんだよ
君以上にこのドレスが似合う人なんていないよぉ



頭からピヨピヨ花を飛ばしまくってヘヴンモードの俺。
撮影許可が出たから、見境なく撮りまくった。
(50) 2024/01/07(Sun) 15:19:36

【人】 北神 翡翠

その後は二人で休日デート。
のんびり買い物したり、夜は俺のリクエストで焼肉に行ったり。
来年にはまた、君の誕生日に行ったレストランで
二人の記念日を祝福しようか。

帰り道に、隣に並んで歩く君と手を繋ぐ。
この後お別れする事もなく、同じ家に帰れることが
どんなに幸せなことかと噛みしめる。


「これからも、よろしくね」


日々を二人で重ねて行こう。
楽しい事は二人で二倍に。
悲しみや苦しみは、二人で分け合って半分に。

一緒にいる間はずっと、御神籤の結果は
大吉
だ。*
(51) 2024/01/07(Sun) 15:24:26
 




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生存者 (2)

翡翠
42回 残----pt

生涯君に尽くす

海瑠
20回 残----pt

4本青薔薇の気持

犠牲者 (1)

冬の街路樹(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

昂輝(3d)
0回 残----pt

 

突然死者 (0)

舞台 (0)

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