兎系 ニアは、メモを貼った。 (a164) 2021/05/04(Tue) 20:34:26 |
【人】 夢見人 サダル>>503 >>521 >>522 メレフ 「生きているか、いないかなんて自分にはどうだっていい。 “書いてあるんだ“」 「この台本[世界]はそうなるようにできている。 だからメレフ……いや廉。心配しないで? 自分はそうやって生きていく。 “前向きになって“、“外に出て“、“誰かと話す“」 「裏方のサダルはそう決めたみたい。 そのために演じ続けるんだ、 明るい未来を願う夢見人を 。わかった?」「まあ、未来にいなかったらその時はその時だよ。怖かったら一緒にログアウトを押す? それはそれで隣にいないと寂しいと思うけど」 何かを見てきたかのように、世界を覗いてきたかのように語るその姿は盲目的で夢物語を語っている。 だがそうならない世界を信じていない、言いもしないがその世界が訪れるためならばいくらだってサダルは演じ続けるのだ。理想のエンドロールの為に 「……今度は理想の世界がやってくる、大丈夫だ。絶対に」 (523) 2021/05/04(Tue) 21:11:52 |
【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー【パイ屋にて】 「ただいま」 女は今まで幾度となく繰り返してきた挨拶を口にした。返事はない。返事をしてくれる者はもういない。 台所を覗く。 男にしては細い体が小さく揺れながら調理に励む姿をよく見ていた。 亡き母の想いと娘を育てる決意を背負い、懸命に料理をするその後ろ姿が好きだった。 リビングを覗く。 決して泣くことのない父が母の葬儀の日、誰もいない真夜中に泣いていた場所だ。 優しくも強かった父の泣き顔が脳裏に焼き付いて離れようともせず、そのまま恋の火傷は伝搬して自分の心へ。 全てはここから始まった。 【→】 (524) 2021/05/04(Tue) 21:15:10 |
【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー沢山沢山頑張りました。 貴方の好きなお料理を頑張って、振り向いてもらう為に仕事をこなして、良い人間として見てもらえるよう多くの人に無償の施しを与えて。褒められる事を沢山してきました。 沢山沢山頑張りました。 対価を支払い『愛する為の熱』を手に入れて、『熱の代償』を鎮める為に貧しい人をお金で買って、貴方に色目を使う人の命を奪って。褒められない事を沢山してきました。 許されぬ想いは悪ですか? 望まれぬ想いは罪ですか? 想いに正しさも間違いも存在しますか? 私はただ恋と愛の為に生きてきました。 反省ですか?後悔ですか?そんなの全くしていません。どうしてそんな事するんです? だってこれは全て私とお父さんの為なんですから! ……………… ………… …… 【→】 (525) 2021/05/04(Tue) 21:15:35 |
【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー…… そんな、毎日常に絶え間なく上がり続けた心の叫び。 我が身を押し潰そうとする罪悪感を見ないふりする為の正気を隠す為の狂気[ヴェール]。 歪みに歪んで育ってしまった愛の形。 全て想い人の為に生まれたものだった。 それらは今、両手に抱えるリボンのかけられた赤い箱の中。 故に、女が内側で抱えているものは砂糖菓子のような甘やかな恋と澄み渡るような慈愛。 それから── 「……ふふ。二度目の初恋……『また』結ばれませんでしたね、お父さん」 ──舌ごときゅっと胸を締め付けるような、レモンの酸味にも似た切なさ。 リビングのローテーブルに箱を置いて、すとんと座り込む。 ぺたりと頬をテーブルにくっつけながら、指先で軽く自分の感情をつつきはじめる。 「この壊したい≠ヘ、貴方に捧げます。貴方だけのもの。ずぅっとずっと、貴方と共に。この世界に寄り添います。 私の恋は、ううん『私』は……永遠に消えることなどないのです」 【→】 (526) 2021/05/04(Tue) 21:16:48 |
【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーそうして暫く好きな人の為の恋心と寄り添い続けた後。 女は静かに立ち上がる。 さよなら私の恋心。 甘い夢を見るのはもう終わり。 「何も見えなくなるほどの狂おしさを捨て、私は──」 目覚めた世界で待ってくれる人をきちんとまっすぐ見つめるのです。 「好きだよ」「幸せだよ」と言ってくれた人にお返しをするのです。 『私』は、『俺』は、口約束が苦手だから。 確かな証明と信愛と幸せ≠、あの人に渡しに行くのです。 〆 (527) 2021/05/04(Tue) 21:23:23 |
ゲイザーは、リボンのついた赤い箱をパイ屋に置いてきた。 (a165) 2021/05/04(Tue) 21:24:04 |
ゲイザーは、壊したい[こいごころ]≠、この世界に埋葬した。 (a166) 2021/05/04(Tue) 21:24:36 |
