人狼物語 三日月国


149 【R18身内村】LOVE OR ALIVE

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【人】 雨宮 瀬里

 

   * * *

 それからふたりで一緒に暮らし始めるまで、
 あまり時間はかからなかったのかもしれない。

 私は都会までは出られなかったから
 貴方の仕事の都合がつけば、
 家はほんのすこしだけ陶房寄りの場所を選んだ。

 週末デートはなくなったけど、そのかわり、
 朝起きれば貴方の顔が傍にあって、
 眠るときも貴方とずっと一緒だった

 家の中には貴方のものと私のものが半分ずつ。
 お揃いの歯ブラシ、お揃いのマグカップ。
 なにげない当たり前が増えていく日常が、
 こんなにも、幸せに思えるなんて。

 
(22) 2022/06/01(Wed) 18:22:56

【恋】 雨宮 瀬里

 


 
「 私ね、今とっても幸せ。 」



 飽きることなく、そんな言葉を、
 いつだって貴方に伝えるの。

 貴方がいつ私を忘れてしまっても、
 また、この幸せが、すぐ取り戻せるように。
 
(?5) 2022/06/01(Wed) 18:24:33

【人】 宮々 蓮司

朝、起きた時に瀬里の顔が最初に視界に入る。
夜、瀬里を腕に抱いて眠りにつく。

週末デート≠ヘなくなったけど、
時間が合えばデートもするし、
二人でただのんびりと時間を過ごす日もある。

新しい住まいは段々と二人のものが増えていく。
お揃いのもの、お互いだけのもの、それぞれの日常が重なり合う。

それが何よりも幸せだと感じる。
(23) 2022/06/01(Wed) 19:49:58

【恋】 宮々 蓮司



 「 あお、俺も幸せだ。」



毎日のようにそう伝える。

無くしても、忘れても、俺はお前に恋をする。

だからこそ二度とお前を離さない。
この幸せを、手放したりはしない。
 
(?6) 2022/06/01(Wed) 19:50:34

【人】 雨宮 瀬里

 

 ──── 結婚式は、盛大には行わなかったの。

      だけど私は
を語る。

 
(24) 2022/06/02(Thu) 9:13:45

【人】 雨宮 瀬里

 

 恋の叶うBARを貸し切りにして、
 あの時の恋天使仲間をみんな呼んで同窓会をしたいな。
 BARがふたつある?集まりやすいほうでいいけれど
 バーテンダーがふたりいるから、
 いろんな味のお酒が楽しめそうじゃない?

 お願いしたら歌姫には歌ってもらえるかな。
 ほら、私たちなんかよりも早く結婚したふたりもいるから
 みんなを祝福するような恋の歌を。

 美味しいお野菜は農家の彼に任せよう。
 その時には私、自分で作った大皿、持っていくね。
 トマトととうもろこし、それからきゅうりも忘れずに。

 あとは手先が器用なふたりには
 私からこっそりお願いをするの。

 ひとつは手作りのリングケース
 もしできるならあの子に作ってもらいたいなって
 
 そしてもうひとつは、お揃いのアクセサリー
 これは婚約指輪のお返しに。
 私と貴方でお揃いの何かを作るなら
 やっぱりあの子にお願いしたいな、って。

 私の夢が、どこまで叶ったのかは………どうかな。

 
(25) 2022/06/02(Thu) 9:14:59

【人】 宮々 瀬里

 

 そして、これは

 貴方が
売り
にしてた珍しい苗字≠ェ
 私に冠されてから、またしばらく経ったころの話。

 
(26) 2022/06/02(Thu) 9:15:41

【人】 宮々 瀬里

 

 天使が降りてきたかのような美しいステンドグラス
 いつもは観光客でにぎわうその場所も
 その日は数時間だけ私と貴方の貸し切り。

 厳かな雰囲気の中、
 ウェディングドレスに身を包んだ私と
 タキシードに身を包んだ貴方は
 あの日と同じ、大聖堂の入り口に立っている

 あの日と違うのは、
 あの日は黒、今日は白。
 私を包む色くらいだったかも。


 
(27) 2022/06/02(Thu) 9:17:03

【人】 宮々 瀬里

 

 結婚式を挙げない夫婦や
 結婚したい恋人同士のための、
 花の都での、記念撮影。

 ……それを企画したのはもしかしたら
 恋を後押ししたい≠ニ願った
 どこかの新規事業だったかもしれないけれど


 
(28) 2022/06/02(Thu) 9:17:26

【人】 宮々 瀬里

 


