天狼の子 夜長(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/10(Tue) 14:17:25 |
【人】 音楽家 宵闇>>80 卯波 「俺は写真には詳しくないが 便利というとやっぱり、 ……俺が数倍色男に撮れるとか?」 はいチーズ! 無駄にかっこうつけた 黒づくめの男が四角形に切り取られる。 「にしても俺に負けないくらいか ……はは、そりゃあ、楽しみだなー……。 背もいつか追い越されるかな……」 手を伸ばす、ちょうど撫でやすい位置にあるから そう言わんばかりにそのまま頭をぽん、ひと撫でする動き。 「いいね、その夢に満ち溢れた瞳。 その意気でがんばりたまえよ、若者よ……」 なんだか10年前昔プロを目指すのに燃えていた 自分をみているようで、懐かしかった。 (141) 2021/08/10(Tue) 14:24:47 |
【人】 音楽家 宵闇>>111 御山洗 「いいねえ。都会でできないことを 10年ぶりにやりつくすってのもいいかもな 原っぱで昼寝とか……あぜ道で昼寝とか? えーと、……セミを大量につかまえて セミアンサンブル会を行うとか?」 全部冗談だ。男は田舎で暮らしてきたくせ、虫が苦手だ。 スイカを頬張る、みずみずしくて甘い果実が喉を潤す。 「こうしてスイカ食ったのも久々だな〜…… いやあ、田舎の空気に当てられて気分まで昔に戻りそうだ」 「……って、アレ、デビューしたのバレてた? 驚かそうと思って今の今まで秘密にしてたのになぁ……」 苦笑いをする。 "覆面ミュージシャン"と呼ばれるようなそれは メディア露出をほとんどしていない。 (143) 2021/08/10(Tue) 15:08:33 |
【見】 天狼の子 夜長>>135 清和 雪子さんこそ、との言葉に何とも言えずに少し肩を竦め、頷いた。本人的には苦笑しているつもりである。こぼされ続ける笑みに、夜長もうれしく思った。表情に出辛い点は鬼走と似ているかもしれない。 雪子は、ガキ大将と紙一重なことをしている時もあったかもしれないが、それでもヤンチャなお姫さまと言う方が合っているような印象だろう。彼女は女の子の我儘でゆるされる範囲がどこまでかをよく分かっていた。宵闇や御山洗も勿論巻き込んだことがある。 「ありがとう、……? 居心地が悪いだなんて。 はい、心置きなくくつろげるように、 はやく母さんが見つかるといいなと思う」 「はやく見つけたいです」 こくり、頷いて言って。 もう一度礼を重ね、そのまま別れる運びになっただろう。 この後、あなたのスイカあるよの呼びかけを聞き、御山洗の所にもらいに行く夜長の姿が見られた。根を詰め過ぎることがなさそうな様子には、少し安心できたかもしれない。 (@6) 2021/08/10(Tue) 15:19:50 |
【人】 音楽家 宵闇>>116 清和 「──どうも。ぎゃふんの"ぎ"くらいは出たかな」 短く礼を言って、薄く笑う。 がむしゃらだった少年時代よりは落ち着き払った笑み。 生ぬるい夏風が頬を撫でた。 「祝賀会。売れないシンガーソングライターなんて もう言えなくなっちゃうねえ、嫌味になる」 盛大に祝われるのは柄じゃないが、と零しながらも 悪い気はしないようだった。酒は好きだ。 「うん、やっぱ全然変わらない。 俺が困った時は助けてくれんのかい、正義の味方さん」 その、誰にも掴ませないところはやっぱり変わらない。 昔なら「生意気だ」なんて、つっかかっていたところだ。 (144) 2021/08/10(Tue) 16:13:36 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:143 宵闇 「あはは、セミ捕まえるのもカブトムシ捕まえるのも、もう交代だな。 山遊びなれてない子どもたちに教えるとか、さ。再来年にはもう三十なんだから」 懐かしい顔に十年前を思うように、スイカを食べる様子を見て自分も同じようにする。 種を飛ばした距離で負けたり、食べるのがヘタで手を汚したのも今は昔だ。 いつしか子供らしい仕草というのは都会にいる内に消えてしまった。 「……やっぱり翔だったんだな、あの音。 そりゃ作譜っぽいことしてたときとは全然違うけど、聞いた時もしかして、と思って。 おめでとう、翔」 実のところはっきりとした確証は無かった。そうだったらいいなという願望だったかもしれない。 けれどもふと流れてきた音を聞いた時に頭に浮かんだのは、宵闇のことだった。 (145) 2021/08/10(Tue) 16:19:22 |
