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【人】 学生 ガラーシャ― 広場 ― [あと10年、という言葉に、さすがに吹き出すアンドレアス>>52を見て、少しだけ安堵する。 ずっと、さっきから、どことなく辛そうな表情だったのだ。 それだけ一緒にいられたらいいよね、という言葉にも、そうだそうだ、と賛意を示すように頷いた。 しかし、続けられた言葉>>53には、呆気にとられた表情を浮かべた。 彼が子を産む。 何がどうなるのか、全く想像がつかない。 『人の姿をしながら宝石を生み出し、またその宝石のいくらかが宝石人間になるという。』という知識はあるのだが、理解が追いつかなかった。] ええと、つまり、子どもを産むために、郷に帰る、ってこと、なんです…ね。 …確かに、大事なこと、だと、思います。 ちなみに…あの、何人か、お子さん、いらっしゃるんです…か? [目の前の彼はジェムでありまたお母さんでもあったのか…? 何せ理解が追いつかず、つい変な質問をしてしまった。] (0) 2021/10/03(Sun) 0:57:42 |
【人】 学生 ガラーシャ[しかし、確かに、帰りが遅かったら郷の者が迎えに来る、のもわかる。 ジェムだって、種族を増やしていくことが至極当然の生存目的なのだろう。 これ以上のんびりしていると、郷の者に自分のところまで来るような手間をかけさせることになるから先に帰る方を選ぶ。 彼がなぜ、こんなに焦るように出立をするのか、理由に納得がいった気がした。 しかし、理由に納得がいったところで、自分の感情にけりがつくものではない。 今回を最後の旅にしようと思っていた、などと言われれば猶更だ。] …まずいん、ですかね。 今、戻らないと。 10年とは、言わなくても、もう少し、あと、… [何年、と言おう、と考え込んでしまった。 そして、何年、と言っても彼を困らせてしまう気がした。 朝ごはんもほぼ食べ終わってしまった。 夜の砂漠に行くのであれば、夕方までに砂漠と荒野の境の小さなオアシスの街までたどり着いておきたい。 早々に、馬車の手配をしなければ。] (1) 2021/10/03(Sun) 0:58:36 |
【人】 学生 ガラーシャ…僕の気持ちは、変わらないです。 でも、アンディさんが帰らなければいけない理由が、大事なことだとも、思っていま…す。 それに、もしかしたら、この後にでも、迎えの方が来て…アンディさんも、すぐ帰りたくなってしまうかもしれない…から。 だから、この旅行は、最後まで、楽しみましょ…う…! [言って、少し深刻な空気を断ち切るように立ち上がった。] 馬車の、手配をしま…す。 日のあるうちに、砂漠の2つめのオアシスの街まで、行きま…しょう。 向こうで、一泊して、明日、戻るつもりで、どうでしょう、か? (2) 2021/10/03(Sun) 1:00:33 |
【人】 学生 ガラーシャ[しかし、どこか恐れるような空気は、どうしても残ってしまった。] 郷に戻らなければいけない話は、まだ、今日は、いいですよね。 大きな荷物、今の宿に、置いて行きましょう…ね。 [どうせ山を迂回するつもりだったのだから、そのまま北に旅を続ける。 そう言われることだけは、避けたかった。 合理的な理由はなく、ただ、自分の気持ちだけが、理由だった。]** (3) 2021/10/03(Sun) 1:01:19 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―広場― [>>0それだけ一緒に、と望んでくれるのだから、出来ればそれに応えたい。 同意を示すような頷きに微笑んでみせた。 けれど子を生む時期、と明かせば、彼は驚いたようだ。 “人間の男は子を生まない。” 青年もそれを初めて聞いた時にはひどく驚いた。 宝石人間(ジェム)にとっては当たり前の事だからだ。] うん、宝石人間(ジェム)は皆、一人ずつ子供を生む。 人間と違って時期が決まっているけどね。 [幸いにも青年の郷で帰らない者はごく僅かなので、脈々と紡がれているが。] ん?あぁ、四人いるよ。 もう皆成人して、私よりしっかりとしている。 [聞かれれば、素直に応えた。 きっと彼らの方が首長に相応しいだろうと思っている。] (4) 2021/10/03(Sun) 1:51:04 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>1人間の国にいる間、家族への便りを商人に託す者もいるが、運良く会えるとは限らない。 だから、青年がそうした手段を取る事はなかった。 そうしている間に誰かが探しに来るかもしれない。 今回は普段よりも青年の帰りは遅いのだから。] 同じ時期の生まれの者は故郷で準備を始めている頃だろうね。 [泉に沈む時間は三年になる。 その前に言伝てや引き継いでおく事などを仲間や家族に済ませてしまうのだ。 一緒にいる時期について、彼は考え込んでしまう。 時間を決めておいた方が良いのだろうが、何年でも納得が出来る気がしなかった。 例え、十数年後戻ってきた自身の事を彼が受け入れてくれるとしても。] (5) 2021/10/03(Sun) 1:52:26 |
【人】 紅柱石 アンドレアス……うん。 [>>2青年は頷いた。 宝石人間(ジェム)の存続も大事。 けれどそれと同じくらい、彼と過ごす時間も大事だった。 この先、何があったとしてもこの旅行だけはお互いが満足のゆくものにしたい。] うん、そうだね。 だけど一泊だけで大丈夫かい? [彼にとっては大事な研究の為の調査だ。 一泊で戻って来られるものとは思えない。] (6) 2021/10/03(Sun) 1:52:43 |
【人】 紅柱石 アンドレアス (7) 2021/10/03(Sun) 1:53:28 |
【人】 学生 ガラーシャ[そして、砂漠への小旅行の話をすれば、一泊で大丈夫か、と心配された。>>6 うーん、と小さくうなる。] 確かに、何もないようでしたら、2,3日居たいところなん…ですが。 あまり長く、2か所分の宿代を払い続けるのが辛いかな、と。 [しかし確かに彼の言う通り、自分の目的のためにここはお金を使う所だ。 手伝わせておくれ、という言葉>>7に、うん、と小さく礼をするように頷くと、今度こそ、手配所に向かって歩き出した。 ここは観光拠点でもあり、登山や、いくつかの小さな街にツアーのような手配も行っている。 きっと今日頼んで馬車に乗れないということはないだろう。]* (9) 2021/10/03(Sun) 11:02:04 |
【人】 学生 ガラーシャ― 小さなオアシスの村 ― [そして、目指す村に着いた時には既に日暮れが近かった。 サルハドから馬車が出ているだけあって、必要最低限の店や宿はある。 だけれども、比較しようもなく、小さな村だった。 人通りも少なく、静かな村だ。 荒野と砂漠の交じりあうような場所にあり、街は見晴らし用のいくつかの塔以外は、黄色い煉瓦の低い建物で構成されている。 街の片隅には、静かな少し広めの池…貯水池と、その周囲にぽつぽつと立ち並ぶ樹木がみられる。 オアシスだ。] 半日でもやっぱり、疲れます…ね。 [馬車から降り、少し村を散策するように歩きながら、背伸びをする。 馬車を手配して、サルハドで昼ごはんやその他の物資を買い込み、宿で荷物の準備をする。 それから休憩時間はあったにせよ、時間にして4,5時間は馬車の上で過ごしただろうか。 サルハドまでの道のりと比べれば全く大したことはないが、やはり同じ姿勢でずっといるのは動いていないのに疲れる。] (10) 2021/10/03(Sun) 11:04:15 |
【人】 学生 ガラーシャでも、今の時期、少し暑い、くらいです、ね。 [ふっと水の気配を含んだ風が吹き、思わず目を細めた。 陽射しはそれなりにあるが、大分過ごしやすい。 オアシスが近いからだろうか。 逆に、夜は少し冷えそうだ。 羽織るものを持って出た方が良いだろう。] 宿は、3つほど、あるらしい…です。 でも、旅道具屋で、テントを借りて、砂漠に出てしまう事もできる、でしょう。 今からだと、そんなに遠くには行けないし、灯りと火種も持って行かないと、設営も、ままならないでしょうけど… 今日はひとまず、町で宿を探すか、迷います、ね。 [そして、アンドレアスの方を見て苦笑いした。] 確かに、一泊じゃ、全然足りなかった、です。 さすが、旅慣れてます、ね。 [多分、距離感や時間感覚の把握力が段違いなのだろう。 改めて、感心しながら彼の姿を眺めた。]** (11) 2021/10/03(Sun) 11:05:08 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―広場― [>>8 親も子供も兄弟も皆、青年と同じくらいの見目で成長が止まり、後は過ぎた年月が異なるだけ。 そういった環境は人間の彼には想像が難しいのだろう。 違う生き物なのだと感じさせられて少し寂しくはあるが、生まれは変えようもない事だ。 ガラーシャとの年齢差を考えれば、ひ孫の子くらいになるかと思うと、彼を混乱させてしまいそうだ。] うん、そうだね。 [そうして子孫を残す宝石人間(ジェム)も、育つ過程で、あるいは生きていく中で青年より若くして死ぬ者もいる。 幸いにも青年の子は壮健だが、兄や友人の子などにも夭折した子がいた。 その辺りは人間と変わらないように思う。] (12) 2021/10/03(Sun) 14:03:50 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>9一泊で問題ないのかと聞けば、ガラーシャが考え込む。 懸念事項は宿代との事。] だったら、荷物だけ預かってもらうのはどうだろう。 預かり料は支払う事になるけど、そうすれば少しは抑えられる。 よくない宿屋だと荷物を取られる事もあるけど、あそこは良心的なところだと思うよ。 [荷物を収める部屋もあったので、大丈夫ではないだろうかと。 そのような提案をしてみたが、どうなったか。 ともかくも馬車の手配は必要なので、手配所へと向かう事にする。]* (13) 2021/10/03(Sun) 14:04:11 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―小さなオアシスの村― [>>10日暮れ近くに目的地に到着する。 荒野と砂漠の中にあるオアシスの中に作られた村だ。 見晴らし用の塔に、干し煉瓦の家屋。必要最低限の宿と店。 サルハドと比べればずっと人も少なくて寂しい気がするが、こうした村の方がずっと多い。] そうだね。 [隣で青年も伸びをしながらのんびりと応じる。 サルハドで必要な物を買い、最低限の荷支度で馬車に乗った。 数時間の馬車旅は、荒地や砂漠に近付いていくだけあり、砂埃がよく立つ。 けれど、グラジアを発つ時と比べればずっと心は軽かった。] (14) 2021/10/03(Sun) 14:05:23 |
