【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― アリスの誕生日においては ―― [一緒にお祝いの歌を歌うという企画について。 あくまで各人の自主性を尊重するスタイル――、 言い換えるなら「やりたい人この指とまれ!」でゆるく協力者を募集していくスタイルだ。 途中で練習から足が遠のいてしまう者がいても、>>231 深く問い詰めたり、追っかけて引き止めたり、なんてことはしてなかった。 とはいえ、ヒナギクらとのやりとりでちょっとだけ前向きになったこともあり、 出張お手伝いから帰還した日、食事の集まりかどこかで、確かにこう言ったのだ] 男のひともオルガン以外の楽器も……、 賑やかしもまだまだいてくれると嬉しいかな? [賑やかし、といったところでパンパンと手を叩いたのは、 手拍子オンリーでもいいと言いたかった、というやつ] (248) 2022/12/14(Wed) 23:56:54 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[それからだろうか、『吊るされた男』の青年――ユグが人集めに積極的になったのは。>>195 時折垣間見える彼のスタンスについては否も応も唱えず、 一歩引いた見方をしているチェレスタだが、 そのスタンスから来てるのであろう彼の行動については、素直に感謝したい心境であった。 その一方で、形に残るプレゼントも用意していた。 穴に息を吹き込んだり、逆に吸いこんだりすると音の出る楽器だ。 アリスが初めて触る楽器になるのだから、直感的に音が出せるものが良さそうと思ってのこと] (249) 2022/12/14(Wed) 23:57:50 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[高い音、低い音、オルガンの伴奏。歌に合わせて鳴らされる音。 さまざまな音が混じり合って、ひとつになっていくのを、 夜ごと夢想した。それだけでも十分楽しかった。 一座のルーツである地ではこの、様々な音が一つになったものに、 「音」を「楽しむ」と書いて「音楽」という名前がついている。 まさにぴったりな名前といえよう。 ……大丈夫、私はちゃんと、音を楽しむことができている] (250) 2022/12/14(Wed) 23:59:29 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[――やがて、夢想は現実となった。 様々な個性あふれるプレゼントが並び、 この日のために組まれた合唱団の演奏に、 彩りを添えるかのように明るい色がくるくると踊り。>>242 いつしか歌声がもうひとつ増えて。 最後の一音まで、明るく。 伸びやかに。かろやかに。華やかに。涼やかに] ……改めて。誕生日おめでとう、アリス! 今日という日が一生の思い出になりますように。* (252) 2022/12/15(Thu) 0:02:49 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― 回想/パーティーの1週間前 ―― [1日半ぶりの再会をシャルレーヌはとても喜んでいる様子だった。 おかえりを言うことができた後。 彼女の話>>260に耳を傾ければ笑みとともに頷いた] よくがんばりましたー。 成果は、うん、明日聴くとして、頑張り過ぎはあんまりよくないからね? [ついつい歳下の子を構うような振舞いを見せてしまうが、 彼女とチェレスタ、同い年。 この辺りは持って生まれた性格とか環境の違いも出てきてるんだろうか] カスタネット……いったいどうして……。 それはそれで面白そうだけど。 [『力』の青年、フォルスの発想は時折ぶっ飛んでいる。いい意味で。 しかしシャルレーヌの望みが歌い手としての推薦ならやることはひとつ] (323) 2022/12/15(Thu) 13:26:55 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタオーディションといってもね。 ちょっと歌ってもらうだけよ。 [シャルレーヌがそう言うなら破壊的な歌声ではなさそうか……などと、 つらつら考えていたが、続いた言葉に瞳を瞬かせ] フォルスとお出かけって、 それって、つまり、 デート ……あっ。[声がちょっと大きくなりすぎた。慌てて辺りを見回す。 別に冷やかしたいわけじゃなかったからね。 目的はプレゼント探しのお手伝い、とのことなので、ちゃんと真面目に考えておすすめのお店をいくつか教えた。 そのうちのひとつに、仲の良い二人組向けのお揃いのものをよく取り揃えている、 アクセサリー屋さんがあったというのはまったくの余談である*] (324) 2022/12/15(Thu) 13:27:58 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[一方、『魔術師』の証持ちたるシンが、 ただいまの風景をちらっと見ていたことを全く気付いていなかったが、>>0:461 チェレスタの中での(勝手な)認識では、ちょっとした遠出から帰ってくれば、 そのうちひょっこりと顔を出してくるのが彼だ。 