人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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視点:人

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【人】   希壱



 ………はぁ。

 
(224) 2020/09/14(Mon) 22:33:48

【人】   希壱


[いい加減走ることにも疲れてきて、
バシャバシャと地面を蹴っていた足をゆっくり止め始める。

今まで色々上手くいっていた気がするけれど、
やっぱり俺はどう足掻いたって変わることはできないのかと
雨でどんよりとした空を見て、気持ちまで沈んできてしまう。

…思えば、昔からそうだった。
誰かに認めて欲しいなんて気持ちで頑張っても
いつも空回りばかりしていた。

結局どれだけ頑張ったって、
その頑張りを誰にも認めて貰えないのに。

優しさに見返りを求めてはいけない。

なんて、誰が言った言葉かしれないけれど。
ありがとうの言葉くらい、くれたって言いじゃないか。

…たった五文字を求めるくらい。
したって、いいじゃないか…]
(225) 2020/09/14(Mon) 22:34:12

【人】   希壱



 ………………………………、

   
(226) 2020/09/14(Mon) 22:39:11

【人】   希壱


[…なんて、ただの自己嫌悪だ。

土砂降りの中。赤信号で足を止める。

周りには、しっかり天気予報を見ていた人で溢れていて
頭からつま先までずぶ濡れになった俺を
なんだか笑っているようにも見えて。

そんな事ないってわかってるのに。
そんな気持ちで支配された心では、
どうやったって前向きにはなれない。

だから、早く青になれなんて心の中で叫んだ。]
(227) 2020/09/14(Mon) 22:39:29

【人】   希壱


[家に帰って、早く、おかえりを言う準備をしないと。

シーツだって取り込まないと。

今日は、あの子の好きな晩御飯にするんだから
仕込みだって、午前のうちに終わらせたんだ。

お気に入りの靴が濡れて落ち込んでるだろうから
慰める為に、言葉だって考えて。

あぁ、でもその前に。
風邪を引かないようにお風呂にも入れてあげないと…

その後に洗濯機を回して。それから…]
(228) 2020/09/14(Mon) 22:41:24

【人】   希壱


 『あ、おにいちゃんだ!』


[そんな声が、走る車の騒音の中、聞こえてくる。
そちらに目を向ければ、黄色い傘を差した妹がいて。

幻想かと一瞬思うものの、
黄色い傘のその子は、真っ直ぐこちらに向かってくる。

前髪からぼたぼた垂れる雫を掻き分けて、
しっかりとその姿を見留めた。]
(229) 2020/09/14(Mon) 22:41:44

【人】   希壱


 ──なずな!
 よかった、傘、持ってたんだな


[近づいてくる黄色い影に、
こちらも数歩走り出して迎え入れる。

先程止まっていた赤信号の横断歩道は、
通りゃんせのメロディを流しながら、
いつの間にか青に切り替わっていた。

パシャ、と水が跳ねる。
あの子のすぐ側まで行くと、
視線を合わせるようにしゃがみこむ。

水色の靴は濡れてしまっていたけれど、
それでも全身がずぶ濡れになっているよりはマシだ。

よくよく見れば、合羽も着ていて
ランドセルカバーまでついていた。]


 『おねーちゃんがね、前にわたしてくれてたの。
  もしものときにつかいなさいって!』


[そう言うと、ニコ、と妹は笑う。]
(230) 2020/09/14(Mon) 22:43:12

【人】   希壱

[そうか、姉貴の入れ知恵か。
こうなる日を見越して、置き傘をさせていたのだろう。
用意周到に。きっと、俺がやらかした時の為に。

そう考えて、気分が沈み出す。
いつも以上に気分が落ち込むのは、
きっと、雨のせいだ。

ほら。この子だって。
何も言わない俺を不安そうな顔で見てる。
直ぐに笑顔で対応しなくちゃ。
俺が不安にさせてどうするんだ。

大丈夫だよ、帰ろうって。
余計なことも言わずに。
苦しい気持ちを吐き出せずに。
]


 ……そう、か。
 姉貴が持たせてくれてたんだな。
 なずなが濡れてなくてよかったよ。

 さ、帰ろう。
 兄ちゃんずぶ濡れだから、手は繋げないけど
 ……ごめんな。
(231) 2020/09/14(Mon) 22:43:54

【人】   希壱


[そっと立ち上がって、横断歩道を見る。
さっきまで流れていたメロディは止んでいて、
信号機は再び赤になっていた。]


