【人】 部隊長 シュゼット− 退院当日の夜:外壁の見張り台 ― [こつ、こつ、と。石の階段を上っていく。 砲台が設置されている小部屋を通り過ぎて、 さらに上へと階段を上る。 外はもう夜になり、外壁内の所々に灯る明かりと、 右手に携えたランタンが頼りだった。] よい、しょっと。 [一番上に据えられた見張り台まで登ってしまえば まずはお役目。周囲をぐるりと一望。 地面や天の岩壁でぽつぽつと輝く草が、 この夜中でも動いている生き物の影を照らし出す。 僕は夜目が利く方だから、 少しの光と、後は音さえ聞こえれば見張りには十分だ。 この静かで、辺りを見渡すことができる空間が大好きで 僕は地下世界の発光植物の光が幻想的に輝く光景を、 暫くそこから、身を乗り出して外を眺めていた。 危険な生き物が近くにいないことをよく確認したら 見張り台に備え付けてある椅子に座って、 記録をつけるためにある机の、引き出しを開く。 ノートには、本日の日付と"異常なし"の言葉を書いて、 すぐにノートを仕舞い、更に奥を漁る。] (367) 2020/05/17(Sun) 19:45:40 |
【人】 部隊長 シュゼット[ここには見張りの当番が書くためのノートの他に、 個人の私物が色々入ってたりする。 誰かが吸う煙草だの、古びた双眼鏡だの。 色んなものが入っていているから、 その中になにがあっても、誰も気に留めない。 だから誰にもとられてないだろうとは思ってたけど 実際、ちゃんとここに残って居たのを見て、口元が綻ぶ。] うん。あった。 [引き出しの奥の方から取り出した、 色褪せた赤い布の袋を開ければ、 中から出てきたのは、つるりとしたディスプレイを持つ、 頑丈そうなタブレットだった。] (368) 2020/05/17(Sun) 19:46:44 |
【人】 部隊長 シュゼット[基地の者に支給されているタブレット。 世界のそこらで見つかるロストテクノロジーの産物の一つで あるとき、大量に発掘されたそれを、 司令官が「皆に配って活用しよう」と決めたのだ。 僕の黒色のそれに暗証コードを入れて起動させれば、 ノートのようにして使える機能を開いた。 ……実は、他にもいろんな機能があって、 解析班の解析が終わっていて使用許可が出ているものも この中には沢山あることを知っている。 でも、それらは大抵、調査や研究に役立つ物ばかり。 そもそも、タブレットに最近まで興味もなかった僕は、 風景を画像にして保存できる(写真というらしい)機能も 簡単な文章を手紙のように誰かと送受信できる機能も、 一度だって、使ったことが無かった。] (369) 2020/05/17(Sun) 19:48:50 |
【人】 部隊長 シュゼット["過去の記憶を思い出す前に、 今の記憶をなくしてしまうのが怖い。" また、突然記憶をなくしてしまうことがあるのでは、と それが怖くて、昔に、上官に尋ねたことがある。 そうしたら上官は、「日々の記録をつけると良い」 と言って、自分の日記帳を僕に見せてくれた。 ……とはいえ、何か書こうとしても 初めてのことであり、中々、内容に困る。 ……基地の皆と戦闘の訓練をしたこととか、 今日食べたごはんが美味しかったこととか。 そんなことは、毎日、部下と体験していることだ。 もし記憶が無くなったとしても、誰かが教えてくれる。 なら―――この、僕のタブレットには、 僕だけしか知らないことを書くべきなんじゃないか。 軍の機密のようなことを書くわけにはいかないけど 誰に話せばいいかわからないことを 後々のために、書き留めておくにはちょうどいい。 そう思い立って自分用のタブレットを引っ張り出してきたのは ごくごく最近……医務室から出てきたあたりのことだった。] (370) 2020/05/17(Sun) 19:52:30 |
【人】 部隊長 シュゼット[タップして現れたキーボードから、文字を打ち込む。 纏まりがない日記になってしまったきがするけれど 打ち終わって読み返してみれば、 達成感というか満足感というか。 やり切った気持ちが胸に沸き上がる。] ……ふふ。結構楽しいかも。 [タブレットはまた、机の奥に。 自分の部屋に置いておくのも考えたが 部屋では文字を書く気になれない気もしたし、 暗証コードもしっかり設定したから大丈夫だろう。 暗証コードは、きっとこれから先忘れることのない物。 今まで口にしたものの中で一番嫌な味を持つ『AME015』。 好きなものと嫌いなものぐらいは、 これから先も覚えてられるだろうという安直な期待と。 もし、万が一。誰かにこの中身を見られたとしても、 医務室勤務の誰かのタブレットだと思ってほしい。 ……コードには、そんな保険も込めて。] (371) 2020/05/17(Sun) 19:58:23 |
【人】 部隊長 シュゼット ……もう少し、見張りの時間はあるな。 [そうして僕は、見張りを続行する。 初めて、日記を書いてみたことで、 なんだかいつもより機嫌もいい。 次に『検査』の時の手土産にと思って手に入れた ブドウ味の飴玉を一つ、口の中へ投げ入れて。 その日自分に割り当てられた見張りの時間が終わるまで 見張り台から外の、襲撃がない平和な一日の終わりを 兎はずっと、眺めていた。]* (372) 2020/05/17(Sun) 20:01:07 |
