人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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【人】 陽葉 シロマ

>>21 マユミ

否定する言葉に貴方らしいな、と思う。
異議を申し立てる言葉もまた、貴方らしい。

「私達以外にいないじゃないか。
 もし他の誰かがいたとしたら……こんなに歩き回ってるのに、誰も見かけてないなんておかしい」

隣の鍵盤を押す。調子外れの音が響いた。

「私だって疑いたくないけどさ……」

更に隣の鍵盤は、正しい音階で鳴った。

「……いや、マユちゃんが言いたいのは」

更に隣は────鍵盤が、欠けていた。

「幽霊とか、そういうのに殺されたってこと?」
(25) 2022/07/11(Mon) 19:34:52
ライカは、お気に入りのカメラを、手離して
(a24) 2022/07/11(Mon) 20:00:26

ライカは、やっぱり下手くそに、笑った。
(a25) 2022/07/11(Mon) 20:00:51

ライカは、君に背を向けて、階段を登っていく。
(a26) 2022/07/11(Mon) 20:02:39

ネコジマは、言った。「殺しても死んでくれないなんてだめです」
(a27) 2022/07/11(Mon) 20:59:55

ライカは、階段を登る。古びた木が、きしりと音を鳴らす。
(a28) 2022/07/11(Mon) 21:23:30

ライカは、体が軽い、気がする。カメラひとつ分の重みがないから。
(a29) 2022/07/11(Mon) 21:23:37

ライカは、行かなければならない。彼が好きだから。
(a30) 2022/07/11(Mon) 21:23:50

ライカは、……ほんとは、まだちょっと怖い。
(a31) 2022/07/11(Mon) 21:24:01

ライカは、きっと今なら、W見出せているWと思う。
(a32) 2022/07/11(Mon) 21:24:11

ネコジマは、酷く自分勝手な理由で、言葉を紡いでいた。
(a33) 2022/07/11(Mon) 21:37:44

【人】 友達 ネコジマ

 

「だからやらないと。そこにいるんだから」
 
(26) 2022/07/11(Mon) 21:38:23
ネコジマは、夢川の腕を抱きしめる力を強めた。
(a34) 2022/07/11(Mon) 21:39:03

【人】 友達 ネコジマ

【空き教室】 >>24>>a33>>26>>a34 ユメカワ

「大丈夫です、雪ニイなら大丈夫」

「雪ニイだから大丈夫、できますよ」

「雪ニイがやらねぇでどうするんすか」

「猫島はたくさん応援しています」

「応援していますよ」
(27) 2022/07/11(Mon) 21:40:03
ネコジマは、離れられなかった。
(a35) 2022/07/11(Mon) 21:40:19

【人】 チャラ男 ウラミチ

「っ……ぐす……」


男は昇降口の隅で膝を抱えて泣いていた。
こんな風に部屋の隅で蹲るのは昔から変わらない。
今の姿ではあまりにも不釣り合いだが。


パニックになってあの場から逃げ出してすぐに家へ帰ろうとした。
けれどなぜかかえることができず、諦めて戻ってきたようだ。

恐怖と混乱と喪失感がぐちゃぐちゃでどうしたらいいかわからない。
(28) 2022/07/11(Mon) 22:52:31
友達 ネコジマは、メモを貼った。
(a36) 2022/07/12(Tue) 1:28:04

ネコジマは、バッと振り返って音の方を照らした。猫がいる。
(a37) 2022/07/12(Tue) 1:28:17

友達 ネコジマは、メモを貼った。
(a38) 2022/07/12(Tue) 1:35:36

ネコジマは、猫を照らし続けている。
(a39) 2022/07/12(Tue) 1:37:53

【人】 陽葉 シロマ

「あ、」

硝子の割れた音の方へ向かっていると、見覚えのある帽子が落ちていた。
硝子を踏み、拾おうとして──永瀬の言葉を思い出した。

そっと離れて、窓の方を見る。
破片で怪我をしないように気を付けつつ、窓から下も覗き込んだ。

「……ま、君はそんな死に方しないよね」

姿勢を戻し、スマートフォンを取り出す。
さて、どうしたものか。
少女は暫し考えていた。
(29) 2022/07/12(Tue) 7:46:54
ユメカワは、その言葉の理由が自分勝手だろうと気にしない。
(a40) 2022/07/12(Tue) 8:01:09