 ………ついてないなあ。


[そんな言葉を漏らした直後。
耳を劈くような音が辺りに響いた。]
(232) 2020/09/14(Mon) 22:44:17

【人】   希壱

[瞬間、世界がスローモーションに見えた。

雨の中、スリップしたトラックが横倒しになっていく。
そのトラックに巻き込まれた赤い車が、
いやに鮮明な色を保ったまま、こちらへと突っ込んでくる。

クラクションが街中に響いて。
叫び超えが鼓膜に響いて。

すぐ隣にいたあの子を突き飛ばす。
俺と同じ、タレ目で猫目な瞳が大きく見開かれる。

紫の瞳が揺れて、俺を呼ぶ。


 あぁ、そんな顔すんなよ。
 大丈夫だから。
 なずなが無事ならそれでいいんだ。


そう思って、ニコ、と小さく微笑んだ。]
(233) 2020/09/14(Mon) 22:44:51

【人】   希壱


[
グシャ
、と嫌な音が響く。

ギシ
、と嫌に骨が鳴る。

視界が歪んで、赤に染って。

何が起きたかを理解する頃には。
もう、俺はこの世にいないんだろう。]
(234) 2020/09/14(Mon) 22:45:21

【人】   希壱


[世界の進む速度が元に戻って。

泣き叫ぶなずなの声だけが鮮明に聞こえて。]


 …ごめんな、


[そのまま、意識を手放した。]**
(235) 2020/09/14(Mon) 22:45:40

【人】 マリィ  



  そりゃあ、アタシは“ママ”だもの。


[隣から聞こえた褒め言葉に>>182
 当たり前よ、と肩を竦めるの。]


  年齢も性別もセクシャリティも関係ない、
  話聞いて欲しいとか、誰かに甘えたいとか
  誰もが持ってる欲望の受け止め先。

  明日を向いて生きるためにね。


[そのくせ、自分が自分であるための場所を
 見つけるのに必死で、由人に嘘を吐き続けてる。
 聖母なんかじゃない、ただの汚い男。

 
でもあんたをアタシのママにしたいんじゃない、
 絞り出すみたいに寂しさを吐き出した
 あんたの隣にいたいんだよ。
(236) 2020/09/14(Mon) 22:53:19

【人】 マリィ  

[楽しかった、って言葉に
 そうね、って返すくせに
 どっちも「また来よう」を言わないまんま。
 少し歪な空気のまま、車は芸術村へ
 するりと滑り込むでしょう。

 いよいよ日も陰り、夜の時間の近付く頃。
 人影もまばらな美術館へ入れば
 途端に、眩しい色彩が目を焼いた。]


  ………………、


[四面を取り囲むように聳え立つ
 天使や聖なる御子、聖母を象ったステンドグラス。
 正面にどんと構えていたのは、
 磔刑に処されるキリスト像だった。]
(237) 2020/09/14(Mon) 22:53:50

【人】 マリィ  

[ステンドグラスとは、識字率が低かった昔
 阿呆んダラでも分かるように、聖書の内容を
 噛み砕いて図にしたもの……
 そう、ガイドブックに書いてあった。

 アタシは神様仏様を信じてないけど
 流石に聖書のあらすじくらいは知ってる。
 聖母マリアから生まれたイエス・キリストは
 人の咎を負って磔刑に処されるの。
 聖書には、同性愛も罪のひとつとして
 数えられているのも、知ってる。

 隣で聴こえた吐息と正反対に、
 アタシは、もう息が出来なくなった。

 荘厳な雰囲気の中、死んだ目をしたキリストが
 じっとアタシを見下ろしている。
 「美味しい」の代わりの軽口に
 笑ってみせてくれる由人より厳格な
 全部お見通しの顔をして。

 怖い。怖い。もう、逃げ出したい。
 全部かなぐり捨てて、ひれ伏して、
 泣きながら地に頭を擦り付けて謝りたい。]
(238) 2020/09/14(Mon) 22:54:37

【人】 マリィ  



  
ごめんなさい……



[そう呟いたのと、由人の手が
 アタシの手を取ったのは同時くらい。

 続いて落とされる由人の呟きに
 視線を彼の横顔へと移すと、
 硝子越しに差し込んだ光が
 彼の睫毛へ影を落としていて……]
(239) 2020/09/14(Mon) 22:56:04

【人】 マリィ  



  …………そう、だね。


[アタシは、由人の横顔に視線を向けたまま
 漸く手を握り返せたの。

 相変わらず息苦しくて
 射抜くような視線を上から四方から感じてたけど
 今、アタシはひとりじゃないもの。
 ……情けないこの手の震えが、
 由人に伝わりませんように。]
(240) 2020/09/14(Mon) 22:56:21

【人】 橋本 雅治  

[由人の視線が空を彷徨って
 何か噛み締めるように唇が数回動いて───

 漸く、俺の方を見てくれた。


 ……そうして切り出された言葉に>>191
 俺はまた少しだけ息を飲んで、
 泣きそうな顔で笑うんだ。]
(241) 2020/09/14(Mon) 22:57:21

