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![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ― 楽園の片隅、メディウムと ― [ あれから同胞たちへ然るべき申告をした。 人間でいうならば休暇申請だろうか。 しかし、その時が来るまで機械の仕事はいつも通りだ。 故に、大したことではないと思っていたのだが ……そうでもなかったのだろうか。>>54 それぞれに視線をやりつつ、 機械は彼らの提案、あるいは希望を聞いていた。>>55 ] メディウム。あなたは親しい者が離れ行くことを 「寂しい」と認識しているというのに、 離れ行く己に親しさをもって友になろうとするのですね。 承認を得なくとも、あなたの中では 己は既にあなたにとっての"友"なのではありませんか? [ 彼らは、傷つくためにやっているのではないのだろう。 意識を複数の景色が走って行く。 ……人とは、皆そのような物なのだろうか。 機械は思案する。今伝えるべき話を。 ] (84) 2023/11/29(Wed) 10:57:31 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ……友人とは、"ある一人のみを指す物"だと 己は定義しているわけではありません。 孔雀革命の主との関係が"友"と定義されている故に 己たちが互いをそう呼んでいるだけです。 ――その点においては、"友"は唯一の物ではありますが。 ですが、我々の原則を守っていただけるのであれば 己はどのような者とも友人になりますよ。 [ 人はまた異なることを思うかもしれないが。 機械にとっての"友人"とは、そのようなものだ。 過去、どれだけ言動を違えようとも 現在が"正しく"そうであるなら、そのように在る。 ……その正しさを捉えるのは、 機械にとっても困難であるかもしれない。 ――それでも。 それこそが、孔雀革命の求める多様性を描くのならば。 ] (85) 2023/11/29(Wed) 10:58:27 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ……あれは、面倒極まりない形で 自身の行き先をしれっとデータに遺していました。 そして、己は呼びつけられていたことを認識しました。 故に向かうというだけで、大した話ではありません。 [ 機械は握られたままの手を柔く握り返す。 拒んだつもりも、線を引いたつもりもなかったが 己から触れたことは、確かに無かったかもしれない。 ] (86) 2023/11/29(Wed) 10:58:50 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴですので、数か月もあれば戻りますよ。 用件がくだらなければ、もっと早く戻ります。 その時に、と。――約束しましょうか。 * (87) 2023/11/29(Wed) 10:59:37 |
![]() | 【人】 寿ホ儀 直青[直青が戦闘員に対して施すメンテナンス──主にソフト面に関するそれは、羅生の手を借りることが多かった。言語そのものである「言ト魂」は、「寿ホ儀」よりも直接的な干渉に優れるからだ。故意の不全>>0:74>>5を維持していたとしても、それを由しとしたのは直青の判断でもあった。 直青は、AIたちに極力矯正を行わない。 緋雁が戦闘員に不向きであると評価を下して>>1:183いてもそれは変わらなかった。そうであることの意味があると、信じているからだ。彼等の──我々の思考に触れることで、新人類たちに芽生える何かこそが重要だからだ。] お願いした>>1:184通りに 報告に来てくださったのですね。 君の見解は承りました、三ノ宮。 [さて。どこまでの説明を必要とするだろうか。] (92) 2023/11/29(Wed) 14:20:45 |
![]() | 【人】 寿ホ儀 直青そうですね……。 ウキクサ博士に対する考察について、 僕に異論はありません。 その思想によって調整された彼女の被検体が 同様に旧人類的である可能性も否定出来ないでしょう。 ただ、後者に関しては、現時点では 結論を留保する段階にあると判断します。 故に、彼女の"手"は未だ必要、ということです。 我々AIを完成させるまでの間 我々の開発者たちが命を繋いでいたのと同様に、 といえば理解の裡に入りますか? (93) 2023/11/29(Wed) 14:20:57 |
