【人】 因幡 理恵[まぁ確かに腹は減っていたし、肉まんもありがたく一口食った。「こっちもうまいな」ただし皮だけ。 理恵が皮だけですませてやったというのに、フウタは中身もごっそり食っていったものだから、ぶうぶうと文句を言った。「もう一個は食いきれん!」ぶうぶう。まだちょっとご機嫌斜めです。 超絶格好いいキーホルダーはなぜか買わず、足湯のコーナーに向かう。 ドクターフィッシュ体験は断られそうになったが、フウタはちらりと足を見て「タイツか」と納得すると、角質を食われる準備を始めた。 咳払いに「風邪か?」二秒で忘れそうな合いの手を入れて、そしてやっぱり二秒で忘れて、湯に差し入れる足をワクワクとのぞき込む。 その瞬間、他の客に群がっていた魚たちが一斉に反応した。 いったいどうやって察知しているのか、水を跳ねさせながらフウタの周りに集まると、音さえ聞こえそうな勢いでフウタの足を突き始める。 ほおおおと目を輝かせてのぞき込んでいたが、やがて見てるだけでは我慢できなくなり、「どうじゃフウタ!」「どんな感じなんじゃ!」「教えてくれんのか、フウタの『いけず』!」ぶるぶる震えるフウタに感想をねだっては、精神統一の邪魔に勤しんだ。 そして15分後。 つやつやの足になった亀は、一言だけ感想を言った。 ほーん? と分かったような分からんような顔で頷いて、指を一本入れてみた。ただちに集まってくる魚たちに「おぉこりゃくすぐったいの」うひゃひゃと上機嫌に笑う。最初からこうすればよかったですね。]* (21) 2020/12/29(Tue) 10:59:13 |
【人】 因幡 理恵[暗くなってきた温泉郷を、手を繋いで歩く>>17。日中は日差しが暖かかったが、日が落ちると息が白くなった。その分、手の温かさがありがたい。 遊び疲れたと思っていたが遊技場にテンション上がった。 しかし壊れた機械をいつまでも置いてるのはどうかと思う、いくら打っても太鼓が幽霊吐くし。 フウタは何も言わなかったが、ぶふっと噴き出す音を「なんか言ったかフウタ!?」聞き逃さずに振り返り、「理恵が頑張ってるのに笑うとはどういう了見じゃ」口を押えるフウタにぶうぶうと文句を言う。その間にも点数が下がっていった。 「こんなのはもう習わん」フォローされても見習の称号にぶうぶうと文句を言って、卓球台の方に向かう。 ハンデをと共に球を送ってやると、一呼吸の後に、フウタがラケットを振りかぶる。 ヒュ、と風を切る音に、とっさに肩をすくませる。振り返った先では、軽い球が、ぽんぽんと跳ねていた>>18。 大見栄切った割にあっさり負けた(個人の感想です)ため、むぅとぶすくれながら「次はこうはいかんぞ!」何回か挑戦しては同じようなことを繰り返し、他の客たちにひそひそされ始めたころか。「……今日はこの辺で勘弁してやる」むくれたままフウタの腕をぐいぐいと引っ張ってその場を離れた。] (22) 2020/12/29(Tue) 16:02:01 |
【人】 因幡 理恵[場所が変われば気分も変わる。 食事は部屋に用意された。精進料理と言うのか、理恵の分には肉や魚が使われていない。どうやら前もってフウタが頼んでくれていたようだ。 吸い口やお浸し、田楽や湯葉。肉が好きな人向けにも配慮されているのか、生麩の煮つけは一瞬肉と間違えた。チーズと思ったものは豆腐の燻製だったらしい。フウタの料理はまた違うが、彼も彼で満足そうだ。 舌鼓を打ちながらぐいのみを差し出すと、フウタが改まったことを言う。>>19] おぉ? なんじゃなんじゃ突然。 心配せんでも、これからも面倒見てやるぞ。 [鼻の穴を膨らませると、得意げに笑う。 しかしちょろんと注がれた酒の量にすぐに機嫌は移ろって、「もっとのむ」たしなめられれば「じゃあフウタがのまんか?」「よしついでやる」「のみきれなかったら理恵がのんでやる」そんなやりとりをした後に、結局残りの酒はしょぼしょぼと備え付けの冷蔵庫にしまった。 亀齢萬年うまいです。] (23) 2020/12/29(Tue) 16:03:21 |
