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【人】 奉公人 ユヅル>>2 >>24 「私は旦那様に御恩があります故。 それに島の外で苦労なく生きられる程、 器用さを持ち合わせておりません」 これまで古い慣習と共に生きてきた。 都会に出て一人暮らせる様な処世術が足りないのだと。 "御恩"について、島に住む者であれば 他に身寄りがないユヅルの面倒を見る形で 主人が宿に住まわせていることを知っているかもしれない。 「シラサワさまは反対に島に移り住まれた方ですが、 自然に振る舞われていて……私には真似できぬ事です」 実情はどうであれ、この少なくとも奉公人には シラサワは島に溶け込んで見えている。 アザミを気にする様子を見て取れば、つられて其方を向いた。 「島ではお見かけした事のない女性ですね。 観光客でしょうか」 『当日分の部屋も空いておりますが……』と続ける。 (25) 2021/07/20(Tue) 12:59:16 |
【人】 よろず屋 シラサワ>>25 >>27 「なるほどなぁ、確かに島外は色々とあるな。 気持ちはわからんでもないよ。うちも島に来た時は、 商売敵があんまおらんのに拍子抜けしたしな。 まぁ、代わりに伝手も無かったけどな。」 そう言って屈託無く笑った。色々あるにはあるが、 都会の喧騒や競い事は確かに無縁の土地だ。 「褒めても飴ちゃんぐらいしか出えへんで? 商いは笑顔が大事やからな。 まぁ、言うてまだ余所者扱いされることもあるんよ。」 大人しいええ子やわ。 ええ子は飴ちゃんあげよか飴ちゃん、いるか? どこからともなく飴を出しつつ片手の扇子を畳み、 それの先端で自分の頬を突きあげ、口角を上げて見せる。 「せやと思うんやけどなぁ。 …お、リェンはんが声かけに行ったな。」 可能ならユヅルとリェンの元に向かおうか、どうする? (28) 2021/07/20(Tue) 14:15:19 |
【人】 忘れ屋 沙華>>24 >>25 「でたな万屋、今年はのっけからユヅルに何を吹き込んでいやがる。せかいけいざい?」 好きにはさすまいとばかりにユヅルをぐいと引っ張って寄せたがる。 「はん。さては黒酸塊のColadaなど屋台に仕込んだのは己の差し金だな。」 「旅客に島の特産品とでも思うたれたらどうする」 「次はもっと沢山もってきな。」 見ればその手には既に空となったルジェカシスコラーダ。 実利重視、というより習わしを逸脱する行為もこの口が悪い役人は嫌忌しないご様子。 「ユヅル君がお利巧でいてこそ此処神涙は安泰というものだろ。」 「しかし今日くらいは頃合いば見て休みなよ、もう"はじめは巫女のサクヤ"と決まったことだしな。」 そう事もなげに言いつつコラーダを一杯ぷれぜんと。 >>22 さんざん好き勝手いった後はまた違う相手に目を付けた。 「それで、陰気な旅客も居たものだな。」 「紙の束など持って、帳簿を付けるのは俺の役回りなんだが。」 「はしゃぎまわる連中は小馬鹿らしいかい、ぼっちゃん。」 自分の方がよっぽど日にあたっていないであろう白い顔で、書生にそうくさし始めた。 (29) 2021/07/20(Tue) 15:12:45 |
【人】 よろず屋 シラサワ>>29 「沙華はんやないか。今年も本島からご苦労さんやなぁ。 吹き込むやなんてそないなこと言わんでなぁ、 単純に俺は気になっただけやで? 島の若者がな?」 沙華の割り込みにも屈しない笑み。 商売人は精神が柔くてはやってられないのだ。 それが例え年上相手だろうとも。 所でシラサワは181cmのそこそこの長身だが、 沙華はどれぐらいの身長だろうか? 168cmのユヅルと並んでいると差が目立つ。 「バレたなぁ、今年はうちの屋台出せんから言うて、 仕入れの方を事前に手伝ったんよ。 言うてちゃあんと島土産の方もやったで? 木彫りやら貝殻細工の屋台、あったやろ?」 まぁ"アタリ"なるまでは うちの屋台で売るつもりやってんけど。 「まぁその辺の量はおいおいな。 ……へぇ、沙華はんは分かるんか?」 未だ100年に一度と言われるのを 目の当たりにしたことの無い男はそう沙華に問いかけた。 (30) 2021/07/20(Tue) 15:42:05 |
