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【人】 希壱[長いようでいて、短い夢だった。 高校生の時の修学旅行。 そこで植え付けられたもの。 毎晩、愛しい人を殺す夢を見る。 毎晩、いとしい人に殺される夢を見る。 ……そんな、 呪い 。毎朝目覚める度に、身体の何処かに"跡"が残った。 首を絞めていた手形。 心臓を抉り取られていた傷跡。 苦しさも痛さも無かったけれど、 呪いは今もここにあるのだと思わされた。 でも、自分を許すことなんて出来ないから。 その呪いすらも受け入れた。 大切な仲間だった。 こんな俺を受け入れてくれた、大切な────] (0) 2020/09/18(Fri) 17:17:14 |
【人】 希壱[…そう。大切な仲間。 そんな大切な仲間を憎んで、恨んで、嫌って。 溢れ出た感情を抑えることも出来ずに。 毎晩、毎晩、誰かを呪って。 そんな哀れな狂人の最期は、 仲間の手で葬られてしまったのだけれど、 そんな思いを抱えた代償に与えられた呪いだった。 呪いの期間はたったの一年間。 けれど、長い長い一年間だった。] (1) 2020/09/18(Fri) 17:17:50 |
【人】 希壱[あの修学旅行の思い出を、 たった数人しか覚えてはいないのだ。 俺が苦しんでいたって。 俺が悲しんでいたって。 気持ちを共有できる人間は、僅かしかいない。 あの日、皆で決断をしたことを。 覚えているのは、裏切り者だけだから。] (2) 2020/09/18(Fri) 17:18:46 |
【人】 希壱[…あぁ、ほら、今も。 きっと、懐かしい夢の続きだ。 もう見ることはないと思っていた、 卒業式のあの日から、 もう見ることはないと思っていた、 自分が、死ぬ、────────────] (3) 2020/09/18(Fri) 17:19:42 |
【人】 希壱[目が覚める。 ……というより、目が勝手に開いた、 の方が正しいのかもしれない。 覚醒し切っていない頭では、 ただ目の前に扉がある事くらいしか認識できないでいた。] …………、…………………………? [思考がまとまらないまま、扉に手を伸ばす。 この扉を開ければこの空間から抜け出せるはずだ。 どこに繋がっているかなんてわかんないけれど。 この真っ暗闇にいるよりはきっと………] (5) 2020/09/18(Fri) 17:20:20 |
【人】 希壱……………………………………? [見るからに何かの店内だった。 カウンターの向こうでは、店員らしき男が一人。 ここは何処なのか。 俺はどうしてここに居るのか。 目覚めたばかりの頭で理解する事も出来ず。 扉の真ん前で立ち止まってしまう。] (6) 2020/09/18(Fri) 17:20:56 |
【人】 希壱["漫画喫茶コズミック" 家の近くにそんな漫画喫茶なんてあっただろうか? それとも、大学の近くに出来たのか。 いや、そもそも俺は こんな所にくる用事なんて無かったはずだ。 あの子の為に、早く家に帰らなくちゃいけなくて…] (8) 2020/09/18(Fri) 17:22:03 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[そりゃあたくさんのお客さん方が この店にはいらっしゃるので。 スキュラの万引き犯、 人をお召し上がりになる方。 開口一番「俺、死んだのか」と仰る 物騒めなお客さんも、案外そんなに 珍しいものでもなかったりする、かも。] 実感湧かないかもしんねッスけどね。 [アルバイトは曖昧に笑ってみせる。 (こういう時は本当に亡くなった方もいれば “病”の方もいらっしゃるので注意だ) ゆる、とカウンターの奥で尾を揺らして 目の前の歳若い少年を、無遠慮に 矯めつ眇めつ眺めて、嗤う。] (11) 2020/09/18(Fri) 18:24:24 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす案外、「死んだ」って方が 夢だったりしてね。 [ふしゅるるる、とアルバイトは 長い舌を覗かせて笑った。 『人間』からすればきっと こんな化け物の姿は『悪夢』から出てきた クリーチャーに過ぎないのかもしれない。 これを夢か現か、決定するのは彼次第。] (12) 2020/09/18(Fri) 18:25:42 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[……とはいえ、年端も行かない少年を 虐めて遊ぶような性悪ではないから、 また手元の万葉集へと視線を落として] ……何れにせよ、ここにお前さんが来たのは 何か意味があるんスよ、多分ね。 心残りがあるのか、それとも 魂が天国にも地獄にも行けない迷子なのか その辺俺には分かんないッスけど。 バイトなんで、俺。 [だから、この一介のアルバイトにできるのは 食事や休憩所を提供するか、 少年が“次”へ進めるよう、 優しく見守ってやるだけなのだ。]* (13) 2020/09/18(Fri) 18:27:19 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 約束の刻 ― 豪奢な椅子。 赤のベルベットの上に、腰を下ろし 優雅にカップを傾けている一人の魔女は、緩く口元を綻ばせる。 『また、この時がやってきたわね ねぇ、可愛いミケ……いつぶりだったかしら?』 傍らの愛らしい下僕に視線をやると、 蒼い瞳が細められた。 語りかける声色は、優し気で 恐ろしい魔女のものとは思えないものだった。 魔女の傍らに、揺らめいていた1匹の紅い蝶に、 何処からともなく現れた、無数の同じ紅い蝶が集まると それは人の形に姿を変える。 『魔女様、魔女様、グロリア様! ミケもね、覚えてないの、ごめんなさい だから、いっぱいいっぱい、昔のことだよ!』 ぴょこんと頭の上の猫の耳を揺らしながら、 たどたどしく告げるのは、 (14) 2020/09/18(Fri) 20:24:36 |