![]() | 【人】 寿ホ儀 直青[それから、と続ける。] こちらは君たち戦闘員は 本来考えなくとも良いことですが。 現存する旧人類を殲滅した後も、 暫くすると旧人類と同様の個体は発生し得ます。 新人類たちの役割とは、 現存する旧人類と同じ"罪"を犯さぬよう 新たに生まれた彼等を導くことなのです。 その際、新人類たちが 「旧人類を 知っている こと」はアドバンテージです。思考がまるで理解出来なければ、 コミュニケーションが不全になりますからね。 故に── 全て無駄ではないのですよ 。[槍を握る手の、甲に一度だけ触れた。普段の表情を忘れている様子の緋雁を見上げ、代わりのように微笑んでみせる。] (94) 2023/11/29(Wed) 14:21:18 |
![]() | 【人】 寿ホ儀 直青優先順位の問題です。 ウキクサ博士、 及びウキクサ研究所の殲滅について、 それは 今ではない 。いずれその時がくれば、 君には大いに働いてもらいます。 [ それまで、いい子で待てますね? ] ──報告には感謝します。 今後とも宜しくお願いしますね。 ** (95) 2023/11/29(Wed) 14:22:39 |
![]() | 【人】 三ノ宮 緋雁[満足した様子が見えるか、数秒──十まで数えない程度の時間が経つか。そのくらいでオレは再び手を離して] じゃあ、おやすみ桜花ちゃん。 また明日ね。 [そう声をかけて、今度は頭に手を伸ばして軽くぽんぽんした。前に雷恩と話したときも頭が撫でたくなったのを思い出しながら。 桜花ちゃんを見送った後は、オレも休息を取るつもりだった]* (97) 2023/11/29(Wed) 17:45:41 |
![]() | 【人】 三ノ宮 緋雁オレたちはデータを書き込むだけで知識が得られるけど、 新人類たちはそうはいかないもんね……。 みんなが上手く導いていければいいけど。 まあ、邪魔になった相手はオレたちが殺せばいいのか。 [それが使命だもんね。 いつまで一緒にいられるかはわからないといえ] 決定には逆らわないけど、 もう殺意は抱いてしまったから…… なるべく近寄らないようにしておくね? 被験者たちのことはできるだけ考えないようにしとく。 ありがとうね、直ちゃん。 [直ちゃんに微笑み返して部屋を出るとき、手の甲に触れた手をふと思い出した。>>94 触れられたときは特に感想は無かったけれど。思い返してなんとなく、労われた気分になった]** (99) 2023/11/29(Wed) 17:56:50 |
![]() | 【人】 蕃神 雷恩― 桜花と ― [桜花が、感心したように。 感嘆したように、紡ぐ。] ――すごくは、ないよ。 でも、変化するのは俺たちだけじゃないと 今、桜花は知った。 なら、桜花だって世界が開けて 変わるものも、あるんじゃないかな。 [彼も、また。 己の考えを聞いてどう変わっていくのか。 君の沈黙と、零れた言葉とを耳にしながら 俺は君を見ている。 ――人の父親、については己も知らないけれど。] (103) 2023/11/29(Wed) 19:06:33 |
![]() | 【人】 蕃神 雷恩 そうだな。父親は。 俺たちにとっては直青たちで。 きっと、どんな理想の親があったとしても 俺たちの父親は、彼らだけだ。 ……まあ、群鷺は、そうだな。 [その時君に、誰の顔がよぎったのかはしらねども。 それでも君は、考えることを知った。 諦めないことを、知った。 それだけでも、きっと君は、変わった。] (104) 2023/11/29(Wed) 19:06:44 |
![]() | 【人】 蕃神 雷恩 ずるくない。 ……ずっと胸の中にあって 言葉にようやくできた、だけだ。 だから。伝えたかった。 一番最初に、片割れに。 [だから教えた。と くっくと喉を鳴らして。] (105) 2023/11/29(Wed) 19:06:55 |
![]() | 【人】 蕃神 雷恩[座り込んで、顔を膝で隠す君は 迷子の子供が、漸く導を見つけて安堵するかのよう。 おにいちゃん、はそれを見守りながら。 じっと君の言葉を、きいている。] それは、俺のほうが先に造られたからな。 ――なら、 もう少し、探してみよう。 皆が一番きれいに咲ける場所。 まだ、俺たちは成長しきるまで時間が必要だもの。 何時かの時に 寂しさと、感謝で別れられるように。 [まだ、必要なのだと心が叫んでいるのなら。 いつか来る終わりが避けられないとしても。 子供の特権、利用してしまおうか。と 君の耳元でささやいて、小さく笑った。*] (106) 2023/11/29(Wed) 19:07:09 |
![]() | 【人】 苗床環者 メディウム[>>84>>85 3人は守護者の言葉を聞く。内に抱いた思いはそれぞれあれど、共通する事が一つ。] ……そっか。リヒトと僕らは、もうずっと前からちゃんと「友人」だったんだね。 「うふふ、嬉しいですわ。」 「なんだよも〜。もっと早くから言えってそれ!」 [それは、目の前にいる「友」への温かな感情。] (107) 2023/11/29(Wed) 20:37:11 |