ゲイザーは、音無 灰は、有葉理人と共に歩みます。 (a167) 2021/05/04(Tue) 21:25:10 |
【人】 車輪銀河 メレフ>>511 >>514 >>515 キファ 貴方から手渡した鍵を受け取って見つめる。 けれど首を振って返した。 「最初は、骨だった。 髪を集めて乗せただけの粗末な物だった。 そこから皮を被せる真似を。 服で飾り付けられる程度の稼ぎを。 血色が見える程に血を流す方法を。 瞳に俺と同じ赤を宿す術を。」 繰り返し繰り返し、何度も試行錯誤の繰り返し。 妹の遺体が今の様に綺麗なモノになるために、 見せられる物になる為だけに、どれだけ掛けたのか。 200年をデータと言われてしまった今、知るのは己のみ。 「でもそれが幾ら精密で精巧であろうと。 ──“中身”が戻って来てはくれなかった。」 「ゲーム中、俺は今回が終われば、それに足りると そう思っていたけれど、きっとその日は来ない。」 “メレフ”という男はきっと、それを理解した上で、 ずっとこれを続けていたのだろう。 妹が目を覚ます事はない事に薄々気づきながらも、 それでも決して諦めるコトはない、そう言う人物だった。→ (529) 2021/05/04(Tue) 21:38:48 |
【人】 黒い羊 ハマル―――キファと、海から帰ってきて。 ハマルは牧場へは帰らず借りていた宿の部屋に戻った。 金のリボンでおめかしした黒羊を窓際に置いて撫で。 椅子に座って竪琴を取り出す。 [竪琴の音。] どこまでも広がる青い青い海の歌。 金の羊に乗った兄妹はどこまでも駆けていく。 本来の結末なんてどうでもいい。 ハマルの紡ぐ歌は。 兄妹<皆>の行き着く先は。 きっと希望に満ちている。 そう願って歌は紡がれ。 竪琴の音は途切れた。 部屋には誰も残らない。 そうして【黒い羊】『ハマル』のお話は終わったのだ。 (530) 2021/05/04(Tue) 21:45:28 |
キューは、 おほしさま と、飴玉たちと、羊のぬいと“嬉しい”気分。 (a168) 2021/05/04(Tue) 21:45:53 |
【人】 兎系 ニア【ソロール】 ベッド、ドレッサー、クローゼット。 小さなカーペットが敷かれた、板張りの床。 他にも多少の調度品はあるだろう。 そんなごく一般的な、とある少女の客室。 ――壁に立てかけてあった壊れた弓はそこに無い。 少女から役割が失われたと同時に、消えていた。 腰掛けていたベッドから立ち上がる。 そろそろ、隠れていた穴から飛び出す時間だ。 (→) (531) 2021/05/04(Tue) 21:46:57 |
【人】 車輪銀河 メレフ>>511 >>514 >>515 キファ 「でも、“俺”は違う」 「『名月 廉』は現実に帰るって決めた。 だからメレフと妹の物語もこれで終わりだ。」 「ここから先の、妹の行方は、物語は。 メレフじゃなくて“俺”が決める。」 そっと、入れ物でしかない彼女に口付けを落とす。 『名月 廉』が贈る、最初で最後の魔法。 「俺のすべての魔力をここに置いていく。 蘇生には届かないかもしれない。 けれど、“妹を助けられずに消える” その結末だけは、最期まで見せない。」 「どうなったかは、“俺”が引き継ぐよ。 眠ったのか、俺の魔力と共に朽ちたのか、 或いは──奇跡が起きて、目覚めるのか。」 「それが俺の答え。」 ここは消さない。終わらない。 メレフと妹が生きた痕跡は全て、 消す事もなく、忘れられる事もないように、 全てをここに置いていく決断をした。 (532) 2021/05/04(Tue) 21:49:08 |
【人】 【ちいさなひつじかい】 ハマル『ちいさなひつじかいのハマル』 それは幼いふたりが紡ぎ上げたお話。 羊飼いの『ハマル』が羊と戯れたり、冒険をしたり。 「むかしむかし」で始まって。 「めでたしめでたし」で終わる。 そんなやさしい物語。 【鳴】が『ハマル』というキャラクターを考えて、 【春】が『ハマル』の進んでいく道筋を描く。 いつまでも続けていけると思っていた。 だってひとりじゃない。 ふたりで考えた物語だから。 ―――あの日。黒い水が呑み込んでしまうまでは。 (533) 2021/05/04(Tue) 21:49:22 |
【人】 【残されたひつじ】 ハマル―――【日辻 春】は目覚めた。 その後の時間は怒涛の勢いで流れていく。 目覚めた直後119を叫び、呆気に取られる周囲を横目にタブレットを操作してあの場所で見た連絡先を忘れない内に書き連ねる。 周囲の静止を振り切ってデータと企画書を組み立てていく。 『ハマル』は約束を果たしたがっていた。 『日辻 春』もそうだった。 『日辻 春』には『ハマル』の願いを叶える義務があった。 だってもう片割れはいない。 あの青い青い海で別れを告げてきた。 『ハマル』の存在を示せる人間は、自分しか存在しないのだから。 (534) 2021/05/04(Tue) 21:52:18 |
ニアは、ログアウトボタンに指をかける。 (a171) 2021/05/04(Tue) 21:54:44 |