【人】 空腹な迷い人 レックス 『そうね、前のゲームがいつだったか 昔過ぎて、忘れてしまったわ 弟子ももう、ここにはいないし まぁ、覚えていないのだから、仕方がないわね』 優しく白い毛並を撫でながら、 魔女はどうでもいいと言うように、ただ笑った。 『さぁ、ミケ、お客様を迎える準備をして頂戴』 『魔女様、魔女様、グロリア様! かしこまり〜なのです!!』 嬉しそうにぴょんと飛ぶと、 白い猫の使い魔は、再び紅い蝶へと姿を変えて 館のどこかへと消えた。 (15) 2020/09/18(Fri) 20:24:39 |
【人】 空腹な迷い人 レックス再び、鐘の音が鳴り響く。 鬼の青年以外の客人たちを呼ぶ為に 魔女は、一人、部屋の中。 時を刻まない振り子時計を見上げた。 文字盤を開けば、そこには大きな砂時計が一つ。 さらさらと砂が落ち続けている。 だけど、もう砂は残り僅か。 『最後の"ゲーム"になるのかしら それとも、続けされてくれるのかしら ――――ねぇ、ベネット?』 静かに閉じられた蒼い瞳。 脳裏に浮かぶは、一人の男の顔。 ただの娘が、魔女になったあの日。 男が約束した言葉を、今でも覚えている。 砂時計をひっくり返すには、 彼の命を使うしかない。 (17) 2020/09/18(Fri) 20:24:44 |
【人】 空腹な迷い人 レックス魔女になった とき 人ではなくなった瞬間に、彼の記憶からも ただの娘のことは消えたはずなのに 何度も、何度も、この砂時計をひっくり返すために 彼はこの時計館にやってくる。 青年、少年、少女 時に老婆や、老人だったこともある 何度も生まれ変わる度、魔女のために命を捧げる 『ねぇ、知っていたかしら? 今回が―――― 100度目 なのよ?』愛しげに砂時計を撫でる 命を吸う度に、赤く、紅く、朱く、染まっていく砂。 魔女は、恋をしない 魔女は、愛さない それは、愛して、愛しく想って、涙を零せば もう、魔女ではいられなくなるから (19) 2020/09/18(Fri) 20:24:50 |
【人】 空腹な迷い人 レックス自分がなぜ魔女になったかすら、 遠い記憶すぎて思い出せないのに 彼との約束だけは、なぜか憶えているのは、なぜなのか 今はまだ、理解できない ――理解してはいけない 100度目を迎えたら、どうなるかも分からない 彼がかつての魔女に何を願ったのか 私がかつての魔女に何を願ったのか 今はまだ、――――思い出せないから 『ミケが、お客様をもてなしてくれているようね さぁて、今回の"ゲーム"は、何人生き残るかしらね』 館の魔法が発動する気配を感じて、表情は魔女のものに変わる 残忍に、残酷に、冷たく、美しく、魔女は――嗤った* (20) 2020/09/18(Fri) 20:24:53 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 大広間 ― [ 二度目の鐘が鳴り響き、 やがて人の気配が館の中へと消えて行くのを感じる。 他の参加者が来たのだろう。 さて、自分は何番目の客人か ――本当は一番なのだけど 大広間の扉を潜れば、そこに先程の猫の少女が立っていた。] (21) 2020/09/18(Fri) 22:39:36 |
【人】 空腹な迷い人 レックス 『ようこそ、時計館へ えーっと、お客様に当館の主、 時の魔女グロリア・べアトリクスより、贈り物です えと、お部屋の鍵だよ!! 魔女様は、次の鐘がなったら、みんなに会うんだって! だから、それまでお部屋でも、この部屋でも お庭や図書室、好きなところで待っていてね!!』 [ だんだん言葉遣いが戻っていることに気づかずに 無邪気に愛らしく少女は、そう案内をする。 鍵は、少女と客人の目の前をふわふわと漂っている。 金色の豪奢な飾りがついたその鍵には、 1から11までの数字が記されていた。 少女は、その鍵が2階の客間の鍵であることを告げる。 客人の問いにいくつか答え終えれば、 すぐにその場を立ち去って、忙しそうに 大広間にお菓子を置いたり、お茶を出したりせっせと もてなそうと一生懸命働く姿は、まぁ、健気で可愛らしい。] (22) 2020/09/18(Fri) 22:39:38 |
【人】 空腹な迷い人 レックス僕は、この鍵を……宜しくね、ミケ [ まるで初めて会ったかのように挨拶すれば、 大広間のソファに腰かけた。 幾人かの先客と、会話をしつつ、 "ゲーム"が始まるのを待っている。 ――――さて、今回の"ゲーム"はどんなものなのか。**] (23) 2020/09/18(Fri) 22:39:40 |