ユメカワは、きっと。もっと自分勝手だから。
(a41) 2022/07/12(Tue) 8:01:15

【人】 かれがれ ユメカワ

【空き教室】 >>26 >>27 ネコジマ

「ねえ、稔」

「俺、もう少しだけ頑張るからさ」

「ちゃんと見届けてよ」

距離は内緒話をするようなもののまま。
寂しがり屋は腕を縋るように抱く君の頭をそっと撫でて、
いつも通り、甘ったれたふりをして。そんな事を言っていた。
(30) 2022/07/12(Tue) 8:02:33
ユメカワは、それから暫しの後、裏道達が戻って来る前に。
(a42) 2022/07/12(Tue) 8:08:05

ユメカワは、いつの間にやら、空き教室から姿を消していた。
(a43) 2022/07/12(Tue) 8:08:30

友達 ネコジマ(匿名)は、メモを貼った。
2022/07/12(Tue) 10:04:28

ネコジマは、薬袋の手を取って木の所まで行った。ててて。
(a44) 2022/07/12(Tue) 10:21:16

ネコジマは、グループチャットに既読はつけています。誰がいなくなった、死んだの話には全然触れない。
(a45) 2022/07/12(Tue) 10:36:58

ネコジマは、夢川の言葉に頷いていた。>>30
(a46) 2022/07/12(Tue) 13:26:51

ネコジマは、「あは、」 ひとりになってから、同じようにわらった。
(a47) 2022/07/12(Tue) 13:27:05

ミナイは、顔をあげて、いつも通りに笑いかけた。
(a48) 2022/07/12(Tue) 13:38:37

ネコジマは、缶の中身が目に入っちゃった。開けた時よりも色がない。
(a49) 2022/07/12(Tue) 13:43:01

ネコジマは、ポケットに手を入れた。中身はビー玉です。
(a50) 2022/07/12(Tue) 13:43:56

ネコジマは、ポケットから手だけを出して、空き教室から出て行っていました。
(a51) 2022/07/12(Tue) 13:45:04

ミナイは、パァン! 池の周りで激しい火薬の音を鳴り響かせた。
(a52) 2022/07/12(Tue) 15:06:47

ユメカワは、そこにいる。
(a53) 2022/07/12(Tue) 15:28:09

ユメカワは、それはきっとどうしようもなく現実で、だから
(a54) 2022/07/12(Tue) 15:28:29

ユメカワは、現実から覚めて、夢に起きる。
(a55) 2022/07/12(Tue) 15:28:45

【人】 元弓道 マユミ

>>25 マユミ

こっ、こっ、こつん。
こっ、こっ、   。

爪の先が鍵盤の表面を叩く。
爪の先が欠けた鍵盤を叩くふりをして、何もない空間に指が沈む。

「あり得ない話ではないでしょう」

至極冷静に、真面目な顔つきで唇を震わせる。

「たとえば拙が外に出られない現象について、どう説明するのです?信じられないならば梢も学校の外に出るのを試みてください。

 ……そのような不可解な現象が起きているのですから、幽霊のような存在に殺されるといった不可解な現象で命を落とすのもおかしな話ではないと拙は思うのです」

それは真剣に考えた結果ではあるが、同時に友人達を疑いたくないが為に出した答えでもあるかもしれない。
(31) 2022/07/12(Tue) 16:04:43

【人】 陽葉 シロマ

>>31 マユミ

「まさか。マユちゃんの言ってたことを疑ってるわけじゃない。
 でも、だったら幽霊がそうした理由っていうか動機?がわからないだろう」

普段感情を表に出さない貴方が、唇を震わせている。
……友人が死んで、何も感じない人間などいるわけがないのだ。

珍しい姿を見つめた後、こちらも淡々と告げる。

「これまで、肝試しや廃墟探索でこの校舎を訪れた人達はいた筈だ。
 だけど死者が出たって話は聞いたことがない」

しかも市の所有する敷地だ。もしそうなれば、市役所が動くだろう。
しかし、現実にはこうして容易く侵入できている。

「生きた人間への怨みとかがあるんなら、前の人達も死んでないとおかしいよ。
 ……マユちゃんは何か思い当たる理由、ある?」
(32) 2022/07/12(Tue) 18:51:12

【人】 チャラ男 ウラミチ

>>+14

「……!」

泣きじゃくっていた男がふいに顔をあげる。

「……──カナイ…?」


涙と鼻水で情けなく汚した顔をあげ、周りを見渡した。
聞きなれた声と気配が傍にあった気がして掠れた声で名を呼ぶ。

──けれど、そこに望んだ人物の姿があるはずもなく、
ジワリと滲んだ大粒の涙がぽろぽろとこぼれた。

なぜこんなことになってしまったのか、なぜ帰ることができないのか、今の今まで話していたカナイはいったい何だったのか。
そんなわかるはずもない当然の疑問は、今は男の頭にはなかった。

