人狼物語 三日月国


110 【身内】腐ったリンゴを元に戻すには【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:人


一日目

村人:1名、囁き狂人:3名、人狼:1名

【人】    高藤 陽彦




あの子は今、元気にしているかな。
笑顔でいてくれたなら、それでいい。

     
(0) 2021/11/15(Mon) 13:31:08

【人】 麻央




[ ホストクラブというのは不思議なもので
  顔がいいからNo.1になることができる、
  わけではないのだ。

  カリスマと呼ばれる男たちは
  己の強みを磨きに磨いて一流になった。
  だからこそ、様々な人に愛される。

  強みがわからないのであれば、
  顔が良くても稼ぐことはできない。
  顔だけのつまらない男に、
  女性たちはお金を落とす価値を見つけられないのだ。 ]



(1) 2021/11/15(Mon) 13:40:11

【人】 麻央




        おはようございます。




(2) 2021/11/15(Mon) 13:40:48

【人】 麻央




[ Club Angela

  そこはナンバー争いが凄まじく、
  暇さえあれば自己研鑽を積む男が揃うという
  異質かもしれないホストクラブである。
  麻央は、ここでNo.2に席を置く稼ぎ頭の1人。
  今日も出勤はお店が始まるギリギリに。
  
  稼ぐからこそ許されるのであった。  ]*



(3) 2021/11/15(Mon) 13:41:16

【人】 香奈太



  あれはまだ、僕がホストとして稼ぎに稼いだとき。


  Club Angelaはいつナンバー落ちしてもおかしくないほど
  野心に満ち溢れた男たちがいた。
  僕の次にいた麻央だって、そのひとり。
  入ってきてすぐに人気になって、1回はNo.1をとられた。
  けれども僕だって、負けん気が強かったから
  その後すぐにいつもの席を取り戻したさ。


  1番上は、
の席だってわからせたくて。



(4) 2021/11/15(Mon) 13:50:36

【人】 香奈太



 「麻央、今日はやけにギリギリだったね。>>0:2

  てっきり誰かと同伴してくるのかと思った。」


  なんて会話から入るのは、いつものこと。
  麻央は大学生でもあるから、仕方ない。
  ギリギリでも僕以外は文句も冗談も言えない。
  相手は自分よりもナンバーが上。
  だから今はおとなしくしてるのさ。

  今日はどんなお客様がくるだろうね、なんて
  若い子たちと話をしながらお店を開けようか。*


(5) 2021/11/15(Mon) 13:51:49

【人】 香奈太




   まぁ、ホストをそろそろやめるつもりで
   次の仕事を考えていた頃だったから
   もうナンバーに関しては頭になかったかな。

   店長と話した上で辞める時期を決めていたんだ。
   いきなり辞めたら太客はじめ、
   みんなに飛んだと間違えられるからね。

   ホストたちに話した後で
   指名してくれる女の子たちにも
   そろそろ辞めるんだって話し始めた。
   いろんな反応を貰って面白かったよ。


   とは言っても僕の次の仕事の話は
   仲良くしている麻央くらいにしか
   その時教えなかったんだけど。



(6) 2021/11/15(Mon) 15:33:42

【人】 香奈太




   だって、次が


    
【  】制作会社立ち上げる



   だなんて、みんな知りたくないだろ?

   だから、やめるまでは内緒にしてた。*




(7) 2021/11/15(Mon) 15:35:30

【人】 愛衣


[ 私に居場所なんてなかったから。

  お姫様になれる場所に興味を持ったのも。

  溺れてしまったのも。

            必然……いいえ。 ]

  
(8) 2021/11/15(Mon) 15:52:32

【人】 愛衣




[ ――――― 運命だったの、きっと。 ]

 
 
 
(9) 2021/11/15(Mon) 15:53:01

【人】 愛衣


[ 高校を卒業してから、
  私はすぐに、家を出て、働き始めた。
      
追い出されて、働からざるを得なくなった。


  小さな会社で、慎ましやかに。
  最初は覚えることも多くて大変だったけど
  でも、社長はとてもいい人で。

  一人でも生活できていたのは
  その社長のおかげだった。

  生活が軌道に乗ってきたころかな。
  “お姫様になれる場所”のことを知ったのは。 ]


  
どう、しよう……



[ ホストクラブの前で立ち尽くしている
  明らかに慣れていなさそうな人を
  助けてくれたのは、常連の女の人。

  指名の仕方とか?
  ……遊び方を教えてくれるって言って。
  その人と一緒に、お店に入った。


  
そう、最初だけは、ただの興味本位だった。 ]*

  
(10) 2021/11/15(Mon) 15:54:14

【人】 香奈太



  「いらっしゃいませ、僕の天使様。

   今日一番乗りだよ、おめでとう。
   
   今日は可愛いお姫様を連れてきているけど…
   一緒のテーブルにする?それとも、隣くらいにする?」


   開店して最初にお出迎えしたのは
   僕の太客中の太客。大黒柱みたいな人。>>10
   在籍ホスト全員でお出迎えをするお客様が
   2人となると、少し男たちの顔も変わるかな。

   僕のお客様に希望を聞いて、
   その通りにしたら僕は勿論僕のお姫様の隣。
   初めての子には別に何人か付いたはず。
   自分の指名客が来るか、はたまた女の子に
   嫌だと言われるまでか。
  

   *
(11) 2021/11/15(Mon) 16:32:42

【人】 麻央



──── Club Angela


[ 稼いだお金で誂えたスーツに袖を通して
  お店が開店したら、空いてるホスト総出でお迎えする。
  それが、麻央がいるお店の当たり前。

  故に、開店して最初のお客は
  ナンバー付きも含めて全員から出迎えられる。
  そう、例えば新しいお客を連れてきた
  香奈太の客のように運のいいお客もいるということ。 ]



(12) 2021/11/15(Mon) 16:40:50

【人】 麻央





    いらっしゃいませ、初めてのお姫様。




(13) 2021/11/15(Mon) 16:41:41

【人】 麻央



[ 道の両脇の先頭に香奈太と麻央が双竜の如く立ち、
  足を踏み入れたお客を至極丁寧に出迎える。>>10
  香奈太が彼の客に声をかけるなら、
  麻央は手持ち無沙汰にならないように
  一緒に来ている女の子に笑顔を見せて声をかける。