【人】 希壱[いや、うん。本当に。 死んだら実感なんてわかないものなのだ。 痛みなんて一瞬で、 そのくせ、すぐに痛みを忘れてしまって、 自分が死んだかどうかもわからない。 周りの反応を見て、漸く死んだことに気付くのだ。 …そうそう。人間は、眠りにつく直前の 5分間の記憶は何も覚えていないらしい。 それと同じ事なのかもしれない。 ……なんて。ただの経験上での妄想、だけど。] (25) 2020/09/18(Fri) 23:24:48 |
【人】 希壱……夢なら、いいんだけど。 でも、もう何度も死を経験したから。 これが、夢なのか現実なのかなんて、 そんな区別はもう分かんねぇや。 (27) 2020/09/18(Fri) 23:26:14 |
【人】 希壱………意味、か。 [アルバイトと名乗る店員は、 俺がここに来た意味を知らないらしい。 それなら、彼に呼び込まれた訳ではなさそうだ。 死んだ、なんて言ったけれど。 やっぱり実感なんてなくて。 でも、もし死んでいたとしても、 なにか未練があったからこそ ここに居るのかもしれない。 未練なんて決まりきってる。 あの子の事だ。 あの子を遺してきてしまった事だ。 ……だとしても、 なんでここに居るのかはわからないけれど。] (31) 2020/09/18(Fri) 23:28:50 |
【人】 希壱[チラ、と部屋の奥の蔵書に視線を移す。 そういえば、あの子が生まれてから 一人の時間なんてロクになかった気がする。 ……いや、厳密に言えば一人の時間は沢山あった。 でも、その全てを"お手伝い"に費やしてきたから。 両親に構って欲しくて必死だったから。 勉強以外にゆっくり本を読む時間なんて 思い返せば、全然なかった。] (32) 2020/09/18(Fri) 23:29:29 |
【人】 希壱……あの本、読んでもいいの? [カウンターで本へと視線を落とす彼に尋ねる。 仮にもここが漫画喫茶なのであれば、 きっと読んでもいいはずだけれど。 ……まぁ、生まれてこのかた、 漫画喫茶なんて利用したことがなかったから。 何か間違った作法があったなら、 それも含めて指摘して欲しいところだと ぼんやりとした頭でそう思った。]* (33) 2020/09/18(Fri) 23:30:07 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす愚問ッスねえ。 ここは本を読むための場所サ。 [少年からの問い掛けに視線を上げて アルバイトはにやりと笑った。] ソファに座ってよし、ごろ寝してよし。 飲みながら食べながら読んでよし。 何をどんな風に読んでも だぁれも君を責めないッスよ。 [至ってシンプルな決まり事を 誘惑するみたいに囁いて。] (34) 2020/09/19(Sat) 10:10:57 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[彼がどんな生き方をしてきたか アルバイトには見抜く力はない。 けど、生きながらにして何度も死んでいる…… そんなこと言われたら解らざるを得ない。 娯楽が無い、怨嗟の満ちた故郷で生きたからこそ 何としても漫画を持ち帰ろうと思ったんだ。 あくまで声音だけは優しく アルバイトは少年を諭す。] …………ま、とりま読んでみるッスよ。 こんなに沢山あっちゃ、何を読んでいいやら 分かんないかもしれないッスけど。 [少年が手に取る本に迷うようなら アルバイトは、故郷に持ち帰ろうとした 一等衝撃的だった本を、尻尾の先で示すだろう。 人ならざる力を持ってしまった少年が 「海賊王」になるために、大いなる海へと 旅に出る漫画である。 人の形をしてもしていなくても関係ない、 祝い事があれば皆で肩を組んで 宴ができる、素晴らしい世界の話。] (35) 2020/09/19(Sat) 10:11:54 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす……あ、ちなみに泥棒は駄目ッスよ。 [注意事項はそれくらい。 やる気のないアルバイトは長い舌を覗かせて ふあ、と欠伸をひとつ。]* (36) 2020/09/19(Sat) 10:16:16 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 謁見室 ― [ 三度目の鐘が鳴り響く。 客人のもとに舞い降りた紅い蝶の招待状。 謁見室に集めれた客人たち。 様々な思惑をその胸の内に秘めて、 今は、魔女の訪れを待っている。 客人たちの中にベネットもいた。 しがない本屋と名乗った男は、 人好きのする笑顔の爽やかな男だった。 彼を殺すことが、条件に含まれている。 少し憂鬱だが、人を殺すなんて、初めてではない。 ――――願いを叶える為なら、悪魔にでもなろう 何せ、元々鬼なのだから ] (38) 2020/09/19(Sat) 19:27:31 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 謁見室で語られたのは、魔女との"ゲーム"のこと。 客人たちの中に隠れた魔女を探し出すゲームに 勝利すれば、願いを叶えてくれるなのだろ言う。 "隠れ鬼" あぁ、嫌なゲームをする。 殺す相手は投票で決めるらしい。 与えられた懐中時計で、 部屋番号に対応したものに投票できる。 大広間の大時計で18時に投票結果が発表され、 選ばれたものを殺さなければいけない。 魔女は、投票以外でも殺しても構わないと言っていたが 投票されてもいけないが、ベネットも殺さねば。 