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【人】 三月ウサギ三月ウサギとトト。 終わってしまった物語。 誰にもなれない、どこにもいけないひとりとひとり。 どこにもいない彼らは、ここにもいない。 …… だから、驚愕に彩られた瞳を、柔く細めた後。 上げた口角と共に「 君 」に向ける言葉は、きっと。 (85) 2021/07/16(Fri) 23:58:34 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[触れてくれない乳房に、もっと触れて欲しくて。 じれったくて、彼の身体で塗りこめるように 体を動かしては、首に腕を回した。 まだ、と続けられた言葉にふにゃ、と 頬を緩めてじっと見つめたまま。] はい [と一言返事をして、舌を差し出した。 ちろ、と先端が交わった後、 ぬるりと滑って絡まった。 だらしなく開いたままの唇から、 つつ、と唾液が垂れるのがわかった。] (86) 2021/07/17(Sat) 1:07:54 |
【人】 トトそのあと、私は両親と出会い。 そのあと、私は両親と別れた。 「 ごめんね、そんなに余裕ないのよ。 」 突然増えた家族、兄妹。 立場を弁えていたつもりだったから、 何も望んでいなかった。 望んでいないつもりだったのに ──── ズレは続いていく。軋んで、歪んで。 腫れ物に触るように同じ空気だけ吸っても、 微妙な距離は縮まることはなくて。 (88) 2021/07/17(Sat) 13:37:22 |
【人】 トト私には家族なんていなかった。 血の繋がりも、過ごした時間も、 両方揃っていたらどうだったかとか、 考えるのも無駄なのでやめることにした。 両親は私を通して別の誰かを見ていた。 私のことを名前で呼ぶことは一度もなかった。 貴方がどれだけ愛されていたのか、 報せることもできないの。 (89) 2021/07/17(Sat) 13:37:45 |
【人】 トト家を出る決意をしたのはすぐだった。 元々、そうするつもりだった。 少しだけ、何かを期待して一緒に過ごしただけ オモチャの線路を走った私は、 脱線してから回る車輪を眺めて、 途中下車を決めた。 唯一の私のもの、一瞬の重なりの記憶を持つ 質の良いリボンを髪に結んで。 (91) 2021/07/17(Sat) 13:38:51 |
【人】 トトそんな日をどれだけ過ごしただろう。 全てと引き換えに自由を手に入れて、 質素で、だけど穏やかな日々を送ったわ。 独りには最初から慣れていたもの。 木々を揺らす風が波打って 長く伸びた柔らかな髪をさぁっと通り抜けた。 風が私のリボンを攫ったから、 頬へと引っ付いた解けた髪をかきあげて 空を仰いだ。 (93) 2021/07/17(Sat) 13:39:09 |
【人】 トト「 あっ ─── 」 リボンを掴もうとしていた手が宙を舞って 収まった先を見つめて、口を噤んだ。 終わった物語。 誰にもなれない私たちの線はきっと、 もう一度 ──── 上がった口角を見つめて、同じ顔で答える。 (95) 2021/07/17(Sat) 13:39:40 |
【人】 木峰 海斗― それから ― [ ホテルで起きた、夢みたいな、奇跡みたい出来事から また少しの月日が経った 俺と兄貴の関係は、かなり変わったと思うけど、 俺は相変わらず、素直ではないし、可愛くもないし メッセージへの返信も大抵既読スルー まぁ、10回に1回とか、5回に1回とか、3回に1回は 返事をしていることもあるから、少しは変わったけど 外に一緒に出掛けても、兄を邪険に扱う弟のまま 両親の前では、変わらない兄弟関係を取り繕っていた さすがに両親に気付かれるのは、まずいしな それから、大きく変わったこと――] (96) 2021/07/17(Sat) 13:52:53 |
【人】 木峰 海斗なぁ、兄貴…… [ たまに、言いかける 結婚くらい、してもいい。とか 孫を、見せてやれよ。とか でも、その度に、 その言葉は、唾液と共に飲み込まれる それは、兄貴も、兄貴の相手も傷つけることだし ]何より、俺が一番―― 嫌だったから、 (97) 2021/07/17(Sat) 13:53:07 |
