規律 ユスは、メモを貼った。 (a74) 2022/03/01(Tue) 18:14:52 |
規律 ユスは、メモを貼った。 (a75) 2022/03/01(Tue) 18:16:10 |
【人】 規律 ユス ……。 「…………かさばってしまうな」 消去手続きを取った。ガーゼもタオルも消毒液も欠片残さず消え失せた。机の上は図書館の資料しかない。 眉間を指先で揉む。思考の放棄を放棄してから、昔を思い出すことが増えた気がする。 それに伴ってかつての自分がどういう時にどんな気持ちでいたのかも蘇ってくる。 結局ある日を境に全て色褪せたものになっていったけど。 下ろした瞼の裏にはもう何の景色も見えない。 色褪せずに残ったままの景色も、自分の声も、 もう雲の上だ。海に落ちては取りに行けない。 ……取りに行く気も無い。 待ち合わせ中の、ほんの少しの幕間のことだった。 (30) 2022/03/01(Tue) 18:17:27 |
ユスは、誰かと合流した。そのまま、図書館を出た。 (a77) 2022/03/01(Tue) 19:30:50 |
【人】 規律 ユス>>薬局 教えてもらった目的地に着く。外から様子を軽く伺うが、諍いの空気は感じ取れない。 大丈夫かと判断した青年は、泣かせた誰かさんを三歩分置いてけぼりにしたまま先に建物の中に入った。 「ナツメが来た」 彼の名はユス。ナツメではない。 「俺は同行者だ。連絡を受けてきた。状況は今どうなっている?」 中にいる者に尋ねながら、周囲の状況を確認するだろう。 (36) 2022/03/01(Tue) 19:53:48 |
【人】 規律 ユス>>薬局 蛇足ではあるが、この時まで青年はヒメノへの口調を悩んでいた。永遠の18歳ってどちらなのだろうかと。 「ヒメノ……ヒメノさ……、……。 …………ヒメノさんは死んだのか。そうか」 状況を把握する方に専念している為か、ナツメのほうは見ていない。お構いなしに動こうとするから、少女の視界を隠す長身がどくのも時間の問題だ。 「……ふむ」 冷静に答える少年と、震える声で喉に溜まった想いをぽつぽつとこぼした少年を交互に見やる。 必要な情報を拾い上げて、すべきことを頭の中で組み立てる。 「連絡では刃物と銃が使われていたと聞いた。それらによって歩くのも難しいほど傷を受けたとあっては、じきに炎症で熱が出てもおかしくない。 エノさんは休んでいた方がいいと思うが……行きたいのなら俺は止めない」 「アクタ。お前はこれからどうする予定だったんだ? ナツメ。お前はどうしたい? 俺はアクタが手いっぱいで回れなかった方に動く。 エノさんを連れていくなら俺はヒメノさんをここから寮の彼女の部屋まで運んでいくし、その逆なら俺はエノさんを連れて行く」 参加者の、紛れもない本物の命が喪われたはずなのに青年は眉一つ動かさなかった。 己と、たった一人の存在以外は皆平等に扱うからだ。 (39) 2022/03/01(Tue) 20:16:58 |
【人】 規律 ユス>>薬局 「分かった。ストレッチャー2台出すか。ああいや、エノさんは車椅子のほうがいいだろうか。傷の詳細がわからないが、とりあえずどちらも出そう。 アクタがヒメノを運ぶなら俺はナツメを手伝う。 ……コタ、暇か? 時間があるならせめてアクタがヒメノを運ぶまで付き添ってほしい。 ただどちらにせよ乗せるまでは俺一人だと厳しい。乗せるところまででいいから、手伝えそうなら手伝ってもらえないか?」 自分の今の身体能力や状況を鑑みながら淡々と答えていく。その間にも手帳型の端末に必要な物の名前を書き込んで呼び出した。ストレッチャーは何度か世話になったことがある。呼ぶのも容易だった。 そう言って、青年は手伝うままに手伝うだろう。あいも変わらず無愛想に、無機質に。 生きていても死んでいても、青年の心は何も動かない。 (45) 2022/03/01(Tue) 20:46:17 |
ユスは、ストレッチャー2台と車椅子を出した。それからタオルも。 (a79) 2022/03/01(Tue) 20:46:37 |
ユスは、タオルをアクタに渡す。渡すというより最早投げつけるのほうが正しい。 (a80) 2022/03/01(Tue) 20:47:02 |
【人】 規律 ユス>>薬局 「アクタ。泣くなら一度落ち着くまで泣いておけ」 タオルを投げながら言った。 「泣きながら運んで躓いて、今度は怪我したお前を手当てして運ぶことになった結果合議に遅れるなどになったら俺が困る」 それ以外に理由はなかった。気遣いすらもない。 この青年は青年の為にしか動けない。 それだけだ。 (46) 2022/03/01(Tue) 20:49:20 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新