悩んでいると、ふいに耳元に囁く声] (39) 2020/09/19(Sat) 19:27:35 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 大きく息を吐く。 ぴったりすぎて、笑えてくるが、 ――――これを悟られてはいけない。 他のゲーム参加者を欺き、利用して、――生き残らなければ 3日間生き残ること ベネットを殺すこと 最悪、この2つだけは、満たそう。 心の奥でそう呟けば、鐘が鳴る。] (41) 2020/09/19(Sat) 19:27:39 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 鬼の夢 ― [ 深く深く眠りに落ちていた頃。 ゲームの合間の、ひと時の休息時間。 それは、過去か、現在か、はたまた未来か。 夢の狭間で垣間見える風景は、 懐かしいような、見覚えがないような。 不思議な光景だった。 ただ、これは"夢"だと、はっきりと理解していた。 これは"夢"だから、 いつか必ず、現実に戻らなければいけないものだと] (46) 2020/09/20(Sun) 21:53:01 |
【人】 空腹な迷い人 レックス 『 天使様も、神様も信じてない だけど、君のことは信じているよ 』 『 "ただの娘"で、いたかった だけど、神様は 私を"ただの娘"として生んでくれなかった 』 (47) 2020/09/20(Sun) 21:53:04 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 手を伸ばした。 愛しい人の背中が見える。 黒い髪が、風にさらさらと靡いている。 金の髪が、陽にきらきらと煌めている。 振り返った彼女は、野花のような愛らしい笑みを浮かべて 振り返った彼女は、野薔薇のように可憐な笑みを浮かべて 白く細いその手をとって、そっと抱きしめた。 柔らかな感触、甘い匂い ――不思議と食欲は湧かない 鬼の嗅覚を擽る甘美な匂いに、鼓動が速くなるのに 獣の ただ胸に抱くのは、狂おしい程の愛しさ。 やっと、この手にできた喜び。 やっと、 たどりついた歓び。 押し寄せる感情に飲み込まれていった。] (49) 2020/09/20(Sun) 21:53:15 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ これは"夢"だ 誰の夢かも分からない。 "食事"をした時に、たまに見る夢にも似ていたが ここが魔女の領域だからか、いつもよりはっきりとしていた。 まるで自分自身が当事者のような気持ちにさせる。 過去なのか、未来なのか。 混ざった想いは、融けあって どちらが頂いていた想いかも分からなくなる。] (50) 2020/09/20(Sun) 21:53:23 |
【人】 空腹な迷い人 レックス『 これは夢よ、これはお前の感情ではない だから、今は眠りなさい もっと深く、今は何も考えないでいいのよ さぁさ、眠りなさい 哀れで愛しい鬼よ、眠りなさい 』 (51) 2020/09/20(Sun) 21:53:25 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 頭の中で、静かに歌うように魔女が言う。 魔女の癖に、子どもを寝かしつける母のような声色で だけど、身体は勝手にその言葉に従う。 もっと、深く眠りに落ちていく。 夢すら見ない程に、深い眠りに ――――あぁ、まだ"ゲーム"は始まったばかり**] (52) 2020/09/20(Sun) 21:53:27 |
【人】 橋本 雅治……一緒にシャワー浴びたら、さ。 俺のベッド来なよ。 朝まで、ちゃんと寝れるように ぎゅっとしたげる。 [そんな提案を、ひとつ。 請われてもう1戦……というのも 男冥利に尽きるものかもしれないけど。 でもタイマーで区切られた身体の関係じゃないから いつでも「次」はある。 寂しさなんか入る隙間のないくらい いつでもずっとそばにいる、つもり。] (53) 2020/09/21(Mon) 19:40:01 |
【人】 橋本 雅治[明日は札幌に向けての旅。 回転寿司食べたり、オルゴール博物館行ったり たくさんこの先にも道はある。 ……無理はさせたくは、無い。 だけど、もしわがままを言っていいならば 帰ったら、由人の作ったご飯を 一緒に食べたいと思う。 まだ、セックスの余韻の残る空気の中じゃ 言えないかもしれないけれど。] (54) 2020/09/21(Mon) 19:48:00 |
【人】 環 由人[ と、甘さの滲んだ朝の挨拶を。 今日は札幌のほうに行く。 オルゴール美術館に行って、海鮮を堪能して、 それからもう少し北海道の下の方。 登別にある温泉へと向かうのだ。 …昨晩は入れなかった、温泉。 時計はきっとまだ、朝食にも 早い時間を指しているはずだから。] …昨日シャワーで済ませたし、 ざっと温泉に浸かってから、 朝飯食いに行かない?せっかくだし。 [ そんな誘いをかけて、笑った。]* (56) 2020/09/22(Tue) 0:13:45 |
【人】 希壱[表紙に描かれた少年を見たことがある。 ……というより、 見た事ない人の方が少ないんじゃないだろうか。 見たことはあっても、読んだことは無い。 強請って買ってもらう、なんて事が出来なかったから。 ストーリー その物語だって未知数だ。 彼がいったいどんな話を繰り広げていくかが全くわからない。 …なんとなく、海賊がどうの、って話を聞いたことはあったけど。 だから、とりあえずと、一冊だけ手に取った。] (59) 2020/09/22(Tue) 13:30:12 |