【人】 木峰 海斗[ だから、言いかけて止める いつか、兄貴から終わりを告げられるまでは、 幸せな夢を見ていようと、笑うんだ ―――― 相変わらずの傲慢さで*] (98) 2021/07/17(Sat) 13:53:11 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[「幸せ」と聞いて、噛みしめる。 そうしてタイガさんの聞かせてくれた本心も。] ……そっか。 [彼がくれると言ったのは「一番」。 だけどちゆが欲しいと願うのは、求めてしまうのは 彼の手、言葉、愛情、時間――… 彼の隣で笑うこと。彼の側にいること。 タイガさんの人生の、唯一の大切でいたいって どうしようもない自分勝手だ。 「パパ」の顔したタイガさんの隣で笑えるのかな。 辛いときだけなんて、ちゆは、足りないよ。] (99) 2021/07/17(Sat) 18:14:37 |
【人】 宇佐美 有栖一夜限りの約束。 果たし、途切れてしまった縁の糸は。 ひとひらのリボンを結ぶように、 キュッ絡み合い、繋がって。 あの「はじめまして」から。 幾度となく、世界は朝と夜を繰り返した。 (100) 2021/07/17(Sat) 18:34:31 |
【人】 宇佐美 有栖夜のしじまも、明ける朝靄も共に生きたいと。 願う俺の顔は、情けないことに若干強張っていた。 心を張り詰めて、僅かに震える手には、 ひとつのリングが輝いてる。 それは、沈む夜と昇る朝を必死に駆け抜けて。 時刻は刻む針が、真上を向いて重なる時。 日付は ……… (101) 2021/07/17(Sat) 18:36:48 |
【人】 木峰 夏生── 翌朝 ─── [ 背中で寝返りを打つ気配に、瞼を上げた。 ぎしぎしと軋む身体を動かして、 後ろからそっと抱きしめる。 ] ……おはよ。 [ 明るい日が差しているのに、どこか気怠げで 寂しげな室内。 子供のころのように、丸く体を擦り寄せる海斗は すっかり牙を仕舞って猫のよう。 ] まだ、時間あるから、 ……寝な。 [ 背を、髪を、優しく撫でた。 醒めなくていいなんて、言えなかった。 ] (103) 2021/07/17(Sat) 22:02:24 |
【人】 木峰 夏生[ この恋心を自覚した時から、所謂 普通の幸せとは縁遠いことになるとわかっていた。 両親のことを思えばそれなりに胸が詰まるけれど。 それ以上に、まだ二十歳そこそこの 海斗の未来を奪うことの意味を 考えずにはいられない。 いつだって、ただしいことは、めにはみえない。 だから、言葉を、温もりを、 俺は縋るように求めてしまうのだと思う。 ] (104) 2021/07/17(Sat) 22:03:16 |
【人】 木峰 夏生[ はらへった、と言う海斗にぶは、と笑って、 ] マジかよ…… 俺は無理だ……食えねーわ。 [と頭を大袈裟に抱えながら、可愛らしい おねだりに応えようか。 昨夜のダメージなどどこ吹く風か、 次々胃に消えていく食べ物に笑って、 幸せを感じるくらい、 今は許されてもいいよな。 ] (105) 2021/07/17(Sat) 22:04:13 |
【人】 木峰 夏生── それから ── [ 海斗はどうだかわからないが、俺はあの日から ずいぶん変わったと思う。 夜遊びは封印したし、帰りは早くなったし。 ちゅー♡と唇を突き出すうさぎのスタンプの 登場頻度は増えたし、 たまーに返信が返ってくることがあったり。 ] (106) 2021/07/17(Sat) 22:04:59 |
【人】 木峰 夏生なに、海斗、 おれのことがすきだって? [ 多分、お前の言いたいことはわかってる。 俺ら、きょーだいだから。 だから、俺はその唇を塞ぐ。 ダメな兄貴だって、笑って、 いつか、お前が、 俺を嫌いになってくれる日が来ればいい、なんて こころの片隅で願ってるってバレたら、 きっと俺は殺されるんだろうな。 ]** (107) 2021/07/17(Sat) 22:08:28 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[次に目が覚めたのは、あなたの腕の中 だっただろうか。 少しスッキリした体だけれど、 どうしようもないほどだるくて。 