今となっては見慣れた、楽しそうな笑顔とともに。 「楽しかった?」という聞き慣れた問いには、] 今回も楽しかったよ。 [と答えたことだろう。あとは、] お祝いの歌、楽器で参加するのは君的にどう? カスタネット、とか……、いやまあ、 君に似合いそうなのは島群風の鈴のような気もするけど。 [いい感じのところで提案ひとつ添え。 シャルレーヌの話を聞いた影響がもろに出ている] (325) 2022/12/15(Thu) 13:30:57 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[洋館にただ遊びに行ってた頃と比べて、 外の話はしなくなってしまった。 何せ、一座が洋館最寄りの街か、あってその近隣区域にいなければ、 チェレスタは出張お手伝いに行かない。 とはいえ、身振り手振りも交えて演目内容を語る姿は、 いつだってとてもとても楽しそうだ。 そこに本当の気持ちと真反対なものはひとつもない。 だから大丈夫。 パーティー1週間前の日は、 おおむねこんな風に過ぎていったわけだ*] (326) 2022/12/15(Thu) 13:31:41 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― パーティーの翌朝 ―― [チェレスタの朝は早い。 いくらアリスの誕生日パーティーのおかげで普段より遅く寝たとしても、 どうしても決まった時間に目が覚めてしまう。 一座にいた頃いつも起きていた時間だ。 朝ご飯にはまだ早い。 それでも身支度をすると外に出る。中庭あたりで楽器の演奏でもしようと思ってのこと。 チェレスタの演奏(時々弾き語り)を目覚まし代わりとする証持ちもきっといるんじゃなかろうか。 だが、自室を出た矢先、どこか慌てた様子の職員に声をかけられた。 そうして言われるがままやって来た玄関ホールで、>>3 一人の男の姿を見た] (327) 2022/12/15(Thu) 13:32:55 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ…………。 あなた、前に、どこかで……。 思い出した、ヴェルト、さん……だね。 [『世界』の証持ちたるその人と、 洋館に遊びに行くようになって間もない頃、一度だけ言葉を交わしたことがあった。>>0:4 あれは、そう、ささやかな、『この世界』にまつわる話―― だが、それだけだ。つながりといえば。 だから、帰還を喜ぶ気持ちにも、どうして今頃帰ってきたのかと詰め寄る気持ちにもなれなかった。 舞台袖で演目を見ている気分で立ち尽くしていた。 しかし己の役割はそうではないのだと、“彼”の一言で思い知ることになる。>>5>>6] (328) 2022/12/15(Thu) 13:34:04 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ…………。 何それ。 私たちは、貴方のオモチャなんかじゃないのよ……。 [すべてを聞き終えて、ようやく絞り出した言葉がそれだった。 なんたることか、魂の奥底から湧き出てきた強い感情>>7とは怒りであった。 『箱庭の神』への怒り。 それがどういう類のものであるか、手に取るように分かってしまう。 混乱の中、何かを引き金に狂わされ、 これがあいつの為だと嘯きながら、『月』を殺してしまったことも含めた、 己の咎を創造主になすりつけようとしている] (329) 2022/12/15(Thu) 13:36:28 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[『箱庭の神』から告げられた言葉が天上からの音楽だとすれば、 (チェレスタには全くそのように感じられなかったが) 『箱庭の神』が立ち去った後の今のざわめきは正しく不協和音だ。 怒りのこもった言葉の後とは思えないくらいに、 つきものが落ちたかの様子でぼんやりと佇んでいたが、 名前を呼ぶ声に振り返る。>>247 心ここにあらずといった表情を取り繕うこともなく] …………。 あ、……ヒナギク。 アリスが……? (330) 2022/12/15(Thu) 13:40:27 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[そこにはヒナギクに抱き寄せられているアリスの姿。>>@0 はっ、と目を見開く。何をやってたんだという苦々しい感情は押し込めて、] 怯えてる。かわいそう。 あの子には刺激の強すぎる話だった、し……。 どこかで休ませてあげたほう、が、いいかも。 [気休めにしかならないかもしれないが。 徐々に大きくなる笑い声を聞けば尚更、>>295>>296 一度ここから遠ざかるべきではないかと思う。 遠ざかって、それからどうする?] (331) 2022/12/15(Thu) 13:44:09 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ…………。 [アリスの身を案じる姿がもうひとつ。>>265 『箱庭の神』の言葉に恍惚と頷いていた>>204のを思い出す。 チェレスタの中には彼のような“何か”は、ない。 だから内なる『審判』の怒りに流されてしまう] ユグ、君にとっては望むべき時が来た、 そういうことになるんだね……。 [ではチェレスタにとってはどうなのか。 問われれば応えはするりと出てくるが、 それを、怯えるアリスや己にとっての『太陽』たるヒナギクの前で言うことはためらわれた。 だから、問うだけだ。今のところは**] (337) 2022/12/15(Thu) 14:07:06 |