  とても愛らしい、この場所なんて無縁そうな、
  ひとりの女の子が、迷い込んでしまった瞬間にも思えた。
  
そして麻央に射抜かれてしまえば、それはもう
終わりの始まりにも等しい。
  ]*



(14) 2021/11/15(Mon) 16:45:08

【人】 姫華

―――――


  生まれてから今まで、ちやほやされるのは当たり前。
  私が欲しいといったものはすぐ与えられた。
  私は妹だったけど、お下がりなんて論外。
  一か月間毎日違う服を着ても着きれないほど
  洋服を与えられてたし
  流行りのアクセサリーが欲しいと強請れば
  すぐに手にすることが出来た。

  元々家が裕福な家庭の部類だったから、というのと
  

   
姉にかけるべきお金が極限まで削られていたのと。
 


  おかげで、私は甘い蜜を吸って吸って吸い尽くして、
  甘やかされて、
「お姫様のように」
生きてきた。
 
(15) 2021/11/15(Mon) 16:50:32

【人】 姫華




     
それが、私にとっての当たり前。



 
(16) 2021/11/15(Mon) 16:51:08

【人】 姫華


  当たり前が歪んでいるとどこかで知りつつ
  
蔑ろにされているのは私ではないから

  知らないふりをしていた。

  愛らしくふるまっていれば、
  私は
私だけは、
幸せでいられるのだから。*
 
(17) 2021/11/15(Mon) 16:51:36

【人】 愛衣

  
[ 一番乗り、だったらしくて
  それが関係あるのか、全員での出迎えに
  すこし、面食らっていたけど。
  一緒に来たお姉さんは慣れたように
  ホストさんと話していた。

  隣のテーブルで、とか会話しているのが聞こえた。 ]


   
―――――……。



[ その雰囲気に圧倒されていると。

  笑顔の人と目が合った。>>14 ]
 
(18) 2021/11/15(Mon) 23:24:12

【人】 愛衣


[ わたし、お姫様になりたかった。

  
ずっとずっと、ずーっと。


  だから、話しかけられたのが嬉しかった。>>13

  
たとえそれが、ただの営業の言葉であっても。 ]

  
(19) 2021/11/15(Mon) 23:24:56

【人】 愛衣



[ 彼に向かって花が咲いたように微笑んだ。 ]

 
 
(20) 2021/11/15(Mon) 23:25:23

【人】 愛衣



[ でも、私が慣れてないのは事実だったから。
  どうすればいいかな、と首をかしげていたら
  案内、してもらえたのだろうか。 ]*
  
  
(21) 2021/11/15(Mon) 23:26:18

【人】 香奈太



  「なら、僕らの隣のテーブルにしよう。

   そのほうが、気兼ねなく楽しむことができるよね」



   初めての女の子を連れてきた太客のお姫様は
   その子が見えるテーブルにしてほしいと
   オーダーをしてきたので、
   僕が彼女をエスコートするテーブルの隣を
   確保するように女の子に声をかけた麻央に
   目配せをしてみたけれど、伝わったかな。>>18


  「最近お店に来るたびに魅力的になるよね。

   とっても綺麗だから入ってきた時に
   天使が舞い降りてきたのかと思ったよ 」


   テーブルに着くまでの間にも、
   相手を飽きさせてはいけないので
   こういう話をしながらお客様を褒めて
   気分良くボトルを開けてもらおうというのが
   僕の接客の軸なんだな。


   *
(22) 2021/11/15(Mon) 23:58:17

【人】 麻央



[ 初めての場所で慣れない光景。

  圧倒されてしまっていたお姫様に
  声をかけた麻央は、まるで王子様だったろうか。>>19
  初めての彼女のことを見ていると、
  耳に隣のテーブルと入ったので
  香奈太のほうに視線を一瞬だけ配れば
  後ろについてきて、と言いたげな視線を見た。 ]



(23) 2021/11/16(Tue) 0:17:22

【人】 麻央





    よければ腕を組んで行きませんか?



(24) 2021/11/16(Tue) 0:19:17

【人】 麻央




[ そういって麻央は彼女に片腕を差し出す。

  そして2人が歩き出せば、
  その姿は花嫁と花婿がヴァージンロードを
  歩いているかのような感覚だろう。

  彼女の微笑みはとても可愛らしく
  優しい家族に囲まれて育てられたのかと
  なんとなく思ってしまうほどだった。  ]


   

(25) 2021/11/16(Tue) 0:25:04

【人】 麻央




     気になるホストがいたら、
     気兼ねなく言ってみてね。



(26) 2021/11/16(Tue) 0:26:18

【人】 麻央




[ テーブルに腰を下ろせば、
  麻央は料金等の説明から入ることに。

  初回は2時間5000円ぽっきり。
  勿論、制限はあるけれどお酒もあるし
  ソフトドリンクもはいった飲み放題付き。
  2回目以降は本指名が必要だけれど
  初回は何回人間を変えてもOK。
  見送り担当は別に指名して問題なし。

  初回のことをしっかり話して、
  麻央はそれ以上の話をすることをやめる。
  それは、彼女に初めてを楽しんでもらうため。 ]



(27) 2021/11/16(Tue) 0:31:14

【人】 麻央




     改めて、麻央です。


     あなたのお名前は?俺らのお姫様。




(28) 2021/11/16(Tue) 0:32:35

【人】 麻央




[ 1番最初に彼女に名刺を渡す麻央。

  名刺の裏にはLINEやSNSのIDが書いてあるもの。
  彼女が受け取ってくれたなら、
  是非とも登録して、とお願いする。

  勿論これは、
まだ
営業用のもの。
  
  名前を聞く行為は、可愛らしい
お金を落とす
相手を
  忘れないようにするための第一歩。
  こんなに可憐な子を忘れるなんてことはないと
  思っていても、である。    ]*




(29) 2021/11/16(Tue) 0:38:19

【人】 香奈太

─ある日のこと


   僕はそんなに同伴をしない。
   営業のメッセージとか、アフターはよくやるけど。
   そんな僕が同伴をするのは太客ちゃんたち。

   今日は大黒柱、名前は紫水ちゃんと同伴。
   紫水ちゃんはブランド品を眺めては買うから
   行き先は大体ハイエンドブランドのお店。
   僕は荷物持ちとしているようなもの。