因幡 理恵は、メモを貼った。 (a2) 2020/12/29(Tue) 16:16:39 |
【人】 つながれうさぎ 理恵[遊技場では、兎が折角頑張ってぼこぼこ演奏しているというのに、フウタときたら笑いおった。問い詰めれば、笑っていないと首を振りながらも、俯いて震え出した>>26ので、] やっぱ笑っとるじゃろお主! [のぞき込んで証拠を押さえてやろうと、バチを握ったままずかずか近づいたが、目的を果たす前につんのめる。機械とバチを繋ぐ紐が、ビィンと張って理恵をつなぎとめていた。 「べつに向いてなくないし」「壊れとるだけじゃと言うとるじゃろが」「紐も邪魔じゃ、あれじゃ動けん」フォローが重ねられても、あくまでも機械のせいにしつづけた。 絶対に認めん理恵が下手だなんて。 卓球だって絶対に負けたなんて認めん。 「そもそもたぶんるうる間違っとるそんな気がしてきた絶対そう負けてなんかないし」珍しく言い訳が真実になった瞬間だった。 しかし二人とも気づけないだけで。 卓球場を後にする際に、何やら一組のカップルとすれ違ったか。 どこかはしゃいだ様子で浴衣の乱れを主張するメスに、「おぉ交尾しやすそうな服じゃの」思ったことをそのまま口に出したが、喧噪にかき消されたか。フウタも一瞬そちらを見ていたが、すぐに興味を失ったのか、特に足を止めることなく卓球場から離れた。その頃にはカップルのことなど忘れていた。 あと二秒長く見てたら足ダンしてた危なかったな。] (30) 2020/12/30(Wed) 11:30:52 |
【人】 因幡 理恵[料理はやたらと種類が多く、そしてやたらと量が少ない。その分、様々なものを味わえる。一口食べては「おー」感心してはもっもっと頬張った。 フウタの方も、品は違えど似たようなもので>>27、肉や刺身を突く様子に「美味そうに食うの、なんの魚じゃ?」「なんじゃ分からんのか」興味は持ったが「いや理恵はいらん」のーさんきゅーした。「食いたきゃやるが」小鉢とはいえ、こうも品数が多いと満腹だ。 盃を満たす酒も、改まった言い方も、理恵の気を良くさせる。 温かい愛情と同じように、注がれる酒を当然のように受け止めて、酵母の香りに満足気に目を溶かす。荷の重さに耐えた甲斐があった。 くいくい飲んでは「さすが美味いの、雑味なくキレ良く料理を引き立てる。まぼろしのめんじょうしんぱくまいをぜいたくにごじゅっぱーせんとせいまいしているだけのことはあるのじゃ」呪文を唱えながら、ンフーと唇を舐めた。 ちょびっとしか飲めないとは惜しい。フウタに酒を注ぎながら、「美味いから! 美味いから大丈夫じゃ! のみきれなかったら理恵がのむし」にぎにぎ。 居酒屋バイトで覚えた「一気コール」はやめておいた。 令和の世に一気はいかんの。] (31) 2020/12/30(Wed) 11:32:23 |
【人】 因幡 理恵[部屋の風呂という提案に賛成すると、フウタの頬がほころんだ。明日にまわすフウタ>>28にこくこくと頷く。 今日は入らなくとも、二泊もあれば温泉に入れるだろう。 温泉街ってそんなに見るものないし。 しかしすぐにぶつぶつ呟き始めたフウタに「なら深夜に行くか?」「そうすると寝るか」「温泉で寝ると死ぬらしいぞ」「しんれいげんしょうというやつじゃの」話しかけたが、フウタは自分の世界に入り込んでいたので聞こえなかったかもしれない。 部屋に置いてある施設案内には、邪な思いを抱いたカップルたちの為に「貸切露天風呂あります ご希望の方はフロントまで」とか書かれていたのだが理恵には読めない。 邪とか言っちゃだめですね。貸切風呂は小さなお子さんがいるご家庭にとってもありがたい存在ですし。令和令和、令和の配慮。]* (32) 2020/12/30(Wed) 11:33:09 |
(a4) 2020/12/31(Thu) 7:52:09 |
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