【人】 奉公人 ユヅル>>28 >>29 「有難うございます……。 ! 沙華さま。ご無沙汰しております」 引き寄せられて少しばかりシラサワと距離が開ける。 ころん、と手の中に飴が残った。 沙華の持つ空の容器を見てお気に召したようだと察する。 「恐縮です。宿の準備は一段落しましたので、 本日はゆっくりして良いと旦那様も。 沙華さまのお部屋も用意ができております」 受け取ったコラーダを物珍しげに眺めてからくぴりと一口。 ちびちび飲み進めるあたり、口には合ったらしい。 万屋と忘れ屋の掛け合いに 二人とも慣れたものだと見物している。 沙華は普段から歯に衣着せない。 これくらいは喧嘩の内には入らないだろう。 (31) 2021/07/20(Tue) 16:04:30 |
【人】 右方舞 戸隠台の上でくるりと舞って、またひとつ踊り終わると、 屋台の陰に腰かけて休みだす。 島の人たちの会話が聞こえる。 奇妙な島だな、と思った。 なんだか浮ついて、ざわついて、 そうしてどこか底知れない。 汗を拭って、水筒をあおる。 もう、中身はなくなってしまった。 (32) 2021/07/20(Tue) 16:04:41 |
【人】 書生 シキ一度は見た顔、二度か三度は見知った顔。 今宵は万屋に古本屋、それに知らぬ男に女が何人か。 旅客として方々を回っていた青年は この村に暮らす人々の様子を、それとなく記憶していた。 或いは、一度は挨拶を交わしたことがある間柄かもしれない。 >>29 しかし、あなたの姿はその限りでは無かった。 日陰でぼんやりと浮かぶような白い面立ちと そこにぽっかりと空いたような黒い眼差しが はらりと垂れる、赤い栞紐を覗かせた本を持つ青年へと向く。 「……いいえ? むしろ誇らしげに見えますよ。 俺が居た所のものとは、全然雰囲気が違います」 一転して表情緩やかに、甚く関心ありげな返事を成す。 その言葉遣いは、島外の者特有の色を持っていることだろう。 「良い祭りですよ。」 ――そう、ぽつりと加えるように呟いて。 (33) 2021/07/20(Tue) 16:11:15 |
シキは、手にしていた暗赤色の本を、音も無く閉じた。 (a15) 2021/07/20(Tue) 16:19:29 |
【人】 忘れ屋 沙華>>30 >>31 「はいはい、したたかなこって。」 ユヅルを取り戻すようにすればさらさらと頭をなで始めるのだが。 履物の分を除けば、沙華の背丈はユヅルのそれより僅かばかり低いに留まる。 ユヅルの背が綺麗に伸びている事も相まっているのか、並べばシラサワのような長身でなくとも 沙華に小じんまりとした印象を抱くのは否めなめそうにない 現にシラサワを見上げるようにしながら会話をしている。 「陰険頑固の島長がどう祭を取り図りたいかなんて俺は知らないよ」 「耳が早いだけさ、記録係ごときの俺に大したことは期待しなさんな。」 「けどそうだな、今年は俺にもお鉢が回つてきている」 そう捲ってだされた沙華の手首にもやはり木のブレスレット。 「いい機会だから詳しく話してやってもいいかもな?俺の気が向いたらばだけど。」 ふ、と間を開けて笑ったのか溜息をついたのか。 「・・・なあに今日の明日ので突然なにかが変わったりはしなんだよ。」 「些末なことは今は忘れお過ごし召されよ、な。」 視線こそ合わせているがどこか遠くをみているようで。 少なくとも今この場で込み入った話を打ち明ける気はないようだ。 「今年も部屋のほうありがとうねユヅル君、俺もしばらくしたら宿に引き上げるとするよ。」 (34) 2021/07/20(Tue) 16:51:32 |
