人狼物語 三日月国


110 【身内】腐ったリンゴを元に戻すには【R18】

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【人】 麻央




[ 無理をしないこと、と約束させながら
  無理をさせているのは、麻央が鬼畜だからなのか。
  彼女の瞳を見つめ、頬を撫でながら
  質問をしてみる麻央の瞳は彼女にどう映るか。

  少し落ち着けば、今日の1本をどうするかと
  話を始めて、またこの日も彼女から
  大切なお金を頂戴することとなるのだ。     ]




(8) 2021/11/20(Sat) 0:53:24

【人】 麻央

────────


[ アニバーサリーイベでできたシャンパンタワー。

  麻央は彼女のタワーの前で写真を撮る。
  そしてそれを彼女に送れば、
  いい子にして待っててね、と一言添えて。

  お酒を無駄にするのは良くないと
  香奈太からずっと言われていたのもあり
  しっかりと麻央が飲めるだけ閉店まで
  1杯、2杯と飲み進めるのだった。     ]


 

(9) 2021/11/20(Sat) 0:55:02

【人】 麻央




   ………あーいちゃん。
   まだ、起きてる?やっと帰って来れたよ。



(10) 2021/11/20(Sat) 0:55:42

【人】 麻央




[ 午前0時を過ぎ、閉店してから
  麻央はタクシーで彼女の家を目指した。
  珍しくスーツ姿のまま彼女の家へと向かい、
  玄関先で小さくトントントン、と
  玄関扉を叩いて彼女が迎え入れてくれるのを待った。

  既に何度も来たことのある彼女の家。
  けれども合鍵をもらうことはしなかった。
  それをするのはもう少し先のようで。
  
  彼女が迎え入れてくれたなら、
  玄関先でまずは彼女を抱きしめて
  再会を祝う口づけを彼女に落としただろう。  ]*



(11) 2021/11/20(Sat) 0:56:51

【人】 愛衣


[ 彼のメッセージを何度も読んでは
  まるで恋人にもらったかのように大事にした。
  無事に帰ったよ、とか
  今日はとっても楽しかった、とか
  また話したい、とか。      ]
  
(12) 2021/11/20(Sat) 14:16:19

【人】 愛衣



[ 夢と現実の境界を曖昧にするように
  夢の時間を増やしていく。


  夢を、現実にするために。 ]


  
(13) 2021/11/20(Sat) 14:17:09

【人】 愛衣

──────


  ううん、ないよ?
  麻央くんいっつも、優しいから!

  無理は…してないよ?


  
(14) 2021/11/20(Sat) 14:17:42

【人】 愛衣


[ 抱きしめられて、頭をなでられている時間は
  幸せそのもの。このために来ている、とすら。

  家に行こうかと言われれば喜んで家に招くし
  手料理を食べたいと言われるなら、作る。
  私が人並みにできることはそれくらいしかないから。
  
親に強要されていた
料理も

  褒められたことなんて一度もなくて
  それがたとえ、美味しいものだったとしても
  自己評価は、全然上手くない、になる。

  それを彼がどう、受け取ったかはさておき。


  恋愛関係になった
と思っている
から
  それを見せつけるように甘えて見せて
  もっともっと、アピールしたくて。
  彼の売り上げに少しでも、貢献したくて
  ギリギリでも、お酒を頼むのはやめなかった。 ]
  
(15) 2021/11/20(Sat) 14:18:46

【人】 愛衣



   麻央くんが幸せなら、わたしも幸せ……。

   5段、かあ……。
わたしならもっと……7段、とか。


   
   ご飯は、えっと……
   
朝ご飯は食べてない、かな?

   でも、大丈夫だから!

  
(16) 2021/11/20(Sat) 14:20:10

【人】 愛衣


[ 無理はしないという約束は呆気なく破られる。
  だってもっと愛されたいから。
  王子様を独占するためならなんだって。

  
そう、なんだって、するんだから。


  今日の1本も高いものをと思ったけれど
  無理はしないで、と言われてしまうなら
  ギリギリのライン、無理をしているけれど
  無茶ではない、そんな注文を。 ]
  
(17) 2021/11/20(Sat) 14:20:41

【人】 愛衣

──────


[ 仕事上、別にお酒に弱くはないのかもしれないけど
  それでも、心配になるときはある。
  今日も、そんな日。
無理はしないで欲しくて。


  だから、家で待っているときは
  ミネラルウォーターも用意している。
  今日はお祝いの日だから
  手作りのケーキもあるけど、
  でも、食べられないって言われたら諦めるつもり。 ]
 
(18) 2021/11/20(Sat) 14:21:22

【人】 愛衣



   おかえりなさい!
  
