人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[小さく上下する胸元が彼が生きていることを伝える。
 そのことを、確かめてから。
 もう一度、カルクドラへと視線を移して、見上げた。

 場所が変わったからか、
 プロセラのことで全てが吹っ飛んでしまったか、
 先程までの焦っていた気持ちは、
 少しだけ、ゆとりが生まれていた。]


  なんだか、大変なことになっちゃったね……。


[それは、カルクドラの柔和な表情にも
 引きずられて出たものかもしれない。

 いつもより少し乾いた笑みを浮かべながら、
 そんな、会話の水を向けた。*]
(356) 2022/12/17(Sat) 21:45:44

【人】 [『 力 』 フォルス

 
  
―――売店


[ コーヒーを飲み干した頃 気配を感じた>>276 ]


  やあマドカ
  本当に来てくれたんだ。


[ 奥へと招き入れれば ]


  淹れてくるから
  食べて待っててよ


[ 小机に置いてある茶菓子を示しつつ
 商品のクッキーを傍らに一枚出して席を外した ]
 
(357) 2022/12/17(Sat) 21:47:36

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ カフェオレ二つを持って売店へ戻れば ]


  お待たせ〜

  俺が作ったから味は落ちるけど
  毒は入ってないよ♡


[ なんて、冗談めかして笑いながらカップを置いて。
 お茶会記念に乾杯でも誘ってみようか * ]
 
(358) 2022/12/17(Sat) 21:47:49
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。
(a86) 2022/12/17(Sat) 21:52:54

]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。
(a87) 2022/12/17(Sat) 22:00:48

【人】 U『女教皇』 キュリア

「ぼくはここにいるみんなのこと、大切にしてるつもりだよ。」>>0:488

[彼は時折こうお話ししてくださいました。
確かに、彼はみんなに優しいと側から見ていてもわかります。
彼はわたくしにもとても優しく接してくださるのです。
そのたびにわたくしは新しい感情を知るのです。
優しい。
嬉しい。
頼りになる。
もっと話したい。

愛おしい。]
(359) 2022/12/17(Sat) 22:08:10

【人】 U『女教皇』 キュリア

[アリスの誕生日パーティー前には、アリスのために歌をうたう計画にも声をかけてくださったのです。

その時もまた、新しい気持ちを知りました。
感情に強弱があることを知ったのです。

二人の方からお誘いを受けたのならば歌いたいと思える気持ちよりも
わたくしは歌をよくわからないという事実>>0:406の方がより強かったのです。

歌えないことを告げても尚、シンは優しく答えてくれました。]

「きっと聴くだけでも楽しいよ!」>>0:488

……歌を聴くことは楽しいことなのね。

[みんなは知っていたのでしょう。わたくしは知りませんでした。
けれどアリスの誕生日パーティーで歌を聴き、心が音とリズムに合わせてふわふわと軽くなりました。
みんなの手の動きに合わせて両の掌を合わせます。ぺち、と小さな音が出ました。
周りの人たちを観察して、手の動きを合わせて真似してみます。]
"ぱち、ぱちん、ばちっ、ぱち。"

……ふふ、楽しい!

[楽しむシンやみんなの様子を見て、幾度かシンと目があい彼の笑顔を見ました。

知りました。
歌を歌うのは楽しいと。

わたくしはシンのことを心から愛おしく思っている。と。]
(360) 2022/12/17(Sat) 22:08:48

【人】 U『女教皇』 キュリア

(けれど、心のどこかから誰かが叫ぶのです。)

(その正体不明の叫び声の主も内容も、わたくしにはわからないのです)
(361) 2022/12/17(Sat) 22:10:28

【人】 XI『正義』 マドカ

―― 回想:故郷の歌 ――

[僕が寝かしつけていたのは誰だったか。
 
多分、ヒナギクかな。

 そっと寄り添うような歌声に、
 僕は驚いて振り向いた。

 咄嗟に思い浮かんだのは、
 君の故郷が僕と同じものなのか、ということ。

 けれどその点については、
 君によってあっさり否定される。>>1:442


     そっか。
     それで……


[少しだけ、がっかりしてしまったが、
 それを顔に出すことはなかった。]
(362) 2022/12/17(Sat) 22:26:13

【人】 XI『正義』 マドカ

[島ってどんなところなんだろうね。
 君が口にするから、僕はゆるりと目元を緩めた。]


     広くは、ないかな。
     でも、“外”との境界が明確であることは、
     こことそう、変わりはないかも。


[君が興味を持ったようなら、ぽつりぽつりと語っただろう。

 
 朝、窓を開けると吹き込む風に混じった、磯の香。
 時折流れてくる、海鳥の声。
 僕の故郷は、島群の中でも割合小さな島で、
 1周するのに丸一日もかからなかった。
 僕の生家は、島の中では一番大きくて、
 ちょっとした由緒のある家だったけれど、
 それでもこの洋館よりは小さくて。
 そうそう、島で育てていた麦は、
 大陸のものとは違うんだよ。
 パンよりも麺類を作るのに適していて、
 それも太くてちょっと重たい麺が美味しかったんだ。
(363) 2022/12/17(Sat) 22:26:38

【人】 XI『正義』 マドカ

[焼けた故郷。
 もう帰ることはない。

 帰ることはできない。

 土地としての場所はある。
 けれど、人も生活もそこに残っていないなら。
 それは、故郷と呼べるのだろうか?

