【人】 赤い靴 キファ>>49 ヌンキ 「無論、言ったであろう。 吾はおまえに感謝をしている。 故、贈り物をしてやりたかったのだ!」 キファは目を細める。 「吾とサダルをくっつけたのは、おまえだろう? 故。今、吾からおまえに贈れるのはこの花だ。 『私の愛情は生きている』。 この花は、そういう意味を持つ。 ……確かに、吾らの愛情は、後天的なものだ。 おまえが祈り、そして、神がそれに答えた。 おまえの望んだ形じゃないとしても──」 キファは知っている。 サダルへの愛情が、世間から見れば ”おかしい”ものであることも。 「告げる。 おまえの行いは、例え正しくなかったとしても 無駄じゃなかった ことを。例え造られたものであるとしても、 ”この愛は生きている”」 (57) 2021/04/23(Fri) 11:03:47 |
【人】 パイ焼き ゲイザー>>55 ラサルハグ 「落ち込んでいる。……そう、なのかもしれませんね。今自分がどんな気持ちなのか、自分でも把握しきれなくて」 平然としている異常に気付く様子がない。それもその筈、貴方と会話した事なんて聞き取りの時くらいなのだから。 「話ですか。……。では、少しだけ。 ニアさんとシトゥラさんの事ですけど。メレフさんの報告ではニアさんの部屋に二人はいたんですよね。二人は……もし『そういう間柄』だったのだとしたら。無事に想いを交わすことができたのでしょうか。出来たのなら、いいんですけれど……」 この期に及んで女は二人の関係性や恋の行方にばかり目を向けていた。けれど、女にとってはそれがとても大事なものだったのだ。 (58) 2021/04/23(Fri) 11:09:58 |
【人】 赤い靴 キファ>>56 ゲイザー 「ふ、構わんよ。 ……然し、おまえにも『正義の為』の心は有ったのだな。 ──ぬお! 作ってきてくれたのか、ありがとう」 自嘲するように笑んだところで、 転がり出てきたピーチパイに目を輝かせた。 キファは警戒心が強い。 毒入りの可能性も考えたが、 殺すなら今である必要はない。足が付く。 それに、彼女とは実に友好的な仲だ……。 ある意味で実直な娘だから、 敵対しない限り妙なことはしないだろう。 「少し待っていろ。今、吾が紅茶を淹れて来る。 この部屋にもおいて有るのだ」 上機嫌な足取りで、席を立った。 → (60) 2021/04/23(Fri) 11:41:25 |
【人】 パイ焼き ゲイザー>>60 >>61 キファ 「正義。ふふ、そうかもしれませんね。私にもあったのかも……あっ!紅茶、助かります!うふふ、こうしてみるといかにも女子会!って感じがして楽しいですねっ」 席を立つ貴方を嬉しそうに笑いながら見送ったのち──女はその顔から表情を消した。 明らかに水面下で動いていたと分かる痕跡の数々。信用できる者たちにしか話せない事もあるだろう。その為に使われたものかもしれない。 でも、この女は──ここ数日で変化したキファの態度を疑っている。 ゆらりと人影が揺らめく。 表情を、気配を、足音を殺して屑籠に近づく。こうして動くのは慣れている。獣を狩る時に役立てていたし── 好きな人に色目を使う人間たちを殺す事にだって利用してきたのだから。 そうして女は便箋やメモが積まれた手を伸ばす。獣を解体するように、貴方の腹の内を切り開こうとする。 (64) 2021/04/23(Fri) 12:12:20 |
【人】 操り人形 ラサルハグ>>58 ゲイザー 「ああ、『そういう』。 さて遺体の様子を知らないからこれは推測だが。 想いの果てに本能より優先すべく取った行動だろう、と 俺は結論づける」 興味深そうに目を細めた。 「あなたは『そういう』話が好きなのか? 生の喜びよりも死の永遠によって結ばれる恋物語は 美しい?」 いまのラサルハグは働き蜂みたいなものだ。 生きる人から魂の煌めきとおしまいの物語を 唄うカナリアを探している。 その道程にたまたまあなたがいた。 (65) 2021/04/23(Fri) 12:17:55 |
【人】 傾く天秤 ブラキウム>>51 >>52 ラサルハグ、ルヴァ 「……あ。」 ブラキウムは、溢れていた涙が止まりました。 あれほど苦しみを感じていた胸は、すっかり落ち着いています。 きっと今ならアップルパイを美味しく食べられるはずです。 ブラキウムは、繋いだ手を一度握り返してからゆっくりと離しました。 「ありがとう。ルヴァのおかげで、もう悲しくないのだ。」 (66) 2021/04/23(Fri) 12:18:35 |
ルヘナは、静かに紅茶の香りを楽しんでいる。 (a26) 2021/04/23(Fri) 12:25:20 |
【人】 パイ焼き ゲイザー>>65 ラサルハグ 「成る程。……それなら、いいんです」 女は絶えず物静かな様子を見せていたが、声色だけはほんの僅かに柔らかくなった。 「うふふ、私……恋のお話が好きですよ。 砂糖菓子のような甘いハッピーエンドも酸味の強い果物のような悲しいお話も。 ですが……死が齎す恋が生きて紡がれる生の恋を凌駕することはありません。でも、逆もそう。 恋に貴賤などないのです。展開による優劣などあってはなりません。 恋する人たちは皆美しいと思うんです。他の人から見れば取るに足らない、他の物語の方が美しいと言われるようなものであっても……その人に宿る想いはきっと、混じり気のない本気のものでしょうから」 金色の瞳は痛いほどに真っ直ぐな視線を貴方を真正面からぶつけてそう言い放った。 (69) 2021/04/23(Fri) 12:37:28 |