心臓を喰らうねこ(村建て人)は、メモを貼った。 2020/05/17(Sun) 20:01:55 |
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。 (a56) 2020/05/17(Sun) 20:37:56 |
【人】 数学教師 渡辺 春嗣── 二年六組の教室 ── [感染症対策としてそれぞれの教室にて 校内放送による始業式が終えた後。 白チョークが黒板に書き出すのは 止め跳ね払いのしっかりした楷書体。 このクラスの担任の名。] 渡辺春嗣という。担当教科は数学 よろしくお願いする [厳つい顔つきで、愛想は何処かに置き忘れた。 そんな男の簡素で面白味のない自己紹介が シンと静まりかえっていた教室内に響く。 新学年の浮かれた気持ちを打ち消してしまう 厳しさが、男の周囲には漂っていた。 本人の意思には関係なく……、であるが。] (373) 2020/05/17(Sun) 21:48:20 |
【人】 数学教師 渡辺 春嗣[そう言って生徒たちに自己紹介をさせていき 終わったあと配るのは大学ノート。] 一冊取ったら後ろに回すように 去年もやっただろう、学習ノートだ 毎日最低1ページずつ自習をするように どんな科目でも構わない 悩みや相談があれば書いてくれて構わない 最近好きなものとかハマっているものとか 雑談でも歓迎する ……見た通りこんなおじさんなので 上手く答えられるかはわからないが…… [頼りなさげに漏らせば少し、教室がざわめいた。 見た目だけで、実はそれほど怖い先生じゃないのかも? そんな、風に。] (375) 2020/05/17(Sun) 21:48:32 |
【人】 数学教師 渡辺 春嗣[コホン、と咳払い。] 最大限、努力はしよう ……改めて。一年間よろしく頼む [そう言って、朝のHRを終えたか。*] (376) 2020/05/17(Sun) 21:48:41 |
【人】 世界の中心 アーサー──君の、ナイフと同じように、 僕には文字が武器なのだよ。 直接殴れない奴を殴るのにべんりなのさ。 …面倒くさい、にはそりゃあ同意するけれどね。 (377) 2020/05/17(Sun) 21:56:33 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 宙を舞う銀を、紅い視線のみで追う。 あれは、セーフティー機能だ。 銀色で出来たものは、金が掛かるだけじゃあない。 ──必要な処に、有るだけの話だ。 いちいち磨かなければならない金属は、 “生きた肉”を裂くには向かない。 男は、“貴族”の中ではそう浪費家ではない。 “この世界で生きる為”必要なものを消費している。 …これでも。 ] (378) 2020/05/17(Sun) 21:57:23 |
【人】 世界の中心 アーサー( それだから、ひとひとり“飼う”と、 言い出した主人に、周りは仰天したもので、 しかも“おんな”としてでは無いというから、 道楽にしても急過ぎていた。 ──さて、何故 と問われたところで 答えは持ち合わせていないのだけれど。) (379) 2020/05/17(Sun) 21:57:48 |
【人】 楊 宇静[食事中の会話は本人がどうかまでは解らないけれど、宇静にとっては少なくとも、楽しいと呼べる時間であった。と、思う。 先生がサボるのは凄いね。>>359とか。 量がそもそも段違いだ。>>363とか。 最初、麺を啜る姿から想像していたよりは随分ところころ表情が変わるし、見ていて飽きない。 そもそも嫌なら無視をするなり、おばちゃんに言って席を変えるなり変えさせるなり出来ただろうに、それをしない時点で根本的にはお人好しなのだろう。 ほら。突拍子もない誘いに、なんのかんのと言いつつも断る様子もないのだし。>>366] ホムラ、ホムラね よろしくするよ! (381) 2020/05/17(Sun) 21:58:51 |
【人】 世界の中心 アーサー…ふふ。飽きたら何をしよう。 ナイフの使い方でもご教授願おうか。 せめて林檎くらい剥けると良いかもしれないな。 (382) 2020/05/17(Sun) 21:59:01 |
【人】 楊 宇静わたしはユージン、ヤン・ユージン えっとねー [傍らにあった紙ナプキンを引き出して、鞄の中にあったボールペンで、楊 宇静と漢字を書いて。] 読み方はこの国は何になるかな ようさん、て呼ぶひと多いけど ホムラは好きにわたしを呼ぶと良い [彼に向けて差し出した。] おっきいの学校あるの知ってたけど あれは音大だったのか! わたしは日本語学校いってるね 電車で2つ駅のところ (383) 2020/05/17(Sun) 21:59:35 |