ただ、 "もう会う二度と会えない" 単純なその事実だけでいっぱいいっぱいで。

引っ越す時だって、皆ともう会えなくなるのはとても悲しかったけど、会いに行こうと思えばまた会えると自分を慰められた。
便利な都会から田舎に戻るのは嫌だったが、皆と会えるのは本当に楽しみにしていた。


カナイがくっついてきた時のぬくもりも、髪に触れた感触も、何もかもしっかり覚えているのに。
どうして………

「………っ」


男は再び膝に顔を埋めてしまった。
(33) 2022/07/12(Tue) 19:22:03
ネコジマは、たぶん2mmくらい浮いた。
(a56) 2022/07/12(Tue) 21:52:25

【置】 友達 ネコジマ

【───】

「みんなとの花火だって、たのしかったと思います」
 

「麻弓ネエが大きい音をさせた方が勝ちとかルール作って、
 
 栗栖ニイが当然のように受けて立って、
 
 牧ニイも面白そうだからってやるんです。
 

 こずネエが参加と一緒にもう少しルール整備して、
 
 夏ニイが一回審査員にされかけたけどそれはフリだから、
 
 雪ニイがふつうに花火持たせてくれるじゃねぇすか。
 

 裏ニイもこれくらいになっていたら誘われてくれて、
 
 かなネエもなんか、もちゃ…ってしてたら引っ張られてて、
 
 明日香ネエが最終的に審査員になっているんすよ」
 

「そんなふうに、なっていましたよ」
 

「なっていましたよ」
 
なってくれなかったね 
(L1) 2022/07/12(Tue) 22:07:05
公開: 2022/07/12(Tue) 22:10:00
ネコジマは、今度は手持ち花火に火を点けた。
(a57) 2022/07/12(Tue) 22:07:25

ネコジマは、夢を見られていたら良かったのにな。
(a58) 2022/07/12(Tue) 22:12:30

友達 ネコジマは、メモを貼った。
(a59) 2022/07/13(Wed) 0:11:13

【置】 友達 ネコジマ

【図工室】

「かなネエ? 牧ニイ?」


「かなネエかな」


「違う人でも、だれでもだめですよ」

 
(L2) 2022/07/13(Wed) 0:13:14
公開: 2022/07/13(Wed) 0:15:00
ネコジマは、スタスタ寄って、画板を取り上げた。たかいたかーい。
(a60) 2022/07/13(Wed) 0:13:31

【置】 友達 ネコジマ

【図工室】

「でもかなネエか」


「かなネエですね」


「だめですよ、さみしくっても」


「死んだら何かできちゃいけねぇんすから」


「何かしたいんなら、生きてなきゃだめですよ」


「生きてる人は、見えなくなったりなんてしていたらだめなんです」


 
「だから、かなネエは生きてなんていませんよ」
 
(L3) 2022/07/13(Wed) 0:18:45
公開: 2022/07/13(Wed) 0:15:00
ネコジマは、にこにこ。ちびた鉛筆を見下ろして片手を差し出した。ちょうだい。
(a61) 2022/07/13(Wed) 0:19:12

友達 ネコジマは、メモを貼った。
(a62) 2022/07/13(Wed) 0:19:25

ネコジマは、・・・・・・。
(a63) 2022/07/13(Wed) 0:19:44

ネコジマは、手のひらに書かれたら読めちゃうなとは思ったけど。思ったから、そのままにしていた。
(a64) 2022/07/13(Wed) 0:20:14

ユメカワは、本当は。君の事をもっともっと深く感じていたい。
(a65) 2022/07/13(Wed) 1:32:33

ユメカワは、けれど、今は時間が足りなくて。
(a66) 2022/07/13(Wed) 1:39:45

ミナイは、マユミの腰に抱きついて、胸元に顔を押しつけた。
(a67) 2022/07/13(Wed) 3:27:55

マユミは、ふにゅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(a68) 2022/07/13(Wed) 3:28:46

