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【人】 神経質 フィウクス「…………」 食堂の片隅、人気の疎らなテーブル。 いつも通りに朝食には手を付けず、いつも通りに視線は窓の外。 少し違うのは、いつもと違うざわめきと。 「……どうでもいい…」 一つ、言い聞かせるように零した言葉。 直後、ざわめきから賑やかに変わり始めた声に嘆息した。 「今だけは、ジャステシアが羨ましいとさえ思えるな」 (17) 2022/04/29(Fri) 21:43:24 |
【人】 神経質 フィウクス「ここであれこれ無責任に憶測をしている暇があったら バラニのように後で様子を見に行けばいいだろ。 何でもいいからさっさと終わらせてくれ……」 不機嫌を隠そうともしないぼやき。 誰に向けたものでもないけれど、 誰かに当たり、ちくりと痛みを与えてしまうかもしれない言葉。 「…何が誰かが食事を終えて席を立つまでは食堂に居なさい、だ こんな言い付けが何になるんだか、 結局最後まで俺にはわからなかったよ」 生徒同士の交流で病状を改善させていく。 そんな建前に則って、気難し屋に与えられた決まり事。 この場に居る誰と交わしたものでもない、大人達の言い付け。 それさえ無ければ、誰の心を痛ませる事も無かっただろうに。 (32) 2022/04/29(Fri) 22:24:10 |
【人】 神経質 フィウクス>>43 そっちでいちゃいちゃしてて 「こっちは外に出てる間に新しい病気でも患ったか?」 差し出されたトマトからはやや顔を背けた状態で。 本当にかわいそうなものを見る目で見ています。 朝食は取らないけど、言葉のナイフはいつでも切れ味抜群。 「 さっさとそれを下ろせ。 抗議してる奴が居るだろうが。俺も仮にも教育実習生が食べ物で遊ぶのはどうかと思うがな。 わかったらさっさと収めるべき場所に収めておけ。 何なら親切に教えてやろうか?そこの馬鹿の腹の中だよ」 ぴょんぴょんと何かを伝えようとしている初等部の ボディランゲージの示すところは、実際は少々違うけど。 そこの、と指差したのはもう一人の教育実習生の方。 (62) 2022/04/29(Fri) 23:21:29 |
【人】 神経質 フィウクス>>67 謹んで遠慮します 「好きな言葉だとか抜かそうものなら正気を疑う所だ」 まず好きな人は居ないだろう。無関心という事は有り得るけど。 この気難し屋が今最も無関心なのは、 萎びていくレタスや盥回しにされるトマトの行く末だけど。 何せ自分が食べるものではないし、自分に責任も無いから。 「お前に御高説垂れられずとも、何れ そうなる だろうよ。それで面白くなくなるのはお前達だろうがな。 …ああ、卒業した後の俺の事なんてお前には関係ない事か」 フィウクスは、過敏とさえ言える程に神経質だ。 だからその一瞬の変化にも気付いていて、 気付いていたけれど、 気付いていたから、そんな言葉が出てしまう。 (74) 2022/04/30(Sat) 0:23:53 |
フィウクスは、エルナトの言葉がいやに耳に残って。 (a10) 2022/04/30(Sat) 0:27:20 |
フィウクスは、テラのぶつかった感覚が、痛くもないのに後を引く。 (a11) 2022/04/30(Sat) 0:28:38 |
フィウクスは、この言い付けに意味を見出だせない。 (a12) 2022/04/30(Sat) 0:30:07 |
【人】 神経質 フィウクス>>63 >>a13 親愛なるルームメイト 「…………」 エルナトの席の近くを離れて、 テラと些細な──きっと彼なりの抗議の形の──衝突をして。 一人眉を顰めて、苛立ちを隠しもせず溜息を吐いた後。 「何か仰っしゃりたい事でもおありですか、リアン陛下? 俺は今気分が悪いんだ。言いたい事があるならはっきり言えよ」 フィウクスは、神経質な人間だ。それこそ病的なくらいに。 だからずっと向けられていた視線にも気付いていたし、 あなたがテラと何事か話していたのだって気付いていた。 その関連性に気付かないほど愚鈍でもなかったし、 見て見ぬふりできるほどにできた子供でも、大人でもなかった。 (76) 2022/04/30(Sat) 0:58:46 |
フィウクスは、「人を指差すな」と付け足した。 (a14) 2022/04/30(Sat) 1:21:49 |