【人】 世界の中心 アーサー[ “貴族”のなかでも、“リドル”と言うのは 意見番の様な役割を持っている。 生死に関わらず“行末”のひとつが見えてしまう為に。 それ故に兎に角手紙が多く── ──恋愛相談なんかは他を当たって貰いたいものだが── 万年筆を手放す事は、到底出来ないのだけれど これだって、そう。 “血”のもつちからであるから。 “持つもの”の仕事である。──生き抜く為の。 そういう意味では、男もまた、 生きる為にいちにちを過ごしている。 ] (384) 2020/05/17(Sun) 21:59:53 |
【人】 楊 宇静あとねわたしも音楽するよ パソコンでだけど [楽器は出来ないよ。なんて付け加えてから、新しく仕入れられた知識にはしゃいで目を輝かせた。] 近くのスタヴァに行く? あのね、わたしに日本語教えてほしいんだけど いつものやつじゃない日本語 [学校でも中々触れられないもの。主語述語。助動詞、名詞。そういう形式ばったものではなくって。] (385) 2020/05/17(Sun) 22:00:12 |
【人】 世界の中心 アーサー( “リドル”であるが為に、 盛られることも、打たれることもあるのだから、 生きるハードルは 本来 高いものであれ。 彼女を見遣る薔薇色には、 憐憫も、憧憬も、 ましてや同情も無かった。 唯、“そうするべき”だからそうしている。 未来を視る“までもなく”。 ) (386) 2020/05/17(Sun) 22:00:16 |
【人】 楊 宇静ホムラは音楽勉強してたら 歌たくさん知ってるなら良いな [なんて畳み掛けつつ。 美しい旋律に乗った、この国の言葉のなんと魅力的なことか。何て話をするのは、道すがらか、或いは。場所を変えた後の話か。] (387) 2020/05/17(Sun) 22:00:43 |
【人】 軍医 ルーク[ 兎の部下たちは、毎日のように見舞いに訪れた。 歓談の雰囲気は、日を追うごとに和やかなものになった。 自分がいては冷や水をかける以外の何者でもないが、 勤務時間は勤務時間だから、席を外せないこともある。 そういうときは、その場にいた。 訪れるたびに胡乱な目を投げかける者もいた気がする。 自分たちの隊長に何かしたら只では置かない、 というところだろうか。 義手を取り外してのやり取りの時には、 ちらりと視線が其方に向かいはした。 それもまた、通常なら耐えられないような『痛み』を伴う 動作のはずなのに、 表面上、それが表れているようには見えない。 研究班の人に、細身のくせに馬鹿力の怪力兎と言われる―― というくだりで、 此方に部下のきつい視線が飛んだ気もするが、心外だ。 自分が言ったのは『莫迦』だけだ。 まあ、複数回言ったけれど。 阿呆、とも言ったけれど。 赤いうさぎの寝台を囲んでのそんなやりとりだとか、 屈託なさげな若い部下たちの表情、 感情豊かな女性の兵士の声、 そのようなものを聞くとはなしに聞きながら、 仕事の記録を付けている。] (389) 2020/05/17(Sun) 22:33:17 |
【人】 軍医 ルーク[ そして、兎が医務室を去る日の事。 検査についての問いかけに、決定事項を伝える。] 明日からだよ。 [ 任務に戻ってからも検査を止める理由は、何処にもない。 だから、これ以上引き延ばすことは出来ない。 この数日間ですっかりうさぎに懐いたぺんぎんが、 名残押しそうに足元に歩み寄るが、 その回復具合を喜んでいるのか。 がんばった! とばかりに両手を挙げてぱたぱたする。 頭を撫でられ、ぶどう味、という言葉に目を輝かせた。 はたしてどんなすばらしいあじが…! と、 喋らなくても目の輝きで、 誰にだって思っていることがわかるだろう。] (390) 2020/05/17(Sun) 22:33:29 |
【人】 軍医 ルーク次の検査は、薬は―― [ ふっと押し黙る。 此方の耳があるあたりに視線が向いたのは感じたが、 恐らく、何も読めなかっただろう。 何せ、普段は滅多にフードを下ろさないから、 覗こうとしても、耳自体見えなかったはず。>>18 この耳の形や色を知っている者は恐らく、 上官の前や顔の照会など、帽子を脱ぐ必要がある場に 居合わせた者だろうか。] 効果がない薬なら飲む必要はないよ。 経過次第かな。 [ 飲まなければならない栄養剤とは話が違う。 そう告げる声には、数日前このうさぎが担ぎ込まれて、 怪我も申告せず逃げようとしたり、 苦い薬に抵抗しようとしたときに見せた“怒り”――… 少なくとも、このうさぎはそう思ったらしいものは、 少しも含まれてはいないだろう。] (391) 2020/05/17(Sun) 22:34:13 |
【人】 軍医 ルーク[ 検査についての司令とのやり取りが、頭を過る。 部下たちとの和やかなやり取りも。 ――多分自分は、あの棚の中の瓶を、 どうすることもなく捨てるのだろうと思った。 作った理由も、捨てる理由も、わからない。 そんなものは、きっとない。 それにしても、ぷるぷる震える耳が実に分かりやすくて] でも、此方はあと一回分残っているね。 [ にい、と笑い顔の形を作り、 件の薬――AME015を差し出した。 飲み切るまではここから出さぬ、という 無言の圧を込めて。] (392) 2020/05/17(Sun) 22:35:28 |
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