【人】 紅柱石 アンドレアス陽が射している間は、まだどうしてもね。 [>>11砂漠や荒れ地は植物が殆ど生息せず、大地も水分を留めておけないので気温差が激しい。 山育ちの所為で、こうした場所にはじめて訪れた時には難儀したものだ。 それでも此処はオアシスのお陰で幾分か涼しい。] ……ふむ、調査に出るのは夜だよね。 テントがあれば、夜通し砂漠を観察する事も出来なくはないか。 灯りは……当てはあるよ。後はランプか何かがあればいい。 今日は宿に泊まるのなら、それでも問題ないよ。 [それを維持する為の道具があれば、火を熾すくらいは問題ない。] 私の経験が役に立ったなら良かった。 [苦笑いする彼には笑って応じる。]** (15) 2021/10/03(Sun) 14:05:57 |
【人】 学生 ガラーシャ― オアシスの村 ― [経験が役に立ったなら良かった。とこともなげに笑う彼の顔を見て、こちらも再び笑った。 彼の助言から、サルハドの宿には荷物だけ預かってもらう形にしてある。 この状態なら、幾ら延泊しても財布へのダメージはさほどない。 それに、彼がやっと…なんの気兼ねもなく、自分との旅を楽しんでいてくれる。 そんな感情が伝わってきて、嬉しかった。 彼は、人間の国を周るのが、知るのが好きだと言っていた。 だけれども、それは常に心配事や、隠し事だらけの旅でもあったのだ。 もしも、これから、自分と一緒に…世界を旅するとしたら、彼はもっと気楽に、純粋に、旅を楽しむことが出来るだろうか。 少しだけ考え込んでいると、宿に泊まるか、テント泊にするかについて、彼が意見を述べてくれる>>15] (16) 2021/10/03(Sun) 15:16:16 |
【人】 学生 ガラーシャ灯りの、当てがある。 [ふむ、と考えた。 宿に泊まるよりは、旅道具屋でテントを借りてしまった方が安い。 用具を背負って荒野に続く馬車道を歩き、適当なところで砂丘へと入って行くのだ。 ただ、それこそ新月間近の夜だ。 テントや諸々の準備をする前に真っ暗になってしまったら厄介だ、そう思っていた。] ランプも、借りることはできると思います、が… そこまで辺りを照らせるような、強い光が出るかどうか… [しかし、彼は何の計画もないようなことを適当にいう人間ではない。 自分よりよほど旅慣れているその様子は、まさに今日、体験したばかりだ。] …それじゃあ、テント泊に、しましょう、か。 [もう一度確認するように彼を見る。 大丈夫そうであれば、旅道具屋に、背負える中ではかなりしっかりとしたテント、それにランプやよく燃える薪などを借りたり買ったりに行っただろう。 ある程度短い距離の旅、そして余分な荷物は預けてあるが故の利点だった。]** (17) 2021/10/03(Sun) 15:17:03 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―オアシスの村― [>>16荷物の預かりを提案すれば、それは受け入れられた。 稀に引き取り手が現れず、宿屋が困る事がある仕組みではあるが、こういう時には役に立つ。 今、青年は偽りの身分でもなく、ただのアンドレアスとして彼の隣にいる。 ここに至るまでに彼の事を傷つけてしまった分、彼に笑顔でいて欲しいと思う。 そうして、少しでも長く彼と共にいられたらと。 懸念事項はあるが、今はそこから目を逸らして。] (18) 2021/10/03(Sun) 17:38:18 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん、任せて。 [>>17獣をよける為にも、気温が下がる砂漠で暖を取る為にも、火は不可欠。 そして青年にはその当てがあった。 テントの設営中に夜闇に包まれてしまっても、辺りを照らせるような強い光。 宝石人間(ジェム)が精霊に近しい、と言われる所以は、その生態以外に魔力を持つ事にある。 それを使って火や光を生み出す事も可能だった。 維持をするのは少し手間だが、そこは道具の力を借りるとしよう。] あぁ。 だけど陽が落ちるまでにテントが張れるのが一番だから急ごうか。 [確認するように見てくる彼に向かって笑顔で頷いてみせる。 そうして、必要な道具の準備に回る事にした。 ここでも値段交渉を行って、少しでも財布の負担が少なくなるように立ち回った。]** (19) 2021/10/03(Sun) 17:39:23 |
【人】 学生 ガラーシャ― オアシスの村 ― 結構、買い込めました…ね。 [旅道具はほぼ借り物だが、食べ物や消耗品は必要分は買い込んだ。 確認しつつ、借りたザックに詰めていく。 最初に旅道具を借りに行った店で砂漠でテント泊する旨伝えた所、もの好きだねえと呆れられながらも、同じようなことをする旅行者もいないことはない、とのことだった。 その後、天気は暫くこの調子で崩れないだろう、地図とコンパスだけは2人分買っていけ、など、色々アドバイスを受けつつ物をそろえたのだ。 そしてここでも、アンドレアスの交渉術が役立った。 2泊は余裕をもってできそうな物資を、宿賃2泊分よりも少なくあげたのだ。 喋りがうまくない自分はただその様子を見て居ただけだったが、なんとなく、こつを掴んできた…ような気はする。 次は自分でやってみようか、などと考えながら、一緒にいくつかの店を周っていっただろう。] (20) 2021/10/03(Sun) 21:05:43 |
【人】 学生 ガラーシャ[さて、荷物を詰め終われば、よいしょと声を出しながら、テントを上に取りつけた大きなザックを背負うと、腰のベルトを締め、アンドレアスの方を見やる。 単純に、自分の方が体格がいいのでテントは自分が背負っているが、彼もそれなりの大きさのザックを背負っているのではないか。 彼の方に重い荷物が偏っているようだったら、詰め直しをしよう。 少し、彼が道具をそろえている様子を見守っていた。]* (21) 2021/10/03(Sun) 21:06:18 |
【人】 学生 ガラーシャ― 荒野の馬車の道 ― もう、大分夕暮れです、ね… [準備ができれば、街を出て、砂混じりの荒野の道を行く。 砂漠は、太陽の光を受け、黄金色から、オレンジ色に変わっていった。 そして、次第に空全体が茜色になり、砂漠と区別がつかなくなっていく。 ここは時差の都合上、グラジアにいるよりは大分日が長く感じる場所だ。 それでもなんやかんやしていたので、やはり夕暮れに差し掛かってしまった。] (22) 2021/10/03(Sun) 21:07:02 |
【人】 学生 ガラーシャ何処まで行けるか…な。 [手元に地図を広げる。 馬車道の曲がり具合や目印の砂丘を元に地図を見る限りでは、まだオアシスの村からさほど離れていない。 そして、自分がずっと昔、精霊を見た砂丘は、馬車道から見えないほどに離れた場所ではなかった。] 馬車道を、もう少し行って、道から離れすぎない程度の、砂丘に、テントを張るのはどうでしょ…う。 [アンドレアスに問いかける。 もう、この時間では元々通行量の多くない馬車の姿もない。 2人で、道を、ざくざくと歩いて行った。]** (23) 2021/10/03(Sun) 21:07:48 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―オアシスの村― あぁ、親身に相談に乗ってくれる人で良かったよ。 [>>20砂漠でテント泊をする者は少数ながら、いるらしい。 お蔭で店主のアドバイスを受けながら道具を揃える事が出来た。 天気は問題ないという見込みにも安心した。 砂漠は水を溜めておける環境にない為、雨が降ると、地面の上を高いところから低いところへ水が滑る。 故に少ない雨量でも、場合によっては溺死するような事態もあり得る。 交渉も上手くいって青年は満足だ。 何度か様子を見ていれば、彼も交渉が出来るようになるだろうと思う。 こういった事は経験だ。 彼が自分でもやりたいと言えば、後ろで見守る心算だ。] (24) 2021/10/03(Sun) 22:03:35 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[借り物のザックに荷物を纏める。 よく使うものは上に、衣類などは下に。 テントは彼が持ってくれるとの事なので、簡易の調理器具はこちらに引き受けた。 試しに背負ってみたが、上手く纏まったように思う。] ガラーシャの方が早かったね。 [彼の方が先に荷造りが済んでいたようだ。 視線に気付けば、腰のベルトを締めて問題ないと笑ってみせる。]* (25) 2021/10/03(Sun) 22:03:52 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―荒野の馬車の道― うん、だけど流石にこちらは日が長く感じる。 [>>22砂除け用に、口元も布で覆って歩く。 