 今となっては、記憶の中に、遺るだけ。]


     ねぇ、チェレスタ。
     また、一緒に唄ってよ。
     唄も、踊りも教えてあげる。
  

[だから、君も一緒に覚えていて。

 僕の故郷を知らない君へ、
 想い出の共有を願った。*]
(364) 2022/12/17(Sat) 22:26:54

【人】 XI『正義』 マドカ

―― 売店 ――

[本当に、とは。>>357

 来ないと思ってたんか、とは言わないが、
 少しだけ顔をしかめてしまう。

 来ない方が良かったんか。
 いや流石にそれはなかろうよ。]


     ……ウン、


[促されるまま、咳に腰かけると、
 目の前にクッキーが一枚置かれた。]
(365) 2022/12/17(Sat) 22:27:14

【人】 XI『正義』 マドカ

[注文しておいてなんだが、
 占い的なものは若干怖い。
 
 未来は既に決まっていると、
 暗に言われているようで。

 うだうだと悩みながらクッキーを指先で弄ぶ内、
 君が帰ってくる気配がしたから、
 腹をくくってクッキーを割った。

 お待たせ、とカップが置かれる。
 その手を、腕を、肩を、首を、頬の輪郭を、

 そして顔を見上げた。]
(366) 2022/12/17(Sat) 22:27:29

【人】 XI『正義』 マドカ

 

     ……知ってる。


嫌われて・・・・いるからと言って、
 君はそんな馬鹿げていて面倒なことは
自分が用意した飲み物に毒を仕込むなんて
しない。

 それは、信用とか信頼とか、
 そんなモノではなくて、単純に……
 そう、解釈していた。

 促されたなら、しぶしぶといった様子も隠さずに、
 完敗には応じただろう。

 もちろん飲み干す
杯を乾かす
という意味ではない。
 こちらとて、ある程度話をする覚悟のうえで、
 ここまで来た。]
(367) 2022/12/17(Sat) 22:28:08

【人】 XI『正義』 マドカ

[でも、何となく、
 占いの結果を見る覚悟は無くて、
 中身を見ぬままに黙って相手に差し出した
 紙に書かれていた文字は……末吉omikuji。*]
(368) 2022/12/17(Sat) 22:28:48
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。
(a88) 2022/12/17(Sat) 22:31:34

【人】 T『魔術師』 シン

―― ただ、ひとりの彼女 ――


[ ベルちゃん……クリスタベルちゃんに会ったのは、
 5年前のことだ。

 もうひとりの男の子とやってきた、
 その、男女どちらにでも見えるような姿に湧いたのは、
 嫌悪
憎しみ
、そして
殺意

 思わず笑顔が凍った。
 クリスタベルちゃんの反応がどうだったかな。
 だけどどこかで、その自己紹介を
 聞くことがあった時>>0:27

 ――何を言っているのか、ぼくは全く理解が出来なかった。]
 
(369) 2022/12/17(Sat) 22:40:35

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ その子は女の子だと、誰かから聞いた。
 彼女の過去はともかく、
 元は双子だという情報ぐらいは知っていたかな。
 というのを聞けたのも、
 ぼくが職員さんに近い人間で
 あったからかもしれないね。>>0:490


 ――可哀想だな、と思った。
 いつかの箱庭の在り方に縛られる、可哀想な女の子。
 ぼくらはあの子たちとは違うのに、
 「証持ち」だからって、狂ってしまうことはないのにね?
 殺意より何より、それが一番、思ったことだった。
 彼女が散々苦しんだことなんて、
 ぼくは知る訳がないから、それは置き去りにされたまま。
 ]
 
(370) 2022/12/17(Sat) 22:41:52

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ――こんにちは! 
ベルちゃん


 
(371) 2022/12/17(Sat) 22:42:13

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ある日ぼくはそう声を掛けた。
 ベルちゃんとは、初めて会った時、
 ろくに話せなかったからね!
 "彼女の名前"を呼ぶのも初めてだっただろう。