重い瞼をゆっくり上げて、首をかしげた。] ん ……はじめさ、…ん、 ……わたし、 また…… [そう尋ねて眉尻を下げれば、 そのまま彼に抱きついた。] ………強く、抱きしめて、ください [そうお願いをして、胸板に頬を擦り寄せる。] (108) 2021/07/17(Sat) 22:38:14 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉……おなか、すいたけど、 くっついてたくて、それに、ねむくて ……抱きしめて朝まで、眠って? [終わりが見えるまではどうか、 わたしの未来からは目を逸らして。 わからないの。どうしてこんな気持ちに なってしまうのか。お父様は正しいはずなのに。 だからね、もう少し、目を背けさせて。] ───……… [決まりきった結論を享受する前に もうすこしだけ、この気持ちを。]* (109) 2021/07/17(Sat) 22:38:30 |
【人】 がーるふれんど 真白 千由里[――出会いは突然だった。 それが偶然か運命かは知らないけれど、 恋に落ちるには一瞬で、愛してしまえば消せはしなくて。 「お嫁さん」じゃない、「彼女」と呼んでいいのかどうか 一つだけ確かなのは「恋人」とかいう肩書きだったか、 そんな曖昧なものを背負って彼に会い続けた。 彼の家を訪れることは滅多になかった。 あの夜に宣言してしまった通り、 彼と血を分かつ小さな少女が受け入れ難かったから。 でも、それでもね 何度か遭遇する機会はあったかもしれない。 そんな折に彼はあたしをなんと呼んだか、 何でも良かった。幼い少女に物心が付く頃は 少しは大人になれていたと思うから。] (110) 2021/07/17(Sat) 22:53:38 |
【人】 がーるふれんど 真白 千由里[「ちゆりおばさん」なんて迷わず口にしたものだから 名前を覚えられた最初にはむっとしてしまったけれど 無垢で無邪気な子どもは躊躇いもなく笑う。 彼によく似た目元で、彼と同じ笑い方で。 あたしの胸の内なんて知らずに、笑ってみせるものだから。 お菓子を買った。女の子向けの玩具を買った。 タイガさんが悩んでいたのなら、 七五三や卒園式の衣装選びに付いていった。 「ママ」という呼び名だけは否定して 彼女が好きかと聞かれたら―― 「わからない」、と答えただろうけど いつかの感覚すら麻痺してしまったのか。 彼女の成長の様を見守るのはいつしか ]彼女が自立したその先への期待ばかりでもなくて。 (111) 2021/07/17(Sat) 22:55:57 |
【人】 がーるふれんど 真白 千由里[「普通の恋」がしたいと言った。 彼と過ごしたその時が普通だったかどうかは知らない。 ただ、ただあたしは彼を愛していて タイガさんの隣に居られることが幸せだった。 けれど一つだけ未練があるとすれば 空っぽの左手が目につく時がある。 形ばかりでもそこに証が欲しいと願うのは 困った欲張りさんになるかしら。 でも――――、] (112) 2021/07/17(Sat) 22:57:01 |
【人】 木峰 夏生*** ─── いつかのはなし ─── [ 相変わらず仲の良い両親は不在。 件の先輩に頼まれた仕事をやりかけて、 リビングのソファでタブレットを操作していた。 空気に混ざる匂いにはすぐ気付く。 バレないようににやりと唇を歪ませていれば、 視界を遮るのは愛しい弟。 俺の腿に跨って、首に回されて絡める腕に、 かたんと音を立てて仕事を強制終了する。 ] ……いくら親がいないからって、 リビングのソファで盛るのはお兄ちゃん ちょっと、 背徳感でぞくぞくしちゃうんだけど。 [ 耳を食んでくる唇の温もりにぞくりとしながら くすくす笑ってするりと衣服の下へ手を滑らせる。] (113) 2021/07/17(Sat) 23:25:05 |
【人】 木峰 夏生[ いつもの合図が鼓膜を揺する。 ] 家族の共有スペースで、 いつからこんな淫乱になったの 俺のかわいい弟は。 [ その時は、気ままな王子様は どのようなご気分でいらしたのか。 多少態度のデカくなった忠実なしもべは、 耳朶を食んで返し、硬い歯を当てて、 背の窪みに爪を立てて下半身へ滑らせて。 ] ─── 抱いてくれんの? なら、さ…… (114) 2021/07/17(Sat) 23:26:15 |