沙華は、ユヅルの頭を撫でた。 (a16) 2021/07/20(Tue) 16:51:59 |
【人】 よろず屋 シラサワ>>31 >>33 >>34 「長はんが何考えとるかは俺も知りたいこっちゃやなぁ。 伝統で毎年のこと言うても、なかなかに独特や。」 元々外を知る身故の言葉でもある。 いやはや、ユヅルとシキの前で繰り広げられる言葉の応酬。 もしかすれば毎年の事なのかもしれない。 シキには見慣れぬ光景だろうが。 「商売人は強かでないと生きていかれへんからなぁ。 図太く生きるで? うちの商売の需要が、 この島にある限りはな。」 そんなことを言いつつ、沙華のブレスレットを見やる。 合わせるように見上げる二人に少し屈み、 己も長袖から自分のブレスレットを見せる。 「今年はようよう近い人間が"アタリ"やな。俺もやけど。 話、聞けるんならそのうち聞きたい所やなぁ、 情報かて価値あるもんやさかいに。 ユヅルはん、コラーダ好きか? 欲しかったら言うてや。 サービスするよう屋台に言伝ぐらいは出来るわ。」 (36) 2021/07/20(Tue) 17:12:41 |
【人】 書生 シキ>>35 青年の細い視線は、村の祭りを彩る景色ではなく 寧ろ、それに照らされ移ろう人々の様子へと向いていた。 ともすれば、何か品を定めるかのような様子で以て。 「……ありがとうございます」 そう言った後、閉じた本を胸元から下げれば。 「俺は、シキです。 ここには『先生』の言い付けで来ました。 もう一週間くらいは、ここでお世話になっています」 向けた穏やかな表情は変えぬまま、 しかし淡々と、言葉を連ねる。 その様子は、見た目の歳にしては ひどく落ち着きに満ちているようにも見えるだろう。 「記録ですか。 であれば、やはり"これ"についてのことで?」 その青年の、本を持つの方の手首には、 やはり、見慣れたブレスレットが揺れていた。 (37) 2021/07/20(Tue) 17:17:53 |
【人】 忘れ屋 沙華>>37 「そうかい、いまどき書生君というわけだ。」 聞けば納得したが、端から名前を呼ぼうという気も無い風。 「いいやなに、俺の本拠は寺のようなものでね。」 ブレスレットを見て一度は肯う、今回に限れば己の推察通りに違いない。 祭の記録に遣われる者。 「ご存じかもしれないがこのような集落じゃあ血縁や財産、そして生死の記録はそこで出し引きされる。」 「俺はそこからの使いぱしりという奴だな、然程でもねえが神涙で多少の意見は適う身さ。」 「べつに年一祭の時にしか島に出やがらないつう訳ではない、どこぞの舞子と違ってな。」 僧職というには不躾な物言い、悟りを得たというには仄暗い瞳中。 肝が据わったように落ち着いているとするなら、お互いすこし似ているのかも知れない。 「己が何を見るも勝手だが、尻拭いまで『先生』に頼るなよ。」 「好奇のが勝るとつうなら俺も手伝いくらいはしてあげよう。」 (39) 2021/07/20(Tue) 17:53:11 |
