【人】 橘――とある船の上で―― [汽笛が鳴った 目的地に近づいたという合図だ 甲板へと足を運べば、目的の島は遠くかすかに姿を見せ始めている] やぁ、無事に着いたようだなぁ、船長 [先に甲板に着いていた姿に声をかけると、特徴のあるマスクをつけた船長が「あぁ」と気づいたように振り向いた] 「そりゃぁ、予定に遅れないのがうちの自慢だからねぇ。 客船じゃないんで不自由させたかもしれないけど、大丈夫だったかい?」 そんなの今更さぁ、むしろ気楽でありがたかったね! [今乗っている船は昔なじみの商会の船だ 「榛名に行く」と言ったなら、ついでだから乗って行けと快く乗船させてくれた 客船は接客はいいが、数日前まで船員だった男には少々堅苦しい] (5) 2022/04/09(Sat) 0:25:56 |
【人】 橘 「それにしても、あんたが船を降りちまうとはねぇ」 [などと、しみじみと船長は言う 何しろ互いに船に乗り始めたころからの付き合いだ 船こそ違えど幾度も顔を合わせていれば、それなりの交流も生まれるものだ] なぁに、ちっとばかし陸で過ごしてみたくなったのさ 船関係の仕事には変わりねぇしな それにもう数年ほったらかしてるから、そろそろちゃんと帰らんとならんしな 一人息子なのに好き勝手させてもらったんだ……だから、な [親孝行かい、なんて言われてからからと笑った] 「アタシゃ親の反対押し切ってあと継いじまったからねぇ アンタの娘だからしょうがないって」 [そんな話をしているうちにまた汽笛が鳴る] (6) 2022/04/09(Sat) 0:27:28 |
【人】 橘 「あぁ、もうすぐだ、下船の用意をしておくれよ。 うちらもいろいろ用意があるからさ」 おぅ、ありがとう せっかくだし時間があるなら花見でもしていきなよ [今の時期は桜が見ごろだし、榛名の名物でもあると言えば 「もちろんそのつもりで予定は組んでる」と愉しげに船長は笑った 船室に戻って荷物を纏めていれば、接岸の合図が船内に響く 下船の案内などないから勝手知ったるなんとやらで降船口へ向かう 船長に船代を渡そうとしたが餞別代りと受け取ってもらえなかった] そんじゃ、また! 気まぐれで船に戻るかもしれんがそんときゃよろしく! [そういって船を降りて目的のホームからゴンドラに乗る>>#1] (7) 2022/04/09(Sat) 0:28:55 |
橘は、メモを貼った。 (a1) 2022/04/09(Sat) 0:54:47 |
【人】 澤邑[ 商業地区の一角。観光客なども多く訪れる場所に先祖伝来店を構える呉服問屋。 だったのだが今は息子に家業を譲り、商売には触れないことにしているため細いことは判然としないが、若い娘が店先に団子になっているから繁盛はしているのだろう。] ここの戸を開けておいてはいけないと言っただろう [ つい小言を言ってしまうのは、猫を飼うようになってからのこと。店の奥に家族の住まう住居があるのだが、店舗へつながる通路の扉を開けっぱなしにするなと何度も口すっぱく言っている。 猫が外に出てしまうではないかと心配してのことだ。 これまでは全て使用人や家族に止められていたようだが。まれに店舗で商品の上に寝転がっていたなんて報告もある。] (9) 2022/04/09(Sat) 3:36:19 |
【人】 澤邑全く大変なものを引き受けてしまった [ 白い子猫はお隣から無理矢理に押し付けられたものだ。縁下で見つけたもので他の兄弟たちは貰われていったのに最後の一匹が残っているんだという。珍しい目をしているから余り物なんていうのはちょっと信じ難いのだが、大方貰い手が検分に来た時にふらふらと他所で遊んでいたとかなのだろう。 隣はすでに大人の猫が二匹もいてこれ以上は増やせないと言うから、仕方なくだ。 一番奥の箪笥置き場を猫の部屋にすることにして、寝床やはばかりをしつらえたのだが、ちっともじっとしていない。 その上孫たちが追い回すからしばらくは自分の部屋に匿っていたのだがどうも勘違いしたようで勝手に眠るようになってしまった。] 可愛がってなんかいないよ [ すっかり猫が来てからお父さんが丸くなってなどと皆が言うから否定を返す。預かったからには危険な目に遭わせるわけにはいかないだろう、それだけのことだ。**] (10) 2022/04/09(Sat) 3:41:00 |