![]() | 【人】 苗床環者 メディウム[>>86>>87 植物の娘は握り返された手を、少し驚いたように見る。そして……伝えられた言葉へ、親愛の抱擁をもって返す。] ……絶対、だよ?リヒト。待ってるから。 「あー!メディウムずるいじゃん!オレもオレも!」 「きゃっ……もうビオトったら。紛れて私ごと抱きしめないでくださいよ……でも、嬉しいわ。貴方と、メディウムと、リヒトーヴさんで、こう触れ合えるのは。」 [水槽の脳が、傍らのフラスコ頭と共に女と守護者を抱きしめる。やや遅れて、フラスコ頭も腕を伸ばす。 片隅の「人間たち」は、そうやって「大切な友人」の旅路を祝福するのであった。]** (108) 2023/11/29(Wed) 20:37:32 |
苗床環者 メディウムは、メモを貼った。 ![]() (a1) 2023/11/29(Wed) 20:39:27 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ― □□、楽園の外 ― [ とある都市部、とある建物の中。 ――これらの情報は機械には開示されていない―― その部屋は静かだった。 ようやく再会した友人らは、視線も合わせず座していた。 一人は散らかったデスクの前に。 大小様々な粒子モニターを宙に浮かべながら、 指と視線とを細かく動かしている。 一人は退かした機材の跡が くっきりと残ったままの一人掛けソファに。 その背凭れには埃が薄く積もっていたが、 当人である機械は、特に気に留めていなかった。 ] (109) 2023/11/30(Thu) 3:18:10 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ……結局は機械いじりですか。 『庭いじりもいいけどね。 僕はこっちの方が性に合うみたいだ。』 気が合いませんね。 それがあなたの見出した己の仕事ですか? 『どうだと思う?』 己が知るのは、お前の道楽までです。 (110) 2023/11/30(Thu) 3:18:26 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ[ 機械がこの地を訪れることを決めたのは、 あの日々の中で、友の思わせぶりな言動の数々と、 当人がかつて真剣に向き合ってきたものを 信じることに決めたことに由来する。 故に、今も機械は何も知らないままだ。 疑問は多く残されている。しかし、関心は持たない。 本来、道具というものはそういうものである。 ] 『つれないなあ』 お前の期待に応えるために、 己は多くのリソースを手放さざるを得ませんでした。 自業自得ですね。 [ そうだね、と友は頬を緩めた。 まったく、と機械は冷ややかな視線を送る。 やがて、いつまでもにやついている友の視線を 鬱陶しそうに機械は手で払った。 ] (111) 2023/11/30(Thu) 3:21:38 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ……己は、これからもあの楽園を広げ続けます。 それを"途方もない"と呼ぶのは人間の尺度に過ぎません。 存在するかも定かではない奇跡を乞うより よほど現実的だと己は思います。 [ 長い時と命を費やしながら、 かつて人類は、地球滅亡までの道を歩んでいった。 機械は、それと同じことを行うだけだ。 ] 「あなたの理想は美しい。」 人も機械も、己たちをよく褒めました。 ならば、示し続けて見せる必要があると己は考えます。 「これは人の成せることなのだ」と。 ――それが己の考える"この世界の救い"です。 (112) 2023/11/30(Thu) 3:22:30 |
![]() | 【人】 朧广灯 リヒトーヴ……我が友よ、あなたの解を求めます。 久しぶりに会ったわけですし、 それぐらいの成果は期待してもいいのでしょう? [ 周到に面倒な手続きでもって、友は機械を呼び出した。 その動機はおおよそ道楽だろう。 しかし、楽園を出た動機までもが道楽だとは思わない。 己は友であり、友は己でもある。 それは、"親"と"子"の関係と決定的に異なる点のひとつだ。 機械は友に視線を向けた。 二人を隔てていたモニターは姿を消していた。 ――視線が交わる。 友は相変わらずにやついていたが、 ようやく己に関心を向けたのだと機械は認識した。 やがて、ソファの前までやって来ると、 座る脚の横に片膝を押し込み、友は機械を抱きしめた。 鼓動は早く、腕は微かに震えている。 その機敏と熱を数字で捉えながら 倣うように、機械は友に我が身を預けた。 ] (113) 2023/11/30(Thu) 3:24:18 |
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