人狼物語 三日月国


245 【R18】×××な部屋に閉じ込められた王子様と騎士の選択

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【人】 王子 シール

[夜の街道を通って再び街に入る。寝静まった街並みは静かで、戻った宿は控えめながらも明かりがついていた。
宿の主人は、わたしたちの帰りに気付くと出てきて、
心配したのだと話しかけてくる>>1
大きくて元気な声に、詫びと感謝を返してから、]


 ああ、主人。予定を変更したい。
 二泊の予定>>0:5だったが、もう一泊延ばしてくれ。


[夜明けまであと数刻。
朝を迎えて宿を発つだけの気力体力の回復は、
今からでは望めそうにない]


 あと、今日はわたしの誕生日なんだ。
 ……ふふ、ありがとう。

 今夜の食事にはうさぎパイの他に、
 取って置きのケーキを出してくれ。

 えっ、取って置きなんてない?
 そう言わずに、何か用意してくれ。頼む。


[明るいやり取りを挟めば、気持ちも回復するか。
食事はいるかと聞かれたが、何も要らないと返して
水だけ受け取ると、部屋に戻った]
(3) 2024/01/26(Fri) 0:40:18

【人】 王子 シール

[部屋の片隅。
あの辺りに従者が座っていたのは今朝の出来事だ。
昨日の今頃は、わたしは慣れぬワインに酔っ払って
ぶっ倒れていたんだっけ]


 ……ふふ


[何だか可笑しくなって小さく笑う。
少しずつ、これまでの日常が戻ってくる気配がする。]
(4) 2024/01/26(Fri) 0:41:49

【人】 王子 シール

[眠る前に風呂に入ろうと支度をしていると、
扉の外から従者の声がして、今から外へ出かけるという。
もしかして、さっき行けと促した場所へ赴くのだろうか。
ならばわたしは、昨日言った通りに留守番>>0:45しよう]


 ……わかった。
 わたしはもう寝るよ、おやすみ。


[そう返せば、すぐに扉の外の気配は去ったか。
これも日常のやり取りの続きだと思った。
従者の行先は、これまでとは違うかもしれないけど
]
(5) 2024/01/26(Fri) 0:42:15

【人】 王子 シール

──夕方──



[従者と再び顔を合わせたのは、宵の口だったか。
食堂の以前と同じテーブルで待ち合わせる。
半日ほど遅いおはように(自分も遅いと突っ込んでいたが)>>10
思わずふふ、と小さく吹き出す。
苦笑を浮かべる顔に笑みを返して]


 ゆっくり休めたか?
 わたしも先程まで眠っていた。
 おかげで頭はスッキリしたが、腹が空きすぎてな
 ……ほら、早く席に着け


[店内に漂う料理の匂いに、先程からお腹が鳴りっぱなしだ。
従者を促して向かい合わせになると、
早速店員を呼んで料理を運ばせる。
目の前に並ぶ、ちょっと豪華な内容に目を輝かせていたら、
一度聞いた事のあるフレーズで、誕生日を祝われた。>>10]
(11) 2024/01/26(Fri) 14:19:31

【人】 王子 シール



 
……っ、あ、…あり、
がとう…



[思わずそちらを見て、少し頬を赤らめて頷く。
前にそれを聞いた時の後の事を思い出しかけて、]


 
グ〜〜



[遮るように、わたしの腹の虫が鳴った。
自分でもビックリするほど大きな音だったから、
向かいの従者にも聞こえたかもしれない。
わたしはさらに、顔を赤く染める事になった]


 あああ、ホラ、早く、食べようっ
 い、いた、っ、いただきますっ


[あたふたと動揺しながら、
作法もそこそこに早速料理に手を伸ばした。
丸一日以上何も食べなかった後ですっかり食欲が戻ると、
まるで育ち盛りの少年のようにがっついてしまう]
(12) 2024/01/26(Fri) 14:23:15

【人】 王子 シール

[ついでに食う勢いで酒を注文するも、
運ばれた杯を受け取る前に従者に取り上げられてしまい、]