【人】 橋本 雅治  




  ─────同じこと、言おうと思ってた。


 
(242) 2020/09/14(Mon) 22:57:43

【人】 マリィ  

[そうしてアール・ヌーヴォー美術館の方へ
 足を運んだけれど……
 正直、「良さげなツボとか皿」以外の
 感想が思い付かなくって
 多分アタシはずっと黙ってたと思う。

 ガイドブックの「小樽」も読めなくて
 何度も由人に聞いたもの。

 もう少し、頭が良くなりたかった。
 ……いいえ、頭が良いとか悪いとかじゃなく
 もっとちゃんと勉強すれば
 今日はもっと楽しかったかもしれない。

 由人と暮らすまで豚肉と牛肉の違いすら
 正直よく分からなかったし、
 興味もそんなに持ってなかった。
 もっとよく分かっていれば
 ちゃんと「美味しい」って言う時に
 気の利いた感想が言えるかもしれない。

 振り返っても、後悔ばっかり。
 今更禊をしたところで
 払いきれる穢れじゃないかもしれない。]
(243) 2020/09/14(Mon) 22:58:19

【人】 マリィ  

[ホテルに着いた頃には
 随分辺りは暗かったでしょう。

 古い歴史ある造りの玄関の上に
 近未来的な造形の客室がドッキングした
 何だか奇妙な感じの宿だったけれど
 客室温泉はあるし
 海の幸溢れる夕食が絶品!とかなんとか。

 でも正直、お夕飯をすぐに楽しめそうな
 心持ちじゃあなくって。

 通された部屋はダブル。
 お行儀よく並んだふたつのベッド。
 分厚いカーテンは寒さ避けのためか
 全て固く閉ざされている。

 アタシは手持ちのボストンバッグを、
 どさり、とベッドに放り捨てると]


  ……ねえ、お夕飯の前に話しちゃわない?


[少し、震える声で切り出した。
 「どうせなら、美味しく食べたいじゃない?」
 なんて笑おうとしたけど、
 うまく、口角が上げられなかった。]*
(244) 2020/09/14(Mon) 22:59:38

【人】   月森 瑛莉咲



 [ 風に囚われるようなすがたも
    その風を慈しみ口づける様子も

  わたしは ずっとそれをながめてた。

  意味がわからなくたって


  ちくって刺さったりもしちゃうんだから。

  虫にも妬く女は風にだって一緒なの ]
(245) 2020/09/15(Tue) 0:49:05

【人】   月森 瑛莉咲


 [ でも同時に。
   ああ、よかったね、って。


  舞い上がった花弁に


  そんな感想を抱くのは


  なんだか不思議な気持ち。 ]
(246) 2020/09/15(Tue) 0:51:27

【人】   月森 瑛莉咲




 [  出会い頭の誘拐願望を、
   否定することなく。

   待ってた、って。
   連れさってくれるんだって

   『かみさま』は私に、手を差し伸べる。



   あとは私が、手を伸ばすだけ。

   足ひとつぶんの異界への境界線。 
   踏み込めばもう戻れない はないちもんめ ]
(247) 2020/09/15(Tue) 0:53:32

【人】   月森 瑛莉咲




  [ 私はその手に 指を絡める ]



 
 
(248) 2020/09/15(Tue) 0:54:20

【人】   月森 瑛莉咲



  [ 自分で神域がどうのいっちゃう
   妖しげなお兄さんに 
   いいようにされただけかもしれないし

   本当に
  『かみさま』だったとしても


  ……真実はどっちだって。


   もう、どうだって。 ]
(249) 2020/09/15(Tue) 0:55:28

【人】   月森 瑛莉咲




  尊龍。


 
 
(250) 2020/09/15(Tue) 0:56:06

【人】   月森 瑛莉咲




 [ 私の指先はもう、あなたのものよ ]


 
 
(251) 2020/09/15(Tue) 0:56:45

【人】   月森 瑛莉咲



  ……たける。


    [ 私の運命は、あなた次第で変わる。
      かみさまなら かみさまらしく

     無遠慮にあなたのもとまで連れ去って。


    
魂の奥底眠るものより、
    もっともっと つよい想いを


    私の中から 奪い取って 


    苦しくて仕方ない鼓動に 名前をつけて
 ]
(252) 2020/09/15(Tue) 0:58:03

【人】   月森 瑛莉咲




  [ 私はふわり、宙に身を投げだすの 

      指先はそう、絡めたままで** ]


 
 
(253) 2020/09/15(Tue) 0:58:46
 




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