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ストレガは、海色の瞳が波のように揺らめく。 (a1) 2022/08/23(Tue) 22:00:09 |
ストレガは、瞳から海が零れている。寄せては返す、波のように。 (a2) 2022/08/23(Tue) 22:09:26 |
ストレガは、路地の店には向かわない。 (a8) 2022/08/24(Wed) 2:44:25 |
ストレガは、あの店に向かうのは、清算をしてからと決めている。 (a9) 2022/08/24(Wed) 2:46:47 |
ストレガは、だから、もう少しだけ待っててよ、Piccolinato (a10) 2022/08/24(Wed) 2:48:09 |
ストレガは、呟く傍ら、掌に隠れるような、小型拳銃を手にして街へ消えた。 (a11) 2022/08/24(Wed) 2:49:00 |
ストレガは、生け捕りの代償に、右の頬と耳が少し欠けた。 (a13) 2022/08/24(Wed) 14:31:33 |
ストレガは、それを引きずって、塒へと帰っていく。 (a14) 2022/08/24(Wed) 14:33:48 |
ストレガは、時計塔の歯車を撫でた。それは、別れの挨拶のよう。 (a15) 2022/08/24(Wed) 19:06:16 |
ストレガは、釘打ち機をしまうと、「Addio.」と呟いて時計塔を出た。 (a16) 2022/08/24(Wed) 19:20:53 |
【人】 ノッテの魔女 ストレガ「あーあ」 「……。あいつ、怒るかな。 ……いや、絶対こうだな」 「『興味ないわ。』」 「はは。」 ごつ、ごつ。 時計塔から足音が離れていく。 旅行鞄を二つに、リュックサックをひとつ。 女だてらに銃器を散々振り回したから、 これくらいは持ててしまうのが恐ろしい。 それからふっと、思い出したように。 寂れた時計塔を見上げる。 天辺には、鳴る事のない大鐘が釣られていて、 時計塔の中の歯車が動いていれば、 きっと時を報せる鐘の音を、島中に響かせたのだろう。 「――なあ。中を修繕しといて、なんだけどさ。 悪い、あたいの友達の為に……」 「空のずっと向こうまで届く、盛大な花火をあげてくれ。 それから、あんたのデッカい音をさ、響かせてくれ。 あたい、グラスハープとか当分弾けないから、 それまでの代わりとしてさ」 キン、と、銀色から欠けたリングが落ちる。 頬と耳が欠けた魔女は、時計塔に瞑目して、背を向けて。 銀のスイッチを、押し込んだ。 (13) 2022/08/24(Wed) 19:29:30 |
【人】 高らかに、あなたの元へ届け ストレガ「Buona notte.Sogni belli.」 「レヴィア」 寂れた時計塔が、基部から爆発した。 いくつも、幾重にも仕掛けられた爆弾が、 連鎖的に爆発を起こす。 背中に熱と風を感じながら、魔女は去っていく。 最後に、天辺の大鐘の真下が、特大の爆発を起こして。 カラァーーーーン、カラァーーーーン…… 大きな鐘が、何十年かぶりに、その音を天へと響かせた。 (14) 2022/08/24(Wed) 19:34:22 |
ストレガは、ため息をひとつ。猫を迎えに、あの店へ向かった。 (a17) 2022/08/24(Wed) 19:35:42 |
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