【人】 XIII『死神』 タナトス[ アリス。 小さなアリスの誕生日はきっと、 賑やかで楽しいものになるだろう。 シールもそばに居たのなら、 楽しんでおいでと彼らの頭を撫でた。 君達の育てた野菜をとどけたら 俺は退散するつもりだった。 先生は来てくれないの?と、 小さなアリスから寂しげな声が漏れるから ちょっと心は痛んでしまってね。 シールまで物言いたげだ。 うん、困ったね。 ] (272) 2022/12/15(Thu) 3:04:04 |
【人】 XIII『死神』 タナトス……わかった。 でも、行けるのは合唱が終わったあとだよ。 先生が歌うと館の照明が何故か落ちてしまってね。 迷える友達の悪戯かな。 カルクドラ先生の名演奏を台無しにしてしまったら 申し訳がたたないんだ。 [ いつものように。 いつかのように。 目線は彼らにあわせて微笑んだ。 納得するような、しないような表情だけど 必ず行くよの言葉には、納得してくれたみたいだ。 もう一度頭を撫でてやって、 俺はその場をあとにして。] (273) 2022/12/15(Thu) 3:04:51 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 『 誕生日 』 が君が生まれた日なら 俺は一番遠い方がいい。 そう、願うが故の 言わば願掛けのようなものだよ。 誕生日、と聞けば 俺はいつもユグの事を思い出すんだ。 ] (274) 2022/12/15(Thu) 3:05:23 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 迎えに行くよう、彼らに伝えられた時。 彼の身の上を聞いたうえで 最初に俺が抱いたのは同情心のようなものだった筈だ。 だからこそ、あの言葉を選んだ筈で。 出会って、心から安堵した。 ユグが生きていることに。 君だけは 死なないって 俺の魂は どこかで信じていた。 安堵と、悲しみと。 理由は俺にはわからない。 ] (275) 2022/12/15(Thu) 3:08:16 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ ユグはとても強かった。 最初こそ俺が手を貸したけれど ユグは生きること全てに真摯だった。 俺に同じ事はきっとできない。 先生、なんて呼んでくれるけれど 俺は、 俺の方が君を尊敬しているくらいだったよ。 ユグがいるなら大丈夫。 ユグは大いなる祝福を知っているから。 彼が返してくれたローブ。 別にそのまま使ってくれても良かったけれど 新たな白を纏う君を、 俺はそっと応援したいと思ったから あの日受け取った何の変哲もないローブは また俺と共にある。] (276) 2022/12/15(Thu) 3:23:23 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 約束したから、誕生日会の終盤には顔を見せた。 多分俺は願っている。 願っていたと思う。 終わりが、訪れないことを。 それはあり得ないことを 俺が一番、よく知っている筈なのにね。 (277) 2022/12/15(Thu) 3:24:09 |
【人】 XIII『死神』 タナトスヴェル、 ト [ 愚者の誕生日のその翌日。 『 世界 』の帰還。 なにかの感情を思い出す前に、 時は動き出した。 ] (279) 2022/12/15(Thu) 3:27:16 |
【人】 XIII『死神』 タナトスヴェルト どうして そんなことをいうんだい 君は ……君は、 あなたは、 [ いつものように 頭を撫でようとしたんだ。 おかえり。何してたのか聞かせてよ。 話したいことがたくさんある。 手だけ伸びた。 ついた癖とやらは厄介だね。 でもそのままヴェルトの頭に 俺の手はのせられることはなかったんだ。 ] (280) 2022/12/15(Thu) 3:27:47 |
【人】 XIII『死神』 タナトス『 死 』が 溢れてしまう [ 誰かに届いたか、 ――届くことはなかったのか。 思わず落ちた言葉に、 自分でも気づかずにいた。 ]** (282) 2022/12/15(Thu) 3:43:42 |
(a44) 2022/12/15(Thu) 3:47:56 |
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