 「 入口から舞台まで手を繋いで入場して、
   この場所で愛を誓ったカップルは、
   生涯ともに在るそうよ? 」


 あの日は知らなかった大聖堂のジンクス
 今日はばっちり知っている。

 そんなジンクス、きっと私たちには必要ないけど
 だけど私は、貴方としっかり手を繋ぐ。
 指を絡めて、決して離れないように。


 
(29) 2022/06/02(Thu) 9:17:51

【人】 宮々 瀬里

 


    あの日、貴方に今までで一番幸せかって
    そう聞いたら、貴方は首を横に振ったね


    『 一番幸せだと思えるその日まで
      私と、一緒にいてくれますか 』



    …これはいつかの声。

    あの日から、何度、私たちに
    一番幸せだと思える日が訪れたかわからない

    だけど、私と貴方はこれからも
    ずっとふたり、離れずにいるの


 
(30) 2022/06/02(Thu) 9:18:44

【人】 宮々 瀬里

 

 ……なんて考え事をしていたら、
 カメラマンさんに舞台のほうまで歩くようにと
 促されたから、私は貴方を見上げて微笑む。

 貸し切りといえど、
 ちゃんと私たちを切り取ってくれる誰かは居たから
 いつまでも浸っているわけにもいかなくて。


 「 蓮司、行こっか 」


 大聖堂、舞台のほうに足を進めようかって
 私は、蓮司を促した。

 もちろん、数多くの恋人同士のように、
 手はきちんと繋がれたままで。 *

 
(31) 2022/06/02(Thu) 9:19:02

【人】 宮々 蓮司

 
 俺は、その
を形にする。

 
(32) 2022/06/02(Thu) 17:31:36

【人】 宮々 蓮司

それが全部叶えられたからわからない。
だけど、瀬里の語る夢を俺はひとつひとつ実現していく。

あの時、お見合いに集った面々の一人一人に連絡を入れて。
一人一人の都合を合わせて。
もちろん、来られない人は仕方がないけど。


叶えられるものは、全て叶える。
叶えてみせる。
(33) 2022/06/02(Thu) 17:31:55

【人】 宮々 蓮司

厳かな聖堂。
タキシードを纏った俺は、花嫁と一緒。
ウェディングドレス姿の瀬里は綺麗≠ネんて言葉では足りなくて、いや、どんな言葉を尽くしても言い表せない。

淡いブロンドの髪と、白いドレス。
そこ眩しさに思わず目を細める。
もう左目は何でもないのに。


─── ああ、俺の花嫁は世界一綺麗だ。

 
(34) 2022/06/02(Thu) 17:32:41

【人】 宮々 蓮司

 
 「 知ってる。」


素気ない返事。
でもその顔は幸せそうに微笑んでいる。

そんなジンクスは二人に必要ない。
それどころか、そのジンクスの裏付けを今から二人で行うのだ。

 
(35) 2022/06/02(Thu) 17:33:06

【恋】 宮々 蓮司


 「 瀬里、……

     今までで、
        一番幸せだ。」

 
 
(?7) 2022/06/02(Thu) 17:33:47

【人】 宮々 蓮司

 
 「 ああ、行こう。」


しっかりと互いの手を握って。
ゆっくりと、舞台未来へと二人並んで歩いていく。*
 
(36) 2022/06/02(Thu) 17:35:04

【恋】 宮々 瀬里

 

 「 うん。私も。
   蓮司と居る今が、今までで一番幸せ 」

 
(?8) 2022/06/02(Thu) 19:15:37

【人】 宮々 瀬里

 

 微笑み合って、手をつないで。
 色とりどりのステンドグラスで彩られた舞台へ
 一歩ずつ、一歩ずつ、ゆっくり歩いていく

 
   きっとね
   明日からの毎日も、
   今までで一番幸せだって言えると思う
   だって、貴方と一緒だから


   
 シャッター音が私たちの一瞬を切り取って
 それが少し面白くて蓮司に向かって微笑んで
 ほら目が合ったこの一瞬だって、
 カシャリ、と後ろから音がした。


   私たちが選んだ道。
   あの時離れなくて本当に良かった。

   ううん、離れていたとしても
   記憶が戻ったら、また
   貴方を探し求めていたかもしれないけれど


 
(37) 2022/06/02(Thu) 19:15:55

【人】 宮々 瀬里

 

