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【人】 綴り手 柏倉陸玖「ええ、はい。 生徒会一同、きちんと調査していますとも。」 今日も稲生学園は慌ただしい。 形の無い『噂』は、いよいよ真実味を帯びて来た。 「『噂』に関する情報提供には感謝致します。 けれど、無闇に手掛かりを探し出そうとはしないように。 何か怪しいな、と思った事があったとしても。 その事を教員の方や生徒会、風紀委員に相談するに留めて。 決して自分達だけの力で解決しようとはしない事。」 一度見てしまったもの、聞いてしまったものに。 知らないふりを貫き通すというのは難しいもので。 「この噂を受けて、知人間に不安が広がっているのなら。 あなたのすべき事は、犯人探しでしょうか? いえ、いえ。それは違う。 あなたにしかできない事は、もっと他にありますでしょう。」 それでも、適材適所。 自身が成すべき事を見誤ってはならないのだ。 「今、あなたが何よりも先にすべき事は。 一人の同級生として、一人の友人として。 そのすぐ近くに寄り添って差し上げる事では?」 (0) 2021/10/31(Sun) 21:28:53 |
柏倉陸玖は、また一つ溜息を吐いた。人知れず、人知れず。 (a0) 2021/10/31(Sun) 21:31:21 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>3 鏡沼 「そうですねぇ、『楽して強くなれる』なんて そんな甘言へどう対応するかを試されているのか、と。 正直、そんなふうに思わないでもないんですが。」 どうにも学園ぐるみのようですし。 一度、声を潜めてそう続けた。 「まあ、何れにせよ押し売りは頂けません。 かといって、無闇に首を突っ込みたがるのも頂けません。 どちらも、もっと"上手くやる"のであれば。 俺だって少しは目を瞑る事もできるんですけどもね。」 上手く立ち回るなら、それで。 堂々と公言する事こそ無いけれど、柏倉はそういう男だ。 「ともあれ、有り難く受け取って頂けたなら。 こちらもきちんと受け取らないと不公平ですね。」 労いの言葉に、ありがとうございます、と眉を下げて。 「鏡沼君がオンリーワンでないような言い方は頂けませんが。 敢えて身体的疲労は、と言うなら。 それ以外は、鏡沼君だってきっちり疲れてますでしょ。」 (4) 2021/10/31(Sun) 22:18:07 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖一瞬、不意に視線を逸らして。 窓の外、グラウンドを見遣る。 "貧乏くじ"の、渡る先は。 けれど、それがあなたにできる事。 そう言葉を掛けて、後を任せて送り出したのだ。 であれば自分は、ここから見守るのが道理だろう。 誰かに助けを求める事もまた、行動の一つではあるけれど。 (11) 2021/10/31(Sun) 23:06:46 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖「……おや。」 ふと、目を離した隙に消えている後輩。 そして、窓の外、朝のグラウンドに集まりつつある人影。 つまり自分は、まったくこれで良いのだろう。 「我等が後輩達は皆きちんと自主性があるようで。 ええ、結構なことです。」 生徒会副会長は、いつも通り、穏やかな笑顔でそう呟いた。 (16) 2021/10/31(Sun) 23:16:44 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖「──はい、グラウンドは一時"使用中"です。 うん、罷りません。突っ切るのもダメですよ。 面倒がらず迂回してくださいね。」 これはグラウンドの手前で交通整理中の副会長。 自分の出る幕ではないし、手を出すつもりも無いけれど。 まあ、怪我人が出れば処置くらいはすべきだろうなあ。 続く睨み合いを遠くに見ながらそんな事を思う。 (24) 2021/10/31(Sun) 23:44:26 |