【人】 澤邑[ 何を買ってきたんです?と聞かれて、少々バツが悪い。犬猫の装具を扱う店で手に入れたのは猫ようのハーネスだ。] そろそろ桜が見所だからな [ 返答にならないことを言っている。先ずは室内で少し練習をしてから外に出かけてみようかと思う。**] (11) 2022/04/09(Sat) 3:43:57 |
澤邑は、メモを貼った。 (a2) 2022/04/09(Sat) 3:47:19 |
【人】 虹彩異色症の猫[ 遊びたい盛りであるのはひとの子も同じことで>>10、善意で追い回すと猫は全身の毛を逆立てて逃げる。無造作に抱き上げると身を捩って抜け出そうとする。一度姿を見失うと暫く出てこず、また店側か、いや街路に出てしまってはいないかと騒ぎになる。 であるから、子猫の部屋となっている箪笥部屋、そこから続きの年寄りが居住まう部屋の襖は普段はぴっしりと閉められている。 二間続きで見渡せるほどの広さであり、隠れる場所などそうありはしない筈なのに、猫は器用に気配を潜める。 今もそうだ。部屋の主が帰ってくると>>11、もぬけの空のように畳の間は静まり返っている。]** (13) 2022/04/09(Sat) 9:42:13 |
虹彩異色症の猫は、メモを貼った。 (a3) 2022/04/09(Sat) 9:45:10 |
【人】 澤邑 ゆきちゃん、あれ?こゆきー [ >>13襖をそっと開けて足元を見て、油断すれば人の出入りの際に子猫は逃げ出してしまう。だが今日は姿が見えない。 用心深く襖を閉めて、紙袋からハーネスを取り出すと、子猫にあてがってみようと考えていたのだが、まだ見つからない。] こたつの中かな [ 帰ってきて子猫が飛び出してきたなどと言う話は聞いていないからこの部屋か、奥の箪笥部屋にいるはずなのだが。 箪笥の部屋の入り口は猫1匹分がいつも開けてある。猫は広さよりも高さが必要とのことで、大きさ様々な箪笥の凸凹は良い遊び場のようだ。 こたつの中を確認して、見当たらないようなら奥の部屋へいくつもりだ。**] (14) 2022/04/09(Sat) 14:08:46 |
【人】 豊里[鋼鉄と蒸気と煤の孤島『EK参号-榛名』。 此処に居るのは元々の島民、仕事で訪れた組合の人間、 傭兵組合に雇われた者などが多くを占めているだろうか。 然し真希奈は其のどれでもない。 櫻の見頃と祭に合わせて、此処へ来た観光客だ。 其れだけか?と問われれば、少し考えてしまうけれど。 真希奈は新米の人形技師である。 オートマタを作ることを、生業としている。 オートマタと云っても、現状の技術力では、 絡繰り人形に毛が生えた程度の物しか作れはしない。 精巧なアンドロイドなど、夢のまた夢。 まぁ、夢見るだけなら只だと、真希奈は考える質であるが。 幸いまだ夢見がちであってもぎりぎり許される年齢だと、 少なくとも真希奈は思っている。] (17) 2022/04/09(Sat) 16:14:43 |
【人】 豊里[榛名滞在中は旅籠に泊まり、 祭が終われば工房へ帰るつもりだ。 櫻も祭も、榛名の職人街も満喫しようという、 欲張り旅行の心算で此処へ来た。] (一先ず今日は、職人街を見て回ろうか。 若しかしたら祭で休業中の所も多いかも知れないが、 空気だけでも体感出来れば、其れで良し) [その様に考えて、アナウンスに従って先ずは弐番ホームへ。 旅籠で手続きを済ませ、 近くの茶屋でみたらし団子と冷茶を購入した。 予 報 に 違 わ ぬ 青 い 空 に 、櫻 の 花 弁 が 揺 蕩 う 。 ] (18) 2022/04/09(Sat) 16:21:01 |
【人】 豊里[傭兵と思しき人達とすれ違った。 すかさず其の得物に目をやってしまう。] 中々良い得物じゃないか。 でも、もう一声恰好良いと云う事無いんだけどね! [揶揄う様に声を掛ければ、 "小娘に何が分かる" とでも云いたげな、胡乱な目を向けられてしまった。 「そんなに気を悪くしないでくれないか。小娘の戯言さ」 そんな風に返して、お茶を濁す。 幼い頃から、機械に囲まれて生きてきた。 機械は正解で構成されて出来た物。 其処に不正解が混じれば、たちまち正常に機能しなくなる。 此の世界は不可解で不確かなもので溢れている。 だからこそ真希奈にとって機械は、 "正しさを証明された存在"であるように思えて、好きなのだ。 機能性を高めるのは勿論のこと、見栄えだって追求したい。] (19) 2022/04/09(Sat) 16:27:39 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新