【人】 髪置「くっ……」 ズタボロに傷ついた肌、汗と土に塗れた服。 髪置は一人、"それ"と戦っていた。 "それ"は森に紛れ、息を殺し、髪置の隙を狙って縦横無尽に飛来する弾だった。 1時間を超える緊張状態に、髪置の精神はただただ疲弊していた。 (146) 2021/08/10(Tue) 16:33:45 |
【人】 髪置「もはやこれまで、ですか……」 髪置は項垂れて、全てを諦め……家に帰ってシャワーを浴びた。 アイスも食べた。 髪置 VS セミ セミの勝利 (147) 2021/08/10(Tue) 16:34:33 |
【人】 音楽家 宵闇>>145 御山洗 「さんじゅ……むぐ……今スイカの種飲んだ。 死ぬかもしれない。 俺、今、おっさんだよって現実をつきつけられた? 今だって大地を風のように駆けたいが……なんてな」 名前負けしてるな〜と笑いながら独り言ちる。 翔れないし、駆けれない、カケル。 教える、それすらできるか危うい。やる気と体力的な意味で。 「なんだ、音でバレてたんだ。癖ってのはあるからな。 俺がガキの頃弾いていたピアノと、ルカが弾いていたピアノ。 子供ながらに違うって思ってたことはあるし。 それとも彰良……お前よっぽど俺のこと好きなのかい」 冗談っぽく言う。 それにシンガーソングライター"YORU"は この田舎の情景を参考にして作詞をしている。 頭に浮かぶのも、不自然ではないのだろう。 「はは、どうも。うれしいよ。デビューしたのはここ数年だ。 まだまだひよっこと言ったところかな」 (148) 2021/08/10(Tue) 17:09:24 |
【人】 四角形の記憶 卯波>>141 宵闇 「そりゃあ、写りは良くなるだろうけど…… 『宵闇の兄さんはただでさえ男前だからなあ、 生きてる間に魅力の全てを映し出すために、 文明の発達が寿命に間に合うか……ですね』」 写真を確認しつつ生真面目な返しをしかけたあと、 小さく笑って、思わず冗談に乗り込んだ。 「それくらい伸びるといいな。 俺だって兄さんたちを撫でたいです。 小さい頃からずっと撫でられてばっかですから」 記憶に染み付いた、頭を滑る感触。 やはりどうしても落ち着いてしまうものだ。 「夢は追えば叶うって見せてくれたのは貴方だから。 だから、俺はその背中を追って行きますよ」 (149) 2021/08/10(Tue) 17:10:14 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>119 夕凪 「モモチ描くの?わかった! また夕凪姉の絵見せてほしいな…あ、そうそう! 昔よりはじっとしてられるようになったんだ、ほんとだよ!」 幼い百千鳥はじっとしていられない子供だったに違いない。 それでも、描き終えれば二人の絵を覗き込んで 無邪気に褒めそやしていた事だろう。 そして、それはきっと今も変わらない。 「──そうだ!それじゃモモチ、薫兄探してくるね! モモチも会いたいし、ついでに伝えてくるよ 夕凪姉が会いたがってたぞ〜って!」 それから、話題に上がった人の名に 名案を思い付いた、というようにぴょんと跳び上がった。 やっぱり今も、あまりじっとしていられない子のようだ。 (150) 2021/08/10(Tue) 17:14:14 |
夕凪は、百千鳥に「いってらっしゃい、転ばないでね」と手を振った。 (a52) 2021/08/10(Tue) 17:23:23 |
【人】 夕凪「こんなに大きなスイカ、ここじゃないと見られないね」 朱い果肉を渡し合いをしてくれた仲を見て、 嬉しいようで寂しい気持ちをほのかに感じました。 しゃく、と一口食べてそろりと視線をあげて誰かと目が合うだろうか。 「――美味しい」 瑞々しい味が口に広がって。 ジジジ・・・・蝉の鳴き声だけでも創作意欲が湧いてくる。 今すぐキャンパスに向かいたい、けれど――まだ目の前のあなたたちを見ていたいのです。 (151) 2021/08/10(Tue) 17:29:33 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@5 夜長 「雪子が考えてる事は俺も昔から今でもわからん。 