ネコジマは、「あは、」 息を漏らすようにわらった。
(a69) 2022/07/13(Wed) 12:05:23

ネコジマは、むじゃきにわらった。そして言った。
(a70) 2022/07/13(Wed) 12:05:57

ネコジマは、にっこりわらった。それが猫島にとっての事実になった。
(a71) 2022/07/13(Wed) 12:06:46

友達 ネコジマは、メモを貼った。
(a72) 2022/07/13(Wed) 12:10:44

【人】 チャラ男 ウラミチ

男は再びあの教室へ来ていた。
立ち直れたわけではない。
呼吸が引き攣り、頬も濡れたままだ。
けれど再びここに来たのは、ミナイの言葉を聞いたから。

恐怖に早まっていく鼓動を抑えるように胸に手を当て、逡巡しながら一歩、一歩と誰もいない……否“二人しかいない”教室の奥へと歩を進めた。

牧夫の姿を見、眉間に皺を寄せた。
そしてカナイの傍へ。

「………」

遠目から見れば一見、ただ寝ているようにすら見えるカナイをじっと見降ろして、唇をかみしめた。
(34) 2022/07/13(Wed) 13:39:27
ユメカワは、君に連れていってほしい。
(a73) 2022/07/13(Wed) 14:04:19

ユメカワは、自分勝手だ。
(a74) 2022/07/13(Wed) 15:17:24

ユメカワは、未来をあんまり信じていない。
(a75) 2022/07/13(Wed) 15:25:06

ユメカワは、何一つとして失くしたくはない、ひどく欲張りな子どもだった。
(a76) 2022/07/13(Wed) 15:30:47

【人】 傷弓之鳥 マユミ

>>32 シロマ

「幽霊の動機」
「……怨みなら、今まで来たことのある人を襲ってもおかしくない。そこで死者が出たならば、この学校は既に相応の措置が取られている筈」

ふと考えて、唇に指を寄せて考える。

「……拙達でなければならない理由があった?」

一つの推測に着地した弾みで、続けてふわりと舞い上がる考えが脳の中でくるりと踊る。

「……。……梢」

ちょいちょいと手招きをする動作を見せるも、貴方がこちらへ近付くよりも先に自分から貴方のほうへと体を傾けて。

「──……」

(35) 2022/07/13(Wed) 16:10:19
マユミは、何かを囁いた。
(a77) 2022/07/13(Wed) 16:10:39

【人】 傷弓之鳥 マユミ

>>32 シロマ

「……どうですか。穴だらけの推理ではありますが」

何かを囁き終えて、少女は貴方の答えを聞くべくくるりと大きな瞳で貴方を見つめた。
(36) 2022/07/13(Wed) 16:12:37

【人】 陽葉 シロマ

>>35 マユミ

囁かれた言葉へ、目を閉じて聞き入って。
満足そうに頷いた。
挙げられた名前を、頭の片隅に書き留める。

「もしそうだとすれば、私と同じ予想だね」

一度視線を鍵盤に落とし、再び顔を上げた。

「ま、死者だとすればそれしか考えられないよ。
 じゃあ、これは確認なんだけど」

感情の見えない眼差しが、貴方の瞳を覗き返す。
真意を決して見逃さないように。
嘘や偽りは求めていないと、言わんばかりに。

(37) 2022/07/13(Wed) 17:29:06
シロマは、内緒話二者面談を始めた。
(a78) 2022/07/13(Wed) 17:29:27

ユメカワは、約束をまたひとつ。いつかの事。
(a79) 2022/07/13(Wed) 21:42:19

【人】 チャラ男 ウラミチ

>>34

目の前の事実に自分が納得できるよう、唯々それを見つめていた。
強く噛みすぎた唇からは一筋血が流れていたが、気にはならなかった。

「見つけてほしかったのか……?」


ミナイの言葉を頭の中で何度も反芻する。

「……寂しかったのか……?」


蚊の鳴く様な震えたか細い声で、返ってこない問いかけをする。

そして、そろりと手を伸ばし、頭に軽く触れた。

「俺も……寂しい……」


本音がこぼれた。
(38) 2022/07/13(Wed) 21:42:45

【置】 夏の雪 ユメカワ


そんないつかのどこかでの、ひとりごと。

「…悩める時間があるっていうのは、いいよな」


「そんなの、俺にはもう無いのに」

楽しい時間は、既に終わりを告げて。
自分達の立つ境のきざはしは今既に、半ば落ちつつある。
引き返す道などとうに無く、
進むも飛び降りるも、決断までの猶予はそう長くはない。