太陽はゆっくりと落ちてゆき、砂漠も夕焼けの色に染まっていった。 美しい、と見惚れているわけにはいかないのが少し残念だ。] (26) 2021/10/03(Sun) 22:04:13 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうーん、もう少し歩いても大丈夫だと思うから、場所の目星を付けるのは君に任せようかな。 [>>23手元で地図を広げる彼にはそう応える。 天気に問題がないのであれば、出来る限り彼の調査がしやすい場所が望ましい。] ふむ、分かった。 あの辺りかな。 [青年は彼の問い掛けに首肯してみせた。 この時間に馬車は通らないだろうし、 馬車道から離れ過ぎないのであれば、いざという時に迷う危険性も少ないだろう。 目的地を見据えると、二人は歩き始めた。]* (27) 2021/10/03(Sun) 22:05:00 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―砂丘― あ、此処で前に誰かが野宿したみたいだ。 [やがて辿り着いた頃には空の色は夕焼けからゆっくりと夜に移り変わろうとしていたか。 焚火の痕跡を見つけると、青年は頬を緩める。 誰かが野営をしたという事は、此処でのテント泊も無理ではないという事。 そろそろ灯りの準備が必要だ。 荷物を足元に下ろすと、青年はランプを手にする。 焚き木の準備をすると、乾燥した藁を丸めたものに手を添えた。] ……秘密だよ? [彼に向かって口元に人差し指を立ててみせる。] (28) 2021/10/03(Sun) 22:05:55 |
【人】 紅柱石 アンドレアス...Jalın [一つの呪文を紡いだ。 するとそこに炎が出現し、藁が燃え始める。 その火を細い木に燃え移るのを確認すると、青年はランプに火を灯す。] ……これが私の当てなのだけど、驚かせた、かな。 [火のついたランプを掲げながら、眉尻を下げて彼の様子を窺った。]** (29) 2021/10/03(Sun) 22:08:11 |
【人】 学生 ガラーシャ― 砂丘 ― 欲張りました… すみませ、ん。 [場所の目星をつけるのは君に任せる>>27と言われ、よし、と張り切った。 張り切って歩き出して、歩きすぎたかもしれない。 段々に赤い色が薄い黄色に戻り、そして夜の色に染まりそうだと気づいて、急いで砂漠の方へと向かった。 2,3個の砂丘を越え、馬車道が微かにそれらの砂丘の間から覗いて見えるくらいの距離の砂丘。 その上で、アンドレアスが誰かが野宿した後を見つけてくれたのは良かったのだが、辺りは既に、かなり薄暗くなってきてしまっていた。 作業に大分手間取りそうだ。 彼に首を垂れて謝ったが、彼は全く気にしない様子だ。 荷物からごそごそと、ランプと薪や藁を手に取っている。>>28 確かに、この状況なら火を先におこすのが正解だろう。 ただ、無風の今、火を十分な大きさにするまでにはまた少し時間がかかりそうだ…] (30) 2021/10/03(Sun) 22:45:03 |
【人】 学生 ガラーシャなどと考えていると、彼が焚火跡に置いた藁に手を添え、こちらを見て、いたずらっ子のように口元に人差し指を立てた。 なんだろう、と、自分もしゃがみ込んで、少し場所をずらして細い木や薪を並べつつ、彼が手を添えたあたりを見る。 そして、次の瞬間、何とも聞き取れない言葉と共に、藁に火が灯った。>>29 火は十分な勢いだ。 藁の火は、細い木に、そして、薪にも移ろうとしている。] 今の、アンディさん、が、やったんですか…。 [驚かせたかな、という声に、視線を薪から彼の顔に移す。] すごい… これが…魔法。 [初めて見た。 サルハドで、彼は自分を人間より精霊に近い存在と言った。 正直、その時は、全く実感が湧いていなかった。 けれども今ならその言葉の意味がわかる。 人間より、精霊に近しいもの。 あの時も、今も、自分の目の前にあるのに、儚く夢まぼろしのように消え去ってしまうもの。 そして二度と自分の前には現れないもの…] (31) 2021/10/03(Sun) 22:46:18 |
【人】 学生 ガラーシャあ… [ランプを掲げて眉尻を下げる彼に向け、思わず、何かを口に出そうとする。 けれども、うまく言葉にならない。] あ、テント、完全に日が暮れないうちに、建て…ます。 [自分でもうまく考えがまとまらず、そのまま立ち上がると、近くにテントの設営を始めた。 設営が終わるころには、既に日は完全に落ちていただろう。]** (32) 2021/10/03(Sun) 22:46:50 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―砂丘― いいや、大丈夫だよ。 [>>30彼も旅の初心者なのだ。 危ういようだったら声を掛けただろうし、青年には灯の当てがある。 故に、首を垂れて謝る彼にはそう伝えて。 念の為、周囲に自分達以外に誰もいない事を確かめてから魔法で火を熾した。 宝石人間(ジェム)は小規模ではあるが魔法を使える。 故郷では当たり前のように使っているが、正体を隠す人間の国では滅多に使えない。 故に、ちゃんと人間と同じように火を熾す方法も学んでいた。 人間の前で使ったのは勿論、彼が初めてだ。] (33) 2021/10/03(Sun) 23:31:17 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>31魔法でついた火は、基本的に通常の火と変わらない。 精霊のものであったなら、また違うかもしれないが。 上手くいった事に安堵する。 これで不発だったら格好悪いところを見せるところだった。] うん、そうだよ。 こうやって火を熾したり、桶一杯分の水を満たしたり。 そういった事しか出来ないけど。 [彼は初めて見る魔法に驚いているようだった。 事前に話しておいた方が良かっただろうかとも思ったが、陽の落ちてからではいけない。] (34) 2021/10/03(Sun) 23:31:33 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>32彼は何かを言おうとした。 けれど、テントの設営を優先したようだ。 未知のものを見たのだから、そのような反応でも仕方ない。] うん、分かった。 ランプを反対側に置いておくよ。 私はもう少しこちらを整えておくから、手が必要になったら声を掛けてくれ。 [温かなものを腹に入れれば落ち着くだろうか。 鍋を置けるように石の高さを少し調整し、テントの設営を手伝ったりしている内に日は完全に落ちていった。] (35) 2021/10/03(Sun) 23:32:00 |
【人】 紅柱石 アンドレアスこれで夜が越せそうだね。 取り敢えず、夕食にしようか。 [買い込んだ食糧の中から選んだのはノンに腸詰めと野菜を入れたショルポ。 クルトと、燻製肉を一口大に切り落としたものは同じ皿に乗せた。 それにチャイとハミ瓜。 店のような品数は作れないが、量は多めに。 ハミ瓜は瑞々しい内に食べておきたいが、ショルポなどは余ったら明日の朝に持ち越してもいい。]* (36) 2021/10/03(Sun) 23:33:18 |
【人】 学生 ガラーシャ― 砂丘の上 ― ありがとう、ござい、ますー! [手が必要になったら、という彼>>35にお礼を伝えつつ、焚火から少し離れた所に設営を始める。 炎の灯りと、ほぼ無風に等しいのが助けになり、思ったよりスムーズに設置は進む。 あとは彼が途中で持って来てくれた重り用の袋に砂を詰めていけば完成だ。] 行けそう、ですー [また暗がりの中で彼に向かって手を振る。 彼は焚火の方で、何やら石などを置いて調理の準備をしているようだ。 なんだか、わくわくする。 友人と一緒に砂漠でご飯を食べて、テントで寝るのだ。 しかも今は、旅の初めから昨日のやけ飲みの時まで渦巻いていたような、得体のしれない不安はない。 ただ、得体が知れただけなのかもしれないが。 それでも、すっきりした分、楽しさが違った。] (37) 2021/10/04(Mon) 19:37:10 |
【人】 学生 ガラーシャ一応、崩れない程度には、しっかり建てれたと思いま…すよ。 そちらはどう、ですか? [テントを建て終わると、急いで焚火の方へと駆け寄った。 彼の手元を見れば、ザックから、いくつかの食料を取り出している。 自分もまた走ってテントに戻ると、自分のザックに括りつけてあった水袋を持ってくる。] これも、使ってくださ、い。 [あの時北から、町まで歩いてきたときは、あてもなく、怖かった。 しかし町から歩いてきた今回は、最悪歩いて町まで帰れるという安心感がある。 今日も気兼ねなく美味しいものを食べる事ができそうだ。 さて、温めるだけで美味しい料理は炎で炙って早速食べてしまおう。] いただき、ます。 [早速肉を、頬張った。]* (38) 2021/10/04(Mon) 19:38:22 |
【人】 学生 ガラーシャ― 夜の砂漠 ― はあ… [満足のため息をついた。 手元には、ぬるく温められたチャイがある。 それなりにお腹いっぱいに食事をした後、今は座って砂漠で寛いでいた。] 星、綺麗に見えます…ね。 [炎の灯りでこの辺りの暗さはやや和らいでいるが、他に周りを見渡しても、全方向で、全く灯りの灯っている場所はない。 さらに新月の今日は、より一層星が沢山見えた。 そして、見て居るうちにも星が一つ流れ落ちた。] 星は、毎日流れ落ちているのに、ずっと空にたくさんあるのが不思議、です。 [もっと上を見上げた。 全天を、数えても数えきれないほどの、砂漠の砂粒のような星々が覆っている。] 母と、旅をしていた時にも、いくつもいくつも星が落ちて、何十年後かにはなくなっちゃうかもしれないな、と思っていたんです…けど。 全然、そんなことはなかったです、ね。 (39) 2021/10/04(Mon) 19:40:40 |