   ……お疲れ様。
   お酒たくさん飲んで、平気……?


[ 少しうとうとしていたけど、
  玄関扉をたたく音に気づけば跳ね起きて。

  笑顔で彼を迎え入れた。
  合鍵を渡しても…と思っているけど
  まだ渡していない。

  
どこかで、お客さんを崩せない私がいるせいで。


  ぎゅうっと抱きついて、
  彼の頬を労わるようにするりと撫でた。 ]*
  
(19) 2021/11/20(Sat) 14:21:52

【人】 麻央



[ いつもなら、なんともないやりとり。
  女の子が欲しい言葉を探り出して投げかける。
  けれども彼女はまた一味違って、
  探り出すことができないことの方が多かった。

  それは彼女が夢の中に生きているからなのか。

  それとも麻央が彼女へ客以上の何かを見たからなのか。

  
  家族のことを話さない彼女に
  どこか同情の気持ちが湧いてきた麻央は
  無理をしてほしくないという気持ちが
  少しあるから、彼女が高いものを
  入れてくれた時は嬉しくなって彼女の卓に
  出来るだけいてあげようと思うのだった。  ]


(20) 2021/11/22(Mon) 22:23:56

【人】 麻央




[ 夢と現実の狭間は、同伴とアフターが埋める。

  彼女との時間はそうやって増え、
  仲良くなるまでにそう長くは時間をかけていない。
  お互いに話したくないことは話さなくていいから。 ]
  




(21) 2021/11/22(Mon) 22:25:35

【人】 麻央

──────


   優しくできてる?愛衣ちゃんだから
   特別優しくしてあげたい気持ちでいっぱい。

   それならいいんだけど………



(22) 2021/11/22(Mon) 22:26:13

【人】 麻央




[ 無理をさせている自覚がないのか、
  自覚がありながらもないように見せて
  大切なお姫様のことを労わる素振りを見せたいのか。
  いずれにせよ、麻央の表情は人を混乱させる。

  彼女のおうちで食事をする時は、
  後から材料費とお礼を込めてきちんとお金を返す。
  それは、同じく家庭の話をしたくない麻央だから。
  母親以外で初めて食べた手料理。
  暖かくて、彼女の前で泣いてしまうのではと
  いつもはお金のことばかりを考えている麻央でさえ
  素直に、おいしいと口にして
  彼女の手料理を求める頻度が上がっていった。  ]



(23) 2021/11/22(Mon) 22:26:46

【人】 麻央




   朝ごはんちゃんと食べないとダメじゃん……

   自分の体大切にしないと俺、悲しいよ?




(24) 2021/11/22(Mon) 22:28:10

【人】 麻央




[ 彼女と指を絡めて紡がれる恋人同士の
ような

  やりとりは、他のホストたちに噂を立てられるように。
  もちろんそんな関係ではないので
  麻央は聞かれたら平気で違う、と答える。
  
  だからこの日、麻央はひとつの提案を彼女に。

  それは簡単には受け入れられないような提案で
  ふたりの関係に溝を作りかねないこと。      ]



(25) 2021/11/22(Mon) 22:29:01

【人】 麻央

──────


[ この仕事を選んだ時、まだ未成年だった麻央。
  20歳を過ぎて飲むようになってから、
  あまりアルコールで酔うことがないことがわかり
  飲めと言われれば可能な限り飲んでいた。

  だから、彼女のように家にお邪魔した時に
  水を用意してくれている人はいなかった。
  いや、麻央の記憶の中にいないだけで
  1人くらいはいたかもしれないけれど。     ]



(26) 2021/11/22(Mon) 22:31:37

【人】 麻央




   今日はいつもより飲み過ぎちゃったかも。
   でも愛衣ちゃんなら家でお水用意してるかなって、
   あんまり心配せずに来ちゃった。

   ね、何用意してくれてるの?
   俺もね愛衣ちゃんにいいもの用意してきたよ。



(27) 2021/11/22(Mon) 22:32:17

【人】 麻央




[ いつまでも玄関にいるのもよくないので
  麻央は靴を脱ぎ彼女が用意しているものが
  気になって、部屋の中へと押し進んだ。

  麻央が持ってきたいいものは、
  多分彼女に喜んでもらえるけれど、
  それを麻央が渡すのは、彼女が先日の提案に
  首を縦に振った時だけ。
  だから、渡す前に返事を聞こうとするだろう。  ]



