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【人】 数学教師 長尾 浩明―― ―― 名前のない関係は脆い。 さらりと、掬った砂がこぼれ落ちていくように 何も伝えない関係はあっという間に消えゆく。 好きだって伝えずに一緒にいた相手と いつの間にか離れていた、なんて。 そんな話ごまんとあって、自分が語るまでもない。 だから、すれ違っていた鳥がそろって 羽ばたいたなんて聞いたら祝福するだろうし 悩める生徒の背を押せたなら、 それもまた、良かったなと思うわけで。 (16) 2021/07/27(Tue) 20:06:04 |
【人】 数学教師 長尾 浩明名前のない関係が脆いなら。 名前のある関係はどうだろう。 それはきっと、簡単には崩せない関係。 両親と子供であったり 兄弟と姉妹であったり 彼氏と彼女であったり ――――生徒と教師も、そう。 その関係は少なくとも生徒が生徒であるうちは 崩してはいけないもので、節度は絶対に必要。 誰かから好意を向けられたとしても それには応えられなくて。 応えてはいけないから。 好意なんて知らない、 気づかない。 知っていても、気づかないふり * (17) 2021/07/27(Tue) 20:06:55 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――悩んでいた生徒のその後―― 夏祭りが終わってから暫く経ったある日。>>35 愛犬と散歩中の稲出とばったり会って。 どっちが飼い主なんだ?ってくらい 手をブンブン振られたときは苦笑したっけ。 そうして、二人にしかわからない報告を聞けば 同じように、にやっと笑って 「 上手くいってよかったな。 それで…?なんて名前がついた? 」 って茶化すくらいはいいだろう。稲出なら 大丈夫そうだし、深くは追及しないし。 ……大丈夫だと思ってたら。 (49) 2021/07/28(Wed) 0:42:27 |
【人】 数学教師 長尾 浩明前よりも話すことが増えたのはいいこと なのだが、答えにくい質問の数々を>>36 悪気ゼロな様子で聞いてくるものだから。 「 容姿はからかうものじゃないだろ。 」 「 …あるわけないだろ、そんなこと。 」 「 余計にないだろ! 稲出はもう少し遠慮を覚えろ! 」 なんて時に諫めつつ笑いながら話すくらいに 前よりも親しくなって。 それが追い風になったのか数学の成績が 少しずつ伸びていって。それをほめる日が来るのは そう遠くはない未来のはずだ。* (50) 2021/07/28(Wed) 0:43:05 |
【人】 数学教師 長尾 浩明 女子生徒に告白されたことは? なんて聞かれてふと、思いをはせるのは…… 『 』のこと。 恋の賞味期限は三年、なんて そんな俗っぽい話を信じるわけではないけれど。 知らずにいるのは 知らないふりをするのは ―――あと、三年 名前のある関係から 名前のない関係になる日は その季節は。 サクラサク季節 はなひらく季節 ひらり ひらり 、と花が舞う季節** (51) 2021/07/28(Wed) 0:48:42 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――どこかの休日の話―― いつだったかな。 花巻庵へお菓子を買いに行って でもタイミングの問題か いつも商品をお勧めしてくれる看板娘はいなくて 店番をしていたのは彼女ではなくて家族の誰か。 何度か来ていたから花一高校の先生だとは 知られていたんじゃないかと思う。 だからこちらから軽く挨拶をして。 気が緩んでたのか。 それともいつも見てる顔が見れなかったから そんな理由だったのか。 「 花巻庵は可愛い看板娘がいるから この先もきっと安泰ですね。 」 なんて、本人のいない所で 話してしまったことが、あったかな。 それが本人の耳に届いたかどうかは… 自分は知らないことだけど。 (145) 2021/07/29(Thu) 0:30:48 |
【人】 数学教師 長尾 浩明女子生徒に可愛いって言うことは たぶんほとんどなかったはず。 誰かを特別扱いしたら節度がなくなるから 褒めるなら「素敵ですね」であって 「可愛いですね」ではなくて。 でも、その時は―――― きっと言わずにはいられなかったんだろうな なんでそれを言うに至ったか その理由は見ないふり。* (147) 2021/07/29(Thu) 0:32:41 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――お祭りの最中―― お揃いの仮面で歩く二人を>>73 周りがどう思っていたかはさておいて 危ないとか思われてないことを祈る チョコバナナを渡されれば素直に受け取った。 彼女は生徒ではない、し。 お祭りを楽しむって約束したから。 渡されたチョコバナナをほおばりつつ どこか行きたい場所があるなら、と 言ってみれば、会いたい人を探している そんな返事が返ってきて、 一緒に探そうか、と言ったかな。 そうして、どうやら探し人は見つかったようで。 ちゃっかりと言うべきなのか、 いつの間にかチョコバナナを押し付けられて 彼女はぱあっと駆け出して行った。>>74 (150) 2021/07/29(Thu) 1:39:45 |