本当に虫取りかサプライズを仕掛けるか秘密基地を堪能しているか。考えても仕方ないが、逆に言えば無事だろ」 本当にわからない。自分を恋愛相談の相手に選んできた時点で雪子は容易に自分の考えを凌駕する妹分と思っていたから。最もその心配はほとんどした事がない。皺寄せが目の前の彼に言ってるだろうという苦労は察して余りあるが、それを含めて愛嬌のある少女だったのも覚えている。 「こんな狭い村だから何かあればジジババから回っても来る。それでも落ち着かないなら顎で数人使って探すの手伝ってやる。言え。本気で隠れている雪子を見つけられる自信はないがな」 誰を使うのか。明言はしないが職業的に薄ら伝わってもおかしくはないだろう。元々和臣との酒の席で該当人物の事を会話に出したりもしている。愚痴や小言と見せかけてそうでない事も多い。 (152) 2021/08/10(Tue) 17:33:02 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:148 宵闇 「なら、混ざっておいでよ。髪置とかに。一日山中駆け回ってるんだから……それもそれで心配だな。 もうとっくにアラサーで、無理して飲み明かしたりなんてのは出来ないんだから、さ」 不格好な物言いや仕草もなんだか微笑ましいものだ。言葉ほど老け込んだとも思っていない。 けれど、昔ならもっと気遣わしげに、そんなことないよ、なんて言っていたかもしれない。 分厚くなった体や知らない土地での十年は、無意識の内に青年を大人に変えていた。 「バカ。冗談言うなって。 でも造詣の無い俺がわかるっていうのも、確かに不思議な話だね。 ともかく気を抜かずに頑張ってな。……みんな、応援してくれるよ」 冗談めいた言葉には、ため息混じりに笑い飛ばした。 内緒にしていたと言うのならまだ村中には伝わってなくても、一昼夜の内に広まるのだろう。 それでも、きっと誰もが彼を応援してくれるだろうということは確信していた。 (153) 2021/08/10(Tue) 17:40:17 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>134 涼風 「あっいたいた!薫兄〜〜〜〜!!」 夕凪と別れて少しした頃。 村の中を少し歩き回って、お目当ての人はすぐに見つかった。 涼しげな青、夏空よりずっと落ち着いたその色はよく目立つ。 「あれ、何してるの?」 ぱたぱたと駆け寄って、その手元を覗き込んだ。 照り付ける陽射しを遮って、しゃがみ込んだ所に影が差す。 (154) 2021/08/10(Tue) 17:40:56 |
御山洗は、スイカを食べる夕凪ににこりと微笑んだ。 (a53) 2021/08/10(Tue) 17:45:39 |
【人】 清和(……それにしても髪置のやつ、大丈夫だろうか。 アイツは知らないかもしれないが、熊が出るかもしれないんだよな、この村……) 20年程前、そんな話があったとかなかったとか。 その時にはまだ生まれてない子もいることだし、みんなにも注意しておかねばと何時になく真剣な表情。 当の髪置がセミにも負けていることなどは知る由もなかった。 (155) 2021/08/10(Tue) 17:47:09 |
【人】 巡査部長 鬼走>>127 御山洗 「毎年夏に仕事をしている時、不意に思う事はあるな。外と村は別だと。優劣ではなく好みだろうが。もう懐郷病か? 俺としては一桁か10代の成長期を除けば、一番変わったのはお前に見えるが。逞しくなったな。変化のきっかけが前向きなものであったならいいが。……何かあったか」 違和感を特に覚えていない男は、会った実感と過去形の恒例になった故郷の懐かしさに思いを馳せるだけだ。男は変わらない。気質も言葉足らずな部分も、語調と裏腹にこの場所を慈しんでいる事も。気付くのはいつも自分じゃなく、目の前の御山洗の違和感の方だ。 (156) 2021/08/10(Tue) 17:49:06 |
【人】 巡査部長 鬼走「添木、そんな変わったか? 昔のままだろ。御山洗の方じゃなくてか?花守もまあわかる」 色々言われてる姿を見ながら本音が漏れる。見慣れ過ぎていて変化が素で理解できていない。地続きの成長を見ていれば当然だが。 (157) 2021/08/10(Tue) 17:53:12 |