待ってる時間くらいは、あるんだけどさ。
(L4) 2022/07/13(Wed) 21:51:29
公開: 2022/07/13(Wed) 22:00:00
シロマは、負けたから、欲しがることにした。
(a80) 2022/07/13(Wed) 22:54:58

ライカは、君を連れて行く。
(a81) 2022/07/14(Thu) 1:15:42

ライカは、「足元、気を付けて。」
(a82) 2022/07/14(Thu) 1:16:53

【人】 チャラ男 ウラミチ

>>38
カナイの遺体の傍に座り込み、ぐしぐしと目元を雑に拭った。

「…………」


喪失感に何も考えることができなくて、虚ろな目で床を見つめている。

現実だと思いたくない事実も、帰ろうとしても帰れない訳の分からないこの状況も、虚勢を張ることしかできない自分の無力さも、こんな恐ろしい場所に一人ぼっちでいる事も、何もかもに絶望して疲弊してしまったのかもしれない。
(39) 2022/07/14(Thu) 1:39:50
ユメカワは、君に手を引かれるままに。
(a83) 2022/07/14(Thu) 3:45:42

ユメカワは、ぎ、と踏み台を踏んだ。
(a84) 2022/07/14(Thu) 3:45:48

【置】 夏の雪 ユメカワ


夢川が空き教室から姿を消した後、
グループメッセージの既読の数はまたひとつ減った。

──三階の、階段を上がってすぐの教室。
置き去りにされたスマートフォンが、時折虚しく通知音を鳴らす。

その液晶は罅割れて、ところどころが血で汚れていた。
持ち主の手の中にある間は、確かに綺麗だったはずなのに。
(L5) 2022/07/14(Thu) 3:47:33
公開: 2022/07/14(Thu) 4:00:00
夏の雪 ユメカワ(匿名)は、メモを貼った。
2022/07/14(Thu) 4:29:25

【置】 夏の雪 ユメカワ


皆と居る日々が好きだった。なんでもない日々がよかった。
それさえあればよかったんだ。

夏彦が隣に居て、ふと目が合って、なんだか嬉しくなって。
栗栖が面白そうな事を持ってきて、稔がひょっこり顔出して
麻弓ちゃんが元気にやって来て、牧夫兄が苦笑しながらそこに加わって。
明日香ちゃんが怪我したらおいでって声掛けて、
不意に鹿乃姉がぴゃって声上げて、つられて裏道がびっくりして。
そんな二人を梢ちゃんが上手く宥めて、皆を纏めてくれて。




そんな日々が、
(L6) 2022/07/14(Thu) 4:50:45
公開: 2022/07/14(Thu) 5:00:00

【置】 夏の雪 ユメカワ


もう戻らないなら、どうしたらいい?


全部全部がいっぺんに叶う方法なんて、もうこれしかないじゃん。
他にどうしたらいいんだ、教えてくれよ。わかんないよ。
俺は楽しければそれでいいからって、今まで全然頑張ってこなかった。
甘えてばっかのやらなきゃできないだめな子なんだよ。

吁、だからか。
(L7) 2022/07/14(Thu) 4:51:17
公開: 2022/07/14(Thu) 5:00:00
ユメカワは、鏡の前で呟いた。「俺が悪いの?」
(a85) 2022/07/14(Thu) 4:51:30

【置】 夏の雪 ユメカワ

 
 
「………死ぬほど後悔したから、もう許してよ」
 
(L8) 2022/07/14(Thu) 4:52:18
公開: 2022/07/14(Thu) 5:00:00
ユメカワは、鏡の中で笑っていた。ただただくらく笑っていた。
(a86) 2022/07/14(Thu) 4:52:35