 神父さんがいるわけでもない舞台だけど
 神様を特別信じていない私たちには
 これくらいがちょうどいいのかもしれない。

 私たちは向かい合う
 その一瞬でさえ手が離れるのが惜しくて
 指先はゆっくりと離れた

 そんな表情も、貴方に向かい合って照れた顔も
 眩しそうに見上げる表情も。
 全部、全部、カメラに収められていく。

 
 「 誓います、とか言えばいい? 」


 こういう時なんていうのが正しいんだろう。
 結婚式ではないから、言葉に困って微笑んだ。
 微笑んだのは…それだけじゃないけど。
   
  
私の花婿さんが、世界で一番素敵だったから


 
(38) 2022/06/02(Thu) 19:17:10

【恋】 宮々 瀬里

 


 「 蓮司、私ね、
   蓮司のこと、これからもずっと愛してる 」


 
(?9) 2022/06/02(Thu) 19:17:29

【恋】 宮々 瀬里

 



 「 だから私は、なにがあっても
   蓮司のそばにずっといることを、誓います 」


 誓わなくても、私の気持ちが変わることはないけれど
 それでももしも何か神様に誓うのならば。

 たとえ、どんな困難が訪れて道に迷ったとしても、
 もう二度と、貴方と離れないことを、誓いたい。 *

 
(?10) 2022/06/02(Thu) 19:17:52

【人】 宮々 蓮司

お前が好きだと言ってくれたこの左眼。
今はお前しか写っていない。
この一瞬も、次の一瞬も、片時も逃さずにずっとお前を見つめている。

お前を選んだ。
二度、お前を選んだ。
自分で思っているよりも、遥かにお前を求めめいた。

それは今この瞬間も同じ。

だから、今が一番の幸せでも、
明日もまた今まで一番の幸せが訪れる。

お前が居て、俺が居るかぎり、ずっと。
(39) 2022/06/02(Thu) 20:22:36

【恋】 宮々 蓮司

 

 「 俺も、お前を、
   ……瀬里をずっと愛し続ける。」

 
(?11) 2022/06/02(Thu) 20:23:30

【恋】 宮々 蓮司

 

 「 なら俺は、
   決して誓いを破らせないと誓う。」


例えそれが事故であっても、病であっても、災害でも、たとえ天変地異であっても、誓った神様が相手でも、俺たちは決してお互いを離さないと誓おう。


指先で瀬里の頬を撫でると、そっと唇を重ねた。
それは、まるで誓いのキスのように。



ステンドグラスの光が彩る中で、
   ─── 俺たちは永遠を誓った。*
 
(?12) 2022/06/02(Thu) 20:25:02

【恋】 宮々 瀬里

 

 重ねられる誓いと、向けられた視線。

 私も貴方を選んだ。
 私も貴方に二度の、恋をした。

 それは今この瞬間も同じ。

 ステンドグラスの光が彩る中で、
 私と貴方の影が重なった。 

 
(?13) 2022/06/02(Thu) 21:11:50

【人】 宮々 瀬里

 


    それから ───



 
(40) 2022/06/02(Thu) 21:12:13

【人】 宮々 瀬里

 

 朝、テーブルにはふたつのマグカップが並ぶ

 ひとつには、ブラックのままの珈琲
 ひとつには、お砂糖とミルクをたっぷり入れて。

 棚の上には大聖堂での写真と、
 どこかのBARで集まったときの写真。
 それから新婚旅行で現地の民族衣装に身を包んだ
 私たちが微笑む写真が飾られている。

 互いに忙しいから
 お昼は離れ離れかもしれないね。

 今年の冬、個展を開けることになったの
 そんな嬉しい報告から暫くは、
 私もアトリエに籠りきりになったりしたけれど
 それでも夕飯は必ず貴方と食べるのだって決めていた

 
(41) 2022/06/02(Thu) 21:13:16

【人】 宮々 瀬里

 

 ほんの少し離れているだけでも、
 いつだって貴方に会いたい、そう思う気持ちは
 週末デートのころと、なんにもかわらない。

 そうね。いつだって、毎日同じ感情を繰り返す。
 だけどそれが、たまらなくうれしくて、
おしい。

 
(42) 2022/06/02(Thu) 21:13:41