【人】 清和「小さかった子たちにとってはそうなんですよ、鬼走さん。 みんなが憶えてるのは、髪を染めて俺と一緒にワルしてたときの姿なんですから」 若い頃はふたりでいろいろとワルしたものだった。 今では大人になって、すっかりこの通りなのだが。 「まあ、中身の方はあいつが一番変わってないかもしれませんね。 そういった意味ではアキラや縁ちゃんのほうが、よっぽど」 (159) 2021/08/10(Tue) 18:16:51 |
【人】 巡査部長 鬼走>>139 夕凪 「夕凪は昔から充分格好良かったが。 姉として在ろうと努力するのは立派な格好良さだろう。お前だけ違うなんて事はない。昔から伝えていたつもりだったが、言い方が悪かったか?」 夕凪よりも格好良くない人物もそこそこ見受けられる気がするとか、そもそも20を越えた女性にかける言葉として格好いいはどうなのか、とかは気にしていない。思っている事をそのまま発言しているのはもうわかり切られているだろうし、取り繕う気もない。 「そうか。寂しいがそれを言っても仕方ないな。せめて今の期間は楽しんで行くといい。頼りになるかはわからないが、進路なり相談なりは、幾らでもいる無駄に年食った好きな奴らを引っ掴まえろ。照れるなら言えば代わりに採ってくる」 (161) 2021/08/10(Tue) 18:22:57 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:156 鬼走 「俺はその、ここを起った理由が……ですから。 いつまでも周りに支えられてないで俺がしっかりしないと、ってのはあったかな……」 子供らはその意味が分からずとも、当時既に大人であった鬼走にはわかるだろう。 御山洗の母親は村に嫁いできて、御山洗の卒業を待って離縁し村を出ていった。 どちらにつくかを迫られたとき、御山洗は母親の方についていったのだ。 古巣の人々への挨拶は一部に対してのみの密やかなものだった。 「なんだろう、急に……随分ちっちゃい子達も、ここを離れてたんだなって。 話の腰を折っちゃってすみません。何もおかしいことなんてないですよね」 そうだ。皆と会っていなかったから、顔を見るのが久しぶりだから。 それが理由で子どもたちの成長に驚かされているだけ――の――はずで――。 どこかに引っかかった針は、けれども鬼走が当たり前のようにしているから、ほろりと落ちた。 (162) 2021/08/10(Tue) 18:26:59 |
【人】 音楽家 宵闇「……あー……時期が時期だし、偶然なのかな。 知っている顔がこんな大勢で帰省するなんてな」 久しい顔と話しをしながら ふと、集まっていたであろうひとりひとりの顔を見る。 昔の面影があるひとも、全くないひとも。 「え、添木いた? 金髪ヤンキーじゃなくなってた? まあ、大人になったしそりゃそうか〜……」 「で、さっき俺のこと妖怪って呼んでたのは誰だったかな シメようかな〜……」 冗談を独り言ちた。 (163) 2021/08/10(Tue) 18:30:02 |
【人】 巡査部長 鬼走「髪を染めてた時代もあったか?……言われてみればあったか。 お前らが馬鹿をやらかしてその度に俺がお前らを怒ってるのは覚えてるが、感覚としては正直数年程度しかないな。外見よりそっちの方が余程印象に残っている。俺の盆の帰省の申請がその度に遠のいていたから上司への対応にも頭を悩ませていたな」 初めて明かす事実だ。当時ワルをしていた時代にはそんなこと一言も告げたことはなかった。成長して警察官に関しての職について造形が深くなっているなら色々とひしひしと感じる事はあるかもしれない。 「これで碌な職に就かなかったらそれこそ一発殴ってた」 (164) 2021/08/10(Tue) 18:30:04 |
鬼走は、「今思えばあの年代は問題児の塊じゃなかったか?」と呟いた。 (a55) 2021/08/10(Tue) 18:32:17 |
【人】 清和「……その節は大変ご迷惑をお掛けしました」 深く反省している様子。 未成年だった頃にはわからないことが沢山あるのだと、身に染みた。 (166) 2021/08/10(Tue) 18:37:49 |
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