【人】 学生 ガラーシャ[そして笑った。] その時、思い知ったんです…けど、流れ星に祈ると願いが叶うって言う話、あるじゃない…ですか、あれ、嘘、です… 叶わないです…よ。 それはそうですよね、星も願いを叶えてあげる義理なんて、ないです…もんね。 だからこっちも、ただ、綺麗だなあって眺めてるくらいが、ちょうどいいと、思います。 あっ、いま、二つ同時に落ちました、ね。 綺麗、だな… [そしてぽつりと、未練がましく言った。] 悔しい、な… やっぱり、もしかしたら、今回こそは、って、思ってしまい…ます。 [そして、どちら側にいただろう アンドレアスに向かって問いかけた。] アンディさんは、何か、祈りましたか? 今日なら、きっと、祈り放題で…す。** (40) 2021/10/04(Mon) 19:42:01 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―砂丘の上― [>>37彼はテントの設営、青年は食事の準備。 スープの下拵えが済めば比較的手は空くメニュー。 ハミ瓜は魔法で桶に溜めた水で冷やしておき。 進行状況を見て、テントの重り用の袋を彼の許へ持っていく。] やぁ、見事なものだ。 [ショルポの味見をしている頃。 暗がりから手を振る彼の声に振り向けば、テントが出来上がっている。 青年は感心したように友人とテントを見た。] (41) 2021/10/04(Mon) 20:49:46 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん、大丈夫そうだ。 此方が楽をさせて貰ってしまったかな。 ありがとう、ガラーシャ。 [>>38一度テントから戻ってきた彼は水袋を持ってきた。] あぁ、ありがとう。 これでチャイでも入れようか。 [言いながら小鍋に水を注ぎ、茶葉を入れて火にかける。 ノンはその前に軽く火で温めておいたから、軽く香ばしい匂いがするだろう。] いただきます。 早速肉を、頬張るガラーシャに笑いながら、青年はノンを千切って食べ始めた。]* (42) 2021/10/04(Mon) 20:50:24 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の砂漠― [>>39腹も膨れた頃、自己流で作ったチャイの入った器を持って、青年も足を投げ出す形で座っていた。] そうだねぇ。 [のんびりと満天の星空を見上げながら、青年も応じる。 近くに明かりはないようだから星空を二人占めしている気分だった。 きっと新月の所為もあるのだろう。 いつまでも見上げていたい程の美しさだ。 星が何十年後かに無くなってしまうかもしれない、と思っていたという彼の話に、青年は懐かしそうに目を細める。] 昔、私も気になっていたよ。 だけど、星もあの空のずっと向こうで新しく生まれるのだってね。 [それを発見したのも人間だった。 つくづく彼らの歩みには感心する。 戯れに手を伸ばしてみるが、星に手が届くわけもなく。] (43) 2021/10/04(Mon) 20:52:25 |
【人】 紅柱石 アンドレアス……君は、何かを願った事があるのかい? [>>40星に願い事をするというおまじないは青年も知っているが、星に願った事はなかった。 母親と一緒に旅をしていた頃に願いが叶うわけがないと思い知った、と彼は言った。 彼は星に何を託したのだろう。 答えはあったか、それとも。 彼は競うように落ちていく二つの流れ星に意識が向いたようだ。] 私は、星に願いを託した事はないけれど。 そうだなぁ、 [また一つ、落ちるまでに三回願わないといけないのだったか。 空を滑るように落ちていく星を見ながら考える。] (44) 2021/10/04(Mon) 20:53:05 |
【人】 学生 ガラーシャ― 夜の砂漠 ― へえ… じゃあ、子どもの頃に見た星と、今のこの星は、半分くらい、入れ替わってるかもしれないんです…ね。 [彼の言葉>>43を聞き、改めて空を見上げる。 変わらず幾千の星がちらちらと瞬いて、昔との差はよく分からなかった。 何かを願った事があるの?>>44という言葉には、そりゃあもう、と笑って返した。] 海に落としてしまった人形を、拾ってきてほしい、とか。 明日はお腹いっぱい食べられますように、とか。 道に良い靴が、落ちていますように、とか。 色々祈りましたけど、駄目でし、た。 [我ながら、完全に物欲に塗れた祈りばかりだ。 そりゃあ星も叶える気が失せることだろう。] (45) 2021/10/04(Mon) 21:50:21 |
【人】 学生 ガラーシャアンディさん。 さっき、魔法を使ったじゃないです…か。 その時、本当に、アンディさんは、人間じゃないんだって、やっとわかった気が、しました。 サルハドで言っていた、精霊に近い存在だっていうのが、すごく腑に落ちたんです。 …そのあと、一瞬、すごく怖かった。 もう、きっと、二度と見ることはない、あの砂漠で戯れていた光。 ずっと忘れられない、子どもの僕の、支えになってくれたあの光。 あれと、アンディさんが同じなんだって、思って。 貴方だけは、居なくならないでって、思ったん…です。 [じっと夜空を見つめる。] 貴方がそう、願うなら。 僕は、それを願うようにしよう…かな。 [こんな時に限って、星はなかなか流れない。 そして、少しの後、ふっと苦笑して、横の彼の方を見た。] (47) 2021/10/04(Mon) 21:53:24 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の砂漠― 十年程前だったっけ。 どれくらい入れ替わってるんだろうね。 [>>45星はあまりに沢山あるから、半分入れ替わるには十年では足りないかもしれない。 青年も此処で空を仰ぐのは初めてなので、変わっているかは分からない。] そんなに沢山。 [明かされた願いは思ったよりも多かった。 子供らしさの感じられるものもあれば、日々の暮らしに纏わる切実な願いもあった。 それだけ、満たされない事があったのだろう。] (48) 2021/10/04(Mon) 22:30:07 |
【人】 紅柱石 アンドレアスそうか、それなら良かった。 [>>46叶った願いもあったと聞けば、安堵した。 青年が星に願わないのは、起きる事を楽しむ性質であるのもあるが、まじないに縋るような切実な願いを持った事がないからだ。 足りないなら足りないで何とかしてきたし、多ければ足りない人に分け与えたりもした。 そうして青年の世界は回ってきた。 けれどもし星に託すとしたら。 青年は少しでも長くを望む。] (49) 2021/10/04(Mon) 22:31:34 |
【人】 紅柱石 アンドレアス……うん。 [>>47星空を見ながら彼が話し始める。 何か言おうとして、やめた彼の顔を思い出していた。 ガラーシャは人間と宝石人間(ジェム)の違いを、青年が魔法を使った時に感じたのだという。 砂漠で彼ら親子を救ってくれた光に青年の熾した火を重ねた。] 精霊はもっと神聖なものじゃないかい? [冗談めかして言ったのは、彼の不安が少しでも晴れるようにと願って。 宝石人間(ジェム)は人間のものと幾分か違うが、もっと俗っぽいものだと思っている。 少なくとも、自分は此処にいて。掻き消えるような事はない。] (50) 2021/10/04(Mon) 22:32:21 |
【人】 学生 ガラーシャ周り、真っ暗ですね。 どこにも、精霊も、精霊らしき光を放つ、石や、植物もありま…せん。 世の中には、夜に光るものが案外多い、ので。 そういうものが、ここにあるのかとも、思ったのです…が。 [少し考えて、呟いた。] もしかしたら、彼らは、やはり意識の有る生物で… そして、彼らは、彼らが必要な人間の前にしか、姿を見せないのかも…しれません。 今の僕の前には、姿を見せる必要はない、と、 そう判断されてしまったのかも…しれないです、ね。 [もう一度、軽く彼の手を握った。 そして、手を離して、立ち上がると背伸びをした。] (52) 2021/10/04(Mon) 23:11:13 |
【人】 学生 ガラーシャううん… もう、夜も大分更けました。 少し、片付けをして、寝ましょう、か。 [そして、彼に笑って言った。] 今日は、とても楽しかった…です。 アンディさんが、色々打ち明けてくれて、すっきりした気持ちで、楽しめまし…た。 でも、明日はもっと、楽しいと思います。 本当は色々、問題は、山積みなのかもしれないけれ、ど… 少なくとも、僕らの間には、もう何も、ないのだから。 [最後に、にこりと笑って付け加える。] もしも… 今後、アンディさんが、一緒に居られない、帰りたいって言いだし、たら。 僕はきっと、何度でも、引き留めてしまう、と、思い…ます。 覚悟、しておいて、下さい…ね。** (53) 2021/10/04(Mon) 23:13:48 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の砂漠― ふふ、そうだね。 [>>51言った方が早かった、という言葉には笑って頷いた。 此処にいる事を伝えるように手を握ってみせれば、彼が手の向きを変えて握り返してくれた。 青年のものとは違い、人間の手は触れた傍から温かい。] どういたしまして。 お互いに、一緒にいられるように頑張れば大丈夫さ。 [彼を見限るような日は想像できないが、そう言って。] (54) 2021/10/04(Mon) 23:58:49 |