 ……。


[まあ、前回痛い目にあったしな。
大人からの忠告はおとなしく聞き入れよう(王家のダジャレ)]
(13) 2024/01/26(Fri) 14:23:46

【人】 王子 シール

[食事の後で、バースデー仕様にデコられたケーキが運ばれる。
オーナー兼シェフの特製だ。
大好きな苺がたくさんのっていて、見るからに美味しそう。
さっそく一口食べる。
見た目を裏切らない美味しさで、
苺の甘酸っぱさと生クリームの甘さに、ほっぺが落ちそう]


 うふふっ


[ニコニコと上機嫌に笑って、肩を竦める。
続けて二口、三口と頬張った。ゆっくりと味わって記憶する。

一年後の同じ日には、王城に居るであろうわたしにとって、
従者とこうして向かい合わせにケーキを食べる機会は、二度と訪れないだろうから……]
(14) 2024/01/26(Fri) 14:25:54

【人】 王子 シール

[二人でケーキもすべて平らげ、
テーブル上の皿はすべて空になる。
お互いに満腹になって苦しいと笑った後で、不意に表情を改めた]


 ……この後、話がある。
 わたしの部屋に来てくれ。


[真面目な口調で伝えれば、従者の表情も変わったか。
程なくして席を立ち、店主や店員に食事内容の感想と感謝を伝え、
和やかな雰囲気を作ってから食堂を出る。
従者が一旦自室に戻るならそうさせて、先に自室に戻る。
照明に火を入れて、仄かな明かりで室内を照らした時、]


 ……あ、


[わずかな変化に気付いた。ベッドの脇に置いた白い花は、
これまでの瑞々しさが失われ、枯れていた]
(15) 2024/01/26(Fri) 14:28:12

【人】 王子 シール

[そこへ、部屋の扉がノックされる音がする。
枯れた花はそのままにして、部屋の入口まで向かうと扉を開けた]


 ……入れ


[目の前に立つ従者を見上げ、すぐに扉の内側へと招き入れる。
この街に来るまでは、従者を自室に入れるなど絶対にしなかったが、体の秘密がバレた以上、そうする必要もなくなった。
それに今から伝える内容も、他の者が近くにいる場所では話にくいというのもある。
そうした話合いも、今までの旅では不要だったのだが……、]


 実は先程、城から書簡が届いた。


[従者に物書き用机の前にある椅子を勧めてから、
用件を切り出す。わたしが夕方に目を覚ましたのは、届け物があると部屋をノックされたからだった。荷物の中から書簡を取り出し、中に目を通しながら話を続ける]
(16) 2024/01/26(Fri) 14:32:22

【人】 王子 シール

 

 近日中に王が退位され、後継の兄が即位する。
 わたしも急ぎ、城に戻らねばならない。


[なお、書簡に関しては昨日出した手紙>>0:95に対する返事ではなく、予め準備されて数日前には発送されたものだ。
書簡を預かる役目は複数いるが、
どのように居場所を探知して届けるかは不明である。
ちなみに、これまでに書簡が届いた回数よりも、
刺客との遭遇が多かったりもするのだが]
(17) 2024/01/26(Fri) 14:32:49

【人】 王子 シール

[さらに話を続ける]


 明日からは馬で移動するぞ。
 馬も途中で立ち寄る宿も、すでに手配済だそうだ。
 国境の付近で一泊、王都の近くでもう一泊だ。


[馬は宿に到着したら、新たに乗り換える。
徒歩ならまだ半月近くはかかったが、馬の足だと本当に速い。
また、用意された宿に入れば、城から遣わされた使用人なども居るのだろう]
(18) 2024/01/26(Fri) 14:33:32

【人】 王子 シール

[二人の間が多少気まずいとしても、
空腹で目の前にご馳走が並べば、楽しく過ごせた。
やはり食は三大欲求の一つだ

今日が誕生日だと伝えれば、オーナー兼シェフが腕を振るって、
味は元より見た目にも美味しい料理を出してくれた。

デザートに食べた苺のケーキも、
思い出と一緒に、生涯忘れられない味になっただろう。
ドサクサで頼んだ酒は従者に取られてしまったので、
次の機会にするとして]