【人】 希壱泥棒なんてしないよ。 そんなことしたら、なずなに顔向けできねぇしな。 [欠伸をする店員に向かって苦笑する。 たとえ、もう死んでたとしても。 俺はいつまでもあの子の兄なんだから。 悪いことはしちゃダメだぞって 普段から言って聞かせてたんだ。 死んだらセーフ、なんて甘い事言えないさ。 …というか、死後の世界にも泥棒なんて概念があるんだな なんて、ほんの少し関心してしまった。 もしかすると、 過去に誰かが盗みを働いたのかもしれないな。 …それが誰かは皆目見当がつかないけれど。 ] (60) 2020/09/22(Tue) 13:30:44 |
【人】 希壱教えてくれてありがとう。 ソファ、借りるな。 [ひと言断りを入れてから、本を片手にソファに座る。 辺りはとても静かで、 誰かが捲ったページの音が聞こえてくるくらいだろう。 目を閉じて、深呼吸をして。 その音に耳をすませた。] (61) 2020/09/22(Tue) 13:31:03 |
【人】 希壱[久しぶりの一人の時間。 久しぶりの読書の時間。 ほんの少しのわくわくと、ほんの少しの罪悪感。 …けれど、気持ちは驚くほどに穏やかだ。] (63) 2020/09/22(Tue) 13:31:57 |
【人】 橋本 雅治[情交の後しばらくは、火照りの余韻の中 二人で抱き合って過ごしたろうか。 そのまま泥のように抱き合って 眠ってしまいたかったけど 一日の汚れは洗い流そうと 二人でシャワーを浴びることになった。 汗も、涙も、お互いの体液も 石鹸の泡と一緒に洗い流して 明日を生きるために、清い身体を作っていく。 特産のラベンダーを使った 石鹸の香に包まれると、 目まぐるしがった一日のことが 何だか落ち着いた心持ちで思い返されて。] (69) 2020/09/22(Tue) 14:07:00 |
【人】 橋本 雅治[ハーブの香りと、由人の体温に包まれながら ベッドで温もりを分かちあって───── 気が付けばぐっすり、眠りの底。 カーテン越しに差し込む光から逃げるように むずかるような声を上げて うっすら目を開くと……] ………………う、 [由人のじっと注がれた視線と交わって 目をぱちくり。 何時からそうしてたのか、 気恥ずかしくて聞けやしないけど。] (70) 2020/09/22(Tue) 14:07:25 |
【人】 橋本 雅治温泉!やっと入れるな! [なんて、今日の予定を頭の中で組みたてながら うん……と上へ伸びをして。 室内温泉に足を踏み入れると ふわ……と湿気を含んだ暖かい空気が 優しく裸の体を包み込んでくれる。 檜で作った湯船の中には とろりと白く濁った湯が揺蕩っていて 指先を浸すと、なかなか熱い。] 外は寒いのかな。 露天だったら外に 出られなくなっちゃうとこだった。 [そんなことを言いながら湯に浸かって 二人で今日と明日の話でもしたろうか。 海鮮ならいくらや蟹が食べたい、とか 時間があったらヒグマ牧場に行ってみたい、とか。 ─────そんな中、ぽつり、と一言。] (71) 2020/09/22(Tue) 14:08:27 |
【人】 橋本 雅治……こうしてずっと一緒にいると 帰った時、寂しくなっちゃうかな。 由人が昼に生きて、俺は夜。 夕食と明け方だけの逢瀬、って感じの。 [白く濁った湯を掬って、ぱしゃり、顔を拭う。 俺の視線の先は濁り湯の中。 先の見通せない湯を見つめながら] …………店、任せられる子が育ったら 俺も昼に生きられる、かな? [今更、迎え入れて貰える気もしないし どんな仕事があるかも分からないけど、 もう少し長く一緒にいられるなら……なんて。] (72) 2020/09/22(Tue) 14:09:04 |
【人】 橋本 雅治[そんな独り言に、どんな答えがあったやら。 温泉から上がって服に袖を通して…… 俺達は今日という日を歩いていく。 知らない場所も、知ってる場所も 君と一緒なら、きっともう何も怖くない。]* (73) 2020/09/22(Tue) 14:22:08 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[ソファの上で変わる少年の顔色をちらりと見ては アルバイトは手元の本を捲る。 一体なんの本を読んでいるのやら 少年の心に落ち着ける場所があるのなら この本も、きっと漫画冥利に尽きる、はず。 人の心に同じ形はない、と どこかの漫画に書いてあった。 だからもしかすると、心の穴にぴったりはまる この一冊!というものに出会うのは 極めて難しいのかもしれないし そんな本、厳密にはないのかもしれない。 ─────それでも。] (74) 2020/09/22(Tue) 22:47:58 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[ それでも、確かに読んでいる時に このアルバイトの心は、満たされていた。 人の形をしていないくせに 人の心と同じように、 どうしようもなく寂しい気持ちは 漫画で、歌劇で、古い和歌の数々で 今もみっちりと満たされている。 ] (75) 2020/09/22(Tue) 22:50:46 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[ふしるるる……と喉を鳴らして アルバイトは心の中で諳んじた詠に くねりと身を踊らせた。 逢うことも叶わなかったあの子に やっと会うことが出来て この恋は実を結んだというのに より一層恋の心は募るばかり。 ……そんな歌だった、はず。 アルバイトは恋、というものを知らない。 実際に身を焦がすような気持ちに 見舞われたことがないのである。 だから、本や歌を読んでは空想する。 願っても願っても叶わない想いに 内から身を妬かれるのは、どんな心地か。] (76) 2020/09/22(Tue) 22:58:42 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[笑ったり泣いたりする少年を視界の端に、 アルバイトは汚れた本の表紙を撫でた。 ─────実際の恋はしたことはない、が。 この本の内容をもっともっと知りたくて つい次のページへ手をかけてしまう気持ち! 一冊読み終えた時の、じんと脳が 隅から隅まで満たされるような気持ち! あれも、「恋焦がれ」に近いんじゃないだろうか。] (77) 2020/09/22(Tue) 23:02:46 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[アルバイトは静かにとぐろを巻いて 漫画喫茶を訪れる者を待つ。 いつか人間の世界へ行って もっと焦がれるようなものを見つけて…… その「いつか」がいつかは分からないけど この、店中を埋め尽くす本が、 全て終わりを迎える頃には、きっと。 時間はいくらでもあるのだ、と やる気のないスキュラのアルバイトは その「いつか」を瞼の裏に描き続けている。]* (78) 2020/09/22(Tue) 23:07:55 |
【人】 環 由人[ 一人きり、眠る夜はいつだって 寂寞に苛まれて、どうしたって 孤独に抗えなくて、痛くて。 和らげてくれるのは、ただひとつ、 誰ともなく落ちる柔らかな、 ラジオのパーソナリティの声だけ。 そんな日々をずっと、過ごしてきた。 一度、したと思っていた恋が、 独りよがりで無意味だったと知った あの日からずっと、なにかと理由をつけて きっと、好機を自分から掴もうともせず 手を伸ばすことも諦めていた。 ずっと。] (79) 2020/09/23(Wed) 0:11:35 |
【人】 環 由人[───あの日、差し出してみた手は、 そういう好機だとは思っていなかった。 ただの───気まぐれで、好奇心。 曖昧にしていても許されるあの場所を くれた人に、なんとなく、どこかで、 恩返しのような気持ちもあったのかも しれないけれど、わからない。 ただ、あの日の己がいなければ、 いまこうして、多幸感に満ちることは なかったし、これから先、 長い道のりを歩いていくことへの 不安も尽きなかっただろうけれど。] (80) 2020/09/23(Wed) 0:12:09 |
【人】 環 由人[ 二人で浸かった温泉。 昨晩薄明かりの下でみた その裸体は、陽の光の下だと、 あのときよりもしなやかで、白く見えた。 提案に、いいなーと頷いて、 蟹はしゃぶしゃぶがいい、と返したり。 ヒグマなんて、見たことないかも、と 思い浮かべるのはツキノワグマで、 こう、なんか模様があるやつ?と聞いたら ちがうと否定されたり。] (81) 2020/09/23(Wed) 0:13:00 |
【人】 環 由人[ そんな今日明日の話を繰り返している中、 落とされたWこれからWの話に、 そっとそちらを見つめた。 視線は合わない。 どこか、不安げに揺れて、 乳白色に注がれたまま。 まつげの先にともった水滴が見えた。] (82) 2020/09/23(Wed) 0:13:22 |
【人】 環 由人───そうだなあ、 ……あの時間、も結構好きだったし、 なんていうか……夜の時間? 誰も、起きてないような、気もする 静かな中で二人、向かい合えるのが、 ───こう、特別な感じは、してたんだけど [ 視線をそらして、膝を抱える。 そっと同じように水面に落として、見つめ。 ゆらゆら、揺れる。 湯気が立って、空気に溶けた。] (83) 2020/09/23(Wed) 0:13:51 |
【人】 環 由人雅治が、あの店大事なのも知ってるから、 …そんな簡単に、「そうしなよ」 なんていえないんだけど、さ。 本音だけ、いっとくと、 ───もっと、一緒にいられるなら。 ……昼も、当たり前に、 「普通」に雅治といられるなら、 おれはそれも、嬉しいし 特別、じゃなくて「当たり前」に なるのって、幸せだなって思うよ …そうなれたらなって、思う。 [ そこまで伝えて、また息を吸う。 ゆっくりと彼の横顔を見つめた。] (84) 2020/09/23(Wed) 0:14:13 |
【人】 環 由人でも、急がないから。 だって俺たちのWこれからWはまだ はじまったばかりなんだし、 ずっとずっと、続いていくって そう信じてるから───さ。 いっしょに考えよ。 [ そう微笑みかける。 なんとなく照れ臭くて、少しだけ 耳が熱かったけれど、それは 熱い温泉のせいにしておこう。] (85) 2020/09/23(Wed) 0:14:34 |