柏倉陸玖は、ヒクイドリには臆した方が良いと思う。 (a23) 2021/11/01(Mon) 0:41:00 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖「──おや、一件落着ですね」 片手を庇のようにして、少し遠くの生徒の輪を見る。 見た限りでは怪我人も居ないよう。 「やはり何事も適材適所というもので。 後の事も、適任にお任せするとしましょうか」 暫く様子を見た後に、交通規制は解除された事だろう。 少し季節外れとはいえ。せっかく雪も降っている事だ。 積もったなら、学生らしく遊ぶのがよろしい。 (75) 2021/11/01(Mon) 1:47:01 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖廊下を行く最中、ふと足を止めて。 精巧に描かれた油絵、見覚えのある光景。 何にだって、確かに見ている人は居るものだなあ。 一人、そんな事を思う。 それから、結露した窓、その向こう。 今は少し様相を変えた、 それでも画の中にあるものと同じ景色を少しばかり眺めて。 「いやはや、随分冷えますね」 温かい飲み物、売り切れていないといいなあ、なんて。 そんな事を呟いて、また歩き出す。 (135) 2021/11/01(Mon) 22:33:52 |
柏倉陸玖は、何となく寒気を覚えた。10点減点。 (a61) 2021/11/01(Mon) 22:35:43 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>160 鏡沼 「う〜ん、まあ最終的に判断するべきは先生方と本人ですから。 そうですねぇ…本当にこう、ただ寝かせたままにしますと 打ち上げられたみたいになりそうですが…」 下に雪を積んで傾斜を作ってやって、 少し斜めにした方が格好が付くかも……。 「なるほど、そうでしたか。 うん、それでも。 ああやって、鏡沼君があの場に居た事は。 何をしたわけではなくとも、ちゃんと意味がありますよ。」 だって、今こうして俺に ちゃんと皆無事だったと伝えられましたでしょ、なんて。 いつも通りの笑みをそのままに、 巨大イカ雪像と、その周囲の生徒の方に視線を送った。 (162) 2021/11/02(Tue) 2:36:09 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>163 鏡沼 「きっと、ダイオウイカも 打ち上げられる事くらいありますでしょう。」 もしかしたら、ないかもしれない。 視線の先、一人の生徒の姿を見遣って。 確か談話室での鍋パの主催だったか。 あの何とも言えない、けれど長閑やかで賑やかな一時。 それを思えば、これもらしいと言えばらしい。 「ははは。まあ、居ると思えば居る。 これもまた一つの定義。そんなものでしょう。」 たとえ、あなたの所在が何処であっても。 自分は今、確かにあなたが"そこに居る"と感じている。 そしてあなたは、こうして確かに応えを返しているのだ。 であるなら、真実どうであるかに関係無く。 ただあるがままを観測している側にとっては、それが全てだ。 「ええ。いつも助かっていますよ、鏡沼君。」 そんな言葉を掛けて、視線を戻した先に。 あなたが居なくたって構わない。 自己満足で投げ掛ける言葉なんてそんなもの。 聞く人は、居てくれた方が有り難くはあるのだけど。 (164) 2021/11/02(Tue) 6:27:32 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖同じ生徒会の後輩と並び、他愛無い話をしている間に。 どうやら雪像作りは終わっていたようだ。 「うーん、78点くらいですかね」 背泳ぎするダイオウイカ雪像を遠目に見て。 飽くまでも一個人の感想です。 (181) 2021/11/02(Tue) 20:11:21 |
柏倉陸玖は、結構採点基準が甘いのかもしれない。 (a91) 2021/11/02(Tue) 20:11:36 |
柏倉陸玖は、人と距離を置いている。いつだって。 (a92) 2021/11/02(Tue) 20:12:15 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>188 鏡沼 「創意工夫は評価されませんとね。」 口調こそ軽いけれど、これは本当の事。 そうして事態を聞けば、 笑みはそのままに、少し雰囲気を変えて、暫し考えた後。 「…異能が原因、という事であれば。 抑制剤を使えば、一先ず騒ぎは沈静化するはずですが…」 それも薬が効いている間だけ、ではあるのだけど。 まあ、その後の事は学校側の仕事だろう。 「…うん、後の事を考えるよりもまず行動、ですね。 薬の持ち合わせはあるのでご安心を。 俺が普段使っているものですから、 よく効きますし、効き目もすぐに出ます。」 他に解決策があるに越した事は無いけれど、それはそれ。 あなたが薬を受け取り届けるか、柏倉を案内するなりすれば。 この騒ぎは直に収まることだろう。 (189) 2021/11/02(Tue) 20:51:48 |
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