人狼物語 三日月国


175 【ペアソロRP】爽秋の候 【R18G】

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視点:


【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ ぐしゃぐしゃになった顔を上げると
 目元や頬にぬくもりが感じられたと思えば
 涙、頬に残る跡が拭われる。
 
 こそばゆくて、優しくて
 ……嫌な気分はしなかった。
]

 
  ……うん、ごめん……。
  

[ 言われた傍から謝罪の言葉が出てくる。
 少なくとも、今の心境では明るく元気に、と
 簡単に切り替えることも出来ない。

 こんな時でも優しくしてく、傍にいてくれる
 エドゥに甘えていた。
 
 昔からそうだった。
 口数は多い方でも無いけど 
 優しくて、細かい変化にもよく気が付いて
 多少のわがままを言っても聞いてくれて。

 甘えても良い相手なのは分かっている。
 ──私達の、皆のお兄ちゃんだから。]
 
(9) 2022/09/26(Mon) 19:47:07

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 人通りが戻る前に中庭を立ち去り、
 エドゥと別れ、客室に戻り着替えを済ませ
 ふかふかのソファに腰掛けぼうっとする。
 
 皆褒めてくれたけど、
 綺麗なドレスはやっぱり私には合わない。
  
 そう、世界を救った勇者と一緒になんて無理だった。
 縁が無かったというのはこのこと。
 早く気づけて良かった。

  
 未だ残る心の痛みを抱えたまま
  何度も自分に言い聞かせる。
]
 
(10) 2022/09/26(Mon) 19:47:15

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 客室にノック音が響き、居留守を決めかねようとした時
 エドゥの声が聞こえてきたので、扉の近くまで向かい
 話を聞いていた。>>6>>7]


  うん、いいと思う。
  まだ見たことのない場所いっぱいあるものね。
 
 
[ ── 二人は、きっと忙しそうだから。

 出そうと思った言葉を飲み込んで。]

 
(11) 2022/09/26(Mon) 19:47:27

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  そうね。私も行くわ。
  塞ぎこんでいるより、外に出て体を動かす方がいいし
  ……その間は、色々忘れられると思うから。


  頼りにしてくれてありがとう。
  ……いつか、今回の分のお礼もしなきゃね。


[ 誘いには二つ返事で乗ることにした。
 話も終わり、扉にバスケットが当たる音がした時
 内側から扉をそっと開けた。

 その場にエドゥはまだ居ただろうか。
 居たならば、先程よりは多少落ち着いた表情を向けて]  


   ……ありがとう。

  
[ ただ一言、感謝のみを告げた。]
 
(12) 2022/09/26(Mon) 19:47:37

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 彼が帰った後、差し入れのパンや果物を貪る。
 食べ慣れた普通の店先のパンとは違う
 王家の宴で格式あるディナーに出された高級品。

 特に食にこだわりがある訳では無いけど、
 味が全然違うのは直ぐに理解できた。]
 
(13) 2022/09/26(Mon) 19:47:50

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 高級素材の美味しいパンが塩辛く感じたのは
 塩入りだからか、私の涙の味か。

 ──どっちなんだろう。]

 
(14) 2022/09/26(Mon) 19:48:03

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

─ 翌日 ─


[ 一晩泣き腫らした顔は、多少跡が残っているものの
 良く持ち直した方だと思う。
 
 普段通り鎧を着こなし、得物を持ち宿を出る。
 玄関で待ち合わせしていたエドゥの顔を見ると
 申し訳なさげに笑顔を作った。]


  おはよう、エドゥ。
  昨日はごめんなさい……そしてありがとう。

  まずはどこに行く? 行きたい場所とかある?


[ 散々心配かけさせてしまったから
 顔を合わせにくかったのは事実。

 本当はもっと具に謝りたいけれど
 今の時点では浅い傷口が開く結果になりそうなのと
 新たな旅立ちの始まり、
 心が落ち着いてから話す方が良いだろう、と。
 それに、また迷惑をかけてしまうから。]
 
(15) 2022/09/26(Mon) 19:50:34

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 話す時が来たその時
 また泣いてしまうかもしれないけれど。

 エドゥなら、突き放すことはしないだろうから。
 寄り添ってくれるだろうから。

 ──そんな甘えが、安心が
   私の中に存在している。*]

 
(16) 2022/09/26(Mon) 19:51:53

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ エドゥが帰ってから数時間が経過した頃
 再び扉をノックする音が響き渡る。
 エドゥかしら、と思っていたら聞こえた声は]

  
…………。



[ アスだった。

 
 私の大好きだった、聞き馴染んだ暖かい声。
 なのに、今は耳に入るだけで胸が突き刺さるように
 ……──痛い。


 どう返事すれば良いのか分からず、
 出す言葉を悩みながら時だけが過ぎていく。
 ノックの回数も徐々に増え、ノブを回そうとする音も
 やがて響き始める。]


  ……ね、そのままで。
  今のままで……少し話を聞いてくれる?


[ 扉は開けず、互いに顔が見えないまま話し出す。
 ぐしゃぐしゃになった顔を見せたくなかったのと 
 彼の顔を正面から見れば、再び泣き出す自分が
 容易に想像出来た。]
 
(30) 2022/09/27(Tue) 20:42:34

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  …………。

  アスベル。
  私、あなたのことが……。


  
……ずっと、
好きだったの。

 
 
(32) 2022/09/27(Tue) 20:45:05

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 声が震える。
 正面から向き合ったら言えないだろう、と
 扉を開けなかったのに。

 何の意味も無かったことに打ちひしがれ
 同時に、自分の駄目さ加減に頭を覆いたくなる。

 この想いを墓まで持っていくかは悩んだ。
 墓までとは言わずとも、時を置いて伝えることも考えた。

 でも、私のような小心者で勇気も無い人間は
 この機を逃したら一生言えない気がした。
 未来、笑い話にも出来ない気がした。

 同時に────貴方のことを思っていた人間は
 此処にも居たのよ、私の事も見て、といった
 今更アピールも含んでいる。]

 
(33) 2022/09/27(Tue) 20:49:17

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  ……ごめんね。
  今更何を言うんだ、って思うだろうけど……。

  でも、もう、最後だから
  私の想い、伝えておきたかったの……。


  
  セシリーと、幸せにね……。



[ これ以上は無理、と扉前から離れ、ベッドに飛び込み
 布団に埋もれ大粒の涙を流す。

 アスベルの声が、激しくノックする音が暫くの間
 聞こえていたけれど、耳を塞ぎ続けていた。]
 
(35) 2022/09/27(Tue) 20:56:31