【人】 月森 瑛莉咲――めでたし、ではないか。 でもどう?即興にしては素敵な話な気がしない? ……って、 わんこくんにはわかんないか。 [ くあ、と欠伸の綺麗な白わんこくん。 触れてみても大丈夫かな。 一応遠慮気味に手をのばし、平気そうならばわしゃり。 野良っぽくはないから飼い犬さんかな。 無礼ものは小さな祠の横の石に腰掛けて。 ああ、雨がちょっと降りそうだなって 楽しそうに、でもほんとはそうじゃないみたいに ぱたんぱたん、足をゆらして空を眺めながら スケッチブックを側に置いて、 絵を描く時に髪を束ねたシュシュを解く。 ] (117) 2020/09/12(Sat) 2:37:57 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 描がかれてるのは もちろん祠と 黄色がつけられるはずの 花と枝っぽいもの。 実は絵、上手じゃない。 残念ながら人に見せられるような クオリティじゃあないから お披露目される日はきっと来ないの。 夢は絵本作家なんて聞いて呆れてしまうって だから口にすることもない、秘めごと。 ここだから見せるホントウの、 ありのままの わたし。 ] (118) 2020/09/12(Sat) 2:45:06 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 誰も居ない田舎道。 忘れられたみたいなおんぼろ祠は 他に来客なんてやって来る事もなし。 こんな場所に女の子が一人 危ない? そのときはそのとき。 でもきっと大丈夫、 だって祠ってかみさまがいるところでしょう? 根拠の無い自信で、 私はわたしだけの居場所を望むのです。 ] (119) 2020/09/12(Sat) 2:46:55 |
【人】 月森 瑛莉咲かみさま、おげんきですか? [ お供えするのは名前も知らないお花。 前にお菓子を持ってきたら、虫がいっぱいくっついてて なんだか取られた気分になったからやめたの。 お菓子の方が良かったらごめんね。 正しい作法とか知らないから、 おんぼろ祠は自己流で祀られていく。 実際、何がいるかだって私は知らない。 かみさまだってほんとは居るかなんて、 けれど無遠慮にわたしは話を続けてく。 ここにあなたが居るならいいな、なんて。 ] (120) 2020/09/12(Sat) 2:54:18 |
【人】 月森 瑛莉咲 たぶん、わたし 彼氏にフラれるんだと思います。 仕方ないかな、田舎の子じゃ 都会の可愛い子には勝てないもんね。 [ はじめて彼氏ができたと報告したの まだそんなに月日は流れてない。 可愛いとか好きだとか言われて 流されるように付き合うことになったらしく。 それにしたってもう少し、隠すとか覚えてほしい。 私が何も言わないからって目の前で腰回したり キスしたり、イチャイチャ…… ……あれ、私必要ないなこれ。 そもそもわたし、あいつのこと好きでもきっとない。 あなたのまえではいろんなことが言える。 きっと私、 ] (121) 2020/09/12(Sat) 3:10:09 |
【人】 月森 瑛莉咲私、かみさまが好きなのね。 ……なんて。 ねえ、わんこくん。 きみはかみさまにあったことある? [ わんこも、かみさまも返事してくれるわけないけれど ここに居るときは少なくとも、 わたしはとても、幸せで満ちたりて。 だからずっと、名前も知らないかみさまのもとを 雨の日も風の日も、熱心に訪れてる。 ――ぽつ、ぽつ。 ああ、ほら。 ] (122) 2020/09/12(Sat) 3:19:45 |
【人】 月森 瑛莉咲――あ……降ってきちゃったなあ [ 傘、ないや。 でも今日は濡れたって構わない。 そんな気分だもの。 それでも風邪ひくのはちょっと困る。 ここへ来られなくなったらやだ。 思いの外早くなってきた雨足に ――あんなものでも滲むのは忍びない。 スケッチブックを拾いあげてわんこを一瞥。 ] (123) 2020/09/12(Sat) 3:20:19 |
【人】 月森 瑛莉咲 きみも、びしょぬれなる前に おうち帰んなよ。 またね。 [ もう遅いけどね、とは思うけど。 わんこにばいばい、手をふり。 肌にぴっちょりなっちゃう前には流石に辿りつきたい ここから79分ほどの道のり、 田舎道跨がるチャリンコ。 交通の弁が悪いここでは必須アイテムなのです。 ] ……あ、シュシュ置いてきちゃった。 [ ちらりもう一度振り返ってみたけれど 悩んでる間にも雨雨ごあうぇーな勢い。 どしよっか。 ……きっと 特別な事でもない限り、明日拾えば良いやって。 帰り路を急ぐのでしょう]** (124) 2020/09/12(Sat) 3:22:38 |
(a12) 2020/09/12(Sat) 3:35:56 |
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