  「……紫水ちゃん、まだ選定中?
   僕がちょっと離れてても問題ない?」



   本人に確認をとって、見回ってくると伝えれば
   僕は同じ空間にいるとある女の子に声をかける。



(30) 2021/11/16(Tue) 0:55:55

【人】 香奈太




  「ね、可愛いお嬢さんひとりで来てるの?
   良かったら名刺もらってくれないかな?」


  ただのナンパじゃないかこれ。
  まぁ気にしない気にしない。
  僕の目に止まった子は、胸が規格外の女の子。
  まだこの時は誰にも言ってなかった次の仕事に
  誘いたくなるインパクトのある女の子だった。

  いきなりの声かけに、どんな反応取られたかな。


  *
  
(31) 2021/11/16(Tue) 0:56:29

【人】 愛衣



[ 王子様みたいな人だな、と思った。

  …… わたしを、お姫様にしてくれる人。 ]


  
(32) 2021/11/16(Tue) 1:08:46

【人】 愛衣



   腕……、いいん ですか……?


[ サービスの一種。
  連れてきてくれたあの女の人なら
  さも当然、といったふうについて行くんだと思う。
  実際に、「そう?どこが変わったか、わかる?」
  なんて会話をしながら、テーブルの方へと
  優雅に歩いていったから。

  
一方で、私は。

  目をぱちぱちと何度も瞬かせてから
  おずおずと片腕に自分の腕を絡めた。

  優しくされたことが…
  あまりなかったものだから。
特に男性には。

  これだけで、鼓動が早くなってしまう。   ]
  
(33) 2021/11/16(Tue) 1:09:26

【人】 愛衣


[ 慣れてないのは向こうから見れば一目でわかるから。
  夢から現実に引き戻すようにされる説明は
  勿論しっかりと聞いていた。

  今回は、人を何度でも変えていいらしい…
けど。 ]

  
(34) 2021/11/16(Tue) 1:09:57

【人】 愛衣



[ ――――― 多くの人と関わるのは苦手だった。 ]


  
(35) 2021/11/16(Tue) 1:10:16

【人】 愛衣


[ 家に居場所なんてなかった。
  学校にも居場所なんてなかった。

  勤め先の会社は小さなところだったけど
  それでも、最初は慣れるのに大変だったから。
  人に囲まれるのは得意じゃないし
  話すのも、実はそんなに。

          話題に困ってしまうから。 ]

 
(36) 2021/11/16(Tue) 1:11:19

【人】 愛衣


[ 指名の話は置いて、名前を聞かれれば。 ]


   麻央、くん……?

   わたしは、  愛衣、です。


[ 名の通りあいされたことなどなかった。
  ほんのすこしためらいを見せてから名乗って
  それでも、微笑んだ。
  
そう、他意なんてないはずだから。 ]

 
(37) 2021/11/16(Tue) 1:12:10

【人】 愛衣


[ 渡された名刺を何の疑問も持たずに受け取って。
  是非とも登録して、と言われれば
  こくこくと頷いて見せる。    ]


   あ、の……
   麻央くんとお話、したいです。


[ すこし、頬を染めて。
  あんまり人に囲まれるのが得意じゃないって
  小さく言ったらどんな反応、されただろう。

  少なくとも私は、お金を落とす相手と
  認識されているとは、思っていなくて。 ]


   えっと……お酒…
   麻央くんの、好きなお酒って……


[ 思っていないからこそ
  お金を落としてくれそうだと
  相手に認識されてもおかしくない言葉を
  無意識に、こぼしていく。        ]**
  
(38) 2021/11/16(Tue) 1:12:53

【人】 麻央




     お姫様をエスコートするためだから
     勿論、お姫様が嫌でなければ是非。




(39) 2021/11/16(Tue) 8:47:34

【人】 麻央





[ 香奈太の相手は慣れた様子で腕を組み
  席まで歩いていくようだったが、
  彼女はというと、どこか落ち着かない様子で
  どこか緊張したようにも見える態度で腕を絡めた。
  花嫁と父親が最後の一歩を踏みしめるような
  ゆっくりとした足取りで、彼女が転倒しないよう
  麻央は一段と気を遣って歩いていく。
  
  だからこそテーブルに着いた時、
  夢の中に入ってしまう前に現実を見せて、
  その話が終われば、また夢を見せようと試みる。  ]




(40) 2021/11/16(Tue) 8:48:09

【人】 麻央




   
──── それなら、一旦俺と2人がいい?






(41) 2021/11/16(Tue) 8:48:48

【人】 麻央




[ 彼女の小さな一言をしっかりと受け止めて、
  麻央はそういう提案してみる。
  同意を得たなら、サポート役も外して
  彼女がリラックスできるように2人だけ。

  これが本指名とは限らないけれど、
  彼女の頬が少し赤く染まっているとわかれば
  2回目があるのなら指名が来るかな、と
  期待ができるくらいに感触はいい。  ]




(42) 2021/11/16(Tue) 8:49:31

【人】 麻央




     あいちゃん、か。恋愛の愛の一文字?
     それとも、違う漢字?




(43) 2021/11/16(Tue) 8:50:10

【人】 麻央





[ いずれにせよ、彼は漢字を聞いてから
  とっても似合ってるね、というだろう。
  傷一つない
ように見える
彼女への
  麻央なりの自然な感想である。

  好きなお酒、と聞かれると
  まずはどこから行くかと悩んでしまう。
  新規だからここで安いものをいうと
  次からも安いものしかオーダーを貰えないかもしれず
  高すぎるものはお金の余ったお姫様以外は
  絶対に無理と断られる可能性もある。   ]




(44) 2021/11/16(Tue) 8:50:39

【人】 麻央




   俺の好きなお酒は…
   飲み放題メニューに入ってないんだけど
   この梅酒が他のお客さんから頂いて
   結構気に入ってるやつかな。
   そんなに辛口のお酒はいけないから、
   程よく甘いお酒が好きでさ。

   あいちゃんは、どう?甘いお酒が好き?



