【人】 “小雪” 篠花ーー回想:103年前ーー [兄様の蛍になってしばらく経った頃。 以前と比べて明らかに統治の仕事を押し付けられるようになった。 たまに悩むこともあるけれど、兄様ならどうするか、兄様なら何を考えるか。思考をなぞって何とか解決してきた。 兄様から何も言われないから、おそらく間違ってはいないのだろう。 ただ、それよりも気になることがあった。 「“蛍として”ではなく、“灯守りとして”どうするか考えなさい。」 そう言われることが多くなった。 最初は冗談だと思っていたのだが、日が経つに連れて言われることが多くなれば、冗談じゃないかもしれない。と過るようになっていた。 何故、蛍ではなく灯守りとして考えなければならないのか。 今は兄様の蛍であり、灯守りではない。 灯守りは私ではなく兄様だ。 嫌な、予感がした。 だから押し付ける兄に尋ねた。私を灯守りにするつもり? と。] (33) 2022/01/23(Sun) 14:41:39 |
【人】 “小雪” 篠花私は絶対に灯守りにはならない。 [兄様の返事に、僅かな苛立ちと焦りを感じた。 私は一人前ではない。兄様の統治の仕方を参考にして、やっと回している状態なのに。 兄様は仕事をサボっていても、いつの間にか片付けているぐらい、要領が良くて頭のいい人だ。 私よりも経験もあるし判断も早い。] 直系だの傍系だの関係ない。 兄様は傍系の出かもしれないけれど、今は直系の者でしょ。 [そんな兄様を追い出して灯守りになるなんて、絶対にあり得ない。] (34) 2022/01/23(Sun) 14:43:18 |
【人】 “小雪” 篠花能力がなければ血筋なんて何の意味もない!! [血筋があっても暗君ならば、領地は衰退するだけ。 それならば多少血筋が悪くとも、明らかな名君が統治した方がいい。] 兄様の方が私より遥かに優秀でしょ!! 血筋がどうのと言うのなら、兄様が変えていけばいい!! 兄様が旗頭になって進めればいい! [領民からもそれなりに支持はあるし、今までの統治を見ればそれ程反感は買わないはずだ。 私も手伝うから。 お願い、一人にしないで。行かないで。] (35) 2022/01/23(Sun) 14:44:31 |
【人】 “小雪” 篠花……っ、兄様のバカ!! [何を言っても聞いてくれそうにないのを悟った私は、部屋を出て怒った勢いのまま扉を閉めた。 どうしてわかってくれないのか。 小さい頃からずっと傍にいてくれた兄が、いなくなるかもしれない事実に堪えられなかった。 もしかしたら仕事を放り出せば、兄様は諦めて辞めずにいてくれるかもしれない。 そうも考えたが、生来の真面目な性格は、それを良しとしなかった。 私ができた細やかな反抗は、兄に小雪にならないと言い続けることと。 兄を仕事の時以外は無視することだけだった。*] (36) 2022/01/23(Sun) 14:45:47 |
“小雪” 篠花は、メモを貼った。 (a17) 2022/01/23(Sun) 15:30:53 |
“小雪” 篠花は、メモを貼った。 (a18) 2022/01/23(Sun) 15:32:25 |
【人】 “小雪” 篠花あの子が今を幸せに過ごせているなら、 私はそれで構いません。 [籠の中は窮屈でしょうから。 自由に羽ばたけないのなら、羽がある意味なんてないもの。*] (70) 2022/01/24(Mon) 7:35:27 |
“小雪” 篠花は、メモを貼った。 (a36) 2022/01/24(Mon) 7:38:26 |
(a48) 2022/01/24(Mon) 23:22:13 |
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