【人】 環 由人[ 旅行は、まだ続く。 決められた日程だけ、 終わればまた日常へ帰る。 だけど、俺たちの日常は続く。 「ひとり」と「ひとり」じゃない。 WふたりWの日常が続いていく。 口下手で、不器用で、 うまく伝えられるかどうかは これから先もわからないけれど、 それでも、伝えていきたい。 橋本雅治というひとに出会えた喜びを。 そのひとと共に生きていくこれからの 道のりへの、期待を。 そして、これからその道に立ちはだかる 山々もきっと、手を取り合って、 乗り越えていければいいと思う。] (86) 2020/09/23(Wed) 0:14:59 |
【人】 環 由人[ 特別なことなんてなくていい。 俺たちにとってのW普通Wを なんてことないことに。 今までずっと、W異質Wに カテゴライズしていたものを W当たり前Wに思える日々に。 そしてそのW当たり前WやW普通Wに 深い幸せと喜びを感じられるように。] (87) 2020/09/23(Wed) 0:15:55 |
【人】 君と共に 環 由人[ 生きていく。 エンドロールが終わるまで。 俺たちなりの、ハッピーエンドに向かって、 たぶんぐねぐね曲がっためんどくさい道を、 手を取り合って、永遠に。]** (88) 2020/09/23(Wed) 0:16:35 |
【人】 希壱[どれくらいの時間が経ったかわからない。 ふと、読んでいた本から顔を上げた。 本の中では、ノコギリ鼻の鮫人間が 主人公にぶっ飛ばされていた辺り。] (89) 2020/09/23(Wed) 3:01:39 |
【人】 希壱────? [辺りを見回しても、もちろん近くには誰もいない。 相変わらず店員がカウンターの向こうで本を読んでいて、 誰かの捲ったページの音が静かに聞こえてくるだけだ。 でも、確かに今、 声が聞こえた気がしたのだ。] (90) 2020/09/23(Wed) 3:02:28 |
【人】 希壱…………なんだよ、 [突然現れた漫画喫茶はホラー仕様なのか? と、疑いたくもなる。 ……だって、明らかに普通じゃないからさ。 パタン、と本を閉じて。 それをソファの上に置く。 ゆっくりと目を閉じて、 今度こそ、言葉を聞き取ろうと耳をすませた。] (91) 2020/09/23(Wed) 3:02:52 |
【人】 希壱[もう一度、と思ったのだけれど、 どうしたって同じ声は聞こえてこなかった。 ため息を吐いて、置いた本へと手を伸ばす。 どこか聞き覚えのあるような声。 どこか馴染のあるような声。 ……でも、それも、今は思い出せない。 だから、もう一度。 俺を一人きりにはしない本の世界へ浸ろうとした。] (93) 2020/09/23(Wed) 3:03:58 |
【人】 希壱[だって、ここには沢山本がある。 だって、ここでは誰にも気を遣わなくたっていい。 だって、一人じゃない。 だって、本を捲れば誰かがいる。 だって、ここは自由だ。 だって、だって、だって、 だって、] (94) 2020/09/23(Wed) 3:04:54 |
【人】 希壱ガタ────、と立ち上がる。 目を開き、汗が垂れ落ちる。 今、何を考えていた? 今、誰を忘れていた? 久しぶりの一人の時間。 それを味わえて、幸せで、 ずっと、この時間が続けばいいって、 あの子を忘れかけてまで、そんな、願いは──] (96) 2020/09/23(Wed) 3:06:36 |
【人】 希壱[名前を呟いて、唇を噛む。 あぁ、そうか。 結局虚しいだけだった。 一人の時間はたしかに大切だ。 とても楽しくて、幸せで、 店員が誘惑めいたことを言ったのも頷ける。 でも、ダメなんだ。 俺だけ楽しく過ごしたって意味がないんだ。 だって、俺はあの子といる事が何より一番幸せで。 あの子が楽しく話してくれる事が何より一番幸福で。 笑いかけてくれる、ことが…… なにより、嬉しくて……] (98) 2020/09/23(Wed) 3:08:16 |
【人】 希壱…………泣いてたな、なずな。 [最後に見た光景を思い出す。 赤く染った水の中、 醜く集まった野次馬の音と共に、 大粒の涙を零して俺を呼ぶ、あの子の姿。 安心させるように笑ってみたけれど、 血に埋もれた表情では、 怖いだけだったかもしれないな。] (99) 2020/09/23(Wed) 3:09:13 |
【人】 希壱[もし、ここに来たことに意味があるのなら。 きっと、少し休め、という意味だったのかもしれない。 誰かに自分を認めて欲しいと望んでいた。 あの修学旅行をキッカケに、 そんな感情、無くなったと思っていた。 けれど、心の奥底では全然消えていなくて。 そんな感情に雁字搦めにされて、 たぶん、自分を見失っていたんだ。 雨の中、レインコートを着たあの子を見た時。 俺はもう要らないんじゃないかと思った。 そこまで気が回らなかった自分を、 ずぶ濡れで、周囲に好奇な目でみられる自分を、 あの子に嫌われたんじゃないかと思ってしまった自分を、 自分自身で" 呪っていた "んだ。] (101) 2020/09/23(Wed) 3:10:17 |
【人】 希壱帰るよ。 ……まぁ、元の場所に帰れるかはわかんないけど… これ、お代。 貧乏学生だから、手持ち、これだけしかねぇんだ。 ["千"と書かれた紙切れを一枚取り出して、 カウンターの上に置く。 ちら、と見えた店員の手元の本は、 なんだか少し難しい日本語が書かれていて よく分からなかった。] ……もう会うことはないと思うけど、 また会ったら、よろしくな。 (104) 2020/09/23(Wed) 3:13:09 |