(45) 2021/11/16(Tue) 8:51:21

【人】 麻央




[ ドリンクメニュー表を開いて
  指さしたのは黒糖梅酒。1本10000円。
  キープボトルにも出来るものだから
  長期的な目で見ると安い、と思われる品。

  彼女からいい反応が得られたなら、
  追加料金になることを告げた上で
  オーダーかけるかどうかを麻央は聞くのだった。 ]*




(46) 2021/11/16(Tue) 8:52:40

【人】 愛衣


[ 二人がいい?と聞かれればこくっと頷いた。
  
囲まれるより、そのほうが良かった。


  優しいな、って、それだけで私は
  “王子様”に惹かれていく。    ]
  
(47) 2021/11/17(Wed) 0:15:45

【人】 愛衣



   ………恋愛の愛に、衣服の衣で、

   
愛衣、です…。


  
(48) 2021/11/17(Wed) 0:16:09

【人】 愛衣


[ とっても似合ってる、って言われてしまえば
  曖昧に、微笑んで誤魔化す。

  愛されたことなどなかった。
  姉妹で分かつべき愛は全て妹が持って行った。
  この体も、目に見える傷はないけれど。

  
守るべきものを守れず、傷つけられてしまった。


  そんなこと知られた日には、本当に
  誰にも、愛されなくなってしまうから。

  
話さない、話せない。話しては、いけない。 ]

  
(49) 2021/11/17(Wed) 0:17:27

【人】 愛衣



   辛口のお酒は、わたしもあんまり……
   甘いお酒、好き……!


[ 指差された方を見て値段に目を丸くした。
  
  追加料金。そういうお店だと説明されたし
  理解はしていたはずだけど
            
そう、理解はしてたはず。

 
  それでも、すぐにオーダーできるほど
  裕福なわけではなかったから。
  悩むそぶりを見せていれば
  キープボトルにも、などと言われただろうか。
  少し悩んだ末に、
  折角来たんだからと頼むことにした。 ]
  
(50) 2021/11/17(Wed) 0:18:03

【人】 愛衣



   ……こういうお店初めてだから

   その、モタモタして、
ごめんなさい…



[ 申し訳なさそうに、
  オーダーの後には謝罪を添えて。 ]*
 
(51) 2021/11/17(Wed) 0:18:36

【人】 姫華

─ある日のこと


  私は愛されているから。
  姉が家を追い出されて働く羽目になっていても
  大学生として生活していた。

  姉が追い出された理由?

  「金を父親の財布から抜き取った」から。

  まあ、抜き取ったのは私で
  姉は私に濡れ衣を着せられた、それだけ。


  
姉はいい金づるだったのは確かだけど

  でも、いい加減顔も見たくないって思ってたし
  何より両親も追い出す口実を探してたみたいで

  
――――― 丁度いいって思った。


  
(52) 2021/11/17(Wed) 0:53:02

【人】 姫華


  そんなわけで、一人分生活費が浮いたからか。
  私には一般的な大学生ではもらえない額の
  お小遣いを与えられていた。

  そのお金でブランド物を漁っては
  遊び歩いていた。

  今日だってそう。いつも通りのはずだったけど。
  突然声をかけられて、怪訝そうな目で相手を見る。


  「 ……なんですか、ナンパ? 」


  いきなり声かけられて怪しいと思わない方が変。
  だから、名刺は受け取らず、
  じろっと睨んだ。
  相手の顔は結構、いいみたいだけど。*

 
(53) 2021/11/17(Wed) 0:53:56

【人】 麻央





[ こくっと頷く彼女は初心のようで
  麻央は彼女の流れた髪に手を伸ばし
  小さな耳に指を使って傷つけないようにかけた。

  彼女が王子様という存在にそんなにも
  憧れを抱いていると、麻央はまだ分からない。
  麻央の言動が今のところ外れてないことが幸いか。 ]




(54) 2021/11/17(Wed) 1:10:09

【人】 麻央




     そっか。素敵な漢字だ。
     ……もっと俺が愛衣ちゃんのこと、
     魅力的なお姫様にしてあげたいな。
     だから、沢山お話ししよう?




(55) 2021/11/17(Wed) 1:11:05

【人】 麻央




[ 彼女の名前を褒めたときの表情が
  どこか放っておけない感じがして、
  麻央は彼女の髪をかけたその手で、
  嫌がられなければ頬を撫でてみる。

  そしてもう片方の手は
  彼女の手を優しく包み込むように重ねて、
  麻央の手の温もりを彼女に伝える。
  緩く入るこのボディタッチを拒まれなければ
  麻央は徐々に時間をかけて距離を詰めていく。 ]



(56) 2021/11/17(Wed) 1:12:13

【人】 麻央





   甘いお酒が好きなら、一緒に飲もうか。

   俺にまた会いにきてくれるなら、
   ボトルキープにして会いにきてくれたときに
   一緒に飲んでくれたらいいからさ。




(57) 2021/11/17(Wed) 1:13:15

【人】 麻央




[ 悩むそぶりをみせた彼女に、
  ボトルキープの仕組みに関してしっかりと
  出来るだけわかりやすく話してみたら、
  なんとか麻央は彼女からオーダーを引き出せた。

  ドリンクを作るのは麻央の仕事。
  ロック、ストレート、ソーダ割り。
  誰が好みか、彼女に問いかけて希望の1杯を
  彼女の手に渡し、麻央の手にも同じ1杯が。   ]




(58) 2021/11/17(Wed) 1:14:22

【人】 麻央




   モタモタだなんてとんでもない。

   初めての場所だから、悩んでいいんだよ?
   というか寧ろそれが普通だからね。
   俺も、愛衣ちゃんが悩んでいることに
   一緒に悩んで最善の答え出したいからさ。




(59) 2021/11/17(Wed) 1:15:16

【人】 麻央





   まずは、俺のお姫様と…俺との出会いに


              
乾杯




(60) 2021/11/17(Wed) 1:16:34

【人】 麻央





[ ふんわりとした笑みを浮かべたまま、
  麻央はグラスを小さく当ててみるだろう。
  彼女に最初の一口を促して、
  反応を見てから麻央も一口。

  全ての動作を女の子よりも後に。
  気に入ってくれたなら、麻央も嬉しい。  ]*




(61) 2021/11/17(Wed) 1:17:05

【人】 香奈太

─麻央の隣の席


  隣の席は麻央と女の子のタイマンになっちゃった。
  悪いようにはしないと思うから、
  僕は全力で紫水ちゃんのお相手しなきゃ。


 「はーいみんな、紫水ちゃんの飾りボトル
  きちんと飾ってあげてねー。
  紫水ちゃん、僕辞めた後これどうする?
  誰か指名してくれるなら
  そのホストにつけてくれるよね?」