 わたしに遠慮せずとも飲めばいいのに。
 お祝い事なんだから。


[と、従者の手元にある杯を勧めたけど、
断られてしまった>>19
主を差し置いて飲むわけにはいかないか、と、
こちらは見上げた忠誠心だと改めて感心する]
(23) 2024/01/26(Fri) 20:29:54

【人】 王子 シール

[食事の後は部屋に呼んで、外では聞かれたくない話をした。
急ぎ城へ戻れと要請があった事を共有する。

従者は勧めた椅子には座らず、立ったまま背を伸ばして聞いていた。>>21
内容に関しては、予想外だったのだろう。>>22
長かった二人旅が今夜を含めて、あと三泊足らずで終わってしまう。話を聞いている間、従者はどのような思いを巡らせているのだろうか]


 ……話は以上だ、


[と要件を切り上げた後で、彼が向かったのは、
部屋の出口ではなく、…───]
(24) 2024/01/26(Fri) 20:31:08
王子 シールは、メモを貼った。
(a0) 2024/01/27(Sat) 9:35:46

【人】 王子 シール

──王都へ──



[翌朝は寝不足だろうが何だろうが、予定通りに宿を出立する。
世話になった宿屋の主人からは特別に、うさぎパイのレシピをいただいた]


 これと同じ材料が手に入れば、
 作れるんだな……ありがとう


[感謝を伝えながら受け取って、
そのまま横に控えるエースに手渡す。
わたしはこれまでに料理をしたことがないから、
きっと彼が上手く作ってくれるだろう、……。

こあとは、書簡の指示通りに行動した。
指定の場所まで赴いて馬を借りる。
馬が途中でバテてしまわないように休憩を挟みつつ、
それでも出来るだけ急がないと、
日没までに次の宿には間に合わない。

二人で過ごす甘い時間も確保できないまま、
街道を急ぎ、駆け抜けた]
(26) 2024/01/29(Mon) 13:17:17

【人】 王子 シール

[宿に到着すると、予想した通り城から遣わされた使用人が居た。
これまで着回しつづけてきた衣服や装備を一部、
新しいものに交換する。
明日には王都に到着するのだから無用と思ったが、
彼らがここに居るのは監視や警護が主な目的だろう。
わたしたちが予定通りにここへ着かなければ、
彼らはそのまま追跡隊になった筈だ。

そして、彼らの前ではまだ「王子」として振舞った。
「王子に戻りたくない」が、肉親に会うまでは演技を続ける。

当然ながら従者とも部屋を分けられた。
部屋だけでなく、フロアも分けられた。
食事も別々で、使用人たちの給仕を受けながら、
広いテーブルで一人で食べる。

旅の間は常に、彼と同じ食卓で向かい合った。
恋人同士になってからは間もないが、そうなる前からずっとそうだった。二人で一緒の食事は楽しかったし美味しかった。
今の食事は内容が豪華だとしても、とても味気ない。]
(27) 2024/01/29(Mon) 13:17:51

【人】 王子 シール

[移動の疲れもあってか、その日の晩はすぐに眠りに落ちた。
翌朝、馬場の前で跪く従者の姿を認めると声をかける]


 おはよう、……よく眠れたか?


[言葉を交わすのは、宿に到着した時ぶりだ。
たかだかひと晩離れていただけなのに、どこか懐かしい気もする。
ほんの少しだけ頬を熱くしてから、用意されていた馬に乗った]


 さあ、出発しよう。


[今日も丸一日馬を駆って、王都を目指す*]
(28) 2024/01/29(Mon) 13:18:24

【人】 王子 シール

──城下町の宿にて──



[王都に入って城下町まで来ると、馬を下りた。
長距離を移動した馬に感謝を伝えて労うと、
従者と並んで宿へと向かう]


 城下町、三年ぶりか……それ以上か
 久しぶりだな
 
 わたしはあまり、こちらへは来なかったけど、
 お前にとっては懐かしいのではないか?


