人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 傷弓之鳥 マユミ

「裏道!裏道どこにいるのです!」

流石に喉が渇いてきた。
持ってきていたスポーツドリンクは少し前に飲み干して、それでもお構いなしに声を張り上げる。

自分の足元、すぐ近く。それよりもずっとずっと、うんと遠い未来の距離。
そこにあるものは未だ何も見出せていないけれど、目の前のものははっきり見える。

兎にも角にも、ビビりで優しい彼と合流して休ませなければ。

眼前の目標だけを見据えて、校内を歩き回って。
だから──
(0) 2022/07/14(Thu) 21:34:43
マユミは、……
(a0) 2022/07/14(Thu) 21:35:33

マユミは、"彼の欠片"を見た。見てしまった。
(a1) 2022/07/14(Thu) 21:35:56

【人】 傷弓之鳥 マユミ

割れた窓。散らばるガラス。その中にぽつんと残された見覚えのある帽子。
メッセージで何度読んでも反応がないと思っていたけれど、奔放な彼だから探索に夢中になっているのだと考えて。

「くり、す……?」

その場に残された物を拾い集めて、繋げて出来上がった推測と向き合って。

軽い音を撒き散らしながらガラスを踏み砕き、弾かれたように窓へ駆け寄った。

嘘だ。まさか。そんな筈は。
ああでも、それなら何故返事がない?どうして彼の声が欠片も聞こえてこない?


窓の隙間に腕を差し込んで、懐中電灯で地面を照らす。

探している姿が無い。
無い、無い。
無い。

彼たらしめるものがどこにも見当たらない。
床に落ちている帽子以外、どこにも。何にも。
それは、確かな事実として突きつけられる死よりも、


なんて、寒々しいのだろう。
(1) 2022/07/14(Thu) 21:37:30

【人】 傷弓之鳥 マユミ

「裏道!栗栖!何処にいるのですか!」


叫んだ拍子に唾液が気管に入って思わず咳き込んだ。
体をくの字に折り曲げて、暫く咽せる。

縋るように時折スマートフォンを目にしても、既読の数が増えやしない。そもそも、来た頃と比べたらすっかり減ってしまった。

窓を割って怪我をしていたらどうするんだ。首根っこを掴んで明日香の前に突き出してやる。
あの子は自分に比べたらひょろくて腕っぷしも強くない。
それに、窓から落ちていたのだとしたら。タダじゃ済まない筈だろう。

裏道も裏道だ。悲鳴はあんなに大きかった筈なのに、どうして肝心な時に泣き声一つあげてくれないんだ。
ちゃんと聞くから、聞いているから。ここに居るって教えてほしい。


言いたいことは山ほどある。
ある、けど。

「怒りません、怒りませんから……殴ったりもしません。
 しませんから……出てきてくださいよ、二人とも……」
(2) 2022/07/14(Thu) 21:49:43
マユミは、昇降口の隣の空き教室。
(a2) 2022/07/14(Thu) 21:52:56

マユミは、そこに鳥飼も司馬もいたから、もしかしたらと思って。
(a3) 2022/07/14(Thu) 21:53:21

マユミは、いなくなった人は皆、そこに集められているのだろうと思って。
(a4) 2022/07/14(Thu) 21:54:40

マユミは、扉に手をかけた。
(a5) 2022/07/14(Thu) 21:54:57

マユミは、手短に明日香に帽子の場所を伝えた。
(a10) 2022/07/14(Thu) 22:13:22

マユミは、教室に眠っている彼の姿を見た。
(a12) 2022/07/14(Thu) 22:14:14

マユミは、ミナイのメッセージに新着。『こちらは、裏道を見つけました』。
(a14) 2022/07/14(Thu) 22:16:10

マユミは、さらに続けて。『鹿乃とずっと一緒です』。それだけ。
(a15) 2022/07/14(Thu) 22:16:34

【人】 傷弓之鳥 マユミ

生きてる。

届いたメッセージを見た瞬間、何かが溶け出して。


「………………くすん」


一度だけ、静まり返った教室に小さな音が響いた。
(6) 2022/07/14(Thu) 22:20:33
マユミは、眠る裏道に何かを囁いて、そっと静かに教室を出た。
(a18) 2022/07/14(Thu) 22:24:40