  僕と紫水ちゃんのテーブルは、
  飾りボトルって呼ばれる、デコレーションされた
  お酒のボトルとか、凄く芸術的なボトルとかで
  埋め尽くされそうになっていた。
  僕のお気に入りは、インペリアルウォッカ。
  僕の誕生日に紫水ちゃんが下ろしてくれたやつ。
  まさかこれをおろしてくれるとは思わなくて
  暫くは紫水ちゃんの望むままに同伴とアフターと
  お付き合いさせて頂いたなぁ…



(62) 2021/11/17(Wed) 8:47:39

【人】 香奈太




 「麻央は、いい子だよ。
  万年2番だけど、1回は僕のこと超えたんだし」


  紫水ちゃんにお酒渡しながら、
  しみじみと話してたら辞める前にルイ入れるって
  言ってもらえたんだけど、同情かな?
  そんなこと聞いたら、門出のお祝いだってさ。


 「さりげなく、飲まなくていい飾りボトルを
  おろしてくれる紫水ちゃん本当神様。
  まだもう少しだけあるから、
  紫水ちゃんの好きなタイミングでおろしてね」


  紫水ちゃんは本当気前よくお酒おろしてくれて
  飲み要員をたまに呼ぶ必要があるくらい。
  新人ホストの顔見たさにヘルプ呼ぶし
  辞めるって教えた後からは
  次の本指名をきめようとしてる気がするんだな。


(63) 2021/11/17(Wed) 8:48:37

【人】 香奈太




 「
………近くなったな、距離



  ふと隣のテーブルを見ると、
  麻央が女の子に触れて距離を縮めてる。
  そのやり方は間違いではないんだけど
  女の子が勘違いをしちゃうから
  やりすぎないようにって言ったことがある。

  でも、女の子がそれを希望しているのなら
  麻央はその希望に応えているだけなのか、と
  先輩として心配になるような、落ち着いているような。



  店を辞めてからまさか、
  あんな形でこの女の子ときちんと会話をするとは
  この時の僕は想像もしていなかったよ、麻央。


  *



(64) 2021/11/17(Wed) 8:49:53

【人】 香奈太

─ブランド店舗にて


   僕が彼女に声をかけた理由はふたつ。
   ひとつ。可愛くていい体つきだった。
   ふたつ。親がいないから成人済のはず。

   流石に未成年を引き込んでも、ね?
   だから声をかけるなら成人してそうな子で
   磨けば宝石になってくれそうな子。
   というわけでこの子に声をかけたわけだけど
   当たり前に嫌そうな顔されたよね。


  「ナンパともいうしスカウトともいうかな。

   もし、興味が湧いたら連絡ほしいなと思ってさ。
   君みたいな子がうちに来てくれたら、
   事務所としても盛り上がりそうだからね。」



(65) 2021/11/17(Wed) 10:06:21

【人】 香奈太



   名刺はホスト用じゃなくて、
   次の仕事用のやつを手にしてたんだ。
   それには制作会社社長の肩書きだから
   普通の女の子たちなら食いつくかなと思ったけど
   目の前の女の子はどうだったかな。
   それでも怪訝そうに見られたなら、
   その日はそこで諦めて紫水ちゃんのところに
   戻って増えていく荷物を見て
   どこに持っていくの、なんて聞いたんだ。


  「あの女の子って、このお店よく来ます?」


   出ていく前に情報収集を忘れない。
   よく来ると言われたなら、まだチャンスがある。
   そう思って、紫水ちゃんについていくんだ。*
   



(66) 2021/11/17(Wed) 10:10:23

【人】 愛衣


[ 素敵な漢字だと思えたことなんて、なかった。
  だからそれには頷けないけれど。


  
お姫様に
、という言葉には何度か瞬きして。

  触れる手は、まるで本当に愛されていると
  思ってしまうかのような気持ちにさせられる。
  心地よくて、嫌がりなんてしなかった。 ]
 
(67) 2021/11/18(Thu) 1:24:56

【人】 愛衣


[ 本物の愛を知っていれば
  これが、ただの営業でサービスだと
  そんな簡単な事実に気づけるのに

  本物を知らないから、真贋を見抜けない。 ]



   また会いに……
そ、っか……



[ ボトルキープの仕組みを説明されて
  また次回、と言われれば納得してしまう。

  
通うほどお金に余裕があるわけじゃ、ないのに。


  ソーダで割って欲しい、と言って
  手際よくドリンクを作っていく様子を眺めた。
  手渡されれば、ふわ、と笑って。 ]
  
(68) 2021/11/18(Thu) 1:25:27

【人】 愛衣



   おひめさま……
わたし、が……



           
乾杯

  
  
(69) 2021/11/18(Thu) 1:26:04

【人】 愛衣


[ 最初の一口を勧められるままに、口にして。 ]


   美味しい……


[ 彼の目を見て、感想を伝えて。
  こんなふうに、先にどうぞというか
  行動を尊重されたことがなかったから
  ……新鮮な気持ち。

  
本当に、王子様っているんだ……。 ]**

  
(70) 2021/11/18(Thu) 1:26:40

【人】 麻央




[ 名前に関して褒めたことは失敗だったかもしれない。
  普通なら、もう少しいいリアクションが返ってくる。
  麻央はそう考えて、彼女が心地よくなるためには
  どうしたらいいのだろうかと、
  話題選びを慎重にするのだった。

  緩めのボディタッチは嫌がられていないようで
  まずはそこから距離を詰めようと、
  お酒を作るために離してしまった手を
  彼女の肩に伸ばし、そっと抱き寄せるような形をとる。]




(71) 2021/11/18(Thu) 11:20:18

【人】 麻央




   お酒、気に入ってくれたみたいで嬉しい。

   美味しいお酒もっとあるから、
   いつか愛衣ちゃんのテーブルで一緒に飲みたいな。




(72) 2021/11/18(Thu) 11:21:03

【人】 麻央




[ 普通なら家族構成や趣味を聞くところだけれど
  彼女にはそこら辺を聞かずに
  肌が綺麗だからいつもどういうケアをしてるのか、
  隣のテーブルで香奈太と永遠と話してる紫水が
  彼女にはどう見えるのか、なんてことを
  聞いてみて、いい反応があるものなら
  そこから話を広げようと試みたことだろう。   ]