【人】 紅柱石 アンドレアスそうだね……。 踊っているように見えたと言う話だから、石や植物よりも生き物ではないかと思っていたけど。 [>>52青年も周囲に視線を巡らせてみたが、それらしきものは見えなかった。 光る虫もいるにはいるが、どちらかといえば水辺に多いだろうか。 光る苔や菌糸類とも縁遠い環境である。 出会えたらと思ったが、そう上手くはいかないらしい。 彼は残念に思っているだろうか、と様子を窺うと。] ……成程。 意思のある精霊だったら、考えられるね。 [ガラーシャの解釈に一つ肯いた。 そうして、何処かで誰かを救っているのかもしれない。 一度、軽く手を握られた後、離れていったが寂しさは感じなかった。 彼がすぐ傍にいるのが分かるから。] (55) 2021/10/04(Mon) 23:59:23 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[そのままガラーシャは立ち上がって背伸びをした。 >>53笑みと共に向けられた言葉に青年も頷く。] うん、そうだね。 寒くなるから温かくしないと。 [そうして、青年も立ち上がる。 飲みかけのチャイを飲み干して。] それなら良かった。 ……私もありのままを明かして良かったと思えたよ。 先の事は、これから二人で話していこう。 そうすればちゃんと道は見つかる筈さ。 [随分と気を揉ませてしまったが、その分はこれから返していきたい。] (56) 2021/10/05(Tue) 0:00:21 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[そうして付け加えられた言葉には目を丸くして。] ……え? ふふ、熱烈だな。 [そう言って朗らかに笑う。 場合によっては煙たがられる行為だが、悪くない気分なのは彼が相手だからだろうか。]** (57) 2021/10/05(Tue) 0:02:02 |
【人】 学生 ガラーシャ― 夜の砂漠 ― きっと、難しく考えなくても、大丈夫です…よ。 一緒に居る、だけです、から。 二人してそうしたいと思っているうちは、自然とそうなり、ます。 [彼の言葉に応える。 正直彼の種族についての知識はまだまだ浅い。 彼がどのようなことに困難を感じているのか、未だ実感できない。 けれども、グラジアでの、普段は別々の暮らしをしていても、ふと気が付くとに彼が傍に居るあの生活が、まだ続くのだと思うと、それだけでもう十分だった。 そして、そんな暮らしを続けられる権利を得たならば簡単には手放さない。 熱烈だな、と朗らかに、しかしどこか艶やかな笑みを向けられてしまったが、平然と笑い返した。] (58) 2021/10/05(Tue) 21:49:35 |
【人】 学生 ガラーシャ― 砂漠の朝 ― [あの後、自分はテントに入り、保温力の高いウール混じりの毛布をかぶるとそのまま眠ってしまった。 毎日即寝れるほど疲れているのはいいことだ、と思う。 研究はどうなった、という気もするが、本当に、新月の砂漠はびっくりするくらいに真っ暗だったのだ。 幼い頃の自分があんなにも心細かった理由が分かった気がした。 ランプ一つで歩くのは、例えアンドレアスと一緒でも心もとなかった。 ランプを消し、テントで横になったころ、遠くで、一度だけ、何かの遠吠えが聞こえた。 とても、懐かしかった。] ん… [そして今、テントの入口がぱたぱたっと音を立て、ほの明るい光が中に差し込んできた。 目を擦って半身を持ち上げる。 風が少し出たのだろうか。 入口が少し開いている。 アンドレアスは、起きていただろうか。]* (59) 2021/10/05(Tue) 21:50:38 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の砂漠― 君がそう言ってくれるなら、出来る気がするな。 [>>58二人がそうしたいと思っている内は自然とそうなる。 ガラーシャの言葉に肯きながら、青年はそっと胸を押さえた。 成熟期の時期を越えた先に何があるか。 分からない事はあるけれど、彼と一緒なら何とかなる。 いや、何とかしたいのだ。 同胞達とではなく、彼と共に生きる選択をした。 家族宛の手紙を書いて商人に託そうと考えているが、それでどうなるかは予測がつかない。 納得されるような気もするし、問い詰められそうでもある。 身内からは、根無し草のようだと言われてきた。 故郷を預かる首長という役割も、青年を郷に居つかせる為のものだったのかもしれない。*] (60) 2021/10/05(Tue) 22:46:00 |
【人】 紅柱石 アンドレアス― →砂漠の朝― [>>59片付けを終えると、獣除けの火だけは維持する事にした。 火がある場所に遠吠えの主は近付かないだろう。 風が吹いても消えないよう、そしてテントの方は出来る限り眩しくないように配慮した心算だが、馬車と徒歩での旅の疲れもあって気にならなかったかもしれない。 数時間おきに火の様子を見なければ、と思っていたのだが、青年の方も疲れていたらしい。 青年が目覚めたのは、太陽が地平線から顔を出した頃だった。] ありゃ……。 [薪の様子はと見れば、やはり消えていた。 運が良かったのか、あるいは焚き火がぎりぎりまでもって動物を遠ざけくれたのか。 鍋を置くように組んだ石は冷めていたが、砂漠では夜間に気温がぐっと下がるので時間経過の判断材料にはならない。] (61) 2021/10/05(Tue) 22:47:13 |
【人】 紅柱石 アンドレアス目も冴えちゃったし、もう一度火を入れるか。 [今度はちゃんと道具を使って火を熾す。 野菜とラム肉を丁度いい大きさに切っている間に、火の勢いは安定し始めた。 テントの入り口が風に煽られて動いている。 上体を起こせば、少し開いた入口から青年が玉ねぎを鍋に敷き詰めているところが目に入るか。] やぁ、ガラーシャ。おはよう。 [布から零れた青年の髪は、朝陽を受けてきらきらと輝いていた。]* (62) 2021/10/05(Tue) 22:48:55 |
【人】 学生 ガラーシャ― 砂漠の朝 ― [テントの中をぐるりと見回してみる。 既にアンドレアスの姿はない。 テントの入口がぱたぱたしてたのは、彼が先に外に出たからなのだろう。 自分もぼうっとしながら立ち上がると、外に出た。] あ… [思わず声が出た。 夜明け前の時は過ぎ、今まさに、遠く東の砂漠の地平線から、陽が登り、離れようとしているところだった。 静かな朝焼けの赤さがが一掃されていく。 風が吹き、強い陽の光に、砂漠がきらきらと黄色く輝いた。 あの精霊は、きっと今、この見渡す限り一面の輝く砂漠のどこかで踊っている。] (63) 2021/10/05(Tue) 23:27:16 |
【人】 学生 ガラーシャ[その時、ふっと声が聞こえ、昨日焚火を焚いていた方を見た。 直ぐ近くのそこに居た彼の髪が、風に軽く靡き、きらきらと様々な色合いを見せながら、砂一面の中に一つだけ落ちている宝石のように、ひときわ美しく輝いていた。 精霊を、見つける必要は、もう本当になくなってしまったのかもしれない。 ずっと忘れられなかった精霊への思いは、今はもう、彼に向けられている。 いや、研究は何にせよまとめるだけまとめなければ…卒業できないぞ…] おはよー、ござい、ます。 さすがに、冷えます…ね。 [挨拶を返しながら、焚火に近づいていく。 既に暖かな空気と、玉ねぎの良い香りが漂ってくる。] 朝ごはん、僕も、手伝います…よ。 [また水でも持ってこようか。 何か指示されたものがあれば持ってきたり、準備をしたりして、二人で温かいディムラマにありついただろう。] (64) 2021/10/05(Tue) 23:28:25 |
【人】 学生 ガラーシャ砂漠の、調査ですけ…ど。 やっぱり、今日は、オアシスの村に戻って、そこで一泊して村周辺で調査したいと思いま…す。 [食べながら話した。 昨日の夜、新月の砂漠の夜の調査はどうにも難しいことをひしひしと感じた。 ある程度の試料を手に入れるなら、村の光源が届く辺りでも十分だろう。] それで、サルハドに、帰りましょ、う。 あとは、帰りの馬車の日、まで… そうだ、な… ラバン山脈の、低山まで、歩いてみます…? サルハドを眼下に、砂漠の方まで見晴らせる、らしいです。 あ、温泉は、持ち帰り出来る所も、あるみたいですよ [今なら彼が何を気にしていたか、何となくわかった。] あ、そうだ。 サルハドに帰ったら一番…に。 (65) 2021/10/05(Tue) 23:30:07 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―砂漠の朝― [>>63テントの入り口からガラーシャの姿が現れた。 横目に日の出を収める。 空は刻々と赤や橙色から青に移り変わってゆく。 少し目を離せば全く違う色になっているのだから、まるで魔法のよう。 余韻を味わってから声をかければ、彼が空からこちらに目を移した。 ふわりと風が吹いて、髪を浚ってゆく。] うん、そうだね。 君も焚き火に当たるといいよ。 [玉ねぎの上に人参やジャガイモを乗せようとすると、手伝いを申し出られる。] ありがたいな。 じゃあ、そこのラム肉を取ってくれるかい? [その間に野菜を入れてしまい、火から離していたラム肉を受けとれば、次は串に肉を刺して焚き火にかける作業をお願いする。 香辛料で味付けをし、キャベツで蓋をしてお湯を注ぎ、イモが柔らかくなった頃が完成だ。 出来立ての料理は二人の腹を芯から暖め、満たしてくれる。] (66) 2021/10/06(Wed) 21:15:57 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん。私も手伝うよ。 [>>65この後の事について、ガラーシャが語る。 砂漠で精霊と出会えなさそうなら、別の手を考えなければならない。 古い話なら、村の年寄りなどに話を聞くのがいいだろうか。 もっとも皆、青年よりも若いが。] それもいいね。 距離的にも無理なくいけるだろうし。 温泉……行きたいな。 [低山からの景色も、温泉の持ち帰りも興味を素直に示すことができた。 あわよくば浸かりたいとも。 ひとり旅だったなら、秘境でもなければ出来ないこと。] ──ん? (67) 2021/10/06(Wed) 21:16:30 |