ニアは、現実の仁愛に戻る。ベッドの上に、羊のぬいぐるみが残された。 (a172) 2021/05/04(Tue) 21:54:51 |
【人】 尸解仙 キファ ──『運否天賦』はその日、ギルドマスターを交代した。 然るべき手順の後、キファの一番弟子であるエルが継いだ。 彼女はだらけ者の先代よりも、しっかり者であった。 師匠について尋ねると、彼女はこう答える。 「『新たな地に旅立つ』と、書置きが残されてたんです。 律儀に、彼女本人の印が押された申請書まで置いて有って」 『まぁ、部屋は片付けて行って欲しかったですけど』 そう言って、エルは笑った。 元より、『運否天賦』は中堅のギルドである。 そのギルドマスターであるキファが持ち込んだ 『道教』という概念は、レムノスにて密やかに 認知度を高めつつある。 キファはこの世界からいなくなった。 でも、全部が無くなったわけじゃない。 彼女の痕跡は、この世界に遺り続ける。 きっとそうやって、未来は紡がれていくのだろう。 (537) 2021/05/04(Tue) 21:57:36 |
尸解仙 キファは、メモを貼った。 (a174) 2021/05/04(Tue) 21:58:05 |
【人】 あなたとずっといっしょ ハマル【レムレスの街】 ひそひそ ひそひそ 「そういえば最近あの子見ないよね。ほら、あの牧場の」 「あぁ、よくついて来ていた子?」 「あの子なら山向こうに嫁いだんじゃなかったっけ?」 「え?数年前の水の事故で亡くなったんじゃなかった?」 「そんな訳ないだろう。ほら、噂をすれば」 [小さな影が走る。走る。ふわふわとした白い髪が揺れる] 「―――ハマルが来たぞ!」 「む?遊びに来たんじゃないぞ。 ハマルはな、ハケンというものをされて来た」 「誰のだって? ヌンキだろう、キューだろう、ブラキだろう……。 とにかくいーっぱいだ!」 「そうだ。 ハマルはな、お前たちの助けになる<約束を果たしに来た>」 「だから、ぜんぶハマルにまかせるといい!」 約束を果たそう。そしていつまでも一緒にいよう。 この世界が続く限りずっと、ハマルは貴方と共にいる。 『ハマル』はそう決めたのだから。 -to be continued- (538) 2021/05/04(Tue) 21:58:14 |
【人】 車輪銀河 メレフ>>521 >>522 >>523 サダル 「わからねェよ。 お前の言うコト、いつもわからない。」 「でも、そう決めたならそれでいい。」 一緒にログアウト、について。 “押さねえよ”、と呆れが漏れた。 「お前の台本がどうであれ、何を言おうが。 今出来る限りの事をやったならそれは受け入れる。 ……“今度こそ”俺は受け入れる。 後悔しないようにな。」 だから、貴方の呟きが聞こえようが聞こえなかろうが、 手を握り締めてこう告げるのだ。“あの時”と同じ様に。 「絶対に助ける。待っててくれ、沙羅。」 貴方が演じなくても、信じても信じなくても、 何をしようと理想のエンドロールは訪れるのだと。 『名月 廉』は『夢見路 沙羅』を信じ続けるだろう。 (539) 2021/05/04(Tue) 21:58:32 |
キファは、ログアウトした。 (a175) 2021/05/04(Tue) 21:58:51 |
ハマルは、約束を果たす。 (a176) 2021/05/04(Tue) 21:59:12 |
シトゥラは、ログアウトした。 (a177) 2021/05/04(Tue) 21:59:22 |
【人】 壊れた時報 キュー【イベント:『壊れた時報』の直し方/エピローグ】 /* こうして彼は、 『壊れた時報』と『もうひとり』とで “キュー”になりました。 『壊れた時報』が 言葉をあべこべにする必要はもうありません。 キューがウソツキだった事実も 彼と“貴方”以外は忘れてしまいました。 ですが、彼は“駒鳥達の夢”を無かった事にはしたくありません。 ──だから、これだけはこのまま。 (540) 2021/05/04(Tue) 21:59:33 |
ゲイザーは、ログアウトした。 (a178) 2021/05/04(Tue) 21:59:36 |
キューは、夕餉の時間に触れ回った。 (a179) 2021/05/04(Tue) 21:59:42 |
サダルは、ログアウトしたログアウトした (a180) 2021/05/04(Tue) 21:59:50 |
ブラキウムは、みんなを見送ります。 (a181) 2021/05/04(Tue) 21:59:51 |
【人】 星集め サダル「…… いっっっっ ここは……身体いっっっったい!!?!? なんで、こんなことに――――――」 「……あれ、誰と、自分は"話をしていた"?」 救急車の音が鳴り響く。 駆けつける声。 鳴り止まない着信音。 SNSに鳴るフレンド登録。 誰かの記憶。 誰かとの台本。 そして、感情に―――― 「―――そういう台本?」 世界はそうして繋がった (542) 2021/05/04(Tue) 22:00:00 |
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