(73) 2021/11/18(Thu) 11:22:09

【人】 麻央




[ 大体彼女が席に着いて1時間半くらいが経った頃。

  麻央のテーブルに黒服が立ち寄った。
  麻央の指名客が来店したらしく、
  そちらに行かなければならなくなった。
  麻央は黒服に誰かを呼ぶよう伝えて、
  眉を下げた表情で彼女を見る。      ]



(74) 2021/11/18(Thu) 11:22:51

【人】 麻央




    あと30分くらいなのに…ごめんね?
    もしよければ、お見送り指名して?
    そしたらちゃんとお見送りするからさ。
    残りの時間は、俺が目にかけてるホストに
    愛衣ちゃんの相手させてもらいたいな。



(75) 2021/11/18(Thu) 11:23:40

【人】 麻央




[ 立ち上がる前に彼女の手を取り、
  そっと手の甲へ口づけを落とす。
  そして手のひらを出してもらえば
  その柔らかい場所に彼の指が♡を描いて
  テーブルに到着したホストに
  大切に相手をして、と伝えると
  申し訳なさそうにそのテーブルを離れて
  彼女の場所からさほど遠くないテーブルに移動すると
  親しげに指名客の隣へ腰を下ろすのだった。

  もし彼女がその光景をみたら、
  賑やかで華やかな、ホストクラブの光景だろう。  ]



(76) 2021/11/18(Thu) 11:24:42

【人】 麻央





[ 代わりに座ったホストは、
  ソフトドリンクでもどうか、なんて
  彼女のことを考えてドリンクを勧めて
  残りの時間を精一杯相手しようと試みる。

  麻央同様、名刺を差し出して自己紹介から
  入っただろうが、彼女は興味を示してくれたか。 ]*




(77) 2021/11/18(Thu) 11:25:08

【人】 愛衣


[ 抱き寄せられて距離が近づく。
  その所作はとても綺麗で。
  元から嫌がることはなかったけどあまりに自然だから
  嫌がる暇さえ、ないような気すらしてしまう。 ]


  もっと?うん、わたしも…!


[ 
家族構成や趣味を聞かれていたなら

  
歯切れの悪い答えになっていただろうけど

  スキンケアの話なら、
  そんなに高いものは使ってない…とか話をして。
  肌が綺麗と言われたらありがとう、と
  嬉しそうに笑って見せた。

  一緒に入ったお姉さんの方を見れば
  二人でずっと会話をしているのが目に入る。
  あの人はいつも来るんですか?とか
  綺麗な人だと思うとか。
  当たり障りのない反応になったけれど
  それがいい反応だったのかは、わからない。 ] 
  
(78) 2021/11/18(Thu) 13:29:14

【人】 愛衣


[ 一時間半はあっという間だった。
  話すのはとても楽しかったから。
  それが仕事だから、当たり前だとは分からず。

  黒服の人がこちらのテーブルに来て
  どうしたのか、と首をかしげていれば。 ]


   見送り、してもらえるの……?

   
[ 指名できるのならしたい、と思った。
  手の甲に落ちる口付けも
  手のひらに描かれた♡も、
  どこか、くすぐったい。
  
大切にされているように感じる。


  立ち去っていく彼の方を目で追えば
  親し気に指名客と話している姿を目にして。 ]
  
(79) 2021/11/18(Thu) 13:29:58

【人】 愛衣




   
 ( 王子様は、みんなに優しいんだ…… )



  
(80) 2021/11/18(Thu) 13:30:20

【人】 愛衣


[ 当たり前なのに、そんな事実は胸を刺す。
  どうすれば、もっとこっちを見てもらえるのかなと
  どうしても考えてしまって。

  代わりに、ときたホストに勧められるまま
  ジュースを頼んだ。
  名刺は受け取ったし、自己紹介は聞いていたけど
  どこか、気はそぞろで目線はちらり、と
  先ほどの彼の方へと向いてしまう。 ]


   あの……麻央くんって、人気、なんですか…?


[ 他のホストのことを話すなんてよくないだろうか
  失礼だろうか、とは思いながらも
  気になってしまったから。

  聞きたい欲を抑えられなくて、聞いてしまった。 ]*
  
(81) 2021/11/18(Thu) 13:30:52

【人】 麻央





[ 話がうまいホストばかりではないから、
  彼女は運が良かったとも言える。
  初回はそういうことも含めて、
  指名ホストを決めるための選定会のようなもの。

  麻央が名残惜しそうに席を離れて、
  新しいテーブルに入るとシャンパンが1本。
  すると、麻央はこんなことを言っていた。   ]




(82) 2021/11/18(Thu) 17:54:40

【人】 麻央




   「    」ちゃん、ホントありがとう。
    これ結構するのに入れてもらえるとか……
    すっっっごく嬉しい。
    これからも、俺のこと見てほしいな。
    俺も、見つめていたいからさ。




(83) 2021/11/18(Thu) 17:55:54

【人】 麻央




[ そう、これはただの営業トーク。
  けれども女の子は麻央の瞳に見つめられると
  首を縦に振るしか選択肢がなくなるらしい。

  彼女がちらりちらりと麻央を見ていると
  ヘルプのホストも麻央をたまにちらりと。 ]




(84) 2021/11/18(Thu) 17:56:30

【人】 麻央




 『麻央さん?人気も何も、隣のテーブルにいる
  香奈太さんの次にいる人ですよ。
  つまり、このお店のNo.2。
  本人は香奈太さん超えてNo.1になるって
  結構野心丸見えなんですけど、
  最近は超えられないみたいですねぇ……。
  
  麻央さん独り占めしたかったら、
  何時に来たらいいのか聞いてみるといいっすよ。』



(85) 2021/11/18(Thu) 17:57:20

【人】 麻央




[ 質問されたことに答えてくれるヘルプ。
  人気なのか、と聞かれた時は
  一瞬目を見開いてマジか、と言いたげな顔に。
  けれども、少しケラケラと笑いながら
  詳しく教えてあげ、他の質問があれば
  彼が答えられる分だけ答えてあげた。
  そして時間が経つ頃にはまた黒服が声をかけてきた。

  そろそろ、2時間になるけれど
  延長するか、今日は帰るか。
  帰るなら、見送りは誰がいいのか。

  帰る、となればヘルプで来ていたホストは
  席を外して彼女が選びやすいようにする。  ]*




(86) 2021/11/18(Thu) 17:58:17

【人】 姫華


  成人済みだと思われて、ならアタリ。
  親と一緒に行動は…元々あまりしてないけど
  でも、20歳超えているのは事実。

  相手の顔はいい男の人はスカウト、とか言ってた。
  名刺をちらりと見ると制作会社、の文字。
  社長という肩書はまあ、
  惹かれるものがなくはない。
  お金持ってそうだし?