(28) 2021/11/22(Mon) 22:32:47

【人】 麻央




   愛衣ちゃんの手、凄く気持ちがいいね。

   好きだな…ずっと触っていたい。




(29) 2021/11/22(Mon) 22:35:30

【人】 麻央




[ 撫でられた彼女の手を握り、
  麻央は彼女にべったりとくっついていた。

  酔ってしまったからか、
  何かを隠すためだったか。

  ケーキの存在を知れば彼女がどこまで献身的かと
  口を押さえて驚きを隠せず、
  嬉しそうな顔をするのだった。        ]*



(30) 2021/11/22(Mon) 22:36:03

【人】 愛衣


[ 家族のことは
話せなかった。


  話せるわけなんてなかった。>>20


  召使いのように掃除炊事洗濯、
  家のことは全てしていた。

  
  誕生日を祝われたのは遠い遠い過去のこと。
  蠟燭が三本立てられたケーキを朧気に覚えてて
  でも、記憶の中のケーキの蝋燭の本数は
  ずっと、ずぅっと増えはしなかったの。



  愛なんて欠片も貰えなかった。
  愛なんて夢の中だけのものだった。



  それでも、“あの日”までは。
  家族ではない誰かから愛を貰える日が来るって
  何にもない私が唯一持ち得るものを
  愛する人に捧げる日が来るって、
信じてたのに。 ]

  
(31) 2021/11/23(Tue) 23:26:11

【人】 愛衣


[ お互いに話さない。
  私が家族のことを話せないのに
  麻央くんは?なんて聞けなかった。

  聞いたところで、幸せな家庭の話をされたら?

  反応に困ってしまうのは明白だったから。
  聞けるわけ、ないでしょう?


  
それに。夢で現実の話するなんて無粋。

          何も、間違ってないでしょう? ]
  
(32) 2021/11/23(Tue) 23:28:24

【人】 愛衣

──────

[ 労わられているようにしか感じていない。
  それがただのサービスだとは思っていない。

  
だから、愛情には、愛情を。


  手料理なんて、と言われたら
  どうしようと最初だけは怯えていた。
  認められたことがなかったから。

  でも、美味しいと何度も言われれば
  献身的に、何度でも。
  求められるままに作っていた。
  材料費とお礼を込めたお金は
  受け取るか迷って、受け取った分、
  心を込めて料理で返していた。

      好きな人のために、何かをする時間は
      今まで感じたことないほど幸せだった。 ]

  
(33) 2021/11/23(Tue) 23:29:00

【人】 愛衣


[ 恋人だって、本気で信じてるのは私だけ。

  
  本当に恋人だったなら
  お金なんて要らないはずなのに。


          愛を与えられなかったから
           愛の定義が歪んでしまう。 ]

  
(34) 2021/11/23(Tue) 23:29:48

【人】 愛衣


[ お金をもっと作ろうとする行為を、
  その選択肢を選んでしまうことを、
  あまりに愚かな選択だと、
  止めてくれる人なんていなかった。


  ううん、本当はいたかもしれない。
  でも、その声はもう、届かない。  ]

  
(35) 2021/11/23(Tue) 23:34:11

【人】 愛衣

──────


[ 玄関から部屋へと招き入れれば
  机の上に置いてあった水をちらりと見て。
  
  彼が話す、いいもの、の内容が気になった。 ]


   いいもの?それって……?


[ その正体を知る前に。
  先日の提案の答えをせがまれる。

             
私の答えは―――――。 ]


  
(36) 2021/11/23(Tue) 23:35:18

【人】 愛衣


[ 普通なら承諾なんてしてはいけないのに。
  承服しがたいことのはずなのに。

  
それでも応えたのは、王子様の、ためだから。 ]



   すき……?

   
わたしもね、麻央くんのこと好きだよ。



[ やわらかな身体を押し付けるように
  くっついて、愛をもっと確かめようと。

  背伸びして、ケーキを用意してるの、と
  囁けば、嬉しそうな反応が返ってきて。

  柔らかく微笑んで、今食べる?と
  聞いてみれば、どんな反応だっただろう。 ]*
  
(37) 2021/11/23(Tue) 23:36:24