81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】
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| これはまだ"肉"の焼ける匂いがする少し前の時間。 二階からふらりと降りてきたメイジ その顔色は、疲弊したように悪い。 「────ねえ、誰か、リョウ見かけてない?」 ニエカワのことをそう呼んでいる。 メイジは最近、彼と友達になった。 友達が友達を心配するのは当然だ。 「病室に見当たらないんだ」 「昨日すごい調子が悪そうだったし そんなフラフラ出歩くはずは──…………」 だんだんと消え入りそうになっていく言葉 メイジには霊的存在は、見えない、聞こえない。 そしてまたどこかへふらりと、歩き出す。 (11) 2021/07/05(Mon) 14:59:45 |
| >>1 フジノ 「……ねえ、フジノ…」 メイジは今日も、静かに座っているあなたに声をかけた。 以前遊んだ時よりも少しだけ疲れた顔をしている。 お腹がすいているだけかもしれない。 「なんか、あっちのほうから匂いしてくるよ…… もしかしたら、食料配ってるのかも……行かないの?」 メイジは"肉"が焼かれてる。調理場の方向を一瞥した。 (12) 2021/07/05(Mon) 20:02:29 |
| >>14 フジノ 「……大丈夫。さっき……動き回ったから疲れたのかも。 フジノのせいじゃないからね!」 眉を寄せた面持ちに何かを察したのか ただの偶然か、そう言って、へらりと笑う。 「オレは──……うん、行こうかな。」 少し考える素振りを見せてから、頷く。 腹が減ってるのは事実だ。一緒に調理室へ向かう。 (17) 2021/07/06(Tue) 13:10:41 |
| >>20 >>24 【肉】 「あ、なんかみんな集まってる? 食べる食べる。お腹空いちゃったし! ……フジノも入ろ!」 メイジは入口付近で止まるフジノの背中を、そっと押した。 調理台の前に座り、皿に乗った"猿肉"をじっと見つめて 「……いただきます」 手を合わせた。 おもむろに手に取って、また見つめて──噛みちぎった。 味わっているのか黙って咀嚼している。 村の山に猿などいないことは知っていたが 忘れているのか、特に何も言わなかった。 「お腹減ってるからかな……おいしいかも……はは」 (26) 2021/07/06(Tue) 21:40:26 |
| (a7) 2021/07/06(Tue) 21:42:08 |
| >>33 >>+10 【肉】 「そう"猿"だって。オレ初めて食べたよ──」 ふいに、背筋に何か悪寒に似た気配が走る。 メイジは突然、手に持っていた肉を落とした。 友達の姿は見えないし、聞こえない けれど"なにか"の気配は感じた。 そして、その気配がなにかを思い起こさせた。 少し血の気が引いたような顔色をして押し黙ると 目を塞ぐように、両手で顔を覆い、うずくまった。 (34) 2021/07/07(Wed) 2:25:33 |
| >>36 【肉】 背中を摩る温度に、少し落ち着きを取り戻す。 「…………セナ……さん…………」 「今ここに──…………」 メイジは、怯えたような目でなにもない場所に顔を向けた。 もうそこにはなんの気配もなかった。 「………ごめんね」
小さな、呟きが漏れた。 気が動転しているのかなんなのか なんにせよ、状況にそぐわない言葉だった。 「うん。オレは、平気──」 メイジは頭を振って、顔を上げる。 食事をやめることはしなかった。 (38) 2021/07/07(Wed) 17:58:03 |
| メイジは、"肉"を食えるだけ食った。食べなければ、生きられない。 (a15) 2021/07/07(Wed) 17:59:40 |
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