  「 ふーん。聞いたこと、ない会社ですけど。 」


  有名かどうかって言うのは大事じゃない?
  こういうスカウトなら、特に。

  だから、怪訝そうな顔は崩さなかったし
  諦めた様子をみればそれ以上は興味をなくして。
  一通り気になるものを買って
  店員からの過剰な接客をうけて帰った。
  常連だから、他の人と態度が露骨に違う。
  悪い気はしないから、別にいいけど。

  よく来る店だけど、
  仮にスカウトの人にまた会って
  しつこく声をかけられようものなら、
  行く時間を変えるなりしただろう。*
  
(87) 2021/11/18(Thu) 18:48:06

【人】 愛衣


[ 彼が行った方のテーブルを見ていると
  聞こえてくる声。>>83

  独り占めなんて、出来るわけないのに
  
夢だって、解っていたはずなのに。



  
――――― 本質では全然わかってない。 ]

 
(88) 2021/11/18(Thu) 22:25:25

【人】 愛衣


[ 愛されたかった。
  お姫様に、なりたかった。

  夢でお姫様になれるのなら。


  ずっとずっと、夢を見ていたいって思ったの。 ]
  
  
(89) 2021/11/18(Thu) 22:25:54

【人】 愛衣


[ 隣のテーブルにいる香奈太さん、と呼ばれるホストに
  次ぐ人気なのだと聞けば、納得したような
  
……心は曇っていくような。


  独り占めは出来ないのかな、
  お酒をたくさん頼めば、いいのかな。


  まだ一度目が終わってもないのに
  二度目を考えてしまった瞬間。   ]



   あっ、その、ごめんなさい……

   わたし、失礼な、ことを……

  
[ 目を見開いた相手に対して眉下げて
  申し訳なさそうにしつつ。
  いつ来たらいいのか聞いてみるといいと
  教えてもらったから、それ以上の質問は避けて
  普通の会話を楽しもうと。

  そうして、時間が来れば延長するかどうか 
  聞かれることになった。
  持ち合わせをそう持っているわけでもなく
  今日は帰ります、と伝えた。

  見送りは、さっきも言われた通り彼を指名して。 ]
  
(90) 2021/11/18(Thu) 22:27:07

【人】 愛衣



   あの、その……いつなら……

   えっと、
他の人の相手してない……?



[ 何時に来たらいいのか、聞いてみたら
  答えてくれただろうか。

  答えがどうであれ、その日は帰ることになるし。
  彼に 
王子様に
会いたい、と会いに行くように
  なるのも時間の問題で。

  月に一度が月に二度になって…
  訪れる回数が増えていくことになる。 ]*
  
(91) 2021/11/18(Thu) 22:28:07

【人】 香奈太




   名刺の肩書き読んでもらえたら
   ちょっと感触良かったと思わない?
   え?わかんない?仕方ないなぁ…。


  「僕がもうすぐ立ち上げる会社なんだ。
   大きくはないけど、有名な人も移籍してくるよ」


   目の前の子はある程度疑うことを覚えてるらしい。
   本当に移籍予定のアイドルとかモデルとか、
   数人名前言ったかもしれない。
   多分それでも興味を示してもらえないだろうから
   ひとりで足繁く、とまではいかないけど
   同じお店に通ってみたよ。




(92) 2021/11/18(Thu) 22:30:44

【人】 香奈太





   こういう子を飼いたいなって思ったのは

   僕だけの内緒話ね。

   家に住まわせてあげたいような感じ。

   ほら、犬ってそんな感じじゃん?





(93) 2021/11/18(Thu) 22:31:36

【人】 香奈太




   気を取り直して、いつの日だったかな。
   このブランドが新作を販売する日くらい?
   また会えたなら、身銭を切るよ僕も。


  「新作全部プレゼントしてあげよっか」


   勿論、タダではないけれども。
   これを受け取ってくれるなら、
   僕の名刺も一緒に受け取ってもらわないと。
   それか、近くまで送らせてほしいなぁ。

   ま、別に帰るのはホテルでも僕は良いんだけど。

   僕の申し出は彼女に受け入れられたかな?*




(94) 2021/11/18(Thu) 22:31:59

【人】 麻央





[ No.2の男を独り占めするには、
  他の客が来ない時間を狙う他ない。
  そうしたら、麻央はひとりだけを見る。

  しかし、予定を入れていなくて
  いきなり訪れる客がいることだってある。
  初めて来た彼女のように。
  だから彼女が来て帰るまでの間に
  麻央が抜けないことは少ないかもしれない。 ]




(95) 2021/11/18(Thu) 23:32:07

【人】 麻央




  『いえいえ、まさか麻央さんのこと
   そういう人と知らずに接してるとは
   思ってもみなかったもんで……。
   絶対驚いてたの顔に出ましたよね?
   そういう顔見せるなって
   香奈太さんに絶対言われるー…
   ホント、半人前ですいません……。』



(96) 2021/11/18(Thu) 23:33:50

【人】 麻央




[ ヘルプのホストは、質問攻撃に構えていたが
  特にそれ以降質問はなく、
  普通に話をして時間がきて、
  彼女が帰ると選択をしたので
  店に来てくれたことに感謝を示してその場を去る。

  黒服は希望を聞いて、麻央に伝えに行った。

  そして会計が終わる頃、麻央が彼女の近くに。
  彼女の荷物を預かって店の扉を開け
  パタン、と店の賑やかさから離れると
  彼女が今にも途切れてしまいそうな声で
  麻央へ質問を投げかけた。
  彼女に拒まれなければ彼女を抱きしめて、
  麻央は質問に答えていく。         ]



(97) 2021/11/18(Thu) 23:34:54

【人】 麻央




   そうだなぁ……。
   俺のお客さんは比較的この時間に来るから
   今日みたいにお店始まってすぐに来るか、
   閉店前に来てくれたら、閉店後にご飯も行けるよ。

   勿論、お店が始まる前に会って、
   そのまま一緒にお店に行くっていう選択肢も。
   メッセージくれたら、もっと詳しく教えるね?