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。 (a51) 2022/12/15(Thu) 14:15:10 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[いつかの、洋館での出来事。 たとえば、『世界』の証持ちたる男性と、 一度だけ言葉を交わしたことがあった。>>328 「“世界”についてどう思う?」という問いに対して、実に素朴に、] そんなこと考えてるんだ。すごいなあ。 私いつも、うまく歌うにはどうしたらいいか、 ……ってことばっかり考えてるからね! [そう答えた。返答を聞いた男性は穏やかな表情のままでいた。 彼も歌が好きならば良いと思ったが、 それを直接言葉にして伝える機会は、ついぞ訪れることはなかった] (438) 2022/12/15(Thu) 23:37:16 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[たとえば、 出会い頭に歌が上手いのか訊ねられたことがあった。>>0:531 すっかり気をよくして良い笑顔で「けっこう上手い」と答えた。 その人――『悪魔』の青年は歌を聞きたがったものだから、 チェレスタ的に当然の思考の流れとして、 「歌が好きなの?」と訊ねはした。 彼の前で歌う暇>>0:531を見つけることは、わりと難しくなかった。 といっても、これは、チェレスタが洋館に住み始めてからの主観だけど。 ただまあ、彼の、他に好きなものについては、どれだけ知ることができただろうか] (439) 2022/12/15(Thu) 23:38:27 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[たとえば、『正義』の青年が、子守唄を小さく歌っているのに合わせて、 その独特の節を、すんなり真似て歌ったことがあった。>>0:605 ……島群にルーツを持つ歌をうたったことなら他にもあった。 売店で売られていたしゃぼん玉>>0:39を吹いているうちに思い出した、 しゃぼん玉にまつわる歌とか、他のやつとか。 ただ、明確に誰かと合わせようと思って口ずさんだのはこれが初めてだったかな] …………私が生まれたのは、ええと、 北東のどっからしいよ。 [故郷のことはもとより親の顔も覚えていないから、 故郷のことを訊かれれば歯切れの悪い答えになってしまう。 その後、己が島群の歌を知っているのは、 島群出身の人に教えてもらったからだと説明した] (442) 2022/12/15(Thu) 23:44:21 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ……あの辺り、行ったことないんだよね。 歌は色々知ってるくせに。 [旅芸人の一座のルーツは確かに島群にあるが、 そもそもの始まりは、故郷を追われた形だったと小耳に挟んではいる。 だから彼らは、島群には極力近付かないのだ] ねえ、島ってどんなところなんだろうね。 狭くないのかな。……ああでも、洋館よりはずっと広いか。 [チェレスタにも知らない場所はあった。 そこに思いを馳せていただけの物言いは、 故郷に帰れない青年にはどう映っていたのだろうか] (443) 2022/12/15(Thu) 23:45:45 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[チェレスタの過去は確かに色々あったが、 かといって、己を不幸だと思っているわけではない。 なぜなら、歌があるからだ。 歌があれば痛みを消せる。 歌があれば新たなつながりを生み出せる、 それに歌がある限り生み出されたつながりは消えない。 神様がくれた贈り物なんかよりもよっぽど強い、存在証明の手段。 ―――それが歌だってことにしたかった。 だが、歌があってもどうやら世界は、 『箱庭の神』にとってはいらないものらしい。 身勝手な神様に対しては、『審判』の身勝手な怒りが内側で炸裂しているのだけれど、 それを除いたうえで、チェレスタの中にあるものといえば――] (445) 2022/12/15(Thu) 23:48:43 |
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