 ぼくにはもうひとりの姿なんて見えない。
 ただひとりの女の子として、きみを呼んだ。
 "そちら"が彼女の名前だと知っていたのか、
 それとも偶々愛称として選んだのがそちらだったのか、
 どちらにせよ、きみには判断のつかないことだろうね。
]
 
(372) 2022/12/17(Sat) 22:42:47

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ベルちゃんとは仲良くしたいなって思ったよ!
 例えきみがぼくを嫌いでも、
 『魔術師ぼく』が『恋人きみ』を憎んでいても、
 ぼくはそれを
必死に抑えて
、普通に接しようとした。

 だから、きみの反応がどうであれ、
 みんなの前ではきみのこと、「クリスタベルちゃん」って
 呼んでいただろうね。
 ……"女の子"への呼称を付けて。]
 
(373) 2022/12/17(Sat) 22:44:05

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ だけど、きみしかいないとき、
 「ベルちゃん」と、その呼び方が顔を出す。
 
 それは意地が悪いかな? でも、

 ――ぼく、何か間違ったこと言ってるかな?
 ]
 
(374) 2022/12/17(Sat) 22:44:33

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ぼくの考えを、きみに話したことはない。
 だから、きみはぼくが何を考えてるか、
 知らないままだっただろうね。

 それこそ歩み寄りを止めているということで、
 きみの嫌がることをしているのだと、
 ぼくは気付かない。
 きみ相手には、普通に接しようとして出来てないこと、
 あんまり自覚がなかった。

 だから3年前まで余程平穏であったのは>>0:485
 愛が殺意より恐ろしいと思うのは>>0:489
 ぼく自身への欺瞞の末なのだと、気付きもしない。

 きみたちもぼくに近付いてこないし、
 ゼロくんがきみを遠ざけていた。
 それも余程平穏であったことの一端なのだとも、
 知らないんだよ。]
 
(375) 2022/12/17(Sat) 22:45:29

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ もしもきみが、ぼくのことを
 知ろうとしていると知っていたら>>65

 自分自身の思い込み――思考停止にも、
 気付けたかもしれないのに。]
 
(376) 2022/12/17(Sat) 22:46:04

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 一分でも、一秒でも早く会いに行きたい。
 傍に行って、顔を見て、話をしたい。

 アリアちゃんはどうしたいと考えているのか、
 どうしてフォルスさんの答えに興味を持ったのか。
 たとえ選ぼうとする道がわたしと違ったとしても
 アリアちゃんの想いだけは、知らないままで居たくない。
 
 わたしの気持ちも、選びたい答えも
 あなたには伝えておきたい。
 伝えておかなければいけない。

 わたしが今こうしてここに居られるのは
 アリアちゃんがずっと傍に居てくれたからなの。 ]
 
(377) 2022/12/17(Sat) 22:52:23

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ お世話係のひとたちやメイドさんたちに
 時折ぶつかってしまいそうになりながら
 磨き上げられた廊下を駆けた。
 ……誰かから逃げ出そうとするではなく
 追いかけるために走ろうとするのは、
 わたしとしては珍しい行いだったと思う。
 
 洋館で暮らすようになるまで
 閉じた箱の中で暮らしてきたわたしは、
 走る、という行為をほとんどしたことがなかった。
 ゆえに、走ろうとすればすぐに転びそうになった。

 転んでしまえば人を巻き添えにしてしまうか
 調度品を壊してしまうかで誰かに迷惑を掛けてしまう。
 そう思うからこそ、進んで屋内を走ろうとはしなかったし
 そもそも走る必要がなかった。

 わたしが傍に行きたいひとは、いつだって
 わたしに歩幅を合わせてくれていた。]
 
(378) 2022/12/17(Sat) 22:52:35

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 彼女の居る薬草園を目指して見据えた前方
 不意に、鮮やかなオレンジが迫ってくるのが見えた。

 少し前、
 怯えていたアリスさんと一緒にどこかへ行く姿を
 滲んだ視界の端で捉えてはいた。

 アリスさんは大丈夫かな。
 ヒナギクさんは、どうしたいと思っているんだろう。
 
 彼女とも話をしなければ、と意を決して
 わたしが息を吸い込むより、
 あちらの呼び掛けの方が早かった。>>238 ]

 
  ヒナギクさん……!

  わ、わたしは、薬草園へ
  アリアちゃんの、ところに 行こうと……っ

  ……してた、んですが


[ 勢いに気圧されるがまま質問に答えつつ
 足を止めて乱れた呼吸を整える。]
 
(379) 2022/12/17(Sat) 22:53:27

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしも急いではいたけれど、彼女の焦りようからは
 ただならない気配が感じられて ]
 
  
  ……な 何か…………あった、の?