(98) 2021/11/18(Thu) 23:35:36

【人】 麻央




     愛衣ちゃん。

     初めて、楽しかった?
     俺もっと愛衣ちゃんと仲良くなりたい。
     無理して、なんて言わないから
     会いに来てくれたら嬉しい。




(99) 2021/11/18(Thu) 23:36:34

【人】 麻央




[ そう言って彼女から体を離し、
  麻央が持っていた荷物を彼女に渡せば
  頭を撫でて、おやすみと告げる。

  それから、彼女が来る頻度は徐々に上がった。
  そして、1回に使う金額も上がっていった。  ]



(100) 2021/11/18(Thu) 23:38:06

【人】 麻央

──────


   愛衣ちゃん、今日もお仕事お疲れ様。
   1日よく頑張りました。
   俺からのご褒美のハグ、してもいい?



(101) 2021/11/18(Thu) 23:38:33

【人】 麻央




[ 彼女が来る頻度が上がると、
  麻央の彼女を甘やかす行為も増えていった。
  席に座るときや離れる時には、
  彼女の手の甲に口づけを必ず落とすし
  毎回仕事を頑張るご褒美と言ってハグをする。
  恋人のように指を絡めて彼女と視線を合わせたり
  内緒話のようなことを耳打ちでしてみたり。  ]



(102) 2021/11/18(Thu) 23:39:00

【人】 麻央




   そういえば今月ってね、
   俺のアニバーサリーでお祝いするんだ。
   その当日、愛衣ちゃん以外にも
   沢山来るかもしれないからさ………



(103) 2021/11/18(Thu) 23:41:40

【人】 麻央





   愛衣ちゃんの存在みんなに教えたいから
   タワー……お願い、出来るかな?




(104) 2021/11/18(Thu) 23:43:34

【人】 麻央



[ 麻央が入店した月、というよりは
  麻央が入店したその日がお祝いの日になる。
  麻央を祝うために指名客たちが沢山来る。

  そうなれば、彼女1人だけを相手は出来ない。
  麻央は彼女を大切にしたい
ように思わせたい
から
  彼女のことを気遣うようなことを言っている。

  かと言って心が全くないわけではない。
  下手に嫉妬させたくないという気持ちも
  麻央の中にあるようでもある。
    ]*



(105) 2021/11/18(Thu) 23:44:41

【人】 香奈太



   あの日、僕は隣の卓に来たホストに
   彼が思っていたより何倍も厳しく注意した。
   いや、驚くのも無理ないよ?
   でもそれを見せちゃいけない。

   女の子を不快にさせるのは
   僕たちホストがやっちゃいけないことだから。


   とは言っても、紫水ちゃん見送った後の話。


  「ねー紫水ちゃん?ぼくが辞めた後、
   女優やってみない?
   ……紫水ちゃんとなら僕結構いいやつ、

   あっ、メッセージ送る。
   紫水ちゃん、僕のこと指名してくれてありがと」


(106) 2021/11/19(Fri) 0:36:03

【人】 香奈太




   別に紫水ちゃんとは恋人じゃないよ。
   恋人になったなら僕はお店に来させない。
   そんなわけで紫水ちゃんの背中が
   見えなくなるまで見つめて、
   軽く手を振っていると別のお客さんが。
   僕は休む暇なしです最後まで。



(107) 2021/11/19(Fri) 0:36:27

【人】 香奈太




   とまぁ、そんな感じで時は流れて。
   僕は初めて入ってNo.1をキープした
   あの店を辞めて、制作会社立ち上げたんだ。
   芸能人も何人か移籍してきて、
   毎日僕誰かと対面してる気がする。
   紫水ちゃんは……どうだろうね?

   気になるなら、教えてあげるけど。*



(108) 2021/11/19(Fri) 0:36:48

【人】 愛衣


[ 賑やかさから離れて店を出ることは
  夢の終わりを意味していて。

  抱きしめられて与えられる温もりに
  甘えていく。今まで甘えられなかった分を
  取り戻すかのように。 ]


   
閉店前、に……?



[ メッセージだって営業用のはずなのに
  そんなこと、普通に考えればわかるのに。

  特別にされているような
  大切にされているような

  
錯覚を、夢を現実だと思っているわたしは

            
思いたい

  
  夢を終わらせることが、出来ない。 ]
 
(109) 2021/11/19(Fri) 18:48:47

【人】 愛衣



   うん、すごく楽しかった!
   
お姫様に、憧れてたから……



   わたしも麻央くんともっと仲良くなりたい!


[ 
無理してでも
、もっと会いに来たかった。 ]
  
(110) 2021/11/19(Fri) 18:49:46

【人】 愛衣



[ 帰ってから、メッセージも送ったし
  
夢をもっと見ていたい私は

  夢を見せる場所にのめり込むように通うことに。 ]

  
(111) 2021/11/19(Fri) 18:50:51

【人】 愛衣

──────


   麻央くん、癒してくれるの……?
   今日もね、麻央くんのために頑張った!


[ 頻度が上がって、
  使うお金が増えていけば、犠牲になるのは
  生活費と貯金。それでは足りなくなるのは
  
もう、目に見えていたはずなのに。


  恋人に愛されている夢を見ているわたしは
  
それが勘違いだと気づかない。

          
気づきたくない。
     ]
  
(112) 2021/11/19(Fri) 18:51:35

【人】 愛衣



   アニバーサリー……?

   そ、っか……わたしもお祝い、したい!

  
(113) 2021/11/19(Fri) 18:52:12

【人】 愛衣



   タワー……、頼んだら……

   麻央くんは喜んでくれる?


[ 喜ぶに決まってる。

  
だって、王子様、だもん。

 
  お客様が、お金を落としてくれるのが
  嬉しくないわけがない。
  傍から見たらわかり切った答えが
  分からないほどに。1人のホストに傾倒していた。

  
  だから、答えを聞くまでもなく。
  わたしの答えはYesしか、あり得ない。 ]*
   
(114) 2021/11/19(Fri) 18:54:06