【人】 希壱[それから踵を返して、店の扉の前まで歩く。 ドアノブに手をかけた時、 ふと、振り返った。] 本、面白かった。 勧めてくれてありがとう。 ……もし、生きてたら、 あの続き、集めて読むよ。 [少しギザギザな歯を見せて、ニッ、と笑う。 彼が何かを言っても言わなくても。 そのまま扉を開けて、外へと出た。] (105) 2020/09/23(Wed) 3:13:55 |
【人】 希壱[もう、休憩はお終いだ。 もし、これがあの頃見た夢の延長線なら。] ……もうすぐ、覚める頃合だ。 [ボヤ、と視界が揺れる。 歩いていた足が少しずつ感覚を失っていく。 黒かった視界が白く染っていって。 徐々に、意識が薄れていく。] (106) 2020/09/23(Wed) 3:14:29 |
【人】 希壱……あぁ、ほら、やっぱり、 死んだ夢には、慣れてるんだ。 [浮遊感に包まれて、 そんな言葉を零した時。 ズキ、と、最後の痛みが襲った。] …………まぁ、慣れてても、痛いもんは痛い、な。 [ゆっくりと意識が底へと落ちていく。] (107) 2020/09/23(Wed) 3:17:41 |
【人】 希壱[ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、 と、電子音が聞こえる。 ツン、 と、消毒液の匂いが鼻をつく。] ……………ん、……………んん、 [モゾ、 と、動いて、瞼を開ける。 飛び込んできたのは真っ白な天井] (108) 2020/09/23(Wed) 3:27:08 |
【人】 希壱………なずな、 [掠れた声で何とか名前を呼ぶ。 そんな俺の言葉に、あの子は益々涙を流す。 鼻声で何かを言いながら、 ボタボタと涙を落として、 ぐしぐしと、手で目を擦るもんだから。 あぁ、ほら、瞼がはれちまうぞ。 なんて。 ようやく持ち上げた右手で、あの子の涙を拭った。] (111) 2020/09/23(Wed) 3:28:23 |
【人】 希壱『希壱────!』 [慌ただしく部屋のドアが開いたと思ったら、 涙を浮かべた母親と、 安心したのか腰を抜かし父親がいて、 姉貴が慌ててどこかへ駆けて行った。 『先生!!!』 って叫んでるから、 たぶん医者を呼びに行ったとは思うんだけど。] (112) 2020/09/23(Wed) 3:29:04 |
【人】 希壱……病院だろ、ここ。 [そんな苦笑を漏らしながらも。 でも、やっぱり、 皆が俺を心配してくれていた事が、 何よりも嬉しくて。 生きてた方が幸せだ、なんて 柄にもなく思ったりもして。] (113) 2020/09/23(Wed) 3:29:53 |
【人】 希壱[ ……後で聞いた話、傷口は結構深かったらしいし 三日三晩眠り続けていたらしいから、 こうして、なずなが今、 俺の上に跨って抱きついてくる痛みには、 再会の喜びとは違う涙が流れたけれど、 まぁ、それでも。 あの空間で、一人寂しく本を読むよりかは、 きっと、こちらの方が幸せなんだって。 …そう、思った。]* (116) 2020/09/23(Wed) 3:32:06 |
【人】 希壱[────それから数ヶ月後。 あの不思議な喫茶店 ─名前は忘れた─ で読んだ本をゆっくりだけれど、集め始めた。 戻った時に、既に百巻近く出ていると聞いた時は 一瞬目を丸くしたけれど。 きっと、ゆっくり前に進め、 なんていうあの店員の意図を感じられなくもなくもなくて、 疲れたら、ほんの少し休憩すればいい。 本を読んで、本の世界へ入り込めばいい。 …とかいう想いも感じなくもなくもなくて。 今は漸く、 あの日に読んだ十一巻までを集め終わったとなろだ。] (117) 2020/09/23(Wed) 3:50:48 |
【人】 希壱[あの場所で感じた気持ちは、 決して悪いものじゃなかったから。 だから、これからも気長に集めていこうと思う。 きっと、これを全部集め終わる頃には なずなは俺が傍にいなくても 大丈夫な年になってるんだろう。 ……もしそうなったら、 もう少し他の本にも手を出してみるのも ありかもしれない。 …なんて未来図を描きながら。] (118) 2020/09/23(Wed) 3:51:35 |
【人】 希壱おはよう、なずな。 今日は晴れだから、水色の靴、履いてこうか。 [今日も、まだまだ手のかかるこの子の傍にいるのだ。] って、 えっ!今日弁当いるの?! うげぇ!まじか! そういうことは 昨日のうちに言いなさーい!! [──こんな、何気ない日常の幸せを噛み締めながら、な。]** (119) 2020/09/23(Wed) 3:53:34 |
【置】 尊龍のお嫁さん 月森 瑛莉咲誰も知らない黄色の花畑に いっせいに 紫色の 野菊が 咲き乱れました。 (L5) 2020/09/23(Wed) 6:59:07 公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00 |
【置】 尊龍のお嫁さん 月森 瑛莉咲雨つゆにぬれた二色は いつまでも、いつまでも、よりそって 揺れていました** (L6) 2020/09/23(Wed) 7:00:22 公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00 |
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