[ アリアちゃん以外には滅多に出ない
 素の口調になってしまった。
 
 異常気象、地震、陥没、建物の倒壊、津波、嵐。
 世界をその目で見てきた彼女の口から伝えられる、
 いま世界中で起こり始めている崩壊の序章。

 背筋に、冷たい汗が流れ落ちてゆく ]
 

  そんな…………
  もう、……始まって、いるの


[ 絶望的な気持ちで窓の外へと視線を移す。声が、震えた。]
 
(380) 2022/12/17(Sat) 22:54:21

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ それなら猶更早く行かなきゃ。
 何もかもが手遅れになってしまう前に。

 ヒナギクさんが他のみんなにも
 報せを伝えて回ろうとしているのを知れば、
 出会えたひとにはわたしも伝えます、と言い添えて ]


  は、い
  また、後で…………!


[ 彼女と別れ、再び廊下を駆け出し始めてから
 ヒナギクさんの言葉が一週間前に聴いたそれと
 同じだったことにふと気付く。>>241

 あのときは、
 こんな気持ちで同じ言葉を聴くことになるなんて
 少しも思ってはいなかったのに。 ]*
 
(381) 2022/12/17(Sat) 22:54:26
T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a89) 2022/12/17(Sat) 22:57:05

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 薬草園



  アリアちゃん……!!
  アリアちゃん、あのね、わたし……!

  ……あれ、……いない…………?


[ 息を切らして辿り着いた生い茂る緑の中、
 探し人の姿はどこにも見当たらない。
 いつも彼女が座っている椅子には、彼女の代わりに
 小さな黒板が立てかけてあった。>>126 ]


  …………どこに行っちゃったのかな
  探しに……ううん、
  また入れ違いになっちゃうかもしれないし

  ……入れ違って、ばっかりだね


[ メッセージを信じて、迷いながらも腰を下ろす。
 まだ名前と効能を覚えきれていない薬草達からは
 アリアちゃんの部屋と同じ匂いがした。]
 
(382) 2022/12/17(Sat) 23:06:12

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ もしかすると、あのひとの
 あのひとたちのところに行ったのかもしれない。
 一番に思い浮かんだのはクリスタベルさんの顔だった。

 クリスタベルさんに出会って
 アリアちゃんの背に隠れつつ初めましてをしたとき、
 その挨拶に衝撃を受けたのは今でも忘れない。

 穏やかな笑みを湛えたそのひとは
 それまでのわたしが思いも寄らなかったような存在で、
 自分の生きてきた世界の小ささを
 思い知るきっかけのひとつともなった。

 ──クリスタベルさんが倒れたときのアリアちゃんは
 わたしがそれまで知らなかった表情をしていて、

 彼女の為に何もできない自分の無力さを
 殊更に歯痒く思ったのも、忘れない。
]
 
(383) 2022/12/17(Sat) 23:06:56

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 玄関ホールで神様の声を聴いた後、
 クリスタベルさんとゼロさんが話しているのは見ていた。
 けれど、その会話の内容は頭に入っては来なかった。

 わたしが呆然としている間に
 気付いたらクリスタベルさんの姿は消えていた。
 その身を案じたアリアちゃんが
 様子を見に行ったのだとしても、何も不思議はない。

 ──そう、アリアちゃんには
 アリアちゃんのやりたいこと、すべきことがあるはずで。

 限られた時間をわたしにばかり使わせることを
 申し訳なく思いながら、
 ずっとその優しさに甘えてきてしまった。]


  ………………、


[ こうしてひとりで緑に囲まれていると
 世界の崩壊が始まっているなんて嘘みたいだ。

 いくつもの想い出が詰まったこの場所も、
 明日には崩れ落ちてしまうのかな。

 ここは静かだな、と現実から逃避しかけたそのとき
 背後からひぇ、と声が聴こえた。>>269]
 
(384) 2022/12/17(Sat) 23:07:45

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 振り向いて目に飛び込んできたその姿に
 反射的に、鼓動が跳ねる。]


  …………っ、クロさん


[ 声にこそ出さなかったものの
 わたしの内心も「ひぇ……」だった。

 どうして。彼が。ここに居るのか。
 咄嗟に身構えて表情を強張らせた後で
 用があるのはアリアちゃんではないかと思い至れば、]


  ……え
  わたし、……ですか?

  構いません…………が


[ 驚きに見開いた瞳を大きく瞬いて向き直った。
 一度きちんと向き合って話をすべきだと、
 頭ではずっとわかっていた。

 魂を揺さぶるこの感情は わたしの知らない誰かのもので、
 わたしは、クロさんのことを
 クロさん自身のことを何ひとつ知らない。]
 
(385) 2022/12/17(Sat) 23:08:51