ユメカワは、そんな、いつかのどこかでのお話。
(a87) 2022/07/14(Thu) 4:52:42

【人】 友達 ネコジマ

【音楽室】

…─♪、──♪


…─よっ、とい、で♪


ねこよっ、とい、で♪


ねこかつ、ぶし、やる、から、よっ、といで♪


鍵盤を叩くのに合わせて、一番だけを何度か繰り返し歌って。

てっ、てれれれんっれんっ、てってん♪


締めのところの音符を猫島は覚えていなかったから、
そうやって口に出して締めくくられた。
(40) 2022/07/14(Thu) 17:03:09

【人】 友達 ネコジマ

【音楽室】>>40
「──……」

 
「んー?」

「べつに、なんとも…? 特に好きでもないですね。
 嫌いとも言わねぇすけど。猫島楽譜も読めませんし」

「猫が昔から好きだっただけです」

「昔は、これ弾いてたら
 猫が寄ってくるんだと思っていました。
 タイトルに猫ってついてるから」

「──……」

 
「今? 思ってるわけねぇじゃん」

「昔はあんまり考えなかったけど、この歌猫踏んでいますし。
 それで傷付いたのって、たぶん忘れないじゃないですか」

「おんなじようにのんびりしているところに、
 おんなじ人が近寄って来たら、」

「おんなじにならないように、逃げるなりなんなりするでしょ?」
(41) 2022/07/14(Thu) 17:12:36

【人】 友達 ネコジマ

【音楽室】>>41

「知っていますか、ゆで卵って生卵に戻らねぇんすよ」

「床にこぼれた水も、全部すくうとかってできなくて」

「折れた枝もくっつかない」

「猫島も」

「…猫島も。
 猫島に戻るんでいいのに、戻りませんね」

「戻りませんね」
 
(42) 2022/07/14(Thu) 17:16:09
ネコジマは、
ぽーん…♪
 鍵盤を軽く押した。
(a88) 2022/07/14(Thu) 17:17:44

ウラミチは、もう冷たくなった蚊取り線香のケースを抱えている
(a89) 2022/07/14(Thu) 17:29:51

【人】 友達 ネコジマ

【音楽室】>>42>>a88
「──……」

 
「やだな、知ってるの知らないわけないでしょ」

「──……」

 
「・・・・・・」

「はい、そすね」

「猫島もそう思います。でもやめようとも思わねぇんですよ」

「なんででしょうね」
(43) 2022/07/14(Thu) 17:56:39

【人】 友達 ネコジマ

【音楽室】>>43

「──……」

 
「んー……? それよりかは、あー……」

「…いや、猫島が馬鹿なだけですよ」

「今度は『知ってるでしょうけど』って言いますよ?」

「知ってるでしょうけど、みんながみんな、
 いちばん合理的なことばっかりやれるわけじゃないんで」

「そういう観点から見たら、
 猫島のしていることって意味ありませんよ」

「──でも猫島には意味があるんです 

「当然、知っているでしょ? 栗栖ニイ 

 
(44) 2022/07/14(Thu) 18:00:32
ネコジマは、鍵盤の蓋をとじて。音楽室を後にした。
(a90) 2022/07/14(Thu) 18:04:14

ミナイは、手荷物が増えて、重い。
(a91) 2022/07/14(Thu) 18:58:45

ユメカワは、いつも通り笑って。
(a92) 2022/07/14(Thu) 20:05:57

ユメカワは、君にお別れをしない。
(a93) 2022/07/14(Thu) 20:06:04

【置】 夏の雪 ユメカワ


ひらひら はらはら 夏の雪が降る


ぱらぱら、ぱらぱら、降るのはちいさな写真。
まっくらでなにも写っていない、さみしい写真が10枚ほど。
インスタントカメラが写したはずの、写せなかった光景。

楽しくなかったから撮れなかったのかな。
そうじゃなくても、どのみちもう撮れなかったのかな。
今となってはわからないけど、もういいんだ。

もう 大切な今は、写真に切り取らなくたっていいから。
記憶の中に切り取って、そのままのかたちで、ずっとこの手の中に。
だからこのさみしい一瞬は、すべてここに置いていこう。

壊れたものだって大切だから、壊れたまま共に在ろう。
終わりの先で、永遠を共にしよう。


ひらひら はらはら 夏の雪が降る
(L9) 2022/07/14(Thu) 20:51:55
公開: 2022/07/14(Thu) 20:55:00

【置】 夏の雪 ユメカワ

 
 
大好きな君。今度こそ、終わりの先で永遠を共にしよう。
 
(L10) 2022/07/14(Thu) 20:54:46
公開: 2022/07/14(Thu) 20:55:00
ユメカワは、校舎の屋根の上。
(a94) 2022/07/14(Thu) 20:54:53

ユメカワは、君と手を繋いで、君と抱き合ったまま、
(a95) 2022/07/14(Thu) 20:54:58

ユメカワは、屋根の端、その向こうへ、身を投げだした。
(a96) 2022/07/14(Thu) 20:55:09

ユメカワは、君と同じ夢の底へ落ちていく。
(a97) 2022/07/14(Thu) 20:55:14

ユメカワは、そして──現実から覚めて、夢に起きる。
(a98) 2022/07/14(Thu) 20:55:18

ネコジマは、都合の良い幻聴を聞いていました。
(a99) 2022/07/14(Thu) 20:55:54

 




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