【人】 紅柱石 アンドレアス─ラバン山脈─ [村での調査を終えて、青年達はラバン山脈の低山を上っていた。 未だに雪を残す程に高い山頂には興味があるが、手を出すには時間も装備を足りないだろう。 今は避暑目的か、或いは高山植物や星の観測を目当てにした登山客とすれ違い。] やぁ、少し上っただけでも空気が違うね。 [空気はしっとりと湿気を含んでおり、豊かな水の気配を感じる。髪が少しだけ重たくなったような感じがする。 青年はきょろきょろと辺りを見回す。] あ、あそこなんかどうかな。 [少し他の場所よりせりだした場所を見つけると、近づいていき、そこから臨む景色を眺めた。] (68) 2021/10/06(Wed) 21:20:07 |
【人】 紅柱石 アンドレアス絶景だ……。 [眼下には上ってきた山、森、そしてサルハドの街が見える。 中に入ればそれなりに広く見えるが、こうして上から見れば存外小さい。 その向こうには荒れ地や砂漠、東や南、北に伸びる馬車道があった。 ガラーシャは何処にいただろうか。 違う場所にいたなら、何か見つけたかと聞いてみよう。]* (69) 2021/10/06(Wed) 21:22:40 |
【人】 学生 ガラーシャ― ラバン山脈 ― [砂漠での滞在を終え、サルハドに帰って来た後、まだ少し帰りの馬車までは余裕があったので、どこに行こうと考えた時、目に入ったのはまさに街の真後ろに聳え立つ山々だった。 この街を拠点にいくつかの山を周る観光客も多く、道具を揃えるのにも、登山口までの馬車を見繕うのにも全く困らなかった。 今回登る山は、街の案内所によると、5レベルのうちの難易度2。 それなりに歩き、完全な町服ではやや心もとないが、道はよく整備されており、景色も良く、観光客に人気の山の一つであった。 ちなみに、こんな山がこの山脈にはごろごろしている。 かなりの辺境なのに、何度もこの街に旅に来る観光客の気持ちが少しわかった気がした。] そう、ですね。 でも、晴れてて、良かっ、た。 [アンドレアスの空気が違う、という言葉に返す>>68 足元の土は湿り気があったが、この山の空は少しの薄い雲がかかるのみの晴天だ。 陽射しは空に近い分ずっと眩しく、思わず帽子の鍔を軽く下げた。] (70) 2021/10/06(Wed) 22:08:17 |
【人】 学生 ガラーシャ本当だ。 [彼の後ろから、彼が小さく呟いた、その景色を眺めた。 今まで来た道、街、砂漠、そして行ったこともない道が伸びる荒野が見える。 下から軽く吹き上げる、涼しい風が自分の前髪を揺らす。] あっち、昨日まで行ってたほうです、よね。 あっちは、ずうっと行くと、きっと、海がある。 アンディさんは、行ったこと、ある道です…か? 僕は、昔も、今も、あの、グラジアに続く長い道しか、通って来なかった… [さすがにここからグラジアは見えないが、それでも荒野にのびる、ひたすら東へと続く長い馬車道は、見て取れた。 景色について、少し話しつつ、何か見つけたか、と聞かれれば、] そうですね… 山頂の手前の、池まで、あともう少し、って看板がありまし、た。 それなりに、人も多そう…ですが、今日は、風があまりないから、鏡池が見れるかも、しれませ…ん。 ここより高い、後ろの山々を、綺麗に映し出すそう、ですよ。 [と、案内所で聞いたことを答えただろう。]* (72) 2021/10/06(Wed) 22:19:13 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―ラバン山脈― [>>70難易度2とはどんなものなのだろうか。 案内所で聞いてみれば、青年達の年齢なら問題なく日帰りで帰って来られるだろうと言われた。 見た目から推察した年齢なのだろう、と笑って聞いておいた。 難易度1は子供が保護者同伴で行楽として登っても問題ない。山の景色を楽しんでいる内に山頂に着くのだと。 難易度3からは、山の規模によっては山小屋などで一泊する事も念頭に入れなければならない。 装備に加えて山を登る技術なども要求されてくるのだという。 道は整っていて歩くのに難はなく、登りながら見える景色も素晴らしい。 良い場所だな、と思う。 山の奥深くで育ってきた青年は、澄んだ空気を取り込むようにして息を吸った。] うん、本当に。 [晴れて良かった、という言葉には一つ肯く。] (73) 2021/10/06(Wed) 23:00:30 |
【人】 紅柱石 アンドレアスあはは、本当だ。 あれは命綱がないと無理だね。 [>>71ほぼ垂直のように見える背後の山脈は明らかに上級者向けだった。 舐めてかかれば手痛いしっぺ返しを喰らう事になるだろう。 すれ違った重装備の登山客の中にはあそこを登って来た者もいるのかもしれない。 そうして今も、挑戦している誰かがいるのだろう。 今は山登りに適した時期だ。 久々の山という事もあってか、青年の歩みの方が早く、展望するによさそうな場所を見つけると惹かれるように歩いていく。] (74) 2021/10/06(Wed) 23:02:09 |
【人】 紅柱石 アンドレアスそうだよ。 テントを張ったのはあの辺りかな。 南には、初めてこの国に来た時にあの道を通って行ったよ。 海が見てみたくってね。 [>>72青年は彼の言葉に答えながら懐かしそうに目を細める。 もうあれから百年以上経ってしまったのかと思うと感慨深い。 強過ぎず、心地よい風が頬を撫でていく。] 鏡池、か。見れると良いね。 山頂の手前ならあと少しってところかな。 [池について聞けば、目を輝かせ、目測で頂上までの距離を測る。 手前であれば、十分もあれば辿り着くだろう。]* (75) 2021/10/06(Wed) 23:02:24 |
【人】 学生 ガラーシャ― ラバン山脈 ― すごい…なあ。 [彼の話>>75を聞きながら、感嘆のため息をつく。 本当に、彼はどこにでも行ったことがあるみたいだ。 眼下に広がる広大な景色のどこをとっても、彼にはどこか懐かしい場所なのかもしれない。 改めて、この人は、自分より何十年以上も長く生き続けている人なのだ、と思った。 しかしなんだか、そんな人が自分の側に居てくれるとは、結構すごいことなのでは、と今更ながらに考えてしまう。 彼の子どもたちですら、自分より年上の可能性も高いのだ。 彼にとって、自分はどんな風に見えているのだろうか… と、変に考え込みそうになったので、一度深く呼吸する。 ひんやりとした山の空気が肺を満たして心地いい。 自分にだって、何か彼にできることがあるはずだ。 それこそ愛想をつかされないように、頑張ろう、と、密かに胸の中で誓った。] ええ、じゃあ、行ってみましょう、か? [鏡池に興味を持ったアンドレアスを見れば、そう声を掛ける。 暫く景色を楽しんだ後、歩き出しただろう。] (76) 2021/10/06(Wed) 23:37:13 |
【人】 学生 ガラーシャ― 鏡池 ― ああ、すごい… [彼の目算通り、鏡池までは歩き始めて程なく着いた。 一旦少し下った平地の部分にある池を見下ろすように眺めると、やはり、ちらほらと、池を囲むように観光客の姿が見える。 池の表面は漣が立つこともなく、真上の青空を綺麗に映していた。] 綺麗、ですね。 多分、あちらから見たら、山脈が映って見えるんです…よ。 行ってみましょ、う…! [池の周りの、特に観光客が多めの場所に早足で向かって行く。 そして、着くなりそこから、山脈と、池の方を眺めた。] (77) 2021/10/06(Wed) 23:38:11 |
【人】 学生 ガラーシャ… [言葉がなかった。 青空と、少しの霞。 そして、目の前に連なる山脈が、池に美しく映りこんでいた。 まさに、鏡池だ。 雪が残り、人を寄せ付けないような高山の山々はまた神が住むと言われるほど美しかった。 そして、あの向こうはもう、別の国なのだ。] 行ってみたい、な。 [いろんなところに。 この世界中を旅をする、アンドレアスの気持ちがよく分かった。]** (78) 2021/10/06(Wed) 23:39:01 |
【人】 金緑石 アレクシア―市場→宿屋― [従兄と別れてから、少女は想い人と街を歩いていた。 あの後、彼は商談を遅らせて時間を作ってくれて、自分の宿の部屋に案内した。 彼女に買ってきたチャイを渡すと椅子を勧め、青年自身はベッドに腰かける。] 「アレクシア、 ……君は故郷に帰ったらこっちには戻ってこない心算なのか?」 [そう言って自分を見つめる彼を前に、惑う少女は俯いた。 どこまで話していいのだろう。 どこまで受け入れてくれるのだろうか。] (79) 2021/10/07(Thu) 0:36:50 |
【人】 金緑石 アレクシア[最初は、助けてくれた事への感謝を告げたかったのだと伝えた。 故郷に帰るとはずっと前から決めていた。 よくしてくれた街の皆や彼には感謝していると。 海に連れて行ってくれて嬉しかった。 持ってきてくれた土産は今も大切にしている、と。 彼との思い出を掘り返している間に、想いは堰き止められなくなっていく。] (80) 2021/10/07(Thu) 0:39:18 |
