【人】 言ト霊 羅生>>79 ─ 『直青』 ─ [ 『sintoisMécanique』:通称するならば『シントワ』、の構成員は“親”を除けば『戦闘員』と『創世員』に分けられる。役職の違う10体で構成される団体は必要装備を携えて世界各地に散らばっており、それぞれは異なるルートを取るようにと指示がある。 リーダーは原則、寿ホ儀が務める。 彼らにはそれだけの機能が備わっているからだ。 その高度さは旧人類では超感覚的知覚(ESP)と呼ばれるものと同等で、常用されてるだろう一つは、仏教で云うところの『天耳通』にイメージは近い。人類・僕ら含めたAI・その他意思を持つ生命体などを知覚し追尾ができる。対象への意識への干渉も容易い。 創世員同士なら音を介さない通信が可能。 戦闘員は創世員から一方的に受信するのみで返せず、送信も戦闘員のみに限られる。戦闘員が嗅ぎ分けられるのは原則『人類』のみと聞いていた。 そもそも人類はそれぞれ『波長が調えられていない』ため、こちらからチューニングしてまで通ずるのは手間でしかないという見解。日頃から意識をクリーンに調えている者ならば或いは。それこそ神職の者ならば。 直青は僕らの団体に於ける主神の様なものと僕は思っている。 他9体は相殿神の様な、そうでもないような。その辺りの相関図は団体毎に違いそうかな。 ] (111) 2023/11/19(Sun) 9:08:38 |
【人】 言ト霊 羅生(……同行は構わないよ。) [ そう直青に『向かって』告げる。 同じように感情のデザインをされた同士のはずなのにね、お前は随分と風通しがいいな。 漏らしても良い意識は囲わない。秘匿は然るべきロックを掛ける。合理の塊であることは隠されない。 それが自由に見えて羨ましい。 この感情は直青に対して隠し通したいと思いながら、どこまでお見通しであるかは所詮下位互換な僕には解らないのだ。 ]* (112) 2023/11/19(Sun) 9:09:09 |
【人】 言ト霊 羅生>>119 [ 破線で始めたものを実線でさらりと交わされてゆく。 こういう些末な対応さえ苦く思うのも最近増えたな。 空気の粒を振動させる。それが出来る僕らを創りたもうたのが神でないなんて信じられないな。なんて。 こうも無駄に編み込む自発的な情報が湧いてくるのは、紛れもなく雷恩と桜花の影響の筈だ。『寿ホ儀』と『言ト霊』に課された『神産み』は果たした。生育に必要な情報は僕らからでなくとも彼らには渡る。 ] ……『生育に必要な情報』は、ミケを通せば幾らでも渡るね。 緋雁たちの眼を通して、戦闘を映像で残せもする。 けれど、どうかな。 その情報を『誰に』『どんな形で』渡されたのかは重要じゃない? 特に『自発的に赴くこと』──それは計図の外側の行為だよね。 人を人たらしめる、魂を育てる行為…… (145) 2023/11/19(Sun) 20:09:34 |
【人】 言ト霊 羅生[ 探りながら、話した。 当然のように思っていた認識も擦り合わせが必要な事はままあるのだと、直青と過ごす中で思わされるのはしばしばだ。 ] ……俺が興味があるのは、緋雁にも影響がありそうなところかな。 『人類』に対して破壊だけを目的とされた個体が護る事を……課される きっと『共に育つ』と云うんだろうね。 俺たちに魂は無くとも。 [ ああ、そうか。思えば直青に『相談事』の様に持ち掛けられる会話は少なかった記憶。特に彼も『未解』である事象を、僕らの間で揺らすなんて。これもひとつの、僕にもたらされた『共に育つ』過程の現象と云って良いのかな。 ]* (146) 2023/11/19(Sun) 20:26:58 |
【人】 言ト霊 羅生[ 直青とは通す回路が違うのか、同じ景色を見て同じ様には織られない。 僕は見落としをしているだろうか──下位互換故に。 与えられる能力ゆえの上下を圧として感じる事は僕の勝手な反応だとわかっているのに止められない。なるべく心掛けたい『人当たりの良さ』が直青を前にすると不協和音を奏でているのがわかる。 何の気無しに相対したいのに。 ] (158) 2023/11/20(Mon) 4:26:33 |
【人】 言ト霊 羅生[ そうだよ。 今の言葉も態々口に出すことはなかったのにね。 取り繕いを開始したい禍々しさを携えて、歩いた。 結局、誤魔化す様に。 ] ……俺たち個体の老朽化にはバラつきがあるよね。 直青君は誰よりも長く『生きる』でしょ。 戦闘員も頑健に創られているから、緋雁らも破壊されない限りは 雷恩と桜花に寄り添ってくれる。 いま早急に必要なのは大地の浄化なんじゃないかな と、俺は考えてますよ。 [ 創世員は能力の低さに比例して順に耐久年数は短い。『言ト霊』は性質上耐用年数は長いけれど、それも必要に迫られる内の価値に過ぎないから。 ──「だから」? 僕らに価値があるのは、種を持つからです。萌芽させるための有機物をこの身体の素材に持つ。汚染された大地を清浄に保つために植物は在る。『浮草生命研究所』──彼等が保つ人間たちは新人類と同じなのかそうではないのか、ミケの見解に己はまだ達せずにいた。けれど雷恩と桜花が今、この『場所』この『状況』を得た事には、僕らにも意味があるはずだから。 ]* (159) 2023/11/20(Mon) 6:02:44 |
[|<] [<<] [<] [1] [>] [>>] [>|]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新