[賑わう街並みは、一昨日まで滞在した花街かそれ以上だ。
既に日没を迎えた後だが、人通りは活気に溢れて、
寝静まる様子が見られない。

わたしたちは花街でしたのと同じように、
立ち並ぶ商店の店先を眺めたり、気になるものを手に入れたりして、束の間のデートを楽しんだ。
宿への到着時間は指定されていないと思って油断していた。
まさか、]
(29) 2024/01/29(Mon) 14:10:16

【人】 王子 シール

 

 なに、既にチェックイン済?


[ようやく宿に着いてフロントに向かうと、
わたしに用意されている部屋は既に客が入っているという。
しかも、]


 わたしが?


[数刻前にあなたをお通ししましたと、宿の主人は言い張る。
わたしは一瞬目を丸くして、すぐにある考えに思い至る。
まさかと思うが、]


 ……すまん、その部屋を教えてくれ
 わたしも向かわせてもらう…───あ、いや、
 別に争うってわけじゃない。
 し、知り合いなんだ、
……たぶん



[説明もそこそこに部屋番号を聞き出すと、そこへ向かう。
ちなみに城下町だからといって、
王家の人間の顔を皆がすべて知っているかといえば、
そうでもない。
そもそも、わたしは長年旅に出ていて、サインは虚弱で
城からほとんど外に出られない
…───はず
]
(30) 2024/01/29(Mon) 14:10:46

【人】 王子 シール

[部屋の扉には鍵がかかっていなかった。
ノックもしないで、いきなり扉を開ける。そこには、]


 『遅い、遅すぎる!待ちくたびれたぞ』


[ソファーに足を組んで座り、
不機嫌極まりない様子でこちらを見る彼は、
見た目はわたしと瓜二つの王子、サインだった*]
(31) 2024/01/29(Mon) 14:11:05

【人】 王子 シール

──双子の王子──



[目の前にサインがいる光景が信じられなくて、
扉の付近で茫然としていると、
さっさと入って扉を締めろと促される。
従者も呼ばれたので、この部屋には三人だ。
突っ立ってると目障りだからと、ソファーにも勧められる。
言い方が不遜だが、気遣いは細やかだ]


 『俺の作ったスケジュールでは、
  もっと早くここに着いたはずだぞ。何故遅れた?』


[なるほど、あの書簡に記された鬼スケジュールはコイツが組んだのか。と理解するも、問われた内容については答えられず、代わりに首に巻いたショールに軽く手を添える。
城下町で買ったばかりのコレは、エースが見立てた。
まさか、これを選んでいたから遅くなりました、とは口が裂けても言えない…]
(32) 2024/01/29(Mon) 15:09:51

【人】 王子 シール

[サインがお忍びで来たいが為に、
この宿には城の使用人たちが居ないのかもしれない。
それは察する事ができたが、そもそも何でサインが
ここに居るんだろう]


 何故ここにいる?
 わたしに会うなら、こちらから城へ向かったのに
 そもそも、体の具合はどうだ?


[気になる事を立て板に水で問うたら、
一度に聞くなとキレられた。それもそうか。
ならば、サインから話し出すのを待とうと、彼の手元を見たら、]


 おい、お前……それは、ワインではないのか?
 飲んでいいのか、というか飲めるのか?
 わたしにも寄こせ


[身を乗り出して杯を取り上げようとしたら、当人からの抵抗に合うばかりか、横からも従者が「失礼」と前置いて、わたしを毅然と止めようとしたかもしれない。ずるい、ずるいぞ]
(33) 2024/01/29(Mon) 15:10:31

【人】 王子 シール

[ちなみに、ワインは成人になる前から飲めたそうだ。
虚弱体質のくせに飲めるんだへーと思ったら、どうも今は虚弱ではないらしい]


 どういうことだ?