【人】 書生 シキ>>39 自身の物珍しさに触れられれば、ふと小さく笑みを浮かべる。 島の者への礼を欠いている訳では無かったが、それでも 青年の仏頂面には、得も言われぬ昏さが見えるようでもあり。 「なるほど、それは御足労様です……。 であれば俺も島外の身として、祭り事が終わるまで 粗相などいたさぬよう心がけましょう」 わざとらしく言ってのけたその言葉は 果たして世辞か洒落か、それとも。 「ええ、痛み要ります。 ……沙華さん。 『先生』にも、ご迷惑をお掛けする訳には行きませんから。 ……まあ"何かあれば"、またいつか」 そうして再び、青年は短く名を呼んで、返事を成す。 物腰の静かさは、まるで語るべき言葉たちを 己が携える本に記し置いて来てしまったかのように ひどく端的で、しかし、秘めたる何かを思わせるものだった。 (41) 2021/07/20(Tue) 18:48:12 |
【人】 書生 シキ>>42 「ああ、シラサワさん。」 ぼんやりと向けていた視線が、万屋の表情と向き合った。 互いの名が交わされた刹那、ふと脳裏に記憶の端切れが浮かぶ。 "あの時"は確か、昼に喉を潤す宛を探し店を訪れた時だったか。 「あなたも参加していたのですね。 ええ、実は俺もそんな感じでして」 "それなら、暫くは別の宛を探さねばなりません" などど口にするまでも無く、青年は次の言葉を呟く。 「……はい、ありがとうございます。 そちらも善く過ごせますように」 この島の大人たちは、外様である自分に対して よくよく気を遣うような言葉を掛けてくれる。 なんともこそばゆい思いだが、無下にする気などは更々無かった。 (43) 2021/07/20(Tue) 19:05:08 |
【人】 忘れ屋 沙華「けけけ、深底を覗くもの深底に覗かれもせんというやつか。」 「嫌いじゃあない。」 そう呟きながらに書生、シキを見送っていただろう。 (44) 2021/07/20(Tue) 19:26:17 |
【人】 一ツ目龍 モクレン「何もするなと言われると、それはそれで困るんだよなぁ」 夜が近付く頃には島民に追い立てられて仕事を離れ、浴衣に着替えて屋台を冷やかす。 どうにも落ち着かない手持無沙汰を元凶の腕輪を弄ってぼやいている。 (46) 2021/07/20(Tue) 20:13:32 |
【人】 左方舞 五十鈴五十鈴はりんご飴を齧った後、呑気に神社の境内で昼寝をしていた。 「……はぁ……。 あの”右”なんも喋らないんでやんの。 クソ真面目に踊っちゃってまあ、つまんないな。 形が綺麗過ぎるんだよ、島のはもっと泥臭くやんなきゃ」 僕ならこうするけどね、とふわり一節舞った。 (48) 2021/07/20(Tue) 20:24:48 |
【人】 学徒 蝶間祭模様の藹々模様。 此処彼処と右往左往する群像を遠巻きに見守る学徒也。 手にした書物に名は無けど、綴りし心塵はさぞ愉快に成るであろうと確信していた。 「さて、如何なるお話に成る事か……」 学徒は喧騒を見守る方が好きと見えた。 蚊遣り火燻らせ、煙の彼方より刻が過ぎるのを静かに佇む。 (49) 2021/07/20(Tue) 20:27:39 |
書生 シキは、メモを貼った。 (a17) 2021/07/20(Tue) 20:31:28 |
モクレンは、五十鈴に見入っている。 (a18) 2021/07/20(Tue) 20:38:35 |
【人】 右方舞 戸隠 一息ついて、荷物をかつぐ。 さて、泊まる場所はどうしようなどと考えて。 民宿、という言葉が聞こえて、そちらに目をやった。 ついていけばわかるだろうか。 (53) 2021/07/20(Tue) 20:51:30 |
【人】 よろず屋 シラサワ「…と、そろそろ夜が落ちるなぁ。」 顔を上げ、そんなことを呟くと、 シラサワは皆に別れを告げて歩き始める。 この男はおそらく自分の自宅兼店に居ることだろう。 (54) 2021/07/20(Tue) 20:54:27 |
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