【人】 操り人形 ラサルハグ>>51>>66 ブラキウム、ルヴァ 「よかった。 悲しみの原因はわかりそうか。 わからなければ、いつかわかるといい」 そしてルヴァへ視線を向けます。 意味深に左手ひとさし指に嵌めたリングを撫でて。 「実は、ルヴァは俺の友人なんだ。 これからも辛いことや悲しいことがあれば、 彼を頼るといい。きっと助けになる」 (73) 2021/04/23(Fri) 12:53:43 |
【人】 流星の騎士 ヌンキ>>70 キファ 開け放たれた蓋から漏れ出す記憶。 生きては死に、何度も同じ人生を歩む。 大好きな兄と、大好きだったあの人を引き裂き、罪をって死んでいく。 だから。 たった一度きりの逸脱した夢は、 誰かと誰かを恋で結んで、幸せにしてあげたかったのです。 自分に愛などいらないから。 痛くても苦しくてもいいから。 自分の天の祈りで繋がった二人が幸せそうに笑ってくれる姿を見たかった。 目を閉じた貴方に手を伸ばす。 少しだけ屈んで貴方の前髪を掻き上げると、顕になった額にそっと唇を落とした。 「……今は渡せるもの、何も持ってないから。 これは、祝福だと思って欲しいな。……神に祈る天使からのね」 独りよがりでもなんでも。 兄とあの人が見ていても、父に消されてしまっても。 これくらいは赦されると思いたかった。 (75) 2021/04/23(Fri) 12:58:59 |
【人】 操り人形 ラサルハグ>>69 ゲイザー 見返す青の湖面は凪いで、強い感情は伺えない。 ラサルハグは恋を知らない。 今になっても、そう。 「あなたは恋のかたちに惹かれるんだな。 つまり永遠の中の一瞬に価値を見ているのだろうか。 死は終わり。生は続くもの。 しかしどちらも等価値と言い切るのだから」 「……俺の顔になにかついている?」 最後につけくわえた言葉はどこかわざとらしい。 もし視線を逸らそうなら「どうして」の問いかけとともに、 体を動かして視界に留まろうとするだろう。 (77) 2021/04/23(Fri) 13:14:26 |
ハマルは、覚悟と責任を持つ。その上で信じたい。 (a27) 2021/04/23(Fri) 13:24:43 |
ハマルは、自分でそう決めた。 (a28) 2021/04/23(Fri) 13:24:56 |
【人】 パイ焼き ゲイザー>>76 キファ 「へえ」 便箋やメモを床に捨てた。もうその紙に興味はない。 「気持ちは分かります。でも、今日の会議のあの態度。あれは一体なんですか? 私から見ても貴方はよく色んな人と話をする為に抜け出していて、水面下でもこうして沢山動こうとして。事件に積極的に関わろうとしていたのに……今日は随分大人しかったですね。 まるで興味をなくしたみたい 」軽やかな足取りで貴方の元へ。 「キファさん。本当に教えてくれないんですか?あれだけ恋のお話をしたのに。あれだけ仲良くなれたのに。私たち、友達じゃないですか。ねぇ……だめ?」 甘く囁く。甘く強請る。 顔を寄せながらくすりと笑い、女はするりと貴方の手を取って指を絡める。 傍から見れば花のように可憐な少女たちの戯れのよう。けれど確実に片方の花は、静かに棘を研いでいる。静かに毒を溢れさせている。 (78) 2021/04/23(Fri) 13:25:17 |
キファは、サダルにむぎゅー。 (a29) 2021/04/23(Fri) 13:37:28 |
【人】 操り人形 ラサルハグ>>79 ゲイザー 「これは『星冠』だ」 ふよふよキラキラしたものを差す。 頭部周囲を公転し、 その軌道は遠くからだと冠のように見える。 魔力を蓄える役割があるのだが、 詳しく説明する必要はない。 「いいや。あなたの考えは面白い。 だからあなたに関心を持つ人も多いだろうな、と思った。 あなたも遠回しな言い方は苦手か? そんなにも恋の話が好きなら、 いま恋してる相手はいるか」 こう聞けば伝わるか、と質問を重ねる。 (80) 2021/04/23(Fri) 13:54:51 |
サダルは、心底“不思議なものをみるような“顔をしていた (a30) 2021/04/23(Fri) 13:55:27 |
【人】 どこにでも居る ルヘナ>>74 ヘイズ 「…………うむ。 片割れの自室に二つの死体。 Θの痕は言わずもがな。 確かメレフはそう告げたな? ルヘナの推論にはなるが、 まず 単純な刺し違い 、第三者の犯行 。であれば、まあ、言葉の通りに這ってでも現場を見たい。 しかして 情死 ……無理心中 の可能性も僅か有るさ。そうであった場合は………、 ルヘナはその思いには、寄り添えぬ故な。 数日を共にしたW仲間Wへの、冒涜になろうよ。」 紅茶を飲み干す。 君へカップを向けて、おかわりの催促。 「ま、向かった者の中に犯人が居て、 今にでも証拠を隠滅していたとすれば……… 解決を目指す場合、それは大きな失態と言えよう。 が。ルヘナが求めるのは 興 さ。」構わん、と。 やはり君の頭を撫で続けた。 (81) 2021/04/23(Fri) 13:59:07 |
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