【人】 金緑石 アレクシア[目の前の彼が息を呑むのが分かった。 一つ口にすれば、止まらなくなってしまった。] ジルと、もっと一緒にいたい。 色んな話が聞きたいし、色んな場所に行きたい。 ジルの嬉しい事や、悲しい事、好きなものや嫌いなものを教えて欲しい。 貴方と、互いに色んな事を分かち合えるような、そんな相手になりたい……。 (81) 2021/10/07(Thu) 0:43:23 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―ラバン山脈― だけど、あの砂漠に泊まったのは君とが初めてだよ。 何度か通りはしたけどね。 [>>76すごい、との言葉には微笑みと共にそう返す。 別の国の砂漠でテント泊をした事は何度かあるが、あの砂漠は移動の過程で通り過ぎる場所だった。 だから、“初めて”は探せばきっとまだ沢山あるのだろう。 それを彼と体験できるなら、幸せだろうと思う。 深呼吸する彼に倣うようにして、青年ももう一度息を吸い込んだ。 彼の誓いを聞いたなら、自分こそ頑張らねばと笑うだろう。] うん、もうちょっとだけ見てから進もう。 [鏡池はとても気になるが、此処の景色も美しいもの。 他には周辺の自生植物を見たりと、暫くその場で過ごしてから歩き出した。*] (82) 2021/10/07(Thu) 0:44:51 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―鏡池― わぁ……。 [>>77登山道より少し下の、開けた場所に池はあった。 道行く人々も、皆、池を囲むように池の水面を覗いている。 透明度が高いのだろう、確かにこれは鏡のようだ。 まるでそこにもう一つ空があるように見える。] うん、見事だ……。 [池を囲む観光客の集まる場所が山脈を映すという本命の場所なのだろう。 行こう、というガラーシャに頷き、そちらへと向かう。 期待感から、自然と歩調は速まっていた。] (83) 2021/10/07(Thu) 0:45:45 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>78山脈を映す池を覗けば、一枚の風景画のような美しい光景が映っていた。 白冠を残す山の緑に、抜けるような青空、淡く山脈にかかる靄。 まるで、池の向こう側にも同じ光景があるかのよう。 全て、想像を上回っている。 隣の彼も言葉が出ないようだった。] ……? [行ってみたい、という彼の視線の先にはまだ泉があったか。 彼の心は何処に向いているのだろう。] (84) 2021/10/07(Thu) 0:46:47 |
【人】 学生 ガラーシャ― 鏡池 ― [行ってみたい、と誰にともなく呟いたその一言を、隣の彼に拾われた。>>*5 その答えは、本当に、願ったままのものだった。 この山を越えて別の国に行くのにも、グラジアを越えてずっと東に行くのにも、彼がこんな風に隣に居てくれるとしたら。 きっととても楽しいし、同時に深い安らぎを覚えることができるだろう。 ちょうど、今この時のように。] ありがとう、ございま…す。 [微笑んで答えた。 しかしそのあとの無言の彼の微笑みは、何かを感じさせた。 たまには勘の良さを発揮することもあるのだ…] そういえば、アンディさんの故郷は、山が近いんです…か? 自分も、そんなにのんびり登っているつもりもなかった…んですが、かなり身軽そうに歩いていた、ので… …そちらには、精霊が、普通にいる、とか、ないです…よね? [論文纏めに使いたい。 でも、変に詳しく書いてしまうとジェムの友人がいることがばればれだ。 いや、そもそも論文を置いておいて、精霊がいるなら会ってみたい… 色々な葛藤の中、最後は通り過ぎる観光客たちに聞こえないよう、少し小声で彼に身を寄せ話を聞いていた。]* (85) 2021/10/07(Thu) 20:35:46 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―鏡池― [>>85知っている場所なら彼と共に行く事で思い出が増えるし、知らない場所なら二人ではじめてを経験する。 きっとこんなに楽しい事はない。 青年は未来への希望にに胸を膨らませた。] どういたしまして。 [感謝を告げる言葉には笑んで応じてみせて。 そうして帰り道。] うん、私の故郷はもっと西北の国の国境を隔てる山脈の中にあるんだ。 このラバン山脈のように山道は整えられていないし、結界で囲まれているから人間が見つけるのは無理かな。 ……残念ながら、ね。 宝石人間(ジェム)の郷には必ず光る泉があるものだけど、あれは魔力によるものなのかな。 [身を寄せて聞いてくる彼に、普段から淡く輝いているが、成熟期を迎えた宝石人間(ジェム)が身を沈めていると一際明るく光るのだと伝えた。]* (86) 2021/10/07(Thu) 21:18:42 |
【人】 金緑石 アレクシア―宿屋― 「それなら、帰らないでくれ。」 [気が付けば、立ち上がった青年に左手を取られていた。] 「俺にはまだ君を迎えるだけの財産がないけど、必ず稼ぐから。 その時には君を妻に迎えたい。」 [少女は色の異なる瞳を見開いた。 どうか、聞き間違いでないようにと願う。 目の前の青年はじっとターコイズブルーにレモンイエローの瞳をこちらに向けている。 その真剣な表情は、発した言葉が偽りでない事を感じさせて。] (87) 2021/10/07(Thu) 21:25:50 |
【人】 金緑石 アレクシア[──夕方、少女は姿を見せなかった。 従兄はじっと彼女を見つけた場所で待っていた。 陽が落ちて、夜になっても。 その後、従兄は少女を探し回ったが、既に二人はサラハドを発った後だった。*] (88) 2021/10/07(Thu) 21:28:27 |
【人】 学生 ガラーシャ― 帰り道 ― かなりの辺境から、出てきたんです…ね。 戻るのも一苦労…だ。 でも、それならやっぱり、もう籠ってしまうなんて、勿体…ないです。 だっていつでも、帰れるんですよ、ね? [成熟期になっても戻らないとどうなるか、などは良く知らない。 やっぱり、引き留めて良かった。 そんな気持ちで笑って言った。] もう、百年以上も生きたんで…しょう。 あと三十年か四十年、僕のそばに居るくらい、些細なことです…よ。 (89) 2021/10/07(Thu) 21:45:44 |
【人】 学生 ガラーシャ[そして光る泉のことを聞けば、ふむ、と考えつつ、呟いた。] 昔砂漠で見たあの光。 それも、砂漠で一夜を過ごしていたジェムが、気まぐれに遊ばせていた光の粒だった、という可能性も、あるの…かもしれない。 単純に、あの光に何らかの、意識が介在していることは、嬉しい…です。 それに、精霊の正体、「魔力説」は、そんなに見ない気がするから、ある程度は、新視点の論文として、書ける…かな。 実際に実在する宝石人間というところからの発想だから、あまりに荒唐無稽、でも、ないような… あ、泉の、光の色、は、どんな感じです…? [何とかして後顧の憂いをなくさなければ。 何事かをぶつぶつと呟きつつ、たまに隣の彼に質問しながら下山していっただろう。]* (90) 2021/10/07(Thu) 21:46:56 |
【人】 学生 ガラーシャ― サルハド・昼下がり ― [ジェム。人間とは違う人。より精霊に近いひと。 存在を意識していなかった今まで、彼らはあの人の多いグラジアですら、全く目に入ってこなかった。 しかし、そういう人が居ると分かれば、気が付けば、ごくたまにすれ違う彼らの姿を見る事が出てきた。 そうだ、今、質素なショールを被りながら自分の横を通り過ぎたのも…] …落としました、よ。 [焦っていたのだろうか。 彼女が落とした小銭入れを屈みこんで拾うと、振り返り戻ってきた彼女のその白く透き通った手に手渡した。 屈みこんだまま彼女の顔を見上げる。 その瞳は、左右色違いの不思議な色合いをしていた。 心配しないで、というように小さく微笑んだ。 彼女の瞳は、アンドレアスがまだ自分に何もかもを打ち明けていない頃の、揺れるアンバーの瞳にどこか似ていたからだ。 しかし一度立ち上がれば、もう彼女の姿は振り返らず、そのまま自分の宿へと向かって歩き去る。 自分は彼女には何もできない。 けれども、きっと、彼女のあの瞳を綺麗に輝かせることができる、そんな人がいるはずだ。 それだけ祈って歩き続けた。]* (91) 2021/10/07(Thu) 21:50:16 |
【人】 金緑石 アレクシア―選択の結果― [少女達は東へと向かった。 人が多い場所に紛れた方がよいだろうという判断だった。 彼の商売を手伝いながら、少女は喜びを噛み締めていた。 家族には申し訳ないが、彼と共にいられる事の方が心の多くを占めていたのだ。 あれから彼には自分の身体の事を話したが、子供が出来なくても構わないと言ってくれた。 懸念事項は、この先も自分が年を取らない為に定住出来ない事。 けれど彼はこのまま旅暮らしでもいいと言ってくれた。 嬉しかった。 好きな人に受け入れて貰えた事、そうして自分と同じ心を返して貰える事が。] (92) 2021/10/07(Thu) 21:54:07 |
【人】 金緑石 アレクシアえ、あれ……? [変調が起きたのは、それから一年後の事。 朝から熱っぽいとは思っていたが、昼時に強い眩暈がしたのだ。 立っていられずにその場に倒れ込む。 すぐに床に手をついて起き上がろうとしたが、身体に力が入らなかった。 魔法で身体を冷やす為の水を引き寄せようとしても上手く出来ない。] (93) 2021/10/07(Thu) 21:54:51 |
【人】 金緑石 アレクシア[熱い。身体が震える。 火が身体の中を駆け巡っているみたい。 身体が燃えてしまいそう。 ──家族を大切にしなかった罰が当たったのだろうか。 頭にそんな考えが過る。] (94) 2021/10/07(Thu) 21:55:16 |
【人】 金緑石 アレクシア「アレクシア!」 [青年が宿の部屋に戻って来た時、少女は息も絶え絶えな状態だった。 慌てて抱きかかえられてベッドに寝かされる。 熱は収まる気配がなかった。 けれど人間の医者に見せるわけにもいかず、青年は彼女の身体を氷嚢や濡らした布で根気強く冷やすしかなかった。 彼は時々譫言のように名前を呼んでくる彼女の手を握り、大丈夫だと励ました。 その熱は五日続いた。] (95) 2021/10/07(Thu) 21:58:35 |