【人】 神経質 フィウクス>>81 >>82 あったかな? 「その発言、教育実習生として問題があるんじゃないか」 視線を逸らし、また一つ、小さく鼻を鳴らす。 先程の不機嫌そうなものとはまた少し違うニュアンスの。 妙な語り口に不快感を覚えるでもなく、それを笑うでもなく。 何も思わないわけではないけれど、もう慣れたものだ。だって、 ここに居る者の大多数は、何処かしらに異常を抱えている。 「良い子にしていても望みは叶わない。 良い子にしていてもルールは変わらない。 それは外では──社会ではそういうものだからだ。 社会ではそれが正しくて、それが普通だからだ。」 「その『普通』を受け入れて適応できない限りは病人のまま。 受け入れて、適応できるようになれば晴れて健常者。 全部全部その矯正の為にある。そういうものだろ」 うんざりしたようにまた溜息。 社会には、定型に嵌まれない人間一人一人に寄り添って それを一生涯支えてやれるような仕組みなんて無い。 だから『普通になる』しかないのは嫌というほどわかっている。 (86) 2022/04/30(Sat) 3:01:43 |
【人】 神経質 フィウクス>>81 >>82 あったかも…… またまた溜息の後、いつの間にやら少々俯いていた顔を上げて。 止めても聞かなそうな元先輩の内一人の様子と、 何処からかのぼんやりとした声に根負けしたようで。 「……ああ、くそ、わかったよ 全員揃ったのを確認するまで居ればいいんだろう。 一度食堂に顔を出して、食事は別の部屋で取る。 これまで通りだ。それでいいんだろう…」 誰かが食事を終えて、席を立つまでは食堂を出てはいけない。 そんな長らく変わっていない言い付けの内、 食堂を後にして良しとされるまでの時間を少し縮める要望。 その要望が通るかはともかく、この場はそれで決着としたい。 (87) 2022/04/30(Sat) 3:04:46 |
【人】 神経質 フィウクス>>83 親愛なるルームメイト 「もしも一切の我慢が利かないガキだったら、 お前は今そこで優雅に朝食を取ってはいなかっただろうな」 声は荒げず、けれど今朝のやり取りの内の何よりも重く。 片側だけしか見えない視線がそちらをじたりと睨め付けた。 「理由を付けて逃げろ?口で言うだけなら簡単だよな。 それともお前はこれまでそうして上手くやって来たか? 俺は嘘を隠す為の嘘に塗れて生きるのは御免だ。 そうして今も改善が見込めないのは俺のせいか?……」 事実として。 フィウクスという問題児は、これでも我慢を覚えた方だ。 このギムナジウムに来たばかりの頃に比べれば、随分と。 我慢を覚えて、それでも、抑え込む事には限度があって。 「……俺だって、」 (89) 2022/04/30(Sat) 3:45:28 |
【人】 神経質 フィウクス「──ああ、クソ、最悪だ」 抑え切れなかった感情の波が、さあっと引いて。 我に返って、耐え難い に襲われて、 爪が食い込むほど強く拳を握って。 吐き捨てるような言葉を残して、足早に食堂を後にした。 (91) 2022/04/30(Sat) 3:47:10 |
フィウクスは、なぜ自分がここに居るべきかわからない。 (a16) 2022/04/30(Sat) 3:49:16 |
フィウクスは、振られた手を一瞥して、……一瞥しただけだった。 (a24) 2022/04/30(Sat) 14:33:30 |
【人】 失意 フィウクス飼育小屋を立ち去った後、夕暮れ時の事。 歩みは立ち並ぶ飼育小屋を通り過ぎ。 行き着く先は敷地の隅、森の浅部の一歩手前。 不機嫌な瞳がじたりとその向こうを睨んだ。 「──夜の森で出歩いた生徒は、"神隠し"に遭うらしい」 想起するのはそんな子供騙しの言葉一つ。 「そんなものがあればよかったんだがな」 (111) 2022/04/30(Sat) 18:22:38 |
【人】 神経質 フィウクス──がさり。 徐々に暗く影の落ちて行く森の中。 どこか遠くで、きっと風が木々や草葉を揺らす音、その様子。 神経質にそれらを拾って、眉を顰めて。 暫くの間、今度は木々の向こうではなく、その中へ視線を向けて。 それから、軽くかぶりを振って寮の方へ踵を返した。 (115) 2022/04/30(Sat) 20:00:18 |
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