【人】 数学教師 長尾 浩明積もる話があるだろうからゆっくり歩いて 追いついたのはちょうど話が終わった頃>>77 チョコバナナを返したら 何故かがしっと肩をつかまれて。 ……それは冗談になっていないような>>78 いや本気、なのだろう。 「 ……分かるよ。 可愛がる理由。 そんなことしないって約束する。 」 口角をあげてゆっくりと微笑んだ。 あぁ、逃げられなくなったな、なんて。 駆け出した彼女に幸あれと、 来世できっと幸せになれるようにと 祈りを込めながら見送った。 (151) 2021/07/29(Thu) 1:40:50 |
【人】 数学教師 長尾 浩明そして幽霊の彼女が会いたかった子… 花巻は泣いていた。>>149 ほっとけるわけもなくて そもそも止まっていた時を動かしたのは 自分だったから、大好きだったのなんて 言われて泣いている姿を見ると 罪悪感さえ、わいてきて。 泣き顔を見られたい人なんてそういないから あんまり見ないようにしつつ でも人にも見られないように、と 少し人通りの少ない、落ち着ける場所につれて いこうとしたけど、ついてきてくれただろうか。 (152) 2021/07/29(Thu) 1:41:23 |
【人】 数学教師 長尾 浩明どちらにせよ、謝られたなら 「 気にしないでいいよ。 泣きたいときに泣けないよりずっといい 」 そういって、嫌がられなければ、 手を伸ばして、背中をトントン、と 軽くさすって落ち着かせようと。 「 もうすぐ、花火も終わりかな… 」 そういって空を見上げながら。 冷めてしまったたこ焼きを食べれば ソースのにおいが広がって。 どこかそれはお祭りの味がした。** (153) 2021/07/29(Thu) 1:41:53 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――お祭りの最中―― 「 うん…そうだな。 どんなに願っても時は止められないから ……今年で、よかったのかもしれない。 」 止まっていた時を動かすきっかけを作ったのは 自分なのだろう。でも今年そうならなかったとしたら 大好きなお姉さんを置いて行ってしまうことになって それを目の当たりにしてしまうのは>>236 別れと同じ辛さがあるんじゃないか、 と勝手に思ったから。 (251) 2021/07/29(Thu) 23:14:48 |
【人】 数学教師 長尾 浩明目をそらしていても どこかで必ずやってくる別れ。 わかっていても寂しくて悲しいのは 大人でも子供でもきっと変わらなくて。 だから涙が止まらない様子でも 大丈夫、大丈夫、と何度も安心させるように 繰り返したら、少しは心を軽くできただろうか。 そうだといいって、ずっと想いながら。>>237 空に咲く千輪菊。 それに何を思うのかはわからないけれど。>>238 赤と緑のそれは、色づいていく葉にも見えた。 還る前にあの子もこれを見たのだろうか、なんて 考えていたら、声がかかる。>>239 一人にしなくてよかった、 と花巻の言葉に安堵しつつ、言葉を返す。 (252) 2021/07/29(Thu) 23:17:11 |
【人】 数学教師 長尾 浩明「 傍にいるしかできないけど…。 泣いてるの見てほっとけるわけないだろ? 綺麗だったな、花火。見れてよかった。 」 心からの笑顔に、こちらも微笑みを返して。 笑ってくれてよかった、 と心底ほっとした自分がいた。 花火の終わりは夏祭りの終わりを意味する。 その場で、は心配だったから 屋台の所までは付き添って また学校で、なんて言ってから別れた。* (253) 2021/07/29(Thu) 23:17:36 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――祭りの終わり―― 花火が終わって別れたあと、 青果店の屋台に預かってもらってた キュウリを取りに行って。 勝負をしていたとかそういう話は聞けただろうか。 聞けたなら、おめでとうって言ったと思う。 そうして非日常の空間は徐々に日常へと戻っていく。 楽しい時間はずっとは続かない。 ずっと続かないからこそ楽しくて、寂しい。 ずっと続かないからこそ尊くて 来年も、なんて思うのだろう。 月だけが光る夜空を眺めながら、帰途についた。** (258) 2021/07/29(Thu) 23:35:38 |