【人】 金緑石 アレクシア[少女が目を覚ました時、彼女の髪の色はすっかり抜け落ちていた。 火が燃え尽きた後の灰にも似たパールグレー。 かつて青年に綺麗だと言ってくれた色と引き換えに、少女は人間になったのだ。*] (96) 2021/10/07(Thu) 21:59:14 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―帰り道― うん、そうだね。 半月くらいはかかる予定だった。 [>>89サラハドから故郷までの旅程はそれなりに長いものとなる。 それを最後の旅とする予定だった。] そこは五十年、六十年と言ってくれないかい。 長生きをしてよ。 百年だって私は構わないんだから。 [未来に不安を残す形ではあるが、この時は自身の身に起きる事など想像もできておらず。 彼を看取ってから故郷に戻る心算でいた。 家族にはしこたま怒られるだろうと、笑ってさえ。] (97) 2021/10/07(Thu) 22:25:48 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>90光る泉の話をすれば、彼の関心を引いたようで。 新しい視点の論文になりそうだという。] 精霊の正体が、宝石人間(ジェム)だった可能性、か。 砂漠に一人きりだったら、するかも……? もしくは、君達に希望を与えようとしていたのかもしれないね。 光の色は……、そうだな。アイスグリーン? 普通の水の色よりも少し緑がかった感じかな……。 [彼から投げられる質問にのんびりと答えながら、危うげなく下山をしていった。]* (98) 2021/10/07(Thu) 22:26:38 |
【人】 学生 ガラーシャ― サラハドの最後の夜 ― [とうとう、明日は、また二泊の馬車旅を経て、グラジアへと帰る日だ。 数日間過ごしただけなのに、サラハドは随分と馴染の街になった感覚がある。 街の温泉巡りをした結果、街はずれの少し僻地にある温泉が、午前中は人気が少ないことに気づいたため、アンドレアスと一緒にのんびり浸かった。 山から戻った後、改めて登山レベルの高い山の情報を冊子や地図で見て、感嘆した。 宿で、この街周辺の広域地図を広げ、アンドレアスの旅の話や、故郷への道の話を聞き、自分の子どもの頃の旅の話をした。 路地裏に並ぶ職人町で、祖父へのお土産を探した。 そして、最初の日に行った酒場で、最後の夜も夕食を食べた。 この日は最初から馬乳酒で乾杯した。 そして今、酒場からほどほどに酔っぱらって戻り、もう自分の家ほどになじんできた宿屋のベッドで、横になって、外の、段々収まってきた喧騒を厚い煉瓦越しに聞いている。] もう、旅も終わりです…ね。 [目を閉じて、街から聞こえる音を聞いた。] 明日には、もう、ここを出るのが、嘘みたい、です。 [そのままぽつりと呟いた。] 貴方とここに来て良かった。 (100) 2021/10/07(Thu) 22:50:11 |
【人】 学生 ガラーシャ[そしてくるりと寝返り、横になったまま、アンドレアスを見て言った。] 百年だってかまわないって、ほんとです…か。 [そして、自分でも何故だかわからないが、勝手に少し火照った顔で、はにかんだ。] 僕も、それでかまわない…です。 [そのまま、顔を軽く隠すように、上掛けを被る。] (101) 2021/10/07(Thu) 22:51:08 |
【人】 学生 ガラーシャ寝ま、しょう。 明日は、もう、時間に合わせて動かなくちゃ、いけないから。 楽しかった。 いつかまた、ここに、戻って来ましょ、う。 ずっと、先でも… 一緒に。 [ずっと先。 そのころ自分たちはどうなっているだろうか。 いつまでも変わらない彼と、今はまだ全く想像できないが、祖父のように老いて行く自分。 それでも、そんなときまでも、一緒にいろんな場所を歩いていくことが出来たなら、自分はその時も、今と同じくらいに幸せなんだろうと、そう思った。]** (102) 2021/10/07(Thu) 22:51:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―サラハドの最後の夜― [>>100ラバン山脈からサラハドへ戻り、翌朝になればまた馬車旅が始まる。 それまでに、時間を惜しむようにして彼方此方を巡った。 街外れにある温泉が、午前は人気が少ない事にガラーシャが気付いてくれて、一緒に浸かった。 楽しくてついつい話し込んでしまい、うっかり湯あたりしそうになった。 地図で崖のようになった山の等高線を見、登山ルートの険しさに驚かされたし、 二人で広域地図を広げながら、互いの旅の話をした。 祖父への土産を探すガラーシャの傍らで、青年は手紙用の紙を買い求めた。 商人伝いにはなるが、彼らの横のつながりは馬鹿に出来ない。 宝石商人の手に渡るように駄賃を渡し、手紙を渡した。] (103) 2021/10/07(Thu) 23:40:00 |
【置】 紅柱石 アンドレアス親愛なる家族へ 帰りが遅くなってすまない。 最後の旅はもう少し長くなりそうだ。 離れたくない人が出来てしまった。 だから、まだ帰れない。 勝手をして本当にごめん。 遠い地から皆が元気で過ごせるように、祈っているよ。 (L0) 2021/10/07(Thu) 23:40:21 公開: 2021/10/07(Thu) 23:50:00 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[陽が落ちれば、初日にガラーシャと行った酒場へ夕食を食べに行った。 馬乳酒での乾杯は、初日に来た時と全く気分が違っていた。 心が痛む事も、隠し事もない。 気が抜けたのか、青年の方もそれなりに酔っぱらっていた。 宿屋についてベッドに腰を下ろす。 ベッドに横になったガラーシャも今晩はいい酔い方で終えられたようだ。] そうだね、私も。 君と此処に来られて良かったよ。 [にっこりと微笑んでみせる。] (104) 2021/10/07(Thu) 23:41:18 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>101不意に、ガラーシャが寝返りを打つ。 問われた内容に、青年はしっかりと頷いてみせた。] 勿論さ。 君は私が帰りたいと言っても何度でも引き留めようとしてくれるんだろう? だったら、君がこの世からいなくなるまで一緒にいるさ。 [彼を失う時の事は考えないようにしていた。 別れが訪れる時はきっとずっと先の事なのだから、今はそれでいい。] 良かった。 [ガラーシャは顔を隠すように上掛けを被ってしまった。 それが少しだけ微笑ましくて、つい笑みが浮かんでしまう。] (105) 2021/10/07(Thu) 23:41:53 |
【人】 紅柱石 アンドレアスそうだね、明日からまた馬車旅だ。 ふふ、それもいいね。 年を重ねれば、きっと感じるものも違うだろう。 君の足腰が弱らないうちに。 [>>102青年も明かりを落としてベッドに横になる。 上掛けを掛けながら、少しだけ想像する。いつかの事を。 年の離れた二人旅を見て、周囲はどういう関係かと思うかもしれない。 けれども、周囲の事は気にしない。 ガラーシャは老いない青年を受け入れてくれると言ってくれたから。 理解してくれる人がいれば、きっとずっと先も、青年は幸せなのだ。]* (106) 2021/10/07(Thu) 23:42:46 |
【人】 人間 アンドレアス―n年後・グラジア― [カーテンの隙間から朝陽が差し込む。 青年は起き上がると、天井に向かって伸びをした。 昨日は少し飲み過ぎてしまった。 この身体は年を重ねるたび、無理はきかなくなっていくというのに、未だに昔の感覚が抜けきらない。 顔を洗いに洗面所に行き、家主と顔を合わせれば、青年は微笑んで。] やぁ、おはよう。ガラーシャ。 君は二日酔い、大丈夫かい? [昨夜は昔の旅の話で盛り上がったものだから、ついつい酒が過ぎてしまい。 部屋に戻ろうとした以降の記憶が飛んでいた。 彼に迷惑をかけていないと良いのだが。] (107) 2021/10/07(Thu) 23:44:18 |
【人】 人間 アンドレアス[あの旅から二年後に人間になってしまい、お互いに混乱や葛藤があった。 けれど数年経った今ではそれも解消されたと信じている。 今ではサラハド行きの話を、酒を飲みながら話せるようになったのだから。 青年はこれまでの経験を生かして紀行文を書き、アンダルシア名義で幾つか本を出している。 けれどそれだけでは生活の糧としては危ういので、翻訳や通訳の仕事などを請け負っていた。 青年は人間になる際に視力が落ちた。 眼鏡がないと日常生活が危うい程。 けれど人間の技術とは素晴らしいもので、眼鏡も改良されて使いやすくなっている。 故に、生じた代償も幾分かは負荷が小さくなっていた。] (108) 2021/10/07(Thu) 23:45:49 |
【人】 人間 アンドレアスねぇ、君の仕事が落ち着いた頃でいいから、またサラハドに行かないかい? [アンバー色の瞳を細めてそう問いかける青年のかたちは、人間になってから重ねた年月を感じさせるものだった。]** (109) 2021/10/07(Thu) 23:46:44 |
【人】 学生 ガラーシャ―n年後・グラジア― ああ、おはよ…う。 アンディ [洗面所に彼が起きてきたころ、自分は既に朝食を済ませていた。 自分の方が朝が早い。 今は祖父の仕事…クリーニング屋を継いでいる。 けして屑掃除ではない。 人の多いグラジアや、この周辺への街へのお届けサービスもやっていると、結構仕事は多く舞い込んでくるものなのである。 自分と変わらず年を取る、彼の言葉に笑って答えた。] ああ、お互い、馬車に二日も乗っていられるうちに、行っておこう。 [あの頃は、二人とも、随分と若かった。 今は全てが懐かしい。 けれども、また、今行けば、きっと、違う楽しみがあるのだろう。 色々変わったこと、変わらなかったこと。 全てを持って、また彼と一緒にあの街を訪れてみたい。 そう思った。]** (110) 2021/10/07(Thu) 23:59:31 |
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