[と、問えばようやく聞けた。
今から三年前、わたしが旅に出てしばらくしてから体質は向上し、
今では剣術や馬術もある程度嗜むらしい。なんと。
どうしてそうなったと聞けば、]


 …────、


[わたしにとっては、受け入れがたい内容だったが、残念ながら筋は通っているようだ。
つまり、わたしがサインの体を弱らせていた原因なのだと。
王家の双子で男女は凶だという予言との因果関係は不明だが、
双子の男女が近くに居てはよくない、
という結論にはなったらしい]
(34) 2024/01/29(Mon) 15:12:07

【人】 王子 シール

 

 信じられない。
 そんな戯言、鵜呑みに出来るか


[せめてもう一度一緒に住んでみて、サインがまた弱ってくればその説を信じてもいいが、このままでは引き下がれない。
まるで、わたしが悪いみたいじゃないか]


 ……


[すぐに言葉が出てこなくて、
わたしは沈痛な面持ちで項垂れた。*]
(35) 2024/01/29(Mon) 15:12:32

【人】 王子 シール

[兄…いや、弟から城に戻ってくるなと言われた。>>L7
健康になったから、王の補佐は不要だという。
それは、そうだ。
そうだが、……いいの、本当に?

誕生日を迎えた日の夜、
王子に戻りたくないと泣いた。>>-49
それが叶うと思って、良いのだろうか]


 ……は、…承ります、…陛下


[椅子から下りて跪き、両手を胸の前で交差して頭を下げる。
ぱっと頭を上げたら、むす顔したサインと目が合った。
こういう形式的なものをすごく嫌うくせに、
本当に国王が務まるのか?]
(36) 2024/01/29(Mon) 17:16:17

【人】 王子 シール

[王政に関わるなと言われたが>>L7
肉親としての縁を切ったわけではない。
父母に会いたくなったら、いつ城を訪れてもいいって。
(ただしお忍びで)
サインについては、

『忙しくなかったら、話くらいしてやる』

だって。
幼い頃、病床に伏せっている時は、外で起きた事体験した事を話して聞かせていたっけ。(それが、サインの体調を悪くさせていたと考えると、気が重いが)
(37) 2024/01/29(Mon) 17:17:24

【人】 王子 シール

[サインが城へ戻る前の、ほんの僅かな時間に、
旅の土産話を聞かせてあげようか。
花街で偶然手に入れたSENBEIを茶請けに、
剣術武闘会の話をしたり、

試練の間の話は……うん、出来ないな。
バザーでぼったくられそうになった事も……言えない]
(38) 2024/01/29(Mon) 17:18:32

【人】 王子 シール

 

 ……ほら、夜も遅いぞ。
 早く城へ帰れ。
 

[余計な事を語ってしまう前に、弟を城へ帰そうと促した*]
(39) 2024/01/29(Mon) 17:18:59

【人】 王女 シール

──即位の日──



[サイン王子が成人になってから間もなく、
王城では即位式が行われた。

現国王は老齢のため退位し、
第一王子のサインが新国王に即位する。

儀式に第二王子シールの姿はなく、
代わりに遠い異国の地から贈られたという、
祝文が読み上げられた。

シール王子については、のちに、
その国で姫君と恋に落ちて永住を決めたという噂が、
国内でまことしやかに流れた。

 …───サイン王の治世が、始まる]
(40) 2024/01/29(Mon) 18:24:58

【人】 王女 シール

[王城の中庭は解放され、王の即位を祝福する国民で溢れ返った。
王城のバルコニーから新国王が姿を表すと、
皆が一斉に手を振り、祝福の声を上げる。
その群衆の中に、わたしたちは居た]


 見えるか?
 ……ああ、かなり遠いな。
 
 でも、姿は判るぞ……立派になった。


[こちらから向こうは、かろうじて見えても、
向こうからこちらは、気付くまい。

父から継いだ王冠と錫杖、深紅のローブなど。
王の象徴たる装いに身を包んで、小柄ながら既に威厳すら感じる。
……身内のひいき目かもしれないが。


その姿を目に焼きつけてから、振り続けていた手を下ろす]
(41) 2024/01/29(Mon) 18:26:07

【人】 王女 シール

 

 ……さて、わたしたちも行こうか。
 

[また、宛てもなく旅をするか。
それとも、二人で暮らす家を探すか。いずれ子を産んで育てるなら、人々が優しい土地が良い]
(42) 2024/01/29(Mon) 18:26:39
 




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