【人】 数学教師 長尾 浩明――相談をうけて―― 夏祭りの時の約束通り、相談を聞いた。 職員室の一角で一通り話を聞いて。>>271 「 まず、これ以上続けるのは無理って 正直にお父さんと話をしよう。 自分から言いだしにくいなら俺から 何か伝えることも出来るから。 学業も家業も確かに大事だけど 親御さんが何より大事なのは娘だから。 きちんと話をすれば絶対にわかってくれる。 それで、勉強の仕方だけど。 短い時間でもきちんと集中すれば 成績に支障が出るようなことにはならない。 真面目に授業を聞いている花巻さんなら尚更。 俺の授業だったら、真面目に授業聞いて 宿題をしてくれるだけで勉強は充分だから。 むしろ睡眠不足で授業が聞けなかったら 本末転倒だから。ほどほどでいいんだよ。 」 (279) 2021/07/30(Fri) 0:54:22 |
【人】 数学教師 長尾 浩明アドバイス通り父と話をしたのか できなかったなら自分から軽く伝えて。 状況が改善したのは、報告を聞かなくても>>272 授業を聞いている様子を見ればわかったから。 「 先生の仕事の一つだし… 生徒が無理してるのは心配だから。 解決してよかった。 」 自分が悩みを解決するきっかけになれたなら それはとても嬉しいことで、 表情にもきっと滲み出ていたはず。 (280) 2021/07/30(Fri) 0:54:47 |
【人】 数学教師 長尾 浩明 ――夏祭りから後のお話―― 約束した相談はもちろん聞いたし、>>279>>280 質問に来る生徒に熱血な先生なんて言われれば そうかな、なんて苦笑いしたことだろうし。>>65 同僚との飲みの約束も果たして 職場の愚痴だったり思い出話を聞いたりしたかな。 生徒の話になった可能性もある、のかも。 秋になれば栗あん最中を買いに行って。 美味しかったよ、って笑顔で伝えただろうし。 文化祭は…そうだな、ちらりと接客している姿は>>286 見ただろうけど教師は教師で色々忙しかったから 訪れることはなかった。 年が明ければはなひら神社に初詣に行って 知ってる誰かにばったり、なんてこともあったかも。 一年生だった君が三年生になる頃 三年生のどこかのクラスの副担任になったから きっと君を見かける機会は増えたんだろうな。 ――――大丈夫、“先生”でいたはずだから。 (377) 2021/07/30(Fri) 22:05:31 |
【人】 数学教師 長尾 浩明もちろんはなひら神社の夏祭りには 毎年行っていたから。 花巻庵の屋台には毎年立ち寄っていたはずだから 頑張っている君の姿は……きっと視界に入ってた。 二年目ともなれば。 自分にはおまけを渡さないようにしてることに 気づいただろうし、その意味を 察せないほど鈍感でもなかったよ。 (378) 2021/07/30(Fri) 22:06:09 |
【人】 数学教師 長尾 浩明さて――― 季節は巡って、何度目かの春。 名前のない関係になるその日。 桜を見上げて、時の流れを感じていたけれど。 君はどこにいただろう? 挨拶くらいしていってくれるって思ってるけど。** (379) 2021/07/30(Fri) 22:08:10 |
【人】 数学教師 長尾 浩明君はきちんと挨拶に来てくれた。>>399 律儀だなって思いつつ かけようって思ってた言葉をかける。 「 合格おめでとう。 そして、卒業おめでとう。 」 月並みだけど、それが伝えたかったこと。 そして細やかな約束には笑って頷く。 「 勿論。桜餅、買いに行こうって思ってるし またおすすめのお菓子、教えて欲しい。 」 勿論言われなくても行くつもりだった。 (416) 2021/07/30(Fri) 23:49:47 |
【人】 数学教師 長尾 浩明少しの時間でも君とは他愛ない話で盛り上がって。 成長を聞くたびに嬉しくなったし 今年は担任として生徒を見てるとか 最中以外なら羊羹が好きとか、伝えただろうし。 ――――独身で、付き合ってる人はいないとか 生徒じゃなくなった君に逃げずに伝えた。 (417) 2021/07/30(Fri) 23:50:10 |
【人】 数学教師 長尾 浩明君は本当に綺麗に色づいてきて。 いつからかな、 可愛いから綺麗って思うようになったのは。 いつからかな、 一人の女性として君を見るようになったのは。 「 いいよ。一緒に見ようか。 」 きっかけになった日は、 きっと君が最初の一歩を踏み出した日なんだろうな。 (418) 2021/07/30(Fri) 23:51:01 |
【人】 数学教師 長尾 浩明 いつか、君が鮮やかに色づいたなら。 君の想いを聞くことが出来たなら。 「 …俺さ、良い先生でいたかなとは思うけど ……そんなにできた人間じゃないから。 好いてもらえたら自然と意識するし 頑張ってる君は…可愛いって思ってた。 好きだけじゃ嫌だ。 その先が欲しい。 」逃げずに言葉を伝えて。 君の耳元にそっと囁くだろう